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肉(ネタバレ)

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肉

原題:We Are What We Are
2013/アメリカ 上映時間105分
監督:ジム・マイクル
原作:ホルヘ・ミッチェル・グラウ
脚本:ニック・ダミチ、ジム・マイクル
撮影:ライアン・サマル
美術:ラッセル・バーンズ
編集:ジム・マイクル
音楽:フィリップ・モスマン、ダーレン・モリス、ジェフ・グレイス
音楽監修:リンダ・コーエン
出演:ビル・セイジ、アンビル・チルダーズ、ジュリア・ガーナー、ジャック・ゴア、ケリー・マクギリス、ワイアット・ラッセル、ニック・ダミチ、マイケル・パークス
パンフレット:★★★(720円/せっかくインタビューやコラムが良いのに、誤植があったのが残念)
(あらすじ)
ニューヨーク州北部の片田舎で、一見すると平凡で慎ましい生活を送るパーカー家は、母親のエマが不慮の事故で他界したことにより、変化を余儀なくされる。美しい姉妹アイリス(アンビル・チルダーズ)とローズ(ジュリア・ガーナー)は、それまで母親が担っていた、一家に隠された「秘密の儀式」を行うことになるが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




65点


※今回の記事は、「イノセント・ガーデン」のネタバレに若干触れているので、気を付けて!
※今回の映画はR18指定ということで、感想にも残酷だったり非倫理的な文章が書かれているので、そういうのが苦手な人は読んじゃダメ!
※今回の記事は、関係のない画像を貼ったりしているので、しっかりした感想が読みたい方はホラーSHOX [呪]さんか、カゲヒナタさんモンソンさんのブログあたりを読むと良いんじゃないかしらん。


ちくしょう、都内での公開は昨日で終わっちゃったみたいなんですけど、とりあえず感想をアップしておきますね。とにかく邦題が素晴らしいと思って、前売り券を購入。一切情報を入れずに、新宿武蔵野館で観てきました。まぁ、好きな感じでしたよ (・∀・) ワルクナイ


前売り券を買っていたものの、額に「肉」って書けば1200円で観られたのか… (・ω・;) ウーン
肉の前売り券

ロビーにはこんな展示がありまして。
素敵な展示

この禍々しいスープはなに!? ああん、気になるぅ~ (´∀`) ウフフ
この赤いスープは!?

少しだけですが、記事の切り抜きも貼ってありましたよ。
記事の切り抜き


その直接的な邦題にR18指定となれば、「ホステル」っぽいカニバリズム映画というか、超ハードゴアな作品を想像してたんですが、しかし。なんと意外とシックリと落ち着いたムードの人喰いムービーだったからビックリ。チョロッと解剖描写があったり、吊られて肉が削がれた死体がチラリと映ったりとか、保安官補が頭を破壊されて「あばばばば」となったりする程度だから、正直、「これでR18指定?」とは思いましたけど、まぁ、題材が題材なので仕方ないのかもしれませんな…。ちなみにホルヘ・ミッチェル・グラウ監督が2010年に発表した「猟奇的な家族(Somos lo que hay)」をリメイクした作品なんだとか ( ゚д゚) ヘー


「猟奇的な家族(Somos lo que hay)」の予告編を貼っておきますね↓ 内容は結構違うんだって。




ただ、残酷描写が少ないことに目をつむれば、映画自体はそこそこ好き。ご先祖様が身内を食べることで生き延びた→人肉食行為を伝統儀式として今も子孫が続けている」というパーカー一家で、そのことに苦悩する姉妹の物語がメインなんですが、2人ともスゲー可愛くて… (´Д`;) ハァハァ 美少女が出て来て耽美的な雰囲気で最後に“本当の自分に目覚めたりする”ところは「イノセント・ガーデン」を思い出したし、主人公が美少女2人組という点では「乙女の祈り」とか、近作では「天使の処刑人 バイオレット&デイジー」とか連想しましたよ。この手の映画には付きモノの「流血=破瓜のメタファー!ヽ(`Д´)ノ」もあったりしてね (〃∇〃) ウフフ


この2人の可愛らしさ&いじらしさは100点なのです。
素敵な姉妹

初めての殺人の後、2人でシャワーを浴びるのって、モロにそうですよね? ね?(必死な形相で)
破瓜のメタファー!


父親&“肉食の儀式”を嫌いつつも、姉妹がどうにも逃げられないくだりも考えさせられたというか。僕は基本的に「そんなにイヤなら環境をリセットした方が良いですよ」派なんですが、よくよく考えれば「できない状況もあるよな」と。僕だって幼いころ、父親と一緒に暮らしていた時は、殴られるのが恐ろしくて何も逆らえなかったもの。そして、残念なことに、それはそれで父親を慕ってもいたワケで…。今の僕は“大人”だからどうにでも出来るけど、なんかあの当時の“親に逆らえない気持ち”を思い出して、少しブルーになった次第 (´・ω・`)


儀式として人肉シチューをいただくパーカー一家。弟はまだ人肉なのを知らされてなかったりしてね。
人肉シチューの晩餐


さらに、そこに娘が失踪した医師バロー(マイケル・パークス)が絡んで来まして。検屍を担当しているという設定を生かして真相に辿り着く流れがなかなか面白い。「人骨に光沢があるのは“茹でた”からだ」と語るくだりは、ファングメモリのCMのフィリップ級にゾクゾクしたし、さらに終盤、パーカー家に乗り込んで、娘の髪飾りをアイリスが身に付けているのを見て確信して、父親フランク(ビル・セイジ)を「お前が私の娘を喰ったのか?」と問い糾すシーンが超最高! この場面にはマジでグッときました。演じたマイケル・パークス、あの傑作「レッド・ステイト」でカルト教団のイカれたリーダー役も素晴らしかったですけど、今回も実に良かったです。


バロー医師、勘が鋭すぎな気もしましたが、長年、“何か”を疑ってきたからわかったのかもしれませんな。
娘をさらわれた医師バロー(マイケル・パークス)


あと、爆笑したのが、アイリスが保安官補と先祖の墓周辺で“初めてのセックス”に及ぼうとする場面。絶対イヤなことになると思っていたら、案の定、父親フランクが背後に現れて、野郎の頭をパックリ割るワケですが、これがなかなか無惨でありつつも、ちょっとバカっぽくて。僕的には「初体験に及ぼうとしたら親父が立っていてビックリする刃牙」を連想したりしましたよ。


「バキ」第13巻での出来事。梢江に逆夜這いを仕掛けられた刃牙青年。
逆夜這いをかけられた刃牙

やる気まんまん状態で振り返ってみたところ…。
ヤッてやるさ!

そこには親父がニコニコして立っていたから、さぁ大変。刃牙のティンコは萎んでいくのでしたーー。
振り返ると父がいた


その他、両親ともにクールー病に罹っている設定はスゲー良いと思ったし(狂牛病問題の時、話題になりましたな)、「刑事ジョン・ブック 目撃者」「トップガン」のケリー・マクギリスがすっかりオバチャン化してたのはショックだったりしましたね~(でもまだストライクゾーン内 (o^-')b イケル!)。唯一謎だったのが、フランクが意味ありげに若い女性を襲撃したものの、食料にしないで川に沈めてたことなんですが…。好意的に考えると、あの時点で脳がやられてて殺人が日常化していた…ってことなのかなどうなのかしらん (´∀`;) ワカンナイヤ


親父が意味ありげに近づいて、この人が犠牲者になると思いきや、すでに別の人が捕獲されてまして。
意味ありげに近づいたのに

結局、川に放置されていたのでした。どういうことなんですかね? ┐(´ー`)┌ サッパリ
食べられずに放置された犠牲者


一応、最後の展開を書いておくと、フランクったら「洪水で大量の人骨が流れてしまった→パーカー家の“人喰いの歴史”がバレるのは確定→『もうどうにでもなーれ♪ ヘ(゚∀゚*)ノ』と子どもたちの殺害を決意してシチューにヒ素を入れちゃって。「毒入りシチューで一緒に逝こう~♪(`∀´)」としたところ、食卓をバローが襲撃! ところが、ツメが甘くて返り討ちに遭って、親切な隣人(ケリー・マクギリス)も巻き添えを食って死亡しちゃうのです。

結果、アイリスとローズと幼い弟は、父親にヒ素入りシチューを無理矢理食わされて殺されるかと思いきや! 「ダディ、I Love you だけど… I Love you,I Love you. SA・YO・NA・RA! m9`Д´し ビシッ」という台詞とともに、長年に渡って人肉食を続けてきた“巨凶・パーカーの血”が発動! アイリスとローズったら父親をモリモリ食べちゃうのです。で、父親の死亡を確認すると、瀕死のバローに“亡き娘の髪飾り”を渡しまして。残された家族3人で車で旅立って、映画は終わってました(一部誇張アリ)。最後に流れるTommy Strange & The Features「It Was Me That Made Her Bad」がまた良い感じでしたな~。


一応、貼っておきますね↓ 彼女はいい子なの、悪く見えるのは僕のせい… (ノω・、) ゴメンネ




ということで、予想とは結構違いましたけど、まぁ、好きな感じでしたヨ (`∀´) オホホホホホ たぶんかなり人を選ぶというか、「あんまり面白くない… (・ε・) ブー」と思う人も少なくない気がするので、気になる方は期待値低めで観てみてくださいな。




ジム・マイクル監督作。中年貧乏ボクサーが鉄拳パンチだけを武器にゾンビと闘う映画らしいので、観る予定。



ジム・マイクル監督の2作目。これも評判が良さげなので、観ますとも。



サントラがあったので、貼っておきますね。少しほしい。



なんとなく思い出した映画、その1。パク・チャヌク監督作なのです。



なんとなく思い出した映画、その2。少女たちのビジュアルも少し似てるような。監督はジェフリー・フレッチャー。



なんとなく思い出した映画、その3。ピーター・ジャクソン監督の出世作ですな。



「人喰い」というフレーズが好きな方にオススメの一冊。非常に面白い本です。









青天の霹靂(ネタバレ)

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※今回の記事は、映画とは関係のない駄文がダラダラと書かれているので、しっかりした感想が読みたい方は、くららがたったさんとか、そーす太郎さんとか、はちごろうさんのブログとか読めばいいんじゃないかな。三者三様で面白かったです。

<どうでも良い前置き>

今、仕事が非常に忙しいのです。そして、最近は時間が空いたらなるべく家族と一緒に過ごそうとしているため、以前よりも映画を観に行けなくなっていて。もう、何が悔しいって、シネマート六本木<初夏のパン祭り>に行けなかったこと!ヽ(TДT)ノ ウワァァァァン こういう香港映画はファンがちゃんと足を運ばなくちゃならないのに、1本も観られなかったなんて…。

その他、やたらと評判が良い「X-MEN:フューチャー&パスト」だって今すぐに観たいし、何だか「ブルージャスミン」もスゲー気になるし、破壊屋さんが元ネタの感想文にリンクを貼ってくれてアクセスが急増したので「MONSTERZ モンスターズ」もチェックしたい気持ちがそれとなく湧いてきているし、ハッキリ言って、今、まったく興味がない映画を観る余裕なんて、物理的にも精神的にもゼロなのです。

ところが! 先週、仕事をしながらリアルタイムでタマフルを聴いていたのですけれども、ムービーウォッチメンの課題映画が「晴天の霹靂」になっちゃって、一気に急降下するテンション。「観たい映画の覚え書き」のリストに載せないくらい興味がないというか、むしろ劇場で予告編が流れるたび、「超ウゼー ( ゚д゚)」と思ってた。正直、決まった瞬間、KAT-TUN赤西仁さん亀梨和也さんライクに舌打ちしちゃいましたよ (゚⊿゚) チッ

ムービーウォッチメンはそのまま聴いても愉快ではありますが、基本的には課題映画を観ていた方が100倍の強さを発揮するコーナー(※個人の感想です)。番組を愛する僕としては、絶対観ておきたいんですけど、今回の映画はマジどうでも良すぎというか、ミスチルの主題歌も予告編で聴きすぎて食傷気味だしさぁ…。人間、生きる時間は限られていて、若いころならともかく、41歳の僕には無駄なものを観ているヒマなんてナッシング。今回だけはパスしようかと真剣に考えたのですが、やっぱり番組に悪い気がしてね (´・ω・`) 先日、ユナイテッド・シネマとしまえん「ブルージャスミン」を観た後にハシゴをしてきました。


ちなみに「ブルージャスミン」はウディ・アレン監督作の中で一番好きになりました (´∀`) カンケイナイケド
UCとしまえん












青天の霹靂

晴天の霹靂

2014/日本 上映時間96分
監督・原作・脚本:劇団ひとり
製作:市川南
共同製作: 石川豊、畠中達郎、見城徹、磯野太、鈴井亜由美、吉川英作、高橋誠、宮本直人
エグゼクティブプロデューサー:山内章弘
プロデューサー:澁澤匡哉
ラインプロデューサー:鈴木嘉弘
企画・プロデュース:川村元気
脚本:橋部敦子
撮影:山田康介
美術:杉本亮
衣裳:荒木里江
編集:穗垣順之助
キャスティング:田端利江
音響効果:大塚智子
音楽:佐藤直紀
音楽プロデューサー:北原京子
主題歌:Mr.Children『放たれる』
VFXスーパーバイザー:石井教雄
スタイリスト:伊賀大介
ヘアメイク:横瀬由美
照明:川辺隆之
制作担当:鎌田賢一
装飾:田口貴久
録音:郡弘道
助監督:藤江儀全
プロダクション統括:佐藤毅
出演:大泉洋、柴咲コウ、劇団ひとり、笹野高史、風間杜夫、柄本佑、小石至誠、入江雅人、高橋周平、岩井秀人、前野朋哉、須田琉雅、黒田大輔、中村育二、今井隆文、小村裕次郎、諌山幸治、ヤマザキモータース、稲川実代子、原扶貴子、芹澤興人、猫田直、水森コウ太、森下サトシ、佐藤真弓、池谷のぶえ、弘中麻紀、中沢青六、宮内順子
パンフレット:★★★★(720円/情報が詰まってて好きなタイプ。伊賀大介さんのインタビューがいいね)
(あらすじ)
場末のマジックバーで働く、さえないマジシャンの轟晴夫(大泉洋)。ある日、彼は10年以上も関係を絶っていた父親・正太郎(劇団ひとり)がホームレスになった果てに死んだのを知る。父が住んでいたダンボールハウスを訪れ、惨めな日々を生きる自分との姿を重ね合わせて涙する晴夫。すると、突如として青空を割って光る稲妻が彼を直撃する。目を覚ますや、40年前にタイムスリップしたことにがくぜんとする晴夫。さまよった果てに足を踏み入れた浅草ホールで、マジシャンだった父と助手を務める母(柴咲コウ)と出会い……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




80点


母さーんッ!ヽ(TДT)ノ


なんとなくイメージ動画を貼っておきますね↓




まさか「麦子さんと」の時に使った「不良少女と呼ばれて」母さん動画を再び貼ることになろうとは…。もうね、とにかく泣きました。映画が終わって、エンドクレジットが流れ始めても、ミスチルの「放たれる」が暗示してたかのように鼻も垂れまくりだったりして(決して上手くない文章)。というか、さっきは食傷気味なんて書いちゃいましたが、本編からの流れで聴くとスゲー良い曲であり、「そういや、昔はよく聴いてたなぁ… (ノω・、) シンミリ」「そういえばアタシ、長く助走をとった方がより遠くに飛べるって聞いてた!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン」と、ミスチルへの愛情もそれとなく蘇るほどでしたよ。


ということで、最近は「Atomic Heart」を聞いてて…って古いですな。それにしても「顔の割に小さな胸」って失礼!




お話を超簡単に書くと、売れないマジシャンとしてドン底生活を送っていた主人公が、ホームレスになってた父親が死んだことを知らされまして。父親が大切に持っていた“自分が赤子のころの写真”を見て超ションボリしていたら、なぜか落雷とともに昭和48年にタイムスリップ。あーだこーだあって、若いころの父親とコンビを組んで人気者になったりするんですが、しかし! 予告編の通り、母親が自分を出産するとともに死ぬことが判明。幼いころ、父親が主人公に「浮気をしたら母親が家を出て行った」と教えてきたのは、「自分のせいで母親が死んだと思ったら傷つくから」ということが明らかになるんですね。

主人公は予告編の通り、「話が違うじゃねぇかYO!ヽ(TДT)ノ」と錯乱するも、運命は変えられない。クライマックスは、単身でオーディションの舞台に立ち、そりゃあ見事な手品を披露。母親から赤子の自分が出産されるとともに、舞台上から鮮やかに消える→本人は現代に戻りまして。すると、本当は生きていた父親と再会して、昭和48年で別れる時に「実は『ありがとう』と伝えてた」というシーンが流れて、エンドクレジットに突入してました。


主人公ったら、最後に見事なマジックを見せるのでした ( ;∀;) イイテジナダナ-
クライマックスのマジック!


僕的に一番グッときたのは、母親・花村悦子を演じた柴咲コウさん! 「母親が死を覚悟しながらも子どもを産む」って展開にはマジで弱いというか。「キックを使え! 目だ!」ライクにピンポイントで弱点を突かれたように涙腺が決壊してしまったんですけど、さらに彼女の演技がまた素晴らしい! 「少林少女」「食堂かたつむり」の時に湧き出た敵意がウソのようで、とにかく素敵だったのです…。大泉洋さんと病室で最後の会話をするシーンとか、もう嗚咽を漏らしまくりで、「なんて良い女優さんなんだ… (iДi) ステキダナー」と認識をあらためましたよ。今年頭に泣きすぎて死ぬかと思った「麦子さんと」とはまた違った角度からの母親描写、堪能させていただきました。


このシーン、大泉洋さんも最高で、超泣きました。
このシーンは泣いた!

なんとなく「朱沢江珠をイイ女認定する範馬勇次郎」を貼っておきますね。
なんていい女なんだ


もちろん主演の大泉洋さんも素晴らしくて、マジック、よくぞ習得した!ヽ(`Д´)ノ エライ! 彼が手品を披露するシーンはほとんどガチだと思ってて、その努力の積み重ねに超胸を打たれました。冒頭の負け犬演技も最高だったし(泣く時、鼻水がツーっと出るのがイイ!)、大泉洋さん、今さらながらスゴい人なんだなぁと。「探偵はBARにいる」とか、観てみようかと思ったり。


大泉洋さん、大したモンでしたな…(偉そうに)。
タイムスリップしちゃいました


で、初監督の劇団ひとりさんもスゴい人だなぁと。なんて言うんですかね、いろいろと“キモ”がわかってるというか。手品を役者にちゃんとやらせるところとか、安売りホットドッグの使い方とか、タイトルの出し方とか、序盤から超良い感じ。高架を走る電車で時代が変わったことを示したりとか、家にある歯ブラシもちゃんと古かったりとか、細かいところにも気を遣ってるし。しかも、主人公と父親が見せるネタもスゲー面白いしさぁ。分娩台の照明と舞台のスポットライトが繋がる編集とか、そういうところも良かった…って、褒めまくりじゃねぇか!ヽ(`Д´)ノ キィィィ


この2人のネタはいつまでも観ていたかったです。
2人のネタは面白かった!


僕的に良かったのがスプーン曲げのくだり。ああいうテレビ向きの細かい手品が舞台であんなにウケるかどうかは別として。昭和48年では彼がユリ・ゲラーより先にやっているワケだから、タイムスリップモノとしては、それで一儲けを企んだって良いのに、そこまではやらないんですよね。「単にバカ」ってだけなのかもしれませんが、なんとなく「一応、マジシャンとしての矜持はあるんだ」ってのが伝わってきて好き…ってのは深読みですかね (´∀`;) エヘヘ


とは言え、舞台で披露しているんだから、やっぱり考えすぎかしらん。
スプーン曲げ


それとクライマックスは「ずっと話芸がダメだった主人公が、父親とコンビを組むうちにできるようになる→ラストはその成果を舞台で見せる!」ってことになるんだと勝手に思ってて。だから、正統派のマジックを見せたのは驚いたし、「ちょっと、それじゃ成長してないんじゃないの?(`Δ´) クズガ!」とイラッとしたんですが…。あのペーパーローズのマジックを最後に持ってきたことで、「そうか!Σ(゚д゚;)」と。

要は、現代では「話術を磨け」と言われて、昭和48年の世界で父親と組むことで確かに口が達者になってきたけれども、彼の“手品道”はそっちじゃなくて。病院で見た父親と母親の“愛の象徴”であるペーパーローズを受け継ぐことで、周囲に流されない“己の道”を見つけた結果が、あのオーディションの舞台での正統派マジックであり、ラストのペーパーローズだったんじゃないかと。まぁ、これも勝手な妄想かもしれませんが(苦笑)、そう考えるとね、ちくしょう、スゲー良い話だと思って、またまた涙が止まらなかったでした… (ノДT)


手に持っているのがペーパーローズ。父と母の愛の証なのです。
ペーパーローズ


って、もうベタ褒め状態なんですが、すみません、かなりアウトだった部分がありまして。「胎児が出来た時点で、同じ時代に2人いることになるんじゃないの?」ってのを言い出しても仕方ないのはわかりますが、やっぱり胎内から母親の腹を蹴ったりしてるワケだから、なんか引っ掛かりました。「なぜタイムスリップしたか?」の理由は特に気にならないんですがー。

さらにダメだったのは、映画の出来とはまったく関係ないんですけど、昨年、「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」を観てしまったせいで、劇団ひとりさんがシリアスな芝居をすればするほど違和感を感じたのです(岩井秀人さんも出てるしね)。これは全然冗談じゃないというか、たぶん僕以外にもそういう人は結構いるんじゃないでしょうか。

土手で大泉洋さんと会話する時とかモロすぎて笑っちゃいそうになったし、最悪だったのが柴咲コウさんとの別れの場面で、彼女自身も「KISSして」なんて歌をリリースしているだけに、僕的には“子どものために命懸けの出産に臨む母”への思い入れで涙をダラダラと垂れ流しながらも、「みひろは、みひろはいつ出てくるの!? (´Д`;) ハァハァ」なんて気持ちにもなって、凄まじく何が何やら状態に陥った次第。


このビンタシーンとか、本当なら即死する級に泣けた場面のハズだったのに…。
ビンタシーン

僕はどうしてもみひろさんが登場するイメージが拭えなかったのです。「キス我慢選手権」、観なきゃ良かった!ヽ(TДT)ノ
キス我慢選手権


閑話休DiE!m9`Д´) ビシッ その他、パンフを読んだら、イヤミな後輩マジシャン沢田を演じたのが「桐島、部活やめるってよ」でキャプテン役をやってた高橋周平さんだと知って、超ビックリ! いや~、非常に感心しましたよ。というか、この映画のパンフはいろいろなスタッフの人の苦労&こだわり話が面白かったので、結構オススメですぞ。ちなみにペーパーローズの作り方も載っていたのでね、早速、マスターして奧さんに披露することで、4年目に突入したセックスレス解消の一助になればと思っております (`∀´) フハハハハハハ

そんなワケで、ダラダラダラダラと愚にもつかない駄文を書いちゃいましたが、非常に感動させられました… (ノДT) 課題映画に決まった時は、ついKAT-TUN赤西仁さん亀梨和也さんライクに舌打ちしちゃったりしましたけど、観る機会を作ってくれたタマフルにはあらためて感謝ですな (^ε^) チュッ 何はともあれ、この映画、間違いなく今後地上波で流されまくる作品になるというか、世界的にも人気が出るんじゃないかぐらいに思うほどで、劇団ひとり監督ったらマジで才能があるなぁと。たぶんですが、この方、いろいろと謙虚でもあるんじゃないかと思ったり。二作目も期待できそうですな~。


一応、神心会の加藤清澄さんの画像を貼っておきますね。
いるもんだな、世の中にゃ天才ってやつが


おしまい (・∀・)




劇団ひとり監督による原作本。面白いんでしょうか。



サントラを貼っておきますね。



劇団ひとり監督の原作小説を平川雄一朗監督が映画化した作品。



劇団ひとりさんの主演作。そこそこ楽しかったけど…。

いつか「いつかティファニーで朝食を」の朝食を!ヽ(`Д´)ノ<Chili Parlor 9>

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※一応、このシリーズは、「いつかティファニーで朝食を」で紹介されたお店に行って、「① 朝食として食べに行く」「② 作品内&お店ガイドに出て来たメニューだけをすべて注文する」という自分ルールに従って行動しております。
※今回の本文中に出てくる()内のカロリー数値は、ブログ主が勝手かつ多めに算出したものです。


一部の方からそこそこ好評という喜ばしいウワサをキャッチしたけど、よくよくソースを辿ってみたら、そのウワサって僕の脳内で流れてるだけだった!Σ(゚д゚;) ヒィ そんな不定期連載「いつか『いつかティファニーで朝食を』の朝食を!ヽ(`Д´)ノ」も14回目。まぁ、だからなんだって話ですが、今回は第5巻に掲載されているであろう第23話に登場した市ヶ谷の「Chili Parlor 9」(チリパーラー・ナイン)に行ってまいりました。


なんとなくTHE BLUE HEARTSの「悲しいウワサ」を貼っておきますね↓ ウソだと言って!ヽ(TДT)ノ イヤーン




ちなみに、わざわざ「掲載されているであろう」なんて書いたことを「何故? (・ε・) why?」とザ・ハプニングス・フォー風に思った方もいるかもしれませんけど、実は単行本が発売されるのは明日。お店に行ったのは先週→僕はまだ中身を確認していないからなのです(まぁ、載ってないってことは、まずないでしょうが)。


第5巻は6/9(月)発売でございます。


なんとなく明日を楽しみにする範馬勇次郎の画像を貼っておきますね。
明日!!!


