ジャックと天空の巨人(3D・字幕版)
原題:Jack the Giant Slayer
2013/アメリカ 上映時間114分
監督・製作:ブライアン・シンガー
製作:ニール・H・モリッツ、デビッド・ドブキン、パトリック・マコーミック、オリ・マーマー
製作総指揮:トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、アレックス・ガルシア、トビー・エメリッヒ、リチャード・ブレナー、マイケル・ディスコ、ジョン・リッカード
原案:ダーレン・レムケ、デビッド・ドブキン
脚本:ダーレン・レムケ、クリストファー・マッカリー、ダン・スタッドニー
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
美術:ギャビン・ボケット
衣装:ジョアンナ・ジョンストン
編集:ジョン・オットマン、ボブ・ダクセイ
音楽:ジョン・オットマン
出演:ニコラス・ホルト、エレノア・トムリンソン、スタンリー・トゥッチ、イアン・マクシェーン、ビル・ナイ、ユアン・マクレガー、ジョン・カッサー、エディ・マーサン、ユエン・ブレムナー、ワーウィック・デイビス
パンフレット:★★★(700円/コラムがタメになって良かったです)
(あらすじ)
中世のイギリス。農家の青年ジャック(ニコラス・ホルト)は、ふとしたことから人間界と巨人界を隔てていた禁断の扉を開けてしまう。何百年にわたり人間界から隔絶されていた巨人たちは、かつて自分たちが住んでいた地上を取り戻すため人間界に足を踏み入れ、ジャックら300人の人間が、100人の巨人を相手に戦いを挑む。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
65点
※今回の記事は、「キャビン」や「ユージュアル・サスペクツ」のネタバレに触れているので、知りたくない人は読んじゃダメ絶対!ヽ(`Д´)ノ
※今回の記事は、グロめの画像が貼られていたり、残酷な文章がサラサラと書かれていたりするので、そういうのが苦手な人は気をつけて!
ちょっと前の「赤ずきん」とか、昨年公開の「スノーホワイト」
とか「白雪姫と鏡の女王」
とか、最近、そこそこ作られてる“おとぎ話の映画化作品”ですわな。まぁ、そんなに気になってたワケじゃないんですけど、「進撃の巨人」が好きなのもあって、なんとなく時間が空いた時、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで観てきました。感想は「惜しいナー (・ε・) チェッ」って感じだったり。
念のため、プロレスを舐めたせいで制裁された花田の画像を貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第2巻より)。
ベースは超有名な「ジャックと豆の木」で、そこに「巨人退治のジャック」という童話(これは知らなかったけど映画化されているそうな)と「巨人のジャック」の要素を加えた物語(1つウソ)。ジャックが馬と豆を交換するくだりが仕方なく見えたりとか(さすがに原作は頭が悪すぎというか、母親の激怒も納得なレベル)、「開始早々、主人公が姫&騎士にひざまずく→ラスト、“支配の王冠”を手に入れたジャックに巨人たちがひざまずく」という対になった展開が良かったりとか、そういうところは嫌いじゃないけど…。ハッキリ言って、序盤の「冒険を夢見る若者と、お転婆なお姫様が~」的なくだりは、スゲーどうでも良くて。まぁ、物語上、必要ではあるんですが、こっちはもう「さっさと巨人を出せ!ヽ(`Д´)ノ」って心境なので、結構イライライライラしたんですよ。
一応、ジェラシーで焦げついて酷い目に遭った“テコンドーの金田”も貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第3巻より)。
だがしかし! 映画を半分すぎたあたりで、やっと巨人が登場すると、なかなか良い感じになるのです (´∀`) ホッコリ 巨人がユアン・マクレガー演じる騎士エルモントらをさらうシーンも迫力がありましたが、僕が好きだったのは、ロデリック卿(スタンリー・トゥッチ)を襲う場面。超ムカつく部下のウィック(ユエン・ブレムナー)が巨人に頭からバックリと食べられるシーンの爽快感と言ったら! スナック感覚で気軽に人を食らう巨人の恐ろしさが見事に表現されてるわ、不快なキャラが愉快に死ぬわと、春の爽やかな風が吹き抜けたようでした。
右にいるのがウィック、心底不快なクズだっただけに、アッサリ食べられた時の溜飲の下がりっぷりはただ事じゃなかったです。
もうね、この映画の何が素晴らしいって、巨人が恐ろしいというところ。桁外れの戦闘力&人間並みの知能を持っている上に、「人間を“エサ”としか見てない」という精神性にゾッとするというか。僕はホラー映画などを観る時、常に「どう倒すか」「どう生き残るか」を考えるタイプなんですが(残念な文章)、まったく敵う気がしなくて、本当に怖かったです…。
すっかり“刃牙に母親の話を聞かされた梢江ちゃん”の心境になってました… (ノω・、) ムリデシタ
「六本木ヒルズの巨大なクモを見ると、『ミスト』を連想して絶望的な気分になる」のに近いというか。
