エクス・マキナ
原題:Ex Machina
2015/イギリス 上映時間108分
監督・脚本:アレックス・ガーランド
製作:アンドリュー・マクドナルド、アロン・ライヒ
製作総指揮:スコット・ルーディン、イーライ・ブッシュ、テッサ・ロス
脚本アレックス・ガーランド
撮影:ロブ・ハーディ
美術:マーク・ディグビー
衣装:サミー・シェルドン・ディファー
編集:マーク・デイ
音楽:ベン・サリスベリー、ジェフ・バロウ
出演:ドーナル・グリーソン、アリシア・ビカンダー、オスカー・アイザック、ソノヤ・ミズノ
パンフレット:★★★(720円/コラムが3本載っているんですが、どれもタメになります)
(あらすじ)
世界最大手の検索エンジンで知られるブルーブック社でプログラマーとして働くケイレブ(ドーナル・グリーソン)は、滅多に人前に姿を現さない社長のネイサン(オスカー・アイザック)が所有する山間の別荘に滞在するチャンスを得る。しかし、人里離れた別荘を訪ねてみると、そこで待っていたのは女性型ロボットのエヴァ(アリシア・ビカンダー)だった。ケイレブはそこで、エヴァに搭載されるという人工知能の不可思議な実験に協力することになるが……。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
80点
※この映画は、そんなに「衝撃的なエンディングが!?Σ(゚д゚;)」という作品ではないものの、ネタバレを知らないで観た方が絶対面白いので、未見の人は読んじゃダメ!
※今回の記事は、「鑑定士と顔のない依頼人」のネタバレに触れているんですが、ネタバレを知っちゃうと台無しな映画なので、未見の人は読んじゃダメ!
※本作の小ネタなどに関しては、こちらの記事がオススメでございます。
※今回の記事は、残念な下ネタが書かれていたりするので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いです。
超今さらながら、6月公開作の感想を投下しておきますね。尊敬する映画評論家の町山智浩さんが「たまむすび」で紹介されたのを聴いて、興味を持ちまして。ただ、いろいろと他に観たい映画もあったので、どうしようかと迷っていたんですが…。公開終了寸前の7月下旬、新宿シネマカリテで映画ファンサービスデーを利用して鑑賞いたしました。とても面白かったです (´∀`) ヨカッタワー
劇場へ通じる階段には場面写真が飾られてましてね。
記事の切り抜きなどもありましたよ。
1000円で観られる日だったこともあってか、公開から1ヵ月以上経つのに劇場は満席だったというね。
夕飯を食べるヒマがなかったので、ドーナッツとコカコーラZEROを摂取しました。
ちなみにちょうど「カリコレ2016」が開催中でして。
「ザ・ボーイ」の人形などが展示されていたのです。「テラ戦士」と間違えないで!
最初にストーリーを主人公のケイレブ目線で乱暴かつ雑に書いておくと、「社内の抽選に当たったので憧れていたカリスマ社長の豪邸にお泊まりに行ったら、実は女性型ロボットのエヴァの実験相手として選ばれていて、しかも自分の好みを徹底的にリサーチされて超好みのタイプだったから思わず恋をしちゃって、初期化されることになった彼女を逃がそうするも、すべて社長はお見通し…というウラをかいてロボットを脱出させたら、社長が刺殺された上に僕も豪邸に閉じ込められますた… ('A`) ゲンナリ」って感じ。最後は、仲間の肌を身につけて人間っぽくなったエヴァがヘリに乗って脱出し、街の雑踏に身を置いて終わっていた…ような気がします(途中、「交差点で人間観察がしたい」みたいなことを言うシーンがある)。
抽選に当たって、社長宅にお泊まりすることになった童貞プログラマー・ケイレブ。
ところが、ジョブズっぽいカリスマ社長のネイサンったら「ロボットを作ったのでテストしてほしい」というのです。
そんなワケで、女性型アンドロイド・エヴァにチューリング・テストを実施するんですが、しかし!
