猫侍 南の島へ行く
2015/日本 上映時間85分
監督:渡辺武
原案・脚本:北村一輝
脚本:永森裕二、黒木久勝、池谷雅夫
製作総指揮:吉田尚剛
プロデュース:永森裕二
プロデューサー:飯塚達介、向井達矢
ラインプロデューサー:尾関玄
キャスティングプロデューサー:星久美子
撮影:神田創
照明:丸山和志
録音:長島慎介
美術:西原数雄
編集:難波智佳子
音響効果:赤澤勇二
音楽監督:遠藤浩二
衣装:天野多恵
メイク・かつら:鷲田智樹、高橋加奈子、長澤大地
結髪:荒井誠治
助監督:吉村昌晃
制作担当:朝日一美
出演:北村一輝、LiLiCo、高山善廣、木野花、横山めぐみ、木下ほうか、酒井敏也、緋田康人
パンフレット:★★★☆(900円/「我が道よ2015」のCDが付いていてオトクではある気がしないでもない)
(あらすじ)
無双一刀流免許皆伝の腕前で「まだら鬼」の異名を持つ剣豪・斑目久太郎は、江戸で仕官できず、故郷の加賀藩でしがない浪人生活を送っていた。そんなある日、久太郎のもとに土佐藩から剣術指南役の誘いが舞い込みむ。愛猫・玉之丞を連れて土佐へと出立した久太郎だが、船着き場で謎の忍者に襲われて土佐行きの船に乗り遅れてしまう。なんとか小舟を借りて海に乗り出した久太郎は、土佐を目指すのだが……。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
50点
※今回の感想は、「猫侍」シリーズが好きな方は確実に不快になるので、読まない方が良いです。
※今回の記事は、「幕が上がる」のネタバレに触れているので、知りたくない人は読まないで!
9月上旬の木曜日、シネマート新宿でこの映画を観ました。「これも“アリ”ですな (´・ω・`)」と思ったり。
劇場ロビーでは大量のグッズが売られていました。大人気なのね!
スタンディもありましたよ。
僕がどんな職場にいるかは秘密として(苦笑)、仕事関係の人と趣味の話で盛り上がったりすることってありますよね。例えば、ウチの主要取引先の担当の方はガチの特撮オタクであり、その人と特撮話で仲良くなったことが仕事の進行を円滑にしている面もあるのですよ。接待ゴルフなんてのもそういう要素が強いですわな。もちろん「ちゃんとした仕事をする」というのは大前提として、同じ条件なら仲が良い方と仕事をしたいと思うのが人情ということで、営業の仕事をしている僕的には取引先に好かれようと思うじゃないですか。
で、「なんで僕がこの映画を観るハメになったか」を書くと、新たな取引先の担当者(年上の女性)が無類の猫好きでしてね。まぁ、僕も猫は大好きなのでいろいろと話をしていたら、「猫映画も好きなんです 川 ´_ゝ`)」と。そんな中、話題に出たのが「レンタネコ」。「ちょうど暑い日に観たら、しみじみしましてね… 川 ´_ゝ`)」なんてしみじみ言われまして。僕は映画の話をする時は意外とウソをつかない主義なので、「ね…猫は可愛かったですね… (´∀`;) エヘヘ」とボンヤリ答えたりしたのです。
「レンタネコ」の予告編を貼っておきますね↓ 今、振り返ると、そんなに悪い作品じゃなかったカモ… (´∀`;) エヘヘ
そんな彼女の最近のイチオシが「猫侍」シリーズ。「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」がモットーの僕は、早速、「劇場版」をレンタルして鑑賞。「猫が可愛かったです!m9`Д´) ビシッ」なんて伝えてみたところ、「今度、続編が公開されるので、そっちも観てくださいよ 川 ´_ゝ`)」と言われまして…。いくら「観たい映画の覚え書き」では触れていなくても、これは仕事として観るべきだと判断して、いそいそと劇場に足を運んだんですけど、ごめんなさい、観終わった直後はかなり頭に来ました。
観終わった直後の僕の表情はこんな感じでした。
まず、ストーリーだけ書くと、浪人生活を送る久太郎は、土佐藩の剣術指南役になるべく加賀藩から船に乗ろうとしたら、姑のタエに雇われた忍者に邪魔されてしまって。小舟を調達して向かったところ、難破してしまい、南の島に到着。あーだこーだと揉めるうちに、島の原住民と海賊の争いを見事収めるのです。その後、加賀藩に戻ると、島で食べた時は「腹を下す変な食べもの」として疎んでいたバナナが重宝されているのを見て、「そんなバナナ!Σ(゚д゚;)」と言ってエンドクレジットに突入。原住民に扮した松崎しげるさんがバナナをマイク代わりにして「愛のメモリー 猫侍バージョン」を歌って、映画は終わってましたよ。
松崎しげるさんが歌う“通常バージョンの「愛のメモリー」”を貼っておきますね↓
