沈黙の制裁
原題:The Mercenary: Absolution
2014/アメリカ 上映時間106分
監督・製作総指揮・脚本:キオニ・ワックスマン
製作:フィリップ・B・ゴールドファイン、ティモシー・マーロウ、スティーブン・セガール、ビン・ダン
製作総指揮:ベンジャミン・F・サックス、バリー・ブルッカー、スタン・ワートリーブ
脚本:リチャード・ビーティ
撮影:ネイサン・ウィルソン
編集:トレバー・ミロシュ
音楽:マイケル・リチャード・プロウマン
出演:スティーブン・セガール、バイロン・マン、ジョシュ・バーネット、ビニー・ジョーンズ、ハワード・デル、ラウロ・チャートランド、Adina Stetcu
パンフレット:なし
(あらすじ)
最強の傭兵ジョン・アレキサンダー(スティーブン・セガール)にウクライナで暗躍する闇組織の男を始末するというミッションがCIAから下された。ジョンは男を始末し依頼を完了するが、組織に追われていた女ナディア(Adina Stetcu)を助けたために命を狙われる事になる。組織のボスはアメリカ大使館ともつながりがあり、今回の殺しの依頼主でもあった。CIAを通じて女を返すよう求められるが、ジョンは自分の過去の悪行を振り返り、贖罪のために女を助けることを決意。組織とCIAを敵に回したジョンは、自らに課した任務を成功させるため戦う。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
55点
都内での公開はとっくに終わっているんですが、今さらながら感想をアップしておきますよ。昨年観た「沈黙のSHINGEKI/進撃」が宣伝の詐欺っぷりも合わせて、汚い言葉を書いてすみませんが、なかなかのクソ映画でして。心底ムカついたワケですけれども、セガール映画自体には今も魅力を感じていましてね(というか、出番が恐ろしく少ない「沈黙のSHINGEKI/進撃」はセガール映画認定しちゃダメだと思うし)。
主演作に関しては、やはり「最終的にセガール拳で悪を無慈悲かつ一方的にぶちのめす→それだけで留飲が超下がって満足→70点は約束されている」イメージがあるし、何よりも今作は「凄腕の傭兵が、殺されそうな女性を偶然救ったことで、今までの自分の行為の贖罪として、命を賭けて悪の組織を倒す」という実に僕好みのストーリー。公式サイトもなく公式ツイッターだけ→即Blu-rayが発売されるような作品ではありますが、「それなりには楽しめるだろう」と、2月下旬、シネマート六本木の月曜メンズデイ割引を利用して「クリミナル・アフェア 魔警」と勝手な二本立て状態で観てきました。凡庸なB級アクションでしたヨ (・ε・) マァマァカナー
ロビーのはずれには、過去のセガール作品のチラシをコラージュしたものが置かれてました。
いや、出演者や繰り広げられるアクション、ストーリーなど、各パーツだけをチェックすると面白そうなんですよ。例えば、ヴィニー・ジョーンズが快楽のために女性を殺す変態を演じていて、その部下があの“蒼い瞳のケンシロウ”ジョシュ・バーネットであり、そいつらに立ち向かうセガールと組むのが、今をときめくバイロン・マン…なんて聞くだけで、B級アクション映画好きなら満足できそうじゃないですか。
ヴィニー・ジョーンズ演じる政府のお偉いさんが、影で快楽殺人を繰り返してましてね。
そんなクソ野郎を守るのが、ジョシュ・バーネット! スマートに強そうで良い感じ (o^-')b イイネ!
そんな悪にセガール拳が容赦なく炸裂する!!
相棒は、バイロン・マン。セガールの分まで動きまくって蹴りまくりなのです。
ド派手な炎上スタントシーンもあれば…。
アクション映画定番の“爆発を振り返らないシーン”も用意されていて…。ちくしょう、至れり尽くせりだぜ!
だがしかし、パーツを組み上げると微妙だからガッカリというか… (´・ω・`) ウーン 例えば、拉致された女性ナディアの脱出する経緯や逃走経路がグダグダだったりして、その時点で萎えてくるんですよ。いくらB級映画だとはいえ、最低限のリアリティはほしいじゃないですか。しかも、この女、自分から助けを求めておいて、「腹減った」だ「寒い」だと文句ばかりだから好感が抱けなくて。なんで追われていたのかを聞かれると「話したくない」って、ごめんなさい、「じゃあ死ねよ ( ゚д゚)、ペッ」としか思えなかったんですよね…。
セガールのモッサリ具合も最悪で、体全体の動きはまた鈍くなった印象。クラブとか屋敷に潜入する時の動きとか、勘弁してくれよと。格闘アクションに関しては、セガールが省エネの分、バイロン・マンが頑張っているんですが、敵の詰めが妙に甘くて助かったりするので、これもまた乗り切れない感じ。その他のアクションも編集がヘタで、撃たれた雑魚が階段から落ちる場面とか、カットを割りすぎて台無しになってました。
クライマックス、雑魚にセガール拳を叩き込む場面自体は良かったし、足を踏んでサンドバッグにするとか、そういうのは好きではあるんです。ただ、その後のヴィニー・ジョーンズ戦がアッサリ塩味だっただけに、なぜ役名があるのかも不明な雑魚にあれだけ時間を割いたのが意味不明。ジョシュ・バーネットvsバイロン・マンはちょっと燃えたけどさ、僕はもう少しMMA風味のアクションが観られると思っていただけに、あまり工夫が見られない打撃合戦だったのは失望した…って、うるさいですかね。一応、オチだけ書いておくと、クラブで悪党を皆殺しにしたセガールがナディアとイチャついて終了って感じでしたよ。
まぁ、全体的に「それっぽく作ろうとしてるけど、上手くいってないよ?」って映画でしたよ。って、文句ばかり書いちゃいましたが、そこそこ愉快だった部分もあるので(ジョシュ・バーネットやバイロン・マン関連の場面とか、セガール拳とか)、55点という評価。僕と違って、セガールファンは心優しいので、もっと楽しめるかもしれませんな。
キオニ・ワックスマン監督×セガール映画。未見ですが、バイロン・マンも出ているそうな。
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沈黙の制裁(ネタバレ)
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