でも、単行本が出る前となると、いつものように漫画の内容を確認しながら店に行けないのではーー? って、自分でマッチポンプ的な文章を書いてますけど(苦笑)、そんなことは全然ないのです。実はこんなこともあろうかと、昨年、プライベート用の携帯をiPhone 5s‎に変えてKindle for Androidを導入してから、@バンチの連載分を裁断→電子書籍化して携帯に入れてまして。現在、いつ何時でも「いつかティファニーで朝食を」を読める状態になっているのでした (`∀´) オホホホホホ


まぁ、実際は第4巻分からだし、まだ台湾編は収録してないんですけどね。
電子書籍化済みだッ!


そんなワケで、先週某日。仕事の打ち合わせが市ヶ谷であったので、「これは良い機会!(o^-')b チャンス!」と午前中に向かいまして。ちょうど雨がパラパラと降ってくる中、JR市ヶ谷駅から靖国神社を目指して坂を登って歩くこと約8分ぐらい。靖国神社南門の交差点付近にお店はありましたよ。入口には若干の“オサレムードによる結界”が張られていたんですが、チリビーンズは結構好きな料理なのでね、勇気を出して、その敷居を跨いだというね…(大げさな文章)。


お店はこの交差点のすぐそば。
靖国神社南門の交差点

靖国神社側から見ると、こんな感じ。
Chili Parlor 9

お店入口。5年前の僕なら、毛細血管が切れて鼻と目と耳から出血するレベルのオサレムードが漂っていました(迷惑な文章)。
Chili Parlor 9の入口


第23話「女の大先輩」は、30代にも関わらずお年玉をもらえると思ったりする麻里子が、「無理矢理でも結婚した方が良いのカナー (´・ω・`し」と悩んでいたところ、上京してきたおばあちゃんと1日デートすることで、「私は堂々としてればいいんだ!ヘ(゚∀゚*し ヒャッハー」とやる気を取り戻すお話。劇中では麻里子がチリビーンズトースト、おばあちゃんがチリボウルを頼んでいたので、僕も二品頼むべくレジに向かったところ、女性店員が三枝夕夏さん似の美人!∑(゚Д゚) ナニィ(※感想には個人差があります)

しかも、メニューを見たら、「チリビーンズトースト」なんてわかりやすい品名はどこにも書いておらず、代わりに「亜麻ブラウンブレッドにチリビーンズとチェダーチーズをのせて焼いたトースト、半熟ゆで卵、絞りたてフレッシュジュース、ハンドドリップコーヒー」なんて、「HEY JAPANESE! Do you believe PEACE,LOVE and UNDERSTANDING? 2008 2008年、イマドキジャパニーズよ。愛と平和と理解を信じるかい?」を想起させる長い名前が書いてあったのです。

これは超ピンチ。オサレな店、美人な店員というだけで超緊張するのに、この長いタイトルを言わなくてはならないのか! というか、「亜麻」の読み方って「あま」でいいんだっけ? チリボウルはそのままメニューに書いてあったのに…。今さらながら劇中でアッサリ省略した麻里子の“都会力”に感嘆ですよ。とは言え、僕も幾多の修羅場をくぐり抜けてきた41歳の男。「チリボウルとコレください m9・∀・) ビシッ」と“必死注文・メニュー刺し”を発動することによりオーダーを終えて、麻里子とおばあちゃんのようにカウンター席に座ったーーって、本当にどうでも良い話でスミマセンネー (ノ∀`;) エヘヘ


この麻里子の注文シーン、簡単に見えますが、“都会のスキル”を要する場面だったというね… (`Δ´;) オノレ
アッサリ注文する実力者・麻里子

カウンター席のすぐそばで、献本されたっぽい第5巻を発見。この店、どうやら載っているようですな(そりゃそうだ)。
単行本5巻を発見!


席に着くと、自家製ピカリリ(マスタード入りのピクルス)&コールスローが置かれて、朝食に向けて盛り上がっていくハート。というか、緊張して忘れてたけど、よくよく考えれば、スゲー腹が減ってましてね。店内に流れる「 I Want You Back 」などの洋楽に耳を傾けながら、待つこと3分程度。亜麻ブラウンブレッドにチリビーンズとチェダーチーズをのせて焼いたトースト、半熟ゆで卵、絞りたてフレッシュジュース、ハンドドリップコーヒー(720円/714kcal)が到着したということで、喰うぜ!ヽ(`Д´)ノ


盛り放題のピカリリとコールスロー。「ピカリリ」って名前、ショゴスの鳴き声みたいね。
ピクルス&コールスロー

そして到着した亜麻ブラウン(ry やべぇ、超美味そう!
チリビーンズトースト

僕としてはすっかり範馬勇次郎気分。
喰うぜ!

まずは半熟卵を「エンゼル・ハート」のロバート・デ・ニーロ風に食べると(少しウソ)、トロトロ具合が絶妙すぎ。
半熟卵

もう、このビジュアルだけで100点なんですが、チリとパンのコンビネーションがまた最強なのです。
トースト、スゲー美味!

そこにピカリリ&コールスローを搭載したところ…。ピカリリがスゲー合う!∑(゚Д゚)
ピクルスなどを搭載

マジで美味しくて、チリと一緒に食べまくりました (o^-')b イイ!
ピクルスが超美味い!

オレンジジュースとコーヒーも良い感じ。次が控えてたので、すぐに飲んじゃったのは心残りカナー。
オレンジジュースとコーヒー

あっという間に完食…。ああん、早く次を持ってきてぇ! ヽ(´Д`;)ノ ハァハァ
チリトースト、完食


もうね、亜麻ブラ(ryが驚きの旨さで、胃袋の中は食べる前より空いているほど(※個人の感想です)。しかも、このお店ったら、僕は何も言っていないのに気を遣って順番に出してくれようとしていて… (ノД`) 僕が食べ終わると、トレーを片付けてくれて、ちょっとしたらすぐにチリボウル(レギュラー) with ライス(1080円/650kcal)を出してくれたのです。その心遣いに感謝しつつ、スプーンで食べてみたら…旨いー!ヽ(`Д´)ノ味皇級のテンションで)


これがレギュラーサイズのチリボウル。ライスにチリをかけると、その味は約束の地へーー。
チリボウル・レギュラー

やっぱり日本人はお米だね。胃袋にスゲーしっくりくるのです。
ライス、美味!

当然ながらピカリリと一緒に食べまくり。いや、これ本当に美味いわ~ (´∀`) ホクホク
またもやピクルスをオン

すっかり存在を忘れてたハバネロソースもかけてみたら、ピリ辛でまた良し。
ハバネロソース

アッサリと完食。楽しかったひとときが今はもう過ぎていくーー (ノДT) ウェーン
チリボウル、完食


この二食で連載のノルマは達成したものの、このお店のチリはそんなに脂っこくないので、いくらでも入っちゃう感じであり、なんか物足りなさが残ってしまって。ただ、これ以上頼むのはルールに反するし…。と思いながら、もう一度、漫画をチェックしたところ、なんと最後のお店ガイドに載っているチリボウルに付いているのはコーンブレッドだったのです!


こ、こいつは見落としていた…。まったくの別メニューじゃありませんか。
こっちはパンが付いてる!?


ということは、むしろこのままだと「② 作品内&お店ガイドに出て来たメニューだけをすべて注文する」というルールを守らないことになるワケで。三枝夕夏の「えっ、また食べるの? (゚д゚;し」的な視線は目を伏せてやり過ごしつつ、チリボウル(スモール) with コーンパン(980円/567kcal)を注文したのでした。


とは言え、ダイエット中なので、サイズはS。今度はチェダーチーズの代わりにサワークリームにしてみました。
チリボウル with コーンブレッド

なんかサッパリまろやかな味わいに。こっちの方が好みかも。
サワークリームがイイ!

もちろんピカリリをオン! ううむ、チリはやっぱりパンにも合うなぁ… (・ω・;) ウーン
またもやピカリリ

例によって、ハイペースで食べちゃいました。ここのチリ、最高だな~。
チリボウルwithコーンパン、完食!

ピカリリもすっかり空に。これ、通販とかできないのかしらん。
ピカリリが空に


ううむ、ダラダラと書いて来ましたが、素晴らしかった!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォ! チリビーンズが好きというのもありますが、本当にしつこくなくて、お口にスイスイ入っていくのです。この不定期連載で回った店の中でもトップクラスに好きな味でしたよ。どれも美味だったんですが、恒例として順位を付けるなら、① 亜麻(ry ② チリボウル(S) with コーンパン ③ チリボウル(R) with ライスって感じですかね(パンの方が合う気がする)。いや~、本当に良い食事でした (´∀`) ウフフ

さて、第23話「女の大先輩」の感想も一応書いておくと、祖母にはあまり思い入れのない僕ですけど、結構グッときて。なんとなく「『食べること』が孝行になったあのころに戻れたら… (ノω・、) グスン」と思ったり、思わなかったり(なんだそれ)。まぁ、気になる人は第23話だけ読めるお試し小冊子があるので、チェックしてみてくださいな~。


なんとなく明日を楽しみにする愚地独歩を貼っておきますね。
愚地独歩の「明日...」


おしまい (・∀・) マンゾク





先週の備忘録(2014/6/3~6/9)

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さて、毎週火曜日は備忘録ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いてみますね↓


仕事が忙しい!ヽ(`Д´)ノ
娘が愛らしい!ヽ(`Д´)ノ
奧さんが誇らしい!ヽ(`Д´)ノ
そして、仕事が忙しいぃぃぃぃぃぃ!ヽ(`Д´)ノ レリゴー



僕が大好きな寝てない自慢をする回がやってきましたぁ!ヘ(゚∀゚*)ノ ワッショイ! 土日ともに休日出勤して徹夜とか書いちゃうと、どれだけ大変かわかってもらえると思う。わかってもらえると思う。わかってもらえると思う。もうね、ブログを書く時間すら取れないというか、アップする予定日がグチャグチャになっていて、何が何やらなのです。だから、昨日の「タワレコ渋谷洋楽第二企画室」に行けなかったのはスゲー悔しかったけど、最初から無理って感じ。ちくしょう、次回は絶対に足を運んでCDを2枚買うので、許してください… ('A`)


「晴天の霹靂」の影響で最近は「Atomic Heart」を聴いてる繋がり”で、貼っておきますね↓




でもね、そんな中でも、娘のマナ子を保育園に送る役割はこなしているし、土日に一緒に夕飯を食べる時間は何とか作っていて。今、苦労しているのは、すべて9月上旬に二泊三日の家族旅行に行くためであり、今週さえ乗り切れば、次に忙しくなるのは7月半ばから8月下旬まで。もうちょっと、もうちょっとだけ頑張れば峠を越すということで! 今週は1本も映画を観に行かないで、すでに鑑賞済みの「戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版」「キカイダー REBOOT」、そして「ブルージャスミン」の感想をアップすれば何とかなるかな…と思いきや! なんと今週末のタマフルで、「梅雨の映画評論祭り! ~集結! ムービーウォッチメンズ!!」なんて企画をやるというね…。


関係ありませんが、「雨のち晴れ」を聴くと高確率で思い出す「クロウ-飛翔伝説-」のサントラを貼っておきますね↓




いや、うれしいですよ。タマフルの映画ネタは大好きですから、超楽しみなんですが、しかし! 宇多丸師匠と愉快なゲスト軍団が扱うことになっている「アナと雪の女王」「インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌」「X-MEN フューチャー&パスト」「ブルージャスミン」「ポリスストーリー レジェンド」5本中3本も観てないのです。ということは、僕の主義的には今週中に3本観て、3本分の感想を書かなければならないのですが、そんなの絶対無理なんですよ… (´Д`;) アアン もうね、現在、どうしようか、超迷っているのです。


ということで、ベタですが、いしだあゆみさんの「あなたならどうする」を貼っておきますね↓




とはいえ、無理なモノは無理と言える気持ち、抱きしめてたいということで、たぶん消去法で一番興味がない「インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌」は観ないで、他2本を何とか観ようと思っております。今週さえ、今週さえ、乗り切れば…。以上、先週はこんな感じでした。ではでは~。






ブルージャスミン(ネタバレ)

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※今回の記事は、まったく関係のない画像、面倒くさい自分語りなどで構成されており、しっかりした感想を読みたい方は、こちらのブログに行った方が間違いなくタメになります。ナイス感想!
※今回の記事は、僕なりに「なるべく少ない文章で感想を伝えたい」という試行錯誤の結果、映画の場面写真及び「グラップラー刃牙」加藤清澄の画像といくつかの文章だけで“なんとなくの感想”を表現した新方式加藤清澄スタイルを採用しているため、基本的に反転しないと読めないようになっております(ガラケー除く)。面倒くさいことをしてすみません…。


今年に入って、今さらながら伊藤聡さんのcakesでの連載記事(超良い文章!)をキッカケに買っていたミア・ファローの自伝を読んでみたら、もうウディ・アレンがクズ野郎としか思えなくて。映画の出来と人間性は別問題ですけど、でも、それってそんなに割り切れます? いや、僕も大人ですし、シネフィルを目指している男ですから、「それはそれ!」と思いたいものの、どうしても反感が滲み出ちゃう感じ。結果、前は全部チェックしようかと思っていた作品群もなんか追う気が減少してしまったんですよね…。


僕のウディ・アレン監督への反感を代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
イヤミな野郎だぜ


だから、今回の「ブルージャスミン」も観る気はまったくなかったんですが、尊敬する映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での紹介が面白かったし、ザッと見た感じのネットの評判がスゲー良くて、気になってきて。とは言え、どうせセレブ女が酷い目に遭うだけの映画なんでしょ? セレブ女はあまり好きじゃないけどさ、そういう人が転落する様子を笑うってのも趣味が悪い気がするじゃないですか。で、あーだこーだ迷っていたんですが、先週、時間が作れたので、「どれほどのモノなのか、見せてもらおうじゃん」と、いそいそとユナイテッド・シネマとしまえんに行ってきたのです。


夕方のUCとしまえん。まだ日が明るいのです。
UCとしまえん

僕の挑戦的な気持ちを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
見せてもらおうじゃん



















ブルージャスミン

ブルージャスミン

原題:Blue Jasmine
2013/アメリカ 上映時間98分
監督・脚本:ウッディ・アレン
製作:レッティ・アロンソン、スティーブン・テネンバウム、エドワード・ワルソン
製作総指揮:リロイ・シェクター、アダム・B・スターン
撮影:ハビエル・アギーレサロベ
美術:サント・ロカスト
衣装:スージー・ベインジガー
編集:アリサ・レプセルター
出演:ケイト・ブランシェット、サリー・ホーキンス、アレック・ボールドウィン、ピーター・サースガード、ルイス・C・K、ボビー・カナベイル、アンドリュー・ダイス・クレイ、マイケル・スタールバーグ、タミー・ブランチャード、マックス・カセラ、オールデン・エアエンライク
パンフレット:★★★★(700円/コラムが素敵。特に辛酸なめ子さんのイラストが好き)
(あらすじ)
ニューヨークの資産家ハルと結婚し、セレブリティとして裕福な生活を送っていたジャスミン(ケイト・ブランシェット)は、ハル(アレック・ボールドウィン)との結婚生活が破綻したことで地位も資産も全て失ってしまう。サンフランシスコで庶民的な生活を送る妹ジンジャー(サリー・ホーキンス)のもとに身を寄せたものの、不慣れな仕事や生活に神経を擦り減らせ、次第に精神が不安定になっていく。それでも再び華やかな世界へと返り咲こうと躍起になるジャスミンだったが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


「ウディ・アレン監督、すげェ… (゚д゚;)」と感心しましたよ。


僕の感想を代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
すげェ...


劇中で何度もジャスミンが語る「ブルームーン」を貼っておきますね↓




もうね、最高でした。とにかく物語にグイグイ引き込まれたし、さらには主人公のジャスミンを演じたケイト・ブランシェットがまさに100点の演技で、素晴らしいとしか言いようがなくて。アカデミー主演女優賞をゲットしたのも頷ける話。恥ずかしながら、僕的にケイト・ブランシェットって、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズぐらいの印象しかなかったんですけど、この映画は彼女の“狂いつつもどことなく愉快で不憫な演技”ナシでは絶対成り立たなかったというか。「この女優、化け物だな!Σ(゚д゚;)」と心底感心しましたよ。


この人、最高としか言いようがなかったです。
名演!ケイト・ブランシェット

僕の彼女への評価を代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
化け物だ


映画の流れを順に書いていくと、冒頭、老婦人に自分のことを一方的に語りまくる描写から、「空気が読めない上に病んでるな… (`Δ´;) ヌゥ」って感じで愉快ながらも不穏なんですが、さらに借金まみれのくせにファーストクラスに乗って来たということで、「このセレブ女、バカなんじゃないの? (゚Д゚) シネヨ」と思ったりしたんですが、しかし!


たまたま一緒になった老婦人に一方的にまくりたてるジャスミン。この時点でイカれてるのが丸わかり。
一方的にまくしたてるジャスミン

僕の不可解な気持ちを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
なに言ってやがんだ、アイツ

しかも借金まみれのくせにファーストクラスで来たっていうんだから、どうかしてるワケでして。
ファーストクラスなのに

僕のイラッとした気持ちを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
反省がねぇな


確かに「ずっとセレブだった故の価値観の歪み」はあるし、「社会的地位が低い男とは絶対付き合いたくない」という主義もイヤな感じではあるんですけど…。例えば、「インテリア・デザイナーになりたい→お金がないから、パソコンで勉強して資格を取る→パソコンが使えない→パソコン教室に通う→そのために歯医者で受付の仕事をする」といった風に、間違った方向ながらちゃんと努力はする人だったりするんですよ。さらに、やたらと“セレブだったころ”を回想するのも哀れだし、妹ジンジャーの粗野な彼氏・チリ(ボビー・カナベイル)にイヤミを言われるのも可哀相で(まぁ、ジャスミン自身の見下しオーラが原因なんですが)、なんとなくほだされてきちゃったんですよね…。


妹ジンジャーの元夫オーギー(アンドリュー・ダイス・クレイ)がこういうことを言うのは、まだわかりますが…。
リッチな時はしらんぷり

ジンジャーの現恋人のチリに揶揄されるのはちょっと可哀相。
セレブ三昧から転落か

幸せだったころをやたらと思い出すのも、いとあはれなのです (ノω・、)
素敵な過去の回想


そんなある日、ジャスミンったらパーティに呼ばれて、とりあえず行ってみたら、なんとそこでピーター・サースガード演じるエリート外交官ドワイトと遭遇! 超気に入られる流れで、僕的には「あらあら、良かったじゃないの (´∀`) アンシン」と思ったんですが…。ドワイトに身の上を聞かれたら、つい「アタシはインテリアデザイナーで元夫は外科医」なんてウソ八百を並べ立ててしまうのです。いや、先々で絶対バレるんだし、「夫はずっと詐欺同然の商売をしていて、逮捕されて首を吊って自殺して、息子も出て行った」なんて、後から判明した方がドン引きするんだから、マジでここは信じられなくて。口がアングリ状態になったのです。で、案の定、偶然会ったオーギーにバラされて破局してしまうのでした ┐(´ー`)┌ ザンネーン


ドワイトと知り合って、超良いムードになったジャスミン。
エキゾチックな名だ

僕のうれしさを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
ヨシッ、入り込んだ!

ところが、旦那の職業を聞かれると…。
元ご主人の職業は?

