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ペコロスの母に会いに行く(ネタバレ)

ペコロスの母に会いに行く

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ペコロスの母に会いに行く


2013/日本 上映時間113分
監督:森崎東
企画:井之原尊
プロデューサー:村岡克彦
ラインプロデューサー:林みのる
原作:岡野雄一
脚本:阿久根知昭
撮影:浜田毅
照明:高屋齋
録音:本田孜
美術:若松孝市
アニメーション:遊佐かずしげ
編集:森崎荘三
音楽:星勝、林有三
メインテーマ曲:豊田裕子
主題歌:一青窈
音楽プロデューサー:大川正義
キャスティング:今井勉
制作担当:林みのる
助監督:荒川栄二
監督補:佐藤雅道
出演:岩松了、赤木春恵、原田貴和子、加瀬亮、竹中直人、大和田健介、松本若菜、原田知世、宇崎竜童、温水洋一、穂積隆信、渋谷天外、春風ひとみ、根岸季衣、長澤奈央、大門正明、佐々木すみ江、正司照枝、島かおり、今井ゆうぞう、長内美那子、志茂田景樹
パンフレット:★★★★(600円/映画化記念の描き下ろし漫画も入ってるし、コラムも素敵)
(あらすじ)
長崎で生まれ育った団塊世代のサラリーマン、ゆういち(岩松了)。ちいさな玉ねぎ「ペコロス」のようなハゲ頭を光らせながら、漫画を描いたり、音楽活動をしながら、彼は父さとる(加瀬亮)の死を契機に認知症を発症した母みつえ(赤木春恵)の面倒を見ていた。迷子になったり、汚れたままの下着をタンスにしまったりするようになった彼女を、ゆういちは断腸の思いで介護施設に預けることに。苦労した少女時代や夫との生活といった過去へと意識がさかのぼっている母の様子を見て、彼の胸にある思いが去来する。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※今回の記事は、心の狭い文章が書かれているので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いです。

原作漫画Image may be NSFW.
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が好きだったし、特典も良さげだったので、つい前売り券を買ってしまったんですけど…。今年観たスペイン製アニメ作品の「しわ」が非常に良い出来だったこともあり、「実写でやるのはどうなのかなぁ」と思ったりもしてね。観るタイミングが合わなくて、なかなか観られなかったんですが、本日、やっと吉祥寺バウスシアターに足を運んできました。超泣きましたよ… (ノДT) ウェーン


吉祥寺バウスシアターはサービスデーが充実してて、好きな映画館。もう二度と行きませんが。
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バウスシアター


記事の切り抜きが飾られてました。手作り感がいいね。
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記事の切り抜き


ちなみに新宿武蔵野館では、こんな感じで漫画が展示されてました。
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武蔵野館ではこんな展示



もうね、オーソドックスに素晴らしい作品でして、僕ごときが書くことなんて何もないというかさ。ちゃんと意味のある映像とカットが積み重なっていて、“泣けつつも笑える作り”になっていて、そのくせわざとらしかったり、説明過剰だったりするところはなくて、さらに役者さんたちも見事な演技を見せているんだから(特に赤木春恵さんと原田貴和子さんが最高!)、言うことなし。

「親が認知症になる」なんて、できれば誰もが向き合いたくないテーマをユーモア溢れるタッチで描いた原作漫画Image may be NSFW.
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がそもそも良い出来ではある
んですけど(過去と現在が入り混じるあたりは「フロム・ヘル」Image may be NSFW.
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っぽい)、それをよくぞここまで映像化しましたよ。ごめんなさい、森崎東監督って、今までまったく興味がなかったんですが、スゴイ人だなぁと感心いたしました。

映画が始まると、原作漫画Image may be NSFW.
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の絵柄のアニメが流れるから、「これでいいじゃん」と思ったりはしたんです。でも、ずっと観ていると「実写で撮る意味はあったんだなぁ」と。それはやっぱり漫画では伝わらない“現実感”であって。だから、漫画にあった幻想的なテイストは薄らいでいるんですけど、その分、“温もり”が伝わってきた印象。


例えば、実際に“老いた手”とか見せられると、それだけで少し切なくなったりする…って、わかりにくいですかね。
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リアルな手



雑にあらすじを書いておくと、みつえの痴呆症が酷くなって、施設に入れるものの、さらに悪化して、息子の顔もわからなくなって。そんな中、長崎ランタンフェスティバルの幻想的な夜、みつえは現実と過去の狭間で、亡くなった夫や妹、親友と再会。それを感じとった主人公の「ボケるとも悪か事ばかりじゃなかかもしれん」なんてナレーションが流れて、エンドクレジットに突入して終わってまして(最後に出てくる監督名の大きさには結構ビックリ)。ラストの“みつえが夫たちと出会う場面”は、映画オリジナル要素が強いんですけど、まさに実写ならではの“人間が側にいることの温かさ”が感動的でね、最後はボロボロと泣いちゃいました… (ノДT)


