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移動都市 モータル・エンジン(字幕版)(ネタバレ)

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移動都市 モータル・エンジン(字幕版)



原題:Mortal Engines
2018/アメリカ 上映時間129分
監督:クリスチャン・リバース
製作:ゼイン・ウェイナー、アマンダ・ウォーカー、デボラ・フォルテ、フラン・ウォルシュ、ピーター・ジャクソン
製作総指揮:フィリッパ・ボウエン、ケン・カミンズ
原作:フィリップ・リーブ
脚本:フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、ピーター・ジャクソン
撮影:サイモン・ラビー
美術:ダン・ヘナ
衣装:ボブ・バック
編集:ジョンノ・ウッドフォード=ロビンソン
音楽:トム・ホルケンボルフ
視覚効果監修:ケン・マックゴー、ケビン・アンドリュー・スミス
出演:ヘラ・ヒルマー、ロバート・シーハン、ヒューゴ・ウィービング、ジヘ、ローナン・ラフテリー、レイラ・ジョージ、パトリック・マラハイド、スティーブン・ラング、カレン・ピストリアス
パンフレット:★★★(720円/尾崎一男さんのコラムが良かったです)
(あらすじ)
「60分戦争」と呼ばれる最終戦争から数百年の時が過ぎ、わずかに残された人類は地を這う移動型の都市で生活することを余儀なくされた。巨大移動都市ロンドンは、都市同士が捕食しあう弱肉強食の荒れ果てた地でその支配を拡大させ、小さな都市を捕食することで成長を続けている。そんなロンドンの指導者的立場にあるヴァレンタイン(ヒューゴ・ウィービング)に対し、過去のある出来事から復讐心をたぎらせる少女ヘスター(ヘラ・ヒルマー)は、ある小都市がロンドンに捕食される騒ぎに乗じてロンドンに潜入。ヴァレンタインに刃を向けるが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




50点


ああん、超今さらながら、今年3月1日に公開→もうデジタル配信が始まっている作品の感想をアッサリ気味に書いておきますね。「あのピーター・ジャクソンが映画化を熱望&やっと製作した(実際に撮ったのは、若いころから一緒に映画製作をしてきた盟友クリスチャン・リヴァース)」という話を聞いて興味が湧いただけでなく、「都市が移動しながら戦争する」という設定がスゲー面白そうだったので、観る気マンマンになりまして。他の作品を優先したので、なかなか観に行けなかったものの、3月18日(月)、auマンデイを利用して、TOHOシネマズ新宿にて「シンプル・フェイバー」と連続鑑賞してきました。なんか…微妙でした… (´Д`;) ウーン


12番スクリーン、そこそこ混んでいたような、混んでいなかったような… (・ε・) ドッチダヨ



正直なところ、期待しすぎたというか。映画冒頭で展開する「小都市を捕食する移動都市ロンドン」のシーンが実に面白くて、そんな都市バトルが連発されるのかと思っていたら、結局、最初だけだったから、なかなかガッカリいたしました。お話は「天空の城ラピュタ」「ターミネーター」「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」を足して3で割ってからスチームパンクで味付けして、「HiGH & LOW THE MOVIE 2 END OF SKY」のUSBを添えてみた印象でして(雑な認識)。「古代の破壊兵器を起動して世界征服を企む悪党と、その命を狙う謎の少女、そして彼女を助けることになる夢見がちな少年」とか「父の野望に気付いて止めようとする善良な娘」とか「謎の少女を圧倒的なパワーで追う人造人間」とか「少年たちを助けてくれる戦闘力高めの女空賊」とか既視感あふれる要素のパッチワークでできていること自体はノー問題なんですけど、ごめんなさい、冒頭の都市バトル以外は驚くほど楽しめなかったんですよね… (´・ω・`) ウーン 


鑑賞中の僕は、この愚地克巳のようにかぶりを振ってばかりでしたよ(「グラップラー刃牙」より)。



なんて言うんですかね、要素が多すぎるため性急な展開にせざるを得なくて、その結果、登場人物を魅力的に描けてなかった…って、伝わるでしょうか。特に「母親を殺されて復讐を誓う少女ヘスター・ショウ」とか「ヘスターを育てたのに裏切られたと感じて暴走する人造人間シュライク」とか「戦闘力の高い女空賊アナ・ファン」あたりは大好物なハズなのに、描き方が雑だから薄っぺらく見えちゃって、全然乗れなかったというね。一応、オチを書いておくと、みんなで「古代兵器メドゥーサ」を破壊して、悪党サディアスを倒して、ヘスターとトムはどこかに旅立って終わってたんじゃないかしらん(うろ覚え)。一応、こちらの記事によると、ピーター・ジャクソンったら昨年10月におこなわれた「NYコミコン2018」にて、「この作品がヒットしたら、次回作に取りかかれるよ!(´∀`)」なんて早くも続編製作に意欲を燃やしていたそうですが、「次はもうない」と強く思った次第(「2018年度の超赤字映画」第1位みたいだし、そう思った観客は多いのでは)。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



ううむ、ビジュアルがスゴいのにコク不足だから、余計にダメな映画に見えちゃった感じはあって。ハッキリ言って、まったく期待しないで観ていたら、意外と楽しめた気がしないでもないと思わなくもないです (・ε・) ドッチダヨ まぁ、何度も書くように、冒頭の都市バトルは迫力があって良かったので、気になる人はチェックしてみてくださいな。




すでに配信は始まっていて、ソフトも発売中なのです。



フィリップ・リーヴによる原作小説。四部作だそうですが、評判は良さげ。



そりゃあ連想する宮崎駿監督作。嫌いではないです。



「モータル」繋がりで貼ってみたけど、ゲームと違ってゴア描写がないので、不満な作品だったり。








ビール・ストリートの恋人たち(ネタバレ)

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ビール・ストリートの恋人たち



原題:If Beale Street Could Talk
2018/アメリカ 上映時間119分
監督・製作・脚本:バリー・ジェンキンス
製作:アデル・ロマンスキー、サラ・マーフィ、デデ・ガードナー、ジェレミー・クレイマー
製作総指揮:ミーガン・エリソン、ブラッド・ピット、サラ・エスバーグ、チェルシー・バーナード、ジリアン・ロングネッカー、マーク・セリアク、キャロライン・ヤーツコー
原作:ジェームズ・ボールドウィン
撮影:ジェームズ・ラクストン
美術:マーク・フリードバーグ
衣装:キャロライン・エスリン=シェイファー
編集:ジョイ・マクミロン ナット・サンダース
音楽:ニコラス・ブリテル
音楽監修:ゲイブ・ヒルファー
出演:キキ・レイン、ステファン・ジェームズ、コールマン・ドミンゴ、テヨナ・パリス、マイケル・ビーチ、デイブ・フランコ、ディエゴ・ルナ、ペドロ・パスカル、エド・スクレイン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、レジーナ・キング、フィン・ウィットロック
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パンフレット:★★★★(800円/タメになるコラムを4本も収録。「アナログ盤のサントラ」を意識したようなデザインも素敵)
(あらすじ)
1970年代、ニューヨーク。幼い頃から共に育ち、強い絆で結ばれた19歳のティッシュ(キキ・レイン)と22歳の恋人ファニー(ステファン・ジェームズ)。幸せな生活を送っていたある日、ファニーが無実の罪で逮捕されてしまう。2人の愛を守るため、ティッシュとその家族はファニーを助け出そうと奔走する。だが、その前には様々な困難が待ち受けていた……。(以上、MovieWalkerより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※本作については、はちごろうさんのレビューを読むと良いです。

2月22日に公開されて、3月中旬に観た映画の感想を8月にアップする…なんて状況になったことについては、海より深く反省するとして。バリー・ジェンキンス監督の前作「ムーンライト」には感動させられたものの、基本的には半裸のマッチョが「オッス!(`Д´)ノ」「オッス!ヽ(`Д´ )」と殴り合うような映画が好きなのでね(苦笑)、本作に関してはそれほど観る気がなかったんですけれども。日々愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」にて、敬愛する宇多丸師匠が監督にインタビューしていたとなれば、なんとなく観に行かなくてはならない気分になってしまうのがファン心理。そんなワケで、3月14日=TOHOシネマズデイを利用して、仕事帰りにTOHOシネマズ シャンテで鑑賞いたしました(その後、「トラさん 僕が猫になったワケ」をハシゴ)。「確かに良い映画だけど… (´・ω・`) ウーン」と思いましたよ。


スクリーン3、それなりに混んでいたような記憶。


劇場ロビーには、監督のサイン入りポスター&記事の切り抜きがありました。



まず、原作者のバリー・ジェンキンス「テメェ、ふざけるなよ ( ゚д゚) コロスゾ」と激怒して墓から蘇りそうなほど雑なあらすじを書いておくと、舞台は1970年代のニューヨークのハーレム地区。ティッシュ(19歳)が幼馴染みで恋人になったファニー(22歳)の子どもを身籠もるも、ファニーったら白人警官ベルの恨みを買っちゃって、強姦罪の濡れ衣を着せられまして。まったくの冤罪だったので、それを証明しようと「あーだ!ヽ(`Д´)ノ」「こーだ!ヘ(゚∀゚*)ノ」「そーだ!m9`Д´) ビシッ」と頑張ってみたけど、結局、無理。レイシスト警官は裁かれないし、ファニーは服役することになるものの、「オレたちの心は折れないぜ!川`Д´)人(`Д´)ノ ウォォォォッ!」ってな調子で終わってたんじゃないかしらん。


なんとなく“心が折れないヂギール戦士”ユリー・チャコフスキーを貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



そりゃあ、とても良い映画だとは思うのですよ(奥歯に物が挟まったような文章)。簡単に書くと、上品で美しい社会派純愛メロドラマという印象。フィクションではありますが、キャスリン・ビグロー監督作「デトロイト」の題材になった酷い事件が実際にあったように、こんな酷い黒人差別も普通にあったんだろうなと思わせるリアリティがあって。とは言え、そんな理不尽かつハードな状況を男色暖色を意識した美しい撮影&ムーディーな音楽で詩情たっぷりに描くことで、「冤罪で服役することになりました&差別白人警官ベルは何の責任もとりません」という最悪なオチにもかかわらず、鑑賞後は「理不尽な社会に対する怒り」だけでなく、「でも、人が愛し合うって素敵やん (´∀`)」的な余韻が残るのだから、バリー・ジェンキンス、恐るべし!Σ(°д° ) クワッ! 

様々な助演女優賞を受賞した母親役のレジーナ・キングを始めとする役者さんたちも素晴らしかったし(主演に新人女優のキキ・レインを起用した姿勢も好き…というか、この人が超可愛い!)、社会的マイノリティたちが助け合う姿を見せたり、実はマチズモが事件の遠因になっていたり(白人警官ベルだけでなく、ファニーも)、偽証した「レイプされた女性」をちゃんと被害者として描いたりしているのも見事だなぁと(「せっかくプエルトリコまで行ったのに…」という絶望感が半端ない展開でしたな)。その他、本作の原作小説を書いたのはアメリカの作家ジェームズ・ボールドウィンということで、昨年、彼が“主要人物の1人”として登場する「私はあなたのニグロではない」をなんとなく観ておいてスゲー良かったと思ったり。


「私はあなたのニグロではない」の予告編を貼っておきますね↓




ただね…。パンフに載っていた本合陽先生のコラムによると、ジェームズ・ボールドウィンは「愛」の力を信じている作家だそうで。それってバリー・ジェンキンス監督の「ムーンライト」にも通じるところがあって、ううむ、僕だってビスケット・オリバ「愛以外に人を強くするものなどあるものか」という言葉を信じていたりしますけれども。とは言え、ごめんなさい、やはり「レイシスト警官ベルが何の裁きも受けずに終わる」というオチに納得がいかないというか、ああん、「ビール・ストリートが語ることができたなら!ヽ(TДT)ノ キィィィッ!」と、ほとばしるほどモヤモヤしたので70点という心の狭いアタシ (´・ω・`) スミマセン まぁ、前述したように、基本的にはとても良い映画なのでね、もうすぐソフトも発売されるし、気になる人は観てみてくださいな。


ビスケット・オリバの名言を貼っておきますね(「バキ」より)。



ということで、聴いてください、magical²「愛について」(ラジオパーソナリティ風にドヤ顔を添えてーー)。




おしまい。




ジェームズ・ボールドウィンによる原作小説。ヘビーそうですな… (`Δ´;) ウーム



デジタル盤のサントラ。国内CD盤輸入アナログ盤もあります。



バリー・ジェンキンス監督の前作。僕の感想はこんな感じ



8月21日にはソフトが発売される予定でございます。










グリーンブック(ネタバレ)

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グリーンブック



原題:Green Book
2018/アメリカ 上映時間130分
監督・製作・脚本:ピーター・ファレリー
製作:ジム・バーク、チャールズ・B・ウェスラー、ブライアン・カリー、ニック・バレロンガ
製作総指揮:ジェフ・スコール、ジョナサン・キング、オクタビア・スペンサー、クワミ・L・パーカー、ジョン・スロス、スティーブン・ファーネス
脚本:ニック・バレロンガ、ブライアン・カリー
撮影:ショーン・ポーター
美術:ティム・ガルビン
衣装:ベッツィ・ハイマン
編集:パトリック・J・ドン・ビト
音楽:クリス・バワーズ
音楽監修:トム・ウフル、マニッシュ・ラバル
出演:ビゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ、リンダ・カーデリニ、ディミテル・D・マリノフ、マイク・ハットン、セバスティアン・マニスカルコ、P・J・バーン
パンフレット:★★★☆(800円/町山智浩さんを始めとする読み応えのあるコラムが3本。巻末の見開きにサラッと旅の地図を載せているのが好き)
(あらすじ)
1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒として働くトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、粗野で無教養だが口が達者で、何かと周囲から頼りにされていた。クラブが改装のため閉鎖になり、しばらくの間、無職になってしまったトニーは、南部でコンサートツアーを計画する黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)に運転手として雇われる。黒人差別が色濃い南部へ、あえてツアーにでかけようとするドクター・シャーリーと、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、その旅に同行することになったトニー。出自も性格も全く異なる2人は、当初は衝突を繰り返すものの、次第に友情を築いていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※本作については、「g-lad xx」のレビューやら、映画評論家の町山智浩さんによる「たまむすび」での紹介(軽め)やら「映画ムダ話(216円)」(ガッツリ)やらをチェックするとよござんす。

なんとなく「ビール・ストリートの恋人たち」と同じ日に感想をアップしておきますよ。そんなに監督作を観ているワケではないけどピーター・ファレリー監督の映画は嫌いじゃないし、主演のヴィゴ・モーテンセンには好感を持っているし(「イースタン・プロミス」“サウナでのフルチンバトル”は100点だッ!m9`Д´) ビシッ)、「白人と黒人が旅をするうちに偏見を乗り越えて仲良くなる話」もそりゃあ普通に面白いだろうし、アカデミー作品賞も受賞したしと、観る理由がてんこ盛りでしてね(微笑)。でも、3月1日に公開されたものの、なかなか観に行けなくて、公開から1ヵ月近く経った3月27日(水)、ユナイテッド・シネマ入間にて、鑑賞いたしました(その後、2回目の「スパイダーマン スパイダーバース」をハシゴ)。「いいハナシじゃないか ( ´_ゝ`) エラソウ」と思ったり。


5番スクリーン、観客は5人ぐらいだったような。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁するグレート巽を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
いいハナシじゃないか


最初に身もフタもなくストーリーを雑に書いておくと、舞台は1962年のアメリカ。用心棒トニー・“リップ”・バレロンガ(イタリア系移民の白人)がピアニストのドクター・ドナルド・シャーリー(ジャマイカ系移民の黒人)の「南部ツアーの運転手兼渉外係」を担当することになりまして。トニーは黒人が使ったグラスを捨てるほど差別意識がある人間だったものの、黒人が宿泊できる宿を載せた本「グリーンブック」を利用しながら一緒に旅をするうちに、ドンと友情を育んでいって。最後の会場にて「ドンが高級レストランに入れてもらえない」という差別案件が勃発すると、彼の味方になってコンサートをキャンセル。最後は、トニー家のクリスマスパーティーにドンがやってきて、めでたしめでたし…って、感じでしたよね、たぶん(うろ覚え)。


がさつな白人と洗練された黒人(実はゲイでもある)が旅を通じて友情を育むのでした。



ちょっと検索すると、「作品賞受賞に異論噴出」とか「SF界からも異論」といった記事があって。読んでみれば、批判する人の気持ちもわからなくはないのです(「ホワイトスプレイニング」(白人が偉そうに説教すること)という言葉があるのね)。ただ、率直に感想を書くと、普通に良い映画だったというか(引き合いに出された「ドライビング Miss デイジー」よりも全然好き)。主演のヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリの演技合戦は見事だし、サラッとしたコメディ演出の数々も愉快だったし、そりゃあ映画では「よくある話」ではあるけど、2人が友情を築いていく様子はスゲー良かった(ドンが奥さんへの手紙を代筆→次第にトニーも自分で書けるようになるくだりが好き)。もちろん差別問題を扱う社会派的な映画も必要ですが、本作のように多くの人に届く普遍的な面白さのある作品も大事なんじゃないかなぁと。ちなみに、尊敬する映画評論家の町山さんの解説によると、ドン・シャーリーの遺族から「事実と違う!」という抗議があったものの、とは言え、実際に残っている手紙などから、2人の間に友情があったことは確かっぽいそうな (゚⊿゚) ヘー


本物のドン・シャーリーの動画を貼っておきますね↓




で、僕的に何よりも感心したのが、ピザの食べ方。トニーは大食漢という設定であり、本作ではやたらと食べるシーンが出てきて、とにかくお腹が空くんですが…(パンフのインタビューによると、ヴィゴ・モーテンセン的にはかなりキツかったとか)。映画中盤、モーテルの部屋で大きなピザを食べるシーンで、トニーったら八等分などにせず、そのまま折りたたんで食うんですよ(しかもワンカットで!)。これは新しいというか、「こんな食べ方があったのか… (`Δ´;) ゴゴゴゴゴゴと心底感銘を受けまして。映画鑑賞後、「ジョナサン 入間店」に駆け込んで、すぐに「シーフードミックスピザ」を注文し、いそいそと折りたたんで食べてみれば、美味い!Σ(゚д゚) ううむ、今後、このピザの食べ方が全世界的に流行するような気がしたり、しなかったり… (・ε・) ドッチダヨ


トニーが大きいピザを畳んでダイレクトに食うシーンを観て…。


僕はすっかり衝撃を受けまして(「バキ」より)。


急いで映画館近くの「ジョナサン」にて「シーフードミックスピザ」を注文だッ!


