フライト
原題：FLIGHT
2012／アメリカ 上映時間138分
監督・製作：ロバート・ゼメキス
脚本：ジョン・ゲイティンズ
製作：ウォルター・F・パークス、ローリー・マクドナルド、スティーヴ・スターキー、ジャック・ラプケ
製作総指揮：シェリラン・マーティン
撮影監督：ドン・バージェス
美術監督：ネルソン・コーツ
衣装デザイナー：ルイーズ・フログリー
視覚効果：ケヴィン・ベイリー
編集：ジェレマイア・オドリスコル
出演：デンゼル・ワシントン、ジョン・グッドマン、ドン・チードル、ケリー・ライリー、ブルース・グリーンウッド、メリッサ・レオ、ブライアン・ジェラティ、タマラ・チュニー、ナディーン・ヴェラスケス、ジェームズ・バッジ・デール、ガーセル・ボヴェイ
パンフレット：★★★★（700円／クオリティ高めで読み応えも十分）
（あらすじ）
ベテランのウィトカー機長（デンゼル・ワシントン）は、いつものようにフロリダ州オーランド発アトランタ行きの旅客機に搭乗。多少睡眠不足の状態でも一流の操縦テクニックを持つ彼の腕は確かで、その日もひどい乱気流を難なく乗り越えた。機長は機体が安定すると副操縦士に操縦を任せて睡眠を取るが、その後突然機体が急降下を始め……。（以上、シネマトゥデイより）
予告編はこんな感じ↓
79点
確か公開する結構前から予告編が流れてたと思うんですが、最後に出てくる背面飛行シーンには度肝を抜かれまして。僕的には「助かるために危険な操縦をし、数人犠牲になりつつも、無事着陸した→その是非を巡って争うヒューマニズム臭プンプンの法廷モノ」だと思ってたんですよ。ところが！ 映画評論家の町山智浩さんのたまむすびでの紹介を聞くとこんな感じでして↓
事故の後、血液からアルコールとドラッグが検出される！Σ(ﾟдﾟ) ｴｯ?
主人公は、実はスッチーとヤってた上に、泥酔＆コカインをガーッと吸ってた！Σ(ﾟдﾟ;) ﾏｼﾞ!?
さらに操縦中、ウォッカのミニボトルを３本も空けてた…('A`) ﾀﾞﾒﾀﾞｺﾘｬ
バレたら無期懲役＆航空会社も危ないので、会社ぐるみで事実を隠蔽しようとする！ヽ(`Д´)ノ ﾋﾄﾞｲ!
公聴会までに酒を抜かなくちゃならないのに、アル中なので飲みまくっちゃう！ﾍ(ﾟ∀ﾟ*)ﾉ ﾄﾞｳﾆﾃﾞﾓﾅｰﾚ
でも、ウォッカの空ビンが見つかって大変… (ﾉω･､) ｵﾜｯﾀ
笑わせて、ゾッとさせて、最後は非常に感動的に終わります ( ；∀；) ｲｲｴｲｶﾞﾀﾞﾅｰ
「そんな映画があるか ( ﾟдﾟ)､ﾍﾟｯ」と。もうね、町山さんのことは尊敬してますけど、予告編と全然違うから、スゲー疑わしいと思って。あの人、基本的に“話を盛りがち”じゃないですか。例えば、この「劇場版 虫皇帝」評とか、実際の作品
ちなみに映画が始まる前、東京ガスのCMが流れてました↓ こういうのマジでズルいと思う… (ﾉДT) ﾊﾞｰﾁｬﾝ...
