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裸足の季節(ネタバレ)

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裸足の季節

裸足の季節

原題:Mustang
2015/フランス、トルコ、ドイツ 上映時間94分
監督・脚本:デニズ・ガムゼ・エルギュベン
製作:シャルル・ジリベール
脚本:アリス・ウィンクール
撮影:ダービッド・シザレ、エルシン・ギョク
編集:マチルド・バン・デ・ムールテル
音楽:ウォーレン・エリス
出演:ギュネシ・シェンソイ、ドア・ドゥウシル、トゥーバ・スングルオウル、エリット・イシジャン、イライダ・アクドアン、ニハル・コルダシュ、アイベルク・ペキジャン
パンフレット:★★★(700円/Laraさんのイラストが入ってたりとか、頑張ってた)
(あらすじ)
10年前に事故で両親を亡くし、祖母の家で叔父たちと暮らしている5人姉妹。厳格なしつけや封建的な思想のもとで育てられた彼女たちは自由を手に入れようと奮闘するが、やがて家族が決めた結婚相手にひとりずつ嫁がされていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※今回の記事は、映画と関係のない画像が貼られていたり、知った風な文章が書かれていたりするので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いです。

ううむ、まだまだ6月公開作の感想をアップしておきますよ。まぁ、もともとそれほどガッツリと好むジャンルではなかったものの、最近は特に「少年&少女が主役の青春映画」に対して、興味を失っていまして。そりゃあ観たら面白いのかもしれませんが、当ブログの基本な姿勢としては「エンド・オブ・キングダム」「KARATE KILL/カラテ・キル」といったアクションムービーを積極的に鑑賞したいというか。申し訳ないけど、こんな「キラキラした少女たちの映画」なんぞノーサンキューであり(苦笑)、「おやおや、“えくぼの秘密”でも教えてくれるんですかねぇ?( ´_ゝ`) ププッ」「オレは『裸足の季節』よりも『素手の時代』派だぜ!(`∀´) ケケケッ」なんてうそぶいていたのです。


なんとなく松田聖子さんの「裸足の季節」を貼っておきますね↓




ところが、意外と周囲の評判が良い上にツイッターで相互フォローさせていただいている方が薦めてきた→なんとなく観る気分になってきたから、人間とは不思議なもの、ですな(気が変わっただけの割には偉そうな文章)。8月上旬、「レジェンド 狂気の美学」と勝手な2本立てとして恵比寿ガーデンシネマで鑑賞いたしました。「難しいなぁ… (`Δ´;) ヌゥ」と思ったり。


劇場にはこんなスタンディPOPやら…。
スタンディ・POP

記事の切り抜きやらがありましてね。
記事の切り抜き

オーガニックコットンでできたコラボソックスなども売ってました。29センチの足は入るのかしら (´・ω・`)
いろいろ売ってました

なんとなく「裸足の季節」というフレーズから連想した烈海王を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。
グローブを外したのだよ


それほど事前情報を入れてなかったので、鑑賞前は「少女たちがちょっと抑圧を受けながらも、うふふあははと戯れる映画」だと思っていたんですけど、家を鉄柵で囲んで閉じ込めたり、好きでもない相手と強制的に結婚させられたりと、思いのほか抑圧振りがヘビーだったのでビックリしました。そりゃあ5人姉妹はキラキラして美しかったものの、「イスラム社会の男尊女卑」へのムカつきの方が上回ってしまって、鑑賞中はイライライライライライライライライライライライライライライライラしましたよ。本作の原題は「Mustang(野生馬)」なんですが、「社会から強制的に本能や衝動を押さえつけられつつも反発しようとする姉妹たち」を表しているんでしょうな。


ちなみに僕が「ムスタング」の意味を知ったのは「ヘヴィ」。ガイがトルネードアッパーでダリルを葬った後…。
トルネードアッパー

トレーナーのアレックスが言った台詞だったりします…という映画とはまったく関係のない文章。
誇り高き野生馬め!


