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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(ネタバレ)

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

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バードマン あるいは


原題:Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
2014/アメリカ 上映時間120分
監督・製作・脚本:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
製作:ジョン・レッシャー、アーノン・ミルチャン、ジェームズ・W・スコッチドープル
製作総指揮:クリストファー・ウッドロウ、モリー・コナーズ、サラ・E・ジョンソン
脚本:ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr.、アルマンド・ボー
撮影:エマニュエル・ルベツキ
美術:ケビン・トンプソン
衣装:アルバート・ウォルスキー
編集:ダグラス・クライズ、スティーブン・ミリオン
音楽:アントニオ・サンチェス
出演:マイケル・キートン、ザック・ガリフィアナキス、エドワード・ノートン、アンドレア・ライズボロー、エイミー・ライアン、エマ・ストーン、ナオミ・ワッツ、リンゼイ・ダンカン、メリット・ウェバー、ジェレミー・シェイモス、ビル・キャンプ、ダミアン・ヤング
パンフレット:★★★★☆(820円/FOXサーチライトのパンフは出来が良いですな~。本棚にも置きやすい)
(あらすじ)
かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡(ふうび)した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※今回の感想は、かなりグダグダで面倒くさい文章が書かれているので、読まない方が良いです。
※この映画に関しては、映画評論家の町山智浩さんのブログとか「空中キャンプ」の伊藤聡さんによる「cakes」の記事(有料)、カゲヒナタさんや小覇王さん、ナイトウミノワさんのブログなどがオススメでございます(感想がそれぞれ違っていて面白い)。


尊敬する映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での紹介を聴いて、この映画の存在を知りまして。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督には1ミリも興味がなかったものの、主演のマイケル・キートンは大好きだし、「昔、ヒーロー役を演じてブレイクした俳優」というメタ的な役を演じるのも気になるということで、絶対観ようと思ってまして。4月下旬、TOHOシネマズ川崎にて、横浜の親友夫婦と一緒に「海にかかる霧」と勝手な2本立てにして鑑賞。さらに先日、角川シネマ新宿で2回目を観てきたんですが、面倒くさくなりました ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ もうね、町山智浩さんのブログの解説が素晴らしいので、それを読めば十分というか、僕のようなクズが何を書いても仕方ない気がするんですが、とりあえずつまらない感想文を残しておきますよ。


「海にかかる霧」の時と同じスクリーン3の同じ席で観ました。それなりに入ってた印象。
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スクリーン3


TOHOシネマズ川崎には見当たらなかったんですが、TOHOシネマズ新宿には等身大のバードマンがッ!
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TOHOシネマズ新宿のバードマン


顔はこんな感じ。鋭く尖ったクチバシで敵の目をえぐったりするのかしら… (´Д`;) ドキドキ
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バードマンの顔


角川シネマ新宿にもありました。盗むのは難しそう(アウトな文章)。
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角川シネマのバードマン


ちなみに渋谷のシネマライズでは、屋根の上から街を見張ってました。良い場所に飾ったなぁ。
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シネマライズの上のバードマン



4月、スタ・エレさんと飲んだ時、「結構退屈だった」みたいなことをチラリと仰ってたので、若干、観る前の期待値が目減りしたんですが、実際に観てみたら僕には凄まじくストライクな映画でして。これまた鑑賞前に“信用できる漫画家”の古泉智浩先生のツイートを読んでしまっていたのもあると思いますけど、「ブラック・スワン」Image may be NSFW.
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っぽい「その男 ヴァン・ダム」Image may be NSFW.
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という印象だった…ってわかりにくいですかね。

本当にごめんなさい、僕のような“映画を観る目のない低脳野郎”が今さら何を書いても仕方がないと思うのですが、一応、すでに指摘されまくっている「この映画の素晴らしかったところ」を箇条書きで残しておきますね↓


