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野獣処刑人 ザ・ブロンソン(ネタバレ)

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野獣処刑人 ザ・ブロンソン



原題:Death Kiss
2018/アメリカ 上映時間88分
監督・脚本・撮影・編集:レネ・ペレス
製作:ジェフ・ミラー
製作総指揮:ジェフ・ミラー、ゲイリー・ジョーンズ
音楽:ザ・ダーケスト・マシーン
視覚効果監修:ゲイリー・ジョーンズ
出演:ロバート・ブロンジー、リチャード・タイソン、エバ・ハミルトン、リーア・ペレス、ダニエル・ボールドウィン、ストーミー・マヤ
パンフレット:★★★(700円/人間食べ食べカエルさんと江戸木純さんのコラムは良かったけど、編集した人はちゃんと校正した方が良いと思います)
(あらすじ)
どこからともなく現れ、街にはびこる悪党たちを容赦なく射殺していく謎の男K。地元ラジオ局のDJは、多発する凶悪犯罪に対応できない警察に怒りの声をあげ、極刑の必要性を訴える。やがてKは、幼い少女を二度と歩けない体にした冷酷非道な麻薬組織のボスを追い詰めていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


最初に本作のチラシを観た時は「チャールズ・ブロンソン、こんな作品もあったんだ (゚⊿゚)」と、最近流行りの「旧作のリマスター上映」なのかと勘違いしていたんですが、しかし。なんとソックリさんによる新作だというのだから、「マジか!Σ(゚д゚;)」と。別にブロンソン主演作をすべて観てきたワケではないけど、「野獣処刑人」というタイトルがなかなか僕好みだったので、観ることにしましてね。1月8日(水)、新宿武蔵野館にて、水曜の映画ファンサービスデー割引(1100円)を利用して鑑賞しました(その後、仕事に行ってから「ドクター・スリープ」をハシゴ)。「法は甘い、正義をくらえ!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ!」と思ったり。


エレベーターホール前のポスターにはサイン入りポスターがありまして。


中には等身大っぽいスタンディもありましたよ。


スクリーン1、20人ぐらいはいたんじゃないかな。



本作は、謎の男「K」が「少女に売春させている男&その客」やら「麻薬密売人」やら「武装ギャング」といった街のクズども片っ端から殺していくという、今どき珍しいほど単純明快なストーリーであり、たまに「正義を求めて」という番組でダン・フォースライト(実は「K」と組んでいる)というラジオパーソナリティが「オレ流正義論」を垂れ流すシーンが挟まれていくという構成でしてね。で、{K」は定期的に下半身不随の娘イザベルと暮らすシングルマザーのアナに大金を届けていたんですが(ちょっと仲良くなったりもする)、それはタイレルというギャングとの銃撃戦中の流れ弾がイザベルに当たってしまった→そのせいで下半身不随になった」からであり、最後は雪の森での銃撃戦を経てタイレルを制圧→木に縛り付けて放置→コヨーテに食わせて終わってたんじゃないかしらん。


「K」という男が街のダニどもを始末してくれるお話なのです (・∀・) ダイスキ



パンフによると、レネ・ペレス監督がスペインにある西部劇のテーマーパークでロケハンをしていたら、同テーマパークにチャールズ・ブロンソンにソックリの男(芸名:ロバート・ブロンジー)がいることを知る→プロデューサーのジェフ・ミラーと「ロサンゼルス」以降の「デス・ウィッシュ」シリーズっぽい作品”(要は細かいことを抜きにして犯罪者を殺しまくるムービー)を作ることにしたそうで。確かに本作のビジュアルやアクションなどは80年代っぽさがムンムンで、一応、今どきの「FPS風アクション」を取り入れたりもしているものの、全体的には「懐かしい」という印象。まぁ、予算がなくて凝ったアクションや派手かつ練られた見せ場を作れないというのを「昔っぽさ」で誤魔化している感もあるんですが(汗)、とは言え、銃撃を受けた際の出血は派手めだし、チャールズ・ブロンソンに激似のロバート・ブロンジーが頑張って街のダニどもを殺していく様子を観ていると、自然と笑顔になってしまうのでした (´∀`=) タノシー 僕的には、大腸に違法薬物を隠して運んでいた男が強烈なボディ攻撃を食らって、後に死亡するシーンがお気に入りでしたね〜。


ブロンソンが墓場から蘇った級のビジュアルのロバート・ブロンジー。


彼を観ているだけで、僕はこの徳川光成のような笑顔になってましたよ(「範馬刃牙」より)。



正直なところ、劇中でダン・フォースライト(演じたのは、あのダニエル・ボールドウィン!)が垂れ流す正義論の薄っぺらさには辟易したし、シングルマザーと「K」のやり取りもかなりどうでも良かったけど(「K」を誘った時の枕に「TOGETHER」って書いてあったのは笑った)、こういう軽い気持ちで楽しめる自警団系アクションはやっぱり好きだし、ラスト、法の裁きを求めるタイレルに「K」が放った決め台詞「法は甘い、正義をくらえ」に超グッときたので、70点という着地。まぁ、80年代に流行ったこの手の映画が好きな人はチェックしてみると良いと思います。おしまい。




チャールズ・ブロンソンといえばこれですよね。ブルース・ウィリス主演のリメイク版も好きです。



レネ・ペレス監督作。娘のリーア・ペレスも出演しているそうです。









フォードvsフェラーリ(ネタバレ)

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フォードvsフェラーリ



原題:Ford v. Ferrari
2019/アメリカ 上映時間153分
監督・製作:ジェームズ・マンゴールド
製作:ピーター・チャーニン、ジェンノ・トッピング
製作総指揮:ケビン・ハローラン、デーニ・バーンフェルド、マイケル・マン
脚本:ジェズ・バターワース、ジョン=ヘンリー・バターワース、ジェイソン・ケラー
撮影:フェドン・パパマイケル
美術:フランソワ・オデュイ
衣装:ダニエル・オーランディ
編集:マイケル・マカスカー、アンドリュー・バックランド
音楽:マルコ・ベルトラミ、バック・サンダース
出演:マット・デイモン、クリスチャン・ベール、ジョン・バーンサル、カトリーナ・バルフ、トレイシー・レッツ、ジョシュ・ルーカス、ノア・ジュプ、レモ・ジローネ、レイ・マッキノン、J・J・フィールド、ジャック・マクマレン
パンフレット:★★★(820円/関係者インタビューが充実してるけど、実在の人たちのプロフィールとか企画記事とか読みたかったなぁ)
(あらすじ)
ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れる。限られた資金と時間の中、シェルビーとマイルズは力を合わせて数々の困難を乗り越えていくが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




85点


残念ながら「ル・マン」と聞いても脳内にはブルボンのお菓子が浮かんでしまうほどに「車」や「レース」に興味がないので(「バットモービル」みたいなギミックを搭載した車は好き)、最初は本作も鑑賞するつもりはなかったんですが、ううむ、劇場で流れる予告編が実にカッコ良かったので、観ることに決定。ちょうど愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の今週の課題作品になったということで、1月15日(水)、仕事の飲みの帰り道、TOHOシネマズ渋谷にて“最後の「1ヵ月フリーパスポート」”を使って観てきました。「スゴい実話があったんだなぁ (´∀`=) スゲェヤ」と思ったり。


ふふ、無料で観ちゃったのさ。


1番スクリーン、7割ぐらい埋まってました。



驚くほど雑かつ身もフタもなくあらすじを書いておくと、フェラーリの社長にバカにされたフォードの社長が激怒して「ル・マン24時間レース」に参戦してみれば、カーデザイナーのキャロル・シェルビーとドライバーのケン・マイルズ&仲間たちの力によって参戦2年目で見事に1-2-3フィニッシュ! 副社長の提案によって、せっかくリードしていたのに後続の車に合わせてペースダウンしたら2位になってしまったマイルズはションボリしたものの、気を取り直してその後もテストドライバーを務めていたら事故死するというね… (ノω・、) ムチャシヤガッテ... 親友のシェルビーは落ち込んだりもしたものの、マイルズの息子に思い出のレンチを渡すと、胸のエンジンに火を点けて明日へダッシュしたのでしたーー。


実際の「1-2-3フィニッシュ」の様子を貼っておきますね(「24時間戦争」より)。



ジェームズ・マンゴールド監督作って、スゲー僕好みの時(「コップランド」とか「3時10分、決断のとき」とか「LOGAN ローガン」とか)と特に興味が持てない時があるんですが(「グレイテスト・ショーマン」とか)、本作はモロに前者の方 (°∀°)b サイコー! レースを舞台にした男たちの熱きスポ根ドラマ…というだけでなく、「企業vs下請け」的な様相を呈すお話だから、結構ビックリしましたよ。実際、過去のレース映画の名作を参考にしたというレースシーンは超迫力があったし、主人公2人の友情物語にもグッときたけど、一番面白くて感情移入しちゃったのは「企業vs下請け」要素の方。パンフのインタビューでジェームズ・マンゴールドや、マット・デイモンが映画作りと重ねていましたが、あの手の理不尽な「決定事項」やら「命令」って、どんな仕事でも大なり小なり経験することじゃないでしょうか。


鑑賞中の僕の気持ちを代弁する範馬勇次郎を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



いや、そりゃあ「あの1-2-3フィニッシュは今も語り継がれるフォードの伝説となったから、結果的には正解じゃないか」的な見方もできますけど、そのせいで“個人の前人未踏の偉業”が消し飛ばされたってのはやっぱり酷い話じゃないですか。多くの人が「副社長、討つべし!ヽ(`Д´)ノ」と思うだろうし、もし金持ちになったとしても絶対フォードの車は買わないし、いっそ潰れてしまえと憎んでみたりもしたものの、本当にフォードが潰れてしまったら、路頭に迷った工員家族が半地下に住むようになってーー?(着地を見失った文章) つーか、いつもタメになる「THE RIVER」の記事によると、副社長のレオ・ビーブはとても良い人で、マイルズが2位だと知った時は「なんてこった、こんなはずじゃなかったのに」と語ったみたいなので、まぁ、実際にはあそこまでの悪意はなかったみたいですゾ (´∀`) ナァンダ


本物のケン・マイルズ。可哀想ですよね…(「24時間戦争」より)。



あと、もう役者さんの演技が本当に素晴らしかった! 特にクリスチャン・ベイルはベストに入るぐらいに良かったです。マット・デイモンは安定の上手さで、ベイルとのバディ感は最高のひと言でしたよ。「有能で世渡り上手」な役をジョン・バーンサルがやっていたのも良かったし、トレイシー・レッツ演じるヘンリー・フォード2世も見事でしたねぇ…(しみじみ)。ノア・ジュプ演じるマイルズの息子ピーターがまた超可愛かったんですけど、最後に父親が目の前で焼け死ぬのを目撃しちゃってたから、ドミニク・トレットみたいにならないといいなぁと思ったり(「ワイルドスピード」脳)。


まぁ、この2人の演技合戦やらタイマンやらを観ているだけでも十分燃えるし愉快なのです。


2人を観ている時の僕の気持ちを代弁する塔子ちゃんを貼っておきますね(「ROOKIES」より)。
いいなぁ、男同士って


その他、好きだったところを書いておくと、「勝利は買えないけど、勝利をもたらす男は買える」の台詞とか、ハードな運転を経験したフォード社長の「父さんに体験してほしかった」の台詞とか、原語との齟齬がなくてビックリした「H・A・P・P・Y、わぁーい!」の字幕とか「負けた後、フォード社長ではなくケン・マイルズに敬意を表すフェラーリ社長(『実際にモノを作る者同士』の共感!?)」のシーンとかとかとか。ちなみに、走って車に乗り込む「ル・マン式スタート」を観て、「あっ、『マッハGoGoGo』でやってたやつだ!(*゚∀゚)=3 ムッハー」ってテンションが上がった…ってのはどうでも良いですかね。


なんとなく「マッハGoGoGo」に出てくる「ル・マン式スタート」を貼っておきますね(第1話「飛ばせ!マッハ号(前編)」より)。



鑑賞後、映画仲間のナカさんに勧められていたドキュメンタリー「24時間戦争」を観たら、これもなかなか面白くて。「スゴい実話があったんだなぁ (´∀`=) スゲェヤ」と感心しましたよ。映画のラスト、シェルビーがふかすエンジン音は、それこそ「胸のエンジンに火を点けようしている」ように聞こえて、涙が止まらなくて。最初は「これは100点の映画だな」と思ったものの、ふと冷静になったら、近所であんなにエンジンをふかされたら迷惑だなと思ったので85点という信用できない評価基準(バイクとかもそうだけど、大きいエンジン音は基本的に嫌い)。何はともあれ、レースシーンは超迫力があるし、友情物語としても面白いし、仕事映画としても燃えるので、興味がある人は観てみて!m9・∀・) ビシッ




デジタル盤のサントラ。アナログ盤スコア盤もあります。



原作というワケではないみたいですが、監督も参考にしたっぽい本。



鑑賞後に観たドキュメンタリー。とても勉強になりました。



監督が撮影の参考にした映画、その1。未見です。



監督が撮影の参考にした映画、その2。こちらも未見だけど、観ることはなさそう。



ジェームズ・マンゴールド監督作で一番好きなのはこれです。僕の感想はこんな感じ



そういえば面白かったレース映画。僕の感想はこんな感じ



一番好きなレース映画はこのタイプでございます (ノ∀`) エヘヘ






幸福路のチー(ネタバレ)

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幸福路のチー



原題:幸福路上 On Happiness Road
2017/台湾 上映時間111分
監督・脚本:ソン・シンイン
主題歌:ジョリン・ツァイ
日本語吹き替え版演出:中村誠
声の出演:グイ・ルンメイ、ウェイ・ダーション、リャオ・ホェイチェン、チャン・ボージョン
声の出演(吹替版):安野希世乃、高森奈津美、LiLiCo、沖浦啓之、宇野なおみ
パンフレット:★★★★(700円/コラム3本の人選がいいし、インタビューもあるし、年表も付いていて良いパンフ)
(あらすじ)
台湾の田舎町で必死に勉強し、渡米して成功を収めた女性チー。ある日、祖母の訃報を受け、故郷である幸福路へ久々に帰ってくる。子ども時代の懐かしい思い出を振り返りながら、自分自身の人生や家族の意味について思いをめぐらせるチーだったが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




93点


現在、「2019年に観たにもかかわらず感想をアップできなかった映画」が75本もあって。「どうしてこんなことになったのだろう…('A`)」と日々悔やみながら更新しているんですけど、今回は<課題作品にならなかったリスナー枠の映画トップ10>の第3位に入れた作品をアップしておきますよ。12月6日放送の「ムービーウォッチメン」のリスナーカプセルに選ばれた→近頃はリスナー枠の映画も観るようにしている…というだけでなく。前売り特典の「未公開画像の〈チー缶バッジ〉」が可愛かったし、なんとなく良さげなアニメに見えたのもあって、すでに本作の前売り券を購入済みだったということで。12月24日(火)、亀有で朝食を食べた後に柏で「真実」を鑑賞してから、新宿シネマカリテに足を運びまして。12月27日(金)、アップリンク吉祥寺で2回目を観てきました。「『幸せ』ってなんでしょうね… (ノω・、) グスン」と思ったり。


諸々のgif。観客は2日とも15人ぐらいだったような。



「ムービーウォッチメン」のリスナー推薦枠にメールを送った「オムライス食べ太郎」さんが「えっ、そんな話だっけ!? Σ(゚д゚;)」と二度見しそうなレべルであらすじを雑に書いておくと、主人公はアメリカで結婚&働いている30代半ばの女性チー。2011年、祖母の葬式をキッカケに台湾・台北郊外の「幸福路」の実家に帰ってくると、幼馴染みのベティと再会&交流しながら、あーだこーだと「己の半生」を振り返りまして。最終的には、旦那のトニーと別れて、台湾でお腹の子を両親と育てることを決めて、「アタシたちの幸せはこれからだッ!ヽ川`Д´)ノ ウォォォォッ!」ってな調子で終わってたんじゃないかしらん。


チーったら、帰郷とともに「幼いころの思い出」に浸りましてね。


最後はこんな感じで終わってましたよ。



パンフで行定勲監督が書かれていた&放課後クラウドで番組構成作家のギルティ古川さんが指摘されていたことと重複しますが(汗)、要は台湾版「おもひでぽろぽろ」「ちびまる子ちゃん」って書くと、本作のイメージが伝わりやすいかなぁと。ソン・シンイン監督によると、イラン版「ちびまる子ちゃん」と言われた「ベルセポリス」を観て「こういう話なら私にもある!Σ(°д°し クワッ!」と思ったことが本作を作るキッカケだそうで。最初は「ちびまる子ちゃん」のようなテレビシリーズ化を考えていたみたいだし、好きなアニメーターは今敏監督で何度も作品を見直したというから「千年女優」の影響もあるかもしれないし、まぁ、そんな感じそんな感じ(突然、投げやりな文章)。そもそも「作者の子ども時代を振り返るアニメ作品」って、全体的に“似たムード”にはなっちゃうような気もしますがー。


なんとなく「ベルセポリス」の予告編を貼っておきますね↓




もうね、本作はパステルカラー調で素朴なムードの絵柄なんですけど、それゆえに「人間の温かな情緒」が上手に描かれていて、作品全体が「温かく美しい」という印象。そんな作風なのに、ちゃんと時代時代の台湾の情勢が織り込まれているあたりは大人な語り口を感じさせて(少数民族差別とか白色テロとか921大地震とか総統選といった要素がサラリと出てくる)、ちょっと「はちみつ色のユン」(DVDを出せ!m9`Д´) ビシッ)を連想したりもしましたよ(って、両作品とも「ベルセポリス」からの影響なのかもしれませんがー)。ハッキリ言って、本作ではドラマチックなことなんて大して起きないし、親友のハーフ少女ベティも含めて、いわゆる「勝ち組の人生」を送っているワケではないものの、人生の出来事一つ一つをアニメで丁寧に美しく愉快に描かれると「“平凡”と言われる人生だって輝いていて価値がある」と思わされてね、スゲー胸を打たれた…って、伝わりますかね。自分に当てはめてみるとさ、奥さんと娘と3人で手をつないで歩いたりするだけでも、それだけだって、何物にも代えがたい瞬間だものね。


本作のビジュアルは「思い出の中にある美しい風景」って感じがしてね。


こんな“アントニオ猪狩の愛人”気分になるシーンが多数でしたよ(「グラップラー刃牙」より)。



つーか、実際に「“平凡”と言われる人生だって輝いていて価値がある」んですよ。好きな人には申し訳ありませんが、もうかなりの年齢でお金もたくさん持っている高須克弥さんとか百田尚樹さんとかが今でも承認欲求をこじらせて差別発言を連発しているのを見ると、そりゃあお金はスゲーほしいんですけど(汗)、「人間は金や地位じゃないんだな」とは思うじゃないですか。本作のチーは「台湾で両親と暮らす」という選択をするワケですが、それって「やっぱり家族が一番!(o^-')b」というオチなのではなく。「幸せ」というのは自分の心の持ちようによって変わってくるものってことなんですよね。そして、だからこそ人生はいつでもリスタートが可能だってことなんですよね、たぶん。エンドクレジットで流れる主題歌「幸福路上 On Happiness Road」の歌詞がまた素晴らしくて(たぶん翻訳も見事なんでしょうな)、特に「幸せは雲間から差し込む光の歌」というフレーズは、僕が3度転生しても書けない美しさであり、心を揺さぶられまくって涙が止まらなかったです。幸せは雲間から差し込む光の歌…。幸せってのは雲間から差し込む光の歌なんでしょうな…(どことなく疲れた雰囲気の文章)。


ジョリン・ツァイさんが歌う主題歌「幸福路上 On Happiness Road」を貼っておきますね↓




その他、思ったところを書いておくと「チーとベティの友情描写が好き」とか「チーが就職する出版社の編集長が飼っていた白猫が可愛い」とか「環境的にあまり恵まれていないムードの地域なのに『幸福路』と名付けられているあたり、『HiGH&LOW THE WORST』『希望ヶ丘団地』と重なった」とか「ソン・シンイン監督、本作のために自分でアニメスタジオを設立したのがスゲェな」とかとかとか。本当にね、「『幸せ』ってなんだろうな… (ノω・、) グスン」なんて考えさせられる、とても素晴らしい作品でしたよ。とりあえず僕は妻子を大事にしようと思います(小並感)。本作はマジで観て損はないと思うので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいな。




劇場で売られていたソン・シンイン監督のエッセイ。つい買っちゃったけど、まだ読んでないぜ!



