※今回の記事は、「カメラを止めるな!」、「カメラを止めるな!スピンオフ『ハリウッド大作戦!』」、「レッド・ハンター」、「未来を花束にして」、「バベットの晩餐会」のネタバレに触れているので、気をつけて!
毎月の恒例記事ということで、非常に遅くなりましたが、「先月観たDVD&配信等の感想」を適当かつ雑にアップしておきますね↓
<1本目>
(あらすじ)
あの悪夢から、半年。ハリウッドでウエイトレスをしている千夏は、「ホリー」と名乗り新しい人生を歩もうとしていた。そんな彼女に、またしても本物のゾンビが襲いかかる。「ハリウッド版・ノンストップ・ゾンビサバイバル!」を撮ったヤツらの話。(以上、U-NEXTより)
予告編はこんな感じ↓
70点
新型コロナウイルスでバタバタしている5月1日、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督が短編映画「カメラを止めるな!リモート大作戦!」をアップされましてね。「そういえば『カメラを止めるな!』のスピンオフを観てなかったな〜」と思って、“「UTAMARU-NEXT」の付き合いで加入したU-NEXT”で鑑賞いたしました。まぁ、面白かったです (・∀・) ワルクナイ パターンは「カメラを止めるな!」と一緒なので、残念ながら新鮮な驚きはないし、強引に感じる展開も少なくないものの、登場人物はほぼ同じだし、あの作品の世界観が好きなら普通に楽しめるんじゃないかしらん。一応、オチを書いておくと、「ONE CUT OF THE DEAD」の続編はハプニングに見舞われながらも無事に放送されて、仕事の楽しさを思いだした真央は彼氏と良いムードで別れて終わってたと思います。ちなみに、ネットで本作を酷評している人を見かけたんですけど(汗)、そもそもがネスレ日本のスポンサード作品という成り立ちなので、優しい気持ちで観てあげてほしいなと思ったり思わなかったり (・ε・) ドッチダヨ
<2本目>
(あらすじ)
温暖化による気候変動、大気汚染により荒廃した未来の地球。社会秩序は崩壊、暴力だけが支配する希望なき世界。ギャングに妹を殺されたゲイジは、復讐のため、情け容赦なく悪党を狩る腕利きの女賞金稼ぎとなった。今度の狙いは、ジャクソンという男が支配する無法者の町。女ギャングに変装して町に潜入したゲイジは、賞金首捕獲のチャンスを窺う。ところがジャクソンに接近したゲイジは、この男こそ妹を殺した仇であることを知る。だがその頃、ジャクソンもまたゲイジの正体をつかんでいた……。(以上、amazonプライムビデオより)
予告編はこんな感じ↓
60点
3月にドルフ・ラングレン出演作「アクセレーション」を観たんですが、ブログを書く際にいろいろと検索してみたら本作が引っ掛かりましてね(「アクセレーション」の監督のダニエル・ジリーリが製作総指揮)。あのジーナ・カラーノ主演の賞金稼ぎモノとなれば間違いなく大好物なので、amazonプライムビデオで鑑賞いたしました。まぁ、普通カナー (´∀`;) ハハハ 簡単に書くと、西部劇を意識した近未来ディストピア系ムービーであり、ジーナ・カラーノは美人だし、役者さんたちも悪くないし、アクションシーンもそれなりにあるんですけれども。なんて言うんですかね、「これだ!(*゚∀゚)=3 ムッハー!」と興奮させられるアクション演出がゼロというか、全体的に地味で凡庸なんですよね…。ただ、妹の仇であるジャクソンを「北斗の拳」のジャッカルみたいに爆死させるラストは嫌いじゃなかったです。ちなみに監督はピーター・ハウイットでございます。
ジャクソン、こんな状況に陥ってました(「北斗の拳」より)。悪党がみっともなく死ぬのって最高だよね (°∀°)b ナイス!
