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ディラン・ドッグ デッド・オブ・ナイト(ネタバレ)

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ディラン・ドッグ デッド・オブ・ナイト

三角絞めでつかまえて-ディラン・ドッグ

原題:Dylan Dog: Dead of Night
2010/アメリカ 上映時間108分
監督:ケヴィン・マンロー
製作:アショク・アムリトラジ、スコット・ミッチェル・ローゼンバーグ、ギルバート・アドラー
製作総指揮:クリストファー・マップ、マシュー・ストリート、デビッド・ウィーリー、ピーター・D・グレイブス、ランディ・グリーンバーグ、ケビン・マンロー、パトリック・アイエロ、ラース・シルベスト
原作:ティツィアーノ・スクラビ
脚本:トーマス・ディーン・ドネリー、ジョシュア・オッペンハイマー
撮影:ジェフリー・ホール
美術:レイモンド・パミリア
編集:ポール・ハーシュ
衣装:キャロライン・エスリン=シェイファー
音楽:クラウス・バデルト
出演:ブランドン・ラウス、サム・ハンティントン、アニタ・ブリエム、ピーター・ストーメア、テイ・ディグス、カート・アングル
パンフレット:なし
(あらすじ)
ある事件をきっかけに闇の世界から身を退いていた私立探偵ディラン・ドッグ(ブランドン・ラウス)のもとに、父親を惨殺された女性エリザベス(アニタ・ブリエム)から捜査の依頼が舞い込む。一度は話を断ったディランだったが、親友マーカス(サム・ハンティントン)が殺されゾンビになってしまったことから、捜査に乗り出す。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




56点


※今回の記事は、若干、「リベリオン-反逆者-」「ブレイド」のネタバレに触れるので、気をつけて!

この映画には、「史上最強のモンスター・キラー」という男子中学生が好みそうな頭の悪いキャッチコピーが付いているワケですが、残念なことに昨年40歳になった僕的にも好物でしてネ (ノ∀`) テヘ 「さぞモンスターとの派手なバトルが観られるのだろう (´∀`) ドレドレ」とシネマート新宿に足を運んで来ました。「嫌いじゃないけど… (・ε・) チェッ」って感じでしたよ。


劇場ではコアチョコのTシャツが売られてました。
三角絞めでつかまえて-Tシャツが売られてました


映画を観るとすぐにわかるんですが、主人公ディランは「モンスター・キラーとしてモリモリ殺しまくるぜ!(`∀´) フハハハハハ」という感じではなく。基本的には、現代社会に溶け込んでいるモンスター=不死者たちと人間たちとのトラブルの仲裁役でして。「婚約者が吸血鬼に殺される→激怒して吸血鬼の幹部を皆殺しにしてしまった」ため、その役目から降りていたんですが、「エリザベスから父親を殺害した犯人の捜索を依頼されたのが原因で親友マーカスが惨殺される→ゾンビ化した」ことから、事件の真相を探り始める…ってストーリーなんですね。


ディラン役は、「スーパーマン リターンズ」で有名になったブランドン・ラウス。顔はカッコイイんだけどなー。
三角絞めでつかまえて-ディラン(ブランドン・ラウス)

その親友であり、ゾンビ化してパニクるマーカス役はサム・ハンティントン。ブランドン・ラウスとは「スーパーマン リターンズ」で共演済み。
三角絞めでつかまえて-マーカス(サム・ハンティントン)

ヒロイン役のエリザベスはアニタ・ブリエム。少し苦手なタイプかも… (´・ω・`) カモ
三角絞めでつかまえて-依頼人エリザベス(アニタ・ブリエム)

事件を捜査することにしたディランは、こんな専用の道具を使って調べたりしてました。
三角絞めでつかまえて-捜査開始


原作はイタリアのコミックで、1986年に発刊されてから現在までなんと284巻まで続いている超人気シリーズなんだそうですが、人間とモンスターが共存している世界観がとてもユニークなんですよ。「吸血鬼がクラブ経営してドラッグを売ってる」なんてのは超ありがちですけど、狼男の一族が食肉工場を経営してたりとか、ゾンビが人体のリサイクルパーツショップを営業してたりとか、ゾンビになって戸惑っている人のためのグループ・カウンセリングがあったりとか、なかなか斬新というか。そんな世界でディランが聞き込みをしていくシーンは、かなり面白かったです。


クラブ経営をしている吸血鬼のボス・ヴァーガス。演じたテイ・ディグスは「リベリオン」で顔面をパックリ斬られてた人ですな。
三角絞めでつかまえて-吸血鬼ヴァーガス(テイ・ディグス)

食肉工場を経営する狼男のボス・ガブリエル(ピーター・ストーメア)。この人の出演映画、結構観てました。
三角絞めでつかまえて-狼男のボス・ガブリエル(ピーター・ストーメア)

