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未来のミライ(ネタバレ)

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未来のミライ



2018/日本 上映時間98分
監督・原作・脚本:細田守
ゼネラルプロデューサー:高橋望
プロデューサー:齋藤優一郎、伊藤卓哉、足立雄一、川村元気
ラインプロデューサー:池田大悟
アソシエイトプロデューサー:伊藤整、櫛山慶、町田有也、笠原周造
作画監督:青山浩行、秦綾子
美術監督:大森崇、高松洋平
画面設計:山下高明
色彩設計:三笠修
CGディレクター:堀部亮
衣装:伊賀大介
プロダクションデザイン:上條安里、谷尻誠、tupera tupera、亀田芳高、小野令夫
編集:西山茂
録音:小原吉男
音響効果:柴崎憲治
音楽:高木正勝
オープニングテーマ・主題歌:山下達郎
音楽プロデューサー:北原京子
キャスティングディレクター:増田悟司、今西栄介
声の出演:上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子、吉原光夫、宮崎美子、役所広司、福山雅治
パンフレット:★★★★(720円/ストーリー紹介が小冊子になっているのが素敵!)
(あらすじ)
とある都会の片隅。小さな庭に小さな木の生えた、小さな家に暮らす4歳のくんちゃんは、生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、戸惑いの日々を過ごしていた。そんな彼の前にある時、学生の姿をした少女が現れる。彼女は、未来からやってきた妹ミライだった。ミライに導かれ、時を越えた冒険に出たくんちゃんは、かつて王子だったという謎の男や幼い頃の母、青年時代の曽祖父など、不思議な出会いを果たしていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※本作に関しては、そーす太郎さんのブログはちごろうさんの感想あたりを読むと良いんじゃないかな。

前作の「バケモノの子」は乗れないところが結構ありましたけど(苦笑)、細田守監督作は基本的に大好きだし、今回の映画は「幼児が主役」→7歳の娘がいる僕的には超ストライクな気がしたので、前売り券を購入。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったのもあって、先日の火曜日、TOHOシネマズ渋谷で鑑賞いたしました(その後、「スティールサンダー」をハシゴ)。「な…ッ、なんだいこりゃ (°д°;)」と思ったり。


前売り特典は「細田守監督作品ポスター復刻版ポストカードセット」でした。


2番スクリーン、7割ぐらい入ってましたかね。


鑑賞直後の僕の気持ちを代弁するジャック範馬を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



あらすじを超雑に書いておくと、主人公のくんちゃん(4歳)は、妹のミライちゃんが生まれてから、父母の愛情を奪われたと感じるエブリデイ。ところが、情緒不安定気味の時に自宅の中庭に入ると、犬のゆっこが人間化したので尻尾を奪う→アナル開発獣化したり、成長したミライちゃんがやって来て一緒にひな人形を片付けたり、小さいころの母親と会って一緒に家を散らかしたり、若いころのひい爺ちゃんと会って馬やバイクに乗ったり、変な電車に乗せられそうになるのを成長したミライちゃんに助けてもらったりと、不思議なことが起きまくった挙げ句、成長したミライちゃんに「ほんのささいなことがいくつも積み重なってーー、『今』のわたしたちを形作ってるんだ… 川o^-')b シッテタ?」なんてことを教えられてみたら、なんとなく人間的に成長!(°д° ) クワッ! 山下達郎さんが歌うエンディングテーマが流れて終わってましたよね、確か。


