※今回の記事は、グロい表現や下ネタが書かれており、生理的&倫理的に受け付けられない人が多いと思うので、そういう文章が苦手な人は読んじゃダメ!
ムカデ人間3
原題:The Human Centipede III (Final Sequence)
2015/アメリカ、オランダ 上映時間108分
監督・製作・脚本:トム・シックス
製作:イローナ・シックス
撮影:デビッド・メドウズ
美術:ロドリゴ・カブラル
編集:ナイジェル・デ・ホンド
音楽:ミシャ・シーガル
視覚効果:ヨースト・ヘーゲドーム
出演:ディーター・ラーザー、ローレンス・R・ハーベイ、トム・シックス、エリック・ロバーツ、北村昭博、ブリー・オルソン、ロバート・ラサード、トミー・“タイニー”・リスター
パンフレット:★★★★(800円/北村昭博さんのコラムに笑った)
(あらすじ)
暴動の発生回数に始まり、医療費や職員の離職率などがアメリカ最高を誇る刑務所。所長のビル(ディーター・ラーザー)は、それを州知事(エリック・ロバーツ)に叱責(しっせき)された上に状況改善が見られなければクビにすると宣告される。さまざまな方法を実施するも効果が得られないことに落胆するビルに、腹心のドワイト(ローレンス・R・ハーヴィー)は『ムカデ人間』という映画から得たアイデアを告げる。それは500人に及ぶ囚人の肛門と口を接合してムカデ状にし、食費の節約や行動の管理をするというものだった。(以上、シネマトゥデイより)
予告編はこんな感じ↓
75点
「や…やりすぎじゃないでしょうか… (´∀`;) オス」と思ったり。
僕の気持ちを代弁する神心会空手・女子部の井上さんを貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第12巻より)。
「人間の肛門と口を繋いでムカデ人間にする」という、あまりにもどうかしている悪魔的発想で作られた本シリーズ。さすがに観たくない…と思いながらも、つい1作目を観てしまったことで、なんとなくヂギール戦士気分になって2作目も鑑賞してしまったら、この3作目にも付き合いたくなるのが人情じゃないですか。まぁ、正直なところ、凄まじかった2作目のグロさは越えられないだろうし、「500人繋げる」という時点で被害者が多すぎる→あまり感情移入できない→それほどキツくないんじゃないかと思ってましてね。9月中旬、購入していた前売り券を使って(このシリーズ、3本とも前売り券を買ってた)、新宿武蔵野館で観てきたのです。
Tシャツやガチャガチャの他にも…。
何気にグッズが充実! カレーまで売られていたのでした… ('A`)
ロビーの奥には顔出しがありましたよ。
最初にあらすじを書いておくと、テキサスの<ジョージ・ブッシュ刑務所>の所長ビルは、暴虐の限りを尽くしていたため、職員の離職率&暴動の発生率&囚人たちの医療費が全米一になっており、状況を改善しなければ解雇されてしまうことになりまして。そこでビルは会計士ドワイトが提案した「ムカデ人間」計画を採用し、囚人500人の口と肛門を繋げることに成功。それを目の当たりにした州知事は「狂ってる!Σ(゚д゚;)」と至極真っ当な反応をするものの、少し経つと、「これこそアメリカに必要なものだ!ヘ(゚∀゚*)ノ」なんて言いだしまして。ビルは自分のアイディアだと誇るドワイトを射殺すると、アメリカ国歌が流れる中、監視塔で全裸になって叫びまくって、終わってました…って、何が何やらかもしれませんが、本当にこういう映画なんですYO!ヽ(´Д`;)ノ アァン
正確にカウントしたワケではありませんが、「500人のムカデ人間」画像を貼っておきますね。
