狂武蔵（ネタバレ）

狂武蔵



2013／日本　上映時間84分
監督：柄澤 功
出演：坂口拓、仁科 貴、山中 アラタ、笈田ヨシ、紅ア太郎
パンフレット：なし
（あらすじ）
伝説の剣豪・宮本武蔵演じる坂口拓が、1シーン1カット長回しで75分間ノンストップで敵を斬って、斬って、斬りまくるという前代未聞のサムライアクション!（以上、公式サイトより）

予告編はこんな感じ↓




80点


僕は俳優の坂口拓さんが好きでして。キッカケは北村龍平監督の「VERSUS ヴァーサス」で、それ以降、出演作をなるべくチェックするようになった感じ。今回、坂口拓さんが俳優を引退されるというのは本当に本当に寂しい話ですが、今さら嘆いても仕方ないのでね。この引退興行にはなるべく足を運びたいと。未見の「大阪蛇道 -Snake of Violence -」は観たかったし、DVDでしか観たことがない「VERSUS ヴァーサス」や「デス･トランス」も行きたかったんですけど、なかなかタイミングが合わなくて…。やっと最終日、「狂武蔵」（「くるいむさし」と読むそうな）を観てきました。「これは実験的！Σ(ﾟдﾟ;)」とビックリしましたよ。


ヒューマントラストシネマ渋谷に到着。最終日、何とか間に合いました。


気が付くと17アイスを買っていたという衝撃！　ああん、冷たくて甘い！ﾍ(ﾟ∀ﾟ*)ﾉ ﾋﾈﾘﾅｼ



上映前の柄澤功監督と紅ア太郎さんのトークショーで作品の説明を聞いていたので、ある程度の予想はしてたんですが、まさかここまでチャレンジングな内容だったとは… (・ω・;) ｳｰﾝ　雑に書くと、アクション版「ライブテープ」というか。宮本武蔵が吉岡一門70人と戦ったという「一乗寺下がり松の決闘」をベースに、坂口さん演じる武蔵が襲い来る敵を次から次へと斬っていく姿をワンカットで撮った作品なんですね（公式サイトによると75分間）。

で、ユニークなのが、襲ってくる敵側に対して、武蔵は実際に相手の隙をついて剣を当てて倒していくんです。決められた殺陣をこなすのではなくフリースタイルというか。たぶん、敵が頭にハチマキを巻いていたり、腕に包帯を巻いていたりするのは、衝撃を吸収するためのカツラや小手などを装着しているのを隠すためで、武蔵は頭や腕、胴、足などを遠慮なくバシバシと打ちまくってましたよ。

正直、微妙なところもあって。斬撃の効果音とか入らない→「斬る」というよりも「打つ」音しかしないので、戦いがちょっと軽く見えちゃうし、殺陣自体もチャンバラというよりは“異質の剣道”って感じなので、まったく評価しない人もいるとは思います。あと、斬られた人が画面外に走り去って行く姿は、ごめんなさい、僕も少し萎えちゃったり…。

ただ、途中で休憩を挟みながらも、合計300人くらいの相手を息も絶え絶えに斬っていく坂口さんのノンフィクションな姿は実にカッコ良くて、なんだかんだと最後まで飽きずに観られた次第。途中、村の娘や宍戸梅軒とかが出て来たりと、観客を飽きさせないように工夫してるのも好感が持てましたね。一応、オチを書いておくと、武蔵が敵を全員斬り殺して終わってました（身も蓋もない文章）。

そんなワケで、あまりにも特殊な内容なので万人にはオススメできませんけど、実に面白い実験作でしたよ。今のところ、劇場公開されるかわからないのが残念ですな… (´・ω・`) ｶﾞﾝﾊﾞｯﾃ




北村龍平監督作。大好きな映画です。

VERSUS ヴァーサス [DVD]


下村勇二監督作。結構好き。大画面で観たかったな～。

デス･トランス プレミアム･エディション [DVD]


坂口拓さんの監督主演作。映画としてはアレなところが多いけど、照英さんの冨樫が最高すぎ。

魁!!男塾 プレミアム・エディション(2枚組) [DVD]


松江哲明監督による、前野健太さんのゲリラライブをワンカット74分で撮った音楽映画。素晴らしいです。

ライブテープ コレクターズ・エディション [DVD]