スタンリーのお弁当箱
原題:STANLEY KA DABBA
2011/インド 上映時間96分
監督・制作・脚本:アモール・グプテ
出演:パルソー、デイヴィヤ・ダッタ、ラジェンドラナート・ズーチー
パンフレット:★★★(600円/コラムが良い感じ。レシピが載ってたりするのも好き)
(あらすじ)
いつも周囲を笑わせているクラスの人気者スタンリー(パルソー)は、家庭の事情によりお弁当が用意されることはなかった。昼食の間は一人で過ごし、水道水で空腹を満たしている彼を見かねたクラスメートたちは、自分のお弁当を少しずつ分けていた。しかし、その様子を見た先生(アモール・グプテ)の言葉に傷ついたスタンリーは、学校に行かなくなってしまい……。(以上、シネマトゥデイより)
予告編はこんな感じ↓
75点
※今回の記事は、なかなか映画の感想が始まらないので、気をつけて!
※そして、無駄にダラダラと長いので、気をつけて!
※「スタンリーのお弁当箱」は、オススメしたい作品…というほどではないし、別に「衝撃の展開!」があったりするワケでもないんですけど、ネタバレを知らないで観た方が楽しめるのは間違いないので、映画に興味がある人はこの感想文を読まない方が良いです。
「エクスペンダブルズ2」や「パシフィック・リム」のように、「映画も素敵で前売り券に付いている特典=前売り特典も素敵→前売り券を買う」というのは普通の行動だとして、稀に前売り特典を目当てに映画の前売り券が買いたくなるーー。人間にはそんな習性もあったりするのではないでしょうか。
ちなみに僕は、このクッキングミトン欲しさに「恋するベーカリー」の前売り券を買ったことがあります。
で、今回の「スタンリーのお弁当箱」ですよ。スタンリーというプロレスラーがいた…ってのはスゲーどうでも良い話なので忘れてもらうとして、有名な監督が撮ったワケではなく、全世界で大ヒットした話題作ってワケでもなく、尊敬する映画評論家の町山智浩さんが「たまむすび」で紹介したワケでもないのに、なぜ僕が1月中旬、銀座シネパトスで「沈黙の監獄」を観るついでにシネスイッチ銀座へ立ち寄って前売り券を購入したのかと言うと…。なんと前売り特典がお弁当箱だったからなんですYO!ヽ(`Д´)ノ
これが「スタンリーのお弁当箱」の前売り特典だッ!
袋から取り出すと、スチール製の三段重ねのお弁当箱とポストカードが。
我が家のライダーマンと比べると、その大きさがわかってもらえると思います。
展開するとこんな感じ。普通にしっかりしたお弁当箱なのです (´∀`) ウフフ
この特典は、スゴい。普通にしっかりしたお弁当箱が付いて1300円ですよ? 映画の配給・宣伝を担当しているのはアンプラグドという会社なんですけど、そこの担当者がこの弁当箱を安価で大量に仕入れて、ポストカードと一緒に袋に入れて、1つ1つの口をヒモで丁寧に結んだかと思うとグッとくる。まさに2013年の前売り特典のベスト候補であり、これはぜひ多くの人に知ってほしかったんですけれども! 「前売り特典目当てに前売り券を買った」なんて書いてバカだと思われるのはイヤだったので、「『スタンリーのお弁当箱』という映画目当てで前売り券を買ったら、お弁当箱が付いてきて驚いたぜ! (`∀´) フハハハハ」という体裁でツイートしたりしてね…。ううむ、当時反応してくれた方々、ウソついてすみませんでした!ヽ(TДT)ノ ゴメンナサイ
当時、こんなツイートをしたら、「スタン・リーのお弁当箱」とカン違いした方が数名いらっしゃいました。
「スタンリーのお弁当」の前売り券を買ったら、お弁当箱がついてきた!これ、採算とれるのかしら… (・ω・;) ウーム http://t.co/jxWoqW40
— カミヤマΔ (@kamiyamaz) January 12, 2013
ということで、発売早々に前売り券を入手したんですが、ごめんなさい、映画自体にはそんなに興味がなくて(非道い文章)。ただ、気がつけば公開が始まっているということでね、「それなりに良い映画なんだろうな~ (・∀・)」程度の心持ちでシネスイッチ銀座で観てみたら、「えっ、こういう映画なの!? Σ(゚д゚;) ビックリ」って驚きましたよ。正直、そんなに熱心にオススメしたいほどではないんですけれども、ネタバレを読まないで観た方が良いのは間違いないので、興味がある方は「子どもが可愛い映画なんでしょうな~ ( ´_ゝ`)」程度の印象で観に行くと良いですぞ。
シネスイッチ銀座の地下に降りる階段のところに「パパの木」と一緒に展示されてまして。

