2023/アメリカ、イギリス、スペイン 上映時間103分
監督:ジュリアス・エイバリー
製作:ダグ・ベルグラッド、マイケル・パトリック・カチュマレク、ジェフ・カッツ
製作総指揮:ジョー・ホームウッド、ソフィー・キャシディ、エドワード・J・シーバート
原作:ガブリエーレ・アモルト
原案:マイケル・ペトローニ、R・ディーン・マクレアリー、チェスター・ヘイスティングス
脚本:マイケル・ペトローニ、エバン・スピリオトポウロス
撮影:カリッド・モタセブ
美術:アラン・ギルモア
衣装:ローラ・マリー・ムーガン
編集:マット・エバンス
音楽:ジェド・カーゼル
出演:ラッセル・クロウ、ダニエル・ゾバット、アレックス・エッソー、フランコ・ネロ
パンフレット:★★★(880円/もう少し企画ページがほしいけど、高橋ヨシキさんと田中昇神父のコラムが良かったから、許す)
(あらすじ)
1987年7月、サン・セバスチャン修道院。アモルト神父はローマ教皇から、ある少年の悪魔祓いを依頼される。少年の様子を見て悪魔の仕業だと確信したアモルトは、若き相棒トマース神父とともに本格的な調査を開始。やがて彼らは、中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判の記録と、修道院の地下に眠る邪悪な魂の存在にたどり着く。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
75点
今さらながら感想を残しておきますよ。率直な話、最近の私は「悪魔祓いモノ」に飽きているところがあって。定番の「本当に悪魔が憑いているのかな? 心の病なのかな?(`∀´) ククク」的な展開とかは好きだけど、とはいえ、ちょっと食傷気味。そもそもキリスト教も好きじゃないし…。ただ、あまりに本作の評判が良い上に、愛聴しているラジオ「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったので、7月18日(火)、仕事帰りにTOHOシネマズ新宿の6番スクリーンで鑑賞してきました。普通に面白かったです (・∀・) ヨカッタ!
当日のgif。客席はほぼ満席。量り売り菓子を緑で統一することにより、野菜を摂取した気分になったという。
ちなみに今回は宇多丸師匠はお休みで、三宅隆太監督&山本匠晃がレビューしております!
親日家&プロレスファンのプロデューサーのジェフ・カッツに抗議されそうなほどに、ストレートなウソを交えた雑なあらすじを書いておきますと。シングルマザーのジュリアは、亡き夫が所有していたスペインのサン・セバスチャン修道院を改修して、生活を立て直そうと奮闘してましてね。ブーたれる娘エイミー&素直な息子ヘンリーと一緒に、修復中の修道院で暮らし始めるんですが、しかし。ヘンリーが乱暴に話し始めたり、奇怪な行動をとったりと、モロに悪魔憑きみたいになったから、さぁ大変!Σ(゚д゚;し タイヘーン! 地元の若手神父トーマス・エスキベルを頼ってみてもまったく頼りにならないし、なんと悪魔が直々に指名してきた…ということで。「ヴァチカンのエクソシスト」として名を馳せる、ガブリエーレ・アモルト神父の登場だい!(突然、「イカ天」の相原勇さん風に)
普通の少年ヘンリーが、アイーン顔して悪態をつきまくるようになりましてね。
そんな彼を救うべく、アモルト神父がスクーターに乗ってやってきた! やだ、可愛い〜 (´∀`=)
「人は見た目が9割」「悪魔憑きは精神疾患が9割」が持論のアモルト神父がヘンリーと接してみると、例えるなら「童貞だった頃、見栄を張って友人たちに架空の性体験を話したら、ウソだってバレバレな雰囲気が瞬時に漂ったものの、見て見ぬふりをする情が虎眼流剣士たちにも存在した」といった(あまり同感を得られなさそうな例え)「自分しか知らないはずの隠したい過去」を嬉々として暴露してきたりするから、アモルトもスムースに悪魔憑き認定ですよ (o^-')b ニンテイ! 早速、悪魔祓いを試みるも、敵はなかなかパワフルで歯が立たず。打開策を見つけるために修道院を探索してみれば、「強力な悪魔アスモデウスが高名な神父に憑りついてしまい、罪のない人を宗教裁判にかけては大量に虐殺していた→この修道院に封印されていたのに復活→悪魔ったらアモルトに憑依して同じことを実行する気マンマン!」ということが発覚しましてね。いろいろあって、アモルトったらすっかり憑りつかれそうになるも、最終的にはエスキベルと協力してラテン語パワーで悪魔を退治!ヽ(`Д´)人(`Д´)ノ ラテンGO! 実は悪魔が封印された場所は全世界にいくつもあるそうで、「オレたちの戦いはこれからだ!Σ(゚д゚(゚д゚ ) クワッ!」ってな調子で映画は終わってたんじゃないかしらん。