とりあえず山下達郎さんが歌う主題歌の方を貼っておきますね↓




先月の公開日(7月20日)、Twitterを相互フォローしているダークディグラーさん(重度のアニオタ)がコミケのために名古屋から上京してきたので、小一時間ほどお茶をしたんですが、本作が非常に合わなかったそうで。彼は「おおかみこどもの雨と雪」までは好き派”なんですけど、「とにかく声優と脚本が酷い!ヽ(`Д´)ノ」なんて言っていて、「バケモノの子」から細田監督だけで脚本を書くようになったのが良くないんじゃないか…なんて分析されてたんですよね。僕は未見だったのでダメ出しの詳細は聞かなかったんですが、おかげさまで“大ダメージを覚悟した状態”で観てみれば、「あれ? 普通に面白いじゃん!(´∀`) ナァンダ」てな調子で、安心して楽しんでいたんですよ、途中までは。


アントニオ猪狩が語る映画鑑賞時の心掛けを貼っておきますね(違う)。



先日の金曜日(7月27日)、「アトロク」出演の後遺症でヤケ酒でもあおろうかと練馬の「か和もっち」で飲んだ時、僕のツイートを見てお店に来てくれたはちごろうさん(重度のアニオタ)と細田監督作について少し話したんですが、「優れた演出力によって、微妙な部分も観客に飲み込ませてきた(=そこを飲み込めない人が細田作品を嫌う)」的な分析をされていて、なるほどなぁと。確かに僕は「サマーウォーズ」とか「おおかみこどもの雨と雪」が大好きなんですが(「時をかける少女」は別格)、映画仲間のサイモンさんあたりの厳しい指摘を聞くと、「それもそうだな… (`Δ´;) ヌゥ」なんて気付かされるところが少なくなくて。とは言え、やっぱり僕は両作品とも好きだし、特に「サマーウォーズ」に関しては「細田監督が奥さんの親戚に会った時の体験が活かされている」という部分が「僕自身の奥さんの家族や親戚に会った時のカルチャーショック」と重なったのもあって(荒れた人間関係しか見たことがなかったので、“仲が良い一族”の存在にビックリしたし、憧れた)、とても大切な作品だったりもするのです。


「サマーウォーズ」の予告編↓ 奥さんと劇場で2回観ました。




ううむ、前置きが長くなりましたが、本作の感想。主人公のくんちゃんやミライちゃんなどの子ども描写は100点でしたよ。ウチの娘もくすぐられるのが大好きで、よく「くすぐってよぉ〜 (´∀`=し」なんてストレートに要求してくるので、くんちゃんがくすぐられる場面では重なりまくって座席で悶絶いたしました。若干、4歳児にしては利発的すぎるところがありましたけど、「よつばと!」のよつばちゃんだってそういう面があるように、“フィクションの子ども”としては許容範囲かなと。なんかね、「弟や妹ができたら、娘もこんな感じになるのかなぁ」なんて思ってね、ちょっと2人目がほしくなったものの、現在、 妻とのセックスレスが8年間続いているのでしたーー (ノД`) ナンダコレ その他、声優さんは全然悪くなかったし、ところどころの演出力はやっぱり見事で、アニメとして“観ていて気持ちが良い場面”はたくさんあって(“人物の動き”が素晴らしい!)。失礼な文章になりますが(汗)、あと少しで国民的アニメとして愛される映画になったんじゃないかなぁと思ったり(例えば、いろいろと破綻しているけどアニメとしては超面白い「崖の上のポニョ」のように)。

って、失礼な文章を書きましたが、実際、本作は「かなり変な映画」だと思うんですよ。演出力はスゴいのに話がグラグラで、さすがに飲み込めなかった。「子どもが白昼夢のような不思議体験をする→少し成長する」なんてのは「物語の定番」というか、非常によくある話であって。でも、小説や絵本などではスムースに飲み込める展開も、長編劇場アニメとしてしっかり描かれると、「どうしてこういうことが起きたの?」という理由がほしくなるワケでね。最初、僕的には「中庭で起きる怪奇現象」の数々は「くんちゃんの妄想」かと考えたんですけれども。「同じ人間は同じ時間帯に同時に存在できない」とかSFっぽい理屈や、くんちゃんの知らない情報などもバンバン入って来るから、「じゃあ、本当に未来からミライちゃんが来ているんだな」と。ところが、「同じ人間は同じ時間帯に同時に存在できない」ハズなのに、くんちゃんは“成長した自分自身”と会ったりもするし、何よりも一番気になる「ミライちゃんはどういう方法で未来から来たのか?」「どうしてこんなことをしたのか?」が明かされない割に“他の件についての説明台詞”を長めにかまされて終わるから、なんだそりゃ ( ゚д゚)、 ペッ 非常に投げっぱなしにされた気分になった…って、伝わりますかね。


