※今回の記事は、映画とはまったく関係のない下ネタなどが延々と書かれているので、そういうのが苦手な人は読んじゃダメ!
<「結局、大きさかよ!( ゚д゚)、ペッ」という悲痛な前置き>
一応、「観たい映画の覚え書き」では「△」を付けたけれども、それは「○○の女」というタイトルや映画のテーマの選び方がなんか伊丹十三監督作っぽくて気になったからであって。実際のところ、あまり観る気はなかったのです。というのは、予告編で大竹しのぶさんが笑福亭鶴瓶さんのチンコを見て言う「通天閣どころやない…スカイツリーや!Σ(゚д゚し」という台詞が心底不愉快だったから。
当該シーンを貼っておきますね。
「結局、大きさかよ!( ゚д゚)、ペッ」と。なんかね、ネットの記事などでは「大きさより硬さやフィット感が重要だよね!川o^-')b チンコ!」「大きいと逆に引くよね!(´∀`しチンコ!」なんて女性の意見が散見されたりして、己の息子に対して自信のない男性たちを勇気づけてきたワケですが、しかし。それでも疑ってしまうのが男心。例えば、「プロインタビュアーの吉田豪さんがビートたけしさんに怒られたのはこの人の原稿が原因じゃないか?」と囁かれている吉田潮さんのインタビュー記事ですよ。
川`∀´)
とにかく私は、チンコがデカいのが一番重要なんだってことがわかった
私はホントに大きいのが良くて。具体的に、私が両手でソレをこう掴んだ時に、
亀頭が上に乗っかるっていうサイズが希望なんです
やっぱり大きい人のほうが気持ち良いなって再確認した
といったダイレクトな発言が目白押しでしてね…。とは言え、これだけだとまだ「“この人は”大きいのが好きなんだろうな (´∀`;) ハハハ」と思えなくもないんですけど、記事の後編では、インタビュアーの下戸山うさこさんまでもが「いいですね。働き者でチンコがでかくて」なんて、つい本音を漏らしているよう見えるのです。やっぱり女性が重視するのは大きさなんじゃないんですか? 大きさなんじゃないんですか?
いや、決して僕自身が小さいワケではないですよ(苦笑)。ただ、Mr.Childrenが名曲「Over」の中で別れた彼女への当てつけ的に「顔の割に小さな胸」なんて歌ったように、大きめの体(身長191センチ体重98キロ)の割には普通サイズだからコンパクトに見えてしまうという部分はあるんじゃないかな。つーかね、ドキュメンタリー映画「最後の1本~ペニス博物館の珍コレクション〜」で得た知識ですが、アイスランドには「短小男の妻がチンコの長さを理由に離婚訴訟を起こした」という民話があり(なにこの民話)、「法的な長さ」が決められていて。訴えられた短小男のチンコは7.6センチで、法的に認められている長さは12.7センチというのです。まぁ、僕がこの12.7センチをクリアしているかどうかは置いとくとしても(苦笑)、アイスランドとはなんて生きにくい国なのか!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン! WHOとかちゃんと抗議してほしいところですな。
ミスチルの「Over」を貼っておきますね↓ 僕も「風邪がうつるから」とキスを拒否されたことがあります。
って、ずいぶん話が脱線してしまいましたが(汗)、何はともあれ、「『スカイツリー』級の巨根野郎がもてはやされる映画なんて観るかよ!(`Δ´) クソガ!」と憎んでいたら、愛聴するラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」で取り上げられることになりましてね…。まったく乗り気じゃないものの、映画の日、TOHOシネマズ新宿で観て来た次第。
12番スクリーン、8割ぐらいは入ってましたが、年配の方ばかりでした。
後妻業の女
2016/日本 上映時間128分
監督・脚本:鶴橋康夫
原作:黒川博行
製作:市川南
共同製作:新開恒平、奈良修、横澤良雄、薮下維也、岩村卓、中村理一郎、田中晃、松井清人、高橋誠、市村友一、吉川英作、宮本直人、加太孝明、東実森夫
プロデューサー:秦祐子、臼井央
ラインプロデューサー:瀬崎秀人
プロダクション統括:佐藤毅、山内章弘
撮影:柳島克己
照明:根本伸一
録音:赤澤靖大
