バトル・オブ・ザ・セクシーズ
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原題:Battle of the Sexes
2017/アメリカ 上映時間122分
監督:バレリー・ファリス、ジョナサン・デイトン
製作:クリスチャン・コルソン、ダニー・ボイル、ロバート・グラフ
脚本:サイモン・ビューフォイ
撮影:リヌス・サンドグレン
美術:ジュディ・ベッカー
衣装:メアリー・ゾフレス
編集:パメラ・マーティン
音楽:ニコラス・ブリテル
音楽監修:スティーブン・ベイカー
出演:エマ・ストーン、スティーブ・カレル、アンドレア・ライズボロー、サラ・シルバーマン、ビル・プルマン、アラン・カミング、エリザベス・シュー、オースティン・ストウェル、ナタリー・モラレス、ジェシカ・マクナミー、エリック・クリスチャン・オルセン、ジェームズ・マッケイ、フレッド・アーミセン
パンフレット:★★★★☆(820円/「FOXサーチライト・マガジン」シリーズのしっかりしたパンフ。)
(あらすじ)
73年、女子テニスの世界チャンピオンであるビリー・ジーン・キングは、女子の優勝賞金が男子の8分の1であるなど男女格差の激しいテニス界の現状に異議を唱え、仲間とともにテニス協会を脱退して「女子テニス協会」を立ち上げる。そんな彼女に、元男子世界チャンピオンのボビー・リッグスが男性優位主義の代表として挑戦状を叩きつける。ギャンブル癖のせいで妻から別れを告げられたボビーは、この試合に人生の一発逆転をかけていた。一度は挑戦を拒否したビリー・ジーンだったが、ある理由から試合に臨むことを決意する。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
70点
※本作については、尊敬する映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での紹介を読んでおくと良いです。
※今回の記事は、「イナフ」
のネタバレに触れているので、知りたくない人は気をつけて!
タイトルを文字で見た時は「半裸かつセクシーなマッチョたちが戦うコメディ系バイオレンス映画」かと思って興奮したものの、映画のポスターを観たら題材はテニスであって、バトル感もセクシー感もゼロでしてね…(遠い目)。とは言え、「一体何が“セクシー”なのか?」が気になって仕方なかったので、観る気マンマンだったところ、ちょうど愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題作品になったということで! 豊洲で「オンリー・ザ・ブレイブ」、有楽町で「天命の城」を観てから渋谷に移動して、復活したばかりのシネクイントにて鑑賞いたしました。「こんなことがあったのね (゚⊿゚) ヘー」と思ったり。
シネクイントの復活を喜んでみれば、シネパレスが閉館→その跡地だったので複雑な気持ち (´・ω・`) シンミリ
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ロビーには記事の切り抜きがありましたよ。
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1番スクリーン、観客は10人程度。映画仲間の下手の縦好きさんと会ってビックリしたり。
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本作にはなんとなくこんなイメージを抱いてました↓┐(´ー`)┌ バカネ
映画を観てみれば、「Battle of the Sexes」は「男女の戦い」という意味なんだそうで (・∀・) ナァンダ 本作を観た人が「そんな話だったっけ?」と疑問を抱くほどにあらすじを雑に書いておくと、舞台は1973年のアメリカ。女子テニスで最強だったビリー・ジーン・キングは、女子のトーナメントの優勝賞金が男子の8分の1だということに激怒しまして。他の女子選手たちと新たな協会を設立→ツアーをスタートさせてみれば、ラリーという夫がいるにも関わらず美容師のマリリン(女性)と恋に落ちたり、ギャンブル癖が原因で奥さんに見捨てられて人生に悩む元男子世界チャンピオンのボビー・リッグスが脚光を浴びるために「男vs女の戦い」を持ちかけてきたもののアッサリ断ったり、不倫が夫にバレて絶不調に→ライバルの“豪腕”マーガレット・コートに敗北しちゃったりしてね (´・ω・`し ションボリ
旧態依然とした全米テニス協会に背を向けて、あらたな協会を設立するビリー・ジーン。
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そんな彼女にボビーがアホな企画を持ちかけるんですが、最初はアッサリ断られるというね。
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ビリー・ジーンが「アタシどうしよう… (´Д`;し」な〜んて悩んでいたところ! マーガレットがボビーと対戦して敗北したため、“男性至上主義者のブタ”と化したボビーったら「女は寝室と台所にいればOK!(`∀´) ケケッ」「女王の座を奪いたければ受けて立つが、問題は挑む勇気のある女がいるかどうかだ!m9`∀´) ビシッ」なんて調子に乗って女性蔑視発言を連発するから、さぁ大変。ボビーの影響で“尻馬に乗った男性至上主義者のブタ”が増殖することを危惧したビリー・ジーンは「ぶっ潰す!川 ゚д゚)」と挑戦→特訓→勝利! その後、彼女は夫と別れて(でも友だち)マリリンと幸せに暮らして、ボビーは奥さんとの仲が復活したもののギャンブル癖は生涯治りませんでしたとさ (´∀`=し メデタシメデタシ
この発言を受けて、ビリー・ジーンは「久しぶりに…キレちまったよ… 川 ゚д゚)」と試合を決意。
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勝利してプレッシャーから解放された彼女は、独りで涙を流すのでした… (ノω・、) ガンバッタネー
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非常に面白かったです。恥ずかしながら、僕は実際のビリー・ジーン・キングとボビー・リッグスのことはまったく知りませんでしたけど(汗)、エマ・ストーンとスティーブ・カレルという芸達者な2人を観ているだけでスゲー楽しくて。特に、ボビーはプロレスラーのようにわざと悪役(ヒール)を演じた人なんですけど(ちょっと「マン・オン・ザ・ムーン」
