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がむしゃら(ネタバレ)

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がむしゃら

がむしゃら

2014/日本 上映時間102分
監督・撮影・編集:高原秀和
撮影:森川圭、中沢匡樹
音楽:野島健太郎
エンディングテーマ:MUTANT MONSTER
出演:安川惡斗、高橋奈苗、脇澤美穂、夏樹☆たいよう、世IV虎、岩谷麻優、紫雷イオ、木村響子、ロッシー小川、風香、大山峻護、真綾、水戸川剛、彩羽匠、宝城カイリ
パンフレット:なし
(あらすじ)
女優・安川結花としても活動する現役女子プロレスラー、安川惡斗の半生を追ったドキュメンタリー。中学時代にいじめ、レイプ、自殺未遂を経験して人生を諦めかけたところを1人の医師の言葉に救われ、演劇や女子プロレスとの出会いによってようやく自分の居場所を見出したという過去が本人の言葉で赤裸々に明かされる。何度も絶望の淵に立たされながらも決して人生を諦めず、がむしゃらに戦い続ける姿を描き出す。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※今回の記事は、この映画が好きな人やプロレスファンは不快になる怖れがあるので、読まない方が良いです。

「プロレス少女伝説」「1993年の女子プロレス」「1985年のクラッシュ・ギャルズ」といった本は 大好きだし、「カリフォルニア・ドールズ」「ガイア・ガールズ」といった映画も愛しているんですけど、ごめんなさい、現在の女子プロレスにはあまり興味がなくて。今作に関しても、公開前に主役の安川惡斗選手と世IV虎選手による凄惨なケンカマッチが話題になったのは知りつつも、あまり観る気はしなかったんですが、しかし。「ニンジャ・アベンジャーズ」を観た後、「そういえば評判良かったっけ…」と思って、なんとなくイメージフォーラムに足を運んでしまった次第。スターダム、観に行こうと思いました。この映画に関しては、東京BREAKING NEWSの吉田豪さんの記事が完璧なんですが、一応、自分なりにも感想を残しておきますね。


夜のイメージフォーラムはこんな感じ。
イメージフォーラム

記事の切り抜きだけでなく、映画を応援する漫画家たちの描き下ろしイラストも展示されてまして。
漫画家のイラスト

僕的には平松伸二先生のイラストが良かったです。
平松伸二先生が描いた安川惡斗


映画のほとんどは惡斗選手へのインタビュー映像が中心で、そこに試合映像や他の選手&関係者のインタビューなどを加えて構成。いじめられて、レイプされて、自殺未遂してたとか、ハードな過去を背負っているだけでなく、片目が白内障だったり、頸椎椎間板ヘルニアになったり、パセドウ病を患ったりと、逆境のつるべ打ちのような状況下で、プロレスラーとして必死に戦っている…という内容でしてね。最後は、「明日からまた生きるぞ!ヽ川`Д´)ノ」って感じで終わってました(雑なまとめ)。


有名な船木誠勝選手のマイクアピールを貼っておきますね↓ 当時は結構な信者でした (〃∇〃) エヘヘ




Dropkickの記事によるといろいろな思惑があったみたいですけど、作品を観ると、あの凄惨なケンカマッチは起こるべくして起きたという印象。正直、惡斗選手はいわゆる“空気が読めない人”というか、「痛い」と思われがちな感じの方でして。僕もそういう「痛い」部分があるので、非常にシンパシーを感じて他人事とは思えなかったんですが、そりゃあ、世IV虎選手が彼女を嫌うのもわからないでもない(インタビューではハッキリ「嫌いです」と発言)。世IV虎選手もまだ21歳の女の子なんだし、いろいろと優遇されているように見える惡斗選手に対して思うところがあったんだろうなぁと。本当にね、団体はこのトラブルを上手く転がして欲しいですね…って、吉田豪さんの記事とモロ被りなオチですがー (・∀・;) エヘヘ


安川惡斗選手のトレーナーとして大山峻護さんが登場したのはなんかうれしかったです。
大山峻護


作品としての出来は…どうでしょうか。「ドキュメンタリーの評価=撮れ高」的な目線で考えるなら、惡斗選手からヘビーな告白を引き出せたのはスゴいんですけど、とにかく“本人が語る映像”ばかりだから、単調に感じる部分があったりして。正直、映像作品としての出来はそんなに良くないんじゃないかなぁと。意地悪な文章を書いちゃうと、「凄惨な人生を送っている女の子が頑張る姿を観たら、そりゃあ感動するし応援したくなるよね」って思うところがなくはない。ただ、映画終盤、“試合後に不穏なムードで惡斗選手を見つめる世IV虎選手”というケンカマッチの予兆をとらえていたのはゾクッとしましたよ。


この場面は「おおっ!Σ(゚д゚;)」と思いました。
世IV虎


実際のところ、最近の僕はプロレスに“派手な舞台&わかりやすい超人”を求めているところがあって。言葉が悪くて申し訳ありませんが、いわゆる“小劇場の芝居のようなプロレス”とか“子どもがやるようなプロレス”とかだって、面白いのは確かなんですけど、積極的に観ようとは思わない。現実と地続きなものよりはフィクション感が強い方が好きというか。例えば昔、某団体で某選手の身内の不幸を絡めたストーリーの試合とか観せられた時は、そりゃあ僕だって人間だからグッとはきましたが、「そんな話、アンタたちで完結してくれよ」とイラッとする部分もあって。だから、ヘビーな過去を持つ惡斗選手を扱った今作に関しても微妙に乗れない気がしてたんですよ。


僕はこういうレスラーが好きなのです…。




で、観終わった今、やっぱり乗れない…と思いながらも、惡斗選手の頑張りにスゲー泣かされた自分もいて、上手く消化できなくて。とりあえず彼女が所属するスターダムを観に行ってみようと思ったのです。スケジュールをチェックしてみたら土日の開催ばかり→家族サービスを重視する身としては、なかなか足を運べないんですけど(汗)、タイミングがあったら、惡斗選手が出場しなくても会場へ行くつもりでございます。おしまい。




GAEA JAPANのドキュメンタリー。泣きながら観ました。



井田真木子さんの名著(kindle版)。「心を折る」というフレーズを最初に使ったことでも知られております。



超有名なロバート・アルドリッチ監督作も貼っておきますね。








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