ついウソをついてしまうのでした。ああん、絶対バレるじゃないのYO!ヽ(´Д`;)ノ
外科医よ

その発言を聞いた瞬間の僕の気持ちを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
うそだろ、おい


それと同時進行に描かれる妹(って、里親が一緒なだけなんですが)のジンジャーの話もなかなか良い感じに嫌な感じ (o^-')b スーパーでレジ打ちのバイトをして生計を立てている彼女は、たぶん子どもがいることもあって、基本的には現実を直視して生きているんですが…。ジャスミンの影響を少し受けてしまったのか、パーティでそこそこの職業に就いているアル(ルイス・C・K)と知り合うと、それまで付き合っていた粗野な男チリへの興味が減少してしまうのです。

まぁ、彼女は「宝クジで当たった大金をジャスミンの夫ハルに預けたら、なくなってしまった→たぶんオージーとはそれが原因で離婚」という目にも遭っているにも関わらず、ジャスミンを家に受け入れたりして、基本的にはイイ人なんですが…。実はアルが妻帯者なのが発覚→スムースにチリとヨリを戻すから、またもや口がアングリ状態クライマックス、絶望の淵にいるジャスミンを罵る場面は(宝クジのことを言うのがいいね)、ある意味、自分の罪悪感を振り払っているところもあるんでしょうけど…。僕がチリだったら、こんな女、絶対に許せないだろうなぁと思ったり。


シングルマザーのジンジャーは、それなりに姉想いの良い人ではあって。
妹ジンジャー

パーティで知り合ったアルに惹かれるのも仕方ないことだとは思いますよ(大したことない男だけど)。
不倫野郎アル

アルが不倫クソ野郎だったというオチも可哀相。ドリアンを殴る加藤清澄ライクにぶちのめしたかったです。
ドリアンを殴る加藤清澄

ただ、チリとスムースにヨリを戻していたのは節操なさすぎ! マジでビックリしましたよ。
チリとヨリを戻す!

僕がチリのように値踏みされ、他の男と比べられていたら、こんな感じで許せないと思います。
三角絞めでつかまえて-許すかバカ!


何より衝撃を受けたのがクライマックスに明らかになる事実。この映画、ちょくちょくと過去の回想シーンが入って来るんですが…。なんと夫ハルが逮捕されたのは「自分を捨てようとした夫に怒ったジャスミンが後先を考えずにFBIに通報したから」だったんですね。もうね、「なにこの自業自得!Σ(゚д゚;) ヒィィ」と三たび口がアングリでありつつも、「罪悪感と自己嫌悪で精神状態がおかしくなっていたのか!Σ(゚д゚)」と納得もしたというか。要は「夫がやってることの内容はよく知らない」ってのもウソだったワケで。「ありえねぇ…」とドン引きしつつも、スゲー面白かったというね。


ジャスミンが通報した事実を知った時の僕の気持ちを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
あッ、ありえねぇ


ジャスミンったら、ドワイトに捨てられ、再会した息子(血は繋がっていない)にも見捨てられ。家に帰って虚勢を張ったら、ジンジャーにも罵られて、家を出て行くことになって。ラストは行く宛もなく、ベンチに座って、ブツブツと在りし日の思い出を語って終わるんですが…。確かに自業自得すぎて何も言えないんですけど、あまりに“あんまりな感じ”もあって。上手く書けませんが、静かな衝撃に包まれたまま、エンドクレジットをボーッと眺めてましたよ… (・ω・;) ウーム 


映画が終わった時の僕の気持ちを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
これで終いかよ!!!


ここから面倒くさい自分語りがスタートしますが(苦笑)、とにかく思い出したのは両親のこと。男ってさ、やっぱり仕事じゃない。社会的地位で見られるじゃない。とどのつまりはお金じゃない。僕はマザコンなんですけど、一時期、母親が大嫌いになったのは、酒を飲んでは僕に離婚した父親の愚痴を言いまくったからで。それが本当にリアルな内容で、そういうことが事実なら僕の父親は本当にクズとしか言いようがなくて、そんな男の血を引いていることすら残念なのだけれども、そんなことを息子に言う母親も信じられなくて。まぁ、大人になってから考えれば、愚痴りたかった彼女の気持ちもわかるんですが…。

で、その時、「女性にこう思われるのって本当に恐ろしいな」と。たぶん僕の父親は劇中の登場人物で例えるとチリをダメにした感じなんですが、母親は看護婦として外に働きに出ることで、いろいろな人と出会って、社会的にコイツがダメ人間だって気付いちゃったんですよね。ただ、それでも母親は頑張って尽くしたのに、あの野郎はネチネチ絡んで、いつも不機嫌で周囲に当たり散らして…。

とはいえ、今となれば父親の立場もわからなくはない。50代になった時に、ああいう社会的ポジションで、妻から若干の見下す視線を向けられて暮らしていたら、そりゃあ、耐えられないわな(全部自業自得だけど)。一国一城の主として、借金をしてでも自分の店を持ちたかったってのは理解できなくもない。まぁ、それで家庭はさらにライク・ア・ローリング・ストーン状態に突入したのでね、今、そのころのことを思い出して泣きながらキーボードを打っていたりして、我ながら何をしているのかと思いますよ ('A`)

つーか、この映画の何が凶悪って、「僕自身、奧さんに妥協されて結婚しているのかもしれない… (゚д゚;) ヒィィ」と思っちゃったりするのが、非常に恐ろしい。で、そんな「誰もが大なり小なり内心でやっているけど、身も蓋もないから表立って言わないこと」をテーマにしつつ、スゲー笑える映画として撮ったウディ・アレンは本当にスゴいなと。あの息子が地道に暮らしているという救いを残してはいますけど、こんなエゲツない映画はなかなかないと超感心した次第。


この映画に対する僕の気持ちを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-こんなえげつない野は郎初めて見た


ということで、思いつきで変則的なスタイルにしたせいで、いつもの倍以上の時間をかけて感想を書いてきましたが、とにかくスゴい作品でしたよ…。笑えたし、泣けたし、考えさせられたし、マジで観て良かったというか、ウディ・アレン監督作の中で一番好きな映画になりました。なんか、自分の中の“浅ましさ”と向き合う良いキッカケになるのでね、興味がある人はぜひ観てほしいと思います。あと、ウディ・アレン監督はやっぱり怪物というか、反感を持ってしまう件については「それはそれ!」として、また作品を借りてこようと思っております。


最後に、ウディ・アレン監督への僕の気持ちを代弁した加藤清澄の画像を貼っておきますね。
やっぱりアナタは怪物だ


おしまい (´∀`) ウフフ




それまで一番好きだったウディ・アレン監督作はこれです。不倫、ダメ絶対!ヽ(`Д´)ノ



今回の映画の元ネタを貼っておきますね。未見なんですけど、観る気は起きないかなぁ。



なんとなく思い出したダメ人間映画、その1。非常に胸が痛くなる作品でございます。



なんとなく思い出したダメ人間映画、その2。驚くほど救いがないので気をつけて!



まったく関係ありませんが、同名の小説がハーレクイン文庫にあったので、貼っておきますね。








インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌(ネタバレ)

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※今回の記事は、映画とは関係のない前置きとか書かれているので、しっかりした映画の感想が読みたい人は、こんな文章、読まなくていいんだよ夜回り先生風の口調で)。

どうでも良い前置きを書きますね。正直、今、仕事が恐ろしいほど忙しくて、2日徹夜→3時間寝る→2日徹夜みたいな状況なんですが、しかし! なんと今週末のタマフルで、「梅雨の映画評論祭り! ~集結! ムービーウォッチメンズ!!」なんて企画をやることになってまして…。宇多丸師匠&素敵なゲスト軍団の方々が、「アナと雪の女王」「インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌」「X-MEN フューチャー&パスト」「ブルージャスミン」「ポリスストーリー レジェンド」の5作品を批評するというのです。正直、「今週は忙しいから、課題映画を1本だけ何とか観に行って、あとはすでに書いてある感想をアップしよう」と思っていただけに、マジでどうしようかと。

“タマフルの映画評は対象作品を観てから聴く派”の僕的には、未見の作品が3本あるということは、今週中に3本観て、3本分の感想を書かなければならないということ。とはいえ、無理なモノは無理と言える気持ち、抱きしめてたいということで、消去法で一番興味がない「インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌」を観ないことに決定した…ハズだったんですが、しかし! そうやって切り捨ててしまうと、逆に気になってくる風の中のアイツ(誰?)。というか、この映画の担当はしまおまほさんなんですけど、これって「お前の映画評なんて、聞いてから観ても影響受けないから!(`∀´) ヘラヘラ」と言うぐらい失礼なことなんじゃないかと思い始めると、何だか居ても立ってもいられなくなってきて…。

気が付けば水曜日は新宿武蔵野館のサービスデー1000円で観られる貴重な日。非常に迷った挙げ句、21時、急に会社を飛び出して、映画館にダッシュ。劇場はかなり席が埋まっていたんですが、それはむしろ好都合とあえて立ち見をチョイスすることで、睡眠不足での寝落ちを事前に防御。というか、走って劇場に向かったことで気分が高揚しているのもあって、「何なら、筋トレを兼ねて空気イス状態で手をグーパーしながら観たって、オレは構わないんだぜ?( ̄ー ̄) ニヤッ」と唐突にマッチョな気分で鑑賞したのでしたーー。


新宿武蔵野館のエレベーターホールはこんな感じ。
エレベーターホール

お馴染みの水槽の展示もルーウィン・デイビスが占領だッ!
お馴染みの水槽

中にいるのはネコザメでしたよ (゚⊿゚) ヘー
ネコサメ










インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌

みうらじゅんさんのイラスト

原題:Inside Llewyn Davis
2013/アメリカ 上映時間104分
監督・製作・脚本:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
製作:スコット・ルーディン
製作総指揮:ロバート・グラフ
撮影:ブリュノ・デルボネル
美術:ジェス・ゴンコール
衣装:メアリー・ゾフレス
音楽:T=ボーン・バーネット、マーカス・マムフォード
出演:オスカー・アイザック、キャリー・マリガン、ジョン・グッドマン、ギャレット・ヘドランド、F・マーレイ・エイブラハム、ジャスティン・ティンバーレイク、スターク・サンズ、アダム・ドライバー
パンフレット:★★★(720円/T=ボーン・バーネットのインタビュー記事が良かった)
(あらすじ)
60年代の冬のニューヨーク。シンガーソングライターのルーウィンは、ライブハウスで歌い続けながらも、なかなか売れることができずにいた。音楽で食べていくことをあきらめかけていたが、それでも友人たちの助けを借り、なんとか日々を送っていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


しみじみ面白かったです~ (´∀`) シミジミ


「新しくなくて、古くならなければフォークソングだ(ドヤ顔で)」ということで、「Hang Me, Oh Hang Me」を貼っておきますね↓




コーエン兄弟の作品って、普通にクオリティが高くて良い感じじゃないですか。だから、観れば大体それなりに面白いし、例えば「トゥルー・グリット」とかスゲー好きだけど、興味がない題材の新作を積極的に観に行くほどの思い入れはないというか。もしもの話ですが、新宿武蔵野館『インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌』が、渋谷シネパレス『ワイルド・ファイトX』が上映されてるけど、どっちを観に行く?」と聞かれたら、迷わず後者を選ぶタイプ。特に今回は音楽ネタということで、「そりゃあ、良さそうだけど、どうせ『クレイジー・ハート』みたいな話なんでしょ? ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ」的な? そんな“ミュージシャンのボンヤリしたサクセスストーリー”を観るヒマがあったら、ゴリゴリの格闘バイオレンスアクションの方が観たいし、むしろさっさと寝たいんですYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン


タイトルが100点すぎるゲイリー・ダニエルズ主演作『ワイルド・ファイトX』の予告編を貼っておきますね…。




な~んて思っていたら、これまた非常に面白い映画で、「コーエン兄弟、スゲェな!Σ(゚д゚;)」と。まず、予告編を観なくて本当に内容を全然知らなかったので、サクセスストーリーじゃないことに驚いたというか、「才能はあって、それなりに頑張りつつも、全然売れないフォークシンガーのツイてなさすぎる1週間の話」なんですよね。

ただ、それでもこの映画がイヤ~な雰囲気にならないのは、会話の妙が生み出す“笑い”のおかげでもあるんですが、主人公ルーウィン・デイビスが決して泣かないからだと思って。彼は1960年代に生きるフォークシンガーなんですが、売れなくてもポリシーは曲げず、落ち込むことがあっても愚痴らずにヤレヤレムードでやり過ごすんですよ。ハッキリ言って、僕だったら絶望的な気持ちになって大泣きしそうなポイントでも、一応はゲンナリしながらも「ったく、ツイてねーな ( ´_ゝ`) ヤレヤレ」と耐えちゃうから、なんかね、同じ男として超カッコ良く見えたのです。


アライJr.の画像で例えるなら、映画冒頭、謎の男に凹られた時点で、僕ならすでに涙目ですよ。
ウルウルするアライJr.

知人のネコが部屋の外に出た時はこんな感じ。
超ビックリするアライJr.

知人の家で歌わされてブチきれちゃった後は、確実に泣いて後悔しただろうし…。
泣き出すアライJr.

シカゴでの売り込みにも失敗した時も耐えられなかったでしょうな…。
ヒザをついて泣くアライJr.

船員に復帰しようとしたら余計に金がかかった時もキツかった。
ブルブルと泣くアライJr.

レコーディングに協力したけど印税契約しなかった曲がヒットしそうって聞いたら、間違いなくこうなってますよ。
涙を噴出するアライJr.

さらに実は好きなジーン(キャリー・マリガン)が自分のために店のオーナーに抱かれてたと知ったら、モロにこんな心境。
滝のような涙を流すアライJr.


って、代わり映えのしない画像をバシバシ貼っちゃってすみませんが(苦笑)、渋かったのがラスト。キャリー・マリガン演じるジーンが、あーだこーだ文句を言いながらも、ガスライト・カフェにルーウィンを出演させるために店のオーナーに抱かれてたことが発覚して。もう歌をあきらめようとしていたルーウィンは、最後のステージに立って、自殺したパートナーとの曲を歌ったりしてね…。で、演奏後にスーツ姿の男の呼び出しがあるから「良い話かしら! (*゚∀゚)=3」と、のこのこと出向いていったら、映画冒頭と同じようにぶちのめされるんですね。


まったく同じ場面に突入するから、驚きましたよ。
ぶちのめされるシーン


これは時系列的に映画冒頭に繋がるということなのか、それとも「ルーウィンには、こういうことが日常的に起きていた」ことの暗喩なのか、迷うところなんですが、とりあえず置いといて。その暴力を振るった男は、前日、ジーンとオーナーのことを聞いてムシャクシャしたルーウィンが罵った女性出演者の旦那だったりしたから、これまた本当に自業自得な話でしてね(それまでは同情してたど、理由を知ったら殴られて当然という印象)。

ただ、最後のステージでそんな目に遭うなんて、マジであんまりすぎるというか。僕だったらその場で号泣開始状態なんですけれども! ルーウィンったら、その男が乗ったタクシーが去って行くのを見送りながら、柳沢慎吾さんライクに「あばよ!ヽ(`Д´)ノ」って言うから、超グッときた(若干の誇張アリ)。


僕が最後だと思ったステージの後であんな目に遭ったら、間違いなくこんな状態になってたでしょうな…。
スゴく泣くアライJr.


僕が勝手に思っていることですが、要は、同じような1週間を今までも繰り返してきたけれども、最後、去りゆくタクシーに自分の夢を重ねて、やっと別れを告げたんだと。しかも、それすらもね、変にウェットにならずに言うから、スゲー男らしいって思って。散々な感じで夢を諦める話なのに、どことなく優しくて爽やかで、なんかね、上手く書けないけど、「良い映画を観たなぁ (´∀`)」って気分になれたのでした。

な~んて、物語について書いて来ましたが、この映画の何がスゴイって、ルーウィンを演じたオスカー・アイザック。ハッキリ言って、「ドライヴ」でキャリー・マリガンの旦那役だったと聞いても「誰!? (゚Д゚) ハァ?」状態でして。てっきり「演技が超上手いフォークシンガーを起用したのだろう」と思っていたから、あとでパンフレットを読んでビックリですよ。これでトップスターの仲間入りを果たせたみたいですけど、マジでその価値はあるというか。この人の歌と演技は本当に素晴らしかったです。


オスカー・アイザック、最高でした。
渋いルーウィン


それ以外では、キャリー・マリガンは愛してる (´∀`) ウフフ キャリー・マリガンとミシェル・ウィリアムズは僕的にスゲー被るというか、どちらも“タヌキっぽい顔”と“いつ何時でも脱ぐ姿勢”が素晴らしくてマジ大好き。あの2人が相手なら、いつ抱いても抱かれても構わないほどですよ。ちょっとね、「SHAME -シェイム」を見直そうかと思ったり(ゲスな文章)。


ごめんなさい、長引くセックスレスの影響で、この場面ではずっと彼女の胸ばかり見てました。
ずっと胸を見てた。


白眉だったのが、ルーウィンを罵るシーン! 「トゥルー・グリット」のマティも100点だったけど、コーエン兄弟って“正義の女性”が強く罵る場面を演出させたら、世界一なんじゃないかな?(安易な認定) 妊娠を巡ってルーウィンが罵倒されまくる場面は、彼に軽く嫉妬するほどの見事さで、できればあの場面だけ主観映像で撮り直して販売してほしい… (´Д`;) ハァハァ な~んて文章を睡眠時間を削ってまで書いている自分に、我ながらガッカリしてきました… ('A`)


この映画のキャリー・マリガンはマジで超僕好みでして。
キャリー・マリガンは100点

僕はずっとこんな顔で観ていたのでした。
うれしそうなアライJr.


ちなみに「ゴムを二枚重ねにしろ!」と言われる場面では、ベタですがこの歌を思い出しましたよ↓




それと、音楽が非常に良かったんですが、僕が最も好きだったのは「Please Mr. Kennedy」のレコーディングシーン。ルーウィンと親友のジム(なんとジャスティン・ティンバーレイク!)がカッコ良くミュージシャンっぽいやり取りをしている時に、アル(アダム・ドライバー)が1人だけ吠えたり、「シャウトゥ!」とか叫んでるから、「そうやって緊張をほぐしているのかな… (・ω・;) ウーン」と思いきや! なんと擬音担当であり、スゲー愉快なんです。なんて言うんですかね、例えばカラオケで「バトルフィーバーJ」のOPを歌った時、“途中の「ウィ」とか「ンディオ」という掛け声を入れられるか問題”ってあるじゃないですか。僕は恥ずかしくて入れられない方、入れられない方なのです… (ノω・、) そんな僕からすれば、ああいう風に「スペイス!」とか歌えるのって、なんか尊敬しちゃうなぁって…(遠い目)。この曲のためにサントラがほしくなったほどで、今度の第四月曜日は「タワレコ渋谷洋楽第二企画室」に足を運ぶ予定なんですけど、もしそこで紹介されたCDがあまりピンとこなかったら、この映画のサントラを買って帰ろうと思っております。


というワケで、素敵すぎる場面を貼っておきますね↓




その他、「ネコが超可愛かった!(*゚∀゚)=3 ムッハー」とか「愉快だったけどジョン・グッドマンは必要だったのか?」とか「映画ライター・渡まち子さんはネコ映画として取り上げないのか?」とか「宇多丸師匠はよくネコがバカだと言いますが、実は脳の重さ自体は犬とあまり変わりません。ただ、動物としての性質が違うため、人間からするとそういう風に見えるのです(唐突な説明口調)」とか「僕は音楽には全然詳しくないので、よくわからなかったけど、最後の方にボブ・ディランっぽい若者が出て来たりと、当時の音楽事情が好きな人にとっては良い感じの描写が多かったりしたみたいなので、ルーウィンのモデルとなったデイヴ・ヴァン・ロンクの回想録とか読んでから見直すと、より面白いらしいヨ!(o^-')b オススメ!」とか書きたいことはあるんですけど、眠いので割愛!ヽ(`Д´)ノ

上手く書けないんですが、派手なことは起こらないものの、まったく眠くならなくて(全然寝てないのに!)、しみじみと面白かったというか。僕自身、ベストに挙げるタイプの作品じゃないんですが、たまに見直したくなるような映画でしたよ。内容や雰囲気は全然違うんですけど、なんとなく「ばしゃ馬さんとビッグマウス」を思い出したりもしてね。観る機会を作ってくれたタマフルにはまたまた感謝ですな~。とりあえず興味を持った人は観に行っても損はしないと思いますぞ。




コーエン監督の作品で一番好きなのはこれですかね。こっちも素敵な罵りキャラが出ているのです (〃∇〃) ウフフ



サントラです。輸入盤もあります。



モデルとなったデイヴ・ヴァン・ロンクのアルバムも貼っておきますね。ジャケット、モロに似てましたな。



デイヴ・ヴァン・ロンクの回想録。評判はかなり良さげ。



ネコが好きな人のために、なんとなく貼っておきますね。



同じくネコが好きな人のために、なんとなく貼っておきますね。






ポリスストーリー レジェンド(ネタバレ)

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ポリスストーリー レジェンド

ポリスストーリーレジェンド

原題:警察故事2013/Police Story 2013
2013/アメリカ 上映時間108分
監督・脚本:ディン・シェン
編集:ディン・シェン
アクション監督:ヘ・ジュン
出演:ジャッキー・チェン、リウ・イエ、ジン・ティエン、グーリー・ナーザー、リュウ・ハイロン、ジョウ・シャオオウ、ユー・ロングァン
パンフレット:★★★★(720円/読み物が多いし、人選も凝ってて良かった!)
(あらすじ)
ベテラン刑事ジョンは、半年ぶりにひとり娘のミャオに会うため、約束の場所として指定された夜のナイトクラブにやってくるが、そこで客同士のトラブルが発生。ジョンは仲裁に入るが何者かに殴り倒され、そのまま拘束されてしまう。気がつくとクラブの出入口は封鎖され、建物内に設置された無数の爆弾とともに、ジョン親子を含む十数人の客が閉じ込められていた。事態は警察も手が出せない籠城事件へと発展するが、それはクラブの経営者ウーが長年にわたって計画していた、ジョンに対する復讐だった。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




72点


ジャッキー・チェンの主演作は基本的に劇場で観る主義なので、前売り券を買ってまして。さらに今週末のタマフル「梅雨の映画評論祭り! ~集結! ムービーウォッチメンズ!!」ということで、なんとしょこたんが批評するのが決まっていたのもあって、仕事が超忙しかったものの、いそいそとTOHOシネマズ渋谷で観てきました。「うん、面白い!(´∀`) ヨカッタ!」と満足いたしましたよ。ちなみに「『ライジング・ドラゴン』が最後のアクション大作じゃなかったの?」という声もありますが、今作はアクション大作ではないのでノー問題でした (o^-')b デシタ


久しぶりにムビチケで座席予約をしてみました。
前売り券は購入済み

TOHOシネマズ渋谷はあまり混んでなかったかなぁ… (´・ω・`)
TOHOシネマズ渋谷スクリーン6


「ポリス・ストーリー」のタイトルは付いているけど、話が繋がっていたりするワケではなくて。「ポリス・ストーリー3」の時はミシェル・ヨーが演じてた中国公安刑事の役をジャッキーがやるってのは感慨深いなぁと。短髪になったジャッキーの姿を見て、「ドラッグ・ウォー 毒戦」のスン・ホンレイを思い出したりもして。