① マイケル・キートンを始めとするメタ的な役者の配置&素晴らしい演技 (´∀`し サッスガァ
レイモンド・カーヴァーの短編Image may be NSFW.
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をネタに使った見事な脚本 Σ(゚д゚;し シラナカッタ!
全編、ワンカットで撮っているように見えるエマニュエル・ルベツキの撮影&編集スタッフの努力 ヘ(゚∀゚*し スゴーイ
アントニオ・サンチェスによる即興のドラムソロ (・∀・し センスイイー
⑤ さまざまな解釈ができる、余韻の残るラスト (^ε^し ソウナンダー



に関しては、エドワード・ノートンは超カッコイイし(格闘シーンで即寝技に行くのは「インクレディブル・ハルク」Image may be NSFW.
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の柔術繋がり!?)、ナオミ・ワッツは“不遇な女優役”が超似合うし、ザック・ガリフィアナキスは“いつもの迷惑デブ”じゃない役を見事に演じていて超スゴいし、エマ・ストーンは目が超デカかったんですけれども! やっぱり一番グッときたのはマイケル・キートン。僕的には今も映画でよく見掛けるから落ち目の印象はゼロ&本人もインタビューで「リーガンと自分は別」みたいなことを語っていただけに、当時のジャン=クロード・ヴァン・ダムと状況がモロに被っていたメタフィクション「その男 ヴァン・ダム」Image may be NSFW.
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よりは泣けなかったものの、鑑賞前に「アカデミー賞逃したマイケル・キートン、スピーチの紙を隠す姿が悲しすぎると全米が涙」なんてニュースを知ってしまっていたのもあって、非常に感情移入して観ちゃいました。


この場面の構えを見て、アメリカにおけるベアナックル戦闘の長い歴史を感じた…ってどうでも良いですかね。
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キートンvsノートン


エマ・ストーンは相変わらず可愛かったんですが、眼球が飛び出しそうでハラハラしました。
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サム(エマ・ストーン)


マイケル・キートンは100点。「龍三と七人の子分たち」でも同様の場面があったように“ベテラン俳優の半裸ウォーク”ブームが到来したようですな(知った風な口調で)。
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裸で歩くリーガン



については、舞台上で繰り広げられている芝居が主人公リーガンの心理状態と重なっているのが面白かったです。で、元になった「愛について語るときに我々の語ること」Image may be NSFW.
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を読んだ人ならわかるように舞台化するには向いていない内容だし(って、監督も言ってたんですがー)、劇中での「“トナカイっぽい人たちがウロウロするシーン”とか余計→芝居としては微妙っぽい」ってのも表していて、それ故にリーガンの自信のなさもなんとなくわかるというか。まぁ、実は僕も1回目の時は未読だったんですけど(汗)、読んでから観ると「なるほどなぁ」と思うところがあって。例えば、その短編に「男が拳銃で自殺して失敗する→3日後に死亡」というくだりが出てくるのも興味深いような、興味深くないような(なんだそりゃ)。


つい、このろくでもない小説を読んでしまったのさ、やれやれ(付け焼き刃な村上春樹風文体)。
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「愛について語るときに我々の語ること」




は、すでに白石晃士監督の低予算映画「ある優しき殺人者の記録」Image may be NSFW.
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で“全編ワンカット風映像”を観ていたし、「ここで繋いだんだろうな」的な場面もわかりやすいので、そんなに衝撃は受けませんでしたが、面白かったですよ。は、音楽弱者の僕ですらスゴいと思いました(音楽弱者なので上手く文章にできませんがー (ノ∀`) テヘ)。で、に関しては、スゲー良い終わり方だったなぁと。

一応、僕なりに解釈したあらすじを雑に書いておくと、落ち目のハリウッド俳優であるリーガンが自分の“ホントウの実力”を認めてもらいたくてブロードウェイで舞台にチャレンジするも、話題になるのはゴシップばかり。で、そんな状況に絶望して舞台上で自殺を試みたらそれがまた大ウケで、敵対していた批評家も「全然良い芝居じゃないけど、観客はみんな喜んでいるし、これはこれで認めざるを得ないか… (`Δ´;し オノレ...」とバカ負けして、「無知がもたらす予期せぬ奇跡」なんて皮肉な批評を書く有り様。結局、鼻を吹き飛ばすだけで済んだリーガンは、病室の窓から飛び出す→それを娘が目撃して終わるんですが…。