<3本目>
(あらすじ)
1912年のイギリス・ロンドン。洗濯工場に勤め、夫と幼い息子と3人で暮らす24歳のモードは、女性参政権運動の活動家である友人の代わりに公聴会で証言する事になる。その日を機に、今とは異なる生き方を模索するようになったモードは、デモにも参加するようになるが、夫から家を追い出され、息子に会う事を禁じられてしまう。(以上、MovieWalkerより)
予告編はこんな感じ↓
70点
北村紗衣先生の著書「お砂糖とスパイスと爆発的な何か: 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門」を読んでいたら、本作の話が出て来まして。「公開時に邦題が話題になってたなー (゚⊿゚) ソーイエバ」なんて思い出すとともに(原題は「Suffragette(サフラジェット)」)、なんとなく気になりましてね。ちょうど“「UTAMARU-NEXT」の付き合いで加入したU-NEXT”にあったので、観てみました。ううむ、かなりフラストレーションが溜まりましたねぇ (`Δ´;) ウーム 本作は1912年のイギリス・ロンドンを舞台に、女性参政権運動にまつわる史実を交えながら、ふとしたキッカケから活動家になる女性を描いていて、ここら辺の歴史がサッパリな僕的にかなり勉強になったのは確かなんですが…。もうね、劇中ではハードな男尊女卑描写が連打されるのに、例えばジョン・ランボーが無理解な夫の喉仏を素手で引き千切ったりはしてくれないワケですよ(当たり前ですが)。要は劇中で酷いことがあっても留飲が下がる出来事が起きないから、結構キツイんですよね…。
こんな時、ランボー叔父さんがいてくれたら…と思うシーンが目白押しなのです(「ランボー 最後の戦場」より)。
そりゃあ史実的にそうだったワケだし、残念ながら2020年の今現在だって“天才編集者”箕輪厚介さんのパワハラ&セクハラ&セカンドレイプが発覚しても所属する出版社は何のお咎めもナシで放置していたりする世の中ですから(汗)、安易なハッピー展開にできないのは分かるんですが、しかし。本作の中盤、工場長(クズ)の手をアイロンで焼くシーンは100点だったし、スパイになることを要求する警察に対して「け…警部の…ク・ソ・バ・カ・ヤ・ロ・ウ…」と反逆するくだりは大好物だったのでね、もっともっとクズ野郎の手をアイロンで焼いてほしかった…って、「お前はもう映画を観るな ( ゚д゚)、ペッ」と怒られそうですな (´Д`;) スミマセン 一応、オチを書いておくと、「エミリー・デイヴィソンが馬にはねられて死ぬ事件」が起きてションボリしつつも「俺たちの戦いはこれからだッ!川`Д´)ノ」って感じで終わってましたが、現実でも僕たちの“何らかに対する戦い”はまだまだ続くのでしょうな、たぶん。
本作の白眉はこのシーン! セクハラ野郎の手はアイロンでジュージュー焼くのが世の習い。
キャリー・マリガン演じる主人公が警部の提案を断るシーン、ジュウザっぽくて良かったです(「北斗の拳」より)。
<4本目>
(あらすじ)
時代は19世紀、重苦しい雲と海を背景にしたユトランドの片田舎が舞台である。美しい姉妹であるマーチーネとフィリパは、牧師である老父と清貧な暮らしを送っている。姉のマーチーネには地元で謹慎中の若い士官ローレンスが、また妹のフィリパには休暇中の著名なフランス人バリトン歌手アシール・パパンが求愛するが、姉妹は父に仕える道を選び、結婚することなく、清廉な人生を過ごしながら年老いていく。やがて姉妹のもとに、パリ・コミューンによって家族を亡くしてフランスから亡命してきた女性バベットがパパンの紹介でやって来て、家政婦として働くようになる。姉妹の父である牧師が亡くなって、村人の信仰心が衰えを見せていたため、姉妹は父の生誕100年を記念したささやかな晩餐会を催して村人を招待することを思いつく。そんな折、バベットに1万フランの宝くじが当たったという知らせがフランスから届く。マーチーネとフィリパは、バベットがこのお金でフランスへ戻るであろうことを予期し、寂しく思いながらも、その思いは2人だけの心にとどめおく。その直後、バベットは姉妹に対して、お願いしたいことがあると申し出る。それは、祝いの晩餐会の食事を作らせて欲しい、また、今回だけフランス料理を出したい、費用は自分が出したい、というものだった。実はバベットには、姉妹には話していない秘密があった。