ガンズ・アンド・ストレンジャー
原題:El Gringo
2012/アメリカ 上映時間99分
監督・編集:エドゥアルド・ロドリゲス
製作:コートニー・ソロモン、モシュ・ディアマント
製作総指揮:スコット・アドキンス、グレゴリー・ウォーカー、スティーブン・A・フランケル、ボビー・ランゲロフ、アラン・ゼマン、ジョエル・シルバー
脚本:ジョナサン・ストークス
撮影:ヤロン・レビ
美術:ネイト・ジョーンズ
衣装:キム・マルティネス
編集:ドン・アダムス
音楽:ルイス・アスカーニオ
出演:スコット・アドキンス、クリスチャン・スレイター、イベット・イェーツ、ソフィア・シスニエガ
(あらすじ)
男(スコット・アドキンス)は追われていた。美しいビーチでの優雅なひとときを夢見ながら、大金の入った鞄と血塗られた過去を抱えて砂漠を越え、国境の小さな町へと足を踏み入れた。しかし、よそ者に異常なまでに冷たいこの町で男は次々とトラブルに巻き込まれてゆく。やがてそれは酒場の美人店主、町の愚連隊、町を牛耳る保安官にコソ泥の少女、そして男と大金を追って町へやって来た不良警官ら、一癖も二癖もある連中を巻き込み、事態は予想だにしないヴァイオレンスを巻き起こしてゆく! 一体男は何者なのか?そして大金の行方は?! (以上、amazonより)
予告編はこんな感じ↓
50点
ここ1年は、Blu-rayやDVDで鑑賞した映画は感想をまとめて書いているんですが、今回の映画に関しては、「① 『未体験ゾーンの映画たち 2014』で観るつもりだった」「② 最近、スコット・アドキンスを応援したい気持ちが強まっている」「③ 映画『サンブンノイチ』に出て来た“映画通”のキャラクターのように『クリスチャン・スレーターって、なんで日本では評価されないんだろう?』と常々思っている人に現在の彼の活躍振りが伝わってほしい」などの思い入れがあるので(1つだけイヤミな文章)、単独の記事としてアップしておきますね。先日、レンタルしたんですけど、中盤のガンアクションが超良かった!ヽ(`Д´)ノ サイコー!
ハッキリ言って、全体的にはずっとイライラしながら観てました。例えば、スコット・アドキンス演じる主人公が「アカプルコに行きたい」みたいな台詞を言うと、いちいちユニークな擬音とともにアカプルコのイメージ映像が出てきたりとか(3回くらいやる)、こういう演出を面白がれる人なら良いかもしれませんが、僕は結構苦痛でして。チャカチャカした編集も好みじゃないし…。なんて言うんですかね、中途半端な“ガイ・リッチーのフォロワー映画”って感じ。最近の傾向として、「画面が止まって、キャラクターの顔と名前が“いかにも気が利いている風”に紹介される演出」がある作品って、駄作の可能性が高い気がします(まぁ、「デス・レース」とか嫌いじゃないのもありますが)。
物語も「なんだかなぁ (・ε・)」って印象。例を挙げると、「麻薬カルテルが支配している町→ヨソ者に冷たくするように指示されている→水一杯すら売ってくれない」割には、「町で金を使わせるため」という理由でババァが主人公にバスの出発時間を教えなかったりと(誰も売ってくれないのに?)、「なんでそうなるの?(゚Д゚) ハァ?」と思うところがスゲー多いのです。
特に、主人公と恋仲になるバーの店主アナ(イベット・イェーツ)とか超イラッとして。だって、この女も主人公に正当な料金で水を売らないわ(最終的にはお湯を売ってたけど、大金を払わせてた)、バッグ(大金が入ってる)の中を勝手に見て激怒して外に投げる→主人公はバッグを盗まれて大変なことになるわと、散々意地悪しておきながら、唐突に「街を救って!ヘ(゚∀゚*し」みたいなことを言い出すから、「なんだそりゃ ( ゚д゚)、 ペッ」と。
なんとなく失笑するジェイソン・ステイサムを貼っておきますね(「ブリッツ」より)。
後半になるといきなり“悪党どもに反抗してたキャラ”にトランスフォームしてたけど、あの水とバッグのくだりが本当に不快だったので、この女には1ミリも乗れませんでした。ちょっと驚いたのが濡れ場のシーンで、一瞬だけオッパイが映るも乳首が確認できなかったのはニップレスを貼っていたのでしょうか…って、どうでも良いですかね ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ その他、フラカ(ソフィア・シスニエ)というコソ泥女が何度もバッグを盗もうとする展開も、無策な主人公がバカにしか見えなくて、凄まじくストレスが溜まりましたね。
