ドロメ 女子篇
2016/日本 上映時間92分
監督・脚本:内藤瑛亮
脚本:松久育紀
製作:小松賢志、小玉滋彦、余田光隆、鈴木香織、鈴木仁行
プロデューサー:田坂公章、鈴木仁行
ラインプロデューサー:原田耕治
キャスティングプロデューサー:増田悟司
撮影:四宮秀俊
美術:安宅紀史、平野拓
照明:金子康博
録音:根本飛鳥
アクションコーディネート:舟山弘一
特殊造形:百武朋
スタイリスト:馬場恭子
ヘアメイク:池田真希
編集:大永昌弘
音楽:有田尚史
サウンドデザイン・整音:スズキマサヒロ
VFXプロデューサー:石澤智郁
チーフコンポジター:呉岳
助監督:星秀樹
制作主任:水野祐汰
出演:森川葵、小関裕太、中山龍也、三浦透子、大和田健介、遊馬萌弥、岡山天音、比嘉梨乃、菊池明明、長宗我部陽子、木下美咲、東根作寿英
パンフレット:「男子篇」の同項参照
(あらすじ)
翌年に控えた共学校への統合を見据え、男子高・泥打高校で合同合宿を行うこととなった、女子高・紫蘭高校の演劇部員。颯太(小関裕太)ら男子部員との出会いに期待と不安を抱きながら、泥打高校へ向かう山道を進んでいく小春(森川葵)たちは、崖の下で泥まみれになった観音像を見つける。男女合同による合宿がスタートするが、恐ろしく奇妙な出来事が次々と部員たちに襲いかかる。それらは昔から山の言い伝えである「ドロメ」の仕業であるということが明らかになっていく。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
75点
※本作はネタバレを知らないで観た方が面白いので、未見の方は低予算映画だということを踏まえながら、「女子篇」→「男子篇」
の順に観てから読んで!
もう6月なのに、超今さらながら3月公開作の感想をダラッと残しておきますよ。相互フォローさせていただいているグラビトン・ボルトさんにオススメされて気になったので、4月中旬、シネマート新宿にて月曜メンズデイを利用して「男子篇」を鑑賞。続けて、この「女子篇」も観て来ました。クライマックスが超良かったYO!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ!
「女子篇」は6Fの広い方のスクリーンでの上映であり、エレベータ前にはドロメが置いてあるサービス振り。
6Fではグッズもいろいろ売られていたりして。
記事の切り抜きだってあるのです。
しかも…「ドロメアイス」が販売中…だと!?
シネマート新宿のソフトは“巻き”がイマイチなことで有名ですが(失礼な文章)、味は結構イケる!(o^-')b ナイス!
入場者特典のカードは同じでした。裏面を貼っておきますね。
最初にあらすじを雑に書き残しておくと、女子校の演劇部が、来年から統合することになっている男子校の演劇部と合同合宿を実施することになりまして。ところが、男子部員の中に、内気な女の子・小春(森川葵)を振った颯太(小関裕太)がいたから、さぁ、大変!Σ(゚д゚;) タイヘーン! 颯太を意識した小春がどんどん内向的になっていく中、妙な怪異も起きるようになってきて。先輩部員の陰口を聞いてしまったり、誤解から親友の実夏(三浦透子)に見放されたりして、小春の心も荒んでいくんですが、しかし。同僚教師・山岸(木下美咲)に振られて逆上→殺害した演劇部顧問・桐越(東根作寿英)のせいで妖怪ドロメが復活して人を襲い始めてパニックに陥っていると、颯太の「俺は小春が好きだー!ヽ(`Д´)ノ」という校内放送を聞いた小春が覚醒→ドロメ化した部員たちをバットで殴打→泥を吐かせて人間に戻しまして。そのまま校庭に向かい、颯太たちと合流してドロメを集団リンチで破壊し、最後は女子たちの前に巨大化したドロメが現れるも、「オレたちの戦いはこれからだッ!ヽ(`Д´)人(`Д´し」ってムードで終わってましたよ、たぶん。
男子校との合同合宿に向かいながら、そこそこウキウキしている女子たち。
ところが、その中には小春を振った颯太がいたのです。
内向的な小春はほとばしるほどイジイジしてしまうんですけれども。
ドロメの呪いにより、ドロメ化した人間が襲ってきて、パニック状態に陥るというね。
だがしかし! 期せずして颯太の告白を聞いた小春は吹っ切って、金属バット無双!
