ホワイトハウス・ダウン
原題:White House Down
2013/アメリカ 上映時間132分
監督:ローランド・エメリッヒ
製作:ブラッドリー・J・フィッシャー、ハラルド・クローサー、ジェームズ・バンダービルト、ラリー・フランコ、レータ・カログリディス
製作総指揮:ウテ・エメリッヒ、チャニング・テイタム、リード・キャロリン
脚本:ジェームズ・バンダービルト
撮影:アンナ・J・フォースター
美術:カーク・M・ペトルッセリ
衣装:リジー・クリストル
編集:アダム・ウルフ
音楽:トーマス・ワンカー、ハラルド・クローサー
出演:チャニング・テイタム、ジェイミー・フォックス、マギー・ギレンホール、ジェイソン・クラーク、リチャード・ジェンキンス、ジェームズ・ウッズ、バーバラ・ウィリアムズ、ケヴィン・ランキン、マット・クレイヴン、ジミ・シンプソン、ニコラス・ライト、ジョーイ・キング
パンフレット:★★★★★(700円/読み物、企画ページが充実してて五つ星!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ!)
(あらすじ)
議会警察官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)は、大統領のシークレットサービスになるため面接試験を受けるが不採用となってしまう。幼い娘をがっかりさせたくないと、ジョンは娘をホワイトハウスの見学ツアーに連れ出すが、その時、謎の武装集団がホワイトハウスを襲撃、占拠するという前代未聞の事態が発生する。政府が大混乱に陥る中、ジョンは大統領や娘、そして合衆国の命運をかけた戦いに身を投じる。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
86点
※今回の記事は、若干、「クライング・ゲーム」のネタバレに触れているんですが、「クライング・ゲーム」
は良い映画だから先に観てから読んで!
6月公開の「G.I.ジョー バック2リベンジ」ではテロ組織「コブラ」が乗っ取ったり、7月は「エンド・オブ・ホワイトハウス」で北朝鮮っぽいテロリストが襲撃してジェラルド・バトラーが孤軍奮闘したりと、最近はホワイトハウスを占拠するのがブームということで、流行りモノに弱い僕的には、8月公開の「ホワイトハウス・ダウン」の前売り券をスムースに購入。先日、新宿ピカデリーで観てきました。ローランド・エメリッヒ監督の最高傑作だと思ったり… ( ;∀;) イイエイガダナー
半券チケットキャンペーンが実施されてましたよ。
正直、僕的にエメリッヒ監督は「どうでも良い人」枠というか。初めて観たのは「ユニバーサル・ソルジャー」だったんですが、ジャン=クロード・ヴァン・ダムとドルフ・ラングレンという「今後のアクション界を担う2人(当時)」の初共演大作を「可もなく不可もない」程度の作品に仕上げやがって…。いや、それなりには悪くないんだけどさ、“後世まで語り継がれるアクション映画の傑作”を勝手に期待してたので、見終わった後は彼をハードに憎んだものですよ(遠い目をしながら)。
「ユニバーサル・ソルジャー」の予告編を貼っておきますね↓ 名作になると思ってたのにぃ… (ノДT)
気が付けばハリウッドデビュー以降の監督作はほとんど観てて、嫌いな作品もありますけど、基本的にはどれも「可もなく不可もない」という印象。「エメリッヒ監督作だから前売り券を買ったぜ!ヘ(゚∀゚*)ノ タノシミー」なんてことは一度もなく、「宇宙とのゲートが開いたりする上に、大好きなカート・ラッセルと『クライングゲーム』のゲイ役でビックリさせられたジェイ・デビッドソンが出てる!」とか「宇宙人が攻めてきてホワイトハウスを破壊した!」