エヴァが超自分好み→ケイレブったらすっかりLOVEずっきゅん状態で、寝室を覗くありさまですよ。
で、彼女に頼られたので助けてみれば、利用されただけだったのでした ┐(´ー`)┌ ザンネーン
もうね、スゲー良く出来た映画だと思いました。エヴァのメッシュボディのビジュアルは新しいし、社長の豪邸が「雄大な自然の中の牢獄」というのもユニークだし、「検索エンジンなどを元にAIを開発した」という設定も面白いし、途中のダンスシーンも笑ったし(何度でも観たくなる中毒性があると思う)、意外とエロい&グロいシーンも多いし…。女性型ロボットたちが自壊していく映像とか、エヴァたちがダンベルで破壊される場面とか、エヴァがケイレブを刃物でスッと刺す描写とか実に素敵でしたね。物語も「果たして君は人間かな? ロボットかな?(`∀´) フハハハハ」的な視点や「社会における女性のメタファー!ヽ(`Д´)ノ」という切り口、「人間にAIは止められんのじゃ… (´∀`し('A`し ババサマー」的な着地などなど、さまざまな解釈や見方ができるのが良かったなぁと。
キョウコはモロに「欧米のマッチョ男性が考える日本人女性」(無口で従順で寿司を握ってくれるセックスの道具)って感じでしたな。
このダンスシーンは意表を突かれて楽しかったです。
ネイサンに監禁されたアンドロイドたちが狂って自壊していく様子は怖かったよぅ… (´Д`;) イヤーン
「自分は本当に人間なのか?」なんて疑うシーンがあるのもお約束ですよね。
で、何よりも僕は「騙された童貞モノ」としてグッときたというか。なんて言うんですかね、同じ「童貞が騙される映画」で好きになれなかった「鑑定士と顔のない依頼人」よりもどことなく爽やかに感じられたのは、騙す側のエヴァの立場が可哀相だし、ケイレブの方はまだ全然若い上にあそこから救われるだろうから。ある意味、ファム・ファタール映画でもあって(って、パンフの北小路隆志さんの受け売りですがー (ノ∀`) テヘ)、ケイレブも救助された後の事情聴取とか超ハードだろうけど、この経験をバネに成長してほしいものです。その他、「アンドロイド役の2人がバレエ経験者というのは興味深い」とか「人口肌を付けたらなぜかサイズが小さめになるエヴァのオッパイが好き」とか「ネイサンが『飲んだ翌朝は体を動かす』云々と話してたものの、実は健康に良くないらしい」とか思いましたが、どうでも良いですかね。
飲んだ翌朝に運動して汗をかいても、それほど意味はないそうです。
そんなワケで、とても面白い作品だったんですけれども。非常に考えさせられたのが、高性能ダッチワイフのこと。本作で描かれたキョウコこそが“男の性処理用道具”の最終形なワケですが、あれほど高性能だと逆に「人間を“モノ扱い”する」ようで、抵抗感を覚えませんかね。賢者タイムが訪れた時、虚しさが余計につのる気がしたんですけど…。って、あまり考えすぎると知恵熱が出てしまうのでね(苦笑)、なるようになれというか、「行こうぜ、技術的特異点の向こう側!ヘ(゚∀゚*)ノ レッツビギン!」という雑な一文を残して、この感想を終えたいと思います。
アレックス・ガーランドが脚本を書いたマーク・ロマネク監督作。観てみようかしらん。
サントラでございます。
なんとなく思い出した人工知能映画。僕の感想はこんな感じ。
童貞が騙される話繋がりで。僕の感想はこんな感じ。
チューリングテストの元ネタの人を描いた作品。僕の感想はこんな感じ。
アレックス・ガーランドが脚本を書いた映画で一番好きなのはこれかな。僕の感想はこんな感じ。
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エクス・マキナ(ネタバレ)
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