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不能犯(ネタバレ)

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不能犯



2018/日本 上映時間106分
監督・脚本:白石晃士
原作:宮月新
原作(画):神崎裕也
脚本:山岡潤平
製作:岡田美穂、村田嘉邦、勝股英夫、水野英明、木下暢起、三宅容介、森川真行
エグゼクティブプロデューサー:吉條英希
企画:中畠義之、森川真行
プロデュース:中畠義之、森川真行
プロデューサー:大畑利久、石塚清和
共同プロデューサー:宮城希、清家優輝
ラインプロデューサー:小泉朋
撮影:高木風太
照明:豊見山明長
録音:石貝洋
美術:中川理仁
装飾:藤田徹
VFXスーパーバイザー:鹿角剛
スタイリスト:中井綾子、長瀬哲朗
ヘアメイク:村木アケミ
編集:和田剛
音楽:富貴晴美
主題歌:GLIM SPANKY
音響効果:岡瀬晶彦
スクリプター:阿保知香子
助監督:吉村達矢
制作担当:鍋島章浩
出演:松坂桃李、沢尻エリカ、新田真剣佑、間宮祥太朗、テット・ワダ、菅谷哲也、岡崎紗絵、真野恵里菜、忍成修吾、水上剣星、水上京香、今野浩喜、堀田茜、芦名星、矢田亜希子、安田顕、小林稔侍
パンフレット:★★★(720円/場面写真多め。名越康文先生のコラムが面白かった)
(あらすじ)
都会のど真ん中で連続変死事件が発生し、現場では必ず黒スーツの男が目撃されていた。その男・宇相吹正はSNSで「電話ボックスの男」と噂される人物で、とある電話ボックスに殺人の依頼を書いた紙を貼ると実行してくれるのだという。彼に狙われた者は確実に死亡するが、その死因は病死や自殺、事故など、いずれも殺人が立証できないものだった。警察はようやく宇相吹の身柄を確保して任意聴取を始める。宇相吹の能力にベテラン捜査官たちも翻弄される中、女性刑事・多田だけが彼にコントロールされないことが判明し……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※今回の感想は、本作が好きな人や沢尻エリカさんのファンは気を悪くする気がするので、読まない方が良いです。

ごめんなさい、初めて予告編を観た時、松坂桃李さんの「愚かだねえ…人間は (`∀´)」の台詞が居たたまれなくて。なんて言うんですかね、「人間に絶望したムード」を気取った中高生あたりが言いそう…どころか! 確実に“昔の僕”は言っていたという地獄(間違いなくTRPGの敵キャラにも言わせてたと思う、「ククク…」とか付けて)。もうね、劇場で予告編が流れるたびに胃が痛くて、「人間、長い人生を歩んでいれば、そんな台詞の1つや2つは言うものさ ┐(´ー`)┌ セラヴィ」と自分を慰めたり、「むしろ『オルカだねえ…人間は』の方が意外性があるのでは?(・ε・) ドーヨ?」なんて提案を脳内でしてみたりしつつ、こんな映画は絶対観ないつもりだったんですけれども。「貞子vs伽椰子」を撮った白石晃士監督作となれば、それなりに面白そうな気がしてくるし、応援したい気持ちも湧いてくるということで、前売り券を購入。2月中旬、TOHOシネマズ新宿で鑑賞いたしました。僕は結構好きでしたヨ (〃∇〃) ウフフ


4番スクリーン、7割ぐらいの入りだったような。


前売り特典は「水に溶けて証拠が残らない!《立証不可能》メモ用紙」でした。



事前情報は予告編ぐらいだった上に、適当に見ていてウロ覚えだったので、「見ただけで人を操れる超能力者vsその能力が効かない男」を描いた韓国映画「超能力者」みたいな話かと思ったら、結構違っていて。主人公は、人間を見つめて会話するだけでプラセボ効果を発動→ショック死に追いやることができる“黒スーツの男”宇相吹(うそぶき)でしてね(都市伝説化している)。無料で殺人依頼を請け負っている彼に殺される人や殺人を依頼した人たちのブラックな顛末をいくつか描きつつ、唯一その能力が効かない女刑事・多田が宇相吹に対抗しようとする…といった内容なのです(他の作品で例えると、道具を売る代わりに人を殺す「笑ゥせぇるすまん」という印象)。独立した各エピソードを「女刑事が捜査する」という縦軸で繋ぐ構成で、同じ松坂桃李さん主演作の「ツナグ」が頭に浮かんだりもしましたよ。