ちょっと小さめなのは仕方なし。こうやって半分に畳んでから…。


カルツォーネ感覚で食べてみれば、美味い!(「ねるねるねるね」の老婆風に)


で、帰りは「ケンタッキーフライドチキン」に立ち寄って、5ピースほどオーダー。


町山さんの解説を聴きながら食べましてね。


とても…満足したのでした… (〃∇〃) ウフフ



一応、不満を書いておくと、もっとヴィゴ・モーテンセンの“荒くれ用心棒振り”が堪能できると思ったので(「イースタン・プロミス」“サウナでのフルチンバトル”のような!)、意外と暴力シーンがなかったのは残念だったし(まぁ、渉外能力の高さが売りの人だから仕方ないんですがー)、何よりもトニーの異名が「リップ (唇)」だったので、他に「トゥース(歯)」と「タング(舌)」も出るのかと思った…って、ウソです、すみません。何はともあれ、多くの老若男女に届く「いいハナシ」として、スゲー好きでしたヨ (・∀・) ヨカッタ! まだ二番館などで上映されていたりもするので、気になる人は観ておくと良いザンス。


なんとなくマウスの3人を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



おしまい ( ゚д゚) ナンダコレ




デジタル盤のサントラ。国内CD盤輸入アナログ盤もあります。



ピーター・ファレリー監督作で一番好きなのはこれですかね。続編、観ないとなぁ。



ヴィゴ・モーテンセン主演で一番好きな作品。“サウナでのフルチンバトル”は100点だッ!m9`Д´) シツコイ



ソフトが発売されるのは10月でございます。








アルキメデスの大戦(ネタバレ)

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アルキメデスの大戦



2019/日本 上映時間130分
監督・脚本・VFX:山崎貴
原作:三田紀房
製作:市川南
エグゼクティブプロデューサー:阿部秀司 山内章弘
プロデューサー:佐藤善宏、守屋圭一郎
ラインプロデューサー:阿部豪
撮影:柴崎幸三
照明:上田なりゆき
録音:藤本賢一
美術:上條安里
装飾:龍田哲児
VFXディレクター:渋谷紀世子
衣装:水島愛子
ヘアメイク:宮内三千代
編集:宮島竜治
音楽:佐藤直紀
カラーグレーター:齋藤精二
音響効果:岡瀬晶彦
特機:奥田悟
キャスティング:梅本竜矢
スクリプター:阿保知香子
助監督:安達耕平
制作担当:櫻井紘史
プロダクション統括:佐藤毅
出演:菅田将暉、柄本佑、浜辺美波、笑福亭鶴瓶、小林克也、小日向文世、國村隼、橋爪功、田中泯、舘ひろし
パンフレット:★★★★(820円/観音開きページの大和解説が素敵。というか、後藤一信さんの解説が素晴らしいし、他のページも情報量多めで好き)
(あらすじ)
日本と欧米の対立が激化する昭和8年、日本帝国海軍上層部は巨大戦艦・大和の建造計画に大きな期待を寄せていたが、海軍少将・山本五十六はその計画に待ったをかけた。山本は代替案を提案するも、上層部は世界に誇示する大きさを誇る大和の建造を支持していた。山本は大和の建造にかかる莫大な費用を算出し、大和建造計画の裏に隠された不正を暴くべく、天才数学者・櫂直を海軍に招き入れる。数学的能力、そして持ち前の度胸を活かし、大和の試算を行っていく櫂の前に帝国海軍の大きな壁が立ちはだかる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※本作は、ネタバレを知らないで観た方が絶対面白いので、未見の人は観てから読んで!
※本作については、宇多丸師匠の時評がとにかく素晴らしいので、そっちを読むべし!m9`Д´) ビシッ
※今回の記事は、「ウォッチメン」のネタバレに触れているので、未見の人は観てから読んで!
※今回の記事は、映画の内容とは関係のない文章がダラダラ書かれているので、そういうのが苦手な人は読まない方が良いです。


僕の中で「ドラゴン桜」のイメージがいつの間にか変容したのか、「週刊ヤングマガジン」「アルキメデスの大戦」を連載している漫画家の名前をずっと「小田原ドラゴン」だと思い込んでいた…というのはどうでも良いとして(実際は三田紀房先生)。「太平洋戦争」のころを描いた邦画って「軍国主義の日本」描写を観るのがキツいし、「戦争に負ける=辛気臭い話になりがち」なのもあって、あまり観る気がしなくて。本作もそれなりの「話題作」だったから「観たい映画の覚え書き」では「△」を付けたものの、基本的には劇場に足を運ぶ予定はなかったんですが…。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題作品になったということで、8月5日(月)、仕事帰りにTOHOシネマズ日比谷にて、auマンデイを利用して「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」とハシゴ鑑賞してきました。「面白いじゃん!(*゚∀゚)=3 ムッハー」とテンションが上がりましたよ。


13番スクリーン、20人ぐらい入ってたような。



あんをかけるだけで食べられる手軽なインスタント食品とは言え、「歩きながら食べる」なんて、アルキメンデスは大変ーー。こんな駄文を書いたせいで、現時点で読者の多くがこのブログをそっ閉じした可能性については積極的に目を逸らすとして。本来なら「ムービーウォッチメン」の放送前に感想をアップしたかったんですが、結局、間に合わなくて、とりあえずこんなツイートをしたりしてね。で、翌日に放送を聴いてみれば、宇多丸師匠ったら、僕が書きたかったことに+αまで加えた見事な批評をされていたので、「別に僕が書く必要はないな (´∀`)」気分になって、ブログを更新するモチベーションが一気に下がった次第。だから、みやーんさんによる書き起こしを読めば十分なんですが、それでもここは一応、「僕の感想を書き残しておく場所」なので(汗)、アッサリめの感想を垂れ流しておきますよ。


放送日、裏アカのツイートを貼っておきますね。


まず、本作のあらすじを乱暴かつクイズを交えながら書いておくと、映画は戦艦大和が壮絶に沈没するシーンからスタート。場面が変わると、舞台は1933年(昭和8年)の日本になりまして。海軍が軍艦を新たに作ることになって、山本五十六海軍少将(航空主兵論派)は「これからは空母の時代… ( ´_ゝ`) フフフ」と思っていたものの、巨大戦艦の建造を推す嶋田繁太郎海軍少将と平山忠道造船中将(大艦巨砲主義派)とのプレゼンに“安さ”で敗北。しかし、「あの見積にはウラがある… ( ´_ゝ`) フフフ」と看破した山本少将は、料亭で自棄になって芸者遊びをしていた天才数学者・櫂直(美しいものは計りたくなる派)と偶然知り合うと、新型巨大戦艦「大和」の見積を依頼するのです。


櫂は、最初は断るも「大和が作られたら戦争まっしぐら」という状況を危惧して、山本の依頼を受けるのでした。



だがしかし! 戦艦の図面やら何やらは軍事機密だし、嶋田少将たちの嫌がらせもあって、大和の情報はほぼゼロ…ということで。櫂は部下の田中正二郎海軍少尉と友情を育みながら、大和のベースとなったっぽい戦艦「長門」の図面を盗み見たり、長さを測ったり、それを元に大和の図面を書いてみたり、家庭教師をしていた女性のコネを使って大阪の造船会社に行ってみたりしましてね。「日程を短縮させられる」という逆境を乗り越えて会議に乗り込むと、平山中将と「この計算式によると大和の見積はウソだ!m9`Д´) ビシッ」→「それは敵を欺くためだ ( ̄ー ̄) ニヤッ」→「図面をよく見たら、この『大和』の設計には欠陥があった!m9`Д´) ビシッ」→「あたしってほんとバカ… (ノω・、) グスン」といった攻防の末に見事勝利! 空母を作れることになった山本少将は「こうすればアメリカに勝てる… ( ´_ゝ`) ホクホク」とホクホク顔だったんですが…。平山中将は櫂を呼び出すと大和建造のための説得を始めるから、さぁ大変。さて、ここでクエスチョンです(「世界ふしぎ発見!」風に)。平山中将が櫂に説いた“大和を作る必要性”は次のうちどれでしょうか?


① 実は平山はメタ的な視点を持つ登場人物だった→大和を作らないと歴史通りにならないから
② 実は平山は2199年の未来から来ていた→大和はその時代で宇宙戦艦になって地球を救うから
③ 戦争は避けられない→美しい巨大戦艦大和が沈没することで、愚かな日本人はやっと軍国主義の愚かさに気付くから



ということで、正解の画像を貼っておきますね(「JOJO」第三部より)。



頑張って「大和」の図面を作ったことで、「この美しい戦艦を実際に観てみたい… (´Д`;) ハァハァ」という欲望が生まれてしまったのもあって、櫂は平山中将に説得されてしまったのか。場面が変わると、時間軸は太平洋戦争開戦直後になって、大和は見事完成済み。そして、甲板には他の水兵たちに混ざって死んだ目で敬礼する櫂がいましてね。連合艦隊の旗艦となった大和が呉軍港から出航する様子を見ると、櫂は涙を流すのでしたーー (ノω・、) ワタシマケマシタワ


会議では勝利するも、結局、平山に説得されて、大和は完成してましたよ。



もうね、「まさかここまで面白いとは!Σ(゚д゚;)」とビックリいたしました。ここから書くことは宇多丸師匠の時評やらMr.ホワイトさん&たくや・かんださんのメールやらと被りますが(汗)、まずオープニングの大和沈没シーンが最高でしてね…(しみじみ)。とにかくCGのレベルが高くて、「ほう、実際に大和を作ったのか (゚⊿゚) ヤルナァ」と思うほどの迫力であり(パンフの解説を読んで驚いた)、さらに機銃が肉片まみれになったりとか、傾いた船体から人が次々と落下したりとか、無惨な描写が口溶け滑らかに盛り込まれているからたまりませんよ(微笑)。パンフの監督インタビューによると「キャストから聞いて、急遽入れた」という「自国の兵士を救助するアメリカの哨戒機」もサラリとパンチが効いているし…(「特攻で人の命を無駄にする日本じゃ根本的に勝てないわ… (´Д`;)」ってムード)。好みとしてはもう少し凄惨なゴア描写を入れてほしかったところですが(そうすれば「プライベート・ライアン」のノルマンディー上陸作戦シーンと並ぶレベルになったと思う)、この冒頭の5分半を見るだけでも価値があるんじゃないかしらん。


冒頭の沈没シーン、素晴らしかったです。



そして、物語のオチも面白かった。まぁ、そもそものストーリー設定がよく考えられていて(元になった漫画は未読なのでどこまで原作に忠実なのかはわかりませんがー)、櫂と田中の「バディもの」としても普通に楽しいんですけれども。とは言え、「戦艦大和を主人公が作らせないようにする話」となると、「歴史上、すでに作られてしまっている」という結果がわかっている分、どういう着地になっても「なぁんだ ┐(´ー`)┌ ヤッパリ」感が拭えなさそうじゃないですか。正直なところ、クライマックスの会議で櫂が勝ったので、僕的には「これで作られないんだ (´∀`)」なんて歴史を忘れてすっかり呑気な気分だったんですが、しかし。宇多丸師匠も触れられていましたが、まさか「ウォッチメン」的な「愚民どもはこうでもしないと納得しないだろ」エンドだったとは… (`Δ´;) ヌゥ 平山中将役の田中泯さんのメフィストフェレス感も相まって実に納得させられたし、「結局、巨大な不条理に負ける」というのも苦くて美味というか。映画オリジナルの展開ということですが、山崎貴監督の脚色には感心いたしました(宇多丸師匠が批評の中で「来年開催のオリンピック」に触れていたのも考えさせられましたよ)。


まさか終盤、田中泯さんが一気に持っていくとは思わなかったです。この人、スゴいね。



その他、主人公の天才数学者を演じた菅田将暉さんはどことなくフィリップっぽくて懐かしかったし、山本五十六を演じた舘ひろしさんはスゲー渋かったし(最後、アメリカとの戦争を想定してテンションが上がってるシーンが不気味で最高!)、永野修身海軍中将役の國村隼さんは安定の國村隼振りを発揮していたし、嶋田繁太郎役の橋爪功さんはストレートに憎らしくて良かったし、戦艦大和をCGで再現する際のこだわりとかも素晴らしかったです(冒頭の大和と最後の大和はディテールが違う…って、パンフを読んで気付いたことですが)。まぁ、合わなかったところを挙げておくと、ところどころ音楽の使い方がうるさく感じたし(登場人物が話している時とか)、天才の主人公がトラブルをロジックで乗り越えるシーンがあまり見られなかったのは残念だったし(家庭教師をしていた時のお嬢さんが助けてくれたりとか、物事を“情”や“熱量”でクリアしていった印象)、「アメリカ行きを断念する時の独り言」とか、ところどころ説明的に感じられる台詞が気になった…ってぐらいでしょうか。


菅田将暉さん、天才役がハマリますよね。


舘ひろしさん演じる山本五十六、「実はちゃんと軍人」なあたりが怖くて良かったです。


そんな彼に少し引く國村隼さんが「クローン武蔵に引く徳川光成」と重なった…って、どうでもいいですな(「刃牙道」より)。



そんなワケで、その直前に「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を観て心が冷えていたのもあるかもしれませんが(失礼な文章)、予想外に面白かったです!(*゚∀゚)=3 ムッハー! ハッキリ言って、本作で山崎貴監督の株が急上昇したというか、スゲー見直しましたよ。基本的には「できる人」なんでしょうな。年末に公開される「ルパン三世 THE FIRST」は1ミリも観る気がしませんけど、これからも頑張ってほしいと思いました。何はともあれ、冒頭の大和沈没シーンがド迫力なのでね、気になる人は劇場で観てみてくださいな。




三田紀房先生による原作漫画。宇多丸師匠によると、映画は原作の3巻ぐらいまでの内容だとか (゚⊿゚) ヘー



映画のノベライズでございます。



デジタル盤のサントラ。CD盤もあります。



山崎貴監督作。ちょっと興味が湧いたけど、原作者への嫌悪感の方が上回るから観ません (o^-')b ミナイヨ!





