もし、この文章をアナタが2013/4/12(金)の昼ごろまでに読んでいて、このブログ主と映画の趣味が合うと思っている人なら、予告編もチェックせず、「内気な少年が適当に活躍する&ゾンビが出て来たりするストップモーションアニメなんでしょ? (`∀´) ツマンナソー」的なナメた心理状況か、もしくはあえて最初から「騙された!ヽ(`Д´)ノ」と怒りを燃やしながら、この「パラノーマン ブライス・ホローの謎」を最寄りの劇場へ観に行ってほしい。そしてエンドクレジット終了まで座っていてほしい。僕は心底そう願っているのですーー。
パラノーマン ブライス・ホローの謎(3D・字幕版)
原題:ParaNorman
2012/アメリカ 上映時間92分
監督:クリス・バトラー、サム・フェル
製作:アリアンヌ・サトナー、トラビス・ナイト
脚本:クリス・バトラー
撮影:トリスタン・オリバー
美術:ネルソン・ロウリー
衣装:デボラ・クック
編集:クリストファー・マーリー
音楽:ジョン・ブライオン
声の出演:コディ・スミット=マクフィー、タッカー・アルブリッチ、アナ・ケンドリック、ケイシー・アフレック、クリストファー・ミンツ=プラッセ、ジョン・グッドマン、レスリー・マン、ジェフ・ガーリン
パンフレット:★★★★(600円/安いのに読み応えがあって、デザインも素敵)
(あらすじ)
300年前に魔女狩りの現場になったと言われている町、ブライズ・ホローに暮らす少年ノーマン(コディ・スミット=マクフィー)は、死んだ人たちと会話することのできる能力をもち、そのせいで周囲から変わり者扱いされていた。そんなある日、ノーマンは疎遠になっていた叔父(ジョン・グッドマン)から、ブライズ・ホローには「魔女の魂」が封印されており、その魂が悪霊を呼び寄せて町を滅ぼそうとしていることを知らされる。死者と話す能力をもった者たちが何代にもわたり町を守ってきたことを知り、叔父からその役割を受け継いだノーマンは、封印された魔女の正体を解き明かし、町を守るために立ち上がる。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
97点
※今回の記事は、映画と関係のない文章がダラダラ書かれているので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いです。
※今回の記事はダラダラと長くて読みにくいので、気をつけて!
ごめんなさい、この記事によると高確率で嫌われてしまうのですが、“忙しい&寝てないアピール”をします (`・ω・´) キリッ ここ最近、ずっと忙しかった仕事が終わったのは、4/9(火)の18時。平均睡眠時間が3時間程度の生活を1ヵ月くらいしてた上に(少し大げさ)、先週は娘が入院したりして、マジで発狂寸前の荒業レベルというか、そうなると「僕も『蹴り込んだ水月を踏み台にして、肩へ駆け上っての蹴り』がマスターできるんじゃないか?」というか(なんだこれ)。
一応、「蹴り込んだ水月を踏み台にして、肩へ駆け上っての蹴り」の画像を貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第16巻より)。
で、やっとそんな状況が終わったので、もう早く帰宅して寝たかったんですけど、せっかくプレッシャーから解放されたんだから、映画を1本観てから帰ろうと思って。前売り券を買っておいた「探偵ヨンゴン」はどうかと思って調べたら、4/5(金)で上映が終了してて超ショック!ヽ(TДT)ノ なんだよせっかく前売り券を買った方がオトクだぜと思っていそいそと劇場まで行って買ったのにたった2週間で公開終了かよふざけんなよバカ野郎とケイズシネマを呪いまくりですよ(八つ当たりな文章)。
無駄にした前売り券…。マジで死にたい気分。
でも、こぼれたミルクを嘆いても仕方がないということで、じゃあ何の映画を観ようかと調べてみたら、「そういえば伊藤聡さんが『パラノーマン』をオススメしてたな」と思い出して。詳しい感想はあまり読みたくないから、サラッとしか読まなかったけど、相互フォローしてるyou伊東くんも絶賛してたっぽいし、そちゃさんもスゲー褒めてたっけ。同じスタッフが作った「コララインとボタンの魔女」は大好きだし、なんか今週金曜で公開終了っぽいし、TOHOシネマズなら火曜日は会員デーで安いし、ちょっと観に行ってみるかと、お台場のシネマメディアージュまで行って来ました(新宿から30分程度と、意外と近い)。号泣しましたYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!
