犬ヶ島(吹替版、字幕版)
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原題:Isle of Dogs
2018/アメリカ 上映時間101分
監督・製作・原案・脚本:ウェス・アンダーソン
製作:スコット・ルーディン、スティーブン・レイルズ、ジェレミー・ドーソン
製作総指揮:クリストフ・フィッサー、ヘニング・モルフェンター、チャーリー・ウォーケン
原案:ロマン・コッポラ、ジェイソン・シュワルツマン、野村訓市
撮影:トリスタン・オリバー
美術:アダム・ストックハウゼン、ポール・ハロッド
編集:ラルフ・フォスター、エドワード・バーシュ
音楽:アレクサンドル・デスプラ
音楽監修:ランドール・ポスター
声の出演:コーユー・ランキン、リーブ・シュレイバー、ブライアン・クランストン、エドワード・ノートン、ボブ・バラバン、ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、スカーレット・ヨハンソン、F・マーレイ・エイブラハム、ティルダ・スウィントン、野村訓市、高山明、伊藤晃、オノ・ヨーコ、グレタ・ガーウィグ、村上虹郎、フランシス・マクドーマンド、野田洋次郎、渡辺謙、夏木マリ、ハーベイ・カイテル、フィッシャー・スティーブンス、コートニー・B・バンス、フランク・ウッド
吹替版:野田哲平、森川智之、楠大典、川島得愛、川中子雅人、石住昭彦、横島亘、遠藤綾、屋良有作、町山広美、野村訓市、高山明、伊藤晃、石塚理恵、戸松遥、島崎信長、野田洋次郎、渡辺謙、夏木マリ、土師孝也、細野晴臣、石塚運昇
パンフレット:★★★★☆(820円/コラムが充実してて読み応えがある“FOXサーチライト”の定番パンフ)
(あらすじ)
近未来の日本。メガ崎市で犬インフルエンザが大流行し、犬たちはゴミ処理場の島「犬ヶ島」に隔離されることに。12歳の少年・小林アタリは愛犬スポッツを捜し出すため、たった1人で小型機を盗んで犬ヶ島へと向かう。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
80点
僕は「ウェス・アンダーソン監督作を見始めたのは『ファンタスティック Mr.FOX』Image may be NSFW.
Clik here to view.から」というニワカ野郎であり、基本的に好きではあるものの、未見の作品を追うほどのファンではないんですが、しかし。ウェス・アンダーソン監督が日本を舞台にしたストップモーション・アニメを撮ったとなれば、そりゃあ観る気ゲージが満タン状態ということで、前売り券を購入。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の“今週の課題作品”になったのもあって、昨日、TOHOシネマズ錦糸町にて、吹替版と字幕版を連続鑑賞してきました。「ありがたい (´∀`=)」と思ったり。
前売り特典はこんな感じ。「単なる箱」なワケもなく、開けてみると…。
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そこそこのお値段がするフィギュアセットなのです。大きさの比較として、箱の上にムビチケを置いてみました。
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最初に吹替版を観ましてね。
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続けて字幕版を鑑賞。どちらも1番スクリーンだったのは「ワン」だからーー(勝手な決めつけ)。
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ちなみに、新宿バルト9にはフィギュアが展示されてました (・ε・) ダカラナニヨ
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鑑賞後の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」Image may be NSFW.
Clik here to view.より)。
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最初にあらすじを適当かつウソを交えながら雑に書いておくと、舞台はウェス・アンダーソン史観の日本。1000年ほど昔、犬がまだ自由に生きていたころ、小林王朝との戦争が勃発しまして。ある少年侍が犬に同情して「人間に 我背を向ける 窓の霜」という俳句を詠みながら味方になってくれたので、全滅は免れたものの、犬は人間に飼われるようになった…なんて伝説が流れましてね。そんなオープニングを経て、“今から20年後”の日本では、ドッグ病が大流行。人間に感染する恐れがあったため、ウニ県メガ崎市の小林市長は犬たちをゴミだらけの島に追放&隔離することを決定してしまうのです。ただ、市長の養子である12歳の少年・小林アタリは、捨てられた“ボディガード犬”スポッツを取り戻すため、単身で犬だらけになったゴミの島=犬ヶ島に乗り込みまして。頭にパイプが刺さるケガを負いながらも、4匹の元飼い犬&1匹の野良犬たちの助力を得て、スポッツを捜索する…ってな調子。
少年と5匹の犬が旅をするのです。
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なんとなく、映画の冒頭映像を貼っておきますね↓
で、ドッグ病を蔓延させたのは小林市長を始めとする小林一族の陰謀だということがわかったり、ワクチンを開発した渡辺教授が毒ワサビで暗殺されたり、旅の途中で野良犬=チーフとのアタリの友情が育まれたり、市長の陰謀を暴くために交換留学生&学生新聞記者のトレイシーが調査したり、やっと見つけたスポッツが野良犬たちのリーダーになっていたり、スポッツとチーフが兄弟犬だということが発覚したりと、いろいろとありましてね。最終的には、票の不正操作で再選を果たした小林市長が演説する会場に、アタリ with 犬軍団が乗り込んで、アタリが「なぜ故に 人類の共 春に散る花」と一句詠むと、全員が深く感動して、小林市長も「不名誉なことをした (´・ω・`)」と猛省するというね。ところが、納得がいかない悪党メイジャー・ドウモがロボット犬を起動させてひと悶着起きると、スポッツの秘奥義「絶・天狼抜刀牙」が炸裂! 殺人熊・赤カブトを見事倒したのでしたーーって、やだ、「銀牙―流れ星 銀―」Image may be NSFW.
