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スターシップ9(ネタバレ)

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※ハッキリ言って、僕はこの作品を好きではないんですが、ネタバレを知ってしまうと台無しな映画なので、未見の人は読まない方が良いです!








スターシップ9

スターシップ9

原題:Orbiter 9
2016/スペイン、コロンビア 上映時間95分
監督・脚本:アテム・クライチェ
製作:クリスチャン・クンティ、ミゲル・メネンデス・デ・スビリャガ
製作総指揮:アンドレス・カルデロン、アクセル・クシェバツキー
撮影:パウ・エステベ・ビルバ
編集:アントニオ・フルトス
美術:イニーゴ・ナバロ
音楽:フェデリコ・フシド
出演:クララ・ラゴ、アレックス・ゴンザレス、ベレン・ルエダ、アンドレス・パラ
パンフレット:★(400円/パンフ代わりにプレスを売るのは良いけど、だったら前売り特典にしないでほしかった…)
(あらすじ)
過度の公害により汚染された地球に代わる未知の星を目指し、エレナ(クララ・ラゴ)は1人恒星間飛行の旅を続けていた。ある日、スペースシップの給気系統が故障したため、エレナは近隣のスペースシップに救援信号を送る。呼びかけに応じ、エレナのスペースシップを訪れたのが、エンジニアの青年アレックス(アレックス・ゴンザレス)だった。エレナとアレックスはともに好意を抱き、恋に落おちる。しかし、この出会いは偶然ではなく、人類を救うための大いなる実験の一部だった。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




30点


※今回の記事は「トゥルーマン・ショー」「パッセンジャー」のネタバレに触れているんですが、どちらもネタバレを知ってしまうと台無しな映画なので、未見の人は読まない方が良いです!

今年の5月下旬に観たドゥニ・ビルヌーブ監督によるSF映画「メッセージ」は本当に素晴らしい作品でしてね…。僕はよくわからない理由で74点にしちゃったけど、100点でも全然OKなクオリティであり(「だったら、そうしろよ ( ゚д゚)、ペッ」と思われそうな文章)、鑑賞後は「SF映画熱」が一気に高まっちゃったのです。で、ちょうどそんな時に本作の存在を知り、そのタイトルとポスターのビジュアルがSFっぽかったので、内容も把握せぬままに前売り券を購入(特典は公式プレスシートでしたが、劇場でもパンフ代わりに売られててガッカリ…)。8月下旬にヒューマントラストシネマ渋谷で鑑賞いたしました。「悪趣味なものを見せられた」と思ったり。


HTC渋谷には、劇場の人による作品紹介が貼られていたりするのです。
劇場の人による映画紹介


観たのがもう2ヵ月前なので(汗)、すっかりウロ覚えな内容を書くと、主人公は宇宙船で長旅をしている女性エレナ。公害で地球がダメになってしまった→目指す惑星に到着するのは20年後であり、両親は空気関係の機械が故障したせいで酸素量が減少したので、娘を生かすために犠牲になったという、なかなかヘビーな状況なんですが、しかし。救難信号をキャッチして、技術者アレックスが来てくれまして。アレックスの野郎は素っ気なくて、修理にしか興味がないオーラがムンムンなんですけど、久しぶりに会う自分以外の人間ということで、エレナの方は興味津々丸であり、彼が寝ているところに押しかけて、半ば無理矢理セックスしてしまうというね ( ・∀・)人(゚∀゚*し ヤッチャオーゼ!

で、アレックスは去ってしまって、エレナはションボリ気味なんですが、アレックスの視点に切り替わると、彼が戻っていったのはなんと地上。というか、実はエレナは「オービター計画」と呼ばれる人類移住計画を成功させるための実験として、地中に埋められたシミュレーター「オービター9」でずっと暮らしていたモルモットだったのです!Σ(゚д゚;し ナンダッテー ただ、この一件でアレックスはすっかりエレナにZokkon命(ラブ)になったため、内緒で彼女を連れ出してイチャイチャしてみたものの、研究所にバレてしまって、すったもんだがありました (´∀`し アラアラ 最終的には「エレナはクローンで、地上では生きられない体だった」「エレナは妊娠してた」「アレックスも一緒にシミュレーターで暮らす」ということで、なんとなく丸く収まって。ラストは、何年か経過して実験が終わったのか、すっかり成長した“2人の娘”が地上に出て来て終わってた気がするよ(唐突なタメ口)。


来日したアテム・クライチェ監督の動画↓ 何を言ってるかサッパリだけど、こちらの記事を読んで補完してくださいな。




なんて言うんですかね、「実は実験施設だった!」という発想は面白かったし(モロに「トゥルーマン・ショー」を連想しましたが、「“宇宙に行った”という設定」繋がりで「カプリコン・1」っぽいとも感じました)、状況を台詞でなく演出で説明するあたりは上手かったし(地上だとわかるシーンとか)、低予算感はあったけどSF的なビジュアルやガジェットも良かったですよ。特に、最初は「こんな移住計画があるかよ(笑)」なんて脳内でツッコミを入れてたら、そこら辺も折り込み済みだったから、「わたし負けましたわ (´∀`し」気分になったりもして、途中までは結構好きだったんですけれども。

とにかく不快なのがオチですよ。個人的にああいう「小の虫を殺して大の虫を助ける」的な話が嫌いというのは置いとくとしても。まだバッドエンディングっぽい雰囲気ならともかく、なんか「ちょっとイイ話」っぽいムードで終わるのが大嫌い。そもそも「この実験はどういう理屈で必要なの?」って疑問もあって、僕からすれば「人類を救うためには仕方ない」という名目のもとで、非人道的な実験を遂行するクズ揃いだと思っていただけに(いくらクローンだとしても)、セラピストのシルヴィア(ベレン・ルエダ)を無慈悲に射殺した研究所のボス(アンドレス・パラ)を「イイ人」風に描くなんて閉口したし、人生の選択肢がなかったエレナと、実験する側だったアレックスが一緒に暮らすというのも「パッセンジャー」っぽくて気持ち悪かったし…。僕の理解力が足らないのかもしれませんが、マジでイヤな映画でしたね。


鑑賞後の心境を代弁するグレート巽の画像を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
悪趣味なものを見せられた


とは言え、オチ以外の要素は結構良いところが多いと思うので、オマケして30点という偉そうな評価。ネタバレをここまで読んだ人が楽しめるかどうかは微妙ですが、もしかすると「僕の心が狭いだけ」という可能性も高いのでね(苦笑)、気になる人はチェックしてみてくださいな。




アテム・クライチェ監督が脚本を担当したマヌエル・カルバージョ監督作。ちょっと面白そう。



僕の「SF映画熱」に火を点けたドゥニ・ビルヌーブ監督作。僕の感想はこんな感じ



最初に連想したジム・キャリー主演作。ただ、親の立場になってみると、エド・ハリスの気持ちもわかる… (´・ω・`)



同じく連想したモルテン・ティルドゥム監督作。僕の感想はこんな感じ









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