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リトルファイター 少女たちの光と影(ネタバレ)

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リトルファイター 少女たちの光と影

三角絞めでつかまえて-リトルファイター 少女たちの光と影

原題:Buffalo Girls
2012/アメリカ 上映時間64分
監督:トッド・キールスティン
製作:ラネット・フィリップス、ジョナサン・カー
音楽:スコット・ハックウィズ
出演:スタム、ペット
パンフレット:なし
(あらすじ)
タイ国内に3万人は存在するという児童ムエタイファイターにスポットを当てたドキュメンタリー。タイの国技でありながら、同時に賭博の対象ともなっている格闘技ムエタイ。貧富の差が激しい同国では、貧しい家庭に生まれた子どもが生きていくにはムエタイ選手や売春婦になるしかないと言われることさえある。本作では弱冠8歳の少女ファイター、スタムとペットを2年間にわたって追い、その過酷な日常を通して現代国際社会に巣食う問題を浮き彫りにする。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※今回の記事は、「スタンリーのお弁当箱」のネタバレにも触れているので、知りたくない人は気をつけて!
※今回の記事は、「無闇に偉そう」なので、そういう文章が苦手な人は読まないで!


本当なら他の感想文をアップする予定だったんですが、都内の公開が今週一杯みたいなので、急遽更新しておきますね。前に予告編を適当にチェックした時は、「幼い女の子がムエタイで戦うドキュメンタリーだなんて、格闘技好き&娘の父親である僕にはかなりストライクだろうなぁ… (ノω・、) カワイソウ」とフライング涙を流しつつも期待しまして。先日、新宿のケイズシネマで観てきました。超やりきれなかったです… ('A`) ハッキリ言って、「公式サイトの佐野亨さんの解説文を読めばOK!」って感じなんですが、一応、僕なりに駄文を書き残しておきますよ。


10時半からのモーニング上映だけなのです。
三角絞めでつかまえて-モーニングショー上映

パンフレットはないけど、ポスターが売ってました。
三角絞めでつかまえて-ポスターが500円で販売中

ポスターの下には手書きの説明文がありましたが、この通りの映画でしたよ…。
三角絞めでつかまえて-この説明文がナイス!


もうね、スゲー甘く考えてた。所詮は“夢見がちな中学生”程度の知力しかない僕(40歳)ですよ、「知人の子どもが柔道の試合に出るのを観る」程度の認識だったんですけど、よくよく考えれば、戦うのは家計を助けるためであり、さらにはギャンブルの対象になってたりもして…。予告編を観た時はすっかりスルーしてたんですが、これって今年7月に観た「スタンリーのお弁当箱」のような児童労働問題が関わってくる話なんだなぁと。開始してすぐそのことに気付いて、なんとなく気まずい気持ちになりました (´・ω・`)


ちゃんと予告編のテロップに出てたのにね。
三角絞めでつかまえて-児童ムエタイ選手が3万人!


しかも、出てくる女の子が超いじらしいの!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン! 主人公は、父親が元ムエタイ選手のスタムと、心臓病の手術を経てムエタイを始めたペット。2人ともまだ8歳と幼いのに、「家を建てるお金のために戦う!川`Д´)ノ」「家が超貧乏でパパとママを助けたいから戦う!ヽ(`Д´し」と、戦うモチベーションは家族のためでしてね…。そんな健気な彼女たちがトレーニングに打ち込む姿を観るだけでも涙が止まらないのです (ノДT)


スタムは22キロ級チャンピオン(なにこの階級)。練習でも妥協しない姿勢が素敵な子。
三角絞めでつかまえて-スタム

心臓病だった少女ペット。途中から父親がケガをしてしまい、ジム(?)に引き取られることに。
三角絞めでつかまえて-ペット


で、クライマックスはこの“負けられない2人”がタイトルを賭けて戦うんですが、もうマジで「ああん、どっちも勝ってぇ!ヽ(´Д`;)ノ ハラハラ」というか、リアル「クライング・フィスト 泣拳」状態でして。オチを書くと、結局は厳しい勝負の世界なので、「スタムがタイトルを防衛→新築の家をゲット!川o^-')b」すると、「敗れたペットは夜の酒場でも試合をすることに… ('A`し」と、明暗がクッキリ。特にペットはドサ回り感がプンプンしてて、その場面の“夜の街”の映し方が「貧乏人はムエタイで挫折すると売春するしかない」っぽいムードまで漂っててね(深読みかもしれませんが)、スゲーやるせなかったです… (iДi) アンマリダー

つーかさ、まだムエタイだけだったら、「成長期に頭部への打撃を食らうのって、大丈夫なのかなぁ…」という心配で済むんだけど(これだって重要なことですが!)、さすがにモロに家族の生活を背負わされてるのは酷だし(「娘の自由」とか言ってたけど「本当かよ」と疑っちゃう)、さらに試合中に「5000バーツ投入されたぞ!(`Δ´) カテ!」なんて大人たちからプレッシャーかけられたりするのが可哀相で仕方ない。途中、スタム側が「相手の体格が大きすぎる!」と抗議して対戦相手を替えさせた時は「そういうのはしっかりしてるんだ」と少し感心しそうになったんですが、すぐに「賭けをちゃんと成立させるためか!∑(゚Д゚;)」と気付いて、微妙な気持ちになった次第。


結構イイ打撃をグローブで頭部にバンバンもらうんですが、大丈夫なんでしょうか…。
三角絞めでつかまえて-結構イイ打撃


いや、彼女たちもスポーツとしての充実感はあるし、家族のために稼ぐ気マンマンだし、大きなお世話なんでしょうけどー。大体、タイの貧困層のハードな生活の前には何を言っても“先進国野郎のキレイゴト”だし、日本でも芸能界あたりにそういう状況はあるんだろうし。でもね、ごめんなさい、僕はやっぱりあの場で“子どもの戦いに金を賭ける大人たち”を嫌悪したし憎悪したし生理的に受け入れられない。タイという国が少し嫌いになりました。

な~んて、糾弾チックな文章を書いちゃいましたけど、こんなところに“上から目線”の駄文を垂れ流したって、どうしようもないワケでして。大体、偉そうに「タイという国が少し嫌いになりました!(`・ω・´) キリッ」なんて言いつつも、例によって喉元過ぎりゃ知らんぷりであり、「いつかティファニーで朝食を」朝食スタンプラリー横浜のタイ料理店に行けば、「このカニのカレー粉炒め、超美味しいね!ヘ(゚∀゚*)ノ オカワリ!」とスムースに舌つづみを打つだらしなさ。どうすれば世界が平和になるのか、頭のいい人がなんとかしてくれればと思うんですが…(他力本願過ぎる文章)。何はともあれ、いろいろとやるせない気持ちにさせられたけど非常に良いドキュメンタリーだったので、興味がある人は足を運んでみてくださいな。




内容は全然違うんですが、なんとなく思い出したドキュメンタリー。あとのことを知ってると、スゲー切ないのです…。
三角絞めでつかまえて-ガイア・ガールズ
ガイア・ガールズ [DVD]


リュ・スンワン監督。「戦闘中に突然泣いて油断させて倒す」みたいな話じゃないので気をつけて!
三角絞めでつかまえて-クライングフィスト
クライング・フィスト 泣拳 デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]





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