Clik here to view.が混ざっちゃった!(*ノ▽ノ) キャッ
悪いのはこいつらなんですが、真ん中の市長は改心してましたよ。
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なんとなく赤カブトに「絶・天狼抜刀牙」を炸裂させる銀を貼っておきますね(「銀牙―流れ星 銀―」Image may be NSFW.
Clik here to view.より)。
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ごめんなさい、本当は「市長一派が逮捕されるとアタリが新市長に就任して、ボディガード犬となったチーフはショードッグのナツメグと良い雰囲気になり、負傷したスポッツも奥さん&子どもたちと幸せに暮らしましたとさ!m9`Д´) ビシッ」といった終わり方でしたよ。尊敬する映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」の解説や、パンフに載っている監督インタビューやプロダクションノートにコラムなどを読むと、黒澤明監督作を始めとする日本文化へのオマージュがてんこ盛りだそうで。正直なところ、僕的に気付いたのは「七人の侍」のテーマぐらいだったんですが(汗)、そこら辺の知識がなくても問題なく面白い映画というか。ウェス・アンダーソン監督が作り出した「ポップで奇妙な日本」や「妙に残酷だったりするビジュアルや物語展開」はとてもユニークで、画面を観ているだけでも飽きなかったです。
ビジュアルはとにかく素敵でしたな。
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このケンカ描写も最高でした。
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ちなみに「犬のケンカは鳴くと終了」というのは「白い戦士ヤマト」Image may be NSFW.
Clik here to view.で学んだ…というどうでも良い文章。
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つーか、ストップモーション・アニメで動く人形たちがとにかく可愛くてね…(しみじみ)。ウェス・アンダーソン監督作特有の台詞の言い回しが愉快だし(ビスケットを食べたチーフの「サクサクでしょっぱくて、歯をきれいにしてくれそうだ」とか)、砂ぼこりアクションには笑ったし、キュートとしか言いようがないのです。演出的にも、妙にグロ描写を大切にするあたりも好みだったし(ラストの腎臓移植手術が変にリアル&渡辺謙さんの「は〜い、つなぐよ〜」に笑った)、吹替版と字幕版の2つとも日本人キャラの日本語のイントネーションがどこかぎこちないのも「知っているけど知らない日本」というムードで好みだったし、テロップの出し方もおかしかったし、エンドクレジットにカタカナが併記されていたことで勉強になったし(「経理」なんて初めて知った)、ハッキリ言って、本作のすべてが愛らしかったですYO!ヽ(`Д´)ノ ウォォォッ! あと、“現実の日本”も反映している気がしたというか、例えば「犬を隔離する→殺処分問題」とか「交換留学生が活躍する→外圧でしか変われない日本」といったことを表している…ってのは深読みですかね (´∀`;) エヘヘ
交換留学生のトレイシー(左)も可愛かったですねぇ…(しみじみ)。
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な〜んて褒めつつも不満もいくつかあるというお馴染みのパターン。「犬を排除しようとする小林一族が猫派」という設定は別に良いんですが、だったら犬だけでなく、「キャッツ&ドッグス」Image may be NSFW.
Clik here to view.のように猫サイドにも意思を持たせてほしかったなぁと(まぁ、話の収拾がつかなくなりそうですがー)。それと、犬にあそこまで人間のような意識があると、アタリが棒のようなものを投げてチーフに「取ってこい」と命令する場面には若干の抵抗を感じたというか。「殿様と家臣」的なイメージなのかもしれませんが、アタリに対して「なんでお前は上からモノを言うの?」という気持ちになった…って、伝わるでしょうか。秋田犬や柴犬といった「日本の犬」がいなかったのも残念でしたよ(見落としたのかもしれませんが、メインキャラには不在)。
日本の犬が出ていれば「絶・天狼抜刀牙」が観られたかもしれないのに…って、しつこいですな (ノ∀`) テヘ
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その他、思ったことを書いておくと、「『マリリンに逢いたい』Image may be NSFW.
Clik here to view.世代としては、犬かきで本土に渡るのかと思った」とか「オノ・ヨーコさんの声が若い!」とか「『わさびポイズン』は『マスタードガス』のパロディ?」とか「ところどころ挿入されるアニメのクオリティも高くて感心」とかとかとか。何はともあれ、細かいところまで良く出来ていて本当に楽しかったし、「KUBO クボ 二本の弦の秘密」の時も同じようなことを思いましたが、海外の監督が日本を舞台にしてこんな素敵な映画を作ってくれたのが、とてもありがたかった次第 (´∀`=) アリガト 誰が観ても楽しめると思うので、興味がある方は劇場へどうぞ。僕的には吹替版がオススメかな〜。
国内盤サントラ。デジタル盤Image may be NSFW.
Clik here to view.や輸入盤Image may be NSFW.
Clik here to view.もあります。
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ユリイカの特集号。ちょっと読みたい。
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ウェス・アンダーソン監督によるストップモーションアニメ。僕の感想はこんな感じ。
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昨年公開された“日本を舞台にしたストップモーションアニメ”。僕の感想はこんな感じ。
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一応、貼っておきますね。久しぶりに観ようかしらん。
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犬ヶ島(吹替版、字幕版)(ネタバレ)
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