その恐怖がピークに達するのが、ロデリック卿が死んで、“双頭の巨人”ファロン将軍(ビル・ナイ)に率いられた巨人軍団が天空から下界に攻め込んでくるシーン。集団で走りながら人間どもを陵辱していく姿は悪夢のようで、マジで勘弁してほしい怖さなのです… (ノДT) ユルシテクダサイ そして、主人公たちが何とか城に逃げ込んでからの攻城戦もド迫力であり、手に汗握りながら観てましたよ。
背後から巨人たちがダッシュで迫る! 馬より早いって、ズルいYO!ヽ(´Д`;)ノ アアン
攻城戦では、燃やした樹木を城内にブン投げるという荒業を披露。これは斬新な攻撃でした。
一応、終盤の展開を書いておくと、攻防の末に城門を開けられてしまい、人間たちは巨人軍団に踊り食いされる…かと思いきや! ジャックがファロン将軍の口に隠し持っていた“魔法の豆”を入れる(このアイディアは素敵!(o^-')b ナイス! )→豆が体内で大木になって死亡→ファロン将軍が持っていた“支配の王冠”をゲット→巨人たちは王冠を持つ者に従わざるを得ないので(魔法的な設定)、しぶしぶ退却→ジャックは姫と結ばれて王様に→舞台は現代に移り、“支配の王冠”は美術館に飾られている→『ロディ』という名前の少年が意味ありげに王冠を見る(ロデリック卿を連想させるムード)→今も天空に存在する巨人の国が映って終了」って感じでした。
いや、本当に惜しいなぁと思って。これはあくまで僕の好みの問題ですけど、ここまでやるならもっとゴア描写を見せてほしかったんですよね…。巨人たちは実に粗野で凶悪で無慈悲なので、人間の扱いがマジで非道いんですが、その惨状を少ししか映さないの (´・ω・`) あの“火を点けた樹木を投げる攻撃”にしたって、人間に直撃する場面は全然なかったりするし…。これは仕方ないんでしょうけど、巨人たちが良く出来ているだけに、つくづく残念でしたね。
例えば、遊び半分で人間の腕をもいだりするシーンがあっても良かったと思うし…。
こういう「進撃の巨人」のようなハードな躍り食い場面があったら、最高だったと思うのですよ。
あと、これは「キャビン」の時もおなじようなことを思ったのですが、「過去に巨人に攻められたことがある」という設定なんだから、“対巨人用の戦闘に長けた一族”などがいてほしかったなぁ…。僕的には、もっと「人間と巨人の攻防」が見たかったというか。
こんな範馬勇次郎ライクな一族が出て来てたら、ビオンデ氏のように射精してたかもしれませんな…(遠い目)。
超乱暴な文章になりますけど、ジャックと姫の描写はいらなかった。例えば、“魔法の豆”を手にするくだりはそのままとしても、豆が発動した瞬間、ジャックと姫は木に押し潰されて内臓を口から出しながら即死。巨人たちは天空まで伸びた豆の木を発見すると、さっさと人間界への侵攻を開始しましてね(ここまで映画開始20分)。伝説が本当だったことを知った王は、“巨人殺しの一族”を狼煙で招集し、人類の存亡をかけた戦いを仕掛けるものの(「目を狙え!」の台詞はマスト)、巨人の戦闘力の前に次々と散ってしまってーー!? って、まぁ、無理でしょうけど、僕はそういうのが見たかったナー (・ε・) チェッ
ジャックと姫の描写は無駄だらけで、特にこの“ギリギリセーフ”シーンとか、かなりイラッとしたというか。
いっそ「デッドコースター」のこの場面の最後みたいに、何か起きて刺さればいいと思ったり…(グロ注意!)。
うーん、何だかよくわからなくなってきましたが、思った以上にテンションが上がるシーンは多かったし、あの巨人たちが攻めてくる場面だけは何度でも観たいくらい好きだっただけに、いろいろと惜しい映画でしたね…。ちなみに3Dに関しては、そんなに良くなかったかも。何はともあれ、来年公開予定の実写版「進撃の巨人」がこの映画の巨人描写をラクラクと越えてくれることを心から祈っております。
ブライアン・シンガー監督の出世作。ケヴィン・スペイシーの作り話に気をつけて!
ユージュアル・サスペクツ [Blu-ray]
ネイザン・ジュラン監督作。「巨人退治のジャック」の映画化で、ハリーハウゼン作品っぽいとか。
ジャックと悪魔の国 [DVD]
ブライアン・ヘンソン監督作。「ジャックと豆の木」の続きの話だそうです。
ビーンストーク ジャックと豆の木<ノーカット完全版> [DVD]
ゲイリー・J・タニクリフ監督作。タイトルがえげつないけど、クロエたんが好きだから観ますヨ (〃∇〃) ウフフ
クロエ・グレース・モレッツ ジャックと天空の巨人 [DVD]
※かなりどうでも良い備考
「ジャックと天空の巨人」を観た帰り道、新宿を歩いていたら、なんと「とんこつらあ麺『だるまのめ』」で「つけ麺のメガ盛りが950円で食べられる」というタイアップをやってまして! こういう仕掛けが何よりも好きな僕ですよ。「これは食わねば!ヘ(゚∀゚*)ノ」と意気揚々とお店に入ったのですが…。
こんな大量の麺、果たして食えるのか? (゚д゚;) ゴクリ 緊張しながら注文すると…。
来たのは、“普通のメガ盛り”というか。写真と違うじゃない!ヾ(。`Д´。)ノ プンプン!
と思ったら、ちゃんと「実物はこの1/3」って書いてありました。いやん、早合点♪ (ノ∀`) テヘ
ちなみに東中野の喫茶店「ジャックと豆の木」では、何のコラボもしてませんでした…。って、どうでも良いですな。
おしまい (・ω・)
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ジャックと天空の巨人(3D・字幕版)(ネタバレ)
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