監督が影響を受けたというアニメ。原作漫画(超素晴らしい!)しか読んでないんだよな…。



非常に連想した高畑勲監督作。普通に好きさ。



グイ・ルンメイがファム・ファタールを演じた映画。僕の感想はこんな感じ








音楽(ネタバレ)

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※今回の記事は、本作のプロデューサーである松江哲明監督による「性行為強要事件」についての文章が多く書かれていて、ダラダラと無駄に長いので、そういうのが苦手な方は読まない方が良いです。








音楽



2019/日本 上映時間71分
監督・脚本・絵コンテ・キャラクターデザイン・作画監督・美術監督・編集:岩井澤健治
原作:大橋裕之
プロデューサー:松江哲明
アソシエイトプロデューサー:迫田明宏
協カプロデューサー:九龍ジョー
プロジェクトマネージャー:中島弘道
撮影・編集:名嘉真法久
音響監督:山本タカアキ
音楽:伴瀬朝彦、GRANDFUNK、澤部渡
ロトスコープミュージシャン:Gellers、ホライズン山下宅配便、澤部渡、安藤暁彦
劇中曲:GALAXIEDEAD、井手健介、野田薫、オシリペンペンズ
主題歌:ドレスコーズ
声の出演:坂本慎太郎、前野朋哉、芹澤興人、駒井蓮、平岩紙、山本圭祐、大山法哲、鈴木将一朗、林諒、早川景太、柳沢茂樹、浅井浩介、用松亮、澤田裕太郎、後藤ユウミ、小笠原結、松竹史桜、れっぴーず、姫乃たま、松尾ゆき、天久聖一、岡村靖幸、竹中直人
パンフレット:★★★★★(1000円/インタビューや対談が超充実しているし、大橋裕之先生の描き下ろし漫画も入ってて、本作が好きな人はマストの一冊)
(あらすじ)
楽器を触ったこともなかった不良学生の研二(声:坂本慎太郎)、太田(声:前野朋哉)、朝倉(声:芹澤興人)の3人は、思いつきで『古武術』というバンドを結成。そんな彼らに『古美術』のメンバー、森田(声:平岩紙)は坂本町ロックフェスティバルへの出演を薦め……。(以上、Movie Walkerより)

予告編はこんな感じ↓




90点


頭に来ました。


僕の気持ちを代弁する椎名一重を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。



ううむ、当ブログは「映画批評ブログ」ではなく「映画“体験”の備忘録」なのでね、これから非常に面倒くさい長文を垂れ流しますよ。まぁ、2年前に「映画 山田孝之 3D」の感想の中で書いたことと被るんですけど(汗)、僕的には大事なことなので、まず、本作のプロデューサーの松江哲明監督について思うところを書きますね。松江監督については、僕が好きなアクション映画とは関係のないジャンルの人だから、2009年までは興味がなかったんですが、なんとなく「ライブテープ」を観てみたら、スゲー感動しましてね。それ以降の作品である「トーキョードリフター」「フラッシュバックメモリーズ 3D」は劇場に足を運んだし、著作も読んでスゲー感心したし、Twitterもフォローして「いいこと言うなぁ (´∀`)」と思ってましたよ。

で、松江監督のことを検索する過程で「出演者の加賀賢三さんが2007年に書いたブログ」を読んだら、そこには「童貞をプロデュース。」という映画で「性行為を強要されたこと」や「意に反して劇場公開されたこと」が書かれていて。これって男女を逆にすれば即大問題になっていた所業だし(という僕自身の文章が「男性が性被害を訴えることの難しさ」を表していたりもする)、僕もマチズモ全開だった職場で似たようなことがあったから同情はしたけれども。とはいえ、その後、定期的に上映されているっぽかったから、当事者間の問題は解決したんだろうなと。むしろ「いつか『童貞をプロデュース。』を観てみたいものだなぁ」ぐらいの気持ちだったから、2017年8月25日、10周年イベントの舞台挨拶で加賀賢三さんが牙を剥いた時「えっ、解決してなかったの!? Σ(゚д゚;)」と素直に驚きました。事件の詳細については「映画は人助けをしない」さんの「松江哲明『童貞。をプロデュース』舞台挨拶事件の背景にある2つの事件と関連性について」を読んでいただくとわかりやすいと思います。


2017年8月25日の舞台挨拶の動画を貼っておきますね↓




まぁ、いきなりガチを仕掛けられて対応できないのは仕方ないとしても、8月31日に松江監督&配給会社側が出した「8.25(金)「童貞。をプロデュース」 10周年記念上映中止の経緯・ご報告につきまして」という文章が驚くほど不誠実だからゲッソリしましてね…(しみじみ)。でも、僕はこの時点では「松江監督にも言い分がある」とは思っていたから、謝罪するにせよ、反発するにせよ、何らかの対応はするんだろうなと、2パターンの期待をしてた。ファン的な目線では、松江監督は普段から「ドキュメンタリーや映画制作についての意識が高い文章」をスゲー書いてたからさ、町山智浩さんが提案したように、今回の事件全体を総括するような作品を撮ってアンサーするんじゃないかと思っていたら、そんなことはなく。じゃあ、「音楽」という映画をプロデュースしている→公開時に「性行為強要事件」について騒がれることは目に見えているんだから、「本人的に加賀さんに謝りたくないとしても、作品(及び携わっている人たち)のために“大人として”何らかの対処はするんだろうな」と思ってみても、そんなことはなく。

結局、何にも起きずに2年経過。2019年12月5日、映画ライターの藤本洋輔さんによる「『童貞。をプロデュース』強要問題の“黙殺された12年”を振り返る 加賀賢三氏インタビュー」が公開されると、SNSでは2年前以上の話題となって。マズイと思ったのか、13日に松江監督&配給会社側が謝罪文をアップするも、それがまた「とりあえず謝ってみたよ」感が全開だったため、本当に幻滅したというね…。2年前、「加賀氏の一方的な主張を受けて一部で喧伝されているような、本作が暴力で作られた映画であるという風評は、すべて事実無根であり、明確に否定します」なんて書きながら、加賀さんのインタビューを読んでマジで反省したなら、それはそれで良いけどさ、ネットに文章をアップするだけで本人には直接謝らないって、「それで謝罪したことになるの?(°д°;)」というか(そんな対応で許される職場で働いてみたいわ)。結局、「自然消滅を待っていたら、また騒がれちゃったから、とりあえず謝罪文をアップしてみた」程度にしか見えないじゃないですか…。


ちなみにドキュメンタリー雑誌「f/22 第2号」にも加賀賢三さんのインタビューが載っております。



で、やっと本作の話。面白い音楽映画を撮ってきた松江監督ならプロデューサーという立場ながらも良い仕事をするだろうし、原作漫画は未読ながらも大橋裕之先生の絵は好きだし、岩井澤健治監督がスゲー地道に作っていた話を何かで読んで興味が湧いたから、つい生ラフ原画付きの前売り券を購入しまして。ただ、松江監督が携わったドラマ「このマンガがすごい!」については、松江監督への不快感でイライラして観られなかったから、できれば公開前には加賀さんに謝ってほしい…と思っていたけど、そんなことはなく。観るのは迷ったものの、作品としての評判は良いし、前売り券もあるし、たまたまタイミングも合ったから、1月17日(金)、新宿武蔵野館で鑑賞してみれば、これがまた超素晴らしい青春音楽映画だったというね… (`Δ´;) ヌゥ


諸々のgif。劇場は9割ぐらい埋まってましたよ。


僕の気持ちを代弁する寂海王を貼っておきますね(「バキ」より)。



控えめに言っても、ちくしょう、スゲー面白かったです。ストーリーは「ボンヤリした日常を送っていて、楽器を弾いたこともない不良たちがなんとなくバンドを結成して、地元の小規模なフェスに出演する」って感じでしてね。ロトスコープの手法で描かれた“素朴なテイストのキャラクターたち”が織りなすオフビートかつ独特なやり取りにかなり笑わされるだけでなく(僕的には敵対する不良・大場の子分が何度も拳を振り上げるくだりが好き)、主人公たちが繰り広げる「音楽」は初期衝動に溢れていて、「スバラシイッッ!ヽ(`Д´)ノ」としか言いようがなくて。さらに、劇中で使われる楽曲のクオリティも高くて(仲良くなるバンド「古美術」のボーカルが歌い始めると声が全然違うのが好き)、特にクライマックス、バンド「古武術」が繰り広げるパフォーマンスのスゴさと言ったら! ラスト、舞台上で笛を捨てた研二がソウルフルに歌い出した時の衝撃は凄まじいものがあって、エンドクレジットでその部分を岡村靖幸さんが担当していたことを知った時は爆笑しましたよ。


僕の気持ちを代弁する寂海王を貼っておきますね(「バキ」より)。



なんとなく岡村靖幸さらにライムスター「マクガフィン」を貼っておきますね↓




鑑賞後、未読だった原作漫画を買ってみたら、これもこれで素晴らしい作品だったし(思わず大橋裕之先生の他の漫画も買っちゃった♪)、その上で映画版が漫画の魅力を損なっていないどころか、「コマとコマの間」までも見事に映像化していることがよ〜くわかったというか。「この部分をこう映像化したのか!Σ(゚д゚;)」とか「あの部分はオリジナルなのか… (`Δ´;)」と、あらためて映画版に感心することも増えた…ってな調子。正直、また観に行きたいし、サントラが出るならほしいし、ソフトだってほしいし、間違いなく今年のベストの1本だと思ってるし、もう1度書きますけど、スゲー面白かったんですが、しかし。うーん、やっぱりダメだと思うんですよね…。


なんとなく徳川光成の画像を貼っておきますね(「バキ」より)。



公開されたばかりの作品に対してこういう文章を書くのは気が引けるんですが、残念ながら「性行為強要事件」をやった男が関わっている映画ってのは、相当気まずいですよ。いや、僕だって、仕事上のことで意図せずにパワハラをしていて、元部下とかに恨まれていることがないとは言い切れないし、叩けばホコリが出まくると思いますよ。そもそもモノ作り業界はやりがい搾取やパワハラと紙一重な部分があるんだろうし。でも、加賀さんが遭った被害は次元が別というか(インタビューによると作品を乗っ取られた被害もあるワケだし)。例えば、コカインで捕まったピエール瀧さんの映画は普通に上映すれば良いと思うし、大麻で捕まった高野政所さんの音源は普通に復活&流通させてほしいと思うけど、性暴力事件を起こした新井浩文さんはアウトじゃないですか。「台風家族」自体は面白い映画だったけど、やっぱり新井浩文さんの姿を観るとスゲー気まずいし、被害者は納得できないよなと。これって、加賀さんのケースだって同じことだと思うのです。

つーか、松江監督は映画なんて愛してないんじゃないですかね。映画を観客に届けるために日々働いている人たち(制作スタッフとか配給会社とか評論家とか)と比べたら、僕なんてゴミみたいな存在だし、その人たちの「映画愛」にはかなわないと思ってるけど(所詮、消費するだけなんだから)、とはいえ、本当に映画を愛してるなら、その作品を気まずい状態のまま公開すんなよって思う。鑑賞後、こんなツイートこんなツイートをしてみれば、そりゃあ「観ません」なんてリプをくれる人もいて、その気持ちは痛いほどわかる。内容も制作過程も初期衝動に溢れていて素晴らしい作品なのに、テメェ、なにやってくれてんだよという強い気持ち、強い愛。

もうさ、本作の協カプロデューサーの九龍ジョーさんの「松江哲明氏は加賀賢三氏に誠意ある謝罪をしてほしい」なんてツイートを読むとマジで可哀相すぎて泣けてくるし、本当にこの「音楽」という映画を愛しているなら、さっさと加賀さんが納得する対応をしてほしい。松江監督はこの映画にさまざまな貢献をしたんだと思ってるし、彼の書く映画評は好きだったし、(僕が観た範囲では)彼が撮った作品も楽しんで観たし、彼がプロデューサーとして携わった映画「音楽」は本当に素晴らしいと思っているから、観客を微妙な気持ちにさせないでほしい…って、伝わりますかね。


ここまで読んだ人の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



いや〜、よくわからない文章をダラダラ書いちゃいましたな…。何はともあれ、本作が超素晴らしい青春音楽映画なのは間違いないと思うんですけど、とはいえ、「性行為強要事件」の被害者に誠実な対応をしていない加害者がプロデューサーとして関わっている作品なので、不快感が先立つ人は観なくて良いと思うよ。おしまい。




大橋裕之先生による原作漫画。スゲー面白かった!



ワンカットで撮られた松江哲明監督作。スゲー良い音楽映画だと思います。








カーマイン・ストリート・ギター(ネタバレ)

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カーマイン・ストリート・ギター



原題:Carmine Street Guitars
2018/カナダ 上映時間80分
監督・製作:ロン・マン
製作総指揮:カーター・ローガン、マイケル・ハーシュ
脚本:レン・ブラム
撮影:ジョン・M・トラン、ベッキー・パーソンズ
編集:ロバート・ケネディ
音楽:ザ・セイディース
出演:リック・ケリー、シンディ・ヒュレッジ、ドロシー・ケリー、エスター・バリント、クリスティン・ブジー、ネルス・クライン、カーク・ダグラス、エレノア・フリードバーガー、ビル・フリゼール、ダラス・グッド、トラビス・グッド、デイブ・ヒル、ジェイミー・ヒンス、スチュアート・ハウッド、ジム・ジャームッシュ、レニー・ケイ、マーク・リーボウ、チャーリー・セクストン
パンフレット:★★★★(650円/人物紹介やキーワード解説などの記事がしっかりしてる! 少し安いのもいいね)
(あらすじ)
グリニッジ・ビレッジにあるギターショップ「カーマイン・ストリート・ギター」。寡黙なギター職人のリック・ケリー、見習いのシンディ、リックの母親の3人で経営しているこの店では、ニューヨークの建築物の廃材を使いギターを製作している。チェルシー・ホテルやニューヨーク最古のバー・マクソリーズなどの廃材をリックが持ち帰り、ギターとして復活させることで、長年愛されてきた街の歴史がギターの中に生き続ける。ビル・フリゼール、マーク・リーボウ、チャーリー・セクストンといったギタリスト、映画監督ジム・ジャームッシュも訪れるギターショップのある1週間を追っていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




65点


現在、「2019年に観たにもかかわらず感想をアップできなかった映画」が74本もあるから、年明けから血を吐きながら毎日ブログ更新しているんですが…。ちくしょう、昨日の「音楽」の感想にスゲー時間かかっちゃったので、本日は「あまり思い入れがないのでササッと感想が書ける映画」として、本作の記事をアップしておきますね。まず、「なぜこの作品を観よう思ったのか?」を書いておくと、ポスターなどの雰囲気から「偏屈なオッサンが古いレコードを集めるだけ」を映したドキュメンタリー「さすらいのレコード・コレクター 10セントの宝物」を思い出しまして。ああいう「自分が好きなものを語る人」に好感を持っているのもあって、つい前売り券を購入。8月10日の公開から2ヵ月以上経った10月24日、アップリンク吉祥寺で鑑賞いたしました。案の定、楽しかったです (´∀`=) イイワァ


前売り特典は「本秀康氏描き下ろしオリジナルポストカード」でした。


スクリーン4、10人ぐらいはいたかなぁ(うろ覚え)。


アップリンク吉祥寺で映画を観るときは、つい伊良コーラを飲んじゃうというね (ノ∀`) フトッチャウ



もうね、驚くほど短めに感想を書いておきますと、予想通りの面白さというか。本作はグリニッジ・ビレッジにあるギターショップ「カーマイン・ストリート・ギター」にて、ギター職人のリック・ケリーのところにいろいろな有名人の客が来ては、見習いのシンディを交えながら「あーでもない」「こーでもない」といった話をしていく1週間を描いてまして。本作の主人公リックは、ニューヨークの古い建物の廃材を使ってギターを作っている職人なんですが、仕事で作るだけでは飽き足らず、自宅に帰ると趣味でもギターを作っているほどの男だから、「マジかよ… (`Δ´;) ヌゥ」と。観る前に想像していた通り、そんなリックと客の「愛情溢れるギター話」を聞いているだけで、なかなか面白くて。TBSラジオの「アフター6ジャンクション」という番組を聴いていてよく感じることなんですけど、自分に興味のない事柄でも「好きな人の話」ってのは楽しめるもんなんだなぁと、あらためて思ったり、思わなかったり (・ε・) ドッチダヨ


