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孤高の遠吠(ネタバレ)

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孤高の遠吠

孤高の遠吠え

2015/日本 上映時間120分
監督・脚本・編集:小林勇貴
美術:笠井渉、佐野和哉、小林直美
音楽:小林優太、長蔦寛幸
整音:河南逵
出演:渡辺優津紀、神尾和希、日比野翔矢、増田亮太、赤池由稀也、小林元樹、梅本佳暉、中西秀斗、牧野慶樹、中込篤、石川ボン
パンフレット:なし
(あらすじ)
富士宮で起きた事件の数々をベースにした大問題作。ユヅキ、カミオ、リョータ、ショーヤの4人はナカニシ先輩とマキヨシ先輩から原チャリを買ったことにより、不良の世界に入ってしまう。言葉の通じない超暴力主義先輩軍団。原チャリを襲うことしか頭にない原チャリハンター。暴走族。合計前科100犯超の窃盗団。拉致、リンチ、監禁、拷問、抗争、復讐、反逆。喧嘩の名産地富士宮に逃げ場など皆無。次々と襲い来る敵、狂気、凶器、どうなる最弱後輩軍団!たった1人になったとしても………勝つまで吠えろ!(以上、「カナザワ映画祭」公式サイトより)

予告編はこんな感じ↓




95点


※この映画に関しては、映画にわかさんの感想が素晴らしいので、ぜひ読んで!

昨年の映画秘宝で何度も取り上げられていた&タマフルで宇多丸師匠も紹介していたので、そりゃあ気になるのが人情じゃないですか。ただ、カナザワ映画祭には行けなかったし、小林勇貴監督も「上映するにもお金がかかる。そのお金を使うくらいなら今は新作を作りたい」なんて仰っていたので、観る機会はないだろうと思っていたんですが、しかし。渋谷のアップリンクで開催中の「見逃した映画特集2015」で公開されていることにやっと気付いて、昨日、急遽観て来ました。超恐ろしくて超面白かった!ヽ(`Д´)ノ いわゆる低予算のインディーズ映画や不良が出てくる作品に抵抗がない方なら、こんなつまらないブログを読まずに、今すぐアップリンクに行ってほしいほどなのです(アップリンクでの公開は1/8(金)まで!)。


上映前、映画館近くのカフェR2-D2のパンケーキで腹ごしらえ。
R2D2パンケーキ

その後、久しぶりのアップリンク。そういえば去年の同じ時期に観た「FORMA」も面白かったんだよなぁ。
アップリンク

こんなカードをもらいました。ちなみに1階の劇場に入るのは初めてでしたよ。
こんなカードをもらいました


まぁ、小林勇貴監督のインタビューユキヤ役の人のインタビューを読めばどんな映画なのか十分わかると思うんですが、本物の不良が出ている…どころか、そんな人たちしか出ていないだけあって、確かに“今どきの不良”感が凄まじく、本当に怖いのです… (´Д`;) イヤーン 不良の手口や事件の描き方も超リアルで、序盤の後輩4人が先輩に原付を無理矢理売りつけられてドンドン搦め捕られていくくだりは、僕は不良だったことはありませんけど(苦笑)、中学&高校にそういう方がたくさんいて迷惑を被ったことが少なくなかったので、過去に味わった“恐怖”が蘇ってスゲー胃が痛くて… ('A`) ウヘェ 途中、帰りたくなるほどでしたよ、マジで。


序盤はこの4人が可哀想で仕方ないのです。
酷い目に遭う4人


ただ、キャラや場所を紹介するテロップはギャグっぽいし、中盤ぐらいから搦め捕られた不良社会に順応する奴が出てきたり、次々と新しい不良が出てきたりすると、結構笑えてくるから不思議な話。特に富士から富士宮に乗り込んでくる不良ウメモトジンギとその相棒シンジョウマコトのキャラクターが強烈で、あまりにメチャクチャすぎて恐ろしいながらも愉快というか(堂々と他人の家に上がり込んだりする)。後半になるとアクション要素が増えてくるのも楽しくて、ウメモトジンギがガードレールに飛び乗ってからのドロップキックを披露した時は、ちょっと感動しましたね。


右翼の方々が出てくる展開にも笑いましたよ。
右翼の方々

後半になるとアクションが増えてくるというね。
アクションシーン


一応、オチを雑に書いておくと、ウメモトジンギたちの襲撃によって富士宮の不良連中がグチャグチャになる中(確実に1人は死んだと思う)、後輩4人の中で唯一心が折れなかった神尾がバイクに乗って走り去って、彼が残した原チャリをとある少年が1人で乗って行って終わるんですが…。なんて言うんですかね、その終わり方が「こうして少年たちの物語は続いていく」というある種の神話的なムードが漂っていて、ゾクゾクいたしました。


エンドクレジット、福山雅治さんに歌声が似ている人の「HELLO」が流れるんですが、本人かと思いました (ノ∀`) エヘヘ




そりゃあ低予算映画ですから、荒いところは多いですし、声が聞き取れなかったり、話の繋がりがよくわからないところもあったんですけれども。ゲリラ撮影しまくっているだろうバイクの走行シーンとか、体当たりで挑んでそうなアクションシーンとか、とにかくパワフルで素晴らしいのひと言。なんかね、製作過程は「マッドマックス」の1作目、世界観は2作目に通ずるところがあるなぁと思ったり。見始めた時は本当に恐ろしくて「ヒーローショー」みたいな救いのない暴力の連鎖話になるかと思いきや、ドンドン面白くなっていって、最終的には凄惨な事態に着地しながらも感動させられたということで、実に不思議で楽しい映画体験でしたよ。興味がある方はぜひ劇場へ!m9`Д´) ビシッ




ちょっと思い出した井筒和幸監督作を貼っておきますね。



エンドクレジットに名前が載っていた鈴木智彦さんの著書。小林勇貴監督、大好きなんだとか。









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