ウィッチ
![ウィッチ]()
原題:The Witch
2015/アメリカ 上映時間93分
監督・脚本:ロバート・エガース
製作:ジェイ・ボン・ホイ、ラース・カスダン、ジョディ・レドモンド、ダニエル・ベッカーマン、ロドリゴ・テイクセラ
撮影:ジェイリン・ブラシケ
美術:クレイグ・レイスロップ
編集:ルイス・フォード
音楽:マーク・コーベン
出演:アニヤ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン、ケイト・ディッキー、ハーベイ・スクリムショウ、エリー・グレインジャー、ルーカス・ドーソン
パンフレット:★★★(700円/薄いけど、高橋ヨシキさんのタメになるコラムが読めて良かった)
(あらすじ)
1630年、ニューイングランド。ウィリアム(ラルフ・アイネソン)とキャサリン(ケイト・ディッキー)の夫婦は、敬けんなキリスト教生活を送るために5人の子どもたちと森の近くにある荒地へとやって来た。しかし、赤ん坊のサムが何者かに連れ去られ、行方不明となってしまう。家族が悲しみに沈む中、父ウィリアムは、娘のトマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)が魔女ではないかとの疑いを抱き、疑心暗鬼となった家族は、狂気の淵へと転がり落ちていく。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
70点
気がつくと“魔女”絡みの作品の感想が3本ほど溜まっていたので、昨日から唐突に始めた「真夏の魔女映画祭り」の2本目でございます。6月あたりでは「ちょっと興味ある」程度だったんですが、相互フォローしているそちゃさんが観る気マンマンだったのと、すでに「ジェーン・ドゥの解剖」と「メアリと魔女の花」という魔女映画を2本観ていたということで、なんとなく押さえておきたくなりまして。8月上旬、新宿武蔵野館で鑑賞したんですけど、とても厭な気分になりました… ('A`) ゲッソリ
ロビーには壁一面を使った展示がありまして。「魔女割り」の呪文が貼ってあったり…。
![壁一面の展示]()
アナログ盤のサントラ
が飾ってあったりしましたよ。
![アナログ盤のサントラ]()
記事の切り抜きも貼っておきますね。
![記事の切り抜き]()
3番スクリーン、半分ぐらいの入りでした。
![3番スクリーン]()
まず、若干のウソを交えながらあらすじを書いておくと、舞台は1630年のアメリカ・ニューイングランド。方向性の違いにより村を出て行くことになった清教徒の5人家族が森の近くの荒れ地で暮らしていたら、いないないばぁの最中に赤子が魔女に連れ去られて殺されるわ、長男のケイレブが行方不明になって帰って来たかと思ったら魔女に呪われていて悶え死ぬは、両親に魔女の疑いをかけられた長女のトマシンが幼い双子の姉弟のせいにしてみたら双子がいなくなるわ、父親が黒ヤギに殺されるわ、母親が「魔女め!川`Д´)ノ キィィィ!」とトマシンを襲ってきたので返り討ちにするわと、散々すぎる地獄絵図。最後は、トマシンが悪魔っぽい黒ヤギと契約して、全裸になって森の奥へと入ってみれば、そこには火を囲んでフワフワと浮く裸の魔女たちが勢ぞろいしてまして。「アタシ、今日から魔女なんだ!Σ(゚д゚;し」と思ったトマシンも宙に浮いて、虹がかかる空には雨が降ってたんだーー。
なんとなくSEKAI NO OWARIの「RAIN」を貼っておきますね↓
本作は「セイラム魔女裁判」絡みの記録や伝承をリサーチしまくって、登場人物の台詞のほとんどをそれらの資料から引用したというほどこだわって作ったそうで。当時を再現した美術やどんよりとしたムードの撮影も徹底されていて、ビジュアルだけでもスゲー厭な雰囲気なんですよ。その上、お話も「浅薄な父親のせいで荒れ地に住むことになった一家が魔女たちに絡まれて、疑心暗鬼に陥った挙げ句、長女以外全員死亡する」ということでね、妻子がいる僕的には思いっきり父親の立場に自分を重ねて拷問のよう。己の判断ミスで家族を貧困に追いやってしまった状況はマジでキツかったし、娘のトマシンを魔女と疑うシーンも勘弁してほしかったし、そのせいで彼女から「ウソつきの役立たず!川 ゚д゚)、 ペッ」と罵られてグウの音も出ない場面は、劇場を出たかったです… (ノω・、) カエリタイ
父親の選択が発端となって、家族が酷い目に遭う…。今、こういう作品が一番イヤ。
![清教徒の5人一家]()