トラさん 僕が猫になったワケ(ネタバレ)

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トラさん 僕が猫になったワケ



2019/日本 上映時間91分
監督:筧昌也
原作:板羽皆
脚本:大野敏哉
音楽:渡邊崇
主題歌:Kis-My-Ft2
出演:北山宏光、多部未華子、平澤宏々路、飯豊まりえ、富山えり子、要潤
バカリズム
パンフレット:★★★(720円/写真が充実したパンフ。デザインがポップかつ細かくて可愛い)
(あらすじ)
売れない漫画家でありながら、身の程知らずに酒とギャンブルに溺れるポジティブ男・高畑寿々男(北山宏光)。競輪で大勝ちして喜び勇んだ帰り道、交通事故であっけなく死んでしまう。死んだ人間が面接を受け、次の命が決められる「関所」にやってきた寿々男は、自分の本当の心を見つめ直すため、1カ月間限定で家族のもとに戻される執行猶予の判決を受ける。しかし、それには「猫の姿」でという条件が付いていた。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


ううむ、超今さらながら、今年の2月15日に公開されて、もうすぐソフトが発売される作品の感想を垂れ流しておきますよ。正直、この手の“ハートウォームコメディ的な映画”にはあまり興味がないんですけれども。昨年、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」にて「キャットファイト映画」特集をやってしまっただけに、猫関連の映画は劇場でチェックしなくてはならない気がしてきましてね(a.k.a.強迫観念)。ちょうど同時期に公開された「ねことじいちゃん」も観る予定だったし、なんとなくチェックしておきたくなりまして。3月14日=TOHOシネマズデイを利用して、「ビール・ストリートの恋人たち」を観てから、TOHOシネマズ日比谷にて鑑賞いたしました。「惜しい… (`Δ´;) ウーム」と思ったり。まぁ、アッサリめの感想を垂れ流しておきますよ。


最終上映日だった影響もあるのか、11番スクリーンはほぼ満席だった記憶。



実際に観てみれば、「死んだ父親(クズ)が残された妻子のために猫として復活→家族の大切さを噛み締める」というストーリーは思いのほか、心に響きまして。僕も8歳の娘がいるので(鑑賞時は7歳でしたが)、「もし家族を遺して死んだら… (ノω・、) グスン」と、予想以上に感情移入しちゃいました。率直に書くと、奥さん役の多部未華子さんや娘役の平澤宏々路さんとは同居しても良かったです(妻子に怒られそうな文章)。あと、主演の北山宏光さんのことは恥ずかしながら存じ上げなかったんですが(汗)、バラエティ馴れしている感があって、コメディ演技は普通に愉快だったというか。まぁ、ところどころの設定のブレが微妙に感じたりはしましたけど(例えば、物をつかめないハズだったのに、唐揚げを手で食べてたりとか。北山宏光さん自身がパンフのインタビューでそこに触れているのは、セルフツッコミ的な気持ちもあるんでしょうな)、そもそも猫の着ぐるみ姿がメインビジュアルだったりする映画なので、そういったユルユルな部分もまた優しい気持ちで楽しめましたよ (´∀`) シカタナイワネー

ただ、やっぱり全体的には結構雑じゃないですかね。特に映画終盤、「主人公が猫嫌いだったから、猫に転生させられる→妻子と暮らすことで猫の無力感を思い知る」という展開自体は好きだったんですけど、劇中で他の猫(実は元人間)が「猫でもやれることがある」みたいなことを言うからさ、どうやって猫のまま困窮した妻子を助けるのかと思いきや。「人間に戻してもらって未完だった漫画を描き上げる」なんてオチだから、「なんだそりゃ ( ゚д゚)、 ペッ」と。僕は「猫の立場ならではの“何か”」を見せてもらえると期待してたのに、「人間に戻って問題解決」って、さすがに霊界の裁判長の裁量が何でもアリすぎ&主人公を甘やかしすぎ&あまりに安易な着地すぎじゃないですか…。

例えば「ネーム自体はすでに完成していて、それを主人公が隠していた場所から出す→奥さんが要潤演じるライバルの漫画家に協力してもらって原稿を描き始める(つーか、あの漫画家の存在は何かの伏線かと思ってた)→猫状態の主人公も“猫の手”でベタ塗りを手伝ったりする」といったクライマックスだったら乗れたのになぁ (・ε・) プー その他、本物の猫と着ぐるみ状態の使い分けもルール設定が杜撰な印象だったし(本物の猫状態だったらその視線の位置は無理だろ的なシーンがあったりもするし)、エンドクレジット後にたくさんの猫写真が集合して一枚の家族写真になるモザイクアートも雑だったし…。そりゃあ、そんなに予算が潤沢な作品じゃないだろうし、撮影期間とかも限られていたんだろうけど、もうちょっと細部を詰めたらもっと良い映画になった気がする分、スゲー惜しいと思った次第。


ということで、僕の心境を代弁するビスケット・オリバの画像を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



そんなワケで、映像&演出のクオリティは「月曜ドラマランド」感が強かったし、何よりもラストの展開がスゲー納得いかなかったんですが、しかし。劇中で主人公が妻子に「愛してるニャー」と日々伝える姿勢はとても見習いたくなったし(ヒモ男の常套句って感じがしなくもないものの、とても大事だと思う)、僕的に「妻子を遺しては死ねぬ!Σ(°д° ) クワッ!」と決意を新たにできたので、甘めの60点という着地。北山宏光さんのファン以外にはあまりオススメできないけど、テレビで放送された時になんとなく観る分には結構楽しめる気がします。




板羽皆先生による原作漫画。絵が可愛いですな。



Kis-My-Ft2による映画の主題歌「君を大好きだ」が収録されたCD。結構好きです。



金城武さん主演の筧昌也監督作。ちょっと観たいかも。



9月4日にはBlu-rayやらDVDが発売されるそうな。








ねことじいちゃん(ネタバレ)

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ねことじいちゃん



2019/日本 上映時間101分
監督:岩合光昭
原作:ねこまき
脚本:坪田文
エグゼクティブプロデューサー:藤本款
企画:野副亮子
プロデューサー:深瀬和美、永井拓郎、中島裕作
撮影:石垣求
照明:加藤義明
録音:山口満大
美術:新田隆之
装飾:湯澤幸夫
スタイリスト:馬場恭子
ヘアメイク:酒井啓介、長島由香
フードスタイリスト:飯島奈美
アニマルコーディネーター:菊田秀逸
編集:加藤ひとみ
音楽:安川午朗
音響効果:勝亦さくら
VFXプロデューサー:大澤宏二郎
助監督:松本壇
制作担当:永原将和
出演:立川志の輔、柴咲コウ、柄本佑、銀粉蝶、山中崇、葉山奨之、田根楽子、小林トシ江、片山友希、立石ケン、中村鴈治郎、田中裕子、小林薫
パンフレット:★★★☆(800円/猫の顔が見える表紙のデザイン、そしてロケ地マップが素敵!)
(あらすじ)
とある小さな島に住む70歳の大吉は、2年前に妻に先立たれて以来、飼い猫のタマと2人きりで暮らしている。生まれ育ったこの島には幼なじみの巌をはじめ多くの友人や猫がおり、穏やかな日常が流れていた。東京で暮らす息子・剛はひとり暮らしの父を心配しているが、大吉もタマも自由気ままな現在の生活に満足している。しかし、親しい友人の死や大吉自身の身体の不調など、ずっと続くと思っていた日常に少しずつ変化が訪れはじめ……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※映画と原作の違いについて知りたい方は「ポケットにエンタメを。」さんのブログを読むと良いんじゃないかしらん。

ううむ、超今さらながら、今年の2月22日(猫の日!(`Δ´;) ヌゥ)に公開されて、もうすぐソフトが発売される作品の感想を垂れ流しておきますよ。正直、この手の“ハートウォームコメディ的な映画”にはあまり興味がないんですけれども。昨年、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」にて「キャットファイト映画」特集をやってしまっただけに、猫関連の映画は劇場でチェックしなくてはならない気がして、前売り券を購入しましてね(ここまで「トラさん 僕が猫になったワケ」のほぼコピペ)。とは言え、なかなか観に行けなくて、公開から1ヵ月以上経った4月2日、新宿バルト9で鑑賞いたしました(その後、「劇場版ウルトラマンR/B セレクト!絆のクリスタル」「大脱出2」をハシゴ)。「どうだっていいんだ… ( ´_ゝ`)」と思ったり。まぁ、とりあえずアッサリめの感想を投下しておきますね。


前売り特典は「ねこじいA5クリアファイル」でした。


スクリーン1、意外と混んでいた記憶。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね。



最初にあらすじを身もフタもなく雑に書いておくと、物語の舞台は太平洋に浮かぶ宮ノ島(モデル&ロケ地は佐久島)。元校長の春山大吉が愛猫のタマと暮らしていたら、都会からやってきた美智子がカフェをオープンしまして。その影響で、亡き妻のレシピノートを参考にいろいろな料理を作ったりしていたら、息子に「東京で暮らさないか」と誘われたり、郵便局員がダンスホールイベントを企画して島の老人カップルがホッコリしたのちに片方が死んだり、大吉が病気で倒れたりしましてね。結局、そのまま大吉はタマと島で暮らし続けることになって、映画は終わってたような気がします、たぶん。


ちなみに原作漫画はこんな感じだそうです↓




僕的に本作の良かったところを書くと、劇中に出てくる猫が可愛かったです。さすがは猫カメラマンとして知られる岩合光昭先生ですよ(微笑)、パンフによると、柴咲コウさん(この人も猫好き)に「監督は猫しか見ていなかったですね」「人間のお芝居も見てくださいね」と注意されるほどに「猫まっしぐら」だったようで。ハッキリ言って、劇場のスクリーンで「岩合光昭の世界ネコ歩き」を観ている気分であり、愛猫家なら島でのびのびと暮らす猫たちを観ているだけでも満足できるのではないでしょうか。あと、柴咲コウさん演じる美智子がカフェをオープンした時は、ある映画が脳裏をよぎって一抹の不安を感じたものの(余計な文章)、劇中に出てくる料理はどれも美味しそうでね…(しみじみ)。レシピノートも可愛かったし、フード映画としても良かったような気がしないでもなかったです。


本編の猫だらけ映像↓ とても可愛かったですな (´∀`=) ウフフ




ただ、率直なところ、ごめんなさい、「老人同士の恋話」とか「老人同士の友情話」とか「島を出る若者の恋話」といった劇中で繰り広げられる人間ドラマにはあまり興味が持てなくて(「ポケットにエンタメを。」さんのブログによると、映画オリジナルのエピソードがいろいろと挟まっているそうな)。全体的には「どうだっていいんだ… ( ´_ゝ`)」という心境で観ていた次第。まぁ、あまり人にはオススメしませんが、猫が好きならチェックしてみても良いんじゃないでしょうか。おしまい (φ∀φ) ニャー




ねこまき先生による原作漫画。普通に面白そうですな。



岩合光昭先生による写真集。映画のノベライズも出ております。



柴咲コウさんが食堂を始める繋がりで思い出した映画。僕の感想はこんな感じ



9月4日にはソフトが発売されるそうな。








先週の備忘録(2019/8/13~8/19)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓

火曜日、仕事
水曜日、映画鑑賞→仕事
木曜日、仕事→妻子を見送り→映画鑑賞
金曜日、仕事→職場の人と飲み
土曜日、映画鑑賞→妻子のお迎え
日曜日、仕事→「ザ・ボーイズ」を一気に観てしまって徹夜…
月曜日、仕事→映画を2本鑑賞
※先週観た映画は5本でした。
※先週の「アトロク」「『スーパーコンボ』はサモア・ポリネシア映画」「『どっきりナイト7』とのコラボ放送」が好きでした。



最近は「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」を始めたせいもあって、平均睡眠時間が2〜3時間程度で生きているワケですが…(この1週間はずっとレベル上げ中)。日曜日の深夜、つい「ザ・ボーイズ」を見始めちゃったら、ちくしょう、これが評判通りの面白さで全8話を連続鑑賞→徹夜しちゃったというね (ノω・、) ネムイヨゥ 以前、原作漫画を買っておいたので、すぐにでも読みたいところなんですが、さすがにそんな時間は作れないのが残念でございます。何はともあれ、もし当ブログの読者で「ザ・ボーイズ」のためにAmazonプライム会員になった方がいたら、ぜひとも「ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン」もチェックしていただけるとありがたいです…というSE-N-DE-N!m9・∀・) ビシッ


「ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン」、個人的には「ザ・ボーイズ」より好きです、個人的には (゚⊿゚) コジンテキニハ!




で、先週は、なんだかんだと新作映画を5本観ちゃったものの、6本も感想をアップできたので、「溜まっている映画の記事」が60本に減少いたしました!ヽ(TДT)ノ ヤッター! やっと「観る予定の新作映画」が減ってきた気がしないでもないので、ここからさらに更新ペースを上げて、10月までには「アップできていない映画の感想」を9本以下にしたいなぁと思っております。今週は、「チワワちゃん」「ライオン・キング」「アラジン」「よこがお」「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」「洗骨」、あたりを更新していくつもりですが、予定は未定で(最近の定番のオチ)。


<アップしていない映画の感想一覧>
チワワちゃん
パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)
母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。
天国でまた会おう
半世界
洗骨
夢の音
天然★生活
翔んで埼玉
バンブルビー
家族のレシピ
ウトヤ島、7月22日
レゴ® ムービー2
麻雀放浪記2020
多十郎殉愛記
ある少年の告白
ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ
アレッポ 最後の男たち
ナイトクルージング
オーヴァーロード
アメリカン・アニマルズ
武蔵 むさし
レプリカズ
えいがのおそ松さん
魂のゆくえ
ザ・バニシンング 消失
映画 としまえん
町田くんの世界
プロメア
ビューティフル・ボーイ
劇場版 響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ
神と共に 第一章 罪と罰
神と共に 第二章:因と縁
小さな恋のうた
一文字拳 序章 最強カンフー少年対地獄の殺人空手使い
帰ってきた一文字拳 最強カンフーおじさん対改造人間軍団(短編)
貞子
メン・イン・ブラック インターナショナル
WE ARE LITTLE ZOMBIES ウィーアーリトルゾンビーズ
スノー・ロワイヤル
きみと、波にのれたら
ハッピー・デス・デイ
今日も嫌がらせ弁当
パピヨン
ハウス・ジャック・ビルト
ハッピー・デス・デイ 2U
ゴールデン・リバー
主戦場
愛がなんだ
僕たちは希望という名の列車に乗った
無双の鉄拳
ワイルド・スピード スーパーコンボ
アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲
北の果ての小さな村で
あなたの名前を呼べたなら
よこがお
チャイルド・プレイ
守護教師
ライオン・キング
アラジン


最後に今週の予定を書いておくと、来週27日(火)から家族旅行を予定しているので、そのためにも仕事をしっかり片付けておかないとなぁ。その他、時間と心とお金に余裕があったら、22日(木)は渋谷の「MeWe」で開催される「タマフル・トップ5・生活は踊る・アフター6ジャンクションリスナーオフ会」に顔を出したいし、(何曜日になるかはわかりませんが)仕事帰りのタイミングで練馬の「か和もっち」にも行きたいし、26日(月)はとても大切な打ち合わせがあるので、頑張るッス!ヽ(`Д´)ノ ウォォォッ!


最後に今月の推薦曲、平井堅さん「いてもたっても」を貼っておきますね↓




以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。






チワワちゃん(ネタバレ)

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チワワちゃん



2019/日本 上映時間101分
監督・脚本・編集:二宮健
原作:岡崎京子
製作:間宮登良松、瀬井哲也、堀内大示、小佐野保、清水啓司
エグゼクティブプロデューサー:加藤和夫、岡本東郎
企画・プロデュース:岡田真
プロデューサー:山邊博文、行実良、岡本圭三、矢田晃一
音楽プロデューサー:濱野睦美
撮影:相馬大輔
照明:佐藤浩太
録音:反町憲人
美術:小泉博康
装飾:伊藤悟
スタイリスト:前田勇弥
ヘアメイク:中山有紀
サウンドデザイン:浅梨なおこ、野村みき
主題歌:Have a Nice Day!
挿入歌:Pale Waves
助監督:山下久義
キャスティング:杉野剛
出演:門脇麦、成田凌、寛一郎、玉城ティナ、吉田志織、村上虹郎、仲万美、古川琴音、篠原悠伸、上遠野太洸、松本妃代、松本穂香、成河、栗山千明、浅野忠信
パンフレット:★★★(720円/宇野維正さんのコラムがタメになった。ラストシーンの写真が載っているのも好き)
(あらすじ)
ある若者グループのマスコット的存在で「チワワ」と呼ばれていた女性が、バラバラ遺体となって東京湾で発見される。チワワの元彼や親友など残された仲間たちは、それぞれがチワワとの思い出を語り出すが、そこで明らかになったのは、チワワの本名も境遇を誰も知らないまま、毎日バカ騒ぎをしていたということだった。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


今年の1月18日に公開されて、すでに配信がスタートしている作品の感想を今さらながら垂れ流しておきますね。ハッキリ言って、この手の青春映画を観る気はまったくなかったんですが、2月1日放送のムービーウォッチメンのリスナーカプセルに選ばれましてね。今年もリスナーカプセルに選ばれた作品を観ることにしているので、3月4日、新宿で「七つの会議」「女王陛下のお気に入り」を観てから吉祥寺に移動して、アップリンク吉祥寺で鑑賞いたしました。「若い… ( ´_ゝ`)」と思ったり。


スクリーン1、客入りは半分くらいだったような。


なんとなく僕の気持ちを代弁するマウント斗羽を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



お話を雑に書いておくと、東京湾バラバラ殺人事件の被害者が“チワワちゃん”の愛称で親しまれていた女性・千脇良子(20歳)だったことが判明しましてね。彼女の本名も知らなかった友人のミキは、「みんなで600万円を強奪した過去」を思い出したりしながら、一緒につるんでいた仲間たちに話を聞いていくと、モデルデビューした後にカメラマンとデキたり、煮物を作るのが上手かったり、AVデビューしたり、友人に金を無心しまくったりと、チワワちゃんの様々な顔が浮かび上がってくる…ってな調子。最後は、友人たちと一緒にチワワちゃんのバラバラ死体が捨てられていた海にいって追悼して、車で帰る時にボンヤリと窓の外を眺めてみれば、大金を強奪した夜のようにチワワちゃんが元気に走っていたのでしたーー。


なんとなくHave a Nice Day!による主題歌「僕らの時代」を貼っておきますね↓




昔、この作品の構成とラストにスゲー似た洋画を観た気がするんだけど、まったく思い出せない…ということは置いとくとして。本作が合うか合わないかで言えば、全体的に僕には合わない感じではありました。ただ、青春映画としては結構良かったと思っていて。「32ページの短編」ということで、岡崎京子先生原作漫画を購入して読んでみれば非常に面白かったんですけど、映画版はそんな「90年代に描かれたもの」を上手く現代テイストにしたなぁと(まぁ、原作自体が普遍的な内容ではあるんですが、パンフによると監督はあまり意識しなかったそうな)。それと僕は「日本の若者のパーティ描写」というのを映画であまり観たことがないんですけど、本作のパーティーシーンは、なかなかリッチかつ勢いのある映像になっていて。「ブリングリング」とか「スプリング・ブレイカーズ」を連想したというか(どちらも未見なんですが、勝手なイメージで)、良い意味でMVっぽくて、ちょっと感心しましたね。