基本的には褒めてあげたい映画でして。トム・シックス監督は前作の時点で「次は500人繋げる」なんて言ってたけど、実現しただけ大したもんだと。しかも、3作とも毛色が違う作品になっているのが面白いし、「前作のラストを観ている場面から始まる展開」を2作目から踏襲→映画も“繋がった構造”になっているのも感心。1作目と2作目で怪演を見せたディーター・ラーザーとローレンス・R・ハーベイを違う役として、主演に起用したのも超良いアイディアだと思いましたね。あと、ムカデ人間になった囚人が刑期を終えたら社会復帰できるように工夫されていたのは、「こんな酷い目に遭わせているくせに、そこはちゃんとしてるんだ!Σ(゚д゚;)」と驚きつつ、少し笑っちゃいました。
1作目と2作目の主演同士が、3作目では別の役としてコンビを組んで大暴れ。「ムカデ人間」ファンにはたまりませんな。
州知事役がエリック・ロバーツだったのはうれしかったです。この人、何でも出るね。
前2作とは違って、社会復帰が可能なように革のストラップを使ったりしてましたよ。
今作はシリーズ中、最も不快指数が高かったです。ムカデ人間を作ったりする描写以上に、ディーター・ラーザー演じる所長ビルの差別発言や暴力がやりすぎていて、「これはギャグなんですよ」的に狙って作られているのはわかるんですが、とにかくキツい。一番ゲンナリしたのが、ブリー・オルソン演じる女性秘書のあまりにストレートな性奴隷扱いで、席を立ちたいレベルでした(しかも彼女は何の救いもなくムカデ人間にされてしまうし…)。その他、「“女性の割礼した部分を干した物”を食べる」とか「腹部に穴を開けて、そこに男性器を挿入してレイプする」とか(これは所長がやられる側でしたが)、「もうついていけません… ('A`)」と心底ゲッソリさせられたというね。
ブリー・オルセン、有名なポルノ女優さんだとか。スゲー可哀相な役でしたな… (´・ω・`)
というか、脚本に前2作ほどの推進力がなくて、所長の面白演技→グロ描写→所長の面白演技→グロ描写が繰り返されるだけなので、結構飽きちゃったところもあって。そもそもビル所長は、最初から囚人の腕を折ったり、顔に熱湯をかけたり、去勢したりと暴虐の限りを尽くしているので、別に囚人をムカデ人間にしようと何の意外性も絶望感もないんですよね。もう「何でもあり」すぎて、死刑囚&無期懲役囚の手足を切断して繋げたイモムシ人間が登場しても、「そこまでするなら、もう殺しちゃえばいいじゃん (゚⊿゚)」ぐらいにしか思えなかったです(実際、繋げられない人工肛門の囚人はアッサリ射殺してたし)。それと、アメリカ批判がふんだんに盛り込まれているのは、前2作にそういうカラーがなかった分、僕は雑音に感じちゃった次第。
全編に渡ってエキセントリックだったディーター・ラーザー。僕は途中で飽きちゃいました。
とは言え、「人間の肛門と口を繋いでムカデ人間にする」なんて映画を3作も作って完結させたのはスゴいと思うので、トータル的には褒めてあげたい気持ち。スプラッターが好きでグロ耐性が強い人なら観ても良いんじゃないかしらん(もうインスタントビデオで観られます…高いけど)。ちなみにパンフレットは良い出来なんですが、特に面白かったのが囚人役で再登場した北村昭博さんのコラム。「いつかエイリアンが全人類をムカデ人間にするって続編を撮るかもってトムが言ってたな」という文章もツボに入ったんですけれども、最もグッときたのは「性犯罪者役として自慰の演技をしようとしたら、ブリー・オルセンが『私が手助けするわ!川`Д´)ノ マカセテ!』と言いながら、自分もオナニーを始めた」というくだり。この文章を読んだ後、即座に彼女の画像を検索してしまった私を許して…(竹内まりやさん風に)。
トム・シックス監督による伝説の1作目。僕の感想はこんな感じ。
12人に増えた2作目。僕の感想はこんな感じ。
カレーを貼っておきますね… ('A`) 「ゾンビアス」のカレー皿で食えば完璧な気がしないでもない。
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ムカデ人間3(ネタバレ)
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