最初に良かったところを書くと、今回のジャッキーは“年ごろの娘を持つ父親”役ということで、僕も同じ娘(2歳)の父親としてね、超感情移入して観ちゃいました。キービジュアルにもなってますけど、ラスト、「娘を助けたかったら自殺しろ」と言われたジャッキーが拳銃で自分の頭を撃ち抜こうとする際は超泣いたし、「僕も自分の娘のためなら… (・ω・;) ゴクリ」「でも…まだ死にたくないよぅ… (ノω・、) シクシク」なんて勝手に想像して、不安な気持ちになったりしてね。


このシーンはオロロンオロロンと泣きまくりでしたが…僕にも同じことができるのか?
キービジュアル


中盤、金網の中でタイマンを張る場面も良かった! ごめんなさい、僕はこの映画、ジャッキーの作品の中で優れている方だとは思ってなくて、特にアクションに関しては、むしろ“今どきの編集”で観づらくなっていた印象だったんですが…。「最初は自分たちのために『戦え!』と言ってた人質たちが、献身的なジャッキーの姿を見て『もう止めて~』と言い出す」というドラマの盛り上げ方は大好物だったし、プロの打撃ファイターに対して寝技で挑むジャッキーの姿は新鮮だったので、結果オーライって印象。特に指を折られても絞め技を解かないくだりは超カッコ良かったです。


この金網マッチ、ドラマ的にスゲー好きでしたね。
金網マッチ


その他、「娘のベタな不良化(“私が考えたパンク”風)」とか「娘との超早い和解振り(しかもタトゥーはペイント)」とか「アクションシーンを増やすための不要な回想シーン(誘拐事件、主犯が逃走したままなのかよ!)」とかは、なんとなくジャッキー映画っぽくて微笑ましい感じ。ユー・ロングァンが出て来たのもうれしかったし、一瞬だけ出てくる管理人が杉作J太郎先生になんとなく似てたのもホッコリいたしました。


「父親が娘に言ってほしい台詞ランキング」(※当ブログ調べ)第15位「私がつらい時、父さんはそばにいた?」がベタに炸裂してました (´∀`) ウフフ
ベタに責め立てられるシーン


「“不殺刑事”としてのこだわり」もなかなか良くて、クライマックス、「妹が殺された本当の原因を探っていたら、『結婚前のお前を妊娠させた男を殺す!m9`Д´) ビシッ』なんて脅しちゃったオレのせいだったらぁぁぁぁぁんっ!ヽ(TДT)ノとヤケになった主犯ウー(リウ・イエ)の命を必死に救おうという姿勢にはグッと来ましたよ(あの犯人、中国では死刑になりそうだけどね)。


過去の回想シーン、不要な気もしますが、どんな刑事なのかを見せるために必要だったと言えなくもない。
過去の回想シーン


一応、オチを書いておくと、犯人側に死者が出たくらいで、ウーの妹の死の真相も「自殺でした(o^-')b」ってことになって、事件は無事解決。事件を通じて親子仲が回復したジャッキーの元に、逮捕されたウーの「わたしまけましたわ (ノ∀`)」というメッセージが届いて、エンドクレジットに突入するんです。正直、シリアスな話だったのにNG集が始まっちゃうのはどうかと思わなくもないけれど、「実家に帰ったら、いつも母親が大量の料理を出してくる」ことと同じと考えれば許せましてね。最後、「ジェイシーが見てる」なんてことを言うから、「ジャッキーはジェイシーに対して、この映画の主人公のような負い目を感じてるのかな… (´・ω・`)」なんて無駄な深読みして、ちょっと涙が出たりもした次第。


ウーを演じたリウ・イエ、なかなかカッコ良かったですな。
主犯ウー(リウ・イエ)


とは言え、どうかと思うところは凄まじく多くて。“ジャッキー版「ダイ・ハード」”みたいなことがやりたかったのかもしれないけど、いくら「獄中の犯人を引きずり出すため」といっても、犯人の動機や事件の概要が明らかになると、大々的に籠城する必要ゼロにしか見えないのです。ああいうのって、その場にしか来ない人間や、その場を利用するしかないタイミングとかがあるから、立て籠もったりするワケでさ、正直、「1人ずつさらって話を聞いた上で、簡単にアシがつかないような場所から犯人の引き渡しを要求すればいいじゃん」って身も蓋もなく思っちゃった…ってのは意地悪ですかね。

しかも犯人がジャッキーを責める理由の1つとして、「お前なら射殺できた」ってイメージ映像を流すんだけどさ、一応、シリアスな設定の話と考えると、あの距離だろうとあの速度でヘッドショットするのは絶対無理。もう犯人の言うことが言いがかりレベルのものばかりだから(最終的に妹は自殺だったワケだし)、大掛かりな仕掛けをいろいろ作った分、「この人たち、バカなんだろうな…」としか思えなくて切なくなりました (´・ω・`) ザンネン


犯人たちにはこのミルコ・クロコップのように思う場面が多かったです…って、古い画像を貼ってすみません。
三角絞めでつかまえて-ミルコ


あと、犯人たちの“「ドッグ・バイト・ドッグ」の地下格闘技シーン”を思わせる過去描写自体は大好物だったけど、あれも必要だったかと言われると… (・ω・;) ウーン 映画が終わってから、ズルいと思ったのが冒頭のシーンで、「そういえば、ジャッキーがこめかみに自ら銃を突き付けて引き金を引いたら、発砲されてたよな?」と(後半のシーンでは、弾が抜かれていたというオチ)。まぁ、結果的には「※イメージです」ってことなんでしょうけど、さすがにミスリードが酷いですよ…。

要は変にシリアス路線だからこそ、“ほころび”が見えると萎えちゃったって感じですかね。文句をダーッと書いちゃいましたが、とは言え、ジャッキーの主演作として見れば、普通に満足できるクオリティだと思うし、僕も総合的にはスゲー楽しかったのでね、「昔、ジャッキーにはお世話になったなぁ…」と思う人は即座に劇場へ行くべし!m9`Д´) ビシッ




ディン・シェン監督のデビュー作。僕はこっちの方が好きだったかな。



見返すたびに発見がある伝説の傑作。現代のアクションは大体これでやり尽くされている感すらあります。



観たら続編だったので驚いた2作目。パンフのポリゴン太さん情報でベニー・ライが日本人のファンと結婚してたのにもビックリ。



伝説の3作目。ミシェル・ヨーのカッコ良さには惚れ惚れしましたね~。



直接的な続編ではないシリアス路線。警察学校にいる時、同期と観に行ったんだっけ…(遠い目)。



劇場へ足を運んだら、これまた続編だった4作目。「もう『ポリス・ストーリー』じゃなくて良いんじゃないかな」とは思った。



2004年のリブート版。冒頭のシーンがショッキングで度肝を抜かれましたよ…。



本シリーズとは関係ないけど、ジャッキーも出演しているコメディ映画。恥ずかしながらパンフで知りました… (´∀`;) エヘヘ


X-MEN フューチャー&パスト(2D・字幕版)(ネタバレ)

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X-MEN フューチャー&パスト(2D・字幕版)

X-men フューチャー&パスト

原題:X-MEN: DAYS OF FUTURE PAST
2014/アメリカ 上映時間132分
監督・製作:ブライアン・シンガー
製作:ローレン・シュラー・ドナー、サイモン・キンバーグ 、ハッチ・パーカー
製作総指揮:スタン・リー、トッド・ハロウェル、ジョシュ・マクラグレン
原案:ジェーン・ゴールドマン、サイモン・キンバーグ、マシュー・ヴォーン
脚本:サイモン・キンバーグ
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
プロダクションデザイン:ジョン・マイヤー
衣装デザイン:ルイーズ・ミンゲンバック
編集・音楽:ジョン・オットマン
音楽:ジョ
出演:ヒュー・ジャックマン、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、ハル・ベリー、ニコラス・ホルト、エレン・ペイジ、ピーター・ディンクレイジ、ショーン・アシュモア、オマール・シー、エヴァン・ピーターズ、ダニエル・クドモア、ファン・ビンビン、エイダン・カント、ブーブー・スチュワート、イアン・マッケラン、パトリック・スチュワート、ルーカス・ティル、ジョシュ・ヘルマン、エヴァン・ジョニカイト、マーク・カマチョ、アンナ・パキン、ファムケ・ヤンセン、ジェームズ・マースデン、ケルシー・グラマー
パンフレット:★★★(720円/パンフらしいパンフって感じがして好き)
(あらすじ)
2023年、地球はバイオメカニカル・ロボット“センチネル”の暴走によって滅亡へと向かっていた。それは、ミュータントに不信を抱くボリバー・トラスクがその抹殺のために開発した最強兵器だった。しかしいまや、センチネルはミュータントばかりか人類にも牙をむき始める。そこでプロフェッサーXは宿敵のマグニートーと手を組み、トラスクが開発を始める1973年に遡って危機の根源を絶つことを決断する。そのためにウルヴァリンの魂を50年前へと送り込む。やがて地球滅亡のカウントダウンが刻まれていく中、2つの時代で壮絶な戦いが繰り広げられていくのだったが…。(以上、allcinemaより)

予告編はこんな感じ↓




85点


※今回の映画の感想&解説に関しては、小覇王さんの記事を読めば十分というか、ぜひ読んで!ヽ(`Д´)ノ
※今回の記事は、性的にゲスで露骨な文章が書かれています。男性視点のイヤな下ネタなどが嫌いな方は絶対に読まない方が良いです。


木曜日の話。TOHOシネマズ渋谷で午後9時ぐらいからの「ポリスストーリー レジェンド」を観ましてね。いろいろと文句はあったけど、ジャッキー映画を観たことでテンション自体はガンガンズンズングイグイ上昇!(o^-')b 本当は会社に戻る予定だったんですが、よくよく考えれば「明日になったら観る時間が作れないかもしれない」と思い、予定変更して新宿3丁目に直行。近くのラーメン屋で軽く一杯飲んでから、「深夜も稼働のバルトなんかどう? 」ってな調子で、新宿バルト9に行って来ました。超面白かったYO!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ!


生ビールをグラスでガマンしたのは、ダイエットを心掛けているから。
生ビールはグラス

深夜のバルト9。観客は10人前後ぐらいでした。
深夜も稼働のバルト

ロビーには“恐怖の呪怨部屋”があったんですけど、怖かったので入りませんでした… (´∀`;) エヘヘ
呪怨の宣伝

「聖闘士聖矢」サジタリアスの黄金聖衣も飾ってあったりして。こういうの見ると、観たくなっちゃうなぁ。
サジタリウスの聖衣が!


もうね、この映画については、いろいろな人が感想を書いているのだから、そういうのを読めばいいと思うのです。特に原作を踏まえた細部の解説&今後の展開予想などは小覇王さんの記事をチェックすればノー問題であり、僕は適当にダラダラと<エキサイティングだったところ>を個条書きで残しておきますが、露骨な下ネタが書かれているので、そういうのが苦手な人は絶対に読まない方が良いです。



<① 未来での能力バトルがエキサイティングだった!ヽ(`Д´)ノ>

非常に興奮いたしました (・∀・) ヨカッタ!
未来バトル

センチネルを相手に未来のXメンたちが能力全開で戦う場面は冒頭と終盤の2回あるんですが、どちらもスゲー良かったですね~。「血が出なければいいんでしょ?」って感じで、結構エグい殺し方をするところとか(胴体をちぎられたりする!)、非常に好感が持てました。ブリンク(ファン・ビンビン)のテレポート能力の使い方とか最高でしたけど、逆に掟ポルシェさんに似てて話題沸騰中のウォーパス(ブーブー・スチュワート)とか、ビショップ(オマール・シー)とかはその能力があまり生かされない感じで可哀相でしたな…。

特に終盤とか、ブリンク(ファン・ビンビン)のテレポート能力と、ストーム(ハル・ベリー)の天候を操る力、そしてマグニートー(イアン・マッケラン)の金属を操る力などを上手く駆使すれば、もっと何とかできそうな気がしないでもなかったんですが…。未来のセンチネルは無敵ロボだからダメなんですカネー (・ε・)


<② ウルヴァリンがエキサイティングだった!ヽ(`Д´)ノ>

ボディ、バキバキでしたな。
ナイスバディ!なウルヴァリン

今回のヒュー・ジャックマン、本当に良い肉体を作ってきましたな!(*゚∀゚)=3 ムッハー 彼がどういう風に“ウルヴァリン”の肉体を作ってきたのかについては、「『マッスル・アンド・フィットネス日本版』2013年9月号」をチェックしていただければと思うのですが、今までで一番素晴らしかった印象。「どうだ!」と言わんばかりに尻を見せつける姿勢も潔くて、この時点でだいぶ見直しました。

ドラマ的にも良くて、今回のウルヴァリンはアダマンチウム注入前なので、戦闘要員としては“丈夫なだけの役立たず感”が強いんですが、しかし。「自分を導いてくれたのは、あんただ」と若き日のプロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)を良い方向へ導くくだりがスゲー良くて… (ノД`) 基本的に僕はサイクロプス派なので、今まで映画版で優遇されまくるこの男があまり好きじゃなかったんですけど、なんかね、ちょっと誤解してたみたい (ノ∀`) テヘ これからは心を入れ替えて、積極的に応援しようと思ったり。


<③ クイックシルバーがエキサイティングだった!ヽ(`Д´)ノ>

このキャラ、最高でした。
クイックシルバーが最高

超人的なスピードで移動&思考する能力を持つこのキャラクター、昔だったら「ザ・フラッシュ」みたいな描写が限界だったと思うんですけど、今どきの技術を使えば超クールでカッコ良いのです。しかも、その速さは「時間を止められる」にも等しくて、ハッキリ言って、「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」と思った人は多いんじゃないでしょうか。たぶん次回作にも登場すると思いますが、どう使うのか、非常に楽しみになりました。

一応、貼っておきますね。元ネタのコラはこちら
もう全部あいつ1人でいいんじゃないかな


<④ 物語がエキサイティングだった!ヽ(`Д´)ノ>

新旧キャラが入り混じって複雑になるかと思いきや、話はわかりやすかったです。
新旧キャラ集合

正直なところ、全然期待してなかったというか。「『X-MEN:ファイナル ディシジョン』以後の世界と『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』の延長上の世界をクロスオーバーさせながら破綻させずに魅力的な映画を作るなんて、ブライアン・シンガーにできるの? (`∀´) ケケッ」と半笑いだったんですが、できたのだ!ヽ(`Д´)ノ 話の軸を「クズ化したプロフェッサーXをウルヴァリンが叩き直す師弟愛話」と「プロフェッサーXとマグニートーの友情話」、「プロフェッサーXとミスティークの家族話」などに絞っていて、その他のキャラも有名な役者が演じていたりする割には出番が控えめなので、思いのほか話がまとまっていてわかりやすいのです。その他、矛盾点は変に辻褄を合わせないでスルーする姿勢もプラスになっていると感じました。

でね、「プロフェッサーXがミスティークを尊重することで、彼女はトラスク博士(ピーター・ディンクレイジ)の暗殺を断念する」とか「マグニートーをプロフェッサーXが見逃す」といった終盤のくだりには涙を流しまくったんですが…。「トラスクを暗殺しなかったことにより、歴史が改変された→みんな生き返った!Σ(゚д゚;)」というオチが超最高!ヘ(゚∀゚*)ノ ヒャッハー チラリとローグ(アンナ・パキン)がいたのも良かったけど、何よりも何よりも何よりも、“使えないキャラ”扱いされまくった挙げ句に「ファイナル ディシジョン」では「メソメソした状態で映画冒頭に殺される」という不遇にも程がある立場だったサイクロプスの復活に号泣ですよ… (ノДT) ウェーン とりあえず次回作では彼が大活躍するのは間違いないということで、今から女のように股まで濡らして待つ予定でございます (・∀・) ナンダソリャ


<⑤ 役者たちがエキサイティングだった!ヽ(`Д´)ノ>

ピーター・ディンクレイジ、素晴らしかったです。
トラスク博士(ピーター・ディンクレイジ)

役者さんたちは本当に良かった! というか、みんな、少ない出番でもちゃんと出る姿勢がマジで偉い!ヽ(`Д´)ノ そのおかげで今作は良い作品になったとも言えるワケで、今後の展開も“込み”なんでしょうけど、ハル・ベリーとかファムケ・ヤンセンとか大したモンだと思いますよ。演技に関して言えば、僕的にはジェームズ・マカヴォイのクズっぷりが、うっすらと「フィルス」を連想して楽しかったです。それと、トラスク博士役のピーター・ディンクレイジ、冷徹な科学者振りがスゲー良かったですね~。


<⑥ ミスティークの全裸がエキサイティングだった!ヽ(`Д´)ノ>

なんとなく本部以蔵の画像を貼っておきますね。
タブー中のタブー

いや、別に「タブー中のタブー」というワケではないんですが(苦笑)、いつでもどこでも変化できるよう、彼女が常に全裸状態で歩いているということは、誰もがわかっていること。で、僕的には、人間が虎のヌードに興味を持たないように、そんなには気にならなかったんですよ、今までは。

もう、平常心では観ていられないのです… (´Д`;) ハァハァ
ミスティーク

「ファースト・ジェネレーション」を観たころはまだ奧さんとセックスレスになって1年未満。4年目に突入して、あらゆるアンテナが鋭敏になり、最悪、肥えた男子レスラーの胸のアップでも“試合”に使用できそうな現在、まさか受け取り方がここまで変わるとは…(`Δ´;) ヌゥ ハッキリ言って、彼女が“本当の姿”になった時は常に目が乳首の場所を注視するほどであり、その後のアクションは実写版「けっこう仮面」を観ている気分。読者諸君からの軽蔑を覚悟で本音を残しておくならば、いくつかの場面では股間を確認していた…とだけ記しておきましょう(知った風な口調で)。

問題の場面を貼っておきますね。
このシーンの着目点

というか、ミスティークは生まれながらに変身能力を持っているだけに、どうでも良いのでしょうけれども! 例えば後天的にこの力を身に付けた場合、変身するには常に全裸になるワケですから、「ああん、アタシが本当はハダカだってことを誰かに気付かれたら… (´Д`;し ハァハァ」とか「もし急に能力がなくなって、街中で全裸だってバレちゃったら… (´Д`;し ハァハァ」とかドキドキしたりして…。もしそんなエロ漫画があるならば、1080円(税込)までなら払っても良いです(リアルな数字)。もうね、「もしミスティークが寝技の達人で三角絞めを仕掛けてきたのなら…」とか、「こんな程度の妄想で良けりゃ、まだまだあるぜ」状態なんですが(苦笑)、このブログのタイトルが不穏に感じられるのも困るのでね、このぐらいで止めておきますかな(偉そうな口調で)。


問題の場面を貼っておきますね。
ドキドキするシーン

なんとなく偉そうな刃牙の画像を貼っておきますね。
こんな程度でよけりゃまだまだあるぜ



ということで、何人の読者の方が幻滅せずにここまで読み続けているのかわかりませんが、スゲー楽しかったです (〃∇〃) ウフフ 「そもそもマグニートーをあの牢獄にどうやって入れたの?」とか「マグニートーが短絡的」とか「センチネル、強すぎじゃね?」とか「ウルヴァリンと一緒だったユキオは?」とか思うところはなくもないんですけど、ブライアン・シンガー監督、結構見直しましたよ~。まぁ、「ファイナル ディシジョン」「ファースト・ジェネレーション」を観ていない人には間違いなく厳しいとは思いますけど、そこに関しては、シリーズモノなのでどうしようもないというか。気になる人は、むしろこれを機にシリーズを追っても良いんじゃないかしらん。




なんかいろいろ貼るのも面倒なので、今作の公開記念としてリリースされた爪付きBOXセットを紹介しますね。



サントラです。



元になったエピソードが載っております。実に味わい深いです。



よくよく考えれば、ブライアン・シンガー監督作で一番好きなのはこれかも…。



この映画を観る限り、ブライアン・シンガー監督ってゴア描写好きそうなんだよな~。









劇場版を観るために「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズを観てみた感想(ネタバレ)

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※今回の記事は、「オカルト」のネタバレに触れるところもあるので、気をつけて!

