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寄生獣 完結編(ネタバレ)

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寄生獣 完結編

寄生獣 完結編

2015/日本 上映時間117分
監督・脚本・VFX:山崎貴
原作:岩明均
脚本:古沢良太
製作:市川南、中山良夫
エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治、阿部秀司、山内章弘
プロデューサー:川村元気、佐藤貴博、守屋圭一郎
プロダクション統括:佐藤毅
撮影:阿藤正一
照明:高倉進
美術:林田裕至、佐久嶋依里
録音:白取貢
装飾:茂木豊
編集:穗垣順之助
音楽:佐藤直紀
主題歌:BUMP OF CHICKEN
キャラクタービジュアルディレクター:柘植伊佐夫
VFXディレクター:渋谷紀世子
助監督:安達耕平
制作担当:阿部豪
ラインプロデューサー:山下秀治
出演:染谷将太、深津絵里、阿部サダヲ、橋本愛、新井浩文、岩井秀人、山中崇、ピエール瀧、豊原功補、大森南朋、北村一輝、國村隼、浅野忠信
パンフレット:★★★☆(720円/この値段にしてはボリュームがあって良い作り)
(あらすじ)
新一(染谷将太)の暮らす東福山市で、市長・広川(北村一輝)が率いるパラサイトたちの強大なネットワークが形成されていく。彼らの動向を注視していた人類側は、パラサイトの全滅を図るべく特殊部隊を編成して広川と配下たちの根城となっている東福山市庁舎の急襲を画策していた。静かに対決の時が迫る中、パラサイトの田宮良子(深津絵里)は人間の子供を生んだのを機に人類と共存する道を探る。新一とミギーがその鍵になると考えるが、彼は母親を殺したパラサイトへの憎しみと怒りに支配されていた。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




55点


※今回の記事は、原作漫画と未読の人は何が何やらだと思うので、気を付けて!
※この映画に関しては、映画評論家の柳下毅一郎さんの文章(有料)カゲヒナタさんのブログがタメになるのでオススメでございます。


前作が結構頑張っていたので、そこそこ期待していたものの、なかなかタイミングが合わなくて。公開から1カ月以上経った6月上旬、やっと新宿ピカデリーで観てきました。少し良かったです (´∀`;) エヘヘ 最近、感想が長文化する傾向があるので(汗)、出来るだけ短く書き残しておきますよ。


スクリーン10で観たんですが、公開から1ヵ月半経つのに意外と混んでました。
スクリーン10


実は、そこそこ通っている某飲み屋で、この映画に関わっている人と何度かお話させていただいて。その方が非常に良い人だったので、今作を応援したい気持ちは強かったんですが…。正直、好きなところもあるけど、致命的に“合わない部分”も多かったりするという感じ、そんな感じ。

一応、お話を雑に書くと、変更点はいろいろあるものの、基本的な話の流れは原作と一緒でして(そりゃそうだ)。最後は新一が最強の寄生生物・後藤を倒した後、殺人鬼・浦上とあーだこーだ揉めたらミギーに助けられて、村野里美と空を見上げて終わってました。ちなみにエンドクレジットは下から上に流れる仕様で、深海を寄生生物たちが泳ぐ場面がバックに流れてましたよ。


BUMP OF CHICKENによる主題歌「コロニー」を貼っておきますね↓




まず、良いと思ったところを挙げると、原作の展開を上手くまとめたなぁと。例えば、動物園のくだりと市庁舎の戦闘を同時に進行させて、そのまま後藤vs新一の流れにしたのは感心しました(逃げる場面は少し疾走感があって好き)。原作では探偵だった倉森をフリーライターに変えて、彼の動物園での目的を「衆人環視の中で田宮良子に正体を明かさせる」に変更したのとか、田宮良子と寄生生物3人衆の戦いをアッサリめに片付けたりとか、「新一の右腕に微かに寄生生物の細胞が残っている→まだ後藤に感知される!Σ(゚д゚;)」という展開とかとかとか。

まぁ、田宮が恋愛感情を利用した云々のくだりは安易だと思ったし、田宮vs3人衆の戦いも「分離した部分も感じ取れるんじゃないの?」とは思いましたがー。あと、「寄生生物に『この種を食い殺せ』と命令しているのはちいちゃんじゃなくて人間自身」(「わが星」の影響を受けた文章)という改変も原作より一歩先に進んだ感じがして好きでした。最後に後藤を倒す“異物”を放射性物質にしたのも今どきで良かったんじゃないかしらん。