を思い出した)、信じられないような女性蔑視発言を連発するにもかかわらず、そこそこの愛嬌で観ているこっちをバカ負けさせるのは、スティーブ・カレルの魅力によるところが大きいのではないでしょうか。あと、役者さんでは、デザイナー役のアラン・カミングも良かったですな。
この2人は最高でしたよ。
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正直、序盤のマリリンとの逢瀬あたりの展開はマッタリ気味に感じてイラッとしたりもしましたが(試合シーンとかもないし…)、クライマックスの試合を実際の中継っぽく見せたのはスゲー良かったなぁと。あれって、「スタントを使ってもバレない」という利点もあったのでは…ってのは深読みですかね (´∀`;) エヘヘ その他、特訓描写はカッコ良かったし、ラリーの“夫としての姿勢”は超勉強になったし(夫の鑑だと思う)、ラスト、勝利を独りで噛み締めるエマ・ストーンは本当に素晴らしくて泣けたし…。鑑賞後、トイレで会った下手の縦好きさんに「面白かったですな!(*゚∀゚)=3 ムッハー」と話した程度にはグッときた作品だったのは間違いないのです(どことなく奥歯に物が挟まったような文章)。
ちなみにボビーがフライパンでテニスをするシーンを観て、「新Mr.BOO! 鉄板焼」
を思い出しました。
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ただ、ごめんなさい、これを書くと身もフタもないんですけど、「男女別になっている競技で男女が対戦する」のって、まったく好きじゃなくて(「ガールファイト」
とか)。なんて言うんですかね、生物学上、男女の身体能力に差があるのは明白なのに、無理に同じ土俵で競うのは意味がないじゃないですか。いや、本作のビリー・ジーンはもちろんそんなことは重々承知した上で(劇中でもそう描いてる)、「意味がない勝負なのに、ボビーの尻馬に乗って騒ぐ“男性至上主義者のブタども=バカ”を黙らせるために戦った」ワケだし、そこで結果をキッチリ出したから英雄になったのもわかるんですが…。例えると「あのウサギとカメの例のレースは教訓としてアレなケース、勝者敗者いずれにしたってダメ、ウサギはバカで油断しちゃっただけ」的な心境になっちゃう僕もいて。もちろんカメのように無策ではなく、ビリー・ジーンなりの勝算があったとは思いますが、試合自体がバカバカしく感じられて、感動しつつも微妙に乗れなかったんですよね…。
ということで、RHYMESTERの名曲「K.U.F.U. 」を貼っておきますね↓
とは言え、そんな試合から45年経った現在ですら、冷静に考えれば“男が有利な社会構造”なのはわかりきっているのに「日本は女尊男卑」なんてバカなことを言うバカが存在するのでね、いつの時代でもナンセンスな場に出向いてでも戦わなくてはならない時ってあるんだろうなぁと。ううむ、「一番タチが悪いのは、理解者のようなフリをする差別主義者」ということを描いているのも良いし、基本的には素晴らしい作品だと思うんですけれども。前述した通り、やっぱりこういう「男女の試合」って好きじゃないので、70点という雑な評価。どうせ「同じ土俵」で戦うなら、僕的には奥さんがクラヴ・マガを習得して暴力夫をぶちのめす「イナフ」
みたいな映画の方が好きです…って、なんだそりゃ ( ゚д゚)、ペッ
なんとなく「イナフ」
の予告編を貼っておきますね↓
おしまい。
デジタル盤のサントラ。輸入盤
やアナログ盤
もあります。
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バレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン監督作。僕の感想はこんな感じ。
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ジェニファー・ロペスが暴力夫をぶちのめす映画でございます (´∀`=) スキヨ
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原題:Battle of the Sexes
2017/アメリカ 上映時間122分
監督:バレリー・ファリス、ジョナサン・デイトン
製作:クリスチャン・コルソン、ダニー・ボイル、ロバート・グラフ
脚本:サイモン・ビューフォイ
撮影:リヌス・サンドグレン
美術:ジュディ・ベッカー
衣装:メアリー・ゾフレス
編集:パメラ・マーティン
音楽:ニコラス・ブリテル
音楽監修:スティーブン・ベイカー
出演:エマ・ストーン、スティーブ・カレル、アンドレア・ライズボロー、サラ・シルバーマン、ビル・プルマン、アラン・カミング、エリザベス・シュー、オースティン・ストウェル、ナタリー・モラレス、ジェシカ・マクナミー、エリック・クリスチャン・オルセン、ジェームズ・マッケイ、フレッド・アーミセン
パンフレット:★★★★☆(820円/「FOXサーチライト・マガジン」シリーズのしっかりしたパンフ。)
(あらすじ)
73年、女子テニスの世界チャンピオンであるビリー・ジーン・キングは、女子の優勝賞金が男子の8分の1であるなど男女格差の激しいテニス界の現状に異議を唱え、仲間とともにテニス協会を脱退して「女子テニス協会」を立ち上げる。そんな彼女に、元男子世界チャンピオンのボビー・リッグスが男性優位主義の代表として挑戦状を叩きつける。ギャンブル癖のせいで妻から別れを告げられたボビーは、この試合に人生の一発逆転をかけていた。一度は挑戦を拒否したビリー・ジーンだったが、ある理由から試合に臨むことを決意する。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
70点
※本作については、尊敬する映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での紹介を読んでおくと良いです。
※今回の記事は、「イナフ」
タイトルを文字で見た時は「半裸かつセクシーなマッチョたちが戦うコメディ系バイオレンス映画」かと思って興奮したものの、映画のポスターを観たら題材はテニスであって、バトル感もセクシー感もゼロでしてね…(遠い目)。とは言え、「一体何が“セクシー”なのか?」が気になって仕方なかったので、観る気マンマンだったところ、ちょうど愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題作品になったということで! 豊洲で「オンリー・ザ・ブレイブ」、有楽町で「天命の城」を観てから渋谷に移動して、復活したばかりのシネクイントにて鑑賞いたしました。「こんなことがあったのね (゚⊿゚) ヘー」と思ったり。
シネクイントの復活を喜んでみれば、シネパレスが閉館→その跡地だったので複雑な気持ち (´・ω・`) シンミリ