チワワちゃんが踊る公式動画を貼っておきますね↓




そりゃあ役者さんたちも良かったですよ。特に“チワワちゃん”に抜擢された吉田志織さんは可愛かったし、どことなく幸薄そうなのも良いキャスティングだったなぁと。最近よく見かける成田凌さんも「カッコいいクズ男」を色気たっぷりに演じていて面白かったし、「お前だけなんか違う」のキラーフレーズはぜひ使ってみたいけれども僕には装備できない武器なのでした (ノ∀`) ザンネーン あと、映画オリジナルの現金強奪シーン、正直、“普通の若者たち”を描いていた原作漫画からすると飛躍が過ぎる追加要素のような気がしないでもないんですが、それがラストの「チワワちゃんの疾走シーン」に繋がるとするなら、僕的には良い改変なんじゃないかと。ちなみに、原作漫画では「チワワちゃんが殺された理由」が最後まで空かされないんですけど(別にこの話のキモはそこにないので、不明のままで良いんですが)、特殊出版編集者の田野辺尚人さんが「映画秘宝2019年2月号」のレビューで「映画版は『現金を奪った落とし前』として殺された」と解釈されていて、「なるほどなぁ (・ε・) ウーム」と思ったり。


映画冒頭の現金強奪シーンを貼っておきますね↓




なんて言うんですかね、一応は門脇麦さんが演じたミキや村上虹郎さんが演じたナガイのような「内向的なキャラ」も配置されているけどさ、「隣り合わせの灰と青春」といった10〜20代を過ごした僕からすれば(なんだそれ)、全員が何の感情移入もできない「パリピ」であって。数多ある青春映画の中では「合わない方」ではあるんですが、とは言え、ラストの疾走するチワワちゃんの姿が誰にでもあった“青春の輝き”の残滓のようで、何か心に残ってしまって、不思議と嫌いになれなかったという着地。まぁ、僕もすっかり46歳のオッサンですよ(苦笑)、どんなに“自分とは違う青春のカタチ”を観ようとも「若い… ( ´_ゝ`)」と愛でられるようになってきたのかもしれませんな。おしまい。




すでに配信がスタート&ソフトも販売中なのでした。



岡崎京子先生による原作漫画。面白かったです。



デジタル盤のサントラでございます。



二宮健監督の商業映画デビュー作。評判は良いですな。






ライオン・キング(字幕版)(ネタバレ)

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※今回の記事は、本作が好きな人は高確率で不快になるので、読まない方が良いです。




ライオン・キング(字幕版)



原題:The Lion King
2019/アメリカ 上映時間119分
監督・製作:ジョン・ファブロー
製作:ジェフリー・シルバー、カレン・ギルクリスト
製作総指揮:トム・ペイツマン、ジュリー・テイモア、トーマス・シューマッハ
脚本:ジェフ・ナサンソン
撮影:ケイレブ・デシャネル
美術:ジェームズ・チンランド
編集:マーク・リボルシー、アダム・ガーステル
音楽:ハンス・ジマー
歌曲:ティム・ライス、エルトン・ジョン
視覚効果監修:ロバート・レガート、アダム・バルデス
アニメーション監修:アンドリュー・R・ジョーンズ
声の出演:ドナルド・グローバー、ビヨンセ・ノウルズ=カーター、セス・ローゲン、ビリー・アイクナー、アルフレ・ウッダード、キウェテル・イジョフォー、ジェームズ・アール・ジョーンズ、ジョン・カニ、ジョン・オリバー、JD・マクラリー、シャハディ・ライト・ジョセフ、ペニー・ジョンソン・ジェラルド、キーガン=マイケル・キー、エリック・アンドレ、フローレンス・カスンバ
声の出演(吹替版):賀来賢人、熊谷俊輝、門山葉子、小林星蘭、大和田伸也、江口洋介、ミキ・亜生、佐藤二朗、駒塚由衣、駒谷昌男、根本泰彦、伊沢磨紀、沢城みゆき、白熊寛嗣、加瀬康之
パンフレット:★★★☆(800円/コンセプトアート集みたいになっていて、なかなかカッコいい)
(あらすじ)
アフリカの広大なサバンナで、動物たちの王であるライオンのムファサの子として生まれたシンバは、いつか父のような偉大な王になることを夢見ながら成長していく。しかし、ある時、王位を狙う叔父スカーの策略によって父の命を奪われ、シンバ自身もサバンナを追われてしまう。やがてたどりついた緑豊かなジャングルで、イボイノシシのプンバァとミーアキャットのティモンといった新たな仲間との出会いを得たシンバは、過去を忘れて穏やかに時を過ごしていく。一方、スカーが支配するサバンナは次第に荒れ果て、存続の危機が迫っていた。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




20点


「ジャングル大帝」の盗作疑惑云々については、こちらのまとめを読んでいただくとして。一応、大作なので「8月の観たい映画の覚え書き」では△マークを付けてみたものの、いくらジョン・ファブロー監督作と言えど、正直なところ、本作は自分には合わない気がしたので、まったく観る気はなかったんですけれども。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の今週の課題作品になったということで、月曜日にTOHOシネマズ新宿で観てきました(その後、「アラジン」をハシゴ)。「ワルい予感が当たった… (´・ω・`) ウーン」と思ったり。


7番スクリーン、満席でした。


鑑賞中の僕の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね(「範馬刃牙」より)。



お話を雑に書いておくと、ライオンであり“動物たちの王”であるムファサの息子シンバは、叔父スカーの策略によって父を殺された挙げ句、その死の責任が自分にあると思わされてサバンナを去るんですが、いろいろあって成長してから国に戻ると、スカー with ハイエナ軍団を倒して王位を継ぎまして。幼なじみのナラとの子どもが生まれて「サークル・オブ・ライフ!m9`Д´) ビシッ」ってな調子。正直、もともとこの物語に強い思い入れがないので、些末な違いはわかりませんでしたけど(汗)、ストーリーの展開はアニメ版&ミュージカル版と大差なかった気がします、たぶん。


ラスト、スカーの目潰し攻撃、ちょっとディオを思い出した…という、どうでも良い文章(「JOJO」第三部より)。



なんとなく「サークル・オブ・ライフ」の公式MVを貼っておきますね↓




で、過去にアニメ版ミュージカル版を観た時はそれなりに楽しめたんですが、本作については、驚くほど合わなかったんですよね… (´・ω・`) ウーム まず、基本的なストーリーがキツかったです。アニメ版はあの絵柄から寓話感が強かったし、ミュージカル版は人間が舞台上で演じているという共犯関係があったから、なんとなくボンヤリと飲み込んできましたが、「捕食される側の動物までライオンを王として崇める」なんて絵空事な設定を「超実写版」というリアル寄りの映像で見せられたら、スゲー違和感を覚えてしまったという不思議。つーか、あの世界観って、ちゃんと会話ができる相手を食べる分、現実よりタチが悪いなぁと。大体、「家業を継ぐ・継がない」のメタファーと言えなくもないけどさ、今どき「血縁者が王位を継ぐ」という家父長制の気持ち悪い話を“良いこと”のように描かれても乗れないし…(叔父のスカーってまったく救いがないですよね)。まぁ、子ども向けにしても「今の時代にこれはないなー (´∀`;) ウーン」って思っちゃいましたよ。


意思疎通ができたら、間違いなくこのチェ・ゼブラのような気持ちになりますよね(「真・異種格闘大戦」より)。


「サークル・オブ・ライフ」についても、こう思うでしょうな(「真・異種格闘大戦」より)。



あと、中途半端にリアルなのが辛かったです。同じジョン・ファブロー監督作の「ジャングル・ブック」はまだ人間の子どもが主人公でファンタジー感が強いから、CGでリアルに描かれた動物たちに多少変なところがあってもスルーできたんですが、しかし。本作の場合、動物しか出てこない→本物の動物たちの映像を見せられているような気持ちになるだけに、逆に変な部分があると目についてしまうというか。例えば、動物たちが英語を話すときのリップシンクが見事すぎて妙な気分になった…という以上に、ううむ、率直に書くと、股間に睾丸がないのがスゲー気になったんですよ。いや、別に「金玉が観たい!m9`Д´) ビシッ」とか「拘束された状態で金玉を蹴られたい!m9`Д´) ビシッ」ということではないんですが(1つ、コンバットRECさん&Oka-Changさん夫妻のおかげで知った不要なリンク)、普段、娘と「ダーウィンが来た!」とかで野生動物の映像を観ているだけに「リアルな動物なのに睾丸が付いてない」という点に違和感を覚えてしまって。なんて言うんですかね、本作の最新技術で作られた映像美は素晴らしかったものの、いろいろな意味でマイルドに去勢された映像を見せられている感じがした…って、伝わるでしょうか。


そりゃあ、NHKで放送されている「ダーウィンが来た!」のライオンの股間には睾丸がぶら下がってまして。


僕はこの範馬刃牙のような気分になったワケですが…(「刃牙道」より)。


本作の動物たちはリアルなのにシンみたいな股間だから、妙に居心地が悪いのでした(「北斗の拳」より)。



そんなワケで、別に最近のディズニーの実写化&続編商売を非難するつもりはありませんが(続けて観た「アラジン」はスゲー面白かったしね。ただ、ジョン・ラセターが関わる前のディズニーの状況に似ている気がしないでもない)、事前の予想通り、僕的に今回の「超実写化」はその必要性が感じられなかったし、まったく合わなかったです。これって「演劇の映画化」などでも感じがちなことですけど、あらためて「表現媒体によって飲み込める物語は変わってくるんだな」なんて思ったり(とは言え、「ズートピア」なんて作品がある今、さすがに「ライオン・キング」の話自体が古くなってきていると思いますがー)。何はともあれ、全世界で大ヒットしている→満足している人も多いみたいなのでね、気になる人は劇場に足を運んでみてくださいな。




オリジナルのアニメ版。何気に「3」まで出ております。



デジタル盤のサントラ。国内CD盤もあります。



ジョン・ファブロー監督作。僕の感想はこんな感じ



今年、妻子と観た「ダーウィンが来た!」の劇場版。僕の感想はこんな感じ



「サークル・オブ・マネー」に消費されるライフ…って感じの映画。僕の感想はこんな感じ








バンブルビー(2D・字幕版)(ネタバレ)

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バンブルビー(2D・字幕版)



原題:Bumblebee
2018/アメリカ 上映時間114分
監督:トラビス・ナイト
製作:ドン・マーフィ、トム・デサント、ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ、マイケル・ベイ、マーク・バーラディアン
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ、ブライアン・ゴールドナー、クリス・ブリガム、エドワード・チェン
原案:クリスティーナ・ホドソン
脚本:クリスティーナ・ホドソン、ケリー・フレモン・クレイグ
撮影:エンリケ・シャディアック
美術:ショーン・ハワース
衣装:デイナ・ピンク
編集:ポール・ルベル
音楽:ダリオ・マリアネッリ
エンディングテーマ:ヘイリー・スタインフェルド
視覚効果監修:ジェイソン・スミス
出演:ヘイリー・スタインフェルド、ジョン・シナ、ホルヘ・レンデボルグ・Jr.、ジェイソン・ドラッカー、パメラ・アドロン、スティーブン・シュナイダー、リカルド・ホヨス、ジョン・オーティス、グリン・ターマン、レン・キャリオー、グレイシー・ドジーニー
声の出演):ディラン・オブライエン、ピーター・カレン、アンジェラ・バセット、ジャスティン・セロー、デビッド・ソボロブ
パンフレット:★★★(800円/薄いかと思ったら、情報量はそれなりに多め)
(あらすじ)
父親を亡くした悲しみから立ち直れずにいる少女チャーリーは、18歳の誕生日に小さな廃品置き場で廃車寸前の黄色い車を見つける。すると突然、その車が人型の生命体へと変形。驚くチャーリーを前に逃げ惑う生命体は、記憶と声を失って何かに怯えていた。チャーリーは生命体を「バンブルビー(黄色い蜂)」と名づけ、匿うことにするが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※今回の記事は、映画の内容とは関係のない駄文や心底どうでもいい下ネタが書かれていたりするので、気をつけて!

本当は、昨日(水曜日)に「ライオン・キング」の記事をアップした→本日(木曜日)は“ディズニーアニメの実写化”繋がりで「アラジン」の感想を上げるつもりだったんですけれども。月曜日は「トラさん 僕が猫になったワケ」「ねことじいちゃん」、火曜日は「チワワちゃん」と、この3日間、動物絡みのタイトルの映画の記事を更新してきたことに今さら気付きましてね。「これは続けなければ!Σ(°д° ) クワッ!」と思い立ったので、本日は「バンブルビー(マルハナバチ)」の感想をアッサリめに垂れ流しておきますよ。


ここまで読んだ人の気持ちを代弁する素敵な曲を貼っておきますね↓




「トランスフォーマー」シリーズについては、それほど好きなワケではないんですが、しかし。あのストップモーションアニメの傑作「KUBO クボ 二本の弦の秘密」を撮ったトラヴィス・ナイトの初の実写監督作であり、さらに主演が“一見、生意気だけど実は良い子なティーン”を演じさせたら天下一品のヘイリー・スタインフェルドとくれば「間違いなく面白いハズ!m9`Д´) ビシッ」と確信したので、前売り券を購入。3月22日に公開されたものの、いろいろあってなかなか観に行けなくて、公開から1ヵ月経った4月22日、T.ジョイSEIBU大泉で鑑賞いたしました。「普通だな… (・ε・)」と思ったり。


前売り特典は「まさかのコラボ!バンブルビー×キューピー バンブルピー・キーホルダー」でして。


TOHOシネマズ錦糸町にも「まさかのコラボ!」パネルがあったけど…以前もやってたよね (´・ω・)(・ω・`) ネー


TOHOシネマズ新宿には、大きなバンブルビーが展示されてましたよ。


でも、観たのはT.ジョイSEIBU大泉。6番スクリーン、10人ぐらいだった記憶(うろ覚え)。



いや、面白かったのは確かでして。超簡単にあらすじを書くと「1987年のサンフランシスコにて、家族に苛立つ&異性を気にしつつ鬱屈した青春を送っていた少女チャーリーが、宇宙から来た機械生命体バンブルビーと出会う→一緒に愉快に過ごしていたら、敵の機械生命体に襲われる→軍の人たちに誤解されつつも、最終的にはわかり合って、敵の野望を挫く!→チャーリーは成長し、バンブルビーは旅立って、トレーラーと合流する」という王道テイストな成長譚であり、他のオートボットなどがあまり登場しない&チャーリーとバンブルビーが別の道を行くラスト以外はどことなく1作目と似た構成だった印象。

で、今までの「トランスフォーマー」シリーズの中では一番良い出来だったんじゃないかと。舞台のスケールは小さくなりましたが、カチャカチャとわけのわからない変形ではなく、ちゃんとオモチャみたいにトランスフォームするバンブルビーにはグッときたし、アクションシーンもちゃんと整理されていて楽しかったし、ヘイリー・スタインフェルドは安定の可愛らしさだったし、恋に落ちるボンクラ役のジョージ・レンデボーグ・Jr.(ホルヘ・レンデボルグ・Jr.の表記もアリ)の演技も愉快だったし、劇中で使われる音楽も良かったしと、褒めるところだらけであって。しかも、あのジョン・シナがかなり重要かつ美味しい軍人役で出演してたからスゲーうれしかったし…(出るのを知らなかった)。誰もが楽しめそうな良い感じの青春SFアクション映画に仕上がっていて、さすがはトラビス・ナイト監督というか。ハッキリ言って、文句なんてまったくないハズだったんですが…。


こんなアニメでの紹介動画も作られていたのね↓ 結構可愛いな (`Δ´;) ヌゥ




正直なところ、期待値を上げすぎました。例えるなら、ティーンだったころ、意を決して“オカズになりそうなグラビア誌”を買って、パンツを下ろした状態でドキドキしながらページをめくってみれば、ぬるい水着グラビアしか載っていなくて、それはそれで美味しくいただいたものの、心にはすきま風が吹いていた時のようなーー(わかりにくい例え)。もちろん面白かったんですけど、「僕が好きなヘイリー・スタインフェルドやジョン・シナが出ているトラビス・ナイト監督作」にしては、ごめんなさい、思っていたより普通だったというか。要は、期待値コントロールに失敗しちゃって、それなりには満足しつつも、何とも言えない物足りなさも感じてしまった次第 (´・ω・`) ウーン


なんとなく僕の気持ちを代弁する宮本武蔵を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



そんなワケで、雑なケチをつけちゃいましたが(苦笑)、ストレートに面白いSFアクション青春映画だったことは間違いなくて。過剰に期待しなければ、多くの老若男女がスムースに楽しめる良作なんじゃないかしらん。もうすっかり配信とか始まっているのでね、未見の方はぜひ観てみてくださいな (o^-')b オモシロイヨ!




もうすっかり配信が始まっているし、ソフトも販売中なのです。



素敵な曲が詰まったデジタル盤のサントラ。スコア盤もあります。



マイケル・ベイ監督による「トランスフォーマー」シリーズの前作。僕の感想はこんな感じ



ヘイリー・スタインフェルドとジェイソン・ドラッカーが姉弟を演じたもう1つの映画。僕の感想はこんな感じ



トラヴィス・ナイト監督によるストップモーション・アニメ。僕の感想はこんな感じ









パピヨン(ネタバレ)

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パピヨン



原題:Papillon
2017/アメリカ、セルビア、モンテネグロ、マルタ 上映時間133分
監督:マイケル・ノアー
製作:ジョーイ・マクファーランド、デビッド・コプラン、ラム・バーグマン、ロジャー・コルビ
製作総指揮:ヤン・フィッシャー=ロマノフスキー、ジョシュア・D・マウラー、ケビン・バン・トンプソン、テレンス・チャン、サミュエル・ハディダ、ダニー・ディムボート
原作:アンリ・シャリエール
脚本:アーロン・グジコウスキ
撮影:ハーゲン・ボグダンスキー
美術:トム・マイヤー
衣装:ボヤナ・ニキトビッチ
編集:ジョン・アクセルラッド
音楽:デビッド・バックリー
音楽監修:リンダ・コーエン
出演:チャーリー・ハナム、ラミ・マレック、イブ・ヒューソン、ローラン・モラー、トミー・フラナガン、ヨリック・バン・バーヘニンゲン
パンフレット:★★★(700円/「アンリ・シャリエールと小説『パピヨン』の世界」という企画ページが素敵)
(あらすじ)
胸元に蝶の刺青をしていることから「パピヨン」と呼ばれる金庫破りの男は、身に覚えのない殺人の罪で終身刑を言い渡され、南米ギアナの絶海の孤島にある刑務所に投獄される。過酷な強制労働と、横暴な看守たちからゴミのように扱われる日々が続き、脱獄を決意したパピヨンは、紙幣を偽造した罪で逮捕された男ドガに目をつけ、ドガを守ることと引き換えに逃亡費用を稼ごうとする。やがて2人は奇妙な絆で結ばれていくが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※今回の記事は、映画の内容とは関係のない駄文が書かれていたりするので、気をつけて!