店長兼職人のリックったら、帰宅しても趣味としてギターを作っているというのだから、ビックリですよ。


上記の発言を聞いた僕の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



あと、会話シーンで切り返しショットが頻繁に使われるのが、ちょっと珍しくて。上手く書けないんですけど、普通のドキュメンタリーのようにナマっぽくなくて、どことなく人工的な感じがした…って、そもそも映画は人工物だからおかしな話ですな ┐(´ー`)┌ ナーニイッテンダカ よくよく考えればわずか7日間に有名人がやたらと来店するのも嘘くさいだけに、わざとそういう「フィクションですよ」的なムードを漂わせたのかもしれないし、まったく違うかもしれないな… (・ε・) ドッチダヨ その他、「ジム・ジャームッシュが出てきた→本作が1週間の出来事を描いているのは『パターソン』を意識したのかな(作品のゆったりした雰囲気も似てるし)」と思ったりもしましたよ。何はともあれ、ロン・マン監督は何気に観ていた「ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男」も良い映画だったような気がしないでもないし(うろ覚え)、ちゃんと「腕のある人」なんでしょうな。


「パターソン」の予告編↓ スゲー良い映画ですぞ。




一応、オチを書いておくと、「オレのギター作りはこれからだッ!ヽ(`Д´)ノ」ってな調子で終わってました。ハッキリ言って、劇中に登場した一流ミュージシャンの方々とか素晴らしそうなギターの数々とか、そういった部分のスゴさはよくわからなかったし、間違いなくベストテンとかには入れない作品だけど、熱い人たちが観られて楽しかったです (´∀`=) イイワァ まぁ、僕の拙い感想をここまで読んで、それなりに面白そうだと思った人なら、観て損はしないと思います。おしまい。




もう配信は始まっているし、ソフトも販売中なのです。



連想した映画。日本盤がなかったので輸入盤(日本語字幕ナシ)を貼っておきますね。僕の感想はこんな感じ



「1週間つなばり」で少し思い出したジム・ジャームッシュ監督作。僕の感想はこんな感じ



何気に観ていて驚いたロン・マン監督作。僕の感想はこんな感じ








先週の備忘録(2020/1/14~1/20)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓

火曜日、仕事→映画鑑賞
水曜日、仕事→接待→映画鑑賞
木曜日、映画鑑賞→仕事→映画鑑賞
金曜日、仕事→映画鑑賞→「公開飲みーティング2020」へ!
土曜日、奥さんに謝罪→和解!
日曜日、映画鑑賞→せのちんさんの舞台を鑑賞
月曜日、仕事→映画を3本鑑賞
※先週は映画を9本観ました。
※先週の「アトロク」「スキー特集」「メラニーさんのアカデミー賞予想」が良かったです。



お気づきの方もいらっしゃると思いますが、今年に入って…というか、昨年の12月29日から毎日ブログを更新しているのです。だからといって、仕事は暇ではないし、新作映画の鑑賞本数を減らしているワケでもないので、ちくしょう、なかなか大変ではあって。で、そんな中、「パラサイト 半地下の家族」を2回観ているので、厳密には先週観た新作映画は8本であり、アップできた感想は6本…ということで。現在、「溜まっている映画の記事」は2019年の分が73本になったものの、2020年の分が9本になったというね。結局、合計すると先週よりも2本増えてしまいましたが(汗)、今月中には残り60本台にしたいところです… (・ω・;) ガンバラネバ


<2019年のアップしていない映画の感想一覧>
ある少年の告白
ナイトクルージング
レプリカズ
えいがのおそ松さん
町田くんの世界
プロメア
ビューティフル・ボーイ
劇場版 響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ
神と共に 第一章 罪と罰
神と共に 第二章:因と縁
一文字拳 序章 最強カンフー少年対地獄の殺人空手使い
帰ってきた一文字拳 最強カンフーおじさん対改造人間軍団(短編)
メン・イン・ブラック インターナショナル
スノー・ロワイヤル
きみと、波にのれたら
ハッピー・デス・デイ
今日も嫌がらせ弁当
ハウス・ジャック・ビルト
ハッピー・デス・デイ 2U
ゴールデン・リバー
主戦場
無双の鉄拳
ワイルド・スピード スーパーコンボ
北の果ての小さな村で
あなたの名前を呼べたなら
チャイルド・プレイ
守護教師
さらば愛しきアウトロー
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
風をつかまえた少年
トリプル・スレット
サマー・オブ・84
ロケットマン
HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ
ディリリとパリの時間旅行
ヘルボーイ
SHADOW 影武者
ジョン・ウィック:パラベラム
感染家族
クロール 凶暴領域
ベン・イズ・バック
アド・アストラ
ライリー・ノース 復讐の女神
見えない目撃者
エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ
フッド・ザ・ビギニング
惡の華
いなくなれ、群青
スペシャルアクターズ
アップグレード
牙狼〈GARO〉月虹ノ旅人
Thunderbolt Fantasy 西幽玹歌
ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん
ブライトバーン 恐怖の拡散者
HiGH&LOW THE WORST
ホテル・ムンバイ
空の青さを知る人よ
最高の人生の見つけ方
ひとよ
台風家族
宮本から君へ
ボーダー 二つの世界
存在のない子供たち
IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
真実
アイリッシュマン
殺さない彼と死なない彼女
エンド・オブ・ステイツ
スーパーティーチャー 熱血格闘
ファイティング・ファミリー
エッシャー 視覚の魔術師
ドルフィン・マン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ

<2020年のアップしていない映画の感想一覧>
ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋
ドクター・スリープ
ハルカの陶
パラサイト 半地下の家族
ヒックとドラゴン 聖地への冒険
ジュマンジ ネクスト・レベル
エセルとアーネスト
ジョジョ・ラビット
エクストリーム・ジョブ


で、先週の体調はずっと「風邪が良くなったような…あまり良くなっていないような… (´・ω・`)」という低空飛行気味だったんですが(1週間以上、筋トレしてない…)、金曜日は相互フォローしているじゅかさんのご厚意により、チケットが即完だったライムスターのトークイベント「公開飲みーティング2020」に行けた&いろいろなアトロクリスナーの方々と出会えたり、土曜日はそのお陰で奥さんと仲直りできたりと、全体的には良い感じ。月曜日は小山で映画を観る予定だったものの、お目当ての「ロボット2.0」「地獄少女」「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」ハシゴできない上映スケジュールだったのと、午前中に片付けなくてはならない仕事ができてしまったので、断念して次週に繰り越し(「シティハンター」は諦めた)。ただ、仕事の後に1ヵ月フリーパスを駆使して観た映画3本がどれもスゲー良かったから、結果オーライ、ですな(どことなく偉そうな口調で)。


「公開飲みーティング2020」、楽しいだけでなく、とてもタメになりました。


そう言えば土曜日には“最後の「映画秘宝」”が届いたりしてね…。この雑誌についてはこんな気持ち。


日曜日は映画を観てから、せのちんさんの舞台を鑑賞。スゲー良かったです (°∀°)b ヨカッタ!


ちなみに先週観た映画で一番面白かったのはこれでした。もう1回観る!



今週の予定を書いておくと、火曜日は仕事、水曜日と木曜日は仕事の合間に「今週で上映が終わってしまう“前売り券を買っていた映画”」を観まくって、金曜日もそりゃあ仕事。土日は妻子にスケジュールを優先しつつも仕事をしたりして、月曜日はボランティア&仕事…ってな調子。できればブログ更新と筋トレも毎日実施して、隙があったら練馬の「か和もっち」に行こうと思っております(火〜金のどれか)。つーか、TRPGもやりに行きたいし、ああん、時間がない!ヽ(`Д´)ノ


最後に今月の推薦曲、RAM RIDERさんの「東京論」のMVを貼っておきますね↓




以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。






酒席に差し込む魔! 自らの過ちを悟って妻に謝罪した顛末!!

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※今回の記事は、非常にどうでも良い内容なので、別に読まなくても良い気がします。

 

実は今年の1月2日、横浜にある僕の実家に帰った時、奥さんとケンカをしました。事の発端は、僕が次姉と口論になったこと。この日は毎年、母の家に姉夫婦やら甥っ子やらが集まって、昼間からお酒を飲みながら適当なコミュニケーションをとるのが恒例行事になっているんですが、紅白の「AI美空ひばり」の話題になって。ハッキリ言って、僕的にはいくら権利者が許可しようと気持ち悪いし、「コングレス未来学会議」的な恐怖も感じた的なことを話したんですが…。重度のユーミンヲタの次姉が「ユーミンは別」みたいなことを言いだしたから、僕は「ユーミンだけ『別』なんてことはないだろ ( ゚д゚) アホカ」と反発して、結構な言い合いになってしまったところ、奥さんが「もうやめて!」と間に入ってきて僕をにらんだのです。

 

 

1月2日、みんなで食べた寿司を貼っておきますね。

 

 

いつもは奥さんにたしなめられると0.5秒で矛を収める僕ですが、この時はかなりカチンときまして。なんて言うんですかね、僕の気持ちなんて理解しようともせず、一方的に乱暴な処理をされたような気分になったというか。例えると、ケンカの原因を分かろうともしない人が突然割って入ってきて「喧嘩両成敗」的なことを言いだしたような不快感。逆の立場として、もし「奥さんとお義姉さん」が言い合いをしていたら、そりゃあ僕だって止めますが、とはいえ、いきなり「アンタが悪い!m9`Д´) ビシッ」的な態度で接したりはしない…って考えると、本当にこの人は僕のことをバカにしてるんだなと。娘の手前、剥き出しにはしないものの、この日以来、奥さんはずーっと冷たい態度をとっていたんですが、今回は僕もまたずーっと怒っていて。つーか、僕が彼女に対してここまで頭に来たのは初めてであり、この件について和解することはないと思うほどだったというね(次姉には悪いと思ったので謝った)。

 

 

もうね、このぐらい怒ってましたよ(「刃牙道」より)。

 

 

だがしかし! 日が経つにつれて少しずつ怒りが収まってきたから、時の流れとは不思議なもの、ですな(知った風な口で)。さらに「ラスト・クリスマス」とか「アイネクライネナハトムジーク」とか「玩具の魔! イチゴちゃんの移植手術の記録」とか「幸福路のチー」とかとかとか、ブログに奥さんのことや家族のことを書いていると、「『AI美空ひばり』なんて、僕の人生的には心底どうでも良い話のせいで、なんでこんなことになったんだろ… (ノω・、) アタシッテホントバカ」と後悔するようになってきて。とはいえ、「好きな人にバカにされている」と思うと本当に頭に来るし、何よりも悲しくて辛いので、やっぱり関係を修復する気にはなれない…。そんなふうに考えていた時期が僕にもありました ( ´_ゝ`) エラソウ

 

 

なんとなく達観したムードの範馬刃牙を貼っておきますね(「バキ」より)。 

 

 

1月17日(金)のこと。この日は深夜0時から「ロフトプラスワン」にて、ライムスターのトークイベント「公開飲みーティング2020」が行われることになってましてね。チケットは即完→入手できなかったので、すっかりニコ生で視聴するつもりだったんですけれども。たまたまTwitterを覗いた時に、相互フォローしていたじゅかさんの「チケットをお譲りできます」というツイートが目に飛び込んできたのです。

 

 

僕が目撃したツイートのスクショを貼っておきますね。

 

 

正直、迷った。知らない人にこっちからリプとかDMとか送ったことないし…。ただ、① 7000人ぐらいフォローしている→ツイートが流れまくっている状況下、② たまたまTwitterを開いたらこれが出てきたってことは、何らかの運命なのではないか。そう思った僕がDMしてみれば、ちょうど1人目だったため、観に行けることになったというね (・∀・) ヤッタネ! 当日は、仕事が終わってから「音楽」を観て、「ロフトプラスワン」の前で待ち合わせ。じゅかさんとお会いすると、チケット代+「カネジュン先生の著作」を渡しまして(カネジュン先生の本はお礼を兼ねた布教)。いそいそと会場に入れば、アトロクリスナーオフ会で会う人やらTwitterの「#utamaru」でお見かけする相互フォローの方々がいたので、急遽合流。ラジオ話やら映画話やらをしながら待っていたら…開始時刻からちょっと過ぎたあたりで、「公開飲みーティング2020」がスタートいたしました。

 

 

この日は仕事帰りに書店でプレゼント用の「バキロク」を購入。

 

移動して、新宿武蔵野館で「音楽」を鑑賞。こんなツイートとかこんなツイートを投下して。

 

鑑賞後は小腹が空いたので、「バーガーキング」でフォーチュンバーガーを食べてみれば、小吉…。

 

で、「ロフトプラスワン」に足を運んだ…という流れでございます。

 

 

ライムスターのライブが素晴らしいのはもちろんなんですが(だって「King of Stage」ですからね!)、あのお三方はトークがまた抜群に面白いのも有名な話。気心が知れた高橋芳朗師匠も交えて、あーでもないこーでもないと冗談を交えながら、自分たちが作る音楽やライブの話を繰り広げていって、客席は笑い声が絶えなくてね…(しみじみ)。今、ヒザが悪いので、痛くて長時間座っていられなかったりはしたものの(途中、席を立ってトイレの方で観たりもした)、「本当に良いイベントだなぁ (´∀`=) ホクホク」ホクホク顔で楽しんだ次第。

 

 

「ビールジョッキ」が売られていたので、つい買っちゃいましたヨ (´∀`) エヘヘ

 

 

で、ここからが本題。確か午前4時半ぐらいだったと思うんですが(うろ覚え)、高橋芳朗師匠が「自分で書いた歌詞に勇気づけられることなんてぜんぜんあるよ」というMummy-Dさんの発言(「ツアー日記」第35回より)を本人に聞いたりした後、宇多丸師匠に同じ話題を振ったら、宇多丸師匠がピリッとした雰囲気で返答したんですよ。外野から見た限りでは「あ、高橋芳朗さんはそういうことが聞きたいんじゃないんだけどな… (´Д`;)」と思いながらも、真面目に受け取った宇多丸師匠がそう返すのもわかるし(僕ら観客が笑ってたのも神経を逆撫でしたっぽいし)、でも、なんか気まずい空気だな…と思った瞬間、「これか!Σ(°д° ) クワッ!」と。

 

1月2日の次姉と言い争った場面がオーバーラップした…というか、「あの日の奥さん」気分になったというか。そうか、奥さんは僕をバカにしたから会話を遮ったのではなく、家族の酒席で悪い雰囲気を作ってしまうような男でいてほしくなかったのだ。いや、宇多丸師匠の場合は「ニコ生でも放送中のトークイベント」の中であり、「自分の領分に関わる大切なこと」だから、ピリッとしても全然OKというか、「それとこれとは話はべつ!」なんですけど、僕の場合はそもそも「AI美空ひばり」という心底どうでも良い話題が原因ですからね…。宇多丸師匠のように「大切なこと」ならともかく、あんなどうでも良いことにこだわって空気を悪くした僕はあまりにも人間が小さいというか、本当にバカでした。なぜ人間とはこうも愚かな生き物なのでしょうか…(勝手に自分以外の人たちも巻き込んだ文章)。猛省した僕は、翌土曜日の夕食時、あえて娘とお義母さんがいる前で心から謝罪してみれば! 奥さんたらスムースに許してくれて、今はとても仲良しなのでしたーーという、NO-RO-KE!m9・∀・) ビシッ

 

 

ちなみにイベント中、カレーを5杯食べたんですが、一番美味だったのは「本格インドカレー」だった記憶(味と値段が比例した印象)。

 

 

ということでね、「お前が悪いんだから、意地張ってちゃ駄目だぞ (▼∀▼)b」とイベントを通じて優しく諭してくれた宇多丸師匠、微妙になった雰囲気を戻そうと頑張ってたMummy-DさんにDJ JINさん、そして高橋芳朗師匠には感謝しかなくて。おかげさまで奥さんと仲直りできましたよ。本当にありがとうございました。「公開飲みーティング2020」はまだニコ生でタイムシフト視聴できるので、興味がある方はぜひ観てみてくださいな。もうね、仲直り後の僕はまさにバラ色の日々というか、「幸せは雲間から差し込む光の歌」であり、「青雲、それは君が見た光」であり、「アマゾン、それは誰しもが闘う理由」(なんだこれ)。みなさんも怒ることはあるだろうし、それはそれでとても大切なことですけど、ただ、怒っている時、冷静に自分を鑑みることも大事なのかもしれませんな。おしまい。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『映画秘宝2020年03月号』のアンケートに参加しました」というご報告

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まぁ、タイトル通りの話ですけど(汗)、昨年に続いて、1月21日(火)に発売された「映画秘宝2020年03月号」の「ベスト&トホホ」のアンケートに参加いたしました。

 

 

献本していただいたので、土曜日には届いていたというね ( ̄ー ̄) ニヤッ

 

 

「映画秘宝」は憧れの雑誌…というよりも、助けていただいた雑誌。昔はネットなんか今ほど流行ってなかったから(僕が趣味でネットを使う用になったのは00年代半ばと遅めだったし…)、アクション映画が好きな人間なんて、いわゆる“映画通”の方々からバカにされがちだったし、ジャン=クロード・ヴァン・ダムのファンなんてさらに肩身が狭かったけれども。「映画秘宝」は、そんな僕に寄り添ってくれた雑誌(まぁ、ヴァン・ダムのことを褒めていたことはあまりないけど)。僕がこのブログで町山智浩さんのことに触れる時、なるべく「尊敬する」を付けるようにしているのは、「映画秘宝」を立ち上げてくれたことへの感謝を忘れないようにするためなのです。

 

書店で「ブルース・リーと101匹ドラゴン大行進!」を見つけて以降、新刊は必ず購入してたし、隔月刊化→月刊化してからは毎号欠かさず購入してた。最近は「ネットで十分」なんて人も少なくないようですが、ちゃんと「映画秘宝」にしかない情報&読めないインタビューも載っていたし、ライターさんたちの文章は面白かったし、これがわずか1000円ちょっとで読めるなんて、超オトクと思ってました(ちなみに一番好きなコーナーは「最強新聞」)。で、スゲー楽しみだったのが、1月に出る「ベスト&トホホ10」号でして。さまざまな人の映画ランキングが掲載されていて、映画の趣味の合わない人でも、ランキングで読むとそれはそれで面白くて。そんなランキングに自分も参加できるなんて、本当に夢のようでしたヨ (´∀`=) ウフフ

 

 

何をベストに選んだのかは秘密。ヒントは…ベルギー出身の人が主演の映画ってことぐらいカナー。

 

 

出版元である洋泉社の吸収合併により、この「映画秘宝2020年03月号」で休刊してしまうそうで…。来月からもう読めないことを考えると涙が止まらないんですが、しかし。「kamipro」「KAMINOGE」「Dropkick」に分かれながらも続いていたり、「ゴング格闘技」が「GONKAKU」として続いたりしたこともあったのでね、僕は復活することを期待しております。何はともあれ、「ベスト&トホホ10」号は面白いだけでなく、映画ガイドとして役立つので、このブログをチェックするような映画好きな方は、ぜひ買ってみてくださいな。もうね、長年、「映画秘宝」に携わった編集者&ライターさんたち、本当にお疲れ様でした…。そして、本当にありがとうございました!ヽ(`Д´)ノ

 

 

 

 

 

 

 

 