パンフで山崎まどかさんが引き合いに出されていた「ヴァージン・スーサイズ」は恥ずかしながら未見なんですが、僕が連想したのは「親がウソを子どもたちに教えて、ずっと閉じ込めておく」という「籠の中の乙女」ただ、世界を知らない分、「籠の中の乙女」の娘たちの方がマシというか(いや、十分酷いんですけどね)。僕は世に溢れる不条理の中でも「人間が自分の意に反して結婚させられる」ことほどバカバカしいことはないと思っているので、超短絡的で申し訳ないんですが、観ている時は「イスラム文化、滅びればいいのに」ってスゲー思いました。一応、5人姉妹がどうなったかを画像とともに紹介すると、こんな感じでございます↓


ちゃっかり者の長女ソネイは、意中の相手と結婚してました 川o^-')b ヤッタネ!
長女ソナイ(イライダ・アクドアン)

おっとりタイプの次女セルマ。どーでもいいボンクラと結婚→非処女と疑われてゲンナリなのです ('A`し マンドクセ...
次女セルマ(トゥーバ・スングルオウル)

悩み多き三女エジェは、強制的に結婚させられるのがイヤで過食の末に自殺しちゃうというね 川´・ω・`) サヨウナラ
三女エジェ(エリット・イシジャン)

のんびり屋の四女ヌルは、オッサンと結婚させられることになって、ションボリしていたものの… (ノω・、し イヤイヤ
四女ヌル(ドア・ドゥウシル)

ザ・野生馬の五女ラーレったら、ヌルを連れ出してイスタンブールの学校に異動した大好きな先生のところへ逃亡だッ!ヽ川`Д´)ノ ウォォォォッ!
五女ラーレ(ギュネシ・シェンソイ)

なんとなく連想した庄野真代さんの代表曲を貼っておきますね↓ 恨まないのがルール!m9`Д´) ビシッ




とは言え、実際のところ、「イスラム=悪」という単純な話ではないから難しい。クライマックス、ラーレがヌルを連れ出して逃げる時は“運転を教えてくれた青年”が助けてくれるワケだし、先生だって2人を匿ってくれるのだろうし(たぶん)。昔、「ペルセポリスI イランの少女マルジ」を読んだ時も思った当たり前のことだけど、イスラム文化圏だって男尊女卑に染まっていない人はたくさんいるんですよね。大体、日本だって男尊女卑的な思想が十分残っているし、閉鎖的な田舎だとそれがより強くなる…って傾向はどの国も一緒な気がします。

つーか、あのクソ女に見える祖母が本当は可哀相な人なのはもちろんのこと(序盤で散々なじられてたし…)、あのクソ叔父だってその文化や風習に染められてしまった犠牲者でもあって。僕なんてすぐに「お前らは本当に人権意識が低いクズどもだな!( ゚д゚) シネヨ」といった感じで憎悪をボーボー燃やしながら断罪しがちなんですけど、何かとマチズモに染まりがちな自分自身のことを省みると、残念ながら他人事とは思えなかったりもするんですよね…。結局、「問題は教育」というか。そして、ずっとそうやって生きてきた人に「今どき男尊女卑だなんてお里が知れますね ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ」なんて上から目線で説教するのは“反発しか招かないオナニー”で終わることが多いワケで、もっと自然かつスムースに飲み込めるようにメッセージを伝えていくのがベストなんでしょうけど、あまり考えると知恵熱が出てくるのでね、そういうことは他の方に任せることにしますかな…(思考停止した割には偉そうな文章)。


例えば、ラーレと仲良くなるこの青年、マッチョ文化からのはぐれ者だからこそ優しかったんじゃないかとも思うのです。
助けてくれるイイ奴


ううむ、相変わらず画像を貼りまくって読みにくい感想になってしまいましたが(汗)、画面は美しいし、少女たちも輝いているし、何よりもいろいろと考えさせられるので、非常に良い映画だと思いました。観ても損はしないと思うので、興味がある方はぜひぜひ。




サントラでございます。どんな感じだったか、サッパリ思い出せない…。



国内盤DVDがアダルトカテゴリなので、輸入盤Blu-rayを貼っておきますね(日本語字幕が入ってるかは不明)。僕の感想はこんな感じ



パンフで引き合いに出されていたソフィア・コッポラ監督作。未見だけど、たぶん観ないと思います。













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