本当は、今週の水曜日に「ライオン・キング」の記事をアップした→翌木曜日は“ディズニーアニメの実写化”繋がりで「アラジン」の感想を上げるつもりだったんですけれども。月曜日は「トラさん 僕が猫になったワケ」「ねことじいちゃん」、火曜日は「チワワちゃん」と、月曜日からの3日間、動物絡みのタイトルの映画の記事を更新してきたことに気付きましてね。「これは続けなければ!Σ(°д° ) クワッ!」と思い立ったので、昨日(木曜日)は「バンブルビー(マルハナバチ)」をアップしたし、今日も「パピヨン(蝶)」の感想を更新しておきますよ。


「パピヨン」と聞くと、近ごろは犬の方を連想しちゃうカナーって、どうでもいいですね。




恥ずかしながら、名作とされる1973年のスティーブ・マックイーン主演作については「テレビで観たような、観てないような… (・ω・;) ウーン」といった程度なんですが、しかし。最近は「暁に祈れ」「ブラッド・スローン」といったベスト級の刑務所モノを観ていたので、本作にも興味が湧いて前売り券を購入。6月21日に公開されたものの、なかなか観に行けなくて、7月24日、日比谷で「今日も嫌がらせ弁当」を鑑賞→仕事→夕方にシネマート新宿で観てきました(その後、「ハウス・ジャック・ビルト」をハシゴ)。「これ…実話だったの…? (゚д゚;) ソウナノ?」とビックリしましたよ。


前売り特典は「特製A5クリアファイル」でした。


シネマート新宿、意外と力を入れていて、こんな撮影スポットがあったりしてね。


Tシャツやポスターなども売られていたのです。


狭めのスクリーン2、そこそこ埋まってたような気がします(うろ覚え)。



最初に、誰も得をしないウソを適当に交えながら、あらすじを雑に書いておくと、舞台は1931年のフランス・パリ。胸に蝶の入れ墨を入れたばかりに「そんな男に大切な娘と孫娘の未来を任せてしまえばどんなことが起きるのか!( ゚д゚) カエレ!」と恋人の親に面会を拒否されているアンリ・シャリエール(a.k.a.パピヨン)は、順風満帆な金庫破りライフを送っていた…と思いきや! ボスを裏切っていることがバレたため、殺人の濡れ衣を着せられて終身刑になり、フランス領ギアナの流刑地に送られちゃいましてね。脱獄する気マンマンだったものの、実行するには金がいるということで、通貨偽造の罪で投獄された&アナルに大金を収納しているインテリ野郎ルイ・ドガとタッグを結成!ヽ(`Д´)人(`Д´)ノ ヤッテヤンゼ! 脱獄に失敗しては独房に入れられてハードなダイエットを強制されながらも、決して仲間を売らなかったパピヨンは、最終的にはルイと一緒に悪魔島に送られるんですが、「潮流は本土に向かっている!Σ(°д° ) クワッ!」と看破すると、ココナツで簡易いかだを作成。島で余生を過ごすことを決めたルイと別れると崖から海にダイブ→見事に脱出して、晩年は自伝を出したのでした (°∀°)b カッテネ!


最後はこんな感じでダイブしてましたよ。



2017年の作品を今さら日本で劇場公開したのは「ボヘミアン・ラプソディ」効果を狙ったのではないか…なんて適当な分析は置いとくとして。ほぼ事前情報を入れてなかったので、「オレの名はパピヨン…脱獄のプロさ ( ̄ー ̄) ニヤッ」といった軽妙な脱獄ムービーかと思っていたら、予想外にしっかりとヘビーな刑務所映画であり、さらには相棒ルイとの友情物語でして。もうね、2人が少しずつ仲良くなっていく展開はなかなか熱かったというか。10週間で約18キロも減量したというパピヨン役のチャーリー・ハナムの熱演と、ルイを演じたラミ・マレックの繊細な演技が実に良い相乗効果を生み出していて、彼らのやり取りを観ているだけでもグッとくるのです。ハッキリ言って、男同士の友情モノが好きな人なら高確率で(心が)勃起するんじゃないかしらん。


ダイブ前の超感動的なハグシーン。腐女子の足音が聞こえるーー(「軍靴の音」風に)。



あと、刑務所描写も良かったですねぇ…。映画で「監獄でのトレーニングシーン」とか観ちゃうと、ついつい「こんな刑務所だったら入っても良いカモ!(・∀・) カモ!」なんて安易に思いがちな僕ですけど(バカの文章)、本作の刑務所はノーサンキュー。舞台が1931年→「犯罪者に人権なんてないヨ (´∀`=) バカネ」という時代なので、看守を殺したら即ギロチン処刑なのはまだ良いとしても(良くない)、独房がマジで虐待レベルの劣悪な環境なんですよ。しかも、パピヨンは反抗的かつ仲間を売らないので、食事は制限されるわ、運動もできないわ(「プリズナートレーニング」の実行は無理)、入れ墨を理由にお義父さんが娘さんとの結婚を許してくれないわ(これはウソ)、さらには陽の光まで与えられないわと、地獄としか言いようがないのです。刑務所、入っちゃダメ、ですな(バカの文章)。で、何よりも本作が実話ベースということを知らなかったので、ラストに本を出版する展開になった時は「そ…そ…なの? (゚д゚;)」とスムースに驚いたし、「スゴい男がいたもんだ」と感心したというね。


チャーリー・ハナムが懸垂を始めた時は「きたか ( ´_ゝ`)」と思ったものの、それどころじゃなかったです。


実話だと知った僕の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



その他、思ったことを書いておくと、「最初にパピヨンに倒される受刑者がクズっぽくて良かった!」とか「ルイはアナルにどんだけ金を入れてたんだよ」とか「屋外シャワー室での乱闘シーンが良かった」とか「アンリ・シャリエール、自分を美化しているところもあるのでは…(原作は未読だけど)」とかとかとか。って、これだけベタ褒めなのに70点なのは、ギャングのボスとか刑務所所長といったムカつく奴らが何の制裁も受けないまま終わるから…という信用できない評価基準 ( ゚д゚) ナンダソリャ 最近の当ブログにしては珍しくまだ上映している劇場が結構あるのでね、男同士の熱い(熱い)友情ムービーが好きな人はチェックしてみてくださいな。おしまい。




アンリ・シャリエールによる原作本。まさか実話だったとはなぁ… (`Δ´;) ヌゥ



デジタル盤のサントラを貼っておきますね。



1973年版はスティーブ・マックイーンとダスティ・ホフマンのタッグなのね。ちょっと観たいです。



僕的に昨年の1位だった、地獄のような刑務所ムービー。僕の感想はこんな感じ



ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演×リンゴ・ラム監督による刑務所ムービー。結構好き (〃∇〃) ウフフ








アメリカン・アニマルズ(ネタバレ)

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アメリカン・アニマルズ



原題:American Animals
2018/アメリカ 上映時間116分
監督・脚本:バート・レイトン
製作:デリン・シュレシンガー、キャサリン・バトラー、ディミトリ・ドガニス、メアリー・ジェーン・スカルスキー
製作総指揮:ダニエル・バトセック、デビッド・コッシ、サム・ラベンダー、レン・ブラバトニック、アビブ・ギラディ、トビー・ヒル、ピアース・ベラコット、トーリー・メッツガー、ダーレン・M・デメトレ
撮影:オーレ・ブラット・バークランド
美術:スコット・ドゥーガン
衣装:ジェニー・イーガン
編集:ニック・フェントン、クリス・ギル
音楽:アン・ニキティン
出演:エバン・ピーターズ、バリー・コーガン、ブレイク・ジェナー、ジャレッド・アブラハムソン
パンフレット:★★★★★(900円/デザインが超カッコイイ!!!!!!!!)
(あらすじ)
ケンタッキー州で退屈な大学生活を送るウォーレンとスペンサーは、くだらない日常に風穴を開け、特別な人間になりたいと焦がれていた。ある日、2人は大学図書館に保管されている時価1200万ドルを超える画集を盗み出す計画を思いつく。2人の友人で、FBIを目指す秀才エリック、すでに実業家として成功を収めていたチャズに声をかけ、4人は「レザボア・ドッグス」などの犯罪映画を参考に作戦を練る。作戦決行日、特殊メイクで老人の姿に変装した4人は図書館へと足を踏み入れ……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※本作については、ネタバレを知らないで観た方が絶対面白いので、観てから読んで!

今週月曜日から「トラさん 僕が猫になったワケ」「ねことじいちゃん」「チワワちゃん」「ライオン・キング」「バンブルビー」「パピヨン」と続いてきた「わくわく動物タイトル映画特集」(今、思いついた安易なネーミング)も本日が最後ということで! ダラッと感想を垂れ流すのは「アメリカン・アニマルズ」でございます(そして本作が今年観た新作映画の100本目!)。本作については、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」からオファーを受けて、公開前に鑑賞→面白かったので、5月9日に三宅隆太監督と一緒に番組で紹介したワケですけれども(この時はネタバレせず)。実際の劇場でもちゃんと観ておきたいと思って、5月31日(金)、仕事帰りにユナイテッド・シネマ豊洲で鑑賞いたしました。「えっ、こういう映画だったの!? Σ(゚д゚;)」と思ったり。


番組出演時の画像。ピカチュウのマスクにスーツ姿なのはメインビジュアルを意識したのです(公式ホームページより)。


で、劇場にも足を運びました。スクリーン2、10人ぐらいだったような(うろ覚え)。


この日は奮発して、タピオカミルクティ&31アイスを摂取しながら鑑賞しましたよ (`∀´) オホホホホホ


ちなみにパンフはデザインがカッコイイのでオススメでございます。



何かのタイミングで予告編を観た時は「実話をベースにしたスタイリッシュなケイパームービーなんだろうな」なんて漠然としたイメージを抱いたんですが、実際に観たら全然違っていて驚いたというか。実話ベースどころか、犯罪を実行した本人やその家族、事件の被害者まで出演していて、“有名俳優たちによる再現ドラマ”と“本人たちによる証言シーン”が交錯する構成になっていて。要は“豪華かつスタイリッシュな「世界まる見え!テレビ特捜部」といった感じの作品だったんですよ。しかも、メインビジュアル&映像のカッコ良さとは裏腹に、本作の主人公である4人の大学生が犯罪を実行するシーンはすべてが上手くいかないドタバタ振りであり、「この人たちはバカだったんだな… (`Δ´;) ヌゥ」となかなかゲンナリさせられる内容だったから、さらにビックリしたのでした。


大学生のウォーレンとスペンサーが犯罪計画を思いつきまして。


図書館にあるジョン・ジェームズ・オーデュボン「アメリカの鳥類」を盗もうとするのです。


で、仲間を2人加えると、老人っぽい特殊メイクをして犯行に挑むんですが…。


結局はこんな感じなのでした(「範馬刃牙」より)。



つーか、三宅隆太監督が「何者」を引き合いに出されていて、「なるほど!Σ(゚д゚;)」と激しく同意したんですけど、確かにこの映画って「ケイパーモノ」というよりは「何者かになりたい若者たちの話」なんですよね。本作の「再現ドラマ」は「複数の視点」で描かれる点もユニークなんですが(例えば、ウォーレンが語った出来事が映像で再現される→スペンサーが「本当はこうだった」と証言すると、それも映像で見せる)、最後に明かされる「実はウォーレンが『バイヤーに会った』というのはウソだった?(最初から盗品を売りさばく気はなかった?)」というオチが象徴的であって。平凡な毎日が嫌で“何か”をしたいだけだった…という気持ちは、誰もが大なり小なりが抱えていることだし(若者なら特に!)、僕だって共感できなくもないんですが、しかし。とは言え、その手段に「犯罪」を選んじゃったのはやっぱりアホとしか言いようがないよなぁと。


実際に事件を起こした4人はこんな感じなのです。



「何者」の予告編を貼っておきますね↓




ただ、僕的に一番グッときたのはその犯罪の計画&実行シーンでしてね。いろいろな犯罪映画を引き合いに出しつつ、強奪計画を練るシーンは高揚感に満ちていて、観ている僕もつい「みんなで犯罪するのもいいカモ!(・∀・) カモ!」なんて思っちゃったりもして(アウトな文章)。老人の特殊メイクをして学校の図書館に乗り込むシーンは超ドキドキしたんですが、図書館の人がたくさんいて断念するあたりから雲行きが怪しくなるから「マジか!Σ(゚д゚)」と。で、翌日、実際に乗り込んでみれば、女性係員を拘束することすらままならないわ、逃走経路は塞がっているわ、盗み出そうとした「アメリカの鳥類」を階段に落としちゃうわ、車で仲間をはねちゃうわ、車内でゲロを吐くわと、鮮やかな“踏んだり蹴ったり”を見せてくれるというね。


犯行シーンを観ている時はこんな気持ちでした(「範馬刃牙」より)。



そりゃあ本人たちが登場して劇中で証言しているんだから「捕まる」のは分かっていたけど、まさかここまで愚かだったとは思わなかったし、その前に「理想化された強奪シーン」(優雅すぎて面白い)を見せられていた分、そのギャップに爆笑したんですが…。まぁ、現実的に考えると、なぜ僕ら一般ピープルのほとんどが犯罪をしないかといえば、とりあえず倫理観は置いとくとするなら、どんな物事にも最終的には「運が左右する部分」が確実にある→単純に「失敗した時のリスクが高すぎるから」なんですよね。なんかね、事件発覚後の再現パートのクライマックスも十分キツいんですけど(逮捕されるまでの心が壊れそうな日常描写とか)、事件の当事者たちがその顛末を語る姿もまたスゲー痛々しくて。本作は、フィクションとノンフィクションを混ぜてふっくら炊き上げることで、リアルな「犯罪の理想と現実」を見せてくれた感があった…って、伝わりますかね。


計画を立てているころが一番幸せでしたな (´・ω・`) ウーン



その他、本作の役者さんたちが素晴らしかったのはもちろんのこと(エヴァン・ピーターズはクイックシルバーのイメージが強かっただけに、本作の犯罪現場での役立たず振りが際立って愉快!)当事者たちまで役者のようなカリスマ性が感じられたのは面白かったです(つーか、スペンサーやウォーレンって、普通にイイ男ですよね)。「結局、4人は逮捕されて服役する→現在は出所して、作家を目指したり、映画製作を学んでいたり、絵を描いていたりと、地に足がついた感じの人が1人もいない」というオチも含めて、人間が持つ自意識について考えさせられたというか。人間が幸せになるには自意識とどう折り合いをつけるかがカギなのかもしれないし、そんなことないのかもしれませんな… (・ε・) ドッチダヨ まぁ、何はともあれ、僕的には「苦めの青春映画」って感じであり、観る前の予想を大きく裏切られたのも功を奏して(逆に鑑賞前のイメージと違いすぎてダメな人もいる気はしますがー)、とても楽しめました (°∀°)b ヨカッタ! まだ公開中の劇場がある&二番館などでも上映されると思うのでね、興味がある方はぜひ観てみてくださいな。




デジタル盤のサントラでございます。



三宅隆太監督が引き合いに出されていた青春映画。僕の感想はこんな感じ



事件の当事者が出演して自分自身を演じたというクリント・イーストウッド監督作。僕の感想はこんな感じ



10月25日にはソフトが発売されるそうな。







映画 としまえん(ネタバレ)

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映画 としまえん



2019/日本 上映時間81分
監督・脚本:高橋浩
製作:間宮登良松
企画:加藤和夫
プロデューサー:菅谷英智
キャスティングプロデューサー:福岡康裕
ラインプロデューサー:林周治
音楽プロデューサー:津島玄一
撮影監督:林淳一郎
照明:田村文彦
美術:森原毅
特殊メイク:中田彰輝
ヘアメイク:竹川紗矢香
スタイリスト:神恵美
録音:加来昭彦
整音:小林喬
編集:大畑英亮
音楽:海田庄吾
音響効果:柴崎憲治
VFXスーパーバイザー:宮島壮司
助監督:猪腰弘之
製作統括:木次谷良助
出演:北原里英、小島藤子、浅川梨奈、松田るか、さいとうなり、小宮有紗、國島直希、鈴木聖奈、沖田×華、吉川美結、三嶋悠莉、河瀬祐未、YOUNG DAIS、中山峻、中島ひろ子、竹中直人
パンフレット:なし
(あらすじ)
大学生の早希は、高校時代に仲の良かった友人たちと一緒に、かつてよく遊びに行ったとしまえんを訪れる。ネットで噂になっていた「としまえんの呪い」があるという古い洋館を見つけた早希たちは、軽い気持ちで噂を試すが、その直後から恐ろしい現象に次々と襲われ、メンバーが1人また1人と姿を消していく。友人たちを必死に捜すうち、早希は呪いの誕生にまつわる恐ろしい秘密にたどり着く。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




50点


※今回の記事は、「アンフレンデッド」のネタバレに触れているので、未見の人は気をつけて!