突然ですが、鎬紅葉にそそられていた範馬勇次郎を貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第18巻より)。
そそられていた


近ごろ、白石晃士監督の作品がスゲー気になってまして。最初に観た「バチアタリ暴力人間」で心を掴まれて以来、興味が湧いて、ツイッターだってフォローしちゃってるのです。劇場で観たのは「超・悪人」「カルト」ぐらいなんですが、どちらも本当に面白かったなぁ…(しみじみ)。ちなみに一番好きなのは「オカルト」でございます (´∀`) ウフフ


「オカルト」はこんな感じの映画です↓




とは言え、Jホラー自体はそんなに得意じゃないということで。フェイクドキュメンタリースタイルのホラー映画「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズに関しては、ずっとそそられていながらもどうしようかなぁと。評判は良さげなんだけど、どうにも観る気が起きなくて、ついルーク・ゴス主演作を借りたりしていたんですが、しかし! 今回、なんと劇場版が公開されることになって、小明ちゃんが出演する&しょこたんの応援コメントもグッときたのでね、「これは観なければなりませんな… (`Δ´;) ウウム」と足を運ぶことを決意したのです。


2人の友情には胸が熱くなりますな… ( ;∀;) イイコメントダナー
しょこたんのコメント


そんなワケで、どうせ劇場に足を運ぶのなら、シリーズをすべて観ておくべきだと思ったので、近所のレンタル屋で全作借りて、5月最後の週、2日に分けて観てみました。同じような試みをもんそんさんが1ヵ月以上前にすでに実行済みであり、二番煎じも良いところなんですが(苦笑)、これから文字少なめで「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズの感想をまとめて残しておきますよ。ただ、基本的にはネタバレを知らないで観た方が面白い映画ということで、気になる人は先に作品をチェックしてほしいんですけど、超低予算なので優しい気持ちでみてくださいな。



<1本目>
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦




(あらすじ)
ある映像制作会社に送られてきた1本のテープ。プロデューサーの工藤(大迫茂生)は、アシスタントの市川(久保山智夏)と共にそのテープを再生してみた。そこには、トレンチコートを着た長髪の女が映っていた。そして口にはマスクをして何かブツブツとつぶやいている。そしてその女は突然ものすごい速さで走り出し、投稿者が逃げ出した所でテープは切れた。「マスク・コート・長身・足が速い…」全てのキーワードを当てはめると、それは日本で最も有名な都市伝説“口裂け女”の容貌そのものであった。工藤と市川は、この女の正体を確かめるべく、投稿者の元へと向かうが…。(以上、公式サイトより)

予告編はこんな感じ↓




70点


なかなか面白かったです (・∀・) 率直に書くと「座敷女」をスゲー思い出しました…って、もともと「座敷女」口裂け女をモチーフにしてるみたいなんですがー。「足が速い」のを検証するところとか、スゲー好きでした。あと、白石監督はやっぱり“不穏な人間”を描くのが超上手い気がします。低予算だろうに、人が車にはね飛ばされるシーンも良く出来てましたね。

呪術使いが出て来たりする展開も大好物。大迫茂生さん演じるディレクターの工藤がホームレスに乱暴したり、口裂け女を車ではね飛ばしたりと、予想外に暴力的だったのもツボに入りました。結局、口裂け女の捕獲には失敗して、投稿者も失踪するんですが、最後に入手する“呪いの髪の毛飾り”がまさかこのシリーズの重要アイテムになるとは、この時は全然予想できなかったなぁ。



<2本目>
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02 震える幽霊




(あらすじ)
制作会社のディレクター工藤とアシスタント市川が今回取材に選んだ場所は「廃墟」。もちろんただの廃墟ではない。工藤は、投稿者から送られてきたテープを再生してみた。男女4人が廃墟で肝試しをしている映像が映る。彼らが持つ懐中電灯の明かりが廃墟の不気味な内部を照らし出す。突如チーン、チーンと音が聞こえ、さらにヒタヒタと何者かが近づいてくる音が聞こえる。その方向に明かりを照らすと、暗闇の中から異様に震える女の姿が現れる。工藤は逃げ帰ってきた投稿者と共に、この“震える幽霊”の正体を確かめるべく、件の廃墟に向かうが…。(以上、公式サイトより)

予告編はこんな感じ↓




75点


ビックリしました… (`Δ´;) ヌゥ この作品から明らかに普通の“投稿ホラーモキュメンタリー”を逸脱した感じ。「恐怖新聞」で例えるなら、てっきり白の頁(霊の世界)の話かと思っていたら、エリナ松岡が出て来た…って、わかりにくい例えをしてすみませぬ (´・ω・`) ゴメンネ

エリナ松岡の画像を貼っておきますね。
エリナ松岡

序盤、幽霊(?)が及ぼした影響に“呪いの髪の毛飾り”を使うという「毒を以て毒を制す」展開には笑いながらも感心(そして同シリーズでは定番化する)。投稿者の1人・夕子(はるうらら)が失踪したり、“先生”と呼ばれる謎の人物(藤原章)が出て来たりした挙げ句、スカイツリーを舞台に人間が空中浮揚するわ、工藤も昏睡状態に陥るわと、その風呂敷の広げっぷりがスゴくて、楽しみながらも「この話はまとめられるのか? (・ω・;) ウーン」と不安になったりもしました。オッパイにモザイクはかかっていたものの、濡れ場があったのも高ポイント(すぐに嫌な気分になりますが)。唯一の難点は、廃墟に行く時の女性投稿者たちがギャーギャーうるさかったことぐらいかしらん。



<3本目>
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03 人喰い河童伝説




(あらすじ)
前回の取材で昏睡状態となり、病院で療養中のディレクター工藤。そんな中、アシスタント市川の元に新たな投稿映像が届けられた。池で釣りをするカップルが映像に収めたのは、水面から現れた異形の生物。池のほとりには、猫の死体とキュウリの食べカスが残されていた。市川は、状況証拠から日本古来の妖怪“河童”と推測する。河童は空想上の生物と捉えられがちだが、実際には日本各地で多数の目撃情報が寄せられているのである。その真相を確かめるべく、市川はカメラマン田代(白石晃士)、投稿者と共に件の池へと向かうが…。(以上、公式サイトより)

予告編はこんな感じ↓




70点


もうね、ワケがわからなかったです ┐(´ー`)┌ ナニガナニヤラ 今度の投稿は河童でして、前作で昏睡状態に陥った工藤も途中から現場復帰を果たして、探しに行くワケですよ。河童=式神じゃないかということで、河童に娘をさらわれた父親・鈴木(石川ゆうや)が陰陽道の修行をして復讐の機会をうかがっていたりして、話が転がっていくのです。ちょっと面白かったのが、劇中世界でもこのシリーズのDVDを販売しているという設定。あと、「幼いころ、工藤の両親を殺したのは“顔に傷がある男”」なんて話も出てきてましたよ。

途中、河童を捕らえようとするカップルの無策振りには相当イラッとしたんですが、驚いたのがクライマックス。工藤が鈴木と手を組んで陰陽道で迎え撃とうとしたら、大量の河童軍団とともに、前作で失踪した謎の女・夕子が巨大化して登場するという、とんでもない事態に発展するんです。最後は、鈴木と有里(川村はるか)が河童化しつつあることが臭わされるという怪しげなムードで終わってましたが…。とにかくこの時点では、夕子がなんなのかサッパリなんですけど、ワケのわからない迫力があって愉快でしたよ。



<4本目>
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さん




(あらすじ)
今回ディレクターの工藤が選んだ取材テーマは、都市伝説、あるいは学校の怪談としても有名な「トイレの花子さん」。投稿者から寄せられた映像には、廃校のトイレから飛び出してくる“何か”が映っていた。廃校となる以前、その学校では「トイレの花子さん」の噂が囁かれていたという。だが工藤は、カメラが捕えたある一部の映像を観て、単に“学校の怪談”として噂されるような生易しいものではない何かを感じていた。そして工藤たち取材班と投稿者たちは、その真相を確かめるべく件の廃校へと向かう。だがその場所で、思いも寄らない現象が、一行を待ち受けていた…。(以上、公式サイトより)

予告編はこんな感じ↓




80点


スゲー面白かった!ヽ(`Д´)ノ まぁ、ここら辺になるとさすがに「あんなにスゴいことが起きたんだから、もっと前の事件の調査とかしても良いのでは? ┐(´ー`)┌ マッタク」と思うじゃないですか。しかも「トイレの花子さん」は直撃世代じゃないので、ごめんなさい、そんなに興味がなくて…。とは言え、このシリーズはありふれた題材でも独特な展開をスタートさせるので、このネタをどう料理するのかと思ったら、なんと「トイレに“時空の亀裂”があった!Σ(゚д゚;)」なんて話になるから超ビックリ。

投稿者の命を救うため、霊能者・真壁栞(栗原瞳)とともに「バタフライ・エフェクト」ライクにタイムスリップするのです。しかも、その様子をワンカット風に処理するというのが、またスゴい。今回は完全に異世界への突入シーンがあって(ここのシーンは超チープだけど頑張ってる!)、ちょっと「オカルト」の地獄を思い出す感じ。僕的には霊能者の真壁が非常に好きだっただけに、ラスト、唐突に即死する場面は結構ショッキングでしたよ… ('A`) 



<5本目>
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い




(あらすじ)
前回の「真相!トイレの花子さん」の取材にて、異世界の存在を確信したディレクターの工藤。そんな工藤の元に、新たな投稿映像が送られてくる。それは、ある映画ワンシーンに、顔が腫れたような女性の姿が映り込んでいるというものだった。投稿者である映画監督の話によると、その映画は「四谷怪談」を扱ったものだという。映像業界では、「四谷怪談」を扱う時はお祓いをしなければ、必ず現場に災厄が降りかかると言われている。しかし、その監督はお祓いをせず、さらに主演女優が音信不通となっているらしい。工藤と市川は、真相を確かめるべくその女優の家へと向かうが…。(以上、公式サイトより)

予告編はこんな感じ↓




75点


なんて言うんですかね、「スゴいことになったなぁ… (´Д`;) ウーン」と。今回のテーマは「お岩さんの祟り」。たかだか映画の台詞の中でバカにしたからって祟られるなんて、たまったもんじゃないなと思うんですが、それはそれとして。「フィクションの中の幽霊が存在するはずがない→創作物に触れた人々のイマジネーションの集積がお岩さんを現実化させた」ということで、原作者の鶴谷南北が呪術師だったなんて話に突入するのは、超ナイスな展開だと感心したり(先日観た「エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア」を思い出した)。で、終盤、あの口裂け女も“イマジネーションの集積”だったことが暗示されるけど、あれは実物もいたワケだし、ちょっとわからないかなぁ(ちなみにお岩さんと口裂け女は、どちらも西山真來さんが演じております)。

内容を雑に書くと、関わった女優・松井江見(中村でんじろう)が狂人化するだけでなく、とうとうスタッフの市川に被害が及んでしまいまして。浄霊師・宇龍院道玄(宇賀神明宏)も登場し、またも異世界に突入して、なんとなく事件を解決すると、「今度は鶴屋南北が呪術を覚えたという“発狂村”に行くぜ!m9`Д´) ビシッ」「アイドルか何か連れて行って、映画にしようぜ!(`∀´) ケケッ」と、「劇場版」に繋いで終わってました。

最後にはこんなテロップが出て終わったのでした。さすがは「劇場版・序章」。
劇場版に続く!



ということで、「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズを一気に観たワケですが、回を追うごとに物事がエスカレートしていって、非常に面白かったです (・∀・) イイネ 全体を通して褒めたいのが撮影で、POVが中心のモキュメンタリーだと、どうしても「お前、なんで撮影してんの?(゚Д゚)」みたいにツッコミを入れがちな心の狭い僕がいるんですが、このシリーズの場合、撮影者の田代が良い案配にビビリながら撮っている感じなので、あまり気にならなかったんですよね。これは白石監督、さすがだと思いました。あと、特撮関連は安っぽいけど、その安さを逆手に取って不気味さを出していて、その努力も褒めたいなぁと。

で、5作品を観終わった翌々日の5/29(木)、タマフル・トップ5オフ会に行く前に渋谷のアップリンク「劇場版」を観てきたんですが…それはまた別のお話 (・ε・) ツヅクヨ








先週の備忘録(2014/6/10~6/16)

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さて、毎週火曜日は備忘録ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いてみますね↓


仕事が忙しかった… (ノД`) シヌカトオモッタ
ブログを書くのが大変だった… (ノД`) ジゴウジトク
「トカレフ」「ハミングバード」をハシゴしました… (ノД`) ステイサム...
「小数点花手鑑」を買いました… (ノД`) ヨイCD
今週は「フエルサ ブルータ」を観に行く予定… (ノД`) タノシミ



やっと忙しい仕事が終わったYO!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ! 仕事中は本当にキツくて、今度こそ転職しようかと思いましたが、喉元を過ぎたので知らん振り。まぁ、「今日から1カ月休みます (ノ∀`) テヘ」なんてことはあり得ませんが(苦笑)、とりあえず土日は休めるようになるだろうから、それだけでも全然違うというか…。特に今週は結構時間が作れるので、土日は奧さん&娘と過ごすとして、平日は映画を観まくっちゃう予定だったりするのです (`∀´) オホホホホホ


今週末公開の「デスマッチ」は、できれば公開初日に観たいけど、家族サービスがあるから無理かしらん。




とは言え、先週もなんだかんだ言って、タマフルの特集のために、仕事の合間を縫って3本ほど映画を観に行ったし、土曜の夜も「トカレフ」「ハミングバード」をハシゴしたんですがー。ただ、とにかく時間がなくてブログを書くのが超キツくて…。いや、楽しんでやっている自慰行為ですけれども、ブログのせいで何日も徹夜しただけに、マジで逆恨みするほどでしたよ。

感想自体にも書きもらしたことがいくつかあって、「ブルージャスミン」ではもう少し「人間の値踏み問題」を掘り下げたかったし、「インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌」では「たぶんアイツは音楽を続けるよ話」を書きたかったし、「ポリスストーリー レジェンド」では「新宿インシデント」を引き合いに出すのを忘れてたし、「X-MEN フューチャー&パスト」では「ミスティークは変身の都合上、常に裸足→彼女の足の裏は角質が多くて凄まじく硬いのでは?→それでも踏まれたいか?問題」を読者に投げかけつつ角質ケアについて書きたかった…って、こうやって文章にしてみると心底どうでも良いでガース!(゚∀゚し


先週のタマフルで扱った“5本の映画”の中でイチオシはこれ↓ ただ、相当えげつないので気をつけて!




あと、書いておきたいのが、詩人・小林大吾さんの4年振りの新作「小数点花手鑑」のこと。月曜日、渋谷のオサレ古書店「Flying Books」に予約していた特装版を受け取りに行ってきたのです。昨日のことなので、まだ1回しか聴いていないんですけど、実に良い感じでした (´∀`) ウフフ なんて言うんですかね、「いつかティファニーで朝食を」の第4巻収録の第21話「小説と友達と」の中で、キミちゃんがケリー・リンクの短編を冬になると読みたくなるように、これから長い付き合いになるアルバムという予感。こちらのサイトで試聴できるので、興味がある人はぜひ聴いてみてくださいな~。


この建物の「Flying Books」は2階にあるのです。
Flying Books

特装版、いろいろな特典が盛りだくさんでしたよ。
特装版

アルバムを聴いた僕の気持ちを代弁する愚地克巳の画像を貼っておきますね。
イイ感じだ、とっても

ちなみにこのジャケット画像を見て…。


「バキ」第13話「中華まんじゅう」の扉絵を思い出した…って、マジどうでもいいな!∑(゚Д゚)
バキの扉絵


以上、先週はこんな感じでした。ではでは~。



戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版(ネタバレ)

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戦慄怪奇ファイル コワすぎ!史上最恐の劇場版

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版

2014/日本 上映時間80分
監督・脚本・撮影・VFX:白石晃士
製作統括:原啓ニ郎
プロデューサー:三上真弘、田坂公章
録音:根本飛鳥
編集:宮崎歩
助監督・音響監督:中川究矢
特殊造形・イラスト:相蘇敬介
スチール:伴貞良
制作主任:小谷不充穂
出演:大迫茂生、久保山智夏、白石晃士、宇賀神明広、小明、金子二郎、大畠奈菜子、金子鈴幸
パンフレット:★★★★(200円/手作りだけど、内容が充実していて、ファンなら必読レベル)
(あらすじ)
数々の都市伝説や怪奇現象を調査してきた映像制作会社のディレクター・工藤(大迫茂生)とアシスタントの市川(久保山智夏)、カメラマンの田代(白石晃士)は、足を踏み入れた者が全員発狂し、そのまま姿を消してしまうという山奥の廃村・タタリ村の情報を入手する。「東海道四谷怪談」で知られる江戸時代の狂言作者・4代目鶴屋南北がその村で幼少期を過ごしたという説もあり、工藤らは浄霊師や物理学者、アイドルらを引き連れてタタリ村の調査に向かうが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※今回の記事は「オカルト」のネタバレに触れているので、気をつけて!

もうすっかり都内での上映は終わっているんですが、今さらながら感想を残しておきますよ。最近は白石晃士監督作に興味があるということで、シリーズ5作品をすべて観てから、渋谷のアップリンクに足を運んできました。これからも頑張ってほしいですな!ヘ(゚∀゚*)ノ マケナイデ!


アップリンクはJR渋谷駅からちょっと歩いたところにあるのです。
アップリンクX

立て看板もありまして。水曜日だったらサービスデーで安く観られたのにナー (・ε・) チェッ
看板

手作りパンフやDVDやら“呪いの髪の毛飾り”やらが販売中でした(髪の毛飾りは完売)。
いろいろと販売中

劇場入口には工藤人形が! 一瞬、本物かと思ってビックリしましたよ (´Д`;) ンモウ!
工藤人形がありました


今回はモロに杉沢村伝説がネタになっているワケですが、思った以上にシリーズの集大成でしたね~。1作目に出て来た呪術と口裂け女に「工藤の両親が殺された」という話、2作目に登場した“先生”と失踪した夕子、3作目のラストで巨大化した姿を見せた夕子と「工藤の両親を殺したのは“顔に傷がある男”」という話、4作目のタイムスリップと「誰にも言っていないこと」、5作目の松井江見による工藤への「お前が人殺しだ!」発言などなど…。他にもいろいろあるんでしょうし、逆に回収されていない要素もあるとは思いますが、いろいろなピースがハマッていくのは気持ちが良かったし、最終的には「そんな話!? Σ(゚д゚;)」と超ビックリさせられました。


単に廃村に潜入するだけの話が、凄まじい広がりを見せるのです。
タタリ村へGO!


ガッカリするほど雑にあらすじを書くと、「アイドルと霊能力者と物理学者を連れて、呪われた村に行ってみた!ヘ(゚∀゚*)ノ ワッショイ」ワケですが、3人とも死亡というハードなオチに(もしかすると消えただけで死んでないかもしれませんが、とりあえず「もう人ではない」感じ)。調査を進めると、タタリ村は昔々、旧日本軍が戦争に勝つために呪術師たちと協力して“鬼神兵”という超兵器を作ろうとしていた場所だったんですね。


小明ちゃんは明るい笑顔で自虐ギャグをかますものの、こんな顔になったりした挙げ句、姿を消すのでした…。
小明ちゃん


その“鬼神兵”が今、異世界からの特殊な電波をキャッチした人たちによって完成させられようとしていて。“先生”はその1人であり、夕子は“鬼神兵”の細胞から生まれた存在だったと。で、実は工藤の両親も研究者として“鬼神兵”を作り出そうとしていたことが明らかになるのです。


旧日本軍の実験シーン。昔の記録映像っぽくて超素晴らしい!
旧日本軍の実験の様子

工藤の両親は“鬼神兵”の研究に情熱を傾けるマッドな人たちだったというね…。
両親の写真


で、再度、工藤たちがタタリ村に戻ると、“先生”に異世界へ引きずり込まれて、その際にスタッフの市川が殺害されてしまって…。絶望した工藤が、時間が戻ることを祈ったら、遙か昔にタイムスリップ。工藤はそこで両親と出会って必死に説得するも、2人ともまったく聞き入れてくれないため、泣く泣く刺殺するんですが、この時、工藤の顔には大きな傷があった→通り魔は自分だったことが判明するというね… (´・ω・`)

最終的には、死に際の父親の「運命に逆らえ」という言葉を胸に、映画中盤に呪術アイテムと融合していた工藤は巨大な怪物にトランスフォーム。鬼神兵を倒すべく立ち向かって消えてしまってーー。その後、新宿の上空を眺めれば、なぜか鬼神兵が浮いていて(今のところ害はなさそう)。すると突如、事務所でひとりぼっちの田代の目の前にワームホールが開いて、首だけの市川と怪物化した工藤が助けを求めて、映画は終わってましたよ。この終わり方、非常に「オカルト」を思い出しました。


映画中盤、“呪いの髪の毛飾り”と融合していたせいか、工藤はクライマックスで怪物化して…。
呪術アイテムと融合!

この鬼神兵とバトルしてました。ちなみに白石監督いわく「もののけ姫」ダイダラボッチに影響を受けたそうです。
鬼神兵

ラストの空に鬼神兵が浮かぶ場面は「巨神兵東京に現わる」を意識したのかしらん。
巨神兵東京に現る


もうね、スゲー楽しかった (´∀`) 予想つかないストーリーにクラクラさせられたというか、あまりにスゴすぎて笑っちゃう感じ。ところどころチープではあるんだけど、本当に頑張っていて、好感しか持てなくて。作品の内容は違うけど、最後の怒濤の展開は「へんげ」を思い出しましたよ。

まぁ、不満を挙げるとすると、シリーズ5作品を観て、キャラへの思い入れが強くなっていたので、ラスト、工藤と市川があんなことになってしまったのは、さすがに寂しかったですね…。それと、金子二郎さん演じる物理学者が役立たずだったのも、ちょっと残念でしたよ。いや、キャラとしては嫌いじゃないし、「プラズマのせい… (`Δ´;)」みたいなことをボソッとつぶやいたシーンは愉快でしたけど、僕はむしろ「拡がるプラズマ!ヽ(`Д´)ノ」「若さはプラズマ!ヽ(`Д´)ノ」的に物理学者として霊能力者とタッグを組んで、しっかりと脅威に立ち向かってくれることを勝手に期待してた…って、どうでも良いですな ┐(´ー`)┌ シノウカナ


役に立たない物理学者。工藤に殴られてから従順になったのは面白かったんですが…。
役立たずな物理学者


ということで、確かに優しい目では観ていますけど、非常に面白いモキュメンタリーでしたよ (o^-')b ナイス! あんな終わり方しちゃうと続編を作るのはかなり大変だと思いますが、粗暴だけど熱い工藤、反抗的だけど根は真面目な市川、ビビリだけどしっかり撮影する田代たち3人の活躍はこれからも観たいのでね、超期待しているのです。できれば「カルト」とクロスオーバーしてほしいなぁとも思ったり。もう都内での劇場公開は5/30で終わっているんですけど、ネットでの上映会があるみたいだし、7月にはDVDがリリースされるので、気になる人は寛大な心で観ていただけると幸いです m(_ _ )m オシマイ




記念すべき第1作目。今、思えば、このころはまだ平和だったーー。



予想外の展開が始まる2作目。「震える幽霊」は鬼神兵のベースのようなモノだったーー?



衝撃的な終わり方をする3作目。河童も呪術兵器だったのかーー?



時空を越える4作目。異世界からこちら側に侵略しようとする存在がいるーー?



まさに劇場版の序章的な5作目。「四谷怪談」は鶴谷南北による呪術の実験だったーー?



そして劇場版のDVDは7月に発売されるのでしたーー。



僕が一番好きな白石晃士監督作。世界観がモロに繋がってそう。



非常に面白かった白石晃士監督作。できればこの作品こそクロスオーバーしてほしい… (´Д`;) ハァハァ



白石晃士監督が影響を受けたと公言する諸星大二郎先生の名作。僕も大好きです (´∀`) ウフフ



まだ絶版になっていない小明ちゃんの書籍。もう1つの地獄がここにある!