つーか、この手の映画って「怖いのは人間でオバケなんてウソさ (;`∀´)」といった感じで、家族がダメになっていくのは「積み重ねられたウソや誤解による猜疑心」と「宗教的ヒステリー」が原因…と思いきや! 本作の場合、それに加えて魔女たちもガチで次々と嫌がらせしてくるからタチが悪い。いや、僕も最初は「劇中のオカルト演出は脳内だけの出来事」かと思ったんですが(ラストの魔女の集団も含めて)、よくよく考えると実際に赤子を殺す場面が出てきてたし、どう考えても「※イメージです」では説明が付かない怪異が起きてるんですよね…。そうなると、家族同士の信頼云々以前に「森の近くに住んだ時点でアウト!(o^-')b ザンネーン!」ってことであり、本当に救いようがない話だなぁと。ちょっと思い出したのが「アンチクライスト」
で、“人間の原初の欲望=悪魔”と自然ってのは相性良いんでしょうかね。
ケイト・ディッキー演じる母親が「国に帰りたい… 川iДi) ウェェェ」と泣くシーンもヘビーでしたな。
![母親(ケイト・ディッキー)]()
アニヤ・テイラー=ジョイは本作のトマシン役が評価されて、「スプリット」
に抜擢されたんだって (゚⊿゚) ヘー
![トマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)]()
なんかね、前は「『セイラム魔女裁判』なんてやっちゃう昔の人はバカだぜ!(`∀´)」って半笑いなところもあったけど、本作を観て、「当時、その地域に住んでいたら普通に加担してたんだろうな…」なんて考えさせられましたよ…。何はともあれ、最後にトマシンが空を飛ぶシーンは、確かに抑圧的な環境からの“女性性の解放”だから、どことなく感動的でもあるんだけど、赤子をさらって殺した魔女とかがノホホンと放置されて終わるのはどうにも納得できなくて(まぁ、そういう映画なんですがー)。「ねぇ、ヴィン・ディーゼル
はどこ!? (´Д`;) ヤッツケテ!」って思ったりもした次第(「ジェレミー・レナー
はどこ?」でも可)。ホラー映画が好きな人には超オススメしますが、僕はもう2度と観たくないです… ('A`) オシマイ
輸入盤のサントラ。デジタル盤
やアナログ盤
もあります。
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「セイラム魔女裁判」をモチーフにしたサスペンス。未見なんですけど、観なくてもいいかな… (´∀`;) コワソウ
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森と悪魔で思い出したラース・フォン・トリアー監督作。僕の感想はこんな感じ。
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正直、こういう魔女モノの方が好きカナー。僕の感想はこんな感じ。
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原題:The Witch
2015/アメリカ 上映時間93分
監督・脚本:ロバート・エガース
製作:ジェイ・ボン・ホイ、ラース・カスダン、ジョディ・レドモンド、ダニエル・ベッカーマン、ロドリゴ・テイクセラ
撮影:ジェイリン・ブラシケ
美術:クレイグ・レイスロップ
編集:ルイス・フォード
音楽:マーク・コーベン
出演:アニヤ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン、ケイト・ディッキー、ハーベイ・スクリムショウ、エリー・グレインジャー、ルーカス・ドーソン
パンフレット:★★★(700円/薄いけど、高橋ヨシキさんのタメになるコラムが読めて良かった)
(あらすじ)
1630年、ニューイングランド。ウィリアム(ラルフ・アイネソン)とキャサリン(ケイト・ディッキー)の夫婦は、敬けんなキリスト教生活を送るために5人の子どもたちと森の近くにある荒地へとやって来た。しかし、赤ん坊のサムが何者かに連れ去られ、行方不明となってしまう。家族が悲しみに沈む中、父ウィリアムは、娘のトマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)が魔女ではないかとの疑いを抱き、疑心暗鬼となった家族は、狂気の淵へと転がり落ちていく。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
70点
気がつくと“魔女”絡みの作品の感想が3本ほど溜まっていたので、昨日から唐突に始めた「真夏の魔女映画祭り」の2本目でございます。6月あたりでは「ちょっと興味ある」程度だったんですが、相互フォローしているそちゃさんが観る気マンマンだったのと、すでに「ジェーン・ドゥの解剖」と「メアリと魔女の花」という魔女映画を2本観ていたということで、なんとなく押さえておきたくなりまして。8月上旬、新宿武蔵野館で鑑賞したんですけど、とても厭な気分になりました… ('A`) ゲッソリ
ロビーには壁一面を使った展示がありまして。「魔女割り」の呪文が貼ってあったり…。

