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ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝(ネタバレ)

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ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝

三角絞めでつかまえて-ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝

原題:龍門飛甲
2011/中国 上映時間121分
監督・脚本・製作:ツイ・ハーク
製作総指揮:ユ・ドン
製作:ナンチェン・シー
アクション監督:ユエン・ブン、ラン・ハイハン、スン・ジエンクイ
美術:イー・チュンマン
撮影:チョイ・スンファイ
3D監修:チャック・コミスキー
出演:ジェット・リー、ジョウ・シュン、チェン・クン、リー・ユーチュン、グイ・ルンメイ、メイヴィス・ファン、ルイス・ファン、ドー・イーフン、ハン・フェイシン、チャン・シンユー、シェン・ジェン、リュー・チャーフィー
パンフレット:★★★★(700円/この値段なら満足な情報量)
(あらすじ)
明の時代の中国辺境に、60年に1度の砂嵐が訪れようとしていた。旅宿「龍門」には宝の都が300年ぶりに出現すると聞きつけたチャン(グイ・ルンメイ)率いる盗賊団が集結。そこへ皇帝の子を宿した官女スー(メイヴィス・ファン)と侠客(きょうかく)リン(ジョウ・シュン)、スーの命を狙う宦官(かんがん)ユー(チェン・クン)や、彼を倒そうとする義士ジャオ(ジェット・リー)らが集まって来て……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




70点


ジェット・リーの主演作はなるべく劇場で観るようにしているワケですが、今回は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地争覇」以来、久しぶりにツイ・ハーク監督と本格的にタッグを組んで、中国映画史上初の3D映画に挑んでおり(ちなみに日本では「3D・字幕版」のみ上映)、さらにあの「ドラゴン・イン」の続編ということで、結構楽しみにしてたんですよ。


「ドラゴン・イン」の予告編を貼っておきますね↓




で、バタバタしてたら、公開2週目にして上映回数が激減。最初はTOHOシネマズ 六本木ヒルズで観ようかと思ってたんですけど、午前中しか上映してなくてスケジュールが合わなかったので、初めてTOHOシネマズ 西新井まで行ってきました。それなりに好きでしたね~ (´∀`)


TOHOシネマズ 西新井の入口はこんな感じ。
三角絞めでつかまえて-TOHOシネマズ西新井


印象的には、CG技術を駆使して「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」風味をプラスした「ドラゴン・イン」の3Dバージョンって感じ。やたらと物体が3Dで飛び出してくる過剰なサービス精神といい(とにかく登場人物たちが手裏剣とかを観客席方向に投げまくる)、ケレン味優先で雑すぎるストーリーテリングといい、何かと不安定なところで繰り広げられるバトルといい、それらをすべて勢いで乗り切ろうとする姿勢といい、僕が考えるツイ・ハーク要素がてんこ盛りでして。香港のいわゆる武侠映画を観て、「人が飛ぶのはおかしい!(`Δ´)」とイラッとするタイプの人がその場で憤死するレベルの作品なのは間違いないです。

ただ、その“パワーアップした90年代香港武侠映画”ってムードは、好みのタイプ (・∀・) 敵も味方もキャラは立ってるし、物理法則を無視した大雑把なバトルも嫌いじゃないし。特にジャオと敵のボス・ユーの戦闘シーンはなかなか面白くて、映画序盤のタイマンで苦戦したジャオが、剣をブーメランのように飛ばしてくるユーの技を攻略すべく鎖を使う場面なんて、ツイ・ハーク監督の「ブレード/刀」のラストバトルを思い出したりして。その直後、あえて竜巻の中に2人で飛び込んで戦うシーンには、「こ、こいつらバカだ!Σ(゚д゚;) スゲェ!」と爆笑しつつも感動しましたね…(しみじみ)。


ジェット・リー演じるジャオは孤高の義士。世直しのために悪を倒す!
三角絞めでつかまえて-ジャオ(ジェット・リー)

その悪が“西廠”の宦官ユー(画像上)。演じたチェン・クンは道化者の情報屋フォン(画像下)との1人2役。
三角絞めでつかまえて-ユーとフォン(チェン・クン)

ジャオvsユーは、この鎖を使った戦闘が「ブレード/刀」っぽくて愉快でしたが…。
三角絞めでつかまえて-鎖を武器に!

一番ビックリしたのが、この竜巻の中でのチェーンデスマッチ! もう何が何やらでした (´∀`) ドウデモイイヤ
三角絞めでつかまえて-竜巻の中で戦闘!