バベットはかつて、パリの有名レストランの女性シェフだったのだ。また、牧師の生誕100年を祝う晩餐会のために、宝くじで当たった1万フランをすべて使おうと決めていた。バベットに晩餐の準備を一任したものの、運び込まれた食材が生きたウミガメやウズラであることを見たマーチーネはショックを受け、夜中にウミガメが火にあぶられている夢で目が覚める。マーチーネは天罰を恐れ、村人たちと話し合って晩餐会では食事を味わうことなく、食事の話も一切しないことを決める。晩餐会にはかつてマーチーネに求愛していたローレンスも参加することになる。バベットは豪華な料理をてきぱきと用意し、晩餐会が開かれる。料理のあまりの美味しさにローレンスは感動するが、マーチーネをはじめとする他の参加者は食事について言及することなく、不自然な会話を繰り広げる。料理の内容からローレンスは、この料理を作っているのが、かつてパリで人気だったレストラン「カフェ・アングレ」の女性シェフであることに気付く。頑なに食事を味わうことを避けていたマーチーネたちも料理の美味しさに心を解きほぐし、いがみ合っていた者同士も打ち解け合う。こうして晩餐会は無事に終わる。晩餐会のあと、バベットはマーチーネとフィリパに、自分がかつてレストラン「カフェ・アングレ」のシェフだったことを初めて打ち明ける。パリに戻ってもあなたを忘れないとバベットに言う姉妹に対して、バベットはパリには戻らないと言う。「私は全て失った。お金もありません。」と続けるバベットに姉妹は驚き、お金のことを問いただす。バベットはこの晩餐会で1万フランをすべて使い切っていたことを話す。そしてアシール・パパンがバベットにかけた言葉を引用し、これからもこの地に留まるつもりであることを告げる。(以上、Wikipediaより)
予告編はこんな感じ↓
90点
北村紗衣先生の著書「お砂糖とスパイスと爆発的な何か: 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門」を読んでいたら、本作の話が出て来まして。もうね、恥ずかしながら北村先生の説明文を読んだだけで泣いてしまったし、間違いなく好きなタイプの映画だと思いましてね。近所のレンタル屋には置いてないし、配信だと「スターチャンネル」に加入しないと観られないということで、思い切ってBlu-rayを購入いたしました。「買って正解!Σ(°д° ) クワッ!」と思ったり。まぁ、本作がどんな評価を受けてるかとか、どんなに素晴らしい作品なのかについては、北村先生の著書を読んでいただくとして(手抜き)。僕は「真面目な中年〜高齢女性が紆余曲折あって己の人生に充足する映画」に弱い傾向があるんですが(「ルイーサ」はDVDを買うほど好き)、本作はモロにそんな感じであり、危うく射精するところでしたよ…(心が)。
つい買ってしまったBlu-rayを張っておきますね。
ううむ、面倒くさい文章を書くと、人間にとってお金は超大事ですけど、お金だけでは生きていけないじゃないですか。十分なお金持ちのはずなのに、未だに承認欲求に苛まれてTwitterでマッチョな発言をしている人とかを見ると、「幸せ」というのは「心の在り方」なんだろうなと。本作はそんな僕の理想とする「心の在り方」が描かれていて、なんて言うんですかね、鑑賞後は「世界名作劇場」を観たような気分になってホッコリしたというか。まったく内容は違うんですけど(汗)、「幸福路のチー」のエンディングで流れた「幸せは雲間から差し込む光の歌」なんてフレーズを思い出したりもした次第。人生はお金じゃないんだよな…でもやっぱりお金ほしいな…できればたくさんほしいな…誰かお金くれないかな… (´∀`) ナンダコレ
何を言っているのかサッパリかもしれませんが、僕自身もよく分かってないので全然大丈夫です(「バキ」より)。
そんなワケで、5月に観たDVDやら配信作品やらは、単独で記事をアップした「マリッジ・ストーリー」を合わせると5本。期せずして、すべて「女性が頑張る映画」になった印象ですが、僕的なイチオシはやはり新たな夫婦映画の傑作「マリッジ・ストーリー」で、ぜひ多くの人に観ていただきたいところ(Netflixに加入しないと観られませんがー)。それと、「バベットの晩餐会」はさすが名作認定されるだけはあるのでね、興味がある方はぜひチェックしてくれればと思います。以上、先月観たDVD&配信等の覚え書きでした。ではでは~。