アクアシティお台場・メディアージュの中に映画館があるそうな。初めて来ました。
ロビーが広い! これほど大きいとは思わなんだ。
同じビル内で「ご当地 麺祭り」が開催中! 予想外の散財をしてしまったんですが、それはまた別のお話。
ごめんなさい、実は観る前…いや、観てる間も結構ナメてたというか。冒頭からゾンビ映画の劇中劇とかあって、すべてコマ撮りのストップモーションアニメとして考えると異様なクオリティの高さなんだけど、主人公のノーマン以外の登場人物にウザイ奴が多くて、イライラしたのもあって。「確かに面白いけど、僕は『コララインとボタンの魔女』の方が好きかなぁ」なんて思ってたんです、中盤までは。
ゾンビ&ホラー映画が大好きなノーマン。ゾンビグッズの充実振りが凄まじい。電動歯ブラシって…。
着メロが「ハロウィン」のテーマだったのも気が利いてましたな。
ところが、復活したゾンビと魔女の事情が明らかになってから、一気に胸をワシ掴みにされまして。「魔女の呪いを鎮めるために読む本が童話『白雪姫』」という展開に、「なんだそれ?(゚Д゚)ハァ?」と主人公と同じように訝しんでいたら、「魔女=“迫害されて殺された11歳の子どもの魂”を1年間寝かしつけるために童話を読んでいた」という無惨な事実が明らかになって…。非常にショックを受けましたよ。
こんな魔女かと思ったら、年端のいかない少女が殺されていたという… (ノω・、) ヒドイ
で、復活した7人のゾンビたち(“眠る魔女”といい、「白雪姫」を微妙に絡めてる?)も、その昔、魔女を迫害して処刑した人たちであって。死後、怨みの塊と化した魔女の呪いによって、生きた死体にさせられて、彼女と同じように魔女狩りに遭う宿命を負ってるという設定なんです。だから、人間を襲ったりはしないんですけど、その腐った醜い容貌のせいで、「ゾンビだ!ヽ(`Д´)ノ」「殺せ!ヽ(`Д´)ノ」と一方的に迫害されてしまうというね…。この手の作品に“暴徒の魔女狩り”描写は付きものですが、この映画では発生の状況がよりわかりやすく描かれていて。自分では真偽を確かめもせずに、尻馬に乗って美味しい“義憤”をモサモサと食べながら、暴力を振るうことを正当化する…。これは僕だってそういう心理状態に陥ってしまう可能性があるだけに、非常に考えさせられました。
ゾンビ復活! 見た目はアレですが、実は人を襲わなくて、むしろ迫害されてました。
一応、その後の展開を超簡単に書いておくと、主人公は魔女の説得→成仏させることに成功して、自分を支えてくれたニールと本当の友だちになり、家族&祖母の霊と居間で過ごして、終わるワケですが…。最後の魔女との対話シーンは、いろいろあって鬱屈している人への愛のあるメッセージに思えて、超感動いたしました。「恨むのも仕方ないけど、なるべく良いことだけ思い出して生きようぜ! (o^-')b」というか。
なんとなく貼っておきますね↓
ハッキリ言って、僕が主人公だったら、魔女は可哀相すぎだから永遠に7人のゾンビを苦しめればいいと思う。ずっと自分を変人扱いしてバカにしてきた奴らなんだから、暴徒と化した群衆も魔女が皆殺しにしちゃえばいいと思う。つーか、アルヴィンのクソ野郎はすっかり仲間ヅラしてるけど、テメェも散々嫌がらせしてきたんだから、すみません、さっさと死ねよとか思っちゃう。
イジメっ子アルヴィン。最後まで好きになれなかったなぁ。
なんて言うんでしょうね、中学のころ、根性焼きを強要してきた人とかは、今、僕と同様に家庭とか持ったりしてさ。「昔はオレも悪いことしたけど、若かったから仕方ないよな!ヘ(゚∀゚*)ノ ハンセイシテマス!」なんて職場の後輩に「更生したゼ!」ヅラで語ったりしてるんでしょうな。僕の大事なサイバリアン原チャリを盗んだクズも、「オレも昔は盗んだバイクで走り出したりしてさぁ~ (ノ∀´) ワカゲノイタリ」なんて“ヤンチャ話”で酒席を湧かせたりしてるんでしょうな。マジでそういう奴らは、この瞬間、「スキャナーズ」風に脳が爆裂してしまえば良いと心底思うのです。
とは言いつつも! 人間、魔太郎ライクに怨みをパワーにするのも大事ではありますが、それに囚われすぎたら自分の人生の意味がないというか、むしろ負けっぽいじゃないですか。僕はビンス ・マクマホンがビリー・グラハムと和解した時の「恨むだけの人生なんて真っ平だ」という言葉がスゲー好きなんですけど、本当にその通りで。この映画で言えば、“ちょっと超常能力を持っていたばかりに無惨に殺された11歳の少女”に向かって「もう恨むな」なんてのは大きなお世話でしかないんです…けども、だが、しかし!