その他、倉森の娘が殺されてしまうくだりは、娘役の子のツンデレ具合がストライクだったので、泣きながら観たりして… (ノω・、) カワイソウ 冒頭のミギーが味噌汁を作る場面は面白かったし、アクション全般&クライマックスのゴミ処理場所の溶鉱炉のビジュアルも嫌いじゃなかったし、SAT隊員の胴体チョンパやSAT隊長・山岸の首チョンパなどのゴア描写も悪くなかった。北村一輝さん演じる市長・広川の演説シーンは好きだったし、村野里美役の橋本愛さんの濡れ場も頑張っていて非常に好感を持ちましたね。

ただ、僕がどうにも乗れなかったのは、説明台詞がスゲー多い。寄生生物の集会でダラダラダラダラ、動物園で新一と田宮と倉森が対面してダラダラダラダラダラダラダラダラ、後藤への攻撃を失敗した新一とミギーがダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラ、片腕の新一を追い詰めた後藤が攻撃せずにダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラ、屋上で村野を人質にとった浦上と新一がダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダイダガダイダガダイダガダイダガ…ギャバン!ヘ(゚∀゚*)ノ ナンダコレ 前編でもそういう傾向はありましたが、何かあると登場人物たちが延々と思ったことをやたらと口に出してくれるので、「そんな話をする暇があったら、さっさと行動しろよ ( ゚д゚)、ペッ」的な気分になることだらけだったんですよね…。


すみません、唐突ですが「蒸着せよ!ギャバン」を貼っておきますね↓




それと、後藤がイマイチだったこと。演じた浅野忠信さんの佇まいは別に悪くないんですけど、なんて言うんですかね、他の寄生生物とそれほど大差ないというか、「触手がちょっと増えました (o^-')b」程度にしか見えなくて。三木と交代した後もそれほど変化がないし、原作での絶望的な強さが感じられないんですよ。PG12という制約&予算&技術的に表現するのが難しかったんだと思いますが、もう少し強い後藤が観たかったです… (´・ω・`) ガッカリ


ちなみに原作での後藤の戦闘フォームは「圧倒的なスタイル!Σ(゚д゚;し(゚д゚;し(゚д゚;し ヒィ!」Negiccoが歌い出すほど(ウソ)。
原作の後藤

ひとたび動けば、血煙と肉塊が渦を巻くのです(「寄生獣・完全版」第7巻より)。 
後藤の殺戮描写


ラストも微妙。原作では「新一の右手が寄生生物になっていることは、村野には秘密」だったからこそ、屋上での浦上とのやりとりにハラハラしたし、村野の言葉が感動的だったワケですが、映画では「村野も右手がなかった状態を見ている→すでに知っている」ため、「なんだかなぁ… (・ω・;) ウーム」感が非常に強いんですよ。その後も、原作では「浦上が殴られて再起不能っぽくなる」のを見せているのに、映画だと「強く殴った程度→倒れている場面が映らない」ので、寝転んだ新一と村野がミギーだなんだと思ったことをいちいち口に出してイチャイチャしてても、「浦上はどこ行ったの?」って気になっちゃうというね…。


原作の浦上は、アゴを砕かれちゃって…。
再起不能っぽい浦上

ちゃんと倒れている足が見えるのです(「寄生獣・完全版」第8巻より)。
3人倒れてます


ううむ、結局、文章が長くなっちゃいましたけど、良かったところと乗れなかったところを相殺すると「少しプラス (・∀・)」という着地。僕は前後編ともに決して嫌いじゃありませんが、あまりオススメはしません。




岩明均先生による名作コミックの完全版。とりあえず読んでおいてくださいな。



山崎貴監督による前編。僕の感想はこんな感じ



映画のサントラでございます。主題歌は収録されていないので注意。



女性作家たちが描いたトリビュートコミック。これは面白そう!(*゚∀゚)=3 ムッハー!



一応、「ユリイカ」の岩明均先生特集号も貼っておきますね。



8月に発売される超像可動フィギュア。やべぇ、ほしい… (`Δ´;) ドウシヨウ









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