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フォードvsフェラーリ(ネタバレ)

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フォードvsフェラーリ



原題:Ford v. Ferrari
2019/アメリカ 上映時間153分
監督・製作:ジェームズ・マンゴールド
製作:ピーター・チャーニン、ジェンノ・トッピング
製作総指揮:ケビン・ハローラン、デーニ・バーンフェルド、マイケル・マン
脚本:ジェズ・バターワース、ジョン=ヘンリー・バターワース、ジェイソン・ケラー
撮影:フェドン・パパマイケル
美術:フランソワ・オデュイ
衣装:ダニエル・オーランディ
編集:マイケル・マカスカー、アンドリュー・バックランド
音楽:マルコ・ベルトラミ、バック・サンダース
出演:マット・デイモン、クリスチャン・ベール、ジョン・バーンサル、カトリーナ・バルフ、トレイシー・レッツ、ジョシュ・ルーカス、ノア・ジュプ、レモ・ジローネ、レイ・マッキノン、J・J・フィールド、ジャック・マクマレン
パンフレット:★★★(820円/関係者インタビューが充実してるけど、実在の人たちのプロフィールとか企画記事とか読みたかったなぁ)
(あらすじ)
ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れる。限られた資金と時間の中、シェルビーとマイルズは力を合わせて数々の困難を乗り越えていくが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




85点


残念ながら「ル・マン」と聞いても脳内にはブルボンのお菓子が浮かんでしまうほどに「車」や「レース」に興味がないので(「バットモービル」みたいなギミックを搭載した車は好き)、最初は本作も鑑賞するつもりはなかったんですが、ううむ、劇場で流れる予告編が実にカッコ良かったので、観ることに決定。ちょうど愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の今週の課題作品になったということで、1月15日(水)、仕事の飲みの帰り道、TOHOシネマズ渋谷にて“最後の「1ヵ月フリーパスポート」”を使って観てきました。「スゴい実話があったんだなぁ (´∀`=) スゲェヤ」と思ったり。


ふふ、無料で観ちゃったのさ。


1番スクリーン、7割ぐらい埋まってました。



驚くほど雑かつ身もフタもなくあらすじを書いておくと、フェラーリの社長にバカにされたフォードの社長が激怒して「ル・マン24時間レース」に参戦してみれば、カーデザイナーのキャロル・シェルビーとドライバーのケン・マイルズ&仲間たちの力によって参戦2年目で見事に1-2-3フィニッシュ! 副社長の提案によって、せっかくリードしていたのに後続の車に合わせてペースダウンしたら2位になってしまったマイルズはションボリしたものの、気を取り直してその後もテストドライバーを務めていたら事故死するというね… (ノω・、) ムチャシヤガッテ... 親友のシェルビーは落ち込んだりもしたものの、マイルズの息子に思い出のレンチを渡すと、胸のエンジンに火を点けて明日へダッシュしたのでしたーー。


実際の「1-2-3フィニッシュ」の様子を貼っておきますね(「24時間戦争」より)。



ジェームズ・マンゴールド監督作って、スゲー僕好みの時(「コップランド」とか「3時10分、決断のとき」とか「LOGAN ローガン」とか)と特に興味が持てない時があるんですが(「グレイテスト・ショーマン」とか)、本作はモロに前者の方 (°∀°)b サイコー! レースを舞台にした男たちの熱きスポ根ドラマ…というだけでなく、「企業vs下請け」的な様相を呈すお話だから、結構ビックリしましたよ。実際、過去のレース映画の名作を参考にしたというレースシーンは超迫力があったし、主人公2人の友情物語にもグッときたけど、一番面白くて感情移入しちゃったのは「企業vs下請け」要素の方。パンフのインタビューでジェームズ・マンゴールドや、マット・デイモンが映画作りと重ねていましたが、あの手の理不尽な「決定事項」やら「命令」って、どんな仕事でも大なり小なり経験することじゃないでしょうか。