この手のJホラーを積極的に観るタイプではないんですが、「遊園地を舞台にしたホラー映画に協力する」という東京・練馬区の遊園地「としまえん」の姿勢に感心して。よく近くの映画館に足を運ぶのもあって、なんとなく観てあげたい気分になっちゃったので、5月10日の公開から1カ月以上経った6月14日、ユナイテッド・シネマとしまえんで鑑賞いたしました。「なんだかなぁ… (´Д`;)」と思ったり。


劇場には衣裳やら何やらが飾られてました。3番スクリーン、10人ぐらいはいた記憶。



最初にあらすじをザッと書いておくと、大学生の早希が高校の同級生たちと久しぶりに再会して、「としまえん」に行くことになりましてね。「としまえんの呪い」という都市伝説には禁止されている行為が3つあって、「① 古い洋館の扉を叩くな」「② お化け屋敷で返事をするな 」「③ 秘密の鏡を覗くな」のうちを実行したら、次々と怪異に巻き込まれましてね。友人たちが姿を消していく中、実は親友だった由香(小宮有紗)が「としまえんの呪い」を他の友人たちに無理矢理やらされて、3年前に園内で失踪していたことが発覚するのです。で、「メリーゴーランドに乗れば呪いが解ける」ということで、頑張って早希が実行すると、気が付くと医務室にいたのでハッピーエンド…かと思いきや。「由香に呪いを実行させたのは早希だった!」ことが明らかになって、医務室に怨霊と化した由香がやってきたから、「ヒィィィッ!Σ(°д°;し」エンド。最後は、「としまえん」にきた女性3人組が「呪い、やってみる〜?」なんて気軽な話をする中、白い像が血の涙を流して終わってたんじゃないかしらん。


「としまえん」と言えば、サンタフェの扉」のイメージが強い…という40代。




率直に書くと、いくらホラーと言えど、もうちょっとリアルさがほしかったというか。「なぜ『としまえん』に呪いが存在するのか?」という説明がゼロだったりするのはまだ良いんですが(とは言え、1924年=大正15年から歴史がある遊園地なんだから、ここを掘らなかったのはもったいない気はする)、女子高生が遊園地の中で失踪していたら、都市伝説どころではないというか、普通に事件として話題になるだろうし、「としまえん」側の管理態勢だって問われるだろうし…。そもそもわずか3年前の事件なんだから、主人公だってさすがに親友の失踪現場に行こうと思わないんじゃないですかね。その他、斬新なホラー演出は見受けられなかったし(お化け屋敷とか鏡の部屋で〜といった定番ばかり)、主人公たちの脱出を防ぐ手段が「入場口前が崖になっている」というのも安易に感じたし、もっと「としまえん」を舞台にしたホラーならではの新しい“何か”を観せてほしかった…って、伝わりますかね。


なんとなく愚地独歩の画像を貼っておきますね(「刃牙道」より)。



ただ、最初に「東映ビデオ制作」と出た時点で「低予算だから仕方ないカナー (・ε・)」と許せる気持ちが湧かなくもなかったし、オープニングで夜の「としまえん」に潜入するニコ生主っぽいキャラをYOUNG DAISさんが演じていたのはオトクに感じたし、北原里英さんを始めとする若手女優さんたちは頑張ってたし、昼間に「いなくなった由香の家に行く」というのはスーパー・ササダンゴ・マシン選手が提唱する「昼に行く心霊スポット」感があって好感が持てたし、由香が机に彫った「許サナイ!」というカタカナ交じりの文章が好みだったし、「拝啓 元トモ様」っぽいストーリー自体は嫌いじゃないし、何よりもこの手のホラー映画にありがちな「実は親友を最後に追い込んだのは自分だった!Σ(゚д゚;し アタシダッター!」というオチも大好物なので(近作では「アンフレンデッド」もそうでしたな)、なんとなく50点という評価。高橋浩監督とか出演者のファン、そして「としまえん」が好きな人以外はわざわざ観なくても良い気がいたします。おしまい。




10月19日にはDVDが発売される予定でございます。



遊園地つながりで、ジェットコースターで大惨事が起きるホラー映画を貼っておきますね。



ディズニーランドで無許可撮影された映画。そんなに面白くなかったような。








貞子(ネタバレ)

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貞子



2019/日本 上映時間99分
監督:中田秀夫
原作:鈴木光司
脚本:杉原憲明
音楽:海田庄吾
主題歌:女王蜂
出演:池田エライザ、塚本高史、清水尋也、姫嶋ひめか、桐山漣、ともさかりえ、佐藤仁美
パンフレット:★★★(800円/大判のパンフ。鷲巣義明さんのレビューが面白かった)
(あらすじ)
心理カウンセラーの茉優は、警察に保護された1人の少女を担当することに。全ての記憶を失い自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、次第に彼女の周囲で不可解な出来事が起こり始める。一方、WEBマーケティング会社に勤める祐介の薦めでYouTuberとなった茉優の弟・和真は再生回数を稼ぐため、5人の死者を出した団地の火事跡に忍び込んで心霊動画を撮ろうとするが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




40点


なぜ僕はホラー映画を観るのか? その理由を突き詰めて考えてみると、そりゃあ「恐怖を味わいたいから… (´Д`;) ハァハァ」というのもありますが、何よりも「恐怖に立ち向かう人を見るのが好きだから」なんじゃないかと。自分では敵わない相手が目の前に出てきた時、逃げずにファイティングポーズをとれるかどうかーー。要はアクション映画を観るのと似た動機であり、そうなると「出現→何もできずに即死亡」という人間には太刀打ちできない怪物「山村貞子」については、それほど好きではないんですけれども。「邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん」「貞子 3D」の回を読んでみたら、最近の「貞子」はフィジカルで対抗できるっぽくて。そういえば白石晃士監督作の「貞子vs伽椰子」は面白かったし、「今度新作が公開されたら観てみようカナー (・ε・)」と思っていたところ、今年になって本作が公開されることになったということで、つい前売り券を購入しちゃったというね。


「邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん」のひとコマ。この漫画でプレゼンされる「貞子 3D」はスゲー面白そうなのです。


前売り特典は「劇場前売版 シャクレル貞子」でして。


タカラトミーとのコラボみたいだけど、確かにシャクレてますな… (`Δ´;) ヌゥ



で、「どうせなら予習&復習として、シリーズを全部チェックしておこう!Σ(°д° ) クワッ!」と思い立って、5月から7月にかけて、前に観た「リング」「らせん」、未見だった「ザ・リング」「貞子 3D」など、合計11本鑑賞したというね。ただ、そんなことをしていたせいで、逆に5月24日に封切られたにもかかわらず、劇場に全然足を運べなかった…という、お馴染みのパターン。結局、都内での上映がほとんど終了した7月4日(木)、唯一公開中だったMOVIX昭島で観てきました。「こんなもんかよ ( ゚д゚)」と思ったり。


MOVIX昭島、広くて良い感じでしたよ。


初めての劇場では飲食物を摂取することにしているのです (`∀´) フハハハハハ


シアター4、確か観客は5人ぐらいだったような。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁する柴千春を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



観た人が怒りそうなほどにあらすじを雑に書いておくと、映画は公営団地に住む霊能力者・祖父江初子が自室に放火するシーンからスタート。その現場から生き残った記憶障害の少女は超能力を持っていたせいか、この世に貞子を召喚したっぽいムードで、周囲では怪異が起こりまくりでしてね。そんな中、人気動画クリエイターを目指す若者・和真が放火現場を撮影したら「貞子」が映ったせいで失踪しちゃったので、その姉の心理カウンセラーの茉優がWEBマーケティング会社の祐介と一緒に弟を探して伊豆大島の洞窟(貞子のルーツ)に行ってみれば、少女は貞子から解放されたものの、和真は姉を助けて海に引きずり込まれて、茉優は精神が崩壊して入院した挙げ句に貞子に襲われて、エンドクレジットに突入。最後は井戸が映って終わってたんじゃないかしらん。


伊豆大島は貞子の故郷なんですって (゚⊿゚) ヘー




ハッキリ言って、まったく合わなかったです。なんて言うんですかね、僕的に「貞子」という怪物のキモは「長髪で白装束」というビジュアルだけでなく、「○○を観たら○日後に死亡」という発動条件&タイムリミットにあると思っていて。本作の貞子は「撮ったら死亡」なんてキャッチを謳われてましたが、僕の理解度が低いのかもしれませんけど(汗)、実際に観た感じでは「出現&死亡するルール」がよくわからなくて。ハッキリ言って、凡百の「都合の良い怪物」にしか見えなかったし、だったら貞子が蜘蛛化して大量発生する「貞子 3D」の方がまだ面白かった印象。ごめんなさい、スゲーつまらなかったから、エンドクレジットに流れる「聖戦」「いつか笑える日がくるさ」の歌詞は本作に対する皮肉かと思いましたよ、マジで。なんか、単に「貞子」というキャラに頼るだけの映画なら作らない方が良いんじゃないでしょうか。


女王蜂による主題歌「聖戦」のMVを貼っておきますね↓




まぁ、ともさかりえさんの演技は怖かったし、和真を演じた清水尋也さんは良かったし、彼の鉄板ギャグが「昔、姉を笑わせようとして編み出したものだった」という設定は好きだったし(ああいうのに弱い)、何よりもラスト、姉をかばって死ぬ展開にはグッと来ましたが(ああいうのに弱い)、基本的には「あの『リング』を撮った中田秀夫監督作がこんなものなのかよ ( ゚д゚)」心底失望した次第。とは言え、所詮、ここは「エクスペンダブルズ2」に100点を付けるようなブログなのでね(苦笑)、気になる人は自分の目で確かめてみてくださいな。




鈴木光司先生による原作小説ですが、実際は内容がかなり違うとか。



映画のノベライズ。児童向けバージョンもあるそうな。



映画のスピンオフコミック。さらにもう一つあります。



初めて貞子が出てきた中田秀夫監督作。この作品はスゴいと思いますよ。



10月30日にソフトが発売されるそうです。








先週の備忘録(2019/8/20~8/26)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓

火曜日、仕事
水曜日、仕事→映画鑑賞
木曜日、築地で朝食→仕事
金曜日、仕事→練馬の「か和もっち」へ→朝まで飲む ('A`)
土曜日、ブログを書く→娘の宿題を手伝う
日曜日、映画鑑賞→娘の宿題を手伝う
月曜日、映画鑑賞→仕事→映画鑑賞→とても大切な打ち合わせ
※先週観た映画は4本でした。
※先週の「アトロク」「インタビューとは何か?」「アニソン総選挙をやるべき?議論特集」が好きでした。



先週は、「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」はガマンして、仕事とブログを書くことに重点を置いたら、7本もアップすることに成功しました。で、つい観ちゃった新作映画は4本だったので(ちなみに一番好きだったのは「ゴーストランドの惨劇」でございます)、「溜まっている映画の記事」が57本に減少いたしました!ヽ(TДT)ノ ヤッター! まぁ、今週は火曜日から念願の家族旅行に出掛けるので、かなり更新できないと思いますが(汗)、とは言え、映画を観に行く暇もないので、なんとか40本台に持って行ければなぁと。一応、「アラジン」「ダンスウィズミー」「パペット大騒査線 追憶の紫影」「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」「洗骨」「半世界」「天然★生活」「よこがお」あたりを更新したいけど、予定は未定で(最近の定番のオチ)。


<アップしていない映画の感想一覧>
パペット大騒査線 追憶の紫影(パープル・シャドー)
母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。
天国でまた会おう
半世界
洗骨
夢の音
天然★生活
翔んで埼玉
家族のレシピ
ウトヤ島、7月22日
レゴ® ムービー2
麻雀放浪記2020
多十郎殉愛記
ある少年の告白
ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ
アレッポ 最後の男たち
ナイトクルージング
オーヴァーロード
武蔵 むさし
レプリカズ
えいがのおそ松さん
魂のゆくえ
ザ・バニシンング 消失
町田くんの世界
プロメア
ビューティフル・ボーイ
劇場版 響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ
神と共に 第一章 罪と罰
神と共に 第二章:因と縁
小さな恋のうた
一文字拳 序章 最強カンフー少年対地獄の殺人空手使い
帰ってきた一文字拳 最強カンフーおじさん対改造人間軍団(短編)
メン・イン・ブラック インターナショナル
WE ARE LITTLE ZOMBIES ウィーアーリトルゾンビーズ
スノー・ロワイヤル
きみと、波にのれたら
ハッピー・デス・デイ
今日も嫌がらせ弁当
ハウス・ジャック・ビルト
ハッピー・デス・デイ 2U
ゴールデン・リバー
主戦場
愛がなんだ
僕たちは希望という名の列車に乗った
無双の鉄拳
ワイルド・スピード スーパーコンボ
アイアン・スカイ 第三帝国の逆襲
北の果ての小さな村で
あなたの名前を呼べたなら
よこがお
チャイルド・プレイ
守護教師
アラジン
ゴーストランドの惨劇
工作 黒金星と呼ばれた男
ダンスウィズミー
さらば愛しきアウトロー


その他、金曜日は練馬の「か和もっち」へ飲みに行ったら、おのじさんと会えてうれしかったものの、ついオーナーと「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の話で盛り上がってしまい、終電を逃して朝まで飲んだ…なんてことも書いておきましょう(偉そうに)。あと、月曜日はある“憧れていた方”ととてもとてもとても大切な打ち合わせがあったんですが、僕の話をすべて受け止めて、プラスαを加えて返してきたから、本当にありがたかったです… (ノω・、) アリガタイ 今回の打ち合わせから発展することは、もしかしたら悲劇的な結末を迎えるかもしれないけど、とは言え、今日のことはきっと忘れません。


ということで、尾崎豊さんの「きっと忘れない」を貼っておきますね↓




最後に今週の予定を書いておくと、火曜日から家族旅行!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ! 木曜日に帰ってきて、金曜日は仕事に行きつつも「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を観に行って、土日は娘の面倒をみつつも“打ち合わせで約束した作業”をして、月曜日は仕事…ってな調子。できれば練馬の「か和もっち」にも顔を出したいものの、さすがに行けるタイミングはないかなぁ… (´・ω・`) ウーン まぁ、何はともあれ、今週も頑張るッス!ヽ(`Д´)ノ ウォォォッ!


最後に今月の推薦曲、平井堅さん「いてもたっても」を貼っておきますね↓




以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。







2019年9月公開で観たいと思っている映画の覚え書き

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毎月の恒例として、僕が2019年9月公開で観たいと思っている映画を貼っておきますね↓


※①などの番号付きは「絶対に観る」、○は「一応観たい」、△は「興味ある~」って感じです。

9/6〜7
トリプル・スレット ①
アス ②
SHADOW 影武者 ③
荒野の誓い ④
フリーソロ ⑤
ラスト・ムービースター ⑥
影に抱かれて眠れ ○
ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス △
ヒンディー・ミディアム △
台風家族 △
帰れない二人 △


9/13〜14
プライベート・ウォー ⑦
サウナのあるところ ⑧
今さら言えない小さな秘密 △
お料理帖~息子に遺す記憶のレシピ~ △
ある船頭の話 △
人間失格 太宰治と3人の女たち △


9/20〜21
アド・アストラ ⑨
王宮の夜鬼 ⑩
帰ってきたムッソリーニ ⑪
アイネクライネナハトムジーク ⑫
エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ ⑬
葬式の名人 △
アナベル 死霊博物館 △
見えない目撃者 △


9/27〜28
大脱出3 ⑭
ライリー・ノース 復讐の女神 ⑮
ヘルボーイ ⑯
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト ⑰
アヴリルと奇妙な世界 △
エセルとアーネスト ふたりの物語 △
銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱 第1章 △
ホテル・ムンバイ △




現在、「アップしていない映画の感想」が57本になっていて、さらに今月は「絶対観たい!」と思っている新作映画が17本もあるということで、もうどうしていいのかわからない…。アタシ、もうどうしていいのかわからない!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン! だがしかし、ふと心の中の川本真琴さんに聞いてみれば「神様は何も禁止なんかしてない 川´_ゝ`) アイシテル」と歌いかけてきたので、とりあえずは現実から目を逸らすとして(マッチポンプな文章)。まず、9月公開作で一番観たいのは「トリプル・スレット」ですよ。トニー・ジャー(古式ムエタイ)、イコ・ウワイス(シラット)、タイガー・チェン(カンフー)という、アクション映画で名を馳せた達人たちがトリプル主演するだけでなく、“次世代ヴァン・ダム”スコット・アドキンスに“イギリス人初のUFC王者”マイケル・ビスピン、“8種の武術の黒帯を持つ男”マイケル・ジェイ・ホワイト、さらに「チョコレート・ファイター」のジージャー・ヤーニンまで参戦するとなれば、アクション映画好きとしては見逃すワケがないのでした。


「トリプル・スレット」の予告編↓ たぶん100点の映画じゃないかな。




そして、シルベスター・スタローン最新主演作「大脱出3」もチェックしたいところ。今年4月に公開された2作目がアレな感じだったことは忘れるとして。今度はデビッド・バウティスタだけでなく、今をときめくアクションスターのマックス・チャンも共演するのでね、すでに期待値で股間がヨダレ鳥ですよ(なんだそれ)。チャン・イーモウ監督の武侠映画は結構好きなので(「英雄 HERO」とか「LOVERS」とか)、「SHADOW 影武者」も絶対観たい1本。宇多丸師匠が嘆いていた「男の日傘問題」の解決に繋がるヒントも描かれているような気がします。ギレルモ・デル・トロ監督のシリーズが終了→リブートされた「ヘルボーイ」については、予告編から伝わる“ミラ・ジョヴォヴィッチ感”の強さが心配ではあるものの、まぁ、それなりに楽しみなので、前売り券を購入しております ( ̄ー ̄) ニヤッ