お弁当箱の上に文字を置いたりと、なかなか凝っているのです。

ロビーではインドグッズが販売中。確かサントラも置いてあったような。

アモール・グプテ監督と息子のパルソーくんが来日した時の写真も飾られてました。

ちなみに劇場に南インド料理屋のポストカードがあったので、鑑賞後に行こうかと思ったら、場所が千葉だったり (´∀`) トオイヨ

前に予告編も観ていたんですけど、ボンヤリとした印象で。「家が貧乏なスタンリーは、弁当を持って来られなくて、みんなからオカズをもらったりしてたんだけど、厳格な先生が『そういうのは良くない!』と怒ってきたので、奇策を使って問題を解決して、先生とも和解!→ハッピーエンド♪ ( ・∀・)人(・∀・ ) ナカヨシ」って感じの話だと思ってて。実際、“凄まじく感謝の言葉が長いオープニング”が終わると、そんなムードで話が進むので、普通に楽しみながら観てました。スタンリーが「空腹を水で紛らわす」という貧乏人の定番描写をするあたりとか、「ああん、早く幸せになってぇ!ヽ(´Д`;)ノ カワイソウ」と超ヤキモキしたりしてね。
事情はよくわからないけど、お弁当がなくて、水で餓えを満たすスタンリー。どこかで観たことあると思ったら…。

「スクール☆ウォーズ」の大木大助(松村雄基)だッ! このドラマ、大好きだったんだよなぁ。

大木は先生から弁当をもらってたけど(第10話「燃える太陽」

そんなワケで、序盤はそこそこ感情移入するほどだったんですけど、徐々に不快指数が高まったりして…。というのは、スタンリーに「自分の弁当を持ってこい!」と怒る先生が出てくるのは承知してたんですけど、それが「学校の決まりとして良くない」とか、ルールに基づくことかと思うじゃないですか、普通。ところが、アモール・グプテ監督が演じるヴァルマー先生は「もともと弁当を持ってこなくて、常に人からもらう主義→生徒たちの弁当を食べるのが大好き→クラスメイトたちから同じように弁当をもらうスタンリーが許せない!」という動機だったりするから、よくわからないんですよ…。
ヴァルマー先生は、クラスメイトに弁当を分けてもらうスタンリーに注意するんですが、しかし!

それは「自分が食べるため」だった! 予告編を見た時は全然気付かなかったけど、なにこの教師。

生徒に飯をたかる教師なんて、ハッキリ言ってクズ野郎というか、そんなバカ、超許せないじゃないですか。ただ、インドではそういうことが当たり前なのかもしれないし、「まぁ、コメディだったらまだ許せなくもないか (・ε・) ウーン」と思えるギリギリのラインでもあるし…。スタンリーにお弁当を食べさせたい仲間たちが、食事場所を移動することでウラをかいたりして、それなりにコミカルな展開が続くので、我慢しながら観ていたら! ヴァルマーの野郎が理不尽にも「お前ら、みんなでオレをバカにしやがって!ヽ(`Д´)ノ」「弁当を持ってこない奴は学校に来るな!ヽ(`Д´)ノ」と偉そうにブチキレるから、スタンリーは学校に来なくなっちゃうんです。
この場面、怒りで発狂しそうでしたよ。

もうね、激怒しまくりだったんですけど、コメディ映画としては絶対このまま終わるワケがないだけに、どういう着地をするかと期待していたら! 「① スタンリーが学校に来なくなったことで、同僚の教師からヴァルマーが責められる→② ヴァルマー本人も反省する→③ スタンリーがお弁当を持って登校し、ヴァルマーに食べさせようとする→④ ヴァルマーは謝罪し、教師を退職する」なんて、これまた妙な流れで解決するから、そんなに溜飲が下がらないというね… (´・ω・`)
だって、まず①ですけど、「同僚の教師、気付いてなかったのかよ!Σ(゚д゚;)」と。あんな大っぴらに生徒の弁当をバクバク食ってるから、インドではそれが普通なのかと思ってたのに「知らなかった」って、なんだそれと思って。②だって、散々大人げない行動を取っておきながら唐突に反省するから、「バカなのかな? ( ゚д゚)」としか受け止められないじゃないですか。
この教師とか、同僚の“生徒への狼藉”に気付かなかったって、目が節穴としか思えませんわな。