スゲー面白かったです。冒頭、キャビンアテンダントのカテリーナ（ナディーン・ヴェラスケス）の全裸で始まる時点で、「良い映画だなぁ (´∀｀) ﾎｸﾎｸ」とゴキゲンになりまして（残念な文章）。アルコールとドラッグでハイになっていたウィトカーが、突発的な事故が起きるとキッチリ冷静に対処していく姿はカッコ良かったし、ジャンボジェット機が背面飛行から無事胴体着陸するシーンは信じられないほどリアル＆ド迫力で、あの着陸シーンだけでもお金を払った甲斐がありましたね～。
このシーンはスゴかった！ さすがはロバート・ゼメキス！
その後は、当然ながらウィトカーの血液からアルコールやらドラッグやらが検出されてしまって。ウィトカー＆航空会社は「事故との因果関係はないんだし、なんとか揉み消そう！ (;´∀｀)人(´∀｀;) ｿｳｼﾖｳ!」と画策するものの、ストレスのせいか、アル中具合はエスカレートする一方。さすがにこれでは公聴会を乗り切れないと思ったウィトカーは、友人チャーリー（ブルース・グリーンウッド）の家に泊まって酒を断つも、前日に宿泊したホテルでつい飲みまくってしまい、デロデロの泥酔状態で公聴会を迎えるというね…。もうね、「この話、どう着地するんだ!? Σ(ﾟдﾟ;)」と思いましたよ。
葬式で会った仲間のCAにウソの証言をお願いするウィトカー。最低ですな。
酔った勢いで元妻の家に押しかけ、息子に「出てけ！」と罵られたりもしてました。
で、ここで出てくるのが、ジョン・グッドマン演じるヤクの売人。映画の序盤にも登場してたんですが、結局、ウィトカーは「泥酔状態をコカインでカバーする」という、冒頭のフライトの時と同じ対処法を使うんです。ウソの証言をウソのコンディションで塗り固めるという酷さ。このメチャクチャな展開には腹を抱えて笑ったというか、スゴいな～と感心いたしました。
ジョン・グッドマン、売人を実にイキイキと演じてて、最高でしたよ。
一連のシーンにはローリング・ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」が流れておりました↓ ナイス選曲！
ただ、ここから超感動させられたんだからビックリですよ。ウィトカーは公聴会で見事にシラを切りまくって、何とか逃れられそうになるんですが…。最後、“ウォッカの空ビン”が問題になりまして。当然ながら、ウィトカーは「まったく知らないでガース！(ﾟ∀ﾟ;)」って答えるんですけど、「じゃあ、CAのカテリーナが飲んだのね」ってことになるんです。ウィトカーは全然気付かなかったんですけど、実はカテリーナもアル中だったんですね。
カテリーナは機内で死んじゃったし（子どもを守った）、何が減るワケでもなし、彼女のせいにしたって良いじゃないですか。刑務所に入るなんてゴメンだし（苦笑）、そうするべきだったんです…がしかし！ それは一番やっちゃいけないこと。「会社のため」「家族のため」と、いろいろ理由をつけて、人はウソを正当化するし、残念ながら僕もそういうタイプの人間ですけれども、いくら死んだとはいえ、愛した女性に汚名を着せるなんて、人として、男として、ついちゃいけないウソというのはあって。結局、ウィトカーは「ウォッカを飲んだのはオレだYO！ヽ(TДT)ノ」「オレはアル中なんだYO！ヽ(TДT)ノ」と告白して刑務所に入り、「正直に話して、前よりも自由になったッス (o^-')b」と他の囚人たちに話したりして。最後は息子が面会に来て、「僕が出会った最高の人 ( ﾟ∀ﾟ)(ﾟ∀ﾟ ) ﾅｶﾅｵﾘ」なんて、親子の仲が回復して終わるというね… ( ；∀；) ｲｲｴｲｶﾞﾀﾞﾅｰ
とりあえずトラフィックの「フィーリン・オールライト」を貼っておきますね↓
基本的には“アル中ダメ人間の再生ストーリー”なんですけど、アル中に限らず、「ダメな時こそ自分自身と向き合わなきゃ」ってお話だと思って。結構グッときましたよ。登場人物に、100パーセントの善人も悪人もいないバランスも良かったです。なんて言うんですかね、墜落描写にハラハラさせられたり、アル中描写にイライラさせられたり、ドラッグ描写に笑わせられたりしつつ、最後は感動させられちゃって…。ロバート・ゼメキス監督、素晴らしい手腕じゃないでしょうか。
まぁ、「アル中描写が長い」とか「『僕が出会った最高の人』ってのは持ち上げすぎじゃないの？」とか思ったりはしましたけど、町山さんが紹介した通りの面白い映画でしたな。町山さん、疑ってすみませんでした m(_ _ )m ｺﾞﾒﾝﾈ ジャンボジェット機の墜落シーンは大画面で観た方が絶対に迫力があるので、気になる人は劇場へどうぞ～。
ロバート・ゼメキス監督といえば、これですかね。買っちゃおうかなぁ。
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実はこれも大好きだったりします (´∀｀) ｳﾌﾌ
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フライト（ネタバレ）
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