「SHADOW 影武者」の予告編↓ たぶん面白いと思いますよ、きっと。




その他、「ごく普通の妻であり母であった女性が、家族を奪われたことから自らを殺人マシーンとして鍛え上げ、壮絶な復讐戦に身を投じていく姿を描いたアクション」という説明文を目にしただけで70点の満足度は保証された気がする「ライリー・ノース 復讐の女神」や、予告編を観てみたらあまりに「帰ってきたヒトラー」すぎて心配になった「帰ってきたムッソリーニ」は前売り券を買ってあるし、「ゲット・アウト」のジョーダン・ピール監督最新作「アス」もスゲー気になるところ。ロザムンド・パイクが伝説の戦場記者を演じた「プライベート・ウォー」なんかも劇場で観ておきたいと思っております (・∀・) タノシミー


「アス」の予告編↓ 普通に怖そうですな…。




最後に、名画座系の観たい映画を挙げておくと、目黒シネマで8/31(土)~9/06(金)の「町田くんの世界」「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」飯田橋ギンレイホールで9/07(土)~9/20(金)の「僕たちのラストステージ」「天国でまた会おう」、9/21(土)~10/04(金)の「パリ、嘘つきな恋」「ドント・ウォーリー」下高井戸シネマで8/31(土)~9/13(金)の「RBG 最強の85才」新文芸坐で9/14(土)~9/15(日)の「水のないプール」「コミック雑誌なんかいらない!」、9/16(月)~9/19(木)の「ザ・フォーリナー 復讐者」「スノー・ロワイヤル」、9/22(日)の《「仁義なき戦い」5部作一挙上映》、9/29(日)の《「HiGH&LOW THE MOVIE」3部作一挙“応援上映”2019》早稲田松竹で9/14(土)~9/20(金)の「ドント・ウォーリー」「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」、9/21(土)~9/27(金)の「アメリカン・アニマルズ」「バイス」って感じでしょうか。以上、2019年9月公開で観たいと思っている映画の覚え書きでした。ではでは~。







ダンスウィズミー(ネタバレ)

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ダンスウィズミー



2019/日本 上映時間103分
監督・原作・脚本:矢口史靖
製作:高橋雅美、池田宏之、吉崎圭一、朝妻一郎、有馬一昭、森田圭、太田和宏、杉田成道、飯田雅裕、中谷建、板東浩二、三宅容介、小形雄二
エグゼクティブプロデューサー:桝井省志
プロデューサー:関口大輔、土本貴生
アソシエイトプロデューサー:楠千亜紀、堀川慎太郎
脚本協力:矢口純子
撮影:谷口和寛
照明:森紀博
録音:郡弘道
美術:磯田典宏
装飾:前田亮
編集:宮島竜治
音響効果:岡瀬晶彦
音楽ディレクター:浅梨なおこ、石塚信孝
音楽:Gentle Forest Jazz Band、野村卓史
振付:Q-TARO EBATO
助監督:井上雄介
キャスティング:吉川威史
製作担当:山岸秀起
プロデューサー補:七字幸久
アシスタントプロデューサー:前村祐子、鎌倉希
タイトルデザイン:赤松陽構造
出演:三吉彩花、やしろ優、chay、三浦貴大、ムロツヨシ、宝田明
パンフレット:★★★★★(820円/曲ごとのメイキング解説ページが素晴らしい。ロードマップが付いているのも素敵)
(あらすじ)
一流商社で働く勝ち組OLで、幼いころの苦い思い出からミュージカルを毛嫌いする鈴木静香は、ある日、姪っ子と訪れた遊園地で怪しげな催眠術師のショーを見学し、そこで「曲が流れると歌って踊らずにいられない」という“ミュージカルスターの催眠術”にかかってしまう。その日から、静香は街中に流れるちょっとしたメロディや携帯の着信音など、あらゆる音楽に反応するように。術を解いてもらおうと再び催眠術師のもとを訪れた静香だったが、そこは既にもぬけの殻。困り果てた彼女は、催眠術師の助手をしていた千絵とともに、催眠術師の行方を捜すが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※今回の記事は、「サニー 永遠の仲間たち」のネタバレに触れているんですが、とても良い映画なので、観てから読んで!

2017年に観た「サバイバルファミリー」がスゲー面白かったから、つい「次回作は絶対劇場で観る!m9`Д´) ビシッ」なんて書いちゃったものの、「喉元過ぎれば熱さ忘れる」なんて言葉があるように、そんなことすっかり忘れてましてね…(遠い目)。本作については、一応、「2019年8月公開の観たい映画の覚え書き」で「△」マークを付けましたけど、基本的に僕はアクション映画を好んで観るタイプだし、更新出来ていない映画の感想は溜まっているし、ハッキリ言って観るつもりはなかったのです。ところが、愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の今週の課題作品になったので、8月26日(月)、新宿ピカデリーに足を運んで来ました(その後、「さらば愛しきアウトロー」をハシゴ)。「トータル的には面白かった…ような… (´Д`;) ウーン」と思ったり。


9番スクリーン、20人ぐらいの入りだったような。



最初にあらすじを超雑に書いておくと、一流商社で働く鈴木静香(三吉彩花)は、小学生のころに学芸会のミュージカルでハードに嘔吐したことがトラウマになって、「いきなり歌ったり踊ったりするのって変だわ!川`Д´)」ミュージカル嫌いになっていたんですけれども。ある日、姪っ子に付き合って、寂れた遊園地にいた怪しい催眠術師マーチン上田(宝田明)に「あなたは音楽を聞くと踊りたくな〜る m9▽Д▽) ナール」的な催眠術をかけられたら、すっかりそんな体質になっちゃいましてね。医者に相談したら「催眠術師に解いてもらうのが一番」というので会いに行ってみれば、上田は借金取りに追われて夜逃げしていた…ということで! 探偵の渡辺に大金を払って、その行方を捜してもらうのです。


会議中にプレゼン用の音楽を聴いたら、こんな感じになっちゃったというね↓




ところが、探偵は上田を見つけたものの、追加料金を払わないと居場所を教えてくれないので、送られた画像から得たわずかな情報を頼りに、上田の下で催眠術のサクラをやっていた女・千絵(やしろ優)と一緒に車で新潟に向かうというロードムービー展開。で、ダンスバトルとか女性ストーカーによる殺人未遂事件といった様々なトラブルを乗り越えて、北海道まで行って。上田のショーに乗り込んで、催眠術を無事解いてもらうも、「アタシ、ミュージカルが好きだった!Σ(°д°し クワッ」と気付いた静香は、会社を辞めて、千絵が開くダンススタジオを手伝うことにしたのでしたーーって感じでしたよね、たぶん。


最後はみんなで「タイムマシンにお願い」を歌い踊ってました↓




催眠術といえば、ジャイアント馬場さん「ロープに振られて反ってくるのは催眠術みたいなもんなんだよ」とか言ってたっけ…なんてことはどうでも良いとして(不要な文章)。なんて言うんですかね、「面白かったけど、気になるところが結構あって、とは言え、やっぱり面白かったものの、どうしても気になるところがあって…」という感じ。例えばオープニング、上田役の宝田明さん(撮影時84歳!)が繰り広げる「Tonight(星の降る夜に)」と「昭和の催眠術ショー」描写にはグッときたし、催眠術にかかった静香がオフィスで「Happy Valley」を歌い踊るシーンも素晴らしかったし(ゴージャスに見えて本当に良かった!)、レストランでの「狙いうち」も最高だったし、何よりも「実はミュージカルになっているのは静香の脳内だけで、現実では大暴れしているだけだった」という設定が超好みだったんですが、しかし。「宝田さんがすでに年をとって見える」とか「会議中にあんなことをしたら普通に心配されるだろ(「キミ、すごいよ!」どころの話ではない)」とか「あのバンドはなんで『Happy Birthday to You』の直後に『狙いうち』を演奏したの?」とか「そもそも静香が大暴れし始めた時点で曲を止めるだろ」といった細かいツッコミも脳裏を離れなかったんですよね… (・ε・) ウーン


「狙いうち」、途中、無音で人形が側宙するシーンが好き↓




例えば、千絵とのロードムービーに突入した後でも、交通トラブルからの「ヤバそうな見た目だったけど、実は良い人たち」的なオチは嫌いじゃありませんが(そもそもあれは千絵が危険な運転をしたのが発端だし)、ごめんなさい、ダンスバトルシーン自体はかなり居たたまれなかった。ストリートミュージシャンの洋子(chay)と一緒にお金を稼ぐ展開は微笑ましかったけど、とは言え、あの3人による「キャンディーズの歌」とパフォーマンスは大量のおひねりをもらえるレベルには見えなかったし、洋子が結婚式で「ウエディング・ベル」を歌って大暴れするシーンは笑ったものの、ミスリードがあまり上手くなくて微妙に感じたりもしたし…(あの選曲の時点で静香と千絵も気付くだろ)。あと、「静香は世間で流れている音に反応する=本編で流れるのは既に発表されている楽曲になる」ということだから仕方ないんですが、やっぱりオリジナル曲が1つはほしかったというか。カーテンコールで流れる「タイムマシンにお願い」も多幸感に溢れて素晴らしかったけど、あそこに素敵なオリジナル曲が入っていたらもっと良かったのになぁ…なんて思った次第。


Sugarによる「ウエディング・ベル」↓ 最初に使うことが決まった曲だそうです。




って、文句が多めに見えるかもしれませんが(汗)、キャスト全員がミュージカルシーンを吹き替えナシでこなしたのは素直にスゴいと思うし(特に三吉彩花さんはお見事!)、「殺人未遂事件を起こした洋子が車のトランクに隠れていて、車泥棒(深水元基さんが良い演技)を倒して、車を取り戻してくれる」という流れとか、マーチン上田のために千絵が舞台に上がる→静香が本当に催眠術にかかったことを知る→往年の自信と力を取り戻した上田によって魔法がかかったような大団円を迎えるシーンはスゲー好きだったし、何よりも最後のカーテンコール、ションボリした“過去の静香”を”現在の静香”が抱き締めるシーンに感動したのでね(ああいうのに弱い)、トータル的には70点という着地。基本的には「誰もが楽しめる矢口史靖監督作」だったと思います。つーか、僕が気になったところって「実写映画だからこそ気になっちゃうリアリティの部分」なので、実際に舞台でやった方が面白いんじゃないかしらん。


過去の自分を今の自分が肯定するシーン、「サニー 永遠の仲間たち」を思い出しました (ノω・、) ヨカッタネー
三角絞めでつかまえて-自分をそっと抱き締める


おしまい。




デジタル盤のサントラ。CD盤もあります。



パンフレットに載っていた矢口史靖監督の著作。いつか読む予定…いつか。



一番好きな矢口史靖監督作。僕の感想はこんな感じ







「リング」から「ザ・リング リバース」までの雑な11本分の感想文(ネタバレ)

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※今回の記事は「リング」シリーズ全般のネタバレをしまくっているので、気をつけて!

※今回の記事は「ジュラシック・ワールド 炎の王国」のネタバレに触れているので、気をつけて!

 

鈴木光司先生の原作小説を見事に映像化し、全世界にJホラーブームを巻き起こした“ホラー映画の金字塔”「リング」と、その続編やらハリウッドリメイクやらについては、そんなに思い入れがあるワケではなくて。率直に書くと、確かに1本目は怖かったので、そこからシリーズ4本目の「リング0 バースデイ」まではレンタルで観てみたけど、小説3作目の「ループ」がなかなか奇妙なSFだったのもあって(実は「『リング』と『らせん』は仮想世界「ループ」内の出来事だった的な話)、結構どうでも良くなって。ハリウッドリメイク版には興味が湧かなかったし、2012年ごろに公開された「貞子3D」についてもスルーしていたんですけれども。2016年公開の「貞子vs伽椰子」はその企画のバカバカしさに感心した&大好きな白石晃士監督作だったということで、初めて関連作を劇場鑑賞した…ってな調子。

 

そして、今年の話。5月に池田エライザさんを主役にした新作「貞子」が公開されることになって。昨年、邦画プレゼン女子高生 邦キチ!映子さん」を読んでなんとなく「貞子3D」に興味が湧いていたし(なんと「バトル馴れした石原さとみが華麗な鉄パイプさばきで貞子を次々と粉砕する」という… (`Δ´;) ホント?)、前売り特典の「シャクレル貞子」にも少し惹かれてしまったので、つい前売り券を買っちゃったというね…(遠い目)。で、ボンヤリと検索してみれば、関連作10本「UTAMARU-NEXT」の付き合いで加入したU-NEXTにあったので、それまでのシリーズを一気にチェックしておこうと思った次第。まぁ、感想は超アッサリ気味&雑なので、適当な気持ちで読んでいただけるとありがたいです。

 

 

ちなみに「シャクレル貞子」はこんな感じでございます。

 

 

<1本目:リング(1998):75点>

 

主演が松嶋菜々子さんと真田広之さんで、中谷美紀さんに竹内結子さん、松重豊さんとか、キャストが結構豪華だったんだなぁと。貞子の父親役が伴大介さんだったのは驚きましたよ。まぁ、今観ても面白いというか、テレビ画面から貞子が出てくるシーンはさすがに厭な感じだったし、「ビデオをダビングして他人に見せると助かる」というオチも実に都市伝説っぽくて良いですな(とは言え、「らせん」で違うことがわかるワケですがー)。

 

 

<2本目:らせん(1998):70点>

 

「リング」の直後から始まるワケですが(劇場公開のタイミングも連続してた)、都市伝説的なホラーからSFホラー的なテイストになっているところが結構好き。すっかり忘れてましたが(汗)、最後、佐藤浩一さんの“裏切り”によって、真田広之さんが復活→全人類貞子化計画が始まるラストは、なんとなく「ジュラシック・ワールド 炎の王国」の終末感に似てるなぁと思ったり(って、こっちの方が先ですがー)。あと、人体の解剖描写がそこそこリアルで好きです。

 

 

<3本目:リング2(1999):60点>

 

本当は「らせん」の続きとして「ループ」が製作されるはずだったものの、「映像化が難しい」「内容がSF」「話のスケールがでかくて低予算で作れない」といったことから、「らせん」が「なかったこと」になったパラレルワールド的続編が作られることになった…ってのは、「ループ」を読んだ時点で予想できたことだったりしましてね。まぁ、中谷美紀さんが「デッドゾーン」っぽい超能力者として頑張ってたし、小日向文世さんが若かったし、深田恭子さんの演技が初々しかったです。最後はプールで実験してみたら貞子の井戸に転送されたり、真田広之さんの霊に助けられたり、柳ユーレイさんがフカキョンの霊に取り憑かれたりしてましたが、なんか全体的に理屈がゴチャゴチャしててよくわからなかったカナー(バカっぽい着地)。主題歌が今井美樹さんだったのが、ちょっとビックリ。

 

 

<4本目:リング0 バースデイ(2000):63点>

 

貞子の誕生譚。これも元になった短編集を読んでいた…ってのは、当時の僕はこのシリーズをそれなりに好きだったんでしょうな。これが仲間由紀恵さんの映画初主演作で、この後に「TRICK」でブレイクする…ってのは、なんだか懐かしい話。魔女狩りっぽい流れから劇団員を超能力で殺していく展開は「デビルマン」っぽくて最高だし(山岳ベース事件っぽくもある)、父親が貞子を生きたまま井戸に落とすというオチも悲劇的で好きではあるものの、「“良い貞子”と”悪い貞子”がいた」みたいな設定は、逆に“人間の心の闇”を矮小化しているような気がしないでもなかったです。

 

 

<5本目:ザ・リング(2002):70点>

 

未見だった作品であり、「リング」のハリウッドリメイク(原作小説の映画化ではない)。主演がナオミ・ワッツで、マーティン・ヘンダーソンとかブライアン・コックスとか出ているのはちょっと豪華に感じました。つーか、リメイクなので当たり前なんですが、意外と「リング」に忠実で、“ハリウッド版貞子”のサマラ・モーガンもしっかり怖くて良かったです。そりゃあオチも一緒で、息子にビデオをダビングさせて終わってましたよ。

 

 

<6本目:ザ・リング2(2005):60点>


未見だった作品で、ハリウッドリメイクの続編。なんと「リング」と同じく中田秀夫監督作だったんですね。バカな若者が他人をだましてビデオを見せようとするも失敗して死ぬオープニングはユニークだし(いかにもアメリカのホラー映画っぽい)、「息子がビデオをダビングして生き残ってしまったことに罪悪感を覚えている」という導入は非常に面白いと思ったんですが…。息子がやっぱりサマラに呪われちゃったり、その呪いを解こうとしたりする際の理屈がよくわからないのは、どことなく日本の「リング2」に似てるなぁと(まぁ、僕の理解力が低いだけなんですがー)。個人的には、シシー・スペイセクが出ていたのがうれしかったです。一応、オチを書いておくと、息子を風呂に入れたら憑依していたサマラが逃げたので、主人公はサマラと一緒にテレビの中の井戸に入って対決→勝利って感じでした。

 

 

<7本目:貞子3D 2Dバージョン(2012):65点>

 

