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エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語(ネタバレ)

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※今回の記事は、この映画が好きな人は確実に不快になるので、読まない方が良いです。




エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語



原題:The Art of Racing in the Rain
2019/アメリカ 上映時間109分
監督:サイモン・カーティス
製作:ニール・H・モリッツ、パトリック・デンプシー、タニア・ランドー
製作総指揮:ドナルド・J・リー・Jr.、ジョアニー・バースタイン、ジェームズ・C・フランス
原作:ガース・ステイン
脚本:マーク・ボンバック
撮影:ロス・エメリー
美術:ブレント・トーマス
衣装:モニク・プリュドム
編集:アダム・レヒト
音楽:ダスティン・オハローラン、フォルカー・ベルテルマン
音楽監修:シーズン・ケント
出演:マイロ・ビンティミリア、アマンダ・セイフライド、ゲイリー・コール、キャシー・ベイカー、ライアン・キーラ・アームストロング、マーティン・ドノバン
声の出演:ケビン・コスナー
声の出演(吹替版):菅生隆之、桐本拓哉、小島幸子、寺内よりえ、佐々木勝彦、安原義人
(あらすじ)
スウィフト家の飼い犬エンツォは、どしゃ降りの人生を歩むことになった一家の心の支えとなり、彼らをあたたかく見守り続けた。老境に入ったエンツォが、時にユーモラスに、時に辛口に、愛する家族と過ごした日々を回想していく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




50点


ハッキリ言って、本作が2020年3月4日からデジタル配信されていたなんて知らなかったし、別に知っていたとしても観る予定はまったくなかったんですけれども。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の今週の「配信ムービーウォッチメン」の課題映画になりましてね。“「UTAMARU-NEXT」の付き合いで加入したU-NEXT”にて、吹替版を鑑賞いたしました。つまらなかったです。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



お話を適当に書いておくと、 レーサーのデニー(マイロ・ヴィンティミリア)がゴールデンレトリバーの子犬を購入して「エンツォ」と名付けましてね。デニーがイヴ(アマンダ・サイフリッド )と結婚して、可愛い娘ゾーイ(ライアン・キエラ・アームストロング)が生まれたものの、イヴが病気で死んで、田沼樹三郎と愛子イヴの両親が娘の親権を奪おうとして裁判を起こしたりする様子をエンツォが犬目線で語る…ってな調子。最後は、寿命によってエンツォは死ぬものの、デニーはレーサーとして大成功して、エンツォという名前の子どもが「ファンなんです!(・∀・)」なんて訪れてきて(生まれ変わりの可能性も!?)、映画は終わったんじゃないかしらん。


エンドクレジットで流れるCCR「Have You Ever Seen The Rain」を貼っておきますね↓




ううむ、僕は今まで本作を撮ったサイモン・カーティス監督の作品を1本も観てなくて。近作をチェックすると、「マリリン 7日間の恋」とか「黄金のアデーレ 名画の帰還」とか「グッバイ・クリストファー・ロビン」とか、そこそこ評判が良い映画を撮ってきた人という印象。で、本作を観てみれば、確かに演出面云々では文句ナシというか。さらに主演は「ロッキー・ザ・ファイナル」でロッキーの息子を演じた&今のご時世で観たら確実に厭な気分になる“地下シェルターに籠もった人たちが疑心暗鬼になるムービー”「ディヴァイド」にも出てたマイロ・ヴィンティミリアで、共演はアマンダ・セイフライドと、役者さんたちも悪くないし。内容だって「動物+難病+親娘+レース」と盛り沢山なのでね (苦笑)、普通の人が普通に観れば普通に「イイ映画ダナー ( ;∀;) サイコー」と楽しめる作品だと思うのですよ、たぶん、きっと、普通に。

