ポイントブランク 標的にされた男
原題:The Target
2014/韓国 上映時間102分
監督:チャン
オリジナル脚本:フレッド・カバイエ
脚本・脚色:チョン・チョルホン、チョ・ソンゴル
プロデューサー:シド・リム、ソ・ウンシク、TJパク・テジョン
撮影:チェ・サンモク
音楽:パク・イニョン
編集:キム・チャンジュ
プロダクションデザイン:チェ・ギホ
ヘアメイク:パク・イェリ
衣装:アン・ジヒョン
照明:ユ・ジェギュ
音響:ホン・イェヨン、ソン・ジヨン
特殊効果:ホン・ジャンピョ
VFXスーパーバイザー:キム・ジュニョン
出演:リュ・スンリョン、イ・ジヌク、ユ・ジュンサン、キム・ソンリョン、チョ・ヨジョン、チョ・ウンジ、チン・グ
パンフレット:★★★(600円/ギンティ小林さんのコラムが面白かった!)
(あらすじ)
ある夜、殺人事件の現場に居合わせた元傭兵ヨフンは、何者かに狙撃され、病院に運び込まれる。ヨフンを診た医師テジュンは妻を誘拐され、「妻を助けたければヨフンを連れ出せ」という脅迫電話を受ける。状況も理解できないまま、指示通りヨフンを病院から連れ出したテジュンは、ヨフンとともに警察にも追われる身になってしまう。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
70点
ごめんなさい、都内の上映はすっかり終わってしまったんですが、今さらながらアップしておきますよ。「最近の韓国アクション映画は大体満足できるクオリティ」「『映画秘宝 2014年 12月号』で『舐めてた相手が実は殺人マシン』映画だとプッシュされていた」「主演のリュ・スンリョンが好き」「元ネタの『この愛のために撃て』
を撮ったフレッド・カバイエ監督の『友よ、さらばと言おう』が面白かった」などの理由により、非常に興味が湧いてまして。遅ればせながら、やっと先週、ヒューマントラストシネマ渋谷で観てきました。確かに面白かったんですけど、「観る順番、間違えたカナー (・ε・) チェッ」という心境になったり。
劇場ロビーには記事の切り抜きなどがデカデカと飾られてました。
劇場の人が書いた感想も熱がこもってていいね。
ホットック、美味しそうだけどガマン…。17アイスもガマン… (´・ω・`)
サスペンスアクションとして、普通に面白かったですよ。いや、「なんだよ、その『普通に』って。『面白かった』だけでいいじゃねぇかよ!(`Δ´) クソガ!」と思われる方もいるかもしれませんが(汗)、そこは目をつむっていただくとして。アクションはそれなりに観やすかったし、全体的に及第点はクリアしていた印象(偉そうに)。デパートで主人公の弟(チン・グ)が高所から飛び降りて逃げるシーンは痛そうで良かったし、両手を後ろ手にされた状態でのバトルは愉快だったし、ヤクザの事務所に主人公が1人で乗り込む際の格闘描写は燃えたし、警察署に車で突っ込む場面は超カッコ良かったです。
役者さんたちも素晴らしくて。主演のリュ・スンリョンは「シークレット」でアグレッシ部なヤクザ組長ジャッカルを演じていたのを観て以来、実に僕好みのオッサンだと思ってて(アウトな文章)。「神弓 KAMIYUMI」
とか「高地戦」
でも素晴らしい存在感を示していたし、そんな彼が主演作で“元傭兵の殺人マシン”ヨフンを演じるというだけでグッとくるというか。かなりアクションを自分でこなしていたのも好感が持てました。
リュ・スンリョン、非常に頑張ってましたな。
で、負傷したヨフンが病院に運び込まれてきたことで妻を誘拐されて事件に巻き込まれる医師テジュンを演じたイ・ジヌク、どこかで観たイケメンだと思ったら、「怪しい彼女」の爽やかなプロデューサー役だった人なんですね。元傭兵の対比的な存在なワケですが、ストレートに真面目な一市民を演じていて、実に良い感じでした。そして、ラスボスとなる悪の広域捜査隊班長ギチョル役のユ・ジュンサンも驚きの憎たらしさを発揮していて、最高でしたよ。
イ・ジヌク、「戦闘力は低いし、臆病だけど、芯は強い」というキャラを見事に演じてました。
映画の悪役は憎たらしさが命。ユ・ジュンサン、実に良い仕事をしましたね~。