もうね、何にガッカリしたって、“南の島感”がゼロだったこと。「南の島」と聞いたら、普通は青い空に青い海、白い砂浜、暑そうな雰囲気などを連想するワケですが、出てくるのは暗い海と岩場に洞窟(しかも低予算感バリバリ)。一応、ジャングルっぽい場所も出てくるけど、南国という感じはあまりしなくて。3月の八丈島でロケしたそうで、確かに「南の島」ではあるし、実際の気候はそんなに寒くなかったみたいですけど、画面が寒々しい時点でアウトじゃないですか…。沖縄が舞台なのに画面が寒そうだった「琉球バトルロワイヤル」を思い出したというか、ロケする場所や天候の大切さをあらためて認識しましたよ。
「南の島」と聞いて、僕が連想するのはこんな感じでございます↓
ジャン=クロード・ヴァン・ダムの出演作を貼っておきますね↓ せめてこのぐらいの“南の島感”はほしいよなぁ。
内容もなぁ…。「真面目な顔の侍が心の声でツッコミを入れる」というのがこのシリーズのキモなんでしょうし、北村一輝さんと猫の組み合わせを見ているとなんとなくホッコリするのは確かですよ。ただ、「カタコトの現地民たちは、白猫は神様で黒猫は悪魔だと思ってる」という“子ども向けの設定”はスルーするとしても、「女海賊役のLiLiCoさんがアイーン顔で北村さんに迫る」とか「バナナを食べ過ぎてお腹を下して屁をする北村一輝さん」とか、ギャグが全体的に面白く感じられなくて… (´・ω・`) ウーン
ラストの松崎しげるさんの起用も好きじゃなかったですね。「松崎しげるさんの肌が黒い→原住民っぽい→『愛のメモリー』を歌ってもらおう!」ってことなのかもしれませんが、すみません、今年は「幕が上がる」でも“黒さをネタにした起用”を見てしまっているだけに、安易としか思えなくて(その時もイラッとした)。「ニャ」の入れ方も「な行」とは関係なく入れてくるので微妙な気持ちになったしさぁ…。その他、「娘が猫アレルギー→鼻にちり紙を詰めて解決」という乱暴なオチもどうかと思いましたね。
松崎しげるさん起用への僕の気持ちを代弁するガイアの画像を貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第10巻より)。
ということで、僕的には前作以上にダメだったんですけれども。僕以外の観客たち(10人ぐらいで全員女性)を見たら、みなさんうれしそうでしてね…。一緒にエレベーターに乗ったんですが、スゲー楽しげだったんですよ。なんかそんな彼女たちを見ていると、「ファンが喜んでいるのならいいんじゃないか」と。そもそも僕なんかはちょっと振り向いてみただけの異邦人であり、テレビシリーズを観ているような人たちが「あら、劇場でやるなら観に行こうかしら (´∀`し タノシミー」「今回も北村一輝さんは面白いわねぇ (´∀`し ウフフ」なんて温かく楽しんで、充実した気持ちでそれぞれの日常へ還って行けるのなら、これで良いのではないかと思い直したのです。
なんとなく僕が連想した刃牙の一コマを貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第2巻より)。
家に帰ってパンフを読んでみれば、検疫の関係で海外ロケが大変だったり、製作者サイドも「八丈島はどうなのか」と思っていたようで。「だったらそれに見合った内容にしろよ ( ゚д゚)、 ペッ」とツッコミたくなりつつも、ちょっと同情しましてね。よくよく思い出せば、北村一輝さん自体はカッコ良かったし、猫や娘役の女の子も可愛かったし、高山善廣選手が海賊役で出て来たのもうれしかったので、50点という着地。気になる人がレンタルして観る分には良いんじゃないですかね。ちなみに観終わった後、取引先の人にはこう伝えましたよ、「猫が可愛かったです!m9`Д´) ビシッ」ってね(ドヤ顔で)。
ソフトは12月18日に発売されるそうな。早いね~。
劇場版1作目。猫が可愛かったです!m9`Д´) ビシッ
ドラマのDVD-BOX。何気にこっちは面白いんじゃないかと思うのです。
猫だけのDVDもあったりして。確かに玉の丞は可愛いもんなぁ。
「猫侍」をテーマにした漫画アンソロジーや…。
なんと小説まで! 「猫侍」の人気、侮れませんな… (`Δ´;) ヌゥ
ヒューマンが出したプレステのゲーム。何気に面白そう。
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猫侍 南の島へ行く(ネタバレ)
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