マーサ、あるいはマーシー・メイ
原題:Martha Marcy May Marlene
2011/アメリカ 上映時間102分
監督・脚本:ショーン・ダーキン
製作:ジョシュ・モンド、アントニオ・カンポス
出演:エリザベス・オルセン、ジョン・ホークス、サラ・ポールソン、ヒュー・ダンシー、クリストファー・アボット、ブラディ・コーベット、ルイーザ・クラウゼ
パンフレット:なし
(あらすじ)
森の中を追跡してくる男たちをかわし、カルト教団のコミューンから脱出した20歳の女性マーサ(エリザベス・オルセン)。唯一の家族である姉のもとを訪ねる彼女だったが、姉夫婦は何も尋ねずに受け入れてくれる。美しい湖のほとりに建つ屋敷で姉夫婦と暮らし始め、安らぎを感じるようになっていくマーサ。だが、徐々にマーシー・メイという名前で呼ばれていたコミューンでの異様な日々の記憶がフラッシュバックしてくる。やがて彼女は、妄想と現実、過去と現在、さらには自分がマーサとマーシー・メイのどちらなのか判別できなくなる。(以上、シネマトゥデイより)
予告編はこんな感じ↓
49点
※今回の記事は、この映画を好きな人は読むと不快になる怖れがあるので気をつけて!
なんとなく気になったのでサービスデーを利用してシネマート新宿で観てきました。「良いところもあるけど… (・ε・) ウーン」って感じでしたよ。
記事の切り抜きが貼ってありました。ちなみに手前のズボンは「CLUB JASON THE MOVIE」絡みの展示。
まず、身も蓋もなく話の流れを書いておくと、「山の中のカルト教団からマーサが逃げ出してくる→姉のルーシー(サラ・ポールソン)に保護してもらう(ただ、マーサはルーシーに『彼氏と山で暮らしてた』程度の情報しか伝えない)→姉夫婦と暮らすものの、『湖で全裸で泳ぐ』『姉夫婦のセックス中に寝室に入ってくる』などの異常行動をするので関係がギクシャク→ついついカルト教団でマーシー・メイと名乗っていたころを思い出してしまって、次第に現在と区別が付かなくなり、『私は教師でリーダーなのYO!ヽ川`Д´)ノ』とか変なことを言い出す→パーティで大暴れしたので、姉夫婦は病院に入れることに→姉夫婦とマーサが車で町に向かうと、後ろに不審な車が走っていて、『たぶん妄想なんだろうけど、もしかしたら教団の人たちが連れ戻しにきたのカモ… ヽ(´Д`;)ノ コワーイ』という不穏なムードで終了」って感じでした。
いや、主演のエリザベス・オルセンの演技は素晴らしいし(ヌードシーンもあるヨ (o^-')b ヤッタネ! )、現在と過去を交錯させて、「マーサに何が起こったのか?」を徐々に見せる構成も面白いし(ジョン・ホークス演じる教祖に昏睡レイプされたり、強盗殺人の片棒を担がされたりしてた)、最後の「マーサが見ているのは現実なのか、妄想なのか?」的な余韻を残す終わり方も良かったと思うのですよ。原題は「Martha Marcy May Marlene」と、3人の名前だったりするので、「結局、彼女は恐怖から逃避するために3番目の人格を作り出したのかしら…?」な~んて深読みしちゃったりもしてね (´∀`) ウフフ
過去が「フラッシュ、バック、夏!ヽ(▼Д▼)ノ」(なにこれ)する感じも、何かわかる。僕はカルト教団とかあまり詳しくないので、拙い知識で「マンソン・ファミリーっぽいなぁ」なんて思いながら観てたんですが、ある意味、職場や地域のコミュニティでも大なり小なり洗脳行為的なものはあるワケでさ。かなり昔、僕は警察官だったんですけどね、当時は良くも悪くも“そっち”の思想に染まってたところはあって。で、辞めた後はしばらく混乱したし…というか、未だに当時のことを夢で見てうなされたりするので、「あんなカルト教団にいたら、そりゃトラウマで変になる人もいるでしょうよ」と。なんて言うんですかね、マーサの“夢うつつに追い詰められて行く姿”は結構良かったんです。
ただ、どうしても姉夫婦の行動が飲み込めなかったというか、ずっと「お前ら、ちゃんとマーサと話し合えよ ( ゚д゚) アホウガ」って思っちゃったりもして…。つーか、全裸で泳ぎだした時点で、「この子、どこかが変だ!Σ(゚д゚;し」と、ヒザを突き合わせて話し合いませんかね? 姉は妹に負い目があるみたいなんですけど、それにしても唐突に全裸で泳ぎ始めた女に対して、「んもう、非常識なんだから!ヾ川。`Д´。)ノ ダメヨ!」程度の反応って、スゲーどうかと思うのですよ(欧米では普通なのかもしれませんがー)。その後のセックス中の寝室乱入だって、「く、狂ってる!Σ(゚д゚;し」レベルの話じゃないかなぁ。
マーサが義兄テッド(ヒュー・ダンシー)の金銭的成功を責めるシーンもさ、あの程度の上っ面な物質文明批判でキレるテッドがバカバカしすぎ。もしかしたら「マーサにとっては、カルト教団も姉夫婦の家も同じであって…」的な意味が込められているのかもしれませんが、全然乗れなくて。僕的には「さっさと精神科のお医者さんのところに連れて行けば良いのに… (´・ω・`)」としか思えなかったんですよね(ラストはそうなるワケですが、その判断までが長い!ヽ(`Д´)ノ)。
ってことで、カルト的なコミュニティのイヤ~な雰囲気とかは良く描けてたと思うんですけど(コミュニティ内でないがしろにされてションボリする男とか良かった)、とにかくマーサを放置する姉夫婦にイライラしたので、あまり好きな映画じゃなかったり。ただ、単に僕がこの作品に対して優しくないだけなところもあるというか、ハマる人はハマるタイプの映画だと思うので、気になるなら観ても良いんじゃないかしらん (・ε・) オシマイ
現実と妄想が混濁するということで、思い出した映画。何でも思いつめすぎると危険ですよね。
ブラック・スワン [Blu-ray]
カルト教団から女の子を救い出す映画。237分もあって、スゲー疲れるけど、スゴい作品です。
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シャロンテート殺人事件を悪趣味に描いた作品。初回限定版もあるヨ。
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マーサ、あるいはマーシー・メイ(ネタバレ)
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