なんとなく劇中の挿入歌「寺町坊譚」を貼っておきますね↓ 岡野雄一先生、多才ですな~。




とにかく赤木春恵さんの“現在パート”が素晴らしいんですが、原田貴和子さんの“若いころパート”もスゲー良くて…(しみじみ)。「自分の親にも人生があった」って、当たり前なんですけど、歳をとればとるほど考えるようになるワケで。ううむ、上手く書けないんですが、非常にしみじみいたしました。昭和描写も、実写版「ALWAYS三丁目の夕日」シリーズImage may be NSFW.
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の“漂白された昭和”感はあまりなくて(ちゃんと「赤線」とか出てきたりする)、むしろ「ALWAYS地獄の三丁目」Image may be NSFW.
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って感じがして、非常に好感が持てましたよ。


この昭和描写、好きでしたね。
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昭和の風景



って、褒めまくってますけど、正直、否応なしに自分と両親の関係とか考えさせられたから、個人的には超イヤな映画でもあって。過去が蘇ってきて、シャレにならないくらいキツかったというか、父親と母親への愛憎と自己嫌悪がグルグル状態。特にイラッとしたのが、居酒屋で主人公たちが「だけど大好きだった」みたいに父親を肯定するシーンで、昔、「それでも“親は親”なんだよ ( ´_ゝ`)」なんて、こっちの家庭環境も知らない奴に知った風な口を叩かれたことを思い出したりして…って、ごめんなさい、非常に心の狭い文章を書いてしまいましたな… (´・ω・`) スミマセンン

つーか、認知症って本当に怖いじゃないですか。僕は祖父と父で目撃しているからなおさらで、絶対にああいう風にはなりたくなくて。できるならば、「ボケた!∑(゚Д゚)」と自覚した瞬間に、“爆発する建物から「ハァーッ!ヽ(`Д´)ノ」と掛け声をあげながら躊躇なく飛び出してくる香港映画の主人公”ライクに、ビルから勢いよく飛び降りて命を絶ちたいと心から思ってたりするんです。


「天山回廊」の名場面のような勢いで投身自殺をしたい…って、ダメ絶対!ヽ(`Д´)ノ ナンダコレ
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天山回廊



とは言え、結局はそうもいかないのが人生であってね。自分だけじゃなく親や奧さんがそういう状況になった時は、どうしたって向き合うことになるんだから、こういう映画を観て覚悟しておくのも良いのかもしれませんな。それに、養護施設にいる老人の1人(穂積隆信)がボケた立場を利用して長澤奈央さんや松本若奈さんの乳を揉んでいたことを考えると、ボケるとも悪か事ばかりじゃなかかもしれん(台無しな文章)。


このシーン、羨ましかったーー ('A`)
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長澤奈央さんの乳が揉めるなら



ということで、ダラダラと書いてきましたが、今年は「老人になってボケちゃいました (o^-')b」映画として、「愛、アムール」Image may be NSFW.
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「しわ」Image may be NSFW.
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などがあったワケですけど、両者に勝るとも劣らない“キツいけど感動的な映画”だったと思います。漫画の実写化作品としても大成功だと思うし、「自費出版からベストセラーになって、映画化」という流れも、「リアル鬼ごっこ」Image may be NSFW.
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みたいで夢のある話ではあるし(作品自体は大嫌いですが)。気になった人は観に行くと良いんじゃないですかね (・∀・) オシマイ




岡野雄一先生による原作漫画。名著!
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サントラも貼っておきますね。
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森﨑東監督の前作。なかなか面白そうですな。
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森﨑東監督によるエッセイ集。劇場でも売ってました。
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関口祐加監督によるアルツハイマーを扱ったドキュメンタリー。ちょっと興味あります。
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アルツハイマーを扱ったスペイン産アニメ。原作コミックImage may be NSFW.
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も素晴らしいです。
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ミヒャエル・ハネケ監督による老老介護映画。本当にイヤな気分になりましたよ…。
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サラ・ポーリー監督による「奧さんが認知症で夫のことを忘れちゃう」映画。超キツそう。
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※備考・僕がもう二度と吉祥寺バウスシアターに行かない理由

ごめんなさい、超どうでも良いことをスーパーサラッと書いておきますね。最近、お金を節約するため、基本的にはほとんどの食事を「ペヤング 超大盛やきそば」Image may be NSFW.
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にしているんですが、外出時、どうしてもお腹が減ることもあるじゃないですか。

そんな時、助かるのが日高屋ですよ。390円の中華そばを大盛にして、スープも全部飲み干せば、それなりにお腹が膨れるのでね(苦笑)、非常に重宝しているエヴリデイ。大盛は基本的にプラス60円ですが、割引券があればタダということで、僕のカバンには常に券が入っていたりするのです ( ̄ー ̄) ニヤッ


これが割引チケットだッ!
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日高屋の割引券



で、本日、劇場の受付の女性(結構可愛かった)に映画の前売り券と間違えて、この割引券を渡してしまったというね… ('A`) シニタイ ああん、もう一生、吉祥寺バウスシアターに行けないYO!ヽ(TДT)ノ オシマイ









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