美術:愛甲悦子
装飾:松田光畝
衣装:兼子潤子
ヘアメイク:中西樹里
編集:山田宏司
音楽:羽岡佳
音楽プロデューサー:杉田寿宏
VFXスーパーバイザー:大澤宏二郎
スクリプター:阿保知香子
助監督:木ノ本浩平
制作担当:百々勲
出演:大竹しのぶ、豊川悦司、尾野真千子、長谷川京子、水川あさみ、風間俊介、余貴美子、ミムラ、松尾諭、笑福亭鶴光、樋井明日香、梶原善、六平直政、森本レオ、伊武雅刀、泉谷しげる、柄本明、笑福亭鶴瓶、津川雅彦、永瀬正敏
パンフレット:★★★★★(720円/表紙や企画が濃くて良いパンフ。「監督がキャストへ詠む俳句」に4Pも使うとは…)
(あらすじ)
結婚相談所主催のパーティで知り合い、結婚した小夜子(大竹しのぶ)と耕造(津川雅彦)。2年後に耕造は死去するが、娘の朋美(尾野真千子)と尚子(長谷川京子)は、小夜子が全財産を受け継ぐという遺言証明書を突きつけられる。小夜子は、裕福な独身男性の後妻となり、財産を奪う「後妻業の女」で、その背後には結婚相談所所長の柏木(豊川悦司)の存在があった。一方、父親が殺害されたと考える朋美は、裏社会の探偵・本多(永瀬正敏)を雇い、小夜子と柏木を追いつめていく。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
70点
ステキな体験でした… (´∀`) ホッコリ
僕の気持ちを代弁する志誠館の雄・片岡輝夫を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
まず、あらすじを雑に書いておくと、小夜子(大竹しのぶ)と結婚相談所所長の柏木(豊川悦司)は「資産家の老人と結婚→殺害して資産をゲットする」という後妻業ビジネスを展開してまして。小夜子は8番目のターゲットとして元女子短大教授の中瀬耕造(津川雅彦)を狙って結婚→殺害→資産を手に入れるも、次女の朋美(尾野真千子)が怪しんで友人の弁護士・守屋(松尾諭)を頼ると、元刑事の探偵・本多(永瀬正敏)が調査に乗り出してきまして。過去の悪行三昧があっさりバレたから、小夜子と柏木は大慌て。しかも、本多が強請ってきたので、小夜子の息子・博司(風間俊介)を使って始末しようとしたら、返り討ちに遭いましてね。テンパった博司が小夜子にすがったら絞め殺してしまって、柏木と死体を処理しようとしたところ、小夜子は息を吹き返して復活! その後、耕造の遺書が見つかって、家だけは手に入れられた朋美は「よくよく考えたらお父さんのお金なんだから、好きに使ってOKだった (´∀`し ウフフ」と菩薩気分であり、本多もなんとなくヤレヤレ顔。柏木が開いた婚活パーティに参加した小夜子が自己紹介するシーンが流れて、終わってましたよ、確か・
劇中で2度流れるベット・ミドラーの「Do You Want To Dance」を貼っておきますね↓
本作は黒川博行先生の「後妻業」を原作にしたピカレスクコメディでして。世間では実際に京都連続不審死事件とか首都圏連続不審死事件とか鳥取連続不審死事件といった婚活から派生した怪しい事件が起きているので、タイムリーな題材とは言えるものの、観る前に予想していた伊丹十三監督作っぽさはあまり感じられなかった印象(って、伊丹作品に詳しいワケではないんですがー)。なんて言うんですかね、シリアスな題材を扱ったブラックな吉本新喜劇というか。ググってみたら、恥ずかしながら僕はドラマも映画も鶴橋監督の作品は1本も観ていなかったんですが、良くも悪くも古いテイストが感じられて。あまりこういうタイプの映画に見慣れていなかったので、ちょっと面食らっちゃいました。
劇中に出てくるのは、非常にわかりやすいキャラクターばかりであり、説明台詞も多いんですが…。とにかく役者さんたちが活き活きしていて、ほぼ関西弁の台詞も耳心地が良くて。クソみたいな人間ばかり出てくるのになんか憎めないのです。特に、主演の大竹しのぶさんと豊川悦司さんは本当に素晴らしかったというか。この2人が共演した「一枚のハガキ」はたまたま観ていて、その時も良かったんですけど、また全然違う感じの掛け合いが観られて楽しかったです。本作の面白さはこの2人の魅力に依るところ大きいんじゃないでしょうか。あと、実はクズだった探偵・本多を演じた永瀬正敏さんも良かったですね〜。