未見だった作品であり、邦画プレゼン女子高生 邦キチ!映子さん」を読んで、スゲー興味を抱いていた1本。ベースになった小説「エス」は未読ですが、内容は結構違っているとか。「貞子3D 2Dバージョン」という何が何やらなタイトルが愉快だし(劇場公開時は3D上映だったから仕方ないんですがー)、「ニコニコ動画で放送された『呪いの動画』を観ると死ぬ」という今どきの設定には感心したし、山本裕典さん演じる“動画の配信者”柏田が「DEATH NOTE」夜神月を意識したっぽいビジュアルなのは好感が持てたし、刑事たちがちゃんと捜査するのも好みだったし、実は超能力者だった教師・鮎川茜役の石原さとみさんも良かったし、蜘蛛のバケモノと化した貞子軍団と戦うシーンも笑っちゃったし、貞子役が橋本愛さんだったのはビックリいたしました。英勉監督、なかなか思い切った内容にしたなぁと。ただ、「呪いの動画」設定がそれほど上手く活かされてなかったと思うし(もっと拡散→死者が大量発生するのかと思った)、「貞子が茜の肉体を使って現世に復活しようとする」という展開もなんだかなー感があったし、正直なところ、「邦キチ!映子さん」の方が面白かった…という身もフタもない文章。最後は、瀬戸康史さん演じる恋人・孝則がスマホを叩き壊すと「勝ったムード」が漂ったものの、エンドクレジット後に山本裕典さんが出てくると、テレビから貞子の手が飛び出して終わってましたよ、たぶん。

 

 

<8本目:貞子3D2 2Dバージョン(2013):60点>

 

未見だった作品で、「貞子3D」の続編。劇場公開時&DVDのリリースから数年の間は、映画とスマホが連動する「スマ4D」という試みをしていたそうで、現在はすっかり配信が終了していたのは残念でしたよ…。主人公は瀧本美織さんに変わっていたものの、石原さとみさんや瀬戸康史さん、山本裕典さん、田山涼成さんなど、前作のキャストが引き続き出演しているのは高ポイント。今回は「前作の主人公である茜と孝則の娘・凪が貞子ではないか?」的な魔少女モノで、それとなく楽しめる感じではありました(奥歯に物が挟まった文章)。一応、オチを書いておくと、あーだこーだあって、「“本当の貞子の子”は数々の電子機器を通じてすでに大量増殖していた」という、飲み込みづらい種明かしをドヤ顔で見せられてエンドクレジットに突入。最後は貞子がこちらに飛び出してきて終わってました。

 

 

<9本目:貞子vs伽椰子(2016):80点>

 

基本的な感想は前に観た時と変わらなかったというか、スゲー面白かったです。特に法柳先生によるお祓いシーンは何度観ても笑っちゃうし、ラストのキレも抜群。正直、「リング」より好きです。

 

 

<10本目:ザ・リング リバース(2017):70点>

 

未見だった作品。一応、「ザ・リング2の続編ではあるんですが、全体的には1作目をやり直したような印象。まず、「大学で『呪いの動画』が本当なのかを実験していた」という設定がアメリカ映画っぽくて好きでしたよ(もちろんそれが原因で次々と人が死ぬ)。ヴィンセント・ドノフリオが出ていたのも良かったです。で、「サマラの過去の因縁を解消すれば呪いが解けるのでは?」という同シリーズお馴染みの展開になるあたりは食傷気味だったんですが、死に顔描写がエスカレートしていたのは楽しかったし(サマラを見る→ミイラ化するレベル)、「結局、呪いは解けずに動画は全世界に拡散されてしまい、主人公のジュリアもサマラ化したっぽい」という絶望エンドはかなり美味しかったです。

 

 

<11本目(番外編):ひきこさんVS貞子(2015):50点>

 

本作は「リング」シリーズと無関係なんですが、一応、タイトルに「貞子」が入っているし、ボンヤリと加入しているNetflixで配信されていたので、つい観ちゃいました。僕は恥ずかしながら、本作で初めて「ひきこさん」という都市伝説があること、そしてそれを題材にした映像作品がシリーズ化されていることを知ったんですけど(汗)、「子どもを引きずって肉塊にする」という設定はなかなか面白いなぁと。ただ、劇中で繰り広げられるイジメ描写がハードなのは良いとしても、ところどころ入る妙なコメディ演出がかなりキツくてね…(しみじみ)。百合や超能力、催眠術といった要素を入れるのも悪くはないんですが、要素が多すぎて話を上手く整理できていなかった印象。ハッキリ言って、それほど楽しくはなかったかなぁ。ちなみに本作の「貞子」は、実在した超能力者の高橋貞子をモデルにした“髙村貞子の亡霊”でして。超能力少女のおかげで復活するも、ひき子さんに敗れて、主要登場人物3人がひき子さんの部屋っぽい場所に並べられて、映画は終わってましたよ。

 

 

 

ということで、韓国版やら「中国共産党に入って大暴れするバージョン」やらは観られませんでしたけど、何とか関連作10本+番外編1本=合計11本を観まして。さらに劇場で「貞子(2019)」を鑑賞したワケですが、おかげさまで自分が好む「リング」関連作の傾向がよくわかったというか。要は「① 貞子の出現ルールが決まっている」「② 破滅的なラストを迎える」作品が好きなんだなぁと。とりあえず今回観た作品でベスト3を選出すると、下記の通りでございます↓

 

 

1位 貞子vs伽椰子

2位 リング

3位 らせん

 

 

何はともあれ、「貞子」というキャラクターはすでにジェイソンやフレディと並ぶホラー界のアイコンになっているのでね、いつかはまた新作やらリメイクやらが作られるだろうし、その時はまた劇場へ観に行こうと思っております。おしまい。

 

 

 

 

 

 

 

2019年7月に観たDVD等の覚え書き

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※今回の記事は、「ベイウォッチ」のネタバレに触れているので、気をつけて!

もうすっかり8月下旬ですが、毎月の恒例として「7月に観たDVD等の感想」(動画サイト含む)を雑にアップしておきますね↓



<1本目>
ベイウォッチ




(あらすじ)
フロリダのビーチで人々を守るため日々奮闘する水難監視救助隊「ベイウォッチ」。リーダーのミッチ(ドウェイン・ジョンソン)は水泳の元金メダリストの新人ブロディ(ザック・エフロン)に手を焼く中、ビーチで度々見つかるドラッグの存在を危惧していた。そんなある日、小型船が沖で炎上する事故が発生。救助した女性はドラッグを所持しており、さらに犠牲者の男性が不審な死に方をしていたことからミッチたちは捜査に乗り出す。事件の関与が疑われるクラブのオーナー、ヴィクトリア(プリヤンカー・チョープラー)が主催するパーティーに潜入するが、ヴィクトリアはベイウォッチに目を付けられていることを見抜いていた。衝突するミッチとブロディだが、ブロディは失敗から心機一転、捜査に積極的になる。ミッチたちはヴィクトリアの付き人が病院で犠牲者のカルテを差し替える光景を目撃。その後も調査を続け、ついにヴィクトリアの経営するレストランでドラッグを発見する。だが警察からは相手にされず、さらに留守中にサメに襲われた死体が揚がったことから本来の職務を果たさなかったとしてミッチはクビになってしまう。ミッチが去った後もブロディは諦めず、次第に他の仲間たちも捜査に協力。サメに襲われたと思われた被害者が実は殺されていたことや、ドラッグがヴィクトリアの船に隠されていることを突き止める。一同はヴィクトリアの船上パーティーに潜入し、ブロディがドラッグを発見するものの、ヴィクトリアに見つかり海に沈められてしまう。絶体絶命の状況の中、仲間から連絡を受け駆けつけたミッチがブロディを救う。逃亡を図ろうとしたヴィクトリアは爆発に巻き込まれ、事件は収束する。事件後、新たな上司を迎え、ベイウォッチのビーチを守る活動はこれからも続く。(以上、Wikipediaより)

予告編はこんな感じ↓




80点


8月2日から「 ワイルド・スピード スーパーコンボ」が公開されるということで、未見だったドウェイン・ジョンソン(a.k.a.ロック様)主演作をチェックしておこうと思い立ちましてね。娘と近所のレンタル屋に行った際、借りてみました(そして、帰宅してNetflixにあることに気付いたあたしって、ほんとバカ (ノω・、) グスン驚くほどストライクでした (〃∇〃) ウフフ 90年代に放送されていたテレビドラマ版はまったく観たことがないし、僕もさすがに46歳のオッサンですよ(苦笑)、今さら「グラマラスな女性の水着姿が… (´Д`;) ハァハァ」なんて興奮する若さはないものの、ロック様が人命救助→海から上がると同時にタイトルが出てくるオープニングからギュッとハートを掴まれてしまったのです。

数ある映画の中でも相当バカバカしいタイトルの出し方ではないでしょうか。


なんて言うんですかね、「勃起したチンコがすのこに挟まって取れない」みたいなギャグで5分ぐらい引っ張ったりするレベルなのでね、別にギャグが冴えているワケでもないし、そんなに面白い映画ではない気はするんですよ。そもそも劇中で何度も言われる「警察に任せておけ」はその通りだと思ったし…。ただ、僕が好きだった“80年代後半から90年代に作られたB級アクション映画”のような“ぬるさ”がとても懐かしかったし、ロック様やザック・エフロンのマッチョな半裸が拝めたのも良かったし、対立していた黒人警官と和解するラストも好きだったし、なんか僕には「ちょうどいい」映画だった…って、伝わりますかね。まぁ、最終的にはベイウォッチが一丸となってビーチに平和を取り戻してました(雑なまとめ)。



その他、「『リング』から『ザ・リング リバース』までの雑な11本分の感想文」のために“「UTAMARU-NEXT」の付き合いで加入したU-NEXT”で観た「貞子3D」「貞子3D2」「ザ・リング リバース」Netflixで鑑賞した「ひきこさんVS貞子」を合わせると、今月のDVDなどで観た作品は合計5本。ハッキリ言って、あまりオススメはできないけど、僕は「ベイウォッチ」が大好きでしたヨ (〃∇〃) ウフフ 以上、先月観たDVD等の覚え書きでした。ではでは~。






アラジン(字幕版)(ネタバレ)

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アラジン(字幕版)



原題:Aladdin
2019/アメリカ 上映時間128分
監督・脚本:ガイ・リッチー
製作:ダン・リン、ジョナサン・アイリヒ
製作総指揮:ケビン・デラノイ、マーク・プラット
脚本:ジョン・オーガスト
撮影:アラン・スチュワート
美術:ジェマ・ジャクソン
衣装:マイケル・ウィルキンソン
編集:ジェームズ・ハーバート
新曲作詞:ベンジ・パセック、ジャスティン・ポール
作詞:ハワード・アシュマン、ティム・ライス
作曲・音楽:アラン・メンケン
音楽製作:マット・サリバン
エンドソング:ZAYN、ジャバイア・ワード
出演:ウィル・スミス、メナ・マスード、ナオミ・スコット、マーワン・ケンザリ、ナビド・ネガーバン、ナシム・ペドラド、ビリー・マグヌッセン、ヌーマン・アチャル
声の出演:アラン・テュディック、フランク・ウェルカー
声の出演(吹替版):森川智之、沢城みゆき、山寺宏一
パンフレット:★★★(800円/ネタバレ全開のストーリー紹介は好感が持てる)
(あらすじ)
生きるために盗みを働きながらも真っ直ぐな心を持ち、人生を変えるチャンスをつかもうとしている青年アラジンと、自立した心と強い好奇心を抱き、自由に憧れる王女ジャスミン。2人の運命的な出会いをきっかけに、それぞれの願いは動き始める。そしてアラジンは、邪悪な大臣ジャファーの甘い誘いに乗り、魔法の洞窟からランプを引き受けるが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※本作の感想については、カゲヒナタさんのレビューを読むと良いザマス。

「アラジン」は「ハクション大魔王」を盗作した疑惑云々については、そんなこと誰も言ってないのでどうでも良いとして(不要な書き出し)。一応、アニメ版は劇場で観ているし、カプコンのアクションゲームは持っていたし、昨年は妻子とミュージカルに足を運んだりしたものの、どれもそれほど強い思い入れがあったワケではないし、何よりもメインビジュアルの青いウィル・スミスがスゲー微妙に見えたので、まったく観る気はなかったんですけれども。「ライオン・キング」が愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になりましてね。上映スケジュールを調べてみれば、同じ「ディズニーアニメの実写リメイク」繋がりの本作が同じ映画館で連続鑑賞できる感じだったので、「毒皿で行くか… (`Δ´;)」と、8月19日(月)、auマンデイを利用してTOHOシネマズ新宿「ライオン・キング」とハシゴしてきました。「意外と面白い!Σ(゚д゚ ) マジカ!」と驚きましたよ。


本作を観ることに決めた時の気持ちを代弁する伊藤開司を貼っておきますね(「賭博黙示録カイジ」より)。


12番スクリーン、半分ぐらいは埋まってましたよ。結構、人気ありますな〜。



直前に観た「ライオン・キング」が今年ワースト級に合わなかったのもあって、まったく期待してなかったんですけど、まさかこれほど面白いとは! 本作は「千夜一夜物語」の一編である(実際は関係なかったそうですが)「アラジンと魔法のランプ」をベースに作って大ヒットした1992年のアニメ「アラジン」のリメイクであり、話のスジはほとんど一緒であるものの、冒頭に登場する語り部が実はアラジンに解放されたジーニーだったり、ヒロインである王女ジャスミンを“人生を自分で切り開こうとする女性”にしたり、最終的には彼女を国王にしたりと、ところどころを現代の感覚でアップデートしていた印象(細かい違いについては「Takmoの映画三昧」さんや「体感エンタ!」さんのブログをチェックしてみて!)。僕的にグッときた追加要素が、映画終盤に幽閉されそうになるジャスミンが歌う「スピーチレス 心の声」で、ジャスミン役のナオミ・スコットの歌唱とその歌詞の内容(「#MeToo」も連想させる)が素晴らしいだけでなく、それを聞いた警備隊長ハキームが味方になる展開も含めて熱かったですね〜 (°∀°)b ヨカッタ!


「スピーチレス 心の声」の公式動画↓ 良い歌でしたな〜。




あと、予想外に“青いウィル・スミス”が良かった! 昨年、ミュージカル版を観た時に思ったんですが、例え人間が演じようとも、その俳優さん自身が魅力的ならしっかり面白いんですよね。で、よくよく考えればウィル・スミスは、歌も踊りもコメディ演技も何でもござれなスターなだけに、ちくしょう、青さなんか全然気にならなくて、その華麗かつ愉快なパフォーマンスにすっかり見とれてしまって、鑑賞後に思わず鏡を殴りつけたほど(なんだそれ)。パンフのインタビューで本人が「僕にとってはすべてがジーニーを演じるための長い道のりだった ( ´_ゝ`)」と語っていたのも頷ける見事さでしたよ。ただ、「“青いジーニー”が100パーセントCG」だと知ってしまうと、その技術力のスゴさに感嘆するとともに、現在がすでに「コングレス未来学会議」の世界になっているような怖さも感じたのでした… (`Δ´;) ゴゴゴゴゴゴ


ウィル・スミスが繰り広げる見事なパフォーマンス!「Will Smith sings Prince Ali Scene - ALADDIN (2019) Movie Clip」より)


僕は持っていたヌンチャクを落としちゃうほど見とれてしまいまして。


鑑賞後、そんな自分に腹を立てて鏡を殴りつけたのでした…って、なにこの「北斗の拳」



その他、背景はすべてCGなんだろうけど、しっかりと“引き”で全体を見せるから、ミュージカルシーンはどれもゴージャス感があって感心いたしました。それと、アラジン役のメナ・マスードとジャスミン役のナオミ・スコットはバッチリの配役だったし(特にメナ・マスードは“冴えないオーラ”が出せるのがスゴい!)、ナシム・ペドラドが演じた侍女ダリアのキャラ設定&ジャスミンとの掛け合いも良かったし、「元泥棒で成り上がってきた」というジャファーのバックボーン(アラジンの影的存在っぽい)や「早川健2番目と言われるとキレる性格」も好きだったし…。もう褒めるところだらけというか、観ていて本当に楽しかったです。

一応、オチを書いておくと、アラジンは「3つ目の願い」でジーニーを自由にしてあげて、ジャスミンは国王になってアラジンと結婚して、めでたしめでたし。アニメ版と違って、解放されたジーニーが魔法を失って普通の人間になるという改変も好みでしたね。まぁ、ちょっとだけ文句を書いておくと、序盤のパルクールっぽいアラジンのアクションはもっとワンカット長回しで観たかったし(大変なのはわかりますがー)、「アラジンが街に出る→ジャファーにランプをすられる」という展開は唐突に感じたし、「ジャファーが『宇宙最強の存在にしろ!』→ランプの精にされる」というオチは拡大解釈がすぎる気がしましたよ(いくら「願いにはグレーゾーンが〜」みたいな説明が事前にあったとしても。アニメ版の「ジーニーにしろ!」の方がバカっぽくて好き)。


なんとなく「ホール・ニュー・ワールド」を貼っておきますね↓ 吹替版は羽賀研二さんなのかな…(いやらしい文章)。




何はともあれ、まったく観るつもりはなかったのに、「毒皿で行くか…」なんてアホな理由で劇場に足を運んでみれば、予想外に面白くて超オトクな気分になりましたヨ (´∀`=) ウフフ 見事なファンタジーミュージカルムービーだったと思います。まだ上映中なので、気になる方はぜひ観てみてくださいな。おしまい。




デジタル盤のサントラ。CD盤日本語版もあります。



1992年に公開されたアニメ作品。まぁ、好きでしたよ。



ガイ・リッチー監督の前作。僕の感想はこんな感じ









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