アナログ盤のサントラ

記事の切り抜きも貼っておきますね。

3番スクリーン、半分ぐらいの入りでした。

まず、若干のウソを交えながらあらすじを書いておくと、舞台は1630年のアメリカ・ニューイングランド。方向性の違いにより村を出て行くことになった清教徒の5人家族が森の近くの荒れ地で暮らしていたら、いないないばぁの最中に赤子が魔女に連れ去られて殺されるわ、長男のケイレブが行方不明になって帰って来たかと思ったら魔女に呪われていて悶え死ぬは、両親に魔女の疑いをかけられた長女のトマシンが幼い双子の姉弟のせいにしてみたら双子がいなくなるわ、父親が黒ヤギに殺されるわ、母親が「魔女め!川`Д´)ノ キィィィ!」とトマシンを襲ってきたので返り討ちにするわと、散々すぎる地獄絵図。最後は、トマシンが悪魔っぽい黒ヤギと契約して、全裸になって森の奥へと入ってみれば、そこには火を囲んでフワフワと浮く裸の魔女たちが勢ぞろいしてまして。「アタシ、今日から魔女なんだ!Σ(゚д゚;し」と思ったトマシンも宙に浮いて、虹がかかる空には雨が降ってたんだーー。
なんとなくSEKAI NO OWARIの「RAIN」を貼っておきますね↓
本作は「セイラム魔女裁判」絡みの記録や伝承をリサーチしまくって、登場人物の台詞のほとんどをそれらの資料から引用したというほどこだわって作ったそうで。当時を再現した美術やどんよりとしたムードの撮影も徹底されていて、ビジュアルだけでもスゲー厭な雰囲気なんですよ。その上、お話も「浅薄な父親のせいで荒れ地に住むことになった一家が魔女たちに絡まれて、疑心暗鬼に陥った挙げ句、長女以外全員死亡する」ということでね、妻子がいる僕的には思いっきり父親の立場に自分を重ねて拷問のよう。己の判断ミスで家族を貧困に追いやってしまった状況はマジでキツかったし、娘のトマシンを魔女と疑うシーンも勘弁してほしかったし、そのせいで彼女から「ウソつきの役立たず!川 ゚д゚)、 ペッ」と罵られてグウの音も出ない場面は、劇場を出たかったです… (ノω・、) カエリタイ
父親の選択が発端となって、家族が酷い目に遭う…。今、こういう作品が一番イヤ。

つーか、この手の映画って「怖いのは人間でオバケなんてウソさ (;`∀´)」といった感じで、家族がダメになっていくのは「積み重ねられたウソや誤解による猜疑心」と「宗教的ヒステリー」が原因…と思いきや! 本作の場合、それに加えて魔女たちもガチで次々と嫌がらせしてくるからタチが悪い。いや、僕も最初は「劇中のオカルト演出は脳内だけの出来事」かと思ったんですが(ラストの魔女の集団も含めて)、よくよく考えると実際に赤子を殺す場面が出てきてたし、どう考えても「※イメージです」では説明が付かない怪異が起きてるんですよね…。そうなると、家族同士の信頼云々以前に「森の近くに住んだ時点でアウト!(o^-')b ザンネーン!」ってことであり、本当に救いようがない話だなぁと。ちょっと思い出したのが「アンチクライスト」
ケイト・ディッキー演じる母親が「国に帰りたい… 川iДi) ウェェェ」と泣くシーンもヘビーでしたな。

アニヤ・テイラー=ジョイは本作のトマシン役が評価されて、「スプリット」

なんかね、前は「『セイラム魔女裁判』なんてやっちゃう昔の人はバカだぜ!(`∀´)」って半笑いなところもあったけど、本作を観て、「当時、その地域に住んでいたら普通に加担してたんだろうな…」なんて考えさせられましたよ…。何はともあれ、最後にトマシンが空を飛ぶシーンは、確かに抑圧的な環境からの“女性性の解放”だから、どことなく感動的でもあるんだけど、赤子をさらって殺した魔女とかがノホホンと放置されて終わるのはどうにも納得できなくて(まぁ、そういう映画なんですがー)。「ねぇ、ヴィン・ディーゼル
輸入盤のサントラ。デジタル盤
「セイラム魔女裁判」をモチーフにしたサスペンス。未見なんですけど、観なくてもいいかな… (´∀`;) コワソウ
森と悪魔で思い出したラース・フォン・トリアー監督作。僕の感想はこんな感じ。
正直、こういう魔女モノの方が好きカナー。僕の感想はこんな感じ。