監督がパンフやら何やらで語っているように、劇中でリーガンが発揮する超能力の数々は“自分の中の万能感”を表していたワケで。最後に「病室から飛ぶ→それを娘が目撃する(直接的に見せていませんが)」というのは、「大衆受け」という卑下していた部分を自分の長所として受け入れて、そのことが娘にも伝わったというイメージ的な映像なんじゃないかしらん(病室自体は“現実”だと思うんですが…)。自殺を失敗して鼻がバードマンっぽくなった→自分の中のバードマンと1つになったってことだと思うんですよ、たぶん、きっと。あと、「無知だからこそ起こせる奇跡だってあるんだぜ?」という話でもある気がしました、なんとなくそれとなく。


この場面がリーガンの脳内の出来事だったように、ラストも「※イメージです」ってことだと思うんですけど、どうなんでしょうか。
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空を飛ぶリーガン



でね、この映画のせいで僕自身が面倒くさい状態に陥ったので、備忘録的に残しておきますよ。まず、今作を一緒に観た僕の親友は5つ年上なんですけど、非常に頭が良い方でして。映画を見終わった直後に出てきたのがレイモンド・カーヴァーとジャズのドラムの話ですよ。僕なんぞはありあけのハーバーWWEにいた女子レスラーぐらいしか知らないのでね、感心するとともに、無教養な自分に心底ガッカリしたというか。だからといって、今さらそっち方面の勉強をする気もないし、このブログを定期的に楽しんでくれている方だっているんだし、別に僕は僕であれば良いと思ってはいるんですが、ちょっと劇中のリーガンの心情に共感する部分もあったりして…。例えば、伊藤聡さんのようなタメになる文章を書けるワケでもなく、映画の感想に「モテる女のさしすせそ」を思いつきで絡めたりする自分がたまに嫌になるのです…。


僕の気持ちを代弁する典子さんの画像を貼っておきますね(「いつかティファニーで朝食を」第2巻Image may be NSFW.
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より)。
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三角絞めでつかまえて-こんな自分が嫌なの...



それと、「生きている限り、ずっと苦しいんだろうな」と。僕らからすればリーガンは非常に恵まれていて、死ぬ理由なんてまったくない気がしますけど、それってほとんどの人にも言えることであり、この僕自身にも当てはまると思うのです。一応はちゃんと仕事があって、人気ブログ(笑)を運営していて、素敵な奥さん&娘もいて、美味しいパンケーキだってモリモリ食べていて…。不満なんてないハズなのに、なぜこんなに不安なのか? ううむ、「しあわせに鈍感なんじゃない。さみしさに敏感なだけ」なんてキャッチコピーの「テイク・ディス・ワルツ」Image may be NSFW.
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気分というか、いろいろとウンザリしてきた…って伝わりますかね。


この場面、その通りなんですが(「テイク・ディス・ワルツ」Image may be NSFW.
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より)。
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ジェラルディン、容赦せん!



僕も今年で43歳になるワケですが、「何になりたい」的な願望はさすがにないとしても、「どう生きていくのか」を迷うところはあって。仕事で自分の限界にぶつかっていることもあり、上手く書けないんですけど、この映画が非常にストライクだった次第。なんかね、ネガティブな心理状態になったせいで、今作の感想は書くのにスゲー時間がかかりました… ('A`) オシマイ




映画のサントラ。輸入盤Image may be NSFW.
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もあります。
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劇中劇の元ネタになった短編が収録されております。
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アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作。いきなり女性から全裸で迫られてもうれしくないことを自覚した作品です。
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ティム・バートン監督×マイケル・キートン主演作。大好きです。
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マブルク・エル・メクリ監督作。非常に思うところのある映画だったりします。
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“全編ワンカット風”な白石晃士監督作。僕の感想はこんな感じ
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