そして、クライマックスもつまらない。実は悪徳警官だったウェスト(クリスチャン・スレーター)を射殺した後(3発撃ったのは、奴のせいで死んだ警官の数?)、主人公はアナを救いに町に戻るということで、派手な銃撃戦が展開するかと思いきや! 主人公が大金をバラ撒きながら歩くと、町の住民たちが突然“何か”に目覚めて、事態が収拾していく…って、自分で書いていてもサッパリ意味がわからない!Σ(゚д゚;) ヒィ 市井の人たちがギャングに従うのって、「金をもらってる」云々以前に暴力が怖いからじゃないのかなぁ…。
伏線回収っぽく、コソ泥フラカや犬が助けてくれたりもするんですが、それもまったく上手くなくて。最後は建て直したバーでアナに名前を訊ねられて、主人公が答えようとしたところで終わってましたけど…(役名は「THE MAN」で、劇中で本名は明かされない)。別に大して気が利いてないオチのくせに監督のドヤ顔が透けて見えるようで、なかなか不快でした。検索してみたら、監督のエドゥアルド・ロドリゲスはあの「ドルフ・ラングレン ダブル・トリガー」を撮った方ということでね、もう二度とこの監督の映画は見ないようにしようと固く誓いましたよ。
って、文句ばかり書いていますけど、スコット・アドキンスが中盤に町中で繰り広げるガンアクションは超最高だった!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ 月号は定かじゃないんですが、映画秘宝でギンティ小林さんが「その部分は」評価してたのもスゲー頷ける。飛びついて腕を固めながら射殺したりと、創意工夫に満ちていてエキサイティングであり、アクション好きなら必見のクオリティなのです。序盤と後半のアクションが実に凡庸だったので、この場面だけ別の人が監督したんじゃないかと疑ってしまうほど。
ラスト、息も絶え絶えのボスが「たった1人で止めることはできない」「メキシコのギャング全員は殺せまい」とか言ってたんですけど、このシーンでの戦闘力の高さを考えると、「主人公1人でも全然大丈夫では? (・ω・;) ウーム」とスムースに思ったり。それ以外で好きだったのは、エンドクレジットで流れたManowarの「El Gringo」(原題と同じで「ヨソ者」的な意味)。非常にカッコ良くて、CDが欲しくなりました (´∀`) ウフフ
Manowarと聞くと「モナ王」を思い出す…って、面白い? (・∀・) ネェネェ
ちなみに悪徳警官役のクリスチャン・スレーターは「バレット」に続いて、実に小悪党が似合う役者になっていて。アクションを披露するワケでもなく、手垢にまみれた「お前とオレは同じだ (;`∀´)」トークを始めた時は、なんかね、少し寂しい気持ちになりました… (´・ω・`) ションボリ 昔はともかく「今は日本だけでなくアメリカでも評価が低いんじゃないかなぁ」とあらためて思った次第。
そんなワケで、僕的には「田舎町って意地悪でイヤだな… ('A`)」と思わされるような映画であり、あまりオススメしたくはないんですが、しかし! 中盤のガンアクションだけは本当に面白かったので、アクション映画が好きな方はこのシーンだけでも観るべし!m9・∀・) ビシッ
エドゥアルド・ロドリゲス監督作。ドルフ・ラングレンが出演していますが、面白くはないです。
スコット・アドキンス主演で一番好きなのはこれですかね。僕の感想はこんな感じ。
「El Gringo」が収録されたManowarのアルバム。買っちゃおうかなぁ。
似たような邦題のクリスチャン・スレーター出演作を貼っておきますね。
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ガンズ・アンド・ストレンジャー(ネタバレ)
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