ムーンライズ・キングダム
原題:Moonrise Kingdom
2012/アメリカ 上映時間94分
監督・製作・脚本:ウェス・アンダーソン
製作:スコット・ルーディン、スティーブン・レイルズ、ジェレミー・ドーソン
製作総指揮:サム・ホフマン、マーク・ロイバル
脚本:ロマン・コッポラ
撮影:ロバート・イェーマン
美術:アダム・ストックハウゼン
編集:アンドリュー・ワイスブラム
衣装:カシア・ワリッカ・メイモン
音楽監修:ランドール・ポスター
音楽:アレクサンドル・デプラ
出演:ジャレッド・ギルマン、カーラ・ヘイワード、ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントン、ジェイソン・シュワルツマン、ボブ・バラバン
パンフレット:★★★(700円/島の地図とか付いてたら超良かった)
(あらすじ)
周囲の環境になじめない12歳の少年サム(ジャレッド・ギルマン)と少女スージー(カーラ・ヘイワード)は、ある日、駆け落ちすることを決意。島をひとりで守っているシャープ警部(ブルース・ウィリス)や、ボーイスカウトのウォード隊長(エドワード・ノートン)、スージーの両親ら、周囲の大人たちは2人を追いかけ、小さな島に起こった波紋は瞬く間に島中に広がっていく。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
85点
2011年に観た「ファンタスティックMr.FOX」が非常に好きでして。まぁ、そこからウェス・アンダーソン監督作を観まくったりはしなかったんですけど、なんとなく気にはなっていたので、最新作「ムーンライズ・キングダム」の前売り券を購入。ユナイテッド・シネマとしまえんで観てきました。「チュー。(´ε`)」という気分になりましたよ。
名著「サルまん」の素敵な一コマを貼っておきますね。
ちなみにムビチケは便利なんですが、新宿バルト9が対応してないのが微妙なんだよなぁ。
劇中で流れたフランソワーズ・アルディの「Le Temps de l'Amour」を貼っておきますね↓
「子どもの駆け落ち話」といえば、「小さな恋のメロディ」を連想する人は多いと思いますが、正直、その設定だけで甘酸っぱすぎて死ねるじゃないですか。しかも、それをウェス・アンダーソン監督が“少し奇妙な世界観&計算された構図”で展開して、場面場面を切り取れば絵本になるような作品になってたりするんだからさ、ちくしょう、すっかりやられちゃった次第 (ノ∀`) ワタシマケマシタワ
駆け落ちするスージーとサム。微笑ましくて仕方がなかったです。
鈍感な僕にも“すべてのショットが計算されている雰囲気”がビンビン伝わってきましたよ。
ストーリーがなかなか良くて。1965年、アメリカのニューイングランド沖にある小さな島を舞台に、「“大人になりつつある子どもたち”と“大人になりきれない大人たち”が、駆け落ち騒動と嵐を経て、なんとなく落ち着く寓話」という感じでね…(しみじみ)。ウェス・アンダーソン監督は「こんな子ども時代が過ごせたらいいな」「そうだったらいいのにな」という願望を込めたそうですが(1つ余計)、この映画を観て「あのころ、こんな風に女の子と仲良く出来ていたのなら!ヽ(TДT)ノ」「こんなチューをしていたのなら!ヽ(TДT)ノ」と、胸が苦しくなったりした僕もまた、“大人になりきれていない大人”なんでしょうな…(知った風な口調で)。ちなみに映画冒頭、ボーイスカウトの食事風景が「最後の晩餐」っぽかったり、“ノアの洪水”が上演されてたりしたのは、嵐の夜での島の住民の「死と再生」を暗示している…ってのは深読みでしょうか。
浜辺で踊る2人。ああん、こんな体験をしていたのなら!ヽ(TДT)ノ
ボーイスカウトの食事風景。「家族ゲーム」っぽいですな。
一番感動したのはラスト。あーだこーだあって、島全体を巻き込んだ2人の駆け落ち騒動は、孤児のサムをシャープ警部が引き取ることになって収まって。エピローグ、サムとスージーの穏やかな日常が描かれるんですが…。最後、2入が過ごした入り江“ムーンライズ・キングダム”が映るショットが超素晴らしい!ヽ(`Д´)ノ なんかね、凄まじく“ひと夏の思い出”感に溢れていて、少し泣いちゃいましたよ (ノω・、)
役者さんたちも良かったです。ブルース・ウィリスが警官役で登場して、劇場で彼を観るのは今年だけでも4本目になるんですけど、枯れた感じが良くて、「もともとマッチョ俳優ってワケじゃないんだよな~」なんて思ったりしました。ジェイソン・シュワルツマンが演じた“子どもの味方をするボーイスカウト”も愉快でしたね。まぁ、なんとなく不満点を書いておくと、犬のスヌーピーが弓で射殺される必要はないというか、結構可哀相でした。あと、娘を持つ父親の立場としては「12歳でフレンチキス&ペッティングはまだ早いぞ! (;`Δ´) ダメダゾ!」と、つい叱責したい気分になったりもして…。
唐突に殺されてしまうスヌーピー。可哀相でしたよ。
唯一、イラッとしたシーン。12歳はまだ「小鳥のようなチュー」止まりであるべき!ヽ(´Д`;)ノベキ!
何はともあれ、上映時間が94分と短めなこともあってテンポ良く観られたし(そういえば文通をスピーディに描写したシーンも面白かったですね~)、甘酸っぱい気持ちも味わえたし、なかなか素敵な映画でしたヨ (・∀・) イイ! 若干のオサレ感が苦手な人もいるかもしれませんが、予告編を観て楽しそうだと思う人なら、観ても損はしないんじゃないカナー (・ε・) オシマイ
初めて観たウェス・アンダーソン監督作。僕の感想はこんな感じ。
ファンタスティックMr.FOX [Blu-ray]
サントラも貼っておきますね。
ムーンライズ・キングダム オリジナル・サウンドトラック
ワリス・フセイン監督作。恥ずかしながら、サントラを買っちゃうほど好きな映画なのです (〃∇〃) ウフフ
小さな恋のメロディ [DVD]
ウェス・アンダーソン監督はこの映画とケン・ローチ監督の「ブラックジャック」に影響を受けたそうな(リンクはウソ)。
トリュフォーの思春期 [DVD]
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ムーンライズ・キングダム(ネタバレ)
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