鑑賞中の僕の気持ちを代弁する範馬勇次郎を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



いや、そりゃあ「あの1-2-3フィニッシュは今も語り継がれるフォードの伝説となったから、結果的には正解じゃないか」的な見方もできますけど、そのせいで“個人の前人未踏の偉業”が消し飛ばされたってのはやっぱり酷い話じゃないですか。多くの人が「副社長、討つべし!ヽ(`Д´)ノ」と思うだろうし、もし金持ちになったとしても絶対フォードの車は買わないし、いっそ潰れてしまえと憎んでみたりもしたものの、本当にフォードが潰れてしまったら、路頭に迷った工員家族が半地下に住むようになってーー?(着地を見失った文章) つーか、いつもタメになる「THE RIVER」の記事によると、副社長のレオ・ビーブはとても良い人で、マイルズが2位だと知った時は「なんてこった、こんなはずじゃなかったのに」と語ったみたいなので、まぁ、実際にはあそこまでの悪意はなかったみたいですゾ (´∀`) ナァンダ


本物のケン・マイルズ。可哀想ですよね…(「24時間戦争」より)。



あと、もう役者さんの演技が本当に素晴らしかった! 特にクリスチャン・ベイルはベストに入るぐらいに良かったです。マット・デイモンは安定の上手さで、ベイルとのバディ感は最高のひと言でしたよ。「有能で世渡り上手」な役をジョン・バーンサルがやっていたのも良かったし、トレイシー・レッツ演じるヘンリー・フォード2世も見事でしたねぇ…(しみじみ)。ノア・ジュプ演じるマイルズの息子ピーターがまた超可愛かったんですけど、最後に父親が目の前で焼け死ぬのを目撃しちゃってたから、ドミニク・トレットみたいにならないといいなぁと思ったり(「ワイルドスピード」脳)。


まぁ、この2人の演技合戦やらタイマンやらを観ているだけでも十分燃えるし愉快なのです。


2人を観ている時の僕の気持ちを代弁する塔子ちゃんを貼っておきますね(「ROOKIES」より)。
いいなぁ、男同士って


その他、好きだったところを書いておくと、「勝利は買えないけど、勝利をもたらす男は買える」の台詞とか、ハードな運転を経験したフォード社長の「父さんに体験してほしかった」の台詞とか、原語との齟齬がなくてビックリした「H・A・P・P・Y、わぁーい!」の字幕とか「負けた後、フォード社長ではなくケン・マイルズに敬意を表すフェラーリ社長(『実際にモノを作る者同士』の共感!?)」のシーンとかとかとか。ちなみに、走って車に乗り込む「ル・マン式スタート」を観て、「あっ、『マッハGoGoGo』でやってたやつだ!(*゚∀゚)=3 ムッハー」ってテンションが上がった…ってのはどうでも良いですかね。


なんとなく「マッハGoGoGo」に出てくる「ル・マン式スタート」を貼っておきますね(第1話「飛ばせ!マッハ号(前編)」より)。



鑑賞後、映画仲間のナカさんに勧められていたドキュメンタリー「24時間戦争」を観たら、これもなかなか面白くて。「スゴい実話があったんだなぁ (´∀`=) スゲェヤ」と感心しましたよ。映画のラスト、シェルビーがふかすエンジン音は、それこそ「胸のエンジンに火を点けようしている」ように聞こえて、涙が止まらなくて。最初は「これは100点の映画だな」と思ったものの、ふと冷静になったら、近所であんなにエンジンをふかされたら迷惑だなと思ったので85点という信用できない評価基準(バイクとかもそうだけど、大きいエンジン音は基本的に嫌い)。何はともあれ、レースシーンは超迫力があるし、友情物語としても面白いし、仕事映画としても燃えるので、興味がある人は観てみて!m9・∀・) ビシッ




デジタル盤のサントラ。アナログ盤スコア盤もあります。



原作というワケではないみたいですが、監督も参考にしたっぽい本。



鑑賞後に観たドキュメンタリー。とても勉強になりました。



監督が撮影の参考にした映画、その1。未見です。



監督が撮影の参考にした映画、その2。こちらも未見だけど、観ることはなさそう。



ジェームズ・マンゴールド監督作で一番好きなのはこれです。僕の感想はこんな感じ



そういえば面白かったレース映画。僕の感想はこんな感じ



一番好きなレース映画はこのタイプでございます (ノ∀`) エヘヘ







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