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観相師 かんそうし(ネタバレ)

観相師 かんそうし

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観相師


原題:観相 The Face Reader
2013/韓国 上映時間139分
監督:ハン・ジェリム
脚本:キム・ドンヒョク、イ・チョロ、シン・ギョンマン
撮影:ゴ・ナクソン
美術:イ・ハジュン
音楽:イ・ビョンウ
出演:ソン・ガンホ、イ・ジョンジェ、ペク・ユンシク、チョ・ジョンソク、イ・ジョンソク、キム・ヘス、チョン・ギュス、キム・ウィソン、チェ・サンウ、キム・テウ
パンフレット:★★★(700円/普通に良いパンフだけど、観相師AYUMOさんの企画がチラシと被ってて残念)
(あらすじ)
15世紀半ばの朝鮮王朝。キム・ネギョン(ソン・ガンホ)は、その人の顔から性格や寿命まで見抜く観相師として田舎に暮らしていた。ある日、宮廷で起きた殺人事件の真犯人を言い当てたことで人事官に抜てきされる。ネギョンは王の弟・首陽大君(イ・ジョンジェ)が逆賊の相であると判断。実は、首陽大君は新しい王の暗殺を企てており……。(以上、Yahoo!映画より)

予告編はこんな感じ↓




70点


ウロ覚えですが、小さいころに読んだ占いの本に「犯罪者の顔」みたいな図解があって、それが自分の父親にそっくりでして…。確かに粗暴でイヤな奴でしたけど、犯罪者というほどではなかったし、「それって見た目による偏見を助長するんじゃないの? (゚Д゚)」と幼心に思って。それ以来、観相学とか顔相学とか人相学といった顔による性格&運命診断って信じてない&好きじゃないんですよね(生き様が顔に表れることはあると思うけど)。


なんとなく観相学への僕の気持ちを代弁する加藤清澄の画像を貼っておきますね。
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三角絞めでつかまえて-バカバカしい



ただ、「Death Match デスマッチ」を観に行った時に流れた予告編が結構面白くて。そのフィクションならではの万能振りが愉快だし、ソン・ガンホ版「王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件」Image may be NSFW.
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って感じがして、興味が湧きまして。先日、シネマート新宿で観てきました。「ソン・ガンホ、スゴいな!∑(゚Д゚)」と思ったり。


火曜日、ポイントカード割引を利用して、1100円で観たのです (`∀´) オホホホホホ
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シネマート新宿



誇張を交えながら簡単に物語を書くと、キム・ネギョンったら、昔はそこそこの暮らしをしていた風なんですけど、いろいろあって、辺鄙な場所で義理の弟ペンホン(チョ・ジョンソク)と息子ジニョン(イ・ジョンソク)と貧しく暮らしていたんですが、しかし。なんとなく学んだ観相学が近所で評判に→そのウワサを聞きつけた芸妓ヨノン(キム・ヘス)に腕を買われたので、「よーし、お父さん、やり直しちゃうぞ!(`∀´)人(゚∀゚*)ノ ヤッチャオーゼ!と都に向かうのです。


観相で一旗揚げようと都に来たネギョンとペンホン。序盤は非常に呑気な雰囲気の映画でしたよ。
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上京物語



ヨノンにハメられてしまい、最初は奴隷のように働かされるものの、ふとしたキッカケで、観相学を使って殺人事件を解決したら、あれよあれよと人気者に。王・文宋(キム・テウ)に頼られるまでに登りつめると、その息子の端宗(チェ・サンウ)を守るため、“虎の相を持つ男”キム・ジョンソ(ペク・ユンシク)を支持して、“狼の相を持つ男”首陽大君を倒そうとするんですが…。敵の側近“首が曲がった男”ハン・ミョンフェ(キム・ウィソン)の策に引っ掛かったことで、キム・ジョンソは死亡。首陽大君のクーデターが成功するというね ('A`) ワタシマケマシタワ


ネギョンは義理を貫くべく、“虎の相”キム・ジョンソ側につくんですが…。
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虎の相 キム・ジョンソ(ペク・ユンシク)


結局は"狼の相”の首陽大君が天下を握るのでした ┐(´ー`)┌ ザンネーン
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狼の相 首陽大君(イ・ジョンジェ)



必死の命乞いにも関わらず息子のジニョンを殺されたネギョンは、その後、すっかり世捨て人になってまして。政敵に怯えるハン・ミョンフェが訪ねてくると、「波だけ見て、波を起こす風を見なかった」「人の顔だけ見て、時代を読めなかった」的な話をした後、「アンタは首をはねられる」とイヤな予言を披露(「ハン・ミョンフェは死後に墓を暴かれて、首をはねられた」的な説明テロップ有り)。ネギョンが海を眺めて、映画は終わってました。


関係ありませんが、海繋がりでNegiccoの新曲Image may be NSFW.
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を貼っておきますね ヘ(゚∀゚*)ノ サンシャイン!