大竹しのぶさんは安定のクソババア演技でしたよ。
この尾野真千子さんとの焼肉屋での長回しのケンカシーンは最高! 蹴りとか素晴らしかったなぁ。
僕は彼女を観るたび、加藤清澄with末堂厚のような気分になってましたよ。
豊川悦司さんもあらゆる場面で100点でしたな…(しみじみ)。
永瀬正敏さんも意外とクズで笑いました。
観てて思ったのは、鶴橋監督は役者の魅力を引き出すのが上手いんじゃないかと。長谷川京子さんとか水川あさみさんとか、ごめんなさい、今までそれほど感心したことがなかった女優さんたちが普通に良かったりして、ちょっと驚きました。長年ドラマなどを撮って数々の賞を受賞してきただけのことはある…って失礼な文章ですな (ノ∀`) スミマセン 小夜子の息子・博司を演じた風間俊介のバカっぽさも良かったし、不動産王…と見せかけて竿師だった笑福亭鶴瓶さんの正体を現した時のイヤな顔とかも好みだったなぁ。その他、好きなシーンを書いておくと、津川雅彦さん演じる耕造が近所で笑われる場面が超可哀想でグッときたし、「SHARING」で主役の1人を演じていた樋井明日香さんの体当たり演技(a.k.a.オッパイポロリ)はありがたかったです (ノД`) アリガタイ...
不動産王と見せかけて、女性を騙す竿師だった鶴瓶さん。この人、怖い役が本当に似合うと思う。
樋井明日香さんは濡れ場だけでなく、タクシー車中の生着替えも素敵でして。
それを観た僕は「正中線四連突きを放とうとする息子を見た愚地独歩」のような顔になっていたのでした。
僕的には本作の「そもそも親の金なんだから、子どもは関係ないじゃん (・ε・)」という思想は結構好きでして。確かに、独りぼっちで寂しかった老人のところにチヤホヤしてくれる異性が現れたら、金目当てでもうれしいものなのではないか。そりゃあ、細木数子さんとか家鋪さくらさんとかが怪しく見える気持ちはわかりますが(余計な文章)、そういうのって仕方ないと言えば仕方ないんだろうなぁと。劇中で小夜子が逆ギレしながら言う「あんたら姉妹は父親のこと放ったらかしやったやないか!川 ゚д゚)」という台詞とか、非常に面白かったです。ただ、最後に依頼人と爽やかなムードで本多がいけしゃあしゃあと海を眺めているのはどうかと思ったし、殺人まで犯した小夜子と柏木が罪を問われないにしてもあそこまで清々しく終わるのは微妙に感じたので、70点という着地でございます。
この人たちを殺した人間たちが負い目を感じないのはまだしも、少し赦されたムードで終わるのは納得できないかなぁ。
そんなワケで、文句もありますけど、基本的には普段とは違ったテイストの作品が観られて結構良かったというか、ステキな体験でした… (´∀`) ホッコリ あと、つい「チンコの大きさが云々」とくだらない前置きを書いちゃいましたが(苦笑)、よく考えてみれば「スカイツリー」の台詞を書いたのは鶴橋監督=男性の意見だし、そういえば過去に目撃した鶴瓶さんの実際のサイズは親近感が持てるものだったし、そんなに目くじらを立てることではなかったのかもしれません。デカかろうと小さかろうと、カモメはカモメでチンコはチンコ。大きさに囚われて萎縮するのではなく、己の愚息の持ち味をイカすような性行為を心掛けたいものです(もうすぐセックスレスが7年目に突入する男の文章)。
なんとなく範馬勇次郎のアドバイスを貼っておきますね。
おしまい!(o^-')b チンコ!
黒川博行先生による原作小説。なんと映画とは違って、ハードボイルドタッチなんだとか。
サントラなんですが、鶴橋康夫監督がジャケットを飾っているのはなぜなのか。なぜなのか。
鶴橋康夫監督×豊川悦司さん主演作。観る気は…ないかなぁ…。
豊川悦司さんと大竹しのぶさんが主演の新藤兼人監督作。僕の感想はこんな感じ。
チンコに執着した男たちの攻防が描かれたドキュメンタリー。僕の感想はこんな感じ。
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後妻業の女(ネタバレ)
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