人を見つめるだけで殺すボランティア、宇相吹。


彼の能力は、理論的にはこういうことなのです(「グラップラー刃牙」より)。
思い込みの威力だ


ただ、正直なところ、ブツ切り感をスゲー感じたというか、脚本は結構苦労したんだろうなぁと。特に序盤の「自分の妻に暴行した町内会の親父の殺害を依頼してみたら、実は妻が違法ドラッグに手を出してパーティーなども開催していたので、全員殺しちゃった… ('A`)」という話とか、展開が性急でなかなかキツくて。つーか、dtvでやっているオリジナルドラマを第1話だけ観たら、まだこっちの方が面白くて、もともと連続ドラマの方が向いている題材なんじゃないか…なんてことは監督も重々承知してそうですがー。


「息子が万引き犯と疑われて自殺した」云々の話もどうでも良かったなぁ(死に様は好き)。


dtvでやっているオリジナルドラマ↓ 厭な話でしたよ(誉め言葉)。




って、文句から書いちゃいましたが、それでも十分楽しくて。というのは、もう1人の主演である沢尻エリカさんが素敵だったから。本作の彼女は「バリバリ働いている優秀な女刑事」という設定なんですけど、むしろ“僕らがイメージする沢尻エリカ”というムードの方が強くて。刑事っぽく見えないエリカ刑事(デカ)が不機嫌な顔をしたり、先輩ヅラをしたり、怒ったりするだけで、「エリカ様、頑張って!ヘ(゚∀゚*)ノ」と温かい気持ちになれた…って、伝わりますかね。松坂桃李さんとエリカ様の「僕を殺せばいいじゃないですか (・∀・) ニヤニヤ」「アタシは法を守る!(`Δ´;し ヌゥ」という「ダークナイト」ライクな攻防も嫌いじゃなかったです。


イライラするエリカ様の前でニヤニヤし続ける松坂桃李さんは、妙な面白さがありました。


エリカ様と新田真剣佑さん演じる新人刑事とのバディ感も良かったですよ。



ある意味、白石晃士監督の作品によく出てくる「怪異を力業で乗り切ろうとするキャラ」っぽいところもあって。映画終盤、更生したかと見せかけて連続爆弾魔だったタケルと宇相吹を相手に「んもう!川。`Д´。)ノ プンプン」って感じでキレて2人を倒す姿はとてもキュートで微笑ましかったですな。一応、オチを書いておくと、エリカ様は急所を外して刺したので宇相吹は生きていて、タケルは宇相吹に殺されまして。エリカ様が宇相吹に「アタシは負けないわYO!m9`Д´し ビシッ」みたいなことを言って終わってたような気がします、たぶん。


間宮祥太朗さんのクズ演技も愉快。舌でボタンを押すシーン、よく番号を覚えているなぁと感心しました。


真野恵里菜さんは”本当は良い子”なデリヘル嬢を演じてましたが、いくらでも払います(クズの文章)。



まぁ、面倒くさいので割愛しますが、細かい不満はスゲーあるんですよ。ただ、“エリカ刑事”を軸として観ると、ファンタジー感が強い宇相吹や、リアリティが皆無な爆弾魔タケルなどの存在もスムースに飲み込めて楽しめたという不思議。つーか、2月6日に「羊の木」を観て以来の9日間振りの映画鑑賞ということも影響したのかもしれませんが、観ている間はとにかく楽しくて、「映画鑑賞って最高ダナー (´∀`) ウフフ」なんて思ったりもした次第。わざわざdtvに加入する気はありませんけど、ドラマ版のレンタルが始まったら観ようと思います。おしまい。




原作漫画。「ウロボロス」の神崎裕也先生が作画ということで、読みたい気持ちはあるんですが…。



ノベライズ。映画の補完に良いかもしれませんな。



サントラ。デジタル盤もあります。「愚か者たち」は収録されていないので注意!



白石晃士監督の前作。僕の感想はこんな感じ



ボンヤリと思い出した松坂桃李さん主演作。僕の感想はこんな感じ



なんとなく連想した韓国映画。僕の感想はこんな感じ








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