キカイダー REBOOT(ネタバレ)

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<注意!>
今回は非常に心の狭い感想が書かれており、この映画が好きな人は確実に不快になるので読まない方が良いです。











キカイダー REBOOT

キカイダー REBOOT

2014/日本 上映時間110分
監督:下山天
エグゼクティブプロデューサー:井上伸一郎、白倉伸一郎
原作:石ノ森章太郎
脚本:下山健人
音楽:吉川清之
主題歌:ザ・コレクターズ
アクション監督:田淵景也
VFXスーパーバイザー:美濃一彦
出演:入江甚儀、佐津川愛美、高橋メアリージュン、原田龍二、中村育二、伴大介、山中聡、長嶋一茂、本田博太郎、石橋蓮司、鶴見辰吾、池田優斗
パンフレット:★★★(1000円/内容は充実しているけど、さすがに1000円は高いような…)
(あらすじ)
人間の手に負えない問題をロボットに解決させる国家プロジェクトを進めていた世界的ロボット工学者・光明寺(長嶋一茂)が、実験中の事故で命を落とした。それから1年後、プロジェクト完遂のカギを握る光明寺の子ども、ミツコ(佐津川愛美)とマサル(池田優斗)に魔の手が忍び寄る。そこへ光明寺が開発した心を持つロボット、キカイダー(入江甚儀)が登場。子どもたちを救ったキカイダーは、次第に彼らと心を通わせていくが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




15点


「何故… ('A`)」と思いましたよ。


封切り日の2日後、新宿バルト9に行ったんですが、入場者プレゼントは終了してました…。
プレゼント終了

こんなキャンペーンもやってましたよ。
キャンペーン中

劇場入口にキカイダーがいたのはテンションがガン上がり! ワクワクしながら観たのですが…。
テンションが上がる着ぐるみ


一応、雑に話を書いておくと、国家事業“ARKプロジェクト”としてアンドロイドを作っていた光明寺博士が「軍事目的はダメ絶対!ヽ(`Д´)ノ」と怒ったりしたら、事故で死亡。その後、“光明寺ファイル”を巡って、ジロー/キカイダーが「機械だ… (・ε・)」と言ったりしながら、光明寺博士の娘&息子を守ろうとして失敗しつつも丸く収まって。その後、事業を担当していたギルバート神崎博士(鶴見辰吾)が故・光明寺博士へのジェラシーからおかしくなって、自らをハカイダーに改造して「破壊だ … (`Δ´)」と言いながら暴走するも、キカイダーに電磁エンドで倒されるんですが、しかし。ハカイダーの脳は無事回収されて、続編を作る気マンマンなムードで終了。エンディングではザ・コレクターズが歌う「人造人間キカイダー」の主題歌が流れつつ、過去のテレビ番組の映像が流れてましたよ。


一応、テレビ版の動画を貼っておきますね↓




※すみません、唐突ですが、現在、僕の中の“良心回路”が不完全な状態ため、ここからは優しい気持ちの文章は青色で、憎悪が溢れてしまった文章は赤色でお送りいたします。

ごめんなさい、汚い言葉を書きますが、クソのような映画でしたよ。基本的には尊敬する映画評論家の柳下毅一郎さんの批評とか、カゲヒナタさんのレビューを読んでいただければと思うのですけど、まさかこれほどつまらない映画を作るとは思わなんだ。この作品を褒めている人は、決して皮肉じゃなくて、本当に“心が広く優しい人”であり、その人たちが集まれば世界平和が実現するんじゃないかと思うほど…って、我ながら何を書いているかサッパリですな ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ

いや、劇場入口で“実物”に会ったりもしたし、スゲー優しい気持ちで座席に座ったんですよ、本当に。僕はあの評判が悪い「宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」にだって70点付けるような男。ハリウッド映画と比べちゃうと、100パーセント見劣りはするだろうけれども、そういうところだって目はつむります。とりあえず普通に“筋の通ったヒーロー映画”を見せてくれれば、それで良いぐらいの心境だったのに…。昨年の「ガッチャマン」「タイガーマスク」もそうでしたが、日本の映画界では、そんなことすらスゲー難しいみたいですな。

ハッキリ言って、脚本がクズ。失礼ながら、最初は書いた人が恐ろしくバカなんだろうなって心底思った。いや、原作漫画は名作認定されているほどであり、そのクオリティは最初から求めてないから、良心回路の解釈が違っていたりするのは100歩譲れるんですよ(この映画の良心回路は「敵を壊すのを躊躇っちゃいます (ノ∀`) テヘ」程度のもので、ない方が強い)。僕だってね、そのくらいの優しさはあるんです。

ただ、例えば、光明寺博士の息子マサルを巡る描写だけでも超イライラする。冒頭、「たかだか小学生を拉致するに重装備の奴らが窓を割って突入する場面」で、「正気か!? Σ(゚д゚;)」と驚いて。普通に登下校中を狙えばいいのに…って、まぁ、そこは“アクション映画のつかみ”として200歩譲るにしても(「あんなマンションの屋上があるか」というツッコミにも目をつむるとして)。なんでマサルが狙われるのかというと、「実はマサルの体に“光明寺ファイル”が隠されている」ということでして…。

昭和の時代だったらこういう展開もナシではなかったけど、この映画は“中途半端にリアルな世界観”なだけに、ハッキリ言って、「幼い息子の体にそんなもの隠すんじゃねぇよ ( ゚д゚) クズガ!」としか思えない。“全身麻酔の必要があるレベルの手術”をしないと取り出せないってのもリスキーだしさぁ…。しかも、そのチップを取りだした後は、普通に姉弟は平和に暮らせてるから、最初から事情を話して取り出せば良かった風にしか見えないし、必死にジローが守る必要もなかったように感じちゃう。もうね、この“光明寺ファイル”を巡るやりとりを考えた奴はバカなんじゃないかと思いました(2回目)。

キャラクター設定も微妙でね。ミツコが「幼い弟がいるにも関わらず、弟を寮に入れて、自分は単身で海外留学する予定」って設定は…まぁ、また100歩譲りますよ。ところが、「父親への不信感から漫画やアニメの世界に没頭しているにも関わらず、大学での友達は多くて、向こうからスゲー構ってくる」となると、なんかチグハグで居心地が悪くなるというか…。事件を追うのが“携帯小説を書いているネットジャーナリスト”ってのもキツかったなぁ。

呆れたのがクライマックス。まず、ハカイダーが変な場所で暴れ出すのが超唐突だし(そもそもハカイダーになるくだりがバカバカしいんだけど)、そこにキカイダーが向かうのも、女性型アンドロイドのマリ(高橋メアリージュン)に負けたままなだけに、全然盛り上がらない…ってのは、この手の映画のラストにタイマンがないのはあり得ないので、500歩譲るとしても。「ミツコが空港に向かうバスに乗るのを止める→留学を中止して戦いの場に向かう」って、なんだそれ ( ゚д゚)、 ペッ

1000歩譲って「アメイジング・スパイダーマン2」の終盤のように、「ヒロインにできることがある」ならわかりますよ? それが「会いたいから」って何のスキルもない自分探し女子大生に来られてもさぁ…。いや、劇中ではそれがプラスになるんだけど、ごめんなさい、本当に気持ち悪かった。「あの場所に一般人が乗り込めるのはおかしい」とか「電磁エンドが単なる自爆技になってる」とか「飛んでくるコンクリ片がスゲー軽そう」とか、細かい不満は10000歩譲って気にしないとしても、「ミツコがキカイダーをヒザに抱く」とか「そんなに軽いのかよ!Σ(゚д゚;)」とその安易な演出に驚いたし、それを見たネットジャーナリストが「良い小説が書けそうだ ( ´_ゝ`)」なんて台詞を言った日には、ゲレンデ筋繊維が溶けるかと思うほど脱力しましたよ… ('A`)


なんとなく「液化するほど脱力する刃牙」を貼っておきますね。
液化する刃牙


僕が心底思ったのは、「マトモな映画を作る気があるのかな?」ってこと。すべてが安易というか、例えばジローが“ドリフのギャグ”として「志村うしろー!」と叫ぶのは「8時だョ!全員集合」だからドリフで良いとしても(裏番組だったことの目配せとしてもアリ)、その後の「だっふんだ」「志村けんのだいじょうぶだぁ」での志村けんさんのギャグだからさ(“ドリフのギャグ”じゃない)。重箱の隅をつつくようだけど、そういうのがわかる“大人相手の場面”の割には雑じゃないですかね。大体、ジローは機械なんだから、そこだけ志村さん本人の声を使うとか、そういうのはやらないんだって思うし。


なんとなく「志村けんのだいじょうぶだぁ」の動画を貼っておきますね↓




エンドクレジットに流れた“昔の映像”だって、井口昇監督の「電人ザボーガー」の二番煎じに見えて全然乗れなかった。あの「ザボーガー」のエンドクレジットが感動的だったのは「本編を観ていた時は変だと思っていたけど、あの場面ってオリジナルにもあったんだ!∑(゚Д゚)」ってところの面白さと、その再現した姿勢に愛を感じたからでさ。比べちゃうのは申し訳ありませんが、この映画に関しては「とりあえずウケるから入れとこうぜ (`∀´)」ぐらいにしか見えなかった…ってのは意地悪な見方ですかね。


「電人ザボーガー」のエンドクレジットを貼っておきますね↓




って、文句ばかりですけど、良いところもなくはないんです。新しいキカイダーのデザインは実物&動いている場面を観たら悪くなかったし、アクションもところどころ頑張ってた(単調だけど)。役者さんたちも結構良くて、主演の入江甚儀さんは「超人機メタルダー」の剣流星っぽくて好きだったし、マリ役の高橋メアリージュンさんも意外と動けて素敵だったし。あと、この映画のおかげでプレミアムバンダイからフィギュアが出ることになったのと、劇場入口で実物に会えたのもうれしかったです (´∀`) ウフフ

ただ、「せっかく過去作を作り直したのにこの程度か」という失望感が本当に強くて…。なんて言うんですか、今の時代に「真・仮面ライダー/序章」を劇場公開されても困るというか。リアル寄りに作ってショボくなるくらいなら、ケレン味溢れる方向で振り切った方が良かった気がします。パンフではエグゼクティブプロデューサーのお二人が「続編の構想もありますが」なんて話してたけどさ、「その前に1本のマトモな映画を作ろうよ ('A`) ゲンナリ」としか思えませんでした。


なんとなく「ガッチャマン」の時にも使った「最強伝説黒沢」の画像を貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-ひどい精神


とは言え、思うんですよ。僕よりも頭の良い人たちが集まって作っているのに、こんな酷い作品になるのは何か理由があるんじゃないかと。下山天監督の映画は「マッスルヒート」「SHINOBI」しか観てなくて、どちらも相当つまらなくて劇場で憎悪を抱きましたが、脚本の下山健人さんに関しては、コンスタントに良い仕事をされている印象があって、決してバカじゃないと思うのです。だからね、今、僕の胸に吹き荒れるのは「なぜ?の嵐 」(例えば、ハワイではこういう作風がウケるとか?)。何はともあれ、事情はよくわからないけど、もし次に昔のヒーローがリブートされるなら、もう少しマシなモノにしてほしいなぁと星に願いを込めたのでしたーー(上手いこと言った風な顔で)。




石ノ森章太郎先生による必読の原作漫画。「2」もあります。完全版じゃありませんが、kindle版も。



サントラを貼っておきますね。



テレビ版。ハワイでは大人気なのです。



今回の映画を機に書かれた小説版。面白いんでしょうか。kindle版もあります。



アニメ版。結構評判良いですよね。



雨宮慶太監督作。たぶんこっちの方が面白いと思う。



ベタですけど、一応、貼っておきますね。



下山天監督作。公開初日に観に行って、超ゲンナリいたしました。







2014年5月に観たDVDの覚え書き

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※今回の記事は、「ブラッド・ヒート 肉弾戦争」「デス・レース3 インフェルノ」の“ネタバレ全開の感想”を書いているので、気をつけて!

今年から毎月第1水曜日は「先月に観たDVDの覚え書き」をアップすることにしてたんですけど…。いろいろあって遅くなりましたが、とりあえず第3木曜日の今日、感想をアッサリめに残しておきますね↓


<1本目>
ブラッド・ヒート 肉弾戦争




(あらすじ)
父の死をきっかけに久々の再開を果たした4人の兄弟。そこで彼らは、保釈金立替業者の次男レオ(イーサン・エンブリー)が保証人になっている囚人ロドリゲスが、保釈中に大富豪を誘拐したことを知る。仕方なくレオを助けることにした兄弟たちは、刑事である長男サム(ジョン・シナ)をリーダーに、ロドリゲスとその背後にうごめく犯罪組織を追うが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




45点


ジョン・シナ主演映画はやはりチェックしておきたいということで、借りて来ました。まぁ、普通でしたな… (・ε・) 原題は「The Reunion」で2011年の作品なんですが、「ジョン・シナのアクションがゴリゴリ楽しめるぅ!ヘ(゚∀゚*)ノ ダイテ!」って感じではなく。「父親の死をキッカケに腹違いの兄妹4人が集まって、莫大な遺産を受け取るために、家族で協力して誘拐事件を解決する」って内容なんですけど、長男は素手の戦闘が得意で、次男は武器使い、三男は機械の肉体を持っていて、四女は変身能力を備えたミュータント…なんてこともなく。ぬるたい捜査&“家族の絆”構築ドラマがダラダラと続いてましたよ。

一応、話のオチを書いておくと、何とか事件を解決したら、実は遺産話が妹(エイミー・スマート)のウソだったことが発覚。でも、困難を一緒に乗り越えることですっかり仲良しになってたので、「じゃあ、みんなで探偵事務所でも始めるか!ヽ(´∀`)人(´∀`)人(´∀`)ノ スキヨ」って感じで終わってました。本当にアクションが少なくてガッカリしたんですけど、ジョン・シナの演技がなかなか素敵だったので、まぁ、良いかな。



<2本目>
デス・レース3 インフェルノ




(あらすじ)
戦いの場は、遠く南アフリカのカラハリ砂漠へ――。ターミナル島刑務所から世界中にライブ中継される「デス・レース」で、全身に大やけどを負ったカール・ルーカスはその治療と引き換えに伝説のドライバー、フランケンシュタインを名乗ることとなった。今、彼は4勝目をあげ、あと1勝すれば彼と彼のクルーは自由の身になれる・・・。しかし「デス・レース」の主催者であるウェイランドは、レースの世界イベントへの拡大を狙う実業家ナイルズに開催権を買収される。レースの舞台は一転、灼熱の砂漠へ。果たしてルーカスたちは自由を手にすることができるのか。(以上、amazonより)

予告編はこんな感じ↓




70点


1カ月に一度くらいはルーク・ゴスの主演映画が観たくなるということで! 理由は特にないんですけど、なんとなくスルーしてた「デス・レース」の3作目を借りて来ました。意外と面白かったです (・∀・) イイネ 監督は前作に引き続いてロエル・レイネ。とりあえず2作目の登場人物をちゃんと引き継いでいる」って、この手のB級映画では結構ないがしろにされたりすることでもあるので、それだけでもうれしい…ってのはハードルが低すぎですかね(14K役のロビン・ショウもいて、結構美味しい役)。

今回のレースはラリーっぽいんですが、それも新鮮で。「ナビゲーターを決めるための美女たちの殺し合い」とか「いちいち挿入される選手紹介画面」とか「逃げようとする奴をミサイルで爆破」とか「カメラマンを轢殺」とか「逃げようとする奴をミサイルで爆破(2回目)」とか「ドライバーがスラムの住人にリンチされる」とか、景気の良い展開が多めで、作りは雑だけど決して嫌いになれない感じ。ちゃんとオッパイも出てきます (o^-')b ナイス!

驚いたのがストーリー。雑に書くと「社長(ヴィング・レイムス)を追い出した新しいオーナー(ダグレイ・スコット)が、“フランケンシュタイン”として大人気のルーカスに嫌がらせをする」…って内容なんですが、「実は元社長と組んでいて、運営側とグルになって新オーナーの裏をかいて、刑務所を脱出→新オーナーが“フランケンシュタイン”に!」なんてオチになるとは、まったく予想してなかったです(無理もあるし)。

確かに2作目のまま終わると、ルーカスが1作目ですぐ死ぬことになるので、後味が良くなかったワケですが、これで万事めでたしというか。種明かしシーンがすこぶる長いのはどうかと思いましたけど、なんか「良かったね~ (´∀`)」と微笑ましい気分で終われました。3本が揃ったバリューセットとか買っちゃおうかと迷った挙げ句、断念するぐらいには好きになりましたよ(なんだそりゃ)。



てなワケで、これに「レイク・モンスター 超巨大UMA出現!」「エルム街の悪夢」シリーズを全部観た時に未見だった4本、「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズの5本を合わせて、先月に観たDVDは計12本。オススメは「エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア」ですかね。和製モキュメンタリーを優しい気持ちで観られる人なら「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」シリーズはチェックしてほしいし、B級アクション映画が好きな人は「デス・レース」三部作とか楽しいと思いますぞ。以上、先月観たDVDの覚え書きでした。ではでは~。







「ホーリー・マウンテン」と「サンタ・サングレ/聖なる血」の簡単な感想(ネタバレ)

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突然ですが、鎬紅葉にそそられていた範馬勇次郎を貼っておきますね(「グラップラー刃牙完全版」第18巻より)。
そそられていた


ううむ、先日もこんな始まり方をした記事を書いたばかりですけれども(苦笑)、2010年に初めて「エル・トポ」を観て感動してから、ずっとアレハンドロ・ホドロフスキー監督の作品にそそられていたのです。ところが、レンタル屋に行くといつも誰かに借りられていたりして(しかもVHSなのに)、Blu-rayを買おうかと思いつつも“観てない映画”にお金を払うのはリスキーに感じちゃったりもして…。結果、彼が絡んだバンド・デシネ(略称:B.D.)は買って読んでいるものの、「エル・トポ」以外の作品はノーチェックだったというね… (ノ∀`) エヘヘ

だがしかし! ホドロフスキー監督の“未完の大作”「DUNE」についてのドキュメンタリー映画「 ホドロフスキーのDUNE」が公開されたということで! 「このタイミングでホドロフスキー監督の過去作もリバイバル上映されているハズ!m9`Д´) ビシッ」と思って調べてみれば、渋谷のアップリンク“特集 ホドロフスキー”が開催中だったから、「ホレみたことか! (`∀´) ケケッ」と得意顔。入場料金も1000円とリーズナブルだったので、未見だった「ホーリー・マウンテン」「サンタ・サングレ/聖なる血」を観てきました。


アップリンク、狭いながらも劇場が2つあるのは知らなかったです。
アップリンク

中ではホドロフスキー関連グッズが大量に売られてまして(こちらでも買えるヨ!(o^-')b シッテタ?)。
ホドロフスキー関連グッズ

つい、ストーリーボード型メモ帳ポストカードを買っちゃいました。
ストーリーボード型メモ帳

ホドロフスキー関連の記事の切り抜きは1階と2階の2箇所にありましたよ。
記事の切り抜き


そんなワケで、これから超簡単な感想を書いていきますが…。両作品ともネタバレを知らない方が面白いのです。ぜひ観てほしいものの、どちらともエログロ要素が強いし、特に「ホーリー・マウンテン」は超“何が何やらな作品”なので、そういうのが苦手な人はマジで気をつけてくださいね (o^-')b ヤクソクダヨ!



<1本目>
ホーリー・マウンテン




(あらすじ)
砂漠で磔にされている盗賊(ホラシオ・サリナス)が、裸の子供たちに石を投げつけられた後、自らの力で十字架から降り立ち、腕のない小人と共に町へ向かった。喧騒の町で盗賊は捕えられ、石膏で作られたキリスト像が積み重ねられている鏡の間に閉じ込められる。やがてそこから脱出した彼は、高い塔のてっぺんにたどりつき、そこで練金術師(アレハンドロ・ホドロフスキー)と出会った。彼らと大工場を所有する者、兵器産業を支配する者、戦争玩具の製造者、警視総監、建築家など9人の男女は、山頂に不死の賢者たちが憩うという「聖なる山」に向けて旅立つことになる。そして彼らは自我の桎梏から解き放たれるために経なければならない苛酷な儀式の連続の後に、ついに「聖なる山」の山頂にたどりつくが…。(以上、Movie Walkerより)

予告編はこんな感じ↓




90点


覚悟はしていたんですが、「なにこれ… (゚д゚;) ポカーン」と唖然としました。個人的には「エル・トポ」の方が叙情性があって好みですが、カルト度でいえばかなりパワーアップしている印象。男女ともに全裸がデフォルトなのかと思うほど裸が出てくるのは良いとしても、例えば普通に小便や大便をするシーンがあったり、機械で出来た女性器を愛撫したり、キンタマをコレクションしている男がいたりと、ゴア&グロ描写もふんだんに盛り込まれてまして。自分で言うのもなんですが、さすがの僕も少し引くほどの“奇っ怪さ”だったのです… ('A`)

さらに驚いたのがオチ。「ホーリー・マウンテンにいる9人の賢者たちを倒す→オレたちが不老不死になるぜ!ヽ(`Д´)ノ」という目的だったのが、「実は不老不死なんてない」「これまでの修行で人間らしくなったから、現実に目覚めよう」なんて言い出すんですよ。さらには、ホドロフスキー監督が演じる錬金術師が「でも、これも現実じゃなくて映画だ ( ´_ゝ`)」なんて言って、カメラが引く→撮影している状況が映って。文字通り、テーブルを引っ繰り返して終わるんだから、「なんじゃこりゃ!? Σ(゚д゚;)」と。観終わった後も少しポカーンとしちゃいました。

なんて言うんですかね、ストーリー云々とかはどうでも良くて、ホドロフスキー監督の奇っ怪な脳内イメージを強烈に叩き込まれるって感じの映画でしたよ。自分の好みは置いといても、とにかく「現代でもインパクト大」なので、「いろいろな映画を観たい」と思っている人なら、一度は観た方が良いかもしれませぬ。

ラスト、非常に楽しそうなホドロフスキー監督を貼っておきますね。
ホドロフスキー監督

ちなみに、そういえば2010年7月3日に放送されたタマフルの「ミューズのぼんやり情報部」の中で“あるリスナー”「『ホーリー・マウンテン』を実家のリビングで観ていたら~」なんて内容のメールが読まれてまして。その時は“そのスゴさ”がよくわかっていなかったのですが、実際に作品を観てみたら「コレを居間で観たのか… (`Δ´;) ヌゥ」と冷や汗が流れたというか、今さらながらこの方の度胸を思い知らされた次第。ううむ、タマフルリスナー恐るべし、ですな(知った風な口調で)。



<2本目>
サンタ・サングレ/聖なる血




(あらすじ)
メキシコ・シティのグリンゴ・サーカスの団長オルゴ(ガイ・ストックウェル)と妻コンチャ(ブランカ・グエッラ)の一人息子フェニックス(アダン・ホドロフスキー)は、感受性の豊かな少年だった。彼は、刺青の女(セルマ・ティゾー)が連れている聾唖の少女アルマに好意をよせていたが、ある夜オルゴと刺青の女との浮気を目撃したコンチャは、夫の下腹部に硫酸をかけ、激怒した彼は妻の両腕をナイフで切り落とし、自らも喉をかききって自殺して果てる、という事件が起きた。刺青の女はアルマを連れて逃げ、現場に残されたフェニックスはショックのあまり精神病院に送り込まれた。やがて成長したフェニックス(アクセル・ホドロフスキー)は、母に呼び出されるまま脱走するように施設を抜け出し、コンチャの心とフェニックスの腕が一体となって動く奇妙な一心同体芸を身につけ舞台に立つようになる。ある夜、フェニックスはカーニヴァルであの刺青女を見つけ、彼女を殺害する。しかしそれはコンチャの意志によるもので、以後フェリックスは心ならずも、自分に近づく女たちを母の意志の下、殺してゆくようになる。そんなある夜、フェニックスの前に美しく成長したアルマ(サブリナ・デニスン)が姿を現わし、母の呪縛を解くことに成功したフェリックスはコンチャを殺す。しかし我に返った時、そこに横たわっていたのは、一体の腕のない人形だった。フェリックスはアルマに守られ、屋敷を囲む警官の前に足を踏み出すのだった。(以上、Movie Walkerより)