シアターまあの「里見家の人々」を観てきたので、ちょっとだけ感想を

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放送作家&舞台作家のせのちんさんが主催する劇団・シアターまあの舞台は、過去にやった5回とも観てまして。どのお芝居も非常に素晴らしかったので、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の告知で知った今回の公演も観る気だったんですが、しかし。最近はブログの感想が溜まりまくっているせいで、なかなか足を運べなくて…。1月19日の公演最終日、下北沢トリウッド「エセルとアーネスト ふたりの物語」を観てから、いそいそとシアター711に足を運んできましたよ。

 

 

シアター711、たぶん前に杉作J太郎先生のイベント絡みで来た記憶。

 

作品のチラシを貼っておきますね。

 

 

正直、いつ観に行けるのかわからなかったので、チケットは予約していなかったんですけれども。せのちんさんがタマフル時代の「小劇場特集」で、「当日券は大体あるから大丈夫!m9`Д´) ビシッ」みたいなことを仰有っていたので、ドキドキしながらも両手ブラリ戦法で足を運んでみれば、無事入場できたから良かった良かった (´∀`) ヨカッタワァ もうね、「通路に置かれたイスに座る」という超満員状態であり、例によって舞台の美術がイイ感じでしてね…。せのちんさんの前説後、お芝居がスタートしたのです。

 

 

撮影OKだったので、舞台の写真を貼っておきますね。

 

部屋の隅にゴキブリホイホイと殺虫剤が置かれていたりとか、無駄にリアルで好感が持てました。

 

 

さて、率直な感想を書くと、スゲー良かったです  (°∀°)b ナイス! お話を簡単に書くと、7人姉妹+いとこが出入りする里見家に新しい同居人がやってきて、その愉快な日常の一コマ一コマがスケッチ的に描かれて積み重ねられていく…って感じですかね。そりゃあ、人情喜劇的なお芝居ですから、終盤には「それなりに重く、それなりに考えさせられる展開」が待ってまして。なるほど、だから姉妹の話にしたのか…なんて思いましたよ。つーか、本作は女性キャストたちが作り出す雰囲気がとても良くて。僕が「姉+母」とか「妻+娘+義母」とか、常に女性多めの環境で暮らしがちだからなのかもしれませんが、今まで観たシアターまあのお芝居の中で一番好きでしたね〜。

 

例によって、役者さんたちは芸達者揃いで、特にシアターまあには欠かせない小磯勝弥さんが安定の素晴らしさというか、「調子が良くて呑気な男」を演じさせたら天下一品だなと、あらためて感心しました 。それと、次女・義子役の南波有沙さんも相変わらず愉快で好きでしたよ。ちなみに、SHINYAさんが演じた真鍋昌平は「映画秘宝」を愛読する警察官”という設定だったので、ちょっとシンパシーを感じた…ってのはどうでも良いですかね。その他、なんかところどころ、後半の展開を匂わせる伏線が散りばめられていた気がしたので(うろ覚えだけど、役者さんの目線とかで!)、もう1回最初から観たかったなぁと。実は最近、ブログには書いていないんですけど(汗)、あるお芝居を複数回観に行ったりしてまして。その時の経験から「千秋楽のクオリティが一番高い」印象があったのもあって、結局、最終日に来ちゃったワケですが…。こんなことなら早めに観ておけば良かったと後悔した次第 (´・ω・`) ウーン

 

 

撮影OKだったので、出演者の写真を貼っておきますね。

 

 

鑑賞後は、台本(1000円)を買いまして。下北沢駅までの帰り道、ついお好み焼き屋に入ってしまい、軽く飲みながらたこ焼きを食べてしまったのは、芝居に「銀だこ」が出てきて美味しそうだったからーー (ノД`) アァン まぁ、何はともあれ、今回も素晴らしいお芝居でした (・∀・) ヨカッタ! ちなみに僕の隣りに小学生ぐらいの女の子が座っていたんですが、なかなか楽しそうに観ていたので、もし来年もやるなら、今度は妻子を連れて行こうかと思っております。

 

 

シアターまあのお芝居を観た後は、台本を読みながら…。

 

一人で飲むのが恒例となっているような。生ビール+たこ焼き+お好み焼き、美味でしたゾ  (´∀`=) ホロヨイ


 

おしまい。

 

 

 

 

 

 

 

追跡者の掟(ネタバレ)

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追跡者の掟



原題:The Tracker
2019/イタリア 上映時間94分
監督・脚本:ジョルジオ・セラフィーニ
製作:ジョルジョ・ブルーノ
製作総指揮:バリー・ブルッカー、スタン・ワートリーブ
脚本:ラブ・ベリー、スコット・マレス
撮影:アンジェロ・ストラマーリャ
出演:ドルフ・ラングレン、マルコ・マゾーリ、ブルース・マクガイア、コジモ・ファスコ、マルタ・ガスティーニ、エリザベス・キニア、アンナ・ファルチ
(あらすじ)
アイデン・ハカンソンは10年前のイタリア休暇中に妻と娘を誘拐の末に殺害された未解決事件により深い心の傷を抱えていた。ある日、イタリアから事件の情報を知っているという謎の電話を受ける。妻と娘の無念を晴らすため、復讐を胸に誓いながらアイデンは躊躇なくイタリアへ向かう。しかし見つけ出した電話の主は数日前に自殺していた…。そして新たな誘拐事件が発生。やがてアイデンは事件の裏に犯罪と汚職にまみれた警察の実態を知ることになる―。(以上、メーカー公式サイトより)

予告編はこんな感じ↓




60点


ここ数年はDVDの感想をまとめて書いているんですけど、ドルフ・ラングレン主演作ということで、単独の記事をアップしておきますよ。本作は2019年の7月にはリリースされていたんですが、なかなか観る時間が作れなくてね…。とは言え、2019年は「クリード 炎の宿敵」「アクアマン」によってラングレンの株が上がった→「ロッキー4」以来のドル高状態ということで(「デッドトリガー」はアレすぎてワーストに入れちゃいましたが…)、やはり本作も年内に観ておかねばと思いまして。12月中旬某日、レンタル屋で借りて来ました。「フツウだなァ… ( ゚д゚) ボソ...」と思ったり。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁する機動隊の警部・金光高を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



最初に超簡単なあらすじを垂れ流しておきますね。2008年7月29日、イタリアのターラントに家族旅行中の主人公アイデン・ハカンソン(ドルフ・ラングレン)が妻子を誘拐された末に殺害されちゃいまして。で、その10年後、ある刑事から「ご家族の件でお話が…」なんて連絡が来たのでターラントに行ってみたら、なんとその刑事が自殺していたので、新任の刑事アントニオ・グラツァーニ(マルコ・マゾーリ)と組んで腐敗した警察&犯罪組織に立ち向かう…って書くと、スゲー面白そうなんですけど、意外とそうでもないというね (・ω・;) ウーン たぶん邦題は激シブなリーアム・ニーソン主演作「誘拐の掟」あたりを意識したと思うんですが、確かに作品全体の雰囲気やラングレンを始めとする役者さんたちの演技は“渋め”であり、劇中に漂うムードは悪くないんですよ。

でも、脚本が地味に杜撰なんですよね…。敵も味方も「なんでそんな行動をとるの?」と疑問が浮かぶ場面が多いし、意味ありげに入れてくる幼いころの回想シーン(追跡者だとか狩人だとか)も不要に感じたし、サスペンス演出も上手くないし…。リアル寄りのアクションシーンがそれなりに用意されているものの、それも特筆する出来ではなかったし、なんて言うんですかね、雰囲気が良いからそれなりには観られるんですけど、だからと言って特に面白いワケではない…って、伝わりますかね。ただ、前に観たジョルジオ・セラフィーニ監督作の「レイジング・コップス」「アウトレイジ・ギャング」よりはマシになっていたし、とにかく作品のムードは渋めで悪くなかったのでね、ちょっと惜しいと感じた次第 (´・ω・`) ザンネン


僕の気持ちを代弁するビスケット・オリバを張っておきますね(「範馬刃牙」より)。



一応、身もフタもなくオチを書いておくと、2人は犯罪組織を潰して、さらわれていた汚職刑事の娘も見事救出。アントニオに子どもが生まれて終わってました。正直、ラングレンは渋かったし、アクションもそこそこ観られたし、何度も書くように雰囲気が悪くなかったので、あまり不満はないんですが、まぁ、「フツウだなァ… ( ゚д゚) ボソ...」って感じでしたよ。ラングレンのファンなら観ても損はしないような気がしないでもないと思ったり、思わなかったり (・ε・) オシマイ




ジョルジオ・セラフィーニ監督×ドルフ・ラングレン主演作。僕の感想はこんな感じ



それなりに好きなジョルジオ・セラフィーニ監督×ウェズリー・スナイプス主演作。僕の感想はこんな感じ



邦題が似ているリーアム・ニーソン主演作。僕の感想はこんな感じ



非常に株が上がったドルフ・ラングレン出演作。僕の感想はこんな感じ。










エッシャー 視覚の魔術師(ネタバレ)

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※今回の記事は、映画とはまったく関係のない画像がいくつも貼られていて、本作やマウリッツ・エッシャーが好きな方は不快になる恐れがあるので、気をつけて!




エッシャー 視覚の魔術師



原題:M.C. Escher - Het oneindige zoeken
2018/オランダ 上映時間80分
監督・製作・脚本・撮影:ロビン・ルッツ
脚本:マラインケ・デ・ヨンケ
ナレーション:スティーブン・フライ
出演:ジョージ・エッシャー、ヤン・エッシャー、リーベス・エッシャー、グラハム・ナッシュ、エリック・バードン
パンフレット:★★☆(700円/ちょっと内容は薄めだけど、杉原厚吉教授のコラムは勉強になりました)
(解説)
エッシャーの家族へのインタビュー、彼が遺した1000を超える書簡や日記、収集家の証言などから知られざるエッシャーの波乱に満ちた人生、そして創作の足跡を丁寧にたどる。また、70年代のサイケデリック・ムーブメントの時代にエッシャーからの影響を多大に受けたロックミュージシャンのグラハム・ナッシュへのインタビューや、人々の日常生活の中に見られるエッシャーの影響など、その創造力の源泉をCGアニメーションの手法も取り入れながらさまざまな角度から探っていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


現在、「2019年に観たにもかかわらず感想をアップできなかった映画」が73本もあるから、年明けからずっとブログ更新しているんですが…。ああん、仕事が忙しくて、本日の更新予定だった「パラサイト 半地下の家族」が書き終わらなかったので、今回は「あまり思い入れがないのでササッと感想が書ける映画」として、本作の記事をアップしておきますよ。まず、「なぜこの作品を観よう思ったのか?」については後で触れるとして、ついつい前売り券を買っちゃいましてね(微笑)。12月30日(月)、アップリンク渋谷で鑑賞いたしました(その後、「ドルフィン・マン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ」をハシゴ)。「エッシャァッ!ヽ(`Д´)ノ シャァッ!」と思ったり。


前売り特典は「ポストカード3種セット」でしたよ。


売店にはいろいろなエッシャーグッズが売られてました。


劇場は一番広いスクリーン1。20人はいたような、いなかったような… (・ε・) ドッチダヨ


なんとなく頭突きをするアントニオ猪狩を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



本作は、オランダの版画家&画家のマウリッツ・コルネリス・エッシャー(1898年~1972年)についてのドキュメンタリーでしてね。2人の息子(まだ生きているのがスゴい!)を始めとするさまざまな人のインタビューを交えながら(グラハム・ナッシュ曰く「ドラッグをやらないで、どうしてドラッグをやると見えるものが見えているんだ」とのこと)、彼の人生の足跡を辿りつつ、その作品世界をCGアニメーションを駆使してより幻想的に見せる…ってな構成。最後は「これからもっと評価されると思うよ (°∀°)b タブン」的なナレーションの後、エンドクレジットでエッシャーにインスパイアされたさまざまな作品が流れて終わってたような気がします(うろ覚え)。まぁ、良くも悪くも「NHKで放送されそうな真面目かつ丁寧な映画」という印象でしたよ。


なんとなく気合いを入れる加藤清澄を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



なんとなくエッシャーにインスパイアされた短編アニメを貼っておきますね↓




恥ずかしながら、エッシャーと言えば「ラビリンス 魔王の迷宮」「インセプション」に出てきたような<だまし絵>ぐらいの知識しかなかったので(「でんぐりでんぐり」とか初めて知った)、「知らないものを知る」という楽しさがあって。自分のことを「芸術家ではなく数学者」だと語っていたりするエッシャーのキャラクターは面白かったし(真面目で家族想いの学者って感じ)、彼の影響を受けた作品の多さにも驚かされたし、何よりもCGアニメーションで動くだまし絵や幾何学的なタイルアートがとても幻想的で、観てて楽しかったです。正直なところ、それほど盛り上がる場面はないので、ごめんなさい、途中で若干かったるくもなったんですが、鑑賞後は思わず劇場で売られていた図録を買っちゃった次第。


「ミラクル・エッシャー展」の図録、素晴らしいです。これだけ買っても良いんじゃないかしらん。


なんとなく気合いを入れる“山本稔のセコンド”と山本稔を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



そんなワケで、それなりにタメになったドキュメンタリーでしたヨ (・∀・) ヨカッタ! で、ここまで読んだ方はお気づきだと思いますが、僕がこの映画を観に行った理由は、どうしても「グラップラー刃牙」の登場人物が「エッシャァッ!(`Д´)」と叫ぶ画像を貼りたかったからーー。台詞の部分はすべてコラなんですけどね(「ダッシャァッ」の「ダ」を「エ」に変えてたりする)、頑張って記事を書き終わってみると、「僕はなぜこんなことがしたかったのかな…」と自問自答してしまう賢者タイム状態。何はともあれ、まだ上映されているのでね、エッシャーに興味がある方はこんな駄文は気にしないで観に行くとよござんす。


ということで、最後に頭突きをする範馬刃牙を貼って、お別れとしましょう(「グラップラー刃牙」より)。



おしまい (`Д´) エッシャァッ!




劇場で売られていた図録。実に良い買い物でした。



検索したら引っ掛かった1999年のドキュメンタリー。それなりに面白そう。



エッシャーの図版と詳細な生涯がわかる一冊だとか。でも、かなり高いです…。



エッシャーが自作について語ったエッセイ集とのこと。読んでみたい気持ちがなくはない。



エッシャーの作品の解説付きポストカードブック。お手頃ですな。



杉原厚吉教授が数学を使ってエッシャーの絵を説明した本みたい。僕には無理そうだな…。



エッシャーの作品の仕掛け絵本。「これはほしい!」と思ったら、amazonでは吐くほどの高値。



今回、いろいろと検索して見つけた絵本。ちくしょう…つい娘に買っちまったよ… (´Д`;) チクショウ









パラサイト 半地下の家族(ネタバレ)

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※本作については、間違いなくネタバレを知らないで観た方が面白いので、未見の人は観てから読んで!




パラサイト 半地下の家族



原題:기생충 Parasite
2019/韓国 上映時間132分
監督・脚本:ポン・ジュノ
製作:クァク・シネ、ムン・ヤングォン、チャン・ヨンファン
脚本:ハン・ジヌォン
撮影:ホン・ギョンピョ
美術:イ・ハジュン
衣装:チェ・セヨン
編集:ヤン・ジンモ
音楽:チョン・ジェイル
出演:ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン、チョン・ジソ、チョン・ヒョンジュン、パク・ミョンフン、パク・ソジュン
パンフレット:★★★(800円/)
(あらすじ)
キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていた。そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことに。そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れる。正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していく……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


※本作に関しては、宇多丸師匠による監督&主演俳優インタビューとか宇多丸師匠の的確な時評やら伊藤聡さんの素敵なレビューやら町山智浩さんの解説(220円)やらをチェックすれば十分じゃないかしらん。

基本的には肉体系アクション映画を好む僕ですが、そりゃあソン・ガンホ主演×ポン・ジュノ監督作となれば観る気マンマンということで前売り券を購入。2019年12月27日からスタートしていた先行上映に関しては、ちくしょう、特別興行ということで前売り券が使えなかったため、ちぎれそうなほどに下唇を噛み締めてガマンしましてね… (ノДT) クヤシイ... 公開週の1月14日(火)、ユナイテッド・シネマとしまえんにて前売り券を使って1回目を鑑賞。その後、ちょうど愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったので、1月20日(月)、TOHOシネマズ錦糸町・楽天地にて1カ月フリーパスを使って2回目を観てきました(で、「ジョジョ・ラビット」「エクストリーム・ジョブ」をハシゴ)。「リスペクト!(゚∀゚)」と思ったり。


前売り特典は「パラサイトオリジナル付箋」でしたよ。


UCとしまえんの3番スクリーン、7割ぐらい埋まってました。


2回目の時は、ついイチゴタピオカミルクティーを購入。モチモチしてて甘い!


9番スクリーン、5割ぐらいの入りでしたよ。



最初にあらすじを雑に書いておきますと。事業に失敗しまくった過去のある父ギテク、元ハンマー投げ選手の母チュンスク、大学受験に落ち続けている息子ギウ、美大を目指すも予備校に通うお金もない娘ギジョンの“貧乏なキム一家”は、半地下で暮らしながら内職で糊口をしのぐ日々だったんですけれども。名門大学に通う友人ミニョクが留学することになり、彼の代わりにギウが受験勉強中の女子高生ダヘの家庭教師をすることになりましてね。“お金持ちのパク一家”もまた、IT企業社長の父ドンイク、ヤング&シンプルな妻ヨンギョ、娘のダヘ、ヤンチャな弟ダソンの4人構成でして。ギウったらヨンギョとダヘに気に入られると、ダソンに別の家庭教師を紹介するんですが、なんと妹ギジョンがまったくの別人設定でやってくるのです。その後は、策略によって運転手と家政婦ムングァンを追い出し、代わりにギテクとチュンスクがまた“別人”として雇用されまして。ダソンに「体臭が同じ」ということを指摘されつつも、なんとかパク一家に気付かれずに家族全員が仕事を得たんですけど、問題なのはここからじゃ ( ゚д゚) ミツナリ


こちらが全員無職のキム一家であり…。


こちらが寄生されるパク一家でございます。


なんとなく徳川光成の画像を貼っておきますね(「バキ」より)。



ダソンの誕生日祝いとして、パク一家がキャンプ旅行に出掛けたのに乗じて、キム一家は豪邸で勝手にくつろいでいたところ、前の家政婦のムングァンが来訪。忘れ物をしたというので中に入れると、屋敷の地下へ直行→秘密のシェルターがあり、そこでムングァンの旦那グンセが暮らしていたから、「マジか!Σ(゚д゚;(゚д゚;(゚д゚;(゚д゚;し」と。あーだこーだあって、キム家の策略がすっかりバレてしまったため、「新しく寄生し始めたキム家(半地下勢)vs 前から寄生していた夫婦(ガチ地下勢)」という醜い争いが勃発するものの、突然、大雨によりパク家の4人がキャンプを中止して帰宅してきたから、さぁ大変! とりあえずムングァンたちを地下に閉じ込めて、家政婦のチュンスク以外は何とか脱出するも、半地下の住宅は豪雨のせいで地獄のような浸水状態になっていたので、3人は絶望的な気持ちで貧困層が大量にいる避難所に泊まることになったというね… ('A`('A`('A`し ゲンナリ


中央にいるのが家政婦ムングァン。彼女と旦那が「地下の夫婦」として「半地下の家族」に牙を剥くのです。


グンセが登場した時の僕の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



で、大雨の翌日、パク家はダソンの誕生日のやり直しとして、急遽ホームパーティを開催することになりまして。被災したキム家の3人もそれぞれ行くことになるんですけど、買い出しに付き合ったギテクはヨンギョに己の体臭を気にされてイライラするのです。そんな中、ギウったらパーティー中に地下夫婦の殺害を企てたものの、前日のいざこざでチュンスクに階段から蹴落とされたムングァンが死亡したことで復讐鬼と化したグンセの襲撃に遭い、逆に昏倒。地下から解き放たれたグンセは庭で包丁を振り回してギジョンを刺殺すると、憎きチュンスクとバトルするも返り討ちにされまして。さらに、ドンイクがグンセの臭いに鼻をつまんだところをギテクが目撃して激怒→刺殺! あーだこーだあって時は経ち、ギテクは行方不明のままだったんですが、モールス信号により「地下のシェルターで暮らしている」ことを知ったギウは、お金を稼いであの家を買うことを決意するのでしたーー (´・ω・`) トウサン...