ロビーには記事の切り抜きがありましたよ。

1番スクリーン、観客は10人程度。映画仲間の下手の縦好きさんと会ってビックリしたり。

本作にはなんとなくこんなイメージを抱いてました↓┐(´ー`)┌ バカネ
映画を観てみれば、「Battle of the Sexes」は「男女の戦い」という意味なんだそうで (・∀・) ナァンダ 本作を観た人が「そんな話だったっけ?」と疑問を抱くほどにあらすじを雑に書いておくと、舞台は1973年のアメリカ。女子テニスで最強だったビリー・ジーン・キングは、女子のトーナメントの優勝賞金が男子の8分の1だということに激怒しまして。他の女子選手たちと新たな協会を設立→ツアーをスタートさせてみれば、ラリーという夫がいるにも関わらず美容師のマリリン(女性)と恋に落ちたり、ギャンブル癖が原因で奥さんに見捨てられて人生に悩む元男子世界チャンピオンのボビー・リッグスが脚光を浴びるために「男vs女の戦い」を持ちかけてきたもののアッサリ断ったり、不倫が夫にバレて絶不調に→ライバルの“豪腕”マーガレット・コートに敗北しちゃったりしてね (´・ω・`し ションボリ
旧態依然とした全米テニス協会に背を向けて、あらたな協会を設立するビリー・ジーン。