颯太たちと合流してドロメ本体を集団リンチで倒すのでした (・ε・) スコシカワイソウ
「男子篇」で低予算感は味わっていたので、その部分は気にならなくなっていたんですけど、この「女子篇」を観たことで「男子篇」から観たのが失敗だったことを再認識したというか。女子同士の友情や確執など、「男子篇」を観ているだけではわからないことや、「あの時、女子たちはこんな目に遭ってたんだ!」と思わされることはあったものの、やっぱり「女子篇」から観るように作られているなぁと(というか「男子篇」は「女子篇」の補完的要素が強いと思う)。“鑑賞前の作品の情報はなるべくチェックしない姿勢”が仇となったというか、せめて「映画秘宝」の監督インタビュー(「『女子篇』から観ろ」って書いてあった)ぐらいは読んでも良かったかもしれぬと、少し後悔いたしました… (´・ω・`) ションボリ
この動画が推奨するように「女子篇」から観るのがベスト。後悔先に立たず、ですな(なんとなく偉そうに)。
基本的には両方観ないとすべての謎が明かされないんですが(「男子篇」を観ないと颯太の母親の霊の関与はまったくわからない)、単体としては「女子篇」の方が良く出来ていた印象。特に女子同士の友情や確執やキャッキャ描写などがなかなか良くて、脳天気なムードが漂っていた「男子篇」よりもドキドキさせられましたよ。まぁ、正直なところ、「女子篇」に「男子篇」の要素を足して、いろいろ削ぎ落として1本の映画にした方がもっと面白かったんじゃないかと思わないような気がしないでもないけど、それはどうでも良いザンス。
この最後のシーンとか、男子と女子とで別のモノにわざわざ立ち向かわなくても良いんじゃないかしらん。
で、本作で何よりも素晴らしかったのがクライマックスの展開。それまでに「小春が颯汰に振られていたことを先輩の絢(比嘉梨乃)に感づかれて話してしまう→後から親友の実夏がそれを知り、『アタシには言ってくれないんだ… (・ε・し プー』とスネる→でも、仲直り!川`Д´)人(`Д´し ウォォォォォッ!」というドラマを見せられて、すでに涙腺がユルユル状態だったんですが…。終盤、本格的なドロメ軍団の襲撃を受けると、実夏ったら「小春、逃げてー!(´Д`;し」と身を挺して親友を逃がすのです… (ノω・、) グスン それまで2人の仲良し振りを散々見せつけられている上に、まだ十代半ばの少女による自己犠牲が展開されるのだから、ここは目がもげるほどに泣いちゃいました。
三浦透子さん演じる実夏(赤いパーカーの方)がとにかくイイ子なのです… (iДi) ウェェェェェェ
さて、屋上に何とか逃げた小春ですけど、超内向的なキャラということで、出来ることは「助けてー!川TДT)ノ ダレカー」と泣き叫ぶ程度(苦笑)。しかも、ここから過呼吸になられたりすると、娘が生まれてから女性キャラを優しい目で見る傾向が強くなった僕ですけど、「せっかく実夏が体を張って逃がしてくれたのにさぁ ( ゚д゚) ナンダソリャ」と、さすがにヤレヤレ感が漂ってきたりもして。この小娘、これから一体どうするのかと思いきや! 「俺は小春が好きだー!ヽ(`Д´)ノ」という颯太の声をキッカケに、勇気を振り絞って立ち上がって、金属バットでドロメ軍団を屠るから超最高!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ!
そう、それまでの小春のウジウジ振りはこの横移動ショットで見せる“解放のカタルシス”のためにあったワケで、内藤監督の手腕にはマジで感心しましたよ。今年の映画で例えると「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」での“ワンダーウーマンの登場”級の気持ち良さであり、この場面を観るだけでも1800円払う価値はあると思います(って、僕は1100円で観たし、そもそも劇場公開は終わってますがー)。
ここに来て過呼吸を発動してしまう小春。
僕はすっかりこの愚地親子のような雰囲気で観ていたんですが…。
なんと”不当な暴力に抗う顔”になって立ち上がった!Σ(゚д゚;) ナンデスト!
ちょっと「ザ・タイガーキッド」のイコ・ウワイスの顔を思い出したりもして。
もう一度、金属バット無双時の画像を貼っておきますね。BGMは「Is She With You?」だッ!(これはウソ)
上記の場面を観た僕の気持ちを代弁するアントニオ猪狩も貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
ハッキリ言って、「歓喜の歌」が流れる中で男子と女子が一緒にドロメをリンチするラストはそれほど乗れなかったんですが(「男子篇」も同じく。「デス・プルーフ」を意識したのかな?)、役者さんたちはみんな良かったし、トータルすると好きな映画でしたヨ (´∀`) ヨカッター 内藤監督はやっぱり上手いというか、スルーした「ライチ光クラブ」も観ておけば良かったかなぁと思ったり。興味がある人はレンタルとかで観ると良いけど、その時は「女子篇」から観るべし!m9`Д´) ビシッ
かなり残酷な内藤瑛亮監督作。僕の感想はここの3番目。
7月に発売されるDVD。でも、どうせならセットになってるやつを買いますよね。
8月にリリースされる内藤瑛亮監督作。レンタルされたら観ようかなぁ。
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ドロメ 女子篇(ネタバレ)
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