その息子ウルフギャング役は…なんとあのカート・アングル!∑(゚Д゚) マジ!? スゲー驚きましたよ。
三角絞めでつかまえて-狼男ウルフギャング(カート・アングル)


一応、動画を貼っておきます↓ 最高のレスラーの1人ですな…(しみじみ)。




マーカスがグループ・カウンセリングを受けるシーンは愉快でした。
三角絞めでつかまえて-グループ・カウンセリング


一応、終盤の展開を書いておくと、黒幕は、実はモンスターハンターだったエリザベス。封印された堕天使ベリアルの血が入った十字架を使ってヴァーガスを依り代にすることでベリアルを復活させ、不死者たちを全滅させようとするものの、「ウルフギャングたちが登場して、エリザベスを殺害→魂が繋がっているベリアルも消滅してしまう」というね…。で、最後は仲介役の仕事に復帰を決意したディランが、マーカスを正式に相棒にして、終わってました。


復活したベリアル。劇中で明かされる「主人を殺せば消滅する」という設定は、さすがにご都合感が強いような (・ω・)
三角絞めでつかまえて-復活したベリアル


ということで、結構楽しんだ…ところはあるんですけど、ガッカリしたところも多かったりするんですよね…。まず、どう考えてもブランドン・ラウスがディラン役に全然合ってない。主人公の設定が「肉体的には強くないけど知恵やアイテムで窮地を乗り切るキャラクター」っぽいムードなのに、演じてる役者が変にマッチョだから、なんか違和感を感じるんですよ。これ、痩せた渋い雰囲気の俳優が演じたら、かなり良かったと思います。さらに、バトル演出が超イマイチ。ウルフギャングに銀のブラスナックルを使った時だけは「おおっ!(・∀・)」と喜びましたけど、その見せ方だって別に上手くないし…。全体的に凡庸というか、まったく評価できなかったです。


そもそも原作の主人公がこんな感じなのに…。
三角絞めでつかまえて-原作コミック

コイツの体格がこんなに良いのはダメだと思うのです。大体、肥大はしててもカットが甘いしさぁ…(どうかしてる目線)。
三角絞めでつかまえて-マッチョは好きだけど...

この銀のブラスナックルが出て来た時は、興奮したんだけどナー (・ε・) チェッ
三角絞めでつかまえて-銀のブラスナックルはカッコイイ!


最もガッカリしたのが、ラスボスのベリアルとのタイマンシーンの演出。ベリアルは世界を破滅させるほどの力を持ってる悪魔であり、逆にディランの方は肉体が特別強いなんて説明は一切ないし、大した対抗手段もないワケですよ。ところが、ハードに殴られたディランは単に吹き飛ぶだけで、しかも恐るべきタフネス振りを発揮しちゃったりするからさ、「工工エエエエエ(´Д`)エエエエエ工工」って感じ。特に最近は「アダム・チャップリン」を観ちゃってるから凄まじく物足りなかったというか、「殴られたディランの頭が吹き飛べば良いのにね (´・ ω・)(・ω・`) ネー」なんて思ったりしましたけど、そうなると映画になりませんな ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ


世界を滅ぼす悪魔とこんな風に殴り合うなら、それ相応の理由がほしいじゃないですか…。
三角絞めでつかまえて-殴り合うなよ...

もうね、ベリアルにはこんな風にディランの頭を吹き飛ばしてほしかったです。
三角絞めでつかまえて-アッパーで撲殺!


まぁ、何はともあれ、このクライマックスの演出は心底退屈だし、お話的にも「最後にウルフギャング御一行がエリザベスを殺してくれて助かる」ってだけで盛り上がりに欠けるので、テンションが非常に下がっちゃった次第。ケヴィン・マンロー監督には、終盤が似たような展開なのに超グッとくる「ブレイド」を2万回観て学んでほしいところです。


なんとなく「ブレイド」の木曜洋画劇場の予告編を貼っておきますね↓




その他、「ディランのナレーションがウザい」とか「ゾンビが『人の代わりに虫を食う』という設定は微妙」とかの文句もあるんですけど…。まぁ、キャラ設定や世界観は本当に気に入ってただけに、いろいろと惜しい映画だと思いました。都内の公開がもうすぐ終わるみたいなので、気になってる人は期待値を下げまくって寛大な心で観ると良いですぞ。




ケヴィン・マンロー監督作。恥ずかしながら、ミュータント・タートルズって、しっかり観たことないんだよなぁ。
三角絞めでつかまえて-ミュータント・タートルズ TMNT
ミュータント・タートルズ-TMNT- [Blu-ray]


ブランドン・ラウスが主演に抜擢されて有名になった映画。結構好きだったりします。
三角絞めでつかまえて-スーパーマン・リターンズ
スーパーマン リターンズ [Blu-ray]


ミケーレ・ソアヴィ監督作。こちらの素敵な記事によると、ある意味、原作コミックの初映画化作品なんだとか。
三角絞めでつかまえて-デモンズ95
デモンズ’95 [DVD]



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