ただ、肝心のストーリーに乗れない部分があって (´・ω・`) ウーン いや、「悪党どもが濡れ衣を着せて殺そうとした相手が実は殺人マシンだった」という展開自体は大好物だったものの、医者の奥さん(妊娠中)を誘拐したのがヨフンの“頭の弱い弟”だったので、「あんな奴が1人で医者の家を突き止めて住居侵入&誘拐できるの?(゚Д゚)」と思って、つまずいちゃったんですよね。大体、いくら兄を救うためでも妊婦を拉致している時点で、ごめんなさい、1ミリも同情できなかったし…。
「実は広域捜査隊自体が“悪の殺し屋集団”だった」ということで、敏腕女刑事(キム・ソンリョン)が射殺される場面はショッキングで素晴らしかったんですけど、その後がスゲーやりたい放題なのも微妙に感じたりして。クライマックス、「ヨフンが襲撃予告→ギチョルは刑事を全員出動させて広域捜査隊しかいない状況を作る→ヨフンが警察署に殴り込んでくる」展開も、制服警官までいなくなる警察署があるかと。「いや、そうしないと悪の女刑事が署内で奥さんを殺害しようとするのは無理だから」とか、物語的な都合があるんでしょうし、警察署内のバトル自体は愉快だったものの、一応はリアルっぽい世界観なんだから、もう少し脚本を練ってほしかったです。
とは言え、この場面は超燃えるんですがー。
あと、元傭兵のヨフンは確かにカッコ良かったし、アクションも悪くはなかったんですが、基本的には人を殺さないのが超不満(最後の殴り込みだけ、成り行きで殺害する感じ)。座右の銘が「悪・即・斬!m9`Д´) ビシッ」であり(今、思いついた設定)、10月に観て以来、ずっと「イコライザー」を引きずっている僕的には、そういう点でも「なんだよ、殺人マシンじゃないのかよ!( ゚д゚)、ペッ」と失望した…って、さすがにこれは言いがかりですな ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ
一応、オチを書いておくと、ヨフンは警察署内のバトルを制しつつ、ギチョルらの犯罪を暴くことに成功(というか、犯行現場の証拠写真をゲットした時点で殴り込む必要はなかったような気がしないでもない)。テジュンとその奥さんも無事助かりまして。とは言え、さすがに暴れすぎたので刑務所に収監されたヨフンが4年後に出所すると、テジュンが奥さん&娘と迎えに来てくれて、めでたしめでたし。最後は、ギチョルが取り調べに来た検事を買収しようとしたら、逆に毒殺されて映画は終わってました ヘ(゚∀゚*)ノ ザマァ
ギチョルったら、この虎丸のように卒倒して泡を吹いて、超ざまぁだったのでした(「魁!!男塾」第15巻より)。
ちなみに映画鑑賞後、いそいそとパンフを読んでみたら、“信用できる映画ライター”のギンティ小林さんが「オリジナルを超える素晴らしい後出しジャンケン映画」なんて書かれていましてね。元ネタである「この愛のために撃て」を観ている人的には「ここをこう変えたのか!(*゚∀゚)=3 ヤルジャン!」的な驚きに満ちた面白さがあったみたいなんですよ。なんか、それを知っちゃうと、「僕もオリジナルを観てから足を運べば良かったカナー (´・ω・`)」と、ちょっとセンチな気分になった次第(死語)。
この映画、先に観ておけば良かったか… (`Δ´;) ヌゥ
ううむ、今回もダラダラと読みにくくてすみません…。何はともあれ、ちょっと不満は書きましたけど(苦笑)、リュ・スンリョンは渋かったし、最後にスゲー憎たらしかったギチョルが情けなく死ぬので留飲は結構下がったし、映画代分は十分楽しめましたヨ (・∀・) ヨカッタ! アクションが好きな人ならそこそこ満足出来ると思いますぞ。
フレッド・カバイエ監督のオリジナル。後から観ても面白いのかな…?
チャン監督のデビュー作。インスタントビデオもあります。評判は悪くなさげ。
同タイトルの名作。実は…観たことなかったりします… (・∀・;) エヘヘ
ジョン・キューザック主演版。なぜかこっちは観ているんだけど、内容は記憶にございません。
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ポイントブランク 標的にされた男(ネタバレ)
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