予告編はこんな感じ↓




75点


「思ってたよりマトモ!Σ(゚д゚;)」とビックリしました。もちろん突飛なイメージ描写もあるんですが、その意味もわかりやすくて(こちらこちらこちらのブログがタメになった)、予想以上にオーソドックスなホラーというか。wikipedia情報ですが、ホドロフスキー監督的に「初めて商業映画を意識して制作した」というのが、非常に頷ける内容でしたよ。「ホーリー・マウンテン」ほどじゃありませんが、エログロ要素もしっかりありました。

お話は、「サイコ」にサーカス&幼い恋心要素を加えた感じ。両腕を失った母親(実は死んでいる)との二人羽織シーンのクオリティが高くて面白かったです。オチを書いておくと、主人公フェニックスは「母親に両腕を操られている」と思い込んで殺人を繰り返していたものの、少女アルマのおかげで母親の死を受け入れる→自分の腕を取り戻しまして。最後は、警察に「手を挙げろ!」と銃を向けられながらも、自分の意志で腕を挙げられることを喜びながら、エンドクレジットに突入してましたよ。

僕的には、アルマ役のサブリナ・デニスンの“微妙に可愛いルックス”が好みであり、透け乳首が見えたのはうれしかったんですが、一番胸を掴まれたのがS・ロドリゲス演じる女子プロレスラー・サント。もともと女性なのか、女性化した元男性なのかはわかりませんけど、非常に良い体格をしてまして。フェニックスが自分の凶行を止めてもらうために彼女と戦う場面では、「野郎の腕を折っちまえ!ヽ(`Д´)ノ」ってな調子で非常にエキサイトしました。結局、彼女が負けてしまったのは「観客もなく鐘打もなければ職業レスラーはもろいもの」ということなんでしょうか…。

偉そうに語るシコルスキーの画像を貼っておきますね。
観客もなく鐘打もなければもろいもの




ということで、ダラッと2本分の感想を書いてみましたが、どちらも非常に面白かったです (´∀`) マンゾク もちろん「エル・トポ」もやっているので、時間と懐に余裕がある方は、ぜひ劇場へ観に行ってみてくださいな。で、この2日後に新宿シネマカリテ「ホドロフスキーのDUNE」を観たんですが、それはまた別のお話 (・ε・) ツヅクヨ






ホドロフスキーのDUNE(ネタバレ)

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ホドロフスキーのDUNE

ホドロフスキーのDUNE

原題:Jodorowsky's Dune
2013/アメリカ 上映時間90分
監督・製作:フランク・パビッチ
製作:ステファン・スカーラータ、トラビス・スティーブンス
製作総指揮:ドナルド・ローゼンフェルト
共同製作:ミシェル・セイドゥー
撮影:デビッド・カバロ
編集:アレックス・リッチアーディ、ポール・ドハーティ
音楽:カート・シュテンツェル
出演:アレハンドロ・ホドロフスキー、ミシェル・セイドゥー、H・R・ギーガー、クリス・フォス、ブロンティス・ホドロフスキー、リチャード・スタンリー、デバン・ファラシ、ドリュー・マクウィーニー、ゲイリー・カーツ、ニコラス・ウィンディング・レフン、ダン・オバノン、クリスチャン・バンデ、ジャン=ピエール・ビグナウ
パンフレット:★★★(700円/柳下毅一郎さんが解説、批評、コラムと大活躍してて笑った。コメントページは不要だけど、ザ・グレート・サスケ選手という人選にも笑った)
(あらすじ)
「ホーリー・マウンテン」「エル・トポ」などでカルト的人気を誇る奇才アレハンドロ・ホドロフスキー監督が映画化に挑んだものの、実現に至らず失敗に終わった幻のSF大作「DUNE」。フランク・ハーバートの「デューン 砂の惑星」を原作に、サルバドール・ダリやミック・ジャガー、オーソン・ウェルズ、メビウス、H・R・ギーガー、ピンク・フロイドら豪華スタッフ&キャストをそろえながらも、撮影前に頓挫した同作の驚きの企画内容や製作中止に追い込まれていった過程を、ホドロフスキー自身やプロデューサー、関係者へのインタビュー、膨大なデザイン画や資料などから明らかにしていくドキュメンタリー。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




89点


※今回の感想文は、全体的に勝手な脚色があるので、話半分で読んで!

絶対に観ようと思っていたところ、ちょうどムービーウォッチメンの監視対象になったということで。先週、まず、未見だったアレハンドロ・ホドロフスキー監督作である「ホーリー・マウンテン」と「サンタ・サングレ/聖なる血」を観て、その2日後に新宿シネマカリテで観てきました。「“魔法”ってあるのかも…」と思ったり。


シネマカリテでは、地下に降りる階段から、記事の切り抜きやらが飾られてまして。
新宿シネマカリテ

場面写真のパネルも展示されてました。
パネルの展示

中にも記事の切抜きがあったりして。
記事の切り抜き

エレベータのドアもホドロフスキー一色なのでした。
エレベータもホドロフスキー


このドキュメンタリーを観て、一番最初に何を思ったかって、ホドロフスキー監督が人間的魅力にあふれているということ。芸術家だし、自分を“魔術師”だなんて言う人だから、もっと気難しい変人かと思いきや、人懐っこい雰囲気すらあって。もう80歳オーバーのジイサンなのに、情熱的&エネルギッシュに語る彼を観ていると、ついつい惹きつけられてしまうのです。この人のオーディオコメンタリーとか絶対楽しいだろうなと思って、あらためて作品のBlu-rayがほしくなりましたよ。良くも悪くも“他人に大金を出させる人”っていうのは、こういう感じなのかもしれないなぁと思ったり。ちなみにアラン・ムーアも“魔術師”として知られてますけど、同じような感じなんでしょうか。


ホドロフスキー監督、驚くほど情熱的で魅力的なのです。
魅力的なホドロフスキー


しかも、その話の内容もスゲー面白い。1975年にSF大作「DUNE」の企画をスタートさせて、そのスタッフを集める様子はまさに「七人の侍」チックであり、仲間集め描写が大好物な僕的にはたまらないのです。「『2001年宇宙の旅』の特殊効果を担当したダグラス・トランブルに頼みに行ったら、相手が面会中に40回も電話に出る→『失礼で尊大なお前は、私が求める“魂の戦士”ではない!m9`Д´) ビシッ』と断罪した」というくだりから、もう最高。

「私のカメラだ」というメビウスとの運命的な出会い、上質な大麻を使ってのダン・オバノンの勧誘(ダン・オバノンの名前の言い方が素敵)、「ホテルの部屋に入ってビタミンEのボトルを見つけると、『ビタミンEだ!ヘ(゚∀゚*)ノ』と勝手に錠剤を全部飲み干す→『君こそ私が探していた男だ! m9・∀・) ビシッ』」という意味不明なデビッド・キャラダインとの初対面、お気に入りのレストランのシェフを常駐させることを確約したオーソン・ウェルズとの交渉など、いちいちドラマチックで愉快なのです。


一番左がホドロフスキー監督で、一番右がメビウス。真ん中の人はイメージです。
メビウスをゲット!


その最たるものは皇帝役として出演交渉したサルバトール・ダリとのエピソードで、タロットカードの本の“吊られた男”のページを切り取って、そこに「一緒に映画を作りたい」と書いて渡したりとか、「ねぇねぇ、カバンの中に砂を入れて、時計を探してみたことがある?(・∀・) ニヤニヤ」「探したことはあるが、失うばかりで見つからなかったさ ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ」なんて問答をしたりとか(うろ覚え)、なんか“ハイレベルな中二病”って感じでスゴいのひと言。

最終的には「ハリウッドで一番ギャラが高い俳優になりたいから、時給10万ドルじゃなきゃヤだ!ヽ(`Д´)ノ」と、ダリのくせにダダをこねだすんですが(上手いこと書いたような文章)、プロデューサーのミシェル・セドゥーが「出演時間が3~5分程度なら、その出演時間1分につき10万ドル払おう! m9・∀・) ビシッ」と提案。ダリも「やったー、分給10万ドルだー!ヘ(゚∀゚*)ノ」と満足するというトンチ話のような見事なオチがつくんだから、さすがに「お前ら、この話、結構盛ってるだろ!(´∀`)」という気分になるというね(でも笑顔)。


そして、ダリの紹介でH・R・ギーガーと出会うんだから、どんだけ運命的なんだと。
ギーガーのデザイン


で、これらの超一流の仲間たちと映画「DUNE」を作ろうとしたところ、あらゆる配給会社から断られてしまって、結果、未完の超大作になるワケですが…。ホドロフスキー監督ったら「これは14時間、いや20時間の映画だッ!ヽ(`Д´)ノ」なんて主張するんだから、僕的には「そりゃあ、無理だよなぁ (´・ω・`)」とすっかり配給会社側の気持ち。その後、鬼才デヴィッド・リンチ監督が「デューン 砂の惑星」を撮ってしまうと、ホドロフスキー監督ったら「ああん、リンチだったら絶対超イイ作品を作ったに違いないから、もう絶対観ないんだからぁっ!ヽ(TДT)ノ」と錯乱。引きこもり生活をエンジョイしようとしたところを一喝したのが息子のブロンティスですよ。

この息子、主人公ポール役のために、12歳のころから強制的に毎日6時間の武術修行を2年間やらされていまして(ホドロフスキー監督が少し申し訳なく思うほど)。「強い役を演じる=役者も強くなければならない」というのは、名作「THE STAR」でもキッチリ描かれている一般常識なワケですけれども、その修行によって雄度が増した息子が「お前も“魂の戦士”なら観ろ!(`Δ´)」と親を一喝するんだから、これまたドラマチック。勇気を振り絞って映画を観に行ったホドロフスキー監督は、その“あんまりな出来”を観て、すっかり元気を取り戻すのでした (´∀`) ナァンダ


一般的に失敗作認定されている「デューン 砂の惑星」の予告編を貼っておきますね↓ スティングは好き。




その後のホドロフスキー監督の話がまた感動的で。要は、ホドロフスキー監督の「DUNE」自体は未完に終わったものの、その時に集めたスタッフやメビウスと作った“ストーリーボード集”が映画界に与えた影響は計り知れなくて、「世界を変えたい」という監督の目的自体は果たしたんだから全然OKなんだと。ということで、すっかり「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです(o^-')b」状態になったホドロフスキー監督は、この「ホドロフスキーのDUNE」をキッカケに、プロデューサーのミシェル・セドゥーと約40年振りに和解して、新作の自伝的映画「リアリティのダンス」を撮ったーーってな感じで映画は終わってました。


ホドロフスキー監督の23年振りの新作なのです。




最初に「“魔法”ってあるのかも…」なんて書いたのは、手から火球を出したりするということではなく、「でも好きになったら、いくつかの魔法を見せるわ!川o^-')b ホントウヨ!」ということでもなく(不要な文章)。何かに真剣に取り組んだ結果、そのエネルギーがいろいろなモノに影響を与えることって、確かに魔術的なんじゃないかと。この映画では「ここに使われてます」って感じで、「エイリアン」「スター・ウォーズ」「フラッシュ・ゴードン」「マスターズ 超空の覇者」「ブレードランナー」「マトリックス」「プロメテウス」などの映像が流れるんですが(若いころのドルフ・ラングレンを大画面で観られたのは良かった!)、何よりもこのフランク・パビッチ監督に「ホドロフスキーのDUNE」という素晴らしいドキュメンタリーを作らせたことがスゴいと思うのです。

フランク・パビッチ監督が絵コンテを元に「どんな風な展開になったのか?」をアニメで慎重に再現したり、「どんなメッセージがあったのか?」を描いたりすることで、ホドロフスキー監督が「DUNE」で伝えたかったことが非常にわかりやすく伝わってきて。ホドロフスキー監督が原作を担当したバンド・デシネ(略称:B.D.)「アンカル」「メタ・バロンの一族」以上に、この「ホドロフスキーのDUNE」こそが最良の「DUNE」というか。ホドロフスキー監督の“未完の大作”という魔術が、長い年月をかけて一人の若者に作品を完成させた…って、電波が過ぎますかね (´∀`;) エヘヘ ちなみに


「アンカル」のアニメの動画があったので、貼っておきますね↓




その他、“ファンが作った映画”繋がりで「その男 ヴァン・ダム」を思い出して、少し寂しくなったのはどうでも良いとして。「ホドロフスキー監督とミシェル・セドゥーが約40年振りに和解して『リアリティのダンス』を作った」というオチも爽やかで、基本的には非常にポジティブになったというか。僕なんか人生において何も成し遂げていないクズですが、関わった人たちに魔法をかけられるような仕事がしたいと強く思いましたよ。フランク・パビッチ監督、初の劇場用長編映画なのに本当に素晴らしい仕事をしたのではないでしょうか。ちなみに、もし「DUNE」が作られてたら、“20時間続く「ホーリー・マウンテン」みたいになってたことを考えると、間違いなくヒットしなかっただろうけど…。やっぱり観てみたかったですな。あと、今月の30日までメビウス原画の幻のストーリーボード集がパルコギャラリーXでお披露目されているので、興味がある人は見に行くと良いザンス (´∀`) オシマイ




ホドロフスキー監督作で一番好きなのはこれです。



ホドロフスキー監督の自伝。未読ですが、非常に興味あります。



原作本。恥ずかしながら未読ですが、あまり読む気は起きないかなぁ。



ホドロフスキーに元気を与えたデビッド・リンチ監督作。スティングは好きよ。



デビッド・リンチ監督は不満なテレビ放映時の長尺版。未見だったりします。



ドラマ版。原作には忠実なんだとか。



ここからはホドロフスキー関連のB.D.を貼りますね。メビウスとの共作。主人公がクズでビックリ。



「アンカル」のスピンオフで、SF版範馬一族みたいな話。下巻もあります。ホドロフスキー絡みでは一番好き。



同じく「アンカル」のスピンオフ。最後はちょっと泣けた。



メビウスと絡んだ残酷な絵本。子どもにはとても見せられません。



メビウスのエロ妄想にホドロフスキーがノリノリで文章を加えた一冊。ラストで口がアングリ。



7/12に発売されるメビウスとの最後の共作。楽しみですな~ (´∀`) ウフフ



まったく関係ありませんが貼っておきますね。もう少し愛があれば名作になったのになぁ… (ノω・、) スキダケド

MONSTERZ モンスターズ(ネタバレ)

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※今回の記事は、この映画が好きな人は確実に不快になるので、読まない方が良いです。
※今回の記事は、関係のない文章や重箱の隅をつつくような文章がダラダラと書かれてて読みにくいので、ちゃんとした感想が読みたい人は破壊屋さんやカゲヒナタさんの感想こちらのヤフーレビューなどをチェックすると良いですよ。
※今回の記事は、リメイク元の韓国映画「超能力者」「アンブレイカブル」「魔法の国ザンス」シリーズのネタバレに触れているので、気をつけて!


昨年末、「山田孝之と藤原竜也が共演の超能力映画が公開される!」と知った時は、そこそこ期待しましてね。ところが、予告編「超能力者」のリメイクだと知って、期待値は驚くほど急降下。というのは、元ネタの映画の何が好きだったかって、途中から「あっ、コイツも“超回復能力”を持ってたんだ!Σ(゚д゚;)」と気付かされるところだったから。いわゆる“能力無効化の能力者”(僕がフィクションで初めて知ったのは「魔法の国ザンス」シリーズでしたが、元祖は何なんですかね?)というだけでなく「実は『アンブレイカブル』でした~♪ ヘ(゚∀゚*)ノ」という展開が楽しかったのです。

ところが、この日本版リメイクでは最初から「操れない男も超回復という能力を備えている」ということをバラしちゃってるので、「それで面白くなるの? (・ε・) ネエネエ」と思って。結果、「5月公開で観たい映画の覚え書き」では△マーク(「興味がある」程度)に落ち着いてしまって。仕事が忙しい&他に観たい映画も多いということで、スルーする予定だったんですが…。時が経つに連れて、「あえて予告編で見せているということは、他に“勝算”があるのでは?」と思うようになってきたから、人間って不思議。

さらに先日、憧れの破壊屋さんに「超能力者」の感想をリンクしてもらったのもうれしくて。面白さと毒っ気の中にキラリと知性が光る破壊屋さんと比べたら、知性の代わりに「刃牙」が入っているような残念なブログではあるものの、それなりにお礼を返したいというか。「僕も感想を書く→リンクを貼って、お礼をするのはどうかしら (〃∇〃) ウフフ」ということで、ユナイテッド・シネマとしまえんで観てきたのですが…。


シアター7は5分の1ぐらいの入りでしたよ。
シアター7














MONSTERZ モンスターズ

MONSTERZ モンスターズ

2014/日本 上映時間112分
監督:中田秀夫
製作:城朋子、久松猛朗、堀義貴、藤門浩之、柏木登、阿佐美弘恭、下田淳行、遠藤真郷
エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治
企画・プロデュース:佐藤貴博
プロデューサー:下田淳行
原案映画:キム・ミンソク
脚本:渡辺雄介
撮影:林淳一郎
照明:磯野雅宏
美術:原田恭明
装飾:三浦伸一
録音:柿澤潔
音楽:川井憲次
VFXスーパーバイザー:立石勝
アクション監督:下村勇二
スクリプター:川野恵美
スタイリスト:宮本まさ江
ヘアメイク:宮内三千代
助監督:佐伯竜一
製作担当:星野友紀
アソシエイトプロデューサー:北島直明
ラインプロデューサー:及川義幸
出演:藤原竜也、山田孝之、石原さとみ、田口トモロヲ、落合モトキ、太賀、三浦誠己、藤井美菜、松重豊、木村多江、川尻達也、森下能幸、平山祐介、松岡恵望子、林田直樹、佐藤詩音、土師野隆之介
パンフレット:★★★(720円/情報量が多いのは良かったけど、元の韓国映画に触れないのはマイナス)
(あらすじ)
まなざしひとつですべての人を操ることができ、その能力ゆえに孤独に生きてきた男(藤原竜也)の前に、初めて力の通じない人物、田中終一(山田孝之)が現れる。終一もまた、両親のいない孤独な人生を歩んできたが、男によって数少ない大切な人を奪われてしまう。自分の世界を守るため男は終一の抹殺を図り、終一は大切な人を守れなかった自分を責め、男への復讐を誓う。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




20点


「なんでこうなるカナー (・ε・) ウーン」と思ったり。


なんとなく僕の気持ちを代弁する徳川光成の画像を貼っておきますね。
残念じゃ


あらすじを超雑に書いておくと、あーだこーだあった挙げ句、2人の間には同じ“異形の者”としての共感が生まれたりして。ラスト、よくわからないけど自然に手すりが壊れて螺旋階段から落ちそうになった“男”(パンフによると「鈴木達也」)を救うべく、その手を掴んだ終一も一緒に落下→2人とも奇跡的に命が助かって。“男”は警察っぽい組織に拘束されつつも終一との友情を噛み締めて涙を流し、終一もフリーマーケットで“男”を想いながら卍LINE「IKIRO」を熱唱して終わってました(突然のウソ)。


なんとなく「あしたに生きろバルディオス」を貼っておきますね↓




ハッキリ言って、僕は「超能力者」に好感を持っていただけに、つい厳しい目で観ちゃったところはあると思うのです。ただ、それにしても酷いというか。何でこういう“中途半端な改悪”をするかなぁというのが第一印象。まず、根本的な間違いだと思ったのは、藤原竜也演じる“男”が“自分の能力が効かない男”である終一に対して、自ら積極的に絡んでいくところ。100歩譲って、「万能に近い力を持ちながら、唯一コントロールできない対象にイラ立つ」というのはわからないでもないけど、攻撃を仕掛ける方法が「いきなり部屋に乗り込んでいく」という、あまりにもリスキーかつ稚拙なチョイスなので、「コイツ、よく1人で20年もサバイバルできたな… (`Δ´;) ヌゥ」と思っちゃう(「超能力者」の場合は「やむを得ず…」って感じだった)。

今作のオリジナル要素として、「“男”が能力を使うと体が壊死していく」ってのがあるんですが、あれも不要だったなぁと。いや、終一や観客に“憐れみ”を感じさせるためなんでしょうけど、あんな風になるなら、なおさら「能力を無駄遣いしない」と思うから、終一にあそこまでこだわるのがウソっぽく感じちゃう。まぁ、「ちゃんとした教育を受けていない→後先を考えないバカ」ってことなのかもしれませんが。

あと、警察が驚くほど無能でしたね。「超能力者」では質屋強盗だった“男”の手口が(「目立たないように生きてきた」っぽいことが伝わってくる)、今回は銀行強盗にグレードアップしていて、さらに“警察内部に能力者の存在を把握している人たちがいる”風のムードを漂わせるからさ、例えば「過去に何件も不可解な銀行強盗事件が起きていたので、警察は密かに“男”を追っていた」的な流れになるのかと思いきや、一切そんなことはなく。大体、犯人の能力を把握してからも「照明を浴びせる」程度の戦略しか考えなかったのは心からビックリしましたよ(あんな無駄に大人数を配置するだけで、物陰に潜んだりしないの?)。

とにかくアホだと思ったのが、能力者を追っている風だった柴本刑事(松重豊)が背後から“男”に銃を突きつけてダラダラダラダラダラダラダラダラしゃべるシーン。奴の能力はわかっているんだから、それこそ最初に袋とか頭にかぶせると思うんですけどね(取り調べの時は実際にそうしてたんだし)。その相棒っぽい警視庁の女刑事・押切(藤井美菜)も「文化人類学と遺伝子工学を学んでます」なんて設定の割には1ミリも使えないし…。「知った風な口を叩くだけ」の役立たずなので、マジ失望しました。

細かいところを書くと、「警察が主人公を銃撃する」という場面はどちらにもあるんですが、「超能力者」が良かったのは、“身近な交番の制服警官が牙を剥く”からゾッとするのであって。それが今作の場合、内勤の刑事になっているから怖さは半減だし、そもそも“日本の刑事がああいう状況で拳銃を所持してるケース自体が稀”だし、あんな事件を揉み消せるワケがないんですけど…って、面倒くさいツッコミですみません。