とか「あの『ゴジラ』をハリウッドがリメイクした!」
とか「メル・ギブソンが愛国者に!?」
とか「温暖化で地球が大変なことに!?」
とか「2012年に世界が滅亡しちゃう!」
とか、その時々の話題&興味によって、それとなく足を運ばされてきたんですよね~。
だから、今回も「最近観た『エンド・オブ・ホワイトハウス』と比較して観たら面白そう!」程度の心境だったんですが、スゲー面白くて度肝を抜かれました。“弛緩しきった腹筋にヘビー級ボクサーのボディブローを打ち込まれた級”の衝撃というか、エメリッヒ監督作にここまでハートを掴まれるなんて、思ってもみなかったです。
なんて言うんですかね、お話自体は予想通り、モロに“「ダイ・ハード」のホワイトハウス版”なんですけど、世に数あるフォロワー作品の中でも、恐らく最も「ダイ・ハード」
色が濃いというか。例えば、最近観た「エンド・オブ・ホワイトハウス」
はまだ“ジェラルド・バトラー無双”要素が強かったワケですけど、この「ホワイトハウス・ダウン」場合、主人公の名前&愚痴&戦闘力レベル&白いタンクトップ姿&家族に負い目がある設定、人質の中に家族、気の利いた脇役、軽口を叩く技術系テロリスト、主人公の意見を無視した“外部からの突入作戦”の失敗(これは「エンド・オブ・ホワイトハウス」
にもありましたな)、「テロリストたちの狙いが別にある」という展開などなど、「ダイ・ハード」
を連想させる要素が特盛のネギダクに牛皿追加状態(なんだこれ)。ただ、その上にオリジナルの要素を加えて、ちゃんと別物として楽しめるようになってるから、「おい、『ダイ・ハード』
のパクリじゃねぇかよ!(`Δ´) カネカエセ!」と怒ることはなく、「んもう、そんなに『ダイ・ハード』
が好きなのね (´∀`) シカタナイワ」とスムースに愛せる感じなのです。
こういうビジュアルだけでも「ダイ・ハード」を連想しちゃいますわな。
で、僕的に一番素晴らしかったのが、娘要素(このブログではよくある展開)。チャニング・テイタムが演じる主人公ジョンの娘エミリーをジョーイ・キングが演じてるんですけど、この子がとにかく可愛くてね… (ノД`) スクリーンに自分の娘マナ子(2歳)の未来予想図を見ているかのように、思いっきり父親のジョンに感情移入してしまって。「僕が同じ立場だったら、あの状況で彼女を守れるだろうか? (・ω・;) ヌゥ」と脳内シミュレートしまくりでしたよ。
エミリーを演じたのはジョーイ・キング。フィルモグラフィーをチェックしたら、出演作をかなり観てました。
大統領の大ファンで、意外と硬派な質問をするシーンとか、凄まじく微笑ましいのです (´Д`;) ハァハァ
超グッときたのがクライマックス。あーだこーだあって、愛国テロリスト・マーティン(ジェームズ・ウッズ)&軍需産業の手先議員イーライ(リチャード・ジェンキンス)による“中東への核ミサイル発射”は頓挫するワケですが、ホワイトハウスへの爆撃命令は止まらなくて。ジョンはエミリーに「早く逃げろ!」と言うんですが、しかし! エミリーったら逃げるどころか、戦闘機に向かって一心不乱に国旗を振るんですYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!