最後はこの2人が世界各地で悪魔祓いをしまくりそうなムードで終わってましたよ。
前評判の高さ通り、良いエンタメ作品でしたな (´∀`) タノシー まず、主役にラッセル・クロウを配したのが大正解だったかと。私的に彼はどうしても「L.A.コンフィデンシャル」とか「グラディエーター」の頃の「シュッとしたタフガイマッチョ」なイメージが強くて(とはいっても、もう20年以上前の話ですがー)。ごめんなさい、基本的に「グッドシェイプな肉体」が好みなので(ただし、サモ・ハン・キンポーのように最初から動ける太っちょは好きさ!)、演技力はスゴいと思っているものの、近年の太ったビジュアルはそんなに支持していなかったんですよね…。
「グラディエーター」より。この頃の体が好きだったなぁ (´・ω・`) ウーン
だがしかし。本作のラッセル・クロウは、肥満による肉体の大きさと丸みが絶妙な”熊っぽさ”を醸し出していて。もうね、小さなスクーターで移動する姿とか「可愛い」といっても差し支えなく(なお、パンフに載ってた「正直に言って、怖い映画は好きじゃないんです。眠れなくなるから…」というラッセル・クロウの発言もまた可愛い)。とはいえ過体重による貫禄もしっかり兼ね備えており、まさに独特の魅力を持つ唯一無二のキャラクターを作り上げていたのです。私はようやく「そうか、ラッセル・クロウは”悟り”ならぬ“太り”を得たのだな」と気づかされまして。すっかり「D-E-B-U、太ったっていいじゃない」的な気持ちになり、ダイエットもサボりがちになったというね。だから先日、メタボ検診を受けた時も保健師の方に「私は“太り”を得たのです!Σ(°д° ) クワッ!」と強弁してみたものの、「〆のラーメン禁止令」を発令されてしまった…って、どうでもいい話ですな。
ここまで読んだ人の気持ちを代弁しそうな曲「どうでもいい! (feat. 初音ミク)」を貼っておきますね↓
ただ、ちょっと不満を書いておきますと。ラッセル・クロウが可愛い分、ホラー映画としてはそんなに怖くない上に、ジュリア親子の顛末が投げっぱなしで終わったのが残念…というだけでなく。これ、高橋ヨシキさんもパンフで指摘されてたし、映画仲間のそーす太郎さんもブログで書かれていて、「我が意を得たり!Σ(°д° ) クワッ」と思ったんですが、キリスト教側がやってきた悪行を「悪魔に憑りつかれたせい」にするのはズルいなぁと。まぁ、本物のガブリエーレ・アモルト神父の主張自体がそんな感じだったらしいですけど、だから宗教って好きになれないよな…なんて思ったり。
実際のアモルト神父はこんな感じ。
とはいえ、上記のあらすじからは省きましたが、「悪魔を豚に憑依させる」というオープニングの悪魔祓いシーンから「つかみはOK!」だったし、ジュリアス・エイバリー監督はあの「オーヴァーロード」や「サマリタン」を撮った人なので、エンタメ的にちょうどいい面白さがあって。バディモノとして普通に楽しかったです(って、悪魔祓い映画はたいてい「ベテラン×若者」のバディモノになってる気がしますがー)。続編が公開されたら、また観に行きます、たぶん (o^-')b タブン!
原作となった、ガブリエーレ・アモルト神父の回顧録。現在、アホみたいな値段(9万円台)になっております。
デジタル版のサントラになります。
ジュリアス・エイバリー監督の前作であり、シルベスター・スタローン主演作。それなりに面白いヒーロー映画でしたな。
戦争映画と思いきや…的なジュリアス・エイバリー監督作。これも普通に面白かったです。
格闘家が「神の右手」で悪魔をぶちのめすキム・ジュファン監督作。最近観た悪魔祓い映画では一番好みかな。
こちらの記事を読んで気になっている学園×青春×悪魔祓いムービー。今度観ますッ!