もうちょっと指摘すると、現場検証で「犯行を録画したipad」をスルーするなんて100パーセントあり得ない。あと、実家や身分がキッチリ判明している→警察は普通に“男”を名前で呼びまくると思うからさ(指名手配のニュースの続報でテレビとかで連呼されまくるんじゃないかな)、ごめんなさい、最後に終一が“男”の名前を認識してあげるくだりは、あまりにわざとらしくて非常にゲンナリした次第。

石原さとみさんが演じた叶絵というキャラも最悪でしたね。終一と同じ“地図マニア”という設定がいつ活きてくるのかと思ったら、まったく関係なかったのは置いとくとして。クライマックス、刑事があの現場に叶絵を入れたのも目をつむるとしても! 「“男”の視界に入っただけで操られる」ことを承知していて、その能力のせいで父親を殺されている女が、なぜか、“男”の、目の前で、銃を、突きつけながら、ダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラダラ…(中略)


まったく関係ありませんが、しばらくの間、林田健司さんの「ダラダラしようよ」をお聞きください。




(中略)ダラダラダラダラダラダラダラダラとワケわからないことを話すからさ。案の定、能力で操られちゃっても、自業自得のバカ女にしか見えなくて1ミリも同情できないのです。まぁ、「逆上して冷静な判断が~」とか言い訳もできなくはないけど、ごめん、そんな優しさは持てません (ノ∀`) ムリデス 石原さとみさん自身は重婚したいほど好きなだけに(奧さんに読まれたらアウトな文章)、本当に可哀相でしたな…。

その他、「スポンサーであるブシロードのために入れたヴァンガード要素の無理矢理具合」とか「後でスタンガンを使うための『ギターの修理屋に強盗が入った』という不自然な設定」とか「あの高さから落下したら、いくら終一が下でも赤ん坊も大ダメージだろ(これは「超能力者」もそうだけど)」とか「あのタイミングでスパに行くか?」とか「人間だらけの劇場にノコノコ行く終一の愚かさ」とか、おかしなところを挙げるとキリがない。

いや、「超能力者」だって変なところは多いものの、まだ“勢い”があったから許せたんですよ。ところが、今作はダラダラしてて大して上手くもないくせに「生きろ」とか面倒くさいことを上っ面で主張してくるからマジ不快。最後の“不自然な螺旋階段”は「DNAを表していて~」とか、“落下シーンのしょぼさ”は「イメージです (o^-')b」的なことだったりするのかもしれないけど、ハッキリ言って、超どうでも良い。オープニングタイトルが「MONSTER」で、最後に出てくると「MONSTERZ」になる“意味深”なムードもさ、「そういうドヤ顔を見せる前に、最低限、観ている人を納得させるレベルのクオリティの作品にしてくれないかな」としか思えなかったです。

って、文句まみれですが、好きなところもあって。役者さんの演技自体は悪くなかったし。川井憲次さんの音楽も良かったし。劇場での飛び降りシーンも迫力があったし。アクションも全体的に頑張ってたし。川尻達也さんの襲撃は結構怖くてグッときたし。「AKIRA」のアニメコミックを持っていたのも、「“鉄雄を止めようとする金田”的な存在を求めていたのかな… (´・ω・`)」と考えるとアリな気がするし(ただ、母親が超能力を持つ我が子に与える本ではないような)。

とは言え、基本的にはかなりキツかったというか、「なんでこうなっちゃったのカナー (・ε・) ウーン」と。「超能力者」だってそんなにスゴい作品じゃないだけに、逆にここまでダメな映画になるとは思わなかったんですよね…。本当にね、邦画でありがちですけど、いい加減、緊迫した状況でダラダラと話すのは止めてほしいものです。もしかすると元ネタを観てない人や役者さんのファンだったら楽しめるのかもしれませんが、僕は全然オススメしません!(o^-')b オシマイ




リメイク元の韓国映画。僕の感想はこんな感じ



中田秀夫監督作。貞子のシーンには、そりゃあビビリましたよ。



ノベライズを貼っておきますね。評判は良くなさそう…。



川井憲次さんによるサントラ。最近、売れっ子ですな~。



劇中にも出て来たヴァンガードのコラボカードみたい。



「超能力者」の時も連想した惣領冬実先生の漫画も貼っておきますね。



M・ナイト・シャマランの映画の中では、結構好きな方でございます。

「フエルサ ブルータ(FUERZA BRUTA)」を観に行った時の覚え書き

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※今回の記事は、アダルトで不道徳な内容が含まれており、そういうのが苦手な人は高確率で不快になると思うので、読まない方が良いです。

「チケットが1枚余ったから、一緒に行きませんか?」

漫画や小説、映画など、あらゆるフィクションで使われているこの台詞、実践したことがある人はどれほどいるのでしょうか。僕は言ったことも言われたこともなかったんですけど、まさかこの年になって言われるとは!∑(゚Д゚) ビックリ 先々週、取引先の女性Kさん(仮名・44歳)と仕事の打ち合わせをしましてね。まぁ、順調に終わったワケですが、帰ろうとした際、彼女から冒頭の台詞を言われたのです。

旦那と一緒に「フエルサ ブルータ(FUERZA BRUTA)」へ行く予定だったのに、仕事で都合が悪くなったそうで。他の友人もダメだったため、僕に白羽の矢が立ったということですが…。「W不倫か ( ̄ー ̄) ニヤッ」と。だってさ、いくらそれなりに親しいとは言え、取引先の相手(しかも男性)を2人っきりでイベントに誘いますか? これは彼女も相当な覚悟で誘ってきたに違いないと思って、蒸着並みの速さで快諾ですよ。

年上の女性(ひと)との不倫ーー。そんな大人の階段を一気に駆け上ることになるとは思わなんだ。現在、セックスレス4年目に突入していて、公園でふと見かけた裸像にすら反応してしまいそうなほど高まっているにも関わらず、今まで恋愛対象として見ることがなかったKさんですが、よくよく見れば“好みのタイプ”と言っても過言ではない気がしないでもないと思わないでもない印象(失礼な文章)。これで仕事がこじれたら…と考えると微妙な気持ちになりますが、それはそれ「これも悪くない ( ´_ゝ`)」と若干“上から目線”な雰囲気で、先日、赤坂駅で待ち合わせて、「フエルサ ブルータ(FUERZA BRUTA)」を観てきました。


僕の気持ちを代弁するグレート巽の画像を貼っておきますね(「餓狼伝」第6巻より)。
これも悪くない


スゲー面白かったです!ヘ(゚∀゚*)ノ 「オールスタンディングで移動しながら観る」「上にプールが出てくる」程度の予備知識しかなかったんですけど、確かに世界中で上演されるだけはあるなぁと。前に宇多丸師匠やジェーン・スーさんがラジオでこのイベントのことを話していた時、具体的にどんな内容なのかはあまり触れなかった印象だったんですが、確かに言葉で説明するのは面倒くさい感じでして。とりあえずこの日は「撮影OK!(o^-')b ユルス!」だったので、適当に作ったGIFを貼っておきますね↓


大体こんな感じでしたよ…って、伝わりますかね。
フエルサ ブルータ


「FUERZA=力」「BRUTA=ケダモノ」ということなんですけど、「原初の力」と考えると納得がいくというか。「考えるな、感じろ」という言葉が実にピッタリなイベントじゃないでしょうか。イベント終了後、パワードコーヒーをもらえたのも非常にうれしくて、誘っていただいたKさんには心から感謝した次第。


パワードコーヒー、本当はケースで買って応援したいところなのですが…。
パワードコーヒー


チケット代は受け取ってもらえなかったので、その後は僕が“高めの寿司屋”で奢ることになってましてね。フフフ、どんな“お誘い”が来るのかと、前羽の構えで待ち受けていたんですが…。仕事の話ばかりでまったく何もなかったから超ビックリ!Σ(゚д゚;) ナンデスト! ちょっと待ってよ、僕とあなたは「ステイ・フレンズ」ライクに「セックスしても取引先。それが2人のハッピールール?」的な関係になるんじゃなかったのーー?

ってね、どうやらKさんったら、文字通り、「“チケットが余ったから誘った”だけだった」様子。そうよね、冷静に考えれば、仕事の打ち上げで、普通に2人で飲んだりもしてたものね(苦笑)。うん、よくよく見れば、そんなにタイプじゃなかった(酷すぎる文章)。その週の土日は、他に類を見ないほど奧さんに優しく接する僕がいた…ということは書き残しておきましょう。


なんとなく僕の気持ちを代弁する加藤清澄の画像を貼っておきますね。
いい夢見させてもらった


ということで、伝えたいことは2点。まず、「フエルサ ブルータ」は非常に面白いイベントであり、チケット代は高いけど、「体を使った表現に興味がある人は必見」ということ。そして、恐ろしくベタな話ですが、「夫が急に優しくなった時は“何か”があった場合がある」ということ。本当にこんなゲスな文章を書いちゃって恐縮なんですが、つかの間の夢を見たのさ…(遠くを見つめながら)。


なんとなく名曲「スローバラード」を貼っておきますね↓




おしまい (´・ω・`)





先週の備忘録(2014/6/17~6/23)

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さて、毎週火曜日は備忘録ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いてみますね↓


そういえば「GALACTICA/ギャラクティカ」を見終わりました
「僕だけがいない街」、面白いね
「フエルサ ブルータ」を体感してきた件
自分で修理をしたらMP3プレイヤーが直って良かった!
星野源さんが「スーパー・スケベ・タイム」だったとは… (`Δ´;) ヌゥ
土日は驚くほどの優しさで家族サービスに徹しました (o^-')b
最終回でトッキュウ6号の「死に場所」が現実になりそう…と妄想してフライング涙



先々週に仕事が一段落して、現在はそれなりに時間が作れる感じ。とは言え、やりたいことが非常に多いため、結局、睡眠不足になっているってのは、本当に残念な話ですな ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ 先日、今さらながら見始めた「GALACTICA/ギャラクティカ」がやっと終わって、奧さんが友だちから借りて来た「僕だけがいない街」も一気に読んで、その他のDVDもいろいろ観て…。今は佐世保小6女児同級生殺害事件のルポ「謝るなら、いつでもおいで」を読んでいたりします。


詳細は書きませんが、「GALACTICA/ギャラクティカ」はウワサ通りの面白さでしたぞ。




あと、先週はボタンが利かない&HDを認識しなくなっていたMP3プレイヤーをメーカーに持ち込んだら、「“開けるだけ”で15000円かかる」と言われまして。保証期間は過ぎているため、お金がかかるのは承知してましたけど、15000円も払うならさすがに新品を買った方が良いじゃないですか。とは言え、そんなお金もないため、捨てる前に自分で中を開けて、エアダスターと適当なクリーナーで掃除。スイッチがバカになっていた部分を木工用ボンドを固めたりしてみたら、直った!Σ(゚д゚;) ビックリ! いや、こんな風に上手くいくことはそうそうないとは思いますが、「男は度胸 ! 何でもためしてみるのさ ( ´_ゝ`)」なんてフレーズが身に染みた…って、前にも同じような文章を書いてた!∑(゚Д゚) アラアラ


今ではすっかりフル稼働しているのでした~ (´∀`) トクシタキブン
直った!


ちなみに昨日は久しぶりに「タワレコ渋谷洋楽第二企画室」に行ってきました。30分ほど遅れて到着したんですが、スゲー面白かった!ヽ(`Д´)ノ 今回で5回目だったと思うんですけど、すでに完成系に達している印象。「星影JUKEBOX」が好きだった方なら、間違いなく満足できるのではないでしょうか。イベント終了後はマジで超上機嫌であり、高橋芳朗師匠に話しかけようと思ったら関係者の人とお話しているからスムースに断念するほどでしたよ(なんだそれ)。本当に楽しかったので今回は奮発して、Tacocatの「Nvm」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」のサントラバニラビーンズ「きっといい場所/絶対パンティーライン」星野源さんの「蘇える変態」など大量購入しちゃいました (ノ∀`) テヘ まだ「小数点花手鑑」を聴いてるんだけどなぁ。


「タワレコ渋谷洋楽第二企画室」渋谷のタワレコで第2・4月曜日におこなわれているのです。
タワレコ

たくさん買っちゃったけど、後悔はしてないぜ!
散財!


それと書いておきたいのが、先週のタマフルの話。あの星野源さんが「スーパー・スケベ・タイム」というラジオネームでKOKOUとラップジングルに採用されていたんだから、マジで驚いたというか。今後は同じリスナーとして応援しようと強く思いましたよ(で、とりあえず著書を買ってみた)。あと、久しぶりの放課後ポッドキャストの59分40秒あたりで、しまおまほさんが「実は三角絞めさんだったとか~ 川`∀´)」みたいなことをおっしゃっていて、ヤレヤレムードが漂っていましたが…。僕の身長190センチ体重96キロという“無駄に大きい体”を考えるならば、実は「闘士ゴーディアン」的に中で星野源さんが操縦している可能性も捨てきれないのではないか…って、無駄な文章を書いちゃいましたな ┐(´ー`)┌ ザンネン


こんな感じで本当は僕が星野源さんの可能性も…って、しつこいね。




さて、今週は水曜日に渋谷のアシパンにて「タマフル・トップ5オフ会」がありまして。僕的には、この東京砂漠において“同好の士”と好き勝手なことを話せる大事なイベントということでね、当然ながら参加予定でございます。興味がある方は気軽に来てみてくださいな。以上、先週はこんな感じでした。ではでは~。







2014年7月公開で観たいと思っている映画の覚え書き

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毎月最後の水曜日は、来月公開の「観たい映画」を書いておくということなんですが、しかし。なんとなく火曜日の今日、僕が2014年7月公開で観たいと思っている映画を貼っておきますね↓


※◎は「絶対観る」、○は「一応観たい」、△は「興味ある~」って感じです。

7/5
オール・ユー・ニード・イズ・キル ◎
マレフィセント ◎
アイアンクラッド ブラッド・ウォー ◎
消えた画 クメール・ルージュの真実 △
革命の子どもたち △
ザ・バッグマン 闇を運ぶ男 △
DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う? △


7/12
リアリティのダンス ◎
太秦ライムライト ○
ダイバージェント △
ジゴロ・イン・ニューヨーク △
マイ・リトル・ヒーロー △


7/19
劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯! ◎
烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS ◎
マイ・ブラザー 哀しみの銃弾 △
複製された男 △
なまいきチョルベンと水夫さん △
ママはレスリング・クイーン △
靖国・地霊・天皇 △
思い出のマーニー △
レッド・スカイ △


7/26
GODZILLA ゴジラ ◎
Z~ゼット~果てなき希望 △
ダバング大胆不敵 △
ヴァンパイア・アカデミー △
みんな生きている~飼い主のいない猫と暮らして~ △
あなたがいてこそ △




6月の公開作に僕好みの映画がモリモリ状態だったせいか、7月はそうでもない感じ。いや、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」「マレフィセント」ライダー&戦隊映画の前売り券は購入済みだし、当然ながら「GODZILLA ゴジラ」も観るし、アレハンドロ・ホドロフスキー監督の新作も絶対足を運ぶけどさ、肉体派アクション作品がないというか。なんか盛り上がらないんですよね… (´・ω・`) ウーン


今夏の目玉作品である「GODZILLA ゴジラ」の予告編を貼っておきますよ↓




まぁ、強いて挙げるのなら、あの「アイアンクラッド」の続編「アイアンクラッド ブラッド・ウォー」が気になるところ。前作では欲求不満妻イザベラに超イライラさせられたものの、アクション&バイオレンス描写などはなかなか良かったので、あの女が出てこないのなら、今度はスムースに楽しめるような気がしないでもないのです (´∀`) ウフフ


ということで、「アイアンクラッド ブラッド・ウォー」の予告編です↓




それと、キネカ大森で7/5(土)から2週間開催される<夏のホラー秘宝まつり>にも足を運びたいと思っております。本当は全部コンプリートしたいんですけど、絶対無理なので(「スケジュール的に厳しい」とか以前に「マーターズ」とか二度と観たくない気持ちが強い)、とりあえず「エクソシスト・キルズ」「マウント・ナビ」だけでも観られれば良いかなぁ。うん、これはちょっとテンションが上がってきたカモ (・∀・) タノシミ!


ということで、<夏のホラー秘宝まつり>の予告編を貼っておきますね↓




名画座系では、まず6月に引き続いてのシネマヴェーラ渋谷《チバちゃん祭り -Sonny Chiba A Go Go!-》には行っておきたいですな。他には、新文芸座で7/31(木)から8/2(土)の「ドラッグ・ウォー 毒戦」「新しき世界」早稲田松竹で7/26(土)~7/28(月)の「けんかえれじい」「東京流れ者」キネカ大森で7/19(土)~7/25(金)のパラダイス3部作、7/26(土)~8/01(金)の「プルガサリ~伝説の大怪獣~」「大巨獣 ガッパ」 などに行けたらいいかなぁ。以上、2014年7月公開で観たいと思っている映画の覚え書きでした。ではでは~。






Death Match デスマッチ(ネタバレ)

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※今回の記事は、映画の感想とは関係のない文章が多く書かれているので、気をつけて!
※今回の記事は、かなり気持ち悪い文章が書かれているので、気をつけて!



贔屓目【ひいき‐め】

ひいきをした見方。好意的な見方。
「どう―に見ても相手のほうが強そうだ」

                   (「デジタル大辞泉」より)


今から14年ぐらい前の話。基本的に僕はプロレスと総合格闘技が好きなんですけど、「知人が試合に出る」ということで、新日本キックの試合を観に行ったところ! その無骨なファイトスタイルで僕のハートを盗んだのが武田幸三選手。それ以降は、会場へ観に行って応援するようになって。当時、「好きなキックボクサーは?」と聞かれたら「武田幸三!m9`Д´) ビシッ」と即答し、「足尾銅山鉱毒事件を告発した政治家は?」と聞かれたら田中正造!m9`Д´) ビシッ」と答える程度には好きだったのですが…(一つ不要な文章)。負けが続くと応援するのが辛くなってきて、いつの間にか、会場に行かなくなってしまったのです。ううむ、我ながら冷たい男で恥ずかしいですな… (´・ω・`)


武田幸三選手がラジャダムナン王座を獲得した時の動画を貼っておきますね↓




だから武田幸三選手が役者に転身したというのは、非常に良いことだと思って。体を大事にしながら第二の人生を頑張ってほしいと心の中で応援していたのですが、なんと格闘アクション映画の主演を張るというのだから、ビックリですよ。近年の日本人キックボクサーの主演作といえば、前田憲作さんの「ろくでなしBLUES」魔裟斗さんの「忍者」などが浮かびますが、これはやはり「観に行って応援しなければ!ヽ(`Д´)ノ」と、昨日、シネマート新宿に行って来ました。


シネマート新宿が入ったビルの1Fにはポスターが貼ってあったんですが…。
シネマート新宿

「いよいよ終了」「6/27(金)まで」って、6/21(土)に公開されたばかりなのにぃ (ノω・、) アンマリダ...
今週末まで!?

ロビーには新極真会緑健児代表からのお花が届いてました。
緑健児代表からお花が!

武田幸三さんのサイン入りポスターも展示中。警備は手薄のようだな…(不穏な文章)。
サイン入りポスター

昨年リリースされたDVDも販売されてました。やべぇ、買ってなかった!∑(゚Д゚)
DVDも販売中














Death Match デスマッチ

デスマッチ

2013/日本 上映時間92分
監督・脚本:アーティ・モーガン(室賀厚)
出演:武田幸三、エル・ベラスコ、アルビン・アンソン、マクシーン・マンバ、アリ・ファワズ、ケニオン・マーティン、クーヤ・マンザーノ、江原シュウ、アルマリオ・レアル
パンフレット:なし
(あらすじ)
夫の暴力に苦しむ人妻リサ(エル・ベラスコ)を助けようとして、誤ってその夫を殺してしまった元傭兵のジョー(武田幸三)は、6年の刑期を終えて出所する。リサが夫の残した借金に苦しんでいることを知ったジョーは、リサの兄ブライアン(アルビン・アンソン)とコンビを組み、ストリートファイトに出場。金を稼いでリサの借金を清算しようとするが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


「超僕好み!ヽ(`Д´)ノ」と思いましたよ。


一応、ジャック・ハンマーがアレクサンダー・ガーレンを観た時の画像を貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-好ミノタイプダ


僕だって数多くの格闘アクション映画を観てきた男。この作品のクオリティがそんなに高くないなんてことは十分承知していて、当ブログの読者に対して「絶対観てよネ!(o^-')b ヤクソクダヨ!」なんて文章は決して書けないのですが、しかし。さまざまな要因により、「傑作!」と名高いコーエン兄弟の最新作「インサイド・ルーウィン・デイビス 名もなき男の歌」と並ぶほどの点数を付けてしまったのだから、不思議な話。

というか、まず、物語が恐ろしいほどにストライクでして。誰にでも好きな「定型化されたストーリー」ってあるじゃないですか。例えば僕は、「ある武術の達人が格闘トーナメントに出る話」とか「弱かった青年が修行を得て強くなる話」とか「荒廃した暴力的な世界で格闘技術をフルに生かしてサバイブする話」とか「理由(わけ)アリの脱獄囚がシングルマザーを巡って田舎町の権力者と争う話」とかが大好物なワケですよ。

で、「シングルマザーのために地下格闘技の試合に出る話」も心底愛しており、今回の映画はモロにその系譜。「元傭兵のジョーがたまたま訪れたレストランで、DV夫の暴力を止めたら、つい殺害してしまう→服役→6年後、夫が遺した借金を抱えて苦しむシングルマザー・サラのために、地下試合に挑む!」という流れだけで、すっかりハートを掴まれちゃったのです… (´Д`;) ハァハァ


ブラリと立ち寄ったレストランの厨房で繰り広げられる暴力! それをジョーは止めるのですが…。
クズすぎるDV夫

並み外れた戦闘力を有していたため、DV夫は死んでしまうのです。雨なのがベタだけどグーだよね (o^-')b グー
事件の日はいつも雨

6年の時が経ち、ジョーが出所してみると、リサはDV夫の借金を抱えているわ、クズな兄にたかられているわと、散々な状況。
借金を抱えていました

意を決して、ジョーは地下格闘技の世界に身を投じるのでした。
地下試合に出場!


さらに、幼い息子ケン(アリ・ファワズ)との交流描写や、主人公が古傷を抱えている設定も完備。終盤には「親子を人質にされて八百長試合を持ちかけられる」なんて展開まであって、「この映画、僕が出資して作ったんだっけ? (・ε・) イツノマニ?」と錯覚するほど。クライマックスは「改心したブライアンが命を賭けて妹と甥っ子を救出→息も絶え絶えなジョーにケンが駆け寄って『「諦めちゃダメだ」って言ったのはおじさんじゃないか!ヽ(;´Д`)ノ』と励ます(伏線アリ)→発奮したジョーが“ローリングかかと落とし”で試合に勝利!」って感じなんですが、もう