「同じ人間は同じ時間帯に同時に存在できない」という設定は「タイムコップ」を意識したという可能性(ない)。



それと、パンフの監督インタビューを読むと、主人公を4歳児に設定したのは「ほかの年齢だと、学校や社会との関係生が重要になってくる」「4歳児だからこそ、家1軒と庭ひとつの物語で完結できる」「両親との関係、妹との関係を通して、人生を凝縮して見せる方法になるんじゃないか」といった理由があるそうで。僕的に本作の「過去の小さな積み重ねが“今”に通じている」というメッセージ自体はグッときたし(少し違うんですが「WATCHMEN ウォッチメン」の「1つ1つの命が奇跡」的なことと通じると思った)、子どもの成長譚としては決して嫌いではないものの、ごめんなさい、全体的に「そもそも4歳児に要求することじゃないのでは」感が拭えなかった。小学校低学年ぐらいの設定だったら受け入れられたかもしれませんが、4歳の子どもなんてまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだまだ(以上、コピペは使っていません (o^-')b ツカッテナイヨ!)親の愛情がたっぷりと必要な時期じゃないですか。もちろん共働きで大変なんだけども、もう少し両親がそこを反省して優しくするとか、ちゃんと“くんちゃんに”わかりやすく愛情を伝えるといったシーンがないからさ、「たかが4歳児にこんな高いハードルを要求することを“良い話として見せる”なんて、何考えてるんだろ… (`Δ´;) ヌゥ」と、乗れない僕もいた次第。


鑑賞中の僕の気持ちを代弁する愚地克巳を貼っておきますね。



「夫婦の出会いの場面で描かれていたのは古川耕さん!?」とか「今どきの“自転車の練習”って、ストライダーを使ったりとか、バランスをとらせることから始めない?」とか「最後のミライちゃんの説明台詞が長い上によくわからなくない?」といった話は置いとくとして。エンドクレジットでは山下達郎さんの素敵な歌声が流れてさ、ちくしょう、スゲー良い雰囲気になるから、それとなく良い映画を観た満足感はあるものの、微妙に納得できないものが残った…という着地。本作は良くも悪くも作家性の強さが前面に出た気がするので、いっそ「取って付けたようなクライマックス」などを描かないで、もっと“そっち方向”に振り切った方が良かったんじゃないかなぁ。で、今回のような大規模な作品にするなら、これはダークディグラーさんが言っていたんですけど、脚本を他の人に任せるか、ちゃんとチェックしてもらうかを徹底した方が良いんじゃないかしらん。ただ、それでも「子どもっていいなぁ」という気持ちにさせられたのはさすが細田監督というか、すっかり子どもがもう1人ほしくなったんですが、現在、 妻とのセックスレスが8年間続いているのでしたーー (ノД`) マタコノオチ




細田守監督によるノベライズ…というよりは小説版って感じなのかな。



サントラを貼っておきますね。デジタル盤もありますが、どちらも主題歌は別です。



劇中に出てきたオリジナル絵本。その他、関連書籍やら絵本やらが結構出てますな… (`Δ´;) ヌゥ



細田守監督の前作。僕の感想はこんな感じ



細田守監督作で一番好きなのは、やっぱりこれかなぁ。「サマーウォーズ」も大好きですがー。



なんとなくピーター・ハイアムズ監督×ヴァン・ダム主演作も貼っておきますね。









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