7人のゾンビたちは苦しみまくって猛省してるしさ、何よりもさっさと天国に行って最愛の母親と会うことの方が、彼女にとってはやっぱりプラスなワケでさ。それと同様、僕は心が狭いので、もちろん今も全然過去のことを恨めますけど(苦笑)、そんなことに2ビットしかない脳を使うよりも、「ご当地麺祭り」で何の麺を食べるかを考えた方が、人生が楽しいことくらいはさすがにわかっているワケで。この映画は、「行こうぜ、“恨み”の向こう側!ヘ(゚∀゚*)ノ レッツビギン!」ってことをあらためて教えてくれているようで、ハートをクリティカルに強打されましたね… ( ;∀;) イイエイガダナー
イメージ的には、このくらいの強打。
ちなみに、この動画によると、製作者たちはノーマンのような“はみだし者”だったそうです。
あとね、ノーマンの親友となるニールが素晴らしかった。「僕も1人でいるのが好きだから、一緒にやろうよ」という「えっ、そういうことじゃ… (゚д゚;)」と思わされる名言を吐いてましたが、「友だちって大事だなぁ」と。ちょっとステレオタイプ感のあるデブキャラでしたが、ラストのノーマンとニールの2ショットは、なんとなく「カラフル」を思い出して号泣しちゃいました。
“悪意のないデブキャラ”ニール。「グレッグのダメ日記」のロウリーを連想したり。
その他、非常に胸を掴まれたのが、姉のコートニー。「嫌な姉だな~」とすっかり自分の長姉を思い出しながら観てたんですが、クライマックス、そっと弟の手を握って暴徒たちに向き合うシーンは感動したというか、思わず自分の姉に「元気?」なんて電話しそうになるほどでしたよ… (;`∀´) アブナカッタ... ギャグの挟み方もなかなか気が利いてて、特に僕が好きだったのが、“筋肉バカ”のミッチ。あそこまでバカだと清々しかったです。
中盤くらいまでは嫌な女だったんですが…。
ノーマンの手を握るシーンは超グッときた! ああん、お姉ちゃん!ヽ(TДT)ノ
あの花山薫氏も思わず頷いたというね…。
ミッチのバカッぷりも最高でしたな。
ということで、スゲー良い映画でした… (ノω・、) ヨカッタ 話は素晴らしいし、映像も最高だし、さらにその技術にも驚かされると、褒めるところまみれというか。唯一の不満は予告編で、エンドクレジット後に流れる人形作成シーンを見せてたのには驚きました。僕は未見だったから良かったけど…。まぁ、何はともあれ、超オススメですYO!ヽ(`Д´)ノ
なんとなくメイキング動画を貼っておきますね↓ 手間、掛かりすぎ!Σ(゚д゚;)
おしまい (´∀`) ウフフ
素敵すぎるストップモーションアニメ。これ、いつか娘と一緒に観るんだ…(死亡フラグ風に)。
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サントラ。かなり良さそうなのでほしいけど、散財しちゃったからなぁ…。
Paranorman
英語版のアートブックを貼っておきますね。英語さえ読めれば… (ノω・、) チクショウ
The Art and Making of ParaNorman
好きすぎて死にたくなる映画。劇場を出ても泣きながら帰宅させられたほど、破壊力がありました…。
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パラノーマン ブライス・ホローの謎(3D・字幕版)(ネタバレ)
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