そんな彼女にボビーがアホな企画を持ちかけるんですが、最初はアッサリ断られるというね。

ビリー・ジーンが「アタシどうしよう… (´Д`;し」な〜んて悩んでいたところ! マーガレットがボビーと対戦して敗北したため、“男性至上主義者のブタ”と化したボビーったら「女は寝室と台所にいればOK!(`∀´) ケケッ」「女王の座を奪いたければ受けて立つが、問題は挑む勇気のある女がいるかどうかだ!m9`∀´) ビシッ」なんて調子に乗って女性蔑視発言を連発するから、さぁ大変。ボビーの影響で“尻馬に乗った男性至上主義者のブタ”が増殖することを危惧したビリー・ジーンは「ぶっ潰す!川 ゚д゚)」と挑戦→特訓→勝利! その後、彼女は夫と別れて(でも友だち)マリリンと幸せに暮らして、ボビーは奥さんとの仲が復活したもののギャンブル癖は生涯治りませんでしたとさ (´∀`=し メデタシメデタシ
この発言を受けて、ビリー・ジーンは「久しぶりに…キレちまったよ… 川 ゚д゚)」と試合を決意。

勝利してプレッシャーから解放された彼女は、独りで涙を流すのでした… (ノω・、) ガンバッタネー

非常に面白かったです。恥ずかしながら、僕は実際のビリー・ジーン・キングとボビー・リッグスのことはまったく知りませんでしたけど(汗)、エマ・ストーンとスティーブ・カレルという芸達者な2人を観ているだけでスゲー楽しくて。特に、ボビーはプロレスラーのようにわざと悪役(ヒール)を演じた人なんですけど(ちょっと「マン・オン・ザ・ムーン」
この2人は最高でしたよ。

正直、序盤のマリリンとの逢瀬あたりの展開はマッタリ気味に感じてイラッとしたりもしましたが(試合シーンとかもないし…)、クライマックスの試合を実際の中継っぽく見せたのはスゲー良かったなぁと。あれって、「スタントを使ってもバレない」という利点もあったのでは…ってのは深読みですかね (´∀`;) エヘヘ その他、特訓描写はカッコ良かったし、ラリーの“夫としての姿勢”は超勉強になったし(夫の鑑だと思う)、ラスト、勝利を独りで噛み締めるエマ・ストーンは本当に素晴らしくて泣けたし…。鑑賞後、トイレで会った下手の縦好きさんに「面白かったですな!(*゚∀゚)=3 ムッハー」と話した程度にはグッときた作品だったのは間違いないのです(どことなく奥歯に物が挟まったような文章)。
ちなみにボビーがフライパンでテニスをするシーンを観て、「新Mr.BOO! 鉄板焼」

ただ、ごめんなさい、これを書くと身もフタもないんですけど、「男女別になっている競技で男女が対戦する」のって、まったく好きじゃなくて(「ガールファイト」
ということで、RHYMESTERの名曲「K.U.F.U. 」を貼っておきますね↓
とは言え、そんな試合から45年経った現在ですら、冷静に考えれば“男が有利な社会構造”なのはわかりきっているのに「日本は女尊男卑」なんてバカなことを言うバカが存在するのでね、いつの時代でもナンセンスな場に出向いてでも戦わなくてはならない時ってあるんだろうなぁと。ううむ、「一番タチが悪いのは、理解者のようなフリをする差別主義者」ということを描いているのも良いし、基本的には素晴らしい作品だと思うんですけれども。前述した通り、やっぱりこういう「男女の試合」って好きじゃないので、70点という雑な評価。どうせ「同じ土俵」で戦うなら、僕的には奥さんがクラヴ・マガを習得して暴力夫をぶちのめす「イナフ」
なんとなく「イナフ」
おしまい。
デジタル盤のサントラ。輸入盤
バレリー・ファリス&ジョナサン・デイトン監督作。僕の感想はこんな感じ。
ジェニファー・ロペスが暴力夫をぶちのめす映画でございます (´∀`=) スキヨ