いや~、非常に面白い映画でしたよ。最初に予想していた推理モノというよりは宮廷陰謀モノだったんですが、あまりその手の作品を見慣れていないのもあって、なかなか新鮮というか(最近、観た中では「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」が近い…かな?)。「芸妓にホクロのアドバイス→首陽大君にニセのホクロを付ける案が浮上→ネギョンをハメた証文のせいで、ヨノンも手伝うことに」とか「息子ジニョンが唐突に旅立つ→実は甥っ子LOVEなペンホンがお膳立てをしてあげてた!→ペンホンの“喉仏”は短気の印&ジニョンが失明させられたのを許せない→短絡的に行動したせいでクーデターが発生→後日、自分で喉仏を潰す」とか「予言が的中して息子が死亡」とか、話自体はかなり悲惨なんですが、思ったより伏線を回収する姿勢は好みだったり。

最初は少し呑気なムードだったくせに、後半の展開が超容赦ないのが実に韓国映画っぽい。特に息子ジニョンのエピソードは地獄のようで、序盤から中盤にかけて、スゲー仲良しに描いておきながら、「無惨に失明させた挙げ句、親の目の前で射殺」って、子を持つ親としては「非道すぎるYO!ヽ(TДT)ノ」と泣きながら激怒ですよ。もうね、ネギョンにも腹が立つというか、クライマックス、首陽大君が弓を構えた瞬間、親なら息子の前に立ちはだかって、2択を1択にすべきだったのでは…って、フィクションの登場人物にそんな文句を言っても仕方ありませんがー。


息子との関係を微笑ましく描いていただけに、終盤の展開には超ゲンナリ。
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息子と仲良し


この場面、絶対狙われたのは息子だと思ったので、立ちはだからないネギョンにはイラッとしました。
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放たれた弓矢!



ちょっとイヤだったのが、“首が曲がった男”ハン・ミョンフェが万能すぎるところ。例えば、ネギョンの息子がジニョンなのは秘密だったのに把握してるし、ジニョンを失明させるタイミングの良さもズルいし。勿体ぶって登場した割には「アンタ、誰? (゚Д゚)」って感じだったし(実は今までの登場人物の中にいるのかと思ってた)、正直、「フェアじゃない」と思っていたんですが…。この映画は実際にあったクーデター「癸酉靖難」が元になっている→ハン・ミョンフェは“策士”として有名な人らしくて(クーデターをモチーフにしたドラマや、ハン・ミョンフェを主人公にしたドラマがあるほど)。歴史を知っている韓国の観客的には飲み込めるバランスだったんでしょうな。


ハン・ミョンフェを演じたキム・ウィソン、「映画秘宝」Image may be NSFW.
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によるとソン・ガンホを映画界に導いた人物なんだとか (゚⊿゚) ヘー
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謎の策士ハン・ミョンフェ



一番良かったのは、ソン・ガンホ。序盤のボンクラ振りは愛らしいし、能力をバシバシ発揮する場面もカッコ良いし…。終盤、必死に息子の命乞いをする場面とか、少し「オールド・ボーイ」Image may be NSFW.
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のチェ・ミンシクの土下座っぷりを思い出して、胸が痛かったりもしましたよ。で、何よりもスゴいのが、ラストの達観した表情で、それまで僕的には結構文句が多かったんですが、あの顔一発ですべてを納得させられたというか。「ソン・ガンホ、スゴいな!∑(゚Д゚)」とスゲー感心いたしました。それと、首陽大君を演じたイ・ジョンジェも凄みがあって良かったですね~。


見事だったソン・ガンホ。この観相力を「殺人の追憶」Image may be NSFW.
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の時に身に付けていれば… (ノω・、) クヤシイ
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ソン・ガンホ、スゴイ!


イ・ジョンジェ、イヤな感じで良かったです。
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こういうことを聞かれるとイヤよね



まぁ、よくよく考えれば「あそこまで精度の高い観相力を持ってたら、時代が読める云々とか関係なく、絶対負けないだろ」ぐらいには思うんですけど(「X-MEN」に混ざれるレベル)、オチの無常感が不思議と清々しくて、妙に好きな映画でした (^ε^) ウッフン ソン・ガンホが好きな人にはマジでオススメですぞ。




ハン・ジェリム監督×ソン・ガンホ主演作。これは観ておきたいなぁ。
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「癸酉靖難」をモチーフにしたラブ・ロマンスだそうです。
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ハン・ミョンフェを主人公にしたドラマを貼っておきますね。
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