エミリーが国旗を持って走り出した瞬間から、涙が掛け流し状態でしたね… (ノДT) イイコダナー
もうね、何が素晴らしいって、序盤に「エミリーは学校の発表会で“旗を振る役目”を担ってて、毎日頑張って練習してたのに、ジョンはそれをすっぽかしてしまった…」というエピソードがサラリと語られてて。僕的には「コイツはマジでダメな父親だな!(`Δ´) シネヨ!」と“上から目線”で軽蔑しただけだったんですけど、まさかそんなさりげない会話が、最後の最後に伏線として活きてくるなんて!Σ(゚д゚;)
これは、スゲー泣く。エミリーの“健気に旗を振る姿”は100点としか言いようがなくて、早速、適当な大きさの旗を買ってウチのマナ子にも振らせようと思ったりもしましたが、奧さんに怒られそうなので諦めるほどでしたよ(この間5秒)。ラスト、黒幕のイーライが逮捕されて大団円となり、親子で大統領のヘリに乗って終わるんですけど、エンドクレジット中も嗚咽を漏らすほど感動させられましたね… ( ;∀;) イイエイガダナー
この瞬間、僕も娘と(脳内で)抱き合って泣いてました。
あと、ジョン役のチャニング・テイタムもスゲー良かった! マッチョでハンサムなのに、どこかバカっぽい&隙がある雰囲気で、映画を重くしないというか。役柄云々というよりも、この映画自体に超ハマッてたのではないでしょうか。ちなみに序盤、トイレで敵を騙して撃つシーンは「ブルース・ウィリスっぽい!∑(゚Д゚)」って思ったり。
最近、出演作を観るたび、僕の中でチャニング・テイタムの株が上がっております。
それ以外の役者さんも非常に良くて。奴隷から大統領に出世したジェイミー・フォックスは「肉体的には弱くても意志は強い」って感じがしっかり漂ってて超カッコ良かったです。マギー・ギレンホールやジェームズ・ウッズ、リチャード・ジェンキンスなども文句ナシで、ジェームズ・ウッズの奧さんを演じたバーバラ・ウィリアムズも良かったし(旦那を止めないのはビックリ)、イカれたテロリスト役のケヴィン・ランキンも好きでしたね~。
ジェイミー・フォックスとチャニング・テイタムのバディ感、なかなか良かったです。
その他、「“ホワイトハウスのツアーガイド”ドニー(ニコラス・ライト)がキレて、テロリストからジョンを救う」くだりとか大好きだったし、エメリッヒが得意な破壊シーンの数々(ホワイトハウスが爆破されたり、ヘリが落ちたりするだけじゃなく、飛行機まで撃墜される!)も最高だったし、好きなところだらけでしたよ。唯一の不満が肉弾戦で、特に最後のジェイソン・クラーク演じるテロリストとジョンのタイマンは、始まり方も終わり方も強引に感じたというか。まぁ、好みの問題ですけど、微妙に乗れなかったのが残念でしたな… (・ε・) ウーン
左端にいるのがツアーガイドのドニー。ホワイトハウスLOVEに溢れるイイ奴なのです。
それと、書いておきたいのがパンフレットのこと。一見、普通に見えるんですけど、僕的には超良い出来でして。3つの視点から書かれた良質のコラムが載っているだけでなく(特に銃器評論家の石井健夫さんによる写真解説入りのコラムが大好きで、最後に「唯一の不満」として、ブラックホーク3機の飛び方に文句をつけてたのも好感が持てる)、「ホワイトハウスや大統領専用車両の解説」や「エメリッヒの破壊の全歴史」、「ハリウッド映画直伝!! ホワイトハウス攻略法」などの企画ページも気が利いてるわ、監督&キャストインタビューまであるわ…。今年のベストパンフ候補の一冊なのは間違いないということでね、興味がある人はぜひ手にとってほしいところです。
ううむ、読みにくい文章をダラダラダラダラと垂れ流しちゃいましたが、何はともあれ、超面白いアクション映画でした (´∀`) タノシカッタ 「格闘シーンが~」とか「ゴア描写が~」とか「敵がリック・ユーンだったら~」とか、惜しいと思う点がないワケじゃないんですけど、なんとなくスルーした「紀元前1万年」が気になってくるほど、すっかりエメリッヒ監督を見直した次第。気楽に観る分には、最高の作品ですぞ (o^-')b オススメ!
まずはサントラを貼っておきますよ。
ホワイトハウス・ダウン
ローランド・エメリッヒ監督が初めてホワイトハウスを破壊した映画。嫌いじゃないけど…。
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比較されがちなアントワン・フークア監督×ジェラルド・バトラー主演のホワイトハウス映画。僕の感想はこんな感じ。
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一応、エメリッヒ監督によるヴァン・ダムとラングレンの初共演作も貼っておきますね。
ユニバーサル・ソルジャー [Blu-ray]
ジョン・マクティアナン監督作。未見なら即観るべし!ヽ(`Д´)ノ ベシ!
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ピーター・ハイアムズ監督によるヴァン・ダム版「ダイ・ハード」。悪くはない…悪くはないのです!ヽ(;´Д`)ノ アアン
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ホワイトハウス・ダウン(ネタバレ)
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