その他にも見どころは多くて、女侠客リンの戦闘シーンは全体的に頑張ってたし、手裏剣&大刀を使う盗賊の首領グーもなかなか良かったし(リンとの手裏剣バトルが好き)、韃靼人の王女チャンも悪くなかったし…(元ボクサーのハン・フェイシンが演じる韃靼人の側近ハガンも超タイプ!)。敵側は、とにかくルイス・ファン演じるマーの戦闘シーンが素晴らしくて、その“中華版ベイン”って感じのビジュアルも最高でしたよ… (´Д`;) ハァハァ


クールビューティーな女侠客リンを演じるのは、ジョウ・シュン。チェン・クンとは「画皮 あやかしの恋」でも共演してましたな。
三角絞めでつかまえて-リン(ジョウ・シュン)

グーを演じたリー・ユーチュンは、「孫文の義士団」でも頑張ってましたね。
三角絞めでつかまえて-盗賊の首領グー(リー・ユーチュン)

グイ・ルンメイ演じる韃靼人の王女チャンは超ワイルド。武器も変わってて素敵だったり。
三角絞めでつかまえて-韃靼人の王女チャン(グイ・ルンメイ)

その側近のハガンを演じたハン・フェイシンもカッコ良かった! こういうゴツめの人、大好きです(誤解を招く文章)。
三角絞めでつかまえて-ハガン(ハン・フェイシン)

ルイス・ファン演じるマーは憎らしいほど強くて、そのビジュアルも含めて最高でした。
三角絞めでつかまえて-右腕マー(ルイス・ファン)


そんなワケで、基本的には大好物ではあるんですが、話があまりにも適当すぎて… ('A`) 一番驚いたのが、「ユーに追われてた官女スー(メイヴィス・ファン)が、実は敵の密偵だった!」というクライマックスの展開。敵がなんでそんなことをしたのか、本当に意味不明すぎるし、そもそも船で香り袋を必死に隠してたのは何だったのか? 最初に官吏に疑われる場面でリンが助けなかったらどうしてたのか? 大体、もっと早く裏切った方が良かったんじゃないの? …って、考えれば考えるほど辻褄が合わなすぎて、さすがにゲンナリしちゃった次第。


官女スーは、皇帝の子を身ごもった疑いがあるということで、命を狙われるんですが…。
三角絞めでつかまえて-官女スー(メイヴィス・ファン)

実は敵の密偵だったというね… (´・ω・`) ナンダソリャ 金蚕の糸を武器に使うのは好きでしたよ。
三角絞めでつかまえて-実は敵だった!


さらに不満点を追加すると、ユーとフォンが瓜二つという設定も全然上手く転がってなかったですな。ラストも「リンとジャオが力を合わせてユーを倒す→結局、財宝は手に入れられず、砂漠で散会」ってところは悪くなかったんですけど、その後、「フォンが死んだユーになりすまして、貴妃(チャン・シンユー)を毒殺する」というオチは蛇足に感じちゃいました。あと、冒頭のジェット・リーvsリュー・チャーフィーの戦闘シーン、無影脚っぽい技を出したりとサービス精神旺盛なのは悪くないというか、この2人が戦ってくれるだけで素晴らしいんですけど…。この映画の撮影後、リュー・チャーフィーが脳卒中で車椅子状態になってしまった→もう実現する可能性がかなり低いバトルなだけに、もう少しカッコ良く撮ってほしかったかなぁ。


最後、この人が毒殺されて終わるんですけど、ごめんなさい、不要に感じました。
三角絞めでつかまえて-貴妃(チャン・シンユー)

このバトルはもう実現不可能なんでしょうな… (ノω・、) カワイソウ
三角絞めでつかまえて-ジェット・リーvsリュー・チャーフィー


って、まぁ、そもそも前作にあたる「ドラゴン・イン」も大雑把な映画だったというか(好きですが)。話自体はよくわからないんだけど、キャラが立ってて、戦闘描写が愉快といった感じ。何が素晴らしいって、ラストバトルで大暴れするドニー・イェン兄貴の悪役振りが凄まじくて、そのシーンだけ何度も観ちゃうほどでしたよ。


「ドラゴン・イン」のラストバトルを貼っておきますね↓




だから、僕は心が狭いからついつい文句を書いちゃったけど、トータル的には「んもう、ツイ・ハーク監督ったら! (´∀`) ヤリスギ」って感じで楽しく観られました。今どき、ここまでモノが飛び出してくることに力を入れた3D映画って、逆にあまりないような気がします。一応、続編と謳ってるけど、前作を観てなくても全然ついて行けるし、たぶんすぐに上映が終了しそうなので、興味がある方は劇場へ急いで! (o^-')b ガンバッテ!




ツイ・ハーク監督による前作。ぜひDVD化してほしいんですけど、無理なのかしらん。
三角絞めでつかまえて-ドラゴン・イン
ドラゴン・イン(字幕) [VHS]


ちなみに「ドラゴン・イン」はこのキン・フー監督作のリメイクなんだそうで。未見なんだよなぁ。
三角絞めでつかまえて-残酷ドラゴン 血闘竜門の宿
残酷ドラゴン 血闘竜門の宿 [DVD]




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