ただ、残念ながら今の僕は、新型コロナウイルス云々のせいで日々イライライライラしていて、非常に心が狭い状態でしてね…(遠い目)。ごめんなさい、驚くほど厭な文章を書きますけど(汗)、この手の犬ポルノはあまり好きじゃないというか(※この場合の「ポルノ」は「感動ポルノ」的な意味合い)。本作は犬目線の犬ナレーションが流れまくるんですが、犬があれほど人間並みの思考ができるなら、さっさと別の文明を築いてる…なんてツッコミは置いておくとして。まぁ、例えば「犬ヶ島」のようなフィクション感の強い冒険譚だったりとか、同じ「動物ポルノ」でも「僕のワンダフル・ライフ」とか「旅猫リポート」のように動物を可愛く撮ったり、活躍させたりするなら、僕だってそれなりに楽しむ度量はあるのです。

ただ、本作はエンツォが犬らしく活躍するシーンはクライマックスぐらいしかなくて(親権放棄の書類を奪って逃走する)。家に放置されたエンツォがストレスからぬいぐるみを破壊しまくったら「バカ犬!」と怒鳴りつけられたり、奥さんが病気で死んだり、奥さんの両親が娘の親権を奪いにきたり(しかも奥さんの葬式の日に言い出してくる!)、デビーが金銭的に困窮したりと、なかなか世知辛いドラマが展開されるから、「なんで僕はこんな話を観てるのかな… (`Δ´;) ヌゥ」という気分になったんですよね…。特にムカついたのがマーティン・ドノヴァン演じる“イヴの父親”田沼樹三郎で、ゾーイの親権を奪うための傲慢かつ卑怯な行動は「許すまじ」のひと言。47歳にもなってこういう文章を書くのも我ながらどうかと思いますけど(苦笑)、僕だったらあのジジイを殺してた。そして刑務所に収監されて、娘にも会えなくなって(面会にも来てくれない…)、鉄格子越しに夜空を見上げながら己の浅薄かつ愚かな行動を悔いる日々を送るのでしょうな… (ノω・、) アタシッテホントバカ


すみません、田沼樹三郎は「がんばれ元気」に出てきた美奈子の父&元気の祖父でした (ノ∀`) マチガエタ



つーか、一番ガッカリしたのが、エンツォがジジイに何かを企むシーン。人間並みの思考回路を持つスーパードッグだからさ、「① ジジイが『デビーから親権を奪うための悪巧み』を話している様子をゾーイに見せる→嫌わせる」か「② ジジイが顔を近づけたら首に噛みついて殺す」の二択だろうな…なんて安い予想をしていたら、答えは「③ 下痢をして家を汚す」程度だったから、心底失望ですよ。デニーが妻の両親との裁判に勝っても孫に会わせてあげるという恩讐を越えるラストは良いと思いつつも(裁判に勝てたのは義母のおかげだし、許すことは大事だし、実は「がんばれ元気」の田沼夫婦も悪い人たちじゃなかったしね)、なんかね、釈然としなかった…ってのは、ううむ、やっぱり僕の心が超狭くなっているせいな気がします (´・ω・`) ウーン


僕の気持ちを代弁する“答えが③だった時のポルナレフ”を貼っておきますね(「JOJO第3部」より)。
答え③

こんな風にジジイを噛み殺したら気分爽快だけど、娘の心には傷が残るものね…(「ブラック・エンジェルズ」より)。



そんなワケで、予想以上に驚くほど楽しめなかったんですが、しかし。吹替版で観たら、エンツォの声を担当した菅生隆之さんの声&言い回しがどことなく「ヴェルタースオリジナル」のCMのおじいさんっぽいムードで、なんとなくホッコリしたので50点という信用できない評価基準(ちなみにCMの声優は別の方=秋元羊介さんです)。まぁ、本当に僕の心が狭くなっているだけだと思うので、気になる人は観るとよござんす。おしまい。




現在、amazonプライムビデオやらU-NEXTやらで配信中でございます。



なんと2009年に原作本が翻訳されていたというね。現在は絶版の様子。



サイモン・カーティス監督作。町山智浩さんが紹介してた記憶。



なんとなく思い出した映画、その1。僕の感想はこんな感じ。



なんとなく思い出した映画、その2。僕の感想はこんな感じ。



近作で一番好きな犬映画はこれです。僕の感想はこんな感じ。









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