③に関しては、学校に来られなくなったスタンリーが“歌が上手い生徒だけが出るコンサートのメンバー”になって練習するくだりがあるから、それと関係するのかと思ってたら、後述しますけど、単にアクラムって奴が作ってくれるようになっただけ→自分で困難を乗り越えた感がゼロだったりするし…。④のオチも「なんでヴァルマーは自分で弁当を持ってこなかったのか?」が明らかにならないまま終わるから、「怒りっぽい電車は引退します」なんて微妙に自分に酔ったメッセージを残して去られても結構後味が悪いんですよ。
とは言え、出てくる子どもたちが超可愛いから、なんとなく許せる感じでもあって (´∀`) マァ、イイヤ クライマックス、コンサートの出演をスタンリーが無事済ませて、先生や校長に褒められたりして、ハッピーに終わる…と思いきや! 帰宅した途端、「どこ行ってたぁ!(`Δ´) クソガキ!」とオッサンがハードなビンタをかますから超ビックリ!Σ(゚д゚;) ナニ!?
ビンタをされたスタンリー。このシーン、予告編にあったけど、すっかり忘れてました。

実はスタンリーったら、両親を亡くしていて、叔父さんに引き取られたのは良かったものの、食堂で日夜ブラックに働かされる日々。同じ店で働いているアクラム(←超イイ奴!)が機転を利かせて、叔父さんに内緒で店の残り物を詰めてくれるようになったおかげで、学校にお弁当を持って行けるようになったものの、思った以上にヘビーな境遇だったんです… (ノω・、) アンマリダ
左にいるのがアクラム。上半身裸がデフォルトっぽい。

しかも、「良くも悪くもこれが我が家~♪」なんて音楽が流れる中、スタンリーったら、学校の先生や仲間たちに自分のお弁当を食べさせては、「これはお母さんが作ってくれたんだよ!ヘ(゚∀゚*)ノ」なんてイキイキと作り話をしまくって… (ノД`) アアン その後、「インドの就労児童は1200万人、家業も含むと5000万人いて~」という実に社会派なテロップが出てエンドクレジットに突入しちゃうんです。要は「児童の就労問題を訴える映画」だったワケで、そんな流れになるとは1ミリも予想してなかったので、スゲー驚いたし、なかなかゲンナリいたしました ('A`) イヤーン
なんかね、この終盤の展開で印象がひっくり返ったというか。この映画、映画の撮影とは知らせずにワークショップ形式で撮ったことが功を奏したのか、子どもたちがイキイキしてて可愛いんですが、それは最後の社会的なメッセージを強烈にするための前振りだったんでしょうなー。まんまとしてやられたというか、非常に上手い作りだと心底感心した次第。振り返ってみると、料理が美味しそうだったのも高ポイントでしたな(って、手で食べる様子が苦手な人もいそうですがー)。
監督の息子であるスタンリー役のパルソーくんを始め、子役は全員素晴らしかったです。

何はともあれ、宣伝コピーにあるように、ミュージカルシーンはないし、スター俳優も出てませんけど、なかなか良い映画でしたよ。な~んて、褒めつつも、ヴァルマー絡みの展開はやっぱり好きじゃないので、なんとなく75点に落ち着いた感じ。熱心にオススメはしませんが、子どもが活躍する作品が好きな人は観ても良いんじゃないですかね。
ダウンロード販売専用のサントラがありましたぞ。

Stanley Ka Dabba
スタン・リーのドキュメンタリーを貼っておきますね。内容、よく覚えてないです…。

スパイダーマン 誕生の秘密 -スタン・リーの世界- [DVD]
スタンリー・キューブリック監督の名作。イヤな話だけど未見の人は観といた方が良いです。
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スタンリー・トン監督によるジャッキー・チェン主演作を貼っておきますね。買わないとなぁ…。
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ポリス・ストーリー3 [Blu-ray]
機関車トーマスに出てくるスタンリーを貼っておきます…って、キリがないので止めます (´・ω・`) スミマセン

プラレール トーマス TS-14 スタンリー