クライマックス、このホームパーティーが惨劇の舞台になるのです。


最後まで観た僕はこの李海王のような顔になってました(「バキ」より)。



もうね、本作に関してはさまざまなレビューがアップされているので、今さら僕が書くことなんてないというか(苦笑)。特に尊敬する映画評論家の町山智浩さんの解説(220円)が「僕が書きたかったことのほとんど」を語っていたから、むしろそっちを聴いてくれれば十分なんですけれども。まぁ、一応、備忘録的に感想を垂れ流しておくと、スゴい映画でしたよ… (`Δ´;) ヌゥ 貧困要素は「スノーピアサー」、仲良し家族要素は「グエムル 漢江の怪物」あたりを連想しましたけど、本作は同監督の今までのフィルモグラフィーの中でもとにかく完成度が高い。脚本やら撮影やら美術やら音楽やらが無駄なく完璧な仕事をしていて、何が凄まじいって、それなのにスゲーわかりやすくてスゲー面白いのです(バカっぽい文章)。


鑑賞中の僕の気持ちを代弁する引木記者を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。



映画の中でいろいろなメタファーを散りばめられたり、技巧を凝らしたショットを展開されたりしても、恥ずかしながら、そういうのって“その意味”や”スゴさ”がわからなかったりもするじゃないですか(つーか、僕はよくある…)。ところが本作は、例えば、2つの家族の「家の高低差」が「身分差」を象徴していることはもちろんのこと、桃アレルギーを利用して家政婦を追い出すくだりにて、ピザに赤いソースをかける場面から始まってティッシュにそのソースをかけて終わる一連のモンタージュの見事さとか、富裕層側の服選びと避難所での服選びの対比とか、シーン自体が見事な上にスゲーわかりやすいんですよね。


この「桃アレルギー計画」のモンタージュ、撮影も編集も音楽も素晴らしいのです。



しかも、物語が面白い上にいろいろと考えさせられるから、またスゴい。「金持ち一家が“白人に土地を奪われたインディアン”にハマッている」という設定で彼らの無神経さを表したり、ドンセがギテクと同じ商売を失敗している→本当は仲間になれるハズなのに争ってしまう展開が「弱い者たちが夕暮れ、さらに弱い者を叩く」的なモロに現代の縮図になっていたりとか、本当に上手いと思いましたよ。ギウが父親を救出する計画を立てるラストも「でも、半地下からそれができるの?」と肯定できない絶望感が漂ってて何とも言えない気持ちにさせるしさぁ…。劇中でドンイクを尊敬するドンセがやたらと「リスペクト!(゚∀゚)」と叫んでましたけど、正直、僕も本作を観て、あらためてポン・ジュノ監督に対して尊敬の念を抱いた次第。


ということで、僕のポン・ジュノ監督への気持ちを代弁する範馬勇次郎を貼っておきますね(「バキ」より)。



役者さんたちは全員素晴らしくて、1人1人褒めていたらキリがないレベルなワケですが(ソン・ガンホがスゴいなんて当たり前すぎるし)、ギウ役のチェ・ウシクはとぼけた感じが最高だったし、ギジョン役のパク・ソダムはカッコ良かったし(下水が噴き出す便器に座って一服する佇まいが100点!)、ヨンギョ役のチョ・ヨジョンの“騙されやすい人”演技も愉快だったし、愛撫サレテイルトキ「時計回リ」ヲ要求スル場面ハ…トテモイヤラシカッタデス…(つい興奮してカタカナに)。ムングァン役のイ・ジョンウンもあの哀れみを誘う演技の破壊力が凄まじかったし、何よりもグンセ役のパク・ミョンフン、ちょっと江頭2:50さんぽいムードがコミカルながらもスゲー不気味であり、切なくもあって。死にかけているムングァンのために頭から血を流しながら電灯のスイッチを連打するシーン(モールス信号で外部に助けを求めた)の鬼気迫る貌はスゴいとしか言いようがなかったです。


パク・ミョンフンを観た時の気持ちを代弁する松本梢江を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



韓国の社会状況やら「半地下」やらについては裴誠准(ベ・ソンジュン)さんの解説記事を読んでいただくとわかりやすいんですが、心底ヒデェ話だし、そりゃあ日本にも通じるテーマですよね(というか、カンヌ映画祭のパルム・ドールが貧困を描いた「わたしは、ダニエル・ブレイク」「万引き家族」→「パラサイト 半地下の家族」という流れなのは世界的なテーマでもあるんでしょうな…って、みんなわかっていることですがー)。何が恐ろしいって、僕は高校時代、服の臭いで金持ちの同級生にバカにされたことがあったので、そりゃあ「半地下家族」目線で観ていたワケですけど、とはいえ、パク一家のように無自覚に鼻をつまんだり、人の心を踏みにじったりもしているんだろうし、とはいえ、いつ「地下夫婦」のような立場になるかわからないし、まったく他人事じゃないというか。例えば、本作のグンセのように台湾カステラ商売が失敗して返せないレベルの借金を抱えたりしたら、実人生から目を逸らすために、マッチョな発言を垂れ流す有名人や金持ちを「リスペクト!(゚∀゚)」と尊敬したり、ネットで差別発言を連発するようになったりするのかな…と考えるとマジで怖いなぁと。って、まぁ、あまり考えると知恵熱が出てくるのでこのぐらいにしておきますかな(どことなく偉そうに)。


北朝鮮からの攻撃を想定した防空壕を住宅に改造した「半地下」。便器が上にあるのは本当だとか… (・ω・;) ウーン


パク・ソダムが言うように、語りがいのある作品なのは間違いないです。



ううむ、ダラダラと駄文を書き連ねちゃいましたが、何はともあれ、スゲェ映画でしたよ… (`Δ´;) ヌゥ ただ、観た直後は100点だと思ったものの、結局、95点にしてしまったのは、「ボーイスカウト設定が出てくるとモールス信号が絡んでくるよな」とか「いくらコメディだとはいえ、地下でキム一家が家族だとバレて撮影されるシーンは、あまりにバカすぎるのでは」といったところが気になったから…ではなく。ポン・ジュノ監督作なのに飛び蹴りが出てこなかったからーー。監督的にはもう出さないのかもしれませんが、僕的にはジョン・ウー監督作の白い鳩のように、常に出してほしかった…常に出してほしかったのでした…。


ポン・ジュノ監督作で一番好きな飛び蹴りは「殺人の追憶」の取り調べ中の一発ですかね。
殺人の追憶の飛び蹴り2


おしまい!(゚∀゚) リスペクト!




デジタル盤のサントラ。輸入CD盤もあります。



非常に連想したポン・ジュノ監督作、その1。僕の感想はこんな感じ



非常に連想したポン・ジュノ監督作、その2。ソン・ガンホも出ております。大好き。



本作に確実に影響を与えたというキム・ギヨン監督作。未見なのです…。



つい貼りたくなっちゃうロバート・ロドリゲス監督作。それなりに愉快だった記憶。








ブライトバーン 恐怖の拡散者(ネタバレ)

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ブライトバーン 恐怖の拡散者



原題:Brightburn
2019/アメリカ 上映時間91分
監督:デビッド・ヤロベスキー
製作:ジェームズ・ガン、ケネス・ファン
製作総指揮:ブライアン・ガン、マーク・ガン、サイモン・ハット、ダン・クリフトン、ニック・クローリー、ケント・ファン
脚本:ブライアン・ガン、マーク・ガン
主題歌:ビリー・アイリッシュ
出演:エリザベス・バンクス、デビッド・デンマン、ジャクソン・A・ダン、マット・ジョーンズ、メレディス・ハグナー、マイケル・ルーカー
パンフレット:★★☆(820円/尾﨑一男さんのネタバレ全開のコラムが良かった!)
(あらすじ)
母親になる夢を抱いているものの、なかなか子どもができずに悩んでいたトーリ(エリザベス・バンクス)のもとに、ある時、謎めいた赤ちゃんがやってくる。赤ちゃんはブランドンと名づけられ、聡明で才能にあふれ、好奇心旺盛な子どもへと成長。トーリと夫カイル(デビッド・デンマン)にとっても、かけがえのない存在になっていく。しかし、12歳になったブランドン(ジャクソン・A・ダン)は、普通の人にはない異常な力を発揮し始め、やがて米カンザス州ブライトバーンの町をかつてない恐怖に陥れていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


現在、「2019年に観たにもかかわらず感想をアップできなかった映画」が72本もあって、何とか処理せねばと、28日連続更新しているんですが…(誰か褒めて!ヽ(TДT)ノ)。本日は「なんとなくササッと感想が書けそうな映画」として、本作の記事をアップしておきますよ。大好きなジェームズ・ガン監督が絡んでいるというだけでなく、amazonプライムビデオのオリジナルドラマ「ザ・ボーイズ」のような「スーパーヒーローを捉え直した作品」は大好物なので、観ることに決定。11月25日、TOHOシネマズ新宿にて、1ヵ月フリーパスを駆使して鑑賞いたしました(その後、新宿ピカデリー「HiGH&LOW THE WORST」をハシゴ)。「次を待つ (゚⊿゚)」と思ったり。


せっかくのフリーパス、2回しか使えなかったな…。


12番スクリーン、10人ぐらいだった気がします(うろ覚え)。



まず、身もフタもなく適当なあらすじを書いておくと、米カンザス州ブライトバーンの田舎町で暮らすトーリと夫カイルは、ある日、「スーパーマン」のように隕石型宇宙船に入った子どもを見つけたので、ブランドンと名付けて育ててみれば、12歳になるとともにスーパーパワーが発現! 思春期をこじらせると、気になる女の子の部屋に勝手に侵入したり、その子の手を握り潰してみたり、その子の母親や自分の叔父を殺してみたりと、順調に悪の道を歩むのです (´Д`;) イヤーン とは言え、まだかろうじて両親LOVEではあったものの、カイルが自分を射殺しようとしたのでアッサリ返り討ちにして、ブランドンの犯行を疑っていた警察官も殺害。最後は、トーリがクリプトナイトっぽいものを利用してブランドンを殺そうとするもバレて、空から落とされちゃいまして。ブランドンは旅客機を農場に墜落させて“唯一の生存者”を装う…ってな調子。エンドクレジット後のポストクレジットシーンでは、YouTuber(マイケル・ルーカー!)がブランドンのような「謎の存在たち」を紹介していく中、クリムゾンボルトの姿が映って終わってましたよ。


ブランドンったら12歳の誕生日を迎えるとともに反抗期に突入しちゃうんですけれども。


スーパーパワーも発現しちゃったので、気の向くままに力を行使するのでした (´Д`;) コマルー



ちなみにクリムゾンボルトは「スーパー!」という映画のキャラクターなのです。




もともと「スーパーヒーローとモンスターは紙一重」ですから。田舎の超能力少年が命を狙われる映画「LOOPER ルーパー」を少し思い出したりもしましたが、何はともあれ、「スーパーマン」が現実にいたら「そりゃこうなるよなぁ (´∀`) シカタナシ」と。僕的には、子どものころの自分がこんな能力を身に付けていたら確実に大量殺人鬼になっていたと思うので、実に「我が意を得たり!m9`Д´) ビシッ」なお話でしたよ。それと、本作は予想以上にゴア描写が多めだったのが良くて(目にガラスが刺さったり、アゴがもげたり)、特にスーパーパワー描写がなかなかユニークというか。「スーパーマン並の力で攻撃されたら即肉塊」ということをビジュアル化してくれたのは最高でしたね〜。


愛用している毛布などを使ったお手製のコスチュームを身に付けたブランドン。そのパワーは凄まじくて…。


僕はすっかり松本梢江気分でしたよ(「グラップラー刃牙」より)。
三角絞めでつかまえて-かなわない...


まぁ、正直なところ、コク不足に感じる部分はあって。なんて言うんですかね、話の展開は予想を超えなかったし、ゴア描写以外はそれほど目を見張る演出とかもなかったし、思ったより普通だったな…と思いきや! スゲー笑ったのがポストクレジットシーンですよ。ジェームズ・ガン監督の盟友マイケル・ルーカー演じるYouTuberがニュース映像とともに、ブランドンを始めとする世界各地で発見された「謎の存在」を紹介していて、“縄を持った「叫び」っぽいビジュアルの女性”とか半魚人っぽいのがいたりと、どう見ても「ジャスティスリーグ」をおちょくっている感じなのが愉快なんですが…。なんとその中に、僕の生涯ベスト級のヴィジランテムービー「スーパー!」のクリムゾンボルトがいたのがスゲーうれしくてね… (ノω・、) ウレシイ 尾﨑一男さんがパンフで、宇多丸師匠も「アフター6ジャンクション」で仰有っていましたけど、早くこの<ジェームズ・ガン・ユニバース>の続きが観たい気持ちで一杯になった次第。


クリムゾンボルトの活躍がまた観られる日が来るんでしょうか…。


ということで、現在の僕の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



その他、思ったところを書いておくと、「パワーを得たブランドンが、いじめっ子に仕返しするのかと思ったら、好きな子にストーキング&手を握りつぶすという“バカなガキっぽさ”が好き(製作者サイドは観客がブランドンに共感しないよう、彼の行動でカタルシスを感じないよう気を配ったそうな…という「映画秘宝」情報)」とか「ブランドンが残す『BB』という署名を見るたびに『Best Boxer』が脳裏に浮かぶアタシ」とか「エリザベス・バンクスは『スリザー』でも異星から来た怪物と戦って、『パワーレンジャー』では自分が地球を侵略しようとしてたんだな」とか「ブランドン役の子は『エンドゲーム』でスコット・ラングの少年バージョンを演じた子か!」とかとかとか。僕的には「普通に怖いホラー」って感じでそれなりに楽しめたし、一応、ヒットしたっぽいのでね、さっさと続編を作ってくれるとありがたいです (゚⊿゚) ツクレ! 




デジタル盤のサントラ。アナログ盤もあります。



デヴィッド・ヤロベスキー監督のゾンビ映画だとか。ちょっと興味あります。



エリザベス・バンクスが出ているジェームズ・ガン監督によるSF残酷ホラー。面白いヨ!(°∀°)b オススメ!



生涯ベスト級のジェームズ・ガン監督作。僕の感想はこんな感じ



クズなスーパーヒーローたちを一般人が狩っていくオリジナルドラマ。早くシーズン2が観たい… (´Д`;)



そりゃあ観ておきたいリチャード・ドナー監督作。でも「マン・オブ・スティール」も好きよ。



「スーパーマンがロシアで育ったら…?」的なお話。オススメでございます。





リチャード・ジュエル(ネタバレ)

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リチャード・ジュエル



原題:Richard Jewell
2019/アメリカ 上映時間131分
監督・製作:クリント・イーストウッド
製作:ティム・ムーア、ジェシカ・マイヤー、ケビン・ミッシャー、レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・デイビソン、ジョナ・ヒル
原案:マリー・ブレナー
脚本:ビリー・レイ
撮影:イブ・ベランジェ
美術:ケビン・イシオカ
衣装:デボラ・ホッパー
編集:ジョエル・コックス
音楽:アルトゥロ・サンドバル
出演:ポール・ウォルター・ハウザー、サム・ロックウェル、キャシー・ベイツ、ジョン・ハム、オリビア・ワイルド、ニナ・アリアンダ、イアン・ゴメス
パンフレット:★★★★★(850円/コラムと企画記事が充実していて映画の補完にピッタリ!)
(あらすじ)
96年、五輪開催中のアトランタで、警備員のリチャード・ジュエルが、公園で不審なバッグを発見する。その中身は、無数の釘が仕込まれたパイプ爆弾だった。多くの人々の命を救い一時は英雄視されるジュエルだったが、その裏でFBIはジュエルを第一容疑者として捜査を開始。それを現地の新聞社とテレビ局が実名報道したことで、ジュエルを取り巻く状況は一転。FBIは徹底的な捜査を行い、メディアによる連日の加熱報道で、ジュエルの人格は全国民の前で貶められていく。そんな状況に異を唱えるべく、ジュエルと旧知の弁護士ブライアントが立ち上がる。ジュエルの母ボビも息子の無実を訴え続けるが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※本作の元になった事件について知りたい方は、「浅野健一さんによるインタビュー記事」を読んでおくと良いザンス。

本作を観たのは、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の今週の課題作品になったから…というワケではなく(不要な書き出し)。そりゃあ「クリント・イーストウッド監督の最新作」だし、さらに予告編に超ハラハラさせられたので(「アメリカン・スナイパー」以来の気になる予告編!)、観る気マンマンでしてね。1月23i日(木)、横浜で「さよならテレビ」「ラスト・ムービースター」を観てから新宿に移動→TOHOシネマズ新宿にて、最後の1カ月フリーパスを利用して鑑賞いたしました。スゲー考えさせられましたね… ('A`) ウーン


フリーパスで観ていてケチだと思われたくないので、いちごタピオカミルクティーを購入。モチモチしてて甘い!


スクリーン8、狭めながらも3割ぐらいの入り。22時10分からの回だからですかね (・ε・) ドウナノ?



最初にあらすじを超簡略化して書くと、1996年、五輪開催中のアトランタにて、警備員のリチャード・ジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)が公園でパイプ爆弾を発見したことで多くの人々の命が救われるものの、当時流行していた「犯罪プロファイリング」によると“モロに爆破犯っぽかった”ので、FBIの第一容疑者になりまして。それがマスコミに漏れて、リチャードはメディアで犯罪者扱いされちゃう…というJI-GO-KU!m9`Д´) ビシッ とは言え、リチャードに犯行は無理っぽい&物的証拠もないので、弁護士のワトソン(サム・ロックウェル)に助けてもらいながら、お母さんのボビ(キャシー・ベイツ)が涙のスピーチをしたり、リチャードがFBIにて「一体、何の根拠があって容疑者だと思ってるんだYO!ヽ(`Д´)ノ」と感情を爆発させたりした結果、88日間振りに正式に容疑が晴れて、7年後には真犯人が逮捕されましてね(警官になったリチャードのところにワトソンが伝えにくる)。「リチャードは44歳の時、心臓発作で死んだ」「ボビはワトソンの子どもの子守をした」的なテロップが流れて、終わってましたよ、たぶん。


リチャードは公権力LOVEだったものの、ワトソンの壁ドンで勇気をもらって、FBIに怒りをぶつけるのです。


実際の3人はこんな感じでございます(「POPSUGAR」より)。



まぁ、本作は実話ベースなんですが、事件の詳細を知りたい方は「良く出来たパンフ」とか「浅野健一さんによるインタビュー記事」とか超便利なWikipediaとかをチェックしていただくとして(手抜き)。いや〜、スゲー考えさせられました… ('A`) ウーン 本作の何が斬新かつ恐ろしかったかって、映画の主役である「無実のヒーロー」が、あえてこの言葉を使いますが、「社会的に残念に見える男性」だったことでして。主人公のリチャードは“真面目で良い人”ながらも、ポール・ウォルター・ハウザーが注目されるキッカケとなった「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」「ブラック・クランズマン」で演じた“ダメっぽい人たち”と世間的な評価が同じキャラなんですよね。なんて言うんですかね、ちょっと違うけど、「告発の行方」のジョディ・フォスターみたいに「偏見でうっすらと下に見られている人」というかさ。

「非モテ」「マザコン」「実家住まい」「デブ」「警察オタク」「ガンマニア」「犯歴アリ」なんて要素を並べると、いかにも「注目されたくてマッチポンプ的な犯罪をしそう」に見える…というのは、もちろん最悪な偏見であり、「子ども部屋おじさん」といった差別用語を作り出すバカは死ねばいいと思うんですけれども(唐突な憎悪)。リチャードは実際にそんな偏見の暴走により88日間もバッシングされることになったんですよね(というか、その後でも彼を犯人だと思う人がいたというのだから、もう…)。ただ、僕は映画を観て「FBIとメディアはバカだな〜」なんて、とても思えなかった。そりゃあ観客としてリチャード側ではありましたが、でも、実際の事件当時は「FBI心理分析官 異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記」とかを読んで「犯罪プロファイリング」とかそこそこ信用してたし、あんな風に大々的にネガティブな部分を報道されたら「犯人はアイツだろ ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ」とスムースに受け入れそうな気もしちゃったのです。


リチャードは世間的に叩きやすい材料が揃っていた…って、「叩きやすい材料」ってなんだよって話。



実際、日本でも「松本サリン事件」とか「香川・坂出3人殺害事件」とかがあったワケだし、今でも普通に起こり得る話だから、かなり恐ろしかったです。リチャードの場合は「人助けをしたら犯人扱い」という理不尽にも程がある状況なだけにダメージはデカかっただろうし、そりゃあ「爆弾に覆い被さって死んだ方が良かった」的な夢も見るよなぁと(って、フィクションの部分ですがー)。正直、政治家の汚職云々以外は実名報道はしない方が良いんじゃないかとあらためて思ったり。つーか、例えば、僕が何かの容疑者になったことをシミュレーションしてみると、「元警官」「人が殺し合う映画を好むオタク」「格闘技が好き」「ブログには『死ねばいい』の記述も」「覆面を被る趣味がある」「情緒不安定」「突然、ラジオ出演中に声を荒げた」「『ケンカをするなら金属バットを使って不意打ちで後頭部を殴る』との発言も」といった要素により、なんか…確実にハネ満で上がれそうな気がするのでね、もしバッシングが渦巻いたら、せめてこのブログの読者の方々は「そんなに悪い人じゃなかったよ」と擁護してほしい…。擁護してほしいYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!


ここまで読んだ人の気持ちを代弁する素敵な曲を貼っておきますね↓




閑話休題。それと、FBIの手口も怖かった。日本と違って、アメリカは犯人を即射殺する印象なんですが、それなりには人権が保護されている&手続き自体はちゃんとするイメージもあったので、リチャードにウソをついて書類にサインをさせようとしたりとか、「マジか!Σ(゚д゚;)」と。つーか、この事件はメディアの暴走云々以上に、リークしたFBIに問題があると思っていて。あの「記者が公衆電話までの時間を計ったらリチャードに犯行が無理だとわかった」展開とか、「それ、基本中の基本じゃないの?」と思ったのは置いとくとしても、FBIがその事実を踏まえた上で「リチャードには共犯がいる」みたいなことを言いだしたのはバカに見えたし、さすがにこの部分は創作したのかな…と思ったんですが、しかし。


リチャードに対して、違法な取り調べを連発するFBI。


僕はこの愚地克巳のような気持ちでしたよ(「刃牙道」より)。



昔、警察で働いていたころ、刑事課でお手伝いしていた時期があるんですが、若輩な僕からしても「その程度の証拠で逮捕するのは無理では… (`Δ´;)」みたいな状況があったりもして。公権力は普通にバカなことをするのでね(だから、権限を拡大させたら危険なワケで)、あの部分は意外とノンフィクションなのかなと思ったり、思わなかったり (゚⊿゚) ドッチダヨ あと、あらためて思ったのが、本作で描かれたことはもちろん酷いけど、カルロス・ゴーンに指摘されたように(ゴーン自体は大嫌いですがー)、今の日本の司法制度も十分酷いワケで。“街頭技巧の達人”高野政所さんによる名著「前科おじさん」を読んだ人ならその酷さがわかると思いますけど、容疑の段階でモロに犯罪者待遇を受ける「人質司法」はさすがになくすべきだし、取り調べには弁護人を立ち会わせるようにするべきだし…。ううむ、さすがに具体的には書けませんが、相当に酷いことはあって。検挙率やら治安やらで痛し痒しの部分はありますけど、日本の警察権力はもっと制限&監視された方が良いんじゃないかしらん。


本作のFBIと「僕が見た日本の警察」を比較した心境を代弁するイゴーリー・ボブを貼っておきますね(「餓狼伝」より)。



って、話が変な方向に行っちゃいましたけど、さすがはクリント・イーストウッド監督、安定の仕事振りというか。相変わらず面白かったです。なかなかヘビーな内容だし、あまりの仕打ちに激怒するシーンも多いんですが、公権力に憧れを抱くリチャードが良くも悪くも“温厚かつ痛いキャラ”なので、弁護士のワトソンと絡むシーンは結構笑えるんですよ。で、だからこそ、堪忍袋の緒が切れて「みんなにバカにされているのは知ってる!」「あなただけが人間扱いしてくれた!」とワトソンに本音を吐露するシーンは涙が出たし、憧れているからこそFBIで怒りを爆発させるシーン最高に燃えるんですよねぇ…(しみじみ)。

役者さんは全員ベストな仕事をしていて。ポール・ウォルター・ハウザーはマジでハマリ役だったし、サム・ロックウェルも素晴らしかったし(「ジョジョ・ラビット」と連続でイイ役!)、キャシー・ベイツのお母さん振りも良かったし、この3人の芸達者振りを見ているだけでも映画代分の価値はありましたよ。率直に書くと、あのオリビア・ワイルド演じる記者が母親の演説を見て涙するのは取って付けた感がありましたが、まぁ、良いでしょう(偉そうに)。かなり残念だったのは、予告編でハラハラした映像がちょっと違っていた…というだけでなく。「記者が体を使って捜査官から情報を得るくだり」が非難されているということ。パンフで監督は「彼女は、ああだったんだよ」と自信満々に語っていましたけど、その真偽はともかくとしてもさ、やっぱりアウトじゃないでしょうか… (´・ω・`)


この2人の友情のドラマを観ているだけでも楽しいのです。



ハッキリ言って、自分でも何を主張したいのかよくわからなくなってきましたけど(汗)、何はともあれ、非常に考えさせられる上に面白い映画でしたヨ (・∀・) ヨカッタ! 庶民の僕らはニュースを見ると、何かと「ひと言、物申す」的な気分になりがちですが、気軽な気持ちのリツイートが訴えられることもあるので、情報発信には気をつけましょうね…なんて、知った風な文章を書いて、この感想を終えたいと思います。おしまい。




ポール・ウォルター・ハウザーが注目されるキッカケとなった実話映画。僕の感想はこんな感じ



クリント・イーストウッド監督の前作。僕の感想はこんな感じ



クリント・イーストウッド監督の実録モノで一番好きなのはこれ。僕の感想はこんな感じ








先週の備忘録(2020/1/21~1/27)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓

火曜日、仕事→練馬の「か和もっち」
水曜日、仕事
木曜日、リハビリ→仕事→映画を3本鑑賞
金曜日、仕事
土曜日、仕事→娘と遊ぶ
日曜日、娘と遊ぶ
月曜日、リハビリ→ボランティア→仕事→映画鑑賞
※先週は映画を4本観ました。
※先週の「アトロク」「翻訳家特集」「アジアの最新ダンスミュージック」が好みでした。



そりゃあ僕も社会人ですから(苦笑)、働かなくてはならなくて (゚⊿゚) ソリャソーダ 仕事に力を入れたため、せっかく1ヵ月フリーパスを所持しているのに、先週観に行けた新作映画は4本程度だったというね。しかも、ちくしょう、せっかく記事を9本も更新したのに、新作映画の感想は4本しかアップできなかったため、現在、「溜まっている映画の記事」は2019年の分が71本になったものの、2020年の分が10本に。合計するとプライマイゼロなんですけど、今週は映画を10本以上観る予定なだけに、さらに更新ペースを上げなければならないな…って、何だか終わらないマラソンを走っているような気分になってきましたよ… (`Δ´;) ウーム


<2019年のアップしていない映画の感想一覧>
ある少年の告白
ナイトクルージング
レプリカズ
えいがのおそ松さん
町田くんの世界
プロメア
ビューティフル・ボーイ
劇場版 響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ
神と共に 第一章 罪と罰
神と共に 第二章:因と縁
一文字拳 序章 最強カンフー少年対地獄の殺人空手使い
帰ってきた一文字拳 最強カンフーおじさん対改造人間軍団(短編)
メン・イン・ブラック インターナショナル
スノー・ロワイヤル
きみと、波にのれたら
ハッピー・デス・デイ
今日も嫌がらせ弁当
ハウス・ジャック・ビルト
ハッピー・デス・デイ 2U
ゴールデン・リバー
主戦場
無双の鉄拳
ワイルド・スピード スーパーコンボ
北の果ての小さな村で
あなたの名前を呼べたなら
チャイルド・プレイ
守護教師
さらば愛しきアウトロー
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
風をつかまえた少年
トリプル・スレット
サマー・オブ・84
ロケットマン
HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ
ディリリとパリの時間旅行
ヘルボーイ
SHADOW 影武者
ジョン・ウィック:パラベラム
感染家族
クロール 凶暴領域
ベン・イズ・バック
アド・アストラ
ライリー・ノース 復讐の女神
見えない目撃者
エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ
フッド・ザ・ビギニング
惡の華
いなくなれ、群青
スペシャルアクターズ
アップグレード
牙狼〈GARO〉月虹ノ旅人
Thunderbolt Fantasy 西幽玹歌
ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん
HiGH&LOW THE WORST
ホテル・ムンバイ
空の青さを知る人よ
最高の人生の見つけ方
ひとよ
台風家族
宮本から君へ
ボーダー 二つの世界
存在のない子供たち
IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
真実
アイリッシュマン
殺さない彼と死なない彼女
エンド・オブ・ステイツ
スーパーティーチャー 熱血格闘
ファイティング・ファミリー
ドルフィン・マン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ

<2020年のアップしていない映画の感想一覧>
ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋
ドクター・スリープ
ハルカの陶
ヒックとドラゴン 聖地への冒険
ジュマンジ ネクスト・レベル
エセルとアーネスト
ジョジョ・ラビット
エクストリーム・ジョブ
さよならテレビ
ラスト・ムービースター


先週良かったのは、火曜日。「今週は今日ぐらいしか行けないな」と思って、仕事帰りに練馬の「か和もっち」に行ってみれば、ほぼ満員御礼であり、レジェンド常連のまっちゃんと会えただけでなく、映画仲間のナカさん(2019年のベストは「EXIT イグジット」)やひだっちょさん(2019年のベストは「イップマン外伝 マスターZ」)がいたので、映画話ができてスゲー楽しかったのでした (´∀`) タノシー あと、木曜日は午前中に仕事を片付けて、午後からは横浜と新宿で映画を3本鑑賞。どれも面白かったので、なかなか充実した気分になりましたよ。土日はずっと家で過ごしたんですが、娘のマナ子(仮名/8歳)の予定があまり入ってなかったので、久しぶりのセッション(a.k.a.お人形遊び)。とても楽しそうで、そんな彼女を見ている僕も幸せだったものの、「どうせこんな幸せは長く続かないんだろうな… (ノω・、)」と思うと逆に悲しくなってきた…という、心底面倒くさい人間なのでした ( ゚д゚) アホカ


火曜日の「か和もっち」。最近、体調が良くないせいか、すぐに酔っちゃうんですよね…。


木曜日のgif。一番良かったのは「さよならテレビ」でした。



最後に今週の予定を書いておくと、どうやっても小山まで行く時間が作れないので、「ロボット2.0」は諦めまして。水曜日は厚木で映画を観まくって、金曜日はボランティアに行って、日曜日は家族みんなで「キャッツ」を鑑賞してから結婚記念日(15周年!)の食事をする予定。で、月曜日は横浜で映画を観まくって、「か和もっち」には木曜か金曜あたりに行ければいいな…って考えているんですが、予定は未定で (・∀・) フロムライムスター つーか、僕はマルチタスクがスゲー苦手でして、TRPG関連は疎かになっているし、「アフター6ジャンクション」に企画を送るためにやらなくちゃいけないことがあるのに全然出来ていなかったりするんですけど、今週こそ頑張りますYO!ヽ(`Д´)ノヤルッス!


最後に今月の推薦曲、RAM RIDERさんの「東京論」のMVを貼っておきますね↓




以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。







2020年2月公開で観たいと思っている映画の覚え書き

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毎月の恒例として、僕が2020年2月公開で観たいと思っている映画を貼っておきますね↓


※①などの番号付きは「絶対に観る」、○は「一応観たい」、△は「興味ある~」って感じです。

1/31〜2/1
AI崩壊 ①
ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 ②
マイ・スパイ ③
処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ ④
続・荒野の用心棒<デジタル・リマスター版> ⑤
バッドボーイズ フォー・ライフ ○
スリー・ジャスティス 孤高のアウトロー ○
愛国者に気をつけろ!鈴木邦男 △


2/7〜8
アントラム 史上最も呪われた映画 ⑥
グリンゴ 最強の悪運男 ⑦
グッドライアー 偽りのゲーム ⑧
劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー/魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO スーパー戦隊MOVIEパーティー ⑨
スピリッツ・オブ・ジ・エア〈デジタル・リマスター版〉  ⑩
プロジェクト・グーテンベルク 贋札王 ○
フェイクプラスティックプラネット △
犬鳴村 △
ハスラーズ △
10ミニッツ △
ザ・ピーナッツバター・ファルコン △
ピーク・レスキュー △
DRONE ドローン △
アンストッパブル △


2/14〜15
1917 命をかけた伝令 ⑪
T-34 レジェンド・オブ・ウォー〈ダイナミック完全版〉  ⑫
ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男 ⑬
ドミノ 復讐の咆哮 ⑭
エル・チカーノ レジェンド・オブ・ストリート・ヒーロー ○
ラスト・サンライズ △
脱走特急 △
屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ △
影裏 △
ドント・ゴー・ダウン △
ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏 △


2/21〜22
ミッドサマー ⑮
スキャンダル ⑯
チャーリーズ・エンジェル ⑰
COMPLY+-ANCE コンプライアンス △
バトル・インフェルノ △
ドント・イットTHE END △
スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼 △
プライス 戦慄の報酬 △
ザ・ビースト △
名もなき生涯 △
映画 ねこねこ日本史 龍馬のはちゃめちゃタイムトラベルぜよ! △


2/28〜29
スケアリーストーリーズ 怖い本 ⑱
PMC:ザ・バンカー ⑲
地獄の黙示録 ファイナル・カット ○
黒い司法 0%からの奇跡 ○
初恋 ○
野性の呼び声 ○
ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯て ○
エスケープ・ルーム △
仮面ライダージオウ NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ △
娘は戦場で生まれた △



「昨年見逃した新作映画」やら「映画の感想」やらが溜まっている中、2月の新作なんて観る余裕がない…と言いたいところですが、しかし。結局は観たいし、やっぱり観てしまうというだらしのないアタシ。そんな前置きはどうでも良いとして、とりあえず2月に絶対観たいのは”人間を不安にさせる天才”と称されるアリ・アスター監督作「ミッドサマー」でしてね。前作「ヘレディタリー 継承」の完成度の高さ、そして本作の前評判の高さから「2020年に絶対観たい新作映画10本」のトップバッターに選ぶほど期待しており、前売り券はすでに購入済みなのでした ( ̄ー ̄) ニヤッ


1月28日の時点で買っている2月公開作の前売り券は4枚でございます。



「ミッドサマー」の予告編↓ 本当にそんなに怖いんですかねぇ… (・∀・) ニヤニヤ




次に楽しみなのは、入江悠監督の最新SFサスペンスムービー「AI崩壊」ですよ。ハッキリ言って、そのタイトル&ビジュアルを初めて見た時は、ちょっと敬遠したくなったんですけれども。入江悠監督のメルマガ「僕らのモテるための映画聖典」を読んでいたら、その情熱になんかほだされてしまってね…(遠い目)。「仮面ライダーゼロワン」のAI関連描写に毎週ガッカリしているのもあって、「入江監督なら斬新な“何か”を見せてくれるのでは!Σ(°д° ) クワッ!」と。公開初日…は無理かもしれませんが、公開週には絶対観に行こうと思っているし、その前に予習としてなんとなく「プラチナデータ」を観ておこうかと思っているし、もしつまらなかったらメルマガを退会しようと思っております。


「AI崩壊」の予告編↓ みんなに素敵な笑顔積もりますように。




それと、ニコール・キッドマン&シャーリーズ・セロン&マーゴット・ロビーがセクハラクソ野郎と戦う「スキャンダル」とか、女性たちによるバトルアクション映画「チャーリーズ・エンジェル」は観たいと思っていて。来週、TBSラジオの「アフター6ジャンクション」でジェーン・スーさん&高橋芳朗師匠(a.k.a.ラブコメボンバーズ←勝手に付けたタッグ名)が紹介する「ハスラーズ」も、お二方のプレゼン次第では観に行こうかなぁと(いやらしい文章)。で、そこまで観たら「女性映画」繋がりとして、あのT・J・リロイの実話を映画化した「ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏」も観ちゃうかもしれないし、観ないかもしれないな… (・ε・) ドッチダヨ つーか、今年は5月にガールズ×戦士シリーズ初の映画化作品「劇場版 ひみつ×戦士 ファントミラージュ! 映画になってちょーだいします」が、6月に「ワンダーウーマン 1984」が公開されるのも象徴的というか、2020年は“アグレッシブな女性映画”の年なのかもしれませんな…(知った風な口で)。


「劇場版 ひみつ×戦士 ファントミラージュ!」、三池崇史監督の最高傑作になる予感…。




その他、デイブ・バウティスタ主演作「マイ・スパイ」とか、タイトルだけでスゲー面白そうな「処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ」といった<未体験ゾーンの映画たち2020>系の作品も観たいけど、なかなか時間が合わないんだよなぁ… (´・ω・`) ウーン 何はともあれ、最後に恒例の「名画座系の観たい映画」を列挙しておくと、キネカ大森で1/31(金)~2/06(木)の「凪待ち」「台風家族」、2/07(金)~2/13(木)の「ハッピー・デス・デイ」「ハッピー・デス・デイ 2U」、2/14(金)~2/20(木)の「ガリーボーイ」「シークレット・スーパースター」、2/28(金)~3/05(木)の「スペシャルアクターズ」「カメラを止めるな!」目黒シネマで2/01(土)~2/07(金)の「IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」「ドクター・スリープ」、2/08(土)~2/14(金)の「永遠に僕のもの」「エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ」ユジク阿佐ヶ谷で2/01(土)~2/21(金)の「羅小黒戦記」新文芸坐で2/05(水)~2/08(土)の「アルキメデスの大戦」「見えない目撃者」、2/09(水)~2/11(土)の「毒戦 BELIEVER」「ホテル・ムンバイ」、2/16(日)の《「ターミネーター」3作ぶっとおし応援上映》早稲田松竹で2/08(土)~2/10(月)の「サタンタンゴ 4Kデジタル・レストア版」、下高井戸シネマで2/08(土)~2/14(金)の「決算!忠臣蔵」、2/8(土)~2/21(金)の「真実 特別編集版」といったところでしょうか。結構多くなっちゃったけど、観に行けて1本ぐらいかなぁ… (・ω・;) ウーン 以上、2020年2月公開で観たいと思っている映画の覚え書きでした。ではでは~。







アップグレード(ネタバレ)

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アップグレード



原題:Upgrade
2018/アメリカ 上映時間95分
監督・製作総指揮・脚本:リー・ワネル
製作:ジェイソン・ブラム、カイリー・デュ・フレズネ、ブライアン・カバナー=ジョーンズ
製作総指揮:チャールズ・レイトン、ジャネット・ボルトゥルノ、クーパー・サミュエルソン、ローズマリー・ブライト、ベン・グラント
撮影:ステファン・ダスキオ
美術:フェリシティ・アボット
衣装:マリア・パッティソン
編集:アンディ・キャニー
音楽:ジェド・パルマー
スタントコーディネーター:クリス・アンダーソン
出演:ローガン・マーシャル=グリーン、メラニー・バレイヨ、ベッティ・ガブリエル、ハリソン・ギルバートソン、ベネディクト・ハーディ
声の出演:サイモン・メイデン
パンフレット:★★★(750円/細長い、変則的なデザイン。大森望さんとてらさわホークさんのコラムがタメになりました)
(あらすじ)
近未来、妻と平和な日々を送っていたグレイは、突如現れた謎の組織によって妻を殺され、自身も全身麻痺となってしまうが、巨大企業の科学者によって実験的に埋め込まれたAIチップ「STEM」の力によって麻痺を克服し、人間を超越した身体能力を手に入れる。グレイは脳内で会話する相棒的存在である「STEM」と協力し、最愛の妻を殺害した謎の組織への復讐を誓う。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


本作は、ネタバレを知らないで観た方が面白いので、観てから読んで!
※今回の記事は、「ターミネーター3」のネタバレに触れているので、気をつけて!


現在、「2019年に観たにもかかわらず感想をアップできなかった映画」が71本もあって、頑張って毎日書いてましてね…(涙目)。まぁ、本日はやたらと忙しいので、「なんとなくササッと感想が書けそうな映画」だった本作の記事を更新しておきますよ。劇場で予告編を観て、「スゲー面白そう!(*゚∀゚)=3 ムッハー」と興奮しまして。11月13日(水)、新宿シネマカリテにて、映画ファンサービスデーを利用して鑑賞いたしました。「そ…、そうきたかァ〜 (`Δ´;) ヌゥ」と思ったり。


1番スクリーン、15人ぐらいだったような記憶。


鑑賞中の僕の気持ちを代弁する烈海王を貼っておきますね(「バキ」より)。



最初にかなり簡略化したあらすじを書いておくと、舞台は「車の運転や家事は機械が自動でやってくれる」程度の近未来。主人公のグレイ(ローガン・マーシャル=グリーン)はある日、謎の男たちに襲われ、奥さん(メラニー・バレイヨ)を殺された上に自分も脊椎を損傷→首から下が動かなくなったんですけれども。仕事で知り合ったカリスマIT社長エロンによって、脊椎に高性能AI<STEM(ステム)>を埋め込まれたら、自在に動けるようになりまして。実は会話ができる<STEM>の提案&能力により、奥さんを殺した犯人たち(強化人間=アップグレード)を1人1人追いつめていったところ、結局、すべては<STEM>がグレイの肉体を乗っ取るための計画だったことが発覚。グレイの意識が仮想現実の世界で奥さんと幸せに暮らす中、人間の肉体を手に入れた<STEM>が解放されて、映画は終わってたんじゃないかしらん。


グレイったら首にAIを埋め込んで、自由に動けるようになった…と思いきや。


最後はAIに乗っ取られて終わるというね(でも、グレイ的には幸せ)。



鑑賞前、「スゲー面白そう!(*゚∀゚)=3 ムッハー」と思った「AIが操っていますアクション」(主人公が体の主導権を渡すとAIが自在に動かす)に関しては、案の定、面白かった!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ! “信用できる映画ライター”てらさわホークさんがパンフで書かれていましたが(便乗した文章)、「ターミネーター」「ロボコップ」などで進化してきた「機械的なアクション」に新たな風が吹いた印象。動き自体は「リベリオン 反逆者」ガン=カタっぽくありつつも(「型を実践する」ことは、ある種、機械的な動作といえる)、「相手を殴りながらも嫌がる」といった「自分の意思と関係なく体が動く面白さ」があって。殺陣自体はそれほど変わったことはやってないものの、カメラを回転させることで人智を越えた動きを強調するといった工夫は良かったし、なかなかオリジナリティのあるアクションだったのではないでしょうか。さらに敵を殺す時は、口を裂いたり、頭を吹き飛ばしたりと、意外とゴア描写があったのも好感が持てましたね (´∀`) コノミ


本作のアクションを観るだけでも映画代分の元はとれましたよ(微笑)。


敵を牛股師範みたいにしたりとか(「シグルイ」より)、殺し方も凄惨でグーでした (°∀°)b グー



ただ、終盤の展開がちょっと… (´・ω・`) ガッカリ いや、バッドエンドも嫌いじゃありませんが(「ターミネーター3」的な余韻があったし)、手から弾丸を発射する強化人間たちがまたカッコ良かっただけに、もっとバトル中心の映画が観たかったというのが本音。それに「全部計画してましたオチ」にしては、その計画に不確定要素&回り道が多すぎだから(特に主人公が死ぬ確率がスゲー高い)、「そ…、そうきたかァ〜 (`Δ´;) ヌゥ」と少しは感心したものの、残念な気持ちの方が大きかった次第。あと、女性刑事ジェーンを演じていたベティ・ガブリエル、「ゲット・アウト」の印象が強すぎて、なんか…怖かったです… (´Д`;) イヤーン


強化人間たちとのバトルがもっともっと観たかったなぁ。


ベティ・ガブリエル、使用人役のイメージが強くて、出てくるだけで不穏な気持ちになりましたよ…(「ゲット・アウト」より)。
この笑顔が怖い!


その他、思ったことを書いておくと、「ローガン・マーシャル=グリーンがトム・ハーディ似でビックリ」とか「仮想現実で奥さんと暮らすオチ、グレイ的には『それもきっとしあわせ』なんでしょうな…」とかとか。まぁ、文句も書いちゃいましたが、基本的には面白かったし、リー・ワネルと言えばジェームズ・ワン監督の盟友であり、「ソウ」の脚本&主演で名を挙げた人…といった印象しかありませんでしたけど、本作で少し見直しましたヨ ( ´_ゝ`) エラソウ アクション映画が好きな人は観ておくとよござんす。おしまい。




ソフトは4月2日発売予定ですが、すでにTSUTAYAで先行レンタル中だとか。



本作のサントラ。なんとアナログ盤もあります。



リー・ワネルが初めて監督したホラー映画。観たい気持ちはあるのです。



リー・ワネル監督が脚本・主演で名を挙げたソリッド・シチュエーション・スリラー。面白いです。








ドルフィン・マン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ(ネタバレ)

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ドルフィン・マン ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ



原題:Dolphin Man. The Story of Jacques Mayol
2017/ギリシャ、フランス、日本、カナダ 上映時間78分
監督:レフトリス・ハリートス
撮影:ステリオス・アポストロプーロス
編集:デビッド・カザラ
音楽:マチュー・ランボレ
ナレーション:ジャン=マルク・バール
出演:ジャック・マイヨール、ジャン=マルク・バール、成田均、高砂淳二、ウィリアム・トゥルブリッジ、ドッティ・マイヨール、ジャン=ジャック・マイヨール、スティーブ・マカロック、ジャンカルロ・フォルミキ、ウンベルト・ペリッツァーリ、ボブ・クロフト、ジャック・スラック、ムクンド・ボーレ、ジャンフランコ・カルレッティ、イブ・グラドゥ、ブルーノ・リッツァート、浅香一誠、マウリツィオ・ルッソ、ベルナール・ドゥルモット、アルフレード・グリエルミ、ジェナ・アポコトス、メーガン・ヘイニー・グリア
パンフレット:★★★★(700円/篠宮龍三さん成田均さん大林千茱萸さんのコラムがとても良かったです)
(あらすじ)
幼少期を上海で過ごしたマイヨールは何度か佐賀県唐津を訪問。そこで見た海女の素潜りを見たことが、将来へとつながっていく。イルカやヨガと出会い、日本の禅寺で精神を鍛えたマイヨールは1976年、49歳の時に人類史上初となる素潜りで水深100メートルに達する偉業を達成する。本作はマイヨール本人の映像をはじめ、家族や写真家ら交流のあった人びと、彼に影響を受けた現役のトップダイバーらの証言から、マイヨールの素顔、そして彼の人生に深い影響を与えた日本との絆を解き明かしていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


現在、「2019年に観たにもかかわらず感想をアップできなかった映画」が70本もあるから、年明けからずっとブログ更新しているんですが…。ちくしょう、仕事が忙しくて、本日の更新予定だった「ジョジョ・ラビット」が書き終わらなかったので、今回は「それほど思い入れがないのでササッと感想が書ける映画」として、本作の記事をアップしておくつもりなんですけれども。たぶん、ジャック・マイヨールとか本作とか「グラン・ブルー」がお好きな方は高確率で不快になる気がするので、ここから先は読まない方が良いような気がします。


なんとなく小林大吾さん「真珠貝亭の潜水夫たち」を貼っておきますね↓




何はともあれ、2019年は「マン」映画の年ーー。とりあえず4月ぐらいまでの公開作を挙げるだけでも「ファースト・マン「アイスマン 宇宙最速の戦士」「ブラック・クランズマン「スパイダーマン スパイダーバース」「劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル」「ホフマニアダ ホフマンの物語」「メッセージマン「イップ・マン外伝 マスターZ」などなど(「歯まんは未見)。つい調子に乗って「春のマン祭り」なんてやった後も「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」「ドッグマン「ロケットマン「アイリッシュマン「ジュマンジ ネクスト・レベル」僕が観たのは年が明けてからですがー)など、数多くの「マン」映画が話題になった…ということで! 「今年のラストは『マン』映画で締めよう!(`・ω・´) キリッ」と思い立った僕は、2019年12月30日(月)、アップリンク渋谷「エッシャー 視覚の魔術師」とハシゴ鑑賞してきました。タメになったと思うヨ (・∀・) タメグチ


当日のgif。観客は14人ぐらい。劇場には写真家の高砂淳二さんの作品が展示されてました。



最初に内容を簡単に書いておくと、フランスのフリーダイバーのジャック・マイヨールは、人類史上初めて素潜りで100メートルを超える記録を作ったり、90年代にミニシアターで大人気となったリュック・ベッソン監督作「グラン・ブルー」の主人公のモデルにもなったりしたスゴい男でしてね。関係者のインタビューを交えつつ、そんな彼の1927年4月1日から2001年12月22日までの74年の生涯に迫る…ってな調子。まぁ、「グラン・ブルー」は観てたし(うろ覚え)、小林大吾さん「真珠貝亭の潜水夫たち」の中にも出てくるし、存在自体は知っていたものの、「実際にどういう人だったのか?」とかその思想とかは一切知らなかったので、そういった知識を得られただけでも映画代分の価値はありましたね。あと、「ジャック・マイヨール本人のビジュアル&宝探しをしていた」ということから、今さらながら「バキ」に登場したジャック・リー・ビオンデのモデルだったことに気付いたというね… (´∀`;) エヘヘ


実は88歳だったジャック・リー・ビオンデを貼っておきますね(「バキ」より)。



好きだったところを書くと、マイヨールが禅やヨガのテクニックを取り入れて素潜りを極めようとした…ってのは、なかなかカッコイイなぁと。僕は、プールがある中学&高校だったら水泳部に入りたかった程度には泳ぐのが好きでして。警察を辞めたばかりの20代後半、スポーツセンターのプールに日々通って泳ぎながら「いっそ魚になってしまいたい… (ノω・、)」なんて情緒不安定になっていたこともあったのでね(苦笑)、本作のマイヨールにはちょっと憧れちゃいましたねぇ…(しみじみ)。彼の思想とか生き方はいろいろな人に影響を与えたんでしょうな。その他、素潜りシーンでは「江頭グランブルー」を思い出したりしたし、「イルカの調教師をすることで水中での泳ぎ方を学んだ」というくだりでは「おそ松さん」「十四松とイルカ」を思い出したりもした次第。


「十四松とイルカ」は大好きな話(「おそ松さん」シーズン2第8話より)。ぶらぶら、ぺちぺち、フルモンティー。



なんとなく米津玄師さん「海の幽霊」を貼っておきますね↓




で、「彼がどうなったのか」をまったく知らなかったので「鬱になって首吊り自殺」というのは超ビックリしたというか。散々好き勝手に生きて家族を蔑ろにしてきた男が、晩年になって「家族の温かさがほしい」とか言い出した挙げ句に74歳で自殺するなんて、こんな切ない人生の終わり方があるかと。ただ、「海に散骨&お墓も海の中に作った」というのは、故人が多くの人に愛されていたことが伝わってきて、ちょっとしんみりいたしました。ううむ、ハッキリ言って、映画を観まくってこんなブログを書いていることからわかるように、僕も相当好き勝手に生きているタイプなのでね、「家族に愛想を尽かされないよう頑張ろう!(`・ω・´) キリッ」とあらためて思ったり。


ジャック・マイヨールの死因は老衰かと思ってましたよ…(「バキ」より)。



そんなワケで、とてもタメになったと思うんですが、しかし。率直に書くと、淡々と進むドキュメンタリーなので、映画中盤は若干かったるかったりもしたし、何よりも海は肌がベタベタして好きじゃない→プール派なので60点という怒られそうな着地。まぁ、基本的には良いドキュメンタリーなので、「グラン・ブルー」が好きな人とかは観ると良いんじゃないかしらん (・∀・) オシマイ




好きな人がスゲー多いリュック・ベッソン監督作。ヒロインはロザンナ・アークエットでしたな。



ジャック・マイヨールの評伝ですな。



ジャック・マイヨールの実像に迫ったというドキュメンタリー。作られたのは94年ぐらい?



海繋がりで思い出した昨年公開の渡辺歩監督作。僕の感想はこんな感じ



「グランブルー」に出ていたロザンナ・アークエットが出演したジャン=クロード・ヴァン・ダム主演作を貼っておきますね。








フリーソロ(ネタバレ)

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フリーソロ



原題:Free Solo
2018/アメリカ 上映時間100分
監督・製作:エリザベス・チャイ・バサルヘリィ、ジミー・チン
製作:エバン・ヘイズ、シャノン・ディル
製作総指揮:ウォルター・パークス、ローリー・マクドナルド、ティム・ポストレ、マット・レナー
撮影:ジミー・チン、クレア・ポプキン、マイキー・シェイファー
編集:ボブ・アイゼンハルト
音楽:マルコ・ベルトラミ
音楽監修:トレイシー・マクナイト
主題歌:ティム・マッグロウ
出演:アレックス・オノルド、トミー・コールドウェル、ジミー・チン、サンニ・マッカンドレス
パンフレット:★★★★(720円/オーソドックスに良い出来。コラムの人選も良いし、キーワード解説もタメになった!)
(あらすじ)
ナショナル・ジオグラフィック誌の表紙を飾るなど、世界で著名なクライマーの1人として活躍するアレックス・オノルドには、1つの夢があった。それは、世界屈指の危険な断崖絶壁であり、これまで誰もフリーソロで登りきった者はいない、米カリフォルニア州ヨセミテ国立公園にそびえる巨岩エル・キャピタンに挑むこと。この前人未到のフリーソロのために幾度の失敗と練習を重ねてきたオノルドは、2017年6月3日、ついにエル・キャピタンへの挑戦を開始する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




93点


昨日は「海の映画」の記事をアップしたので、なんとなく本日は「山の映画」の感想を更新しておきますけれども。残念ながら映画の内容とはあまり関係のない文章から始まるので、そういう文章を読むのが苦手な人は気をつけていただければと思います。さて、2019年9月6日に新宿ピカデリーなどで公開された本作ですが、なぜ年が明けた1月下旬、すでにソフト販売配信がスタートしているにもかかわらず、わざわざ厚木まで行って映画館で観たかというと、「自宅で観たら、ハラハラするシーンで止めてしまいそう (´Д`;)」ということだけでなく。「パンフレットを買ってしまったから」という理由もあるのです。


良い出来ながらも、登ったルート図などがあったら、もっと良かったカモ。



最近は、公開終了週ぐらいに観に行くことが多いんですが、そうなるとパンフが売り切れていることも少なくないため、観ようと思っている作品はあらかじめ買っておくようにしてましてね(そのせいで「山〈モンテ〉」とか「ホテル・ムンバイ」とか同じ作品のパンフを2冊買ったことも…)。本作も絶対観ようと思っていたので早めに買ったものの、都内上映中には観に行けなくて、「せっかく買ったのに… (´・ω・`) ウーン」とションボリな心持ちですよ。横浜などでの上映時もタイミングが合わなかったため、ちくしょう、もう諦めよう、いっそ舌を噛み切って死のう…などと思っていたところ! なんと神奈川県の厚木で1月25日〜2月7日まで上映されることになっていたから、チャンス到来!Σ(°д° ) クワッ 1月29日(水)、あつぎのえいがかんkikiにて、水曜サービスデーを利用して、鑑賞しました(その後、同じく見逃していた「地獄少女」「EXIT イグジット」をハシゴ)。「よもやあれ程とは…ッッ (`Δ´;)」と思ったり。


当日のgif。3作品ともスクリーン1で鑑賞。観客は僕の他に1人だけでした。


僕の気持ちを代弁する本部以蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



最初に内容について書いておくと、世界的に有名なクライマーのアレックス・オノルドが、ロープや安全装置を使わない「フリーソロ・クライミング」で、アメリカ・ヨセミテ国立公園にある断崖絶壁「エル・キャピタン」に挑むまで、そして挑んだ時の様子(ここが「ラスト20分」)を映したドキュメンタリーでしてね。サンニという恋人ができたことでライフスタイルが少し変わったり、練習中にケガをしたり、挑もうとして断念したり、監督 with 撮影隊も「撮ることで彼が失敗したら…」と悩んだりしたものの、2017年6月3日、アレックスはフリーソロで「エル・キャピタン」を見事制覇!ヘ(゚∀゚*)ノ ヤッタァ! 喜びの中、「次はどうする?」と聞かれたアレックスが「懸垂かな ( ̄ー ̄) ニヤッ」と答えて指だけの懸垂を披露したところでエンドクレジットに突入すると、「3人の名前が並んでいるのに『ゆかりの故人に捧ぐ』と雑にまとめたテロップ」が出て終わってましたよ、たぶん。


約1000メートルの高さがある巨岩「エル・キャピタン」。


アレックスったら、己の肉体のみで登り切ったというね… (°д°;) スゲェ...



本編映像①を貼っておきますね↓




いや〜、スゴい男のスゴいドキュメンタリーというか。昔、「バキ」を読んだ時「その実、奥深く1センチメートルにも満たない突起物を手掛かりに全体重を支える技術が幾通りも存在し」「その道の1流となれば指一本で全体重を支えることも可能」といった「ロッククライミング」に関するウンチクが出てきて、「へー、そうなんだー (゚⊿゚) ヘー」ぐらいに思っていたんですけど、本作を観たら、「あのシコルスキーならあるいは!!! Σ(°д° ) クワッ」の場面を目の当たりにした気分(伝わりにくい文章)。突起とすら言えないレベルの場所に指を引っ掛けて、靴の摩擦だけで登って行ったりとか、アレックスが繰り広げるクライミング技術の数々はスゴいとしか言いようがなくて。しかも、失敗=即死って状況で淡々とこなしていくのだから、スゲー感動&尊敬しつつも、スゲー心臓に悪くてね…。そりゃあ「映画になっているんだから死なない」とは思っていたものの、これ、家で観ていたら何度も映像を止めちゃったと思います。


一応、「あのシコルスキーならあるいは!!!」の場面を貼っておきますね(「バキ」より)。



本編映像②でございます↓ さまざまな技術を駆使して登って行くのです。




アレックス本人のキャラクターも面白くて。僕ったら浅薄なのでね(苦笑)、「ただでさえ登るのが大変なのに、器具を使わずに登るなんて、相当無謀な性格の人なんだろうな」と思いきや、驚くほど知的でクールだったからビックリですよ(名門バークレー大学に入れたレベル)。フリーソロは蛮勇で達成できるようなものではなく、緻密な計画と反復練習の結果なんだなぁと。まぁ、僕がフリーソロをやるなんてことは一生ありませんけど(普通の山登りだって嫌いだし)、その真剣に物事に向き合う姿勢は見習いたいと心から思いました。「人と接するのが苦手だから1人で登ってた」とか「毎年、年収の3分の1を寄付」といったエピソードも良くて、スゲー好きになりましたヨ (´∀`) スキヨ


アレックス、身体能力だけでなく、「いつでも平静を保てる心の強さ」も超人級なのです。



撮影と編集も素晴らしかった。「そういえば、この手のドキュメンタリーって、どうやって撮ってるんだろ?(・ε・)」と思っていたら、自分たちも重い機材を担いで登りながら撮っていたから、「マジか!Σ(゚д゚;)」と(ドローンなども使っているものの、スゲー登りまくってた)。そりゃあ迫力ある映像が撮れるよなぁと感心いたしました。あと、監督 with 撮影隊が「撮ることで、アレックスの邪魔をしているのでは?」「撮影することが彼を追いつめているのでは?」(パンフによると「普段はやらないけど、カメラが回っているからやってしまう」というのを「コダックの勇気」と呼ぶそうな)「もし死ぬところを撮ってしまったら…」などと葛藤するドラマを入れたことで、観客が頭に浮かべそうな「危険なフリーソロを撮影する側への疑問」に答えているのも良いし、難所で失敗&練習する場面を何度も入れることで終盤にクリアするシーンを盛り上げたのも上手だし(空手キック!)、アカデミー賞受賞も納得のクオリティじゃないでしょうか。


努力を積み重ねてクリアするという「スポ根映画」的な面白さもあるというね。



それと、恋人のサンニが良かった。まぁ、この手の話って「求道者は幸せな家庭を持つとダメ」的なところに落ち着く感があって。正直、僕も最初は「邪魔だな ( ゚д゚)」ぐらいに思ったというか、「娘さん、よく聞けヨ、山男にゃ惚れるなヨ」「山に吹かれりゃヨ、若後家さんだヨ」と「山男の歌」の1番を歌いそうになったんですが、しかし。サンニは自分の愛に結構揺るがなくて。で、アレックスも文句は言いながらも、とはいえ、幸せそうでもあって。なんて言うんですかね、道を究める人にはハングリー精神が求められがちですけど、「逆に愛情が人を強くすることだってあるんじゃないか?」と。そもそも、確かにアレックスが達成したことは偉業だけど、でも、彼が否定した「普通の幸福な家庭」を築くことだって十分難しいし偉業なんじゃないかと思ったし、アレックスに惚れながらも「その目標」にまっしぐらなサンニは、それはそれでとても輝いて見えたのでした (´∀`=) ステキネ


たまにはションボリしつつも、アレックスを愛するサンニを観ていたら…。


村上もとか先生のボクシング漫画「ヘヴィ」のアレックス(奇しくも同じ名前)の言葉を思い出したし…。


松本梢江も重なった…という、伝わりにくい例え(「バキ」より)。



その他、思ったことを書いておくと、「そう言えば『クレイジー・フォー・マウンテン』のオープニング映像にアレックスが出てた!」とか「『友だちが30〜40人は死んでる』というクライマー事情にゾッとした」とか「『みんな、僕が死んでも普通に生きてく』と中学生っぽく語るアレックスに萌え」とかとかとか。鑑賞後は「よもやあれ程とは…ッッ (`Δ´;)」と冷や汗が流れたというか、もうね、見事としか言いようがないドキュメンタリーでしたねぇ…(しみじみ)。もう劇場で観るのは大変かもしれませんが、配信でも何でも観ておくと良いです。で、唐突に小市民的な文章を残しておくと、今回、厚木で観た3本の映画はどれも劇場にパンフレットが売られていなくて。「先に買っといて良かったぜ… (`∀´)」と心底思った次第。


3作品とも買っといた→劇場で売ってなくて。


思わず僕は愚地克巳気分になった…って、どうでも良いですかね(「グラップラー刃牙」より)。



おしまい (`∀´) ククク...




デジタル盤のサントラ。輸入CD盤アナログ盤もあります。



すでに配信がスタート&ソフトも販売中なのです。



アレックス・オノルドとデイヴィッド・ロバーツの共著。ちょっと読みたい。



アレックスの盟友トミー・コールドウェルの著作。こちらも面白そうです。



本作と同じ監督たちによる山岳ドキュメンタリー。僕の感想はこんな感じ



アレックス・オノルドも出てた山岳ドキュメンタリー。僕の感想はこんな感じ








EXIT イグジット(ネタバレ)

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EXIT イグジット



原題:엑시트 Exit
2019/韓国 上映時間104分
監督・脚本:イ・サングン
製作:カン・へジョン、リュ・スンワン
撮影:キム・イルヨン
照明:キム・ミンジェ
録音:イ・ヨンジェ
美術:チェ・キョンソン
編集:イ・ガンヒ
音楽:モグ
スタントコーディネーター:ユン・ジンユル
出演:チョ・ジョンソク、ユナ、コ・ドゥシム、パク・インファン、キム・ジヨン
パンフレット:★★★(820円/薄めながら、江戸木純さんのコラムとか完全攻略ガイドの記事とか豆知識とか良かった!)
(あらすじ)
韓国のある都心部に、突如として原因不明の有毒ガスが蔓延し、道行く人たちが次々に倒れて街はパニックに陥る。外が緊急事態になっていることは知らず、高層ビルの中で母親の古希を祝う会に出席していた青年ヨンナム(チョ・ジョンソク)は、そこで大学時代に思いを寄せていた山岳部の後輩ウィジュ(ユナ)と再会する。しかし、そんな彼らのもとにも有毒ガスの危険が迫り、2人は地上数百メートルの高層ビル群を命綱なしで登り、飛び移り、危険な街からの脱出を図る。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


昨日は「山を登る映画」の感想をアップしたので、本日は「ビルを登る映画」の記事を更新しときますね。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」にて、信用できる映画ライターのくれい響さん「オススメ韓国映画」の1本として本作を紹介されてまして。その他、高めの前評判も耳にしていましたが、予告編を観る限りは、正直、まったく面白くなさそうだったので(いろいろと失礼な文章)、最初はスルー予定だったんですけれども。周囲の評判があまりにも良いし、新宿武蔵野館ではそこそこ長く上映されていた&ユニークな展示に好感を持ったりしてね。いつしか「やっぱり観ておこうかな (・ε・)」と思い始めたものの、気が付けば都内の上映はすっかり終了していた…ということで! 1月29日(水)、あつぎのえいがかんkikiにて、水曜サービスデーを利用して、「フリーソロ」「地獄少女」とハシゴしてきました。「い〜いじゃないですか ( ´_ゝ`) エラソウ」と思ったり。


「野獣処刑人 ザ・ブロンソン」を観に行った時、新宿武蔵野館にはこんな展示があったのです。


厚木に行った日のgif。観客は10人でしたよ。


僕の気持ちを代弁する本部以蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



最初にあらすじを雑に書いておくと、主人公は無職ながらも日々鍛錬を欠かさない青年ヨンナム。母親の70歳の「古希の祝い」のパーティ会場をかつて告白してフラれた大学時代の後輩ウィジュが務める宴会場に設定しましてね。宴会が盛り上がる中、目算通りに彼女と再会できたものの(とはいえ、就職したとウソをつく)、なんと近くで有毒ガスによるテロが発生(企業と揉めた科学者が報復した)。毒ガスは吸い込むと高確率で死亡する上に、広範囲に及んでいたため、みんなビルの上に避難する…といった感じ。で、ヨンナムの山岳部で培ったスキルとK.U.F.U.により、せっかく救助ヘリに助けられるも「ご…ごめんなさい、ここはもうひとり、いえ…どうつめてもふたりまでです (´Д`;し ゴメンナサイ」なイベントが発生して、ヨンナムとウィジュは残ることになるのです。しかし、2人は山岳部で培ったスキルとK.U.F.U.によって、さまざまな困難を乗り越えて、タワークレーンの上で無事救助されまして。雨によって毒ガスが消失していく中(水に弱かった)、「カラビナが重くて持てないから、今度返してください 川´∀`)」「確かに重いなー (´∀`=)」といった会話をして終わってましたよ、確か。


エンディングで流れるイ・スンファンによる主題歌「슈퍼히어로(スーパーヒーロー)」を貼っておきますね↓




ハッキリ言って、予想外に楽しかった!(*゚∀゚)=3 ムッハー 「筋トレを欠かさない無職」が危機に直面してヒーローになるってのは「昔のカンフー映画」などにも通じるところがあって大好物だし、映画の序盤で「ヨンナムの冴えない日常」を見せられていただけに、「屋上の扉は外からしか開けられない→ビルの壁を登る」ことを決意して、何度もモノをぶつけてガラスを破るシーンはね、彼が自分の心のタガを外して覚醒した→ヒーローになった瞬間を見事に描いてましてね…(しみじみ)。もうね、あのシーンからずっとヨンナムを応援しながら観てました。演じたチョ・ジョンソクの演技も素晴らしくて、非常に魅力的な主人公だと感心しましたよ。ユナが演じた後輩ウィジュもスゲー良くて、救助ヘリに乗れなくて泣いたりとか人間臭いところが最高だったし、「ハニー」と呼んでくるクソ上司(クソLINE特集に出て来そう)をぶっ飛ばすラストはとても気持ち良かったです (°∀°)b ナイスビンタ!


この2人のキャスティング、実にハマッてたのではないでしょうか。



さらに山岳部のスキルを活かしたクライミング・アクションが始まると、数時間前に「フリーソロ」を観たばかりだっただけに、「こっちでもフリーソロか!Σ(゚д゚)」とテンションがガン上がり。こういうことがあるから、1日に複数の映画を観るのが好きなんですよネ (´∀`) エヘヘ つーか、パンフレットで江戸木純さんが「ミッション:インポッシブル」シリーズ「クリフハンガー」「ダイ・ハード」「スピード」など、さまざまなアクション映画の要素を自分なりに消化して取り入れていることを評価されていましたが、本当にその通りというか(尻馬に乗った文章)。例えば、焼肉店の換気扇のせいでピンチに陥ったりとか、ちゃんと本作ならではの面白さがあるのです。予告編を観た時は毒ガスのビジュアルの安さが好きになれなかったハズだったのに、実際に観てみれば全然気にならなくて、何度となく手に汗を握らされたのだから、「予告編の印象に固執するのも良くないな (・A・) イクナイ!」なんて思ったりもしましたよ。僕的には終盤、ヨンナムとウィジュがさまざまなビルの屋上を駆け抜けていく場面がグッときましたね〜。


ゲームのように降りかかる難関を次々とクリアしていくのが楽しいのです。



ただ、残念ながらスゲー苦手な部分もあって。非常に心が狭い文章を書くと、僕は韓国の「馴れ馴れしい親描写」が基本的に好きじゃないので、パク・インファン演じる父親が出しゃばるシーンは軒並み不快だったし(最後の「ありがとうございます」もイラッとした)、ラストに母親をおんぶするくだりも(「映画の序盤では無職ゆえにプライドが持てなくてできなかった…」ってことなんだろうけど)、ごめんなさい、気持ち悪かったです… (´Д`;) スミマセン まぁ、家族に会った途端、ちゃんと「息子の顔」になるチョ・ジョンソクの演技は見事だったものの、僕的にラストの親描写は「テレビで息子の活躍を観て感動した」レベルで止めてほしかったなぁと(序盤で叔父を恥ずかしがった甥っ子とラストに抱き合うのは全然OK)。それと、気になったのがクライマックス、2人はドローンを使った綱渡りに失敗するワケですが、あの状況からどうやって助かったんですかね? 僕が見逃したのかもしれませんが、いつの間にかクレーンに登っていたから、なんか釈然としなかったです。


韓国に限りませんが、こういう宴会とか本当に苦手… (´・ω・`) ニガテ



その他、思ったことを書いておくと、「序盤の鉄棒を使った自重トレーニングが良かった!」とか「チョ・ジョンソクのワキ毛、自然ながらももう少し処理してほしかった」とか「みんなから『うまくいく』と言われたことが実現するという脚本がイイ!」とか「いとこたちとか他の登場人物も意外と役に立つのがイイ!」とか「マネキンなどを使った屋上の矢印シーンは笑った」とか「ドローンの集合シーン、『サマーウォーズ』『こいこい!』を思い出した」とか「最後、『キスしない』のがイイ!」とかとかとか。あと、エンドクレジットで流れる主題歌「슈퍼히어로(スーパーヒーロー)」の歌詞がまた良くて、「僕はスーパーヒーロー」「一世一代のチャンス」「誰にでもチャンスはやって来る」「深く眠る無限の才能」と、本作の内容を表しているだけでなく、「冴えない人生を送っている(と思っている)人」へのスーパーポジティブな応援歌って感じがしてね、笑いながらも泣けてきたというね… (iДi) イイウタダナー


ということで、もう一度、貼っておきますね↓ 音源、買っちゃった♪ (*ノ▽ノ) キャッ




何はともあれ、「新感染 ファイナル・エクスプレス」といい、「エクストリーム・ジョブ」といい、やっぱり韓国で大ヒットしたエンタメ映画は面白い確率が高いですな〜。鑑賞前に嘗めていた分、マジで観ている間は「い〜いじゃないですか ( ´_ゝ`) エラソウ」と感心するばかりでしたよ。イ・サングン監督、これが劇場長編デビューだそうですが、これからも活躍するんじゃないかしらん。で、唐突に小市民的な文章を残しておくと、今回、厚木で観た3本の映画はどれも劇場にパンフレットが売られていなくて。本作のパンフだけは購入した記憶がなかったから超ガッカリしたものの、帰宅したらあったので、なんとなくオトクな気分を味わった次第 (o^-')b オトク!


買っといて良かったパンフを貼っておきますね。つーか、いつ買ったんだっけ…。



おしまい (o^-')b オトク!




本作の製作に携わったリュ・スンワン監督作。僕の感想はこんな感じ



韓国で大ヒットしたサバイバルスリラーつながりで。僕の感想はこんな感じ



本作と同じ日に観たドキュメンタリー。僕の感想はこんな感じ








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