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ジュピター(2D版)(ネタバレ)

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ジュピター(2D版)

ジュピター

原題:Jupiter Ascending
2015/アメリカ 上映時間127
監督・製作・脚本:アンディ・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキー
製作:グラント・ヒル
製作総指揮:ロベルト・マレルバ、ブルース・バーマン
撮影:ジョン・トール
美術:ヒュー・ベイトアップ
衣装:キム・バレット
編集:アレクサンダー・バーナー
音楽:マイケル・ジアッキノ
出演:チャニング・テイタム、ミラ・クニス、ショーン・ビーン、エディ・レッドメイン、ダグラス・ブース、タペンス・ミドルトン、ペ・ドゥナ、ジェームズ・ダーシー、ティム・ピゴット=スミス、マリア・ドイル・ケネディ、フロッグ・ストーン、ジェレミー・スウィフト、キック・ガリー、ググ・バサ=ロー、エドワード・ホッグ、デビッド・アヤラ、ニキ・アムカ=バード、アリヨン・バカーレ、テリー・ギリアム
パンフレット:★☆(720円/個人的には、こういう映画のパンフには世界観や用語やガジェットの解説がほしい)
(あらすじ)
宇宙最大の王朝に支配されている地球。家政婦として働くジュピター(ミラ・クニス)は、何者かに襲われたことをきっかけに、自身がその王朝の王族であることを知る。王朝ではバレム(エディ・レッドメイン)、タイタス(ダグラス・ブース)、カリーク(タペンス・ミドルトン)というアブラサクス家の3兄妹が権力争いを繰り広げており、それぞれが自身の目的のためジュピターを狙っていた。ジュピターは、遺伝子操作で戦うために生み出された戦士ケイン・ワイズ(チャニング・テイタム)に助けられながら、アブラサクスの野望から地球を守るために戦いに身を投じていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




55点


※この映画の感想については、そこそこ楽しかった人はカゲヒナタさんのブログを、全然ダメだった人はくららがたったさんのブログを読むと良いですよ。
※今回の記事は、「マレフィセント」のネタバレに触れているので、気をつけて!


僕は「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」というラジオ番組をこよなく愛しており、その中のムービーウォッチメンという映画時評コーナーがまた大好きでして。「課題映画を観た方がより楽しめる」ということで、課題になった作品はすべて観に行ってるんですね。←ここまでテンプレ

さて、今週の話。現在、仕事の忙しさが加速してしまって、映画を1本観に行く時間すら作れない状況だったんですが、しかし。ムービーウォッチメンの課題作品が「ジュピター」になりまして。今回はさすがにスルーしようかと思いつつも、ウォシャウスキー姉弟の映画自体は結構好きだし、今の僕にとって「スペースオペラ」現実逃避にうってつけな気がするし、「さよならジュピター」世代だし…。そんなワケで、4月1日のエイプリルフール&映画の日、何とか時間を捻出して、平原綾香さんの「ジュピター」をガンガン聴きながら(これはウソ)新宿ピカデリーに足を運んで来ました。嫌いではなかったかなぁ… (´∀`;) エヘヘ


スクリーン6、そこそこ混んでました。
スクリーン6


最初に文句を書きますよ。なんて言うんですかね、「マトリックス」のウォシャウスキー姉弟監督作→心のどこかでアクションやビジュアルに過度の期待を抱いていただけに、全体的に既視感がバリバリだったことが、少し残念だったというか。インラインスケートを導入した“こだわりの空中滑走アクション”も、トライしたこと自体はスゴいのかもしれませんけど、最近のCGをバリバリ使ったスピーディーなアクションと比べると、ごめんなさい、モタついて見えたし、シールドを使った防御も斬新に感じなかったし、徒手格闘も大して工夫が感じられなかった印象。ロボ型戦闘機に乗ったバトルも大したことないというか(あの戦略要素のなさには驚いた)、「別にロボ型にする必要なくね?」と逆にガッカリしましたよ。


デザインはカッコイイんですが。「ZERO」って名前なのね。
ゼロ


中でもスゲー失望したのは、チャニング・テイタムが演じた傭兵ケイン。「狼の遺伝子を持つ」なんて設定なだけに「ツメと牙を活かした戦闘法が!? ∑(゚Д゚)」「クライマックスでは獣化するのでは… (`Δ´;)」なんて思いきや、運動能力と嗅覚が優れてます程度。あと、「王族に逆らったせいで背中の翼を奪われた」なんてエピソードを聞いた時は、これは前振りだなと思って。「映画のクライマックスでは『マレフィセント』のように翼を装着して、『レギオン』の“羽根を活用した天使格闘術”エンジェル・フーのようなバトルが繰り広げられるのかしら? (´Д`;)」なんて妄想していたら、そんなこともなく。エンドクレジット直前に翼が戻って、ビル街をジュピターとイチャイチャしながら飛んで終わりって、「どうでもいいな ( ゚д゚)、ペッ」って心底思っちゃいました。


『マレフィセント』映画自体は大嫌いですが、この場面だけは笑いました(「映画秘宝 2014年 09月号」より)。
ジェットスクランダー!!


それに、世界観も物足りなかったなぁと。僕だってそんなに細かいところを気にしながら観ていたワケじゃないんですけど、例えば、「長寿を維持するための液体は100人の人間から作られている=そのために人類を“栽培”している」という設定は超最高だったのに(「マトリックス」「クラウド アトラス」の1エピソードをモロに連想)、劇中でも超貴重と言われているその液体を“落としたら簡単に割れる容器”に入れてたりして、微妙にズサンなんですよね…。

一番納得できなかったのが、ちゃんと警察みたいな組織がジュピターの後ろ盾になっている風なのに、なぜか「王族がジュピターの家族を誘拐→脅迫している」という犯罪行為がスルーされていたこと。あの警察っぽい組織が王族たちに対して無力ならわかるんですけど、映画を観ている限りはそうでもなさそうだし…。「行ったら危険よ」なんてジュピターに助言したり、船で着いて行ったりする前に「お前ら、全員逮捕!m9・∀・) ビシッ」ってなるのが筋なんじゃないの? あんな誘拐&脅迫が認められるなら、別に地球の権利云々なんかどうにでもなるんじゃないの? ごめんなさい、これは僕の理解力が低いだけかもしれませんが、ちょっとよくわからなかったです。

というか、敵が凄まじくバカなのも腹立つんですよね。王族たちの「1万4千4歳」というデーモン閣下を思わせる年齢設定は笑ったし、現代社会の富裕層のメタ的なキャラだから良いのかもしれませんが、それにしても「1万年生きて、あの程度なんだ… ('A`)」と切なくなるほど短絡的というか(むしろ「暴走老人!」的な感じ?)。最後、ひ弱なラスボスがジュピターに鉄パイプで襲いかかるくだりには脱力しましたよ。

物語について書くと、SF版「シンデレラ」(主人公が家政婦として働いているし)というか、女性版「マトリックス」(ただ、主人公には何のスキルもないけど)といった感じで、そんなに悪いとは思わないんですが…。「ジュピターが王族に拉致される→ケインが助けに行く」を3回繰り返すのはさすがにまどろっこしかったなぁと。オープニングとエンディングの望遠鏡のくだりも別に感心しなくて、むしろ「ジュピターはあの年齢になるまで望遠鏡に触れる機会がなかったの?」程度にしか思わなかった…ってのは意地悪でしょうか。


僕の心境を代弁する松本梢江の画像を貼っておきますね。
見てられないよ、まどろっこしくて


てなワケで、文句が多めですけれども、個人的に良かったところもあって。ミラ・クニスは好きだし、耳が尖ったチャニング・テイタムは観ているだけでなんか愉快だったし、ペ・ドゥナが賞金稼ぎっぽい役で出て来たのもうれしかったし(まったく登場しなくなりますが)、ショーン・ビーンを許すくだりのアッサリ具合も好みだし(娘が病気っぽい伏線も活かされてたし)、ジュピターが家族よりも地球を選ぶくだりも少しグッときました。それと、この映画のコメディ部分は嫌いじゃなくて、お役所をたらい回しされるあたりとか、ラスボスに「撃てないくせに!」なんて言われた直後にジュピターが足を撃つ場面は笑っちゃったりして。あと、敵の武器などのせいでミステリーサークルが出来てた小ネタも悪くない気がしないでもないかなぁ。

いや、不満な部分は多かったものの、現代社会で忙しなく働かされている僕的には、広大な宇宙やら派手な宇宙船やらドンパチやらを観ただけでも、なんとなく世知辛い現状を忘れられて楽しかったんですよね…。少なくとも映画代の元は取れました(1100円だったし)。とは言え、積極的にはオススメしないというか、もしかしたら4DXやIMAX3Dで観たらスゲー最高なのかもしれませんが、だったら「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を観た方が良いんじゃないかしらん。




ウォシャウスキー姉弟の前作。僕の感想はこんな感じ



映画のサントラです。輸入盤もあります。



一応、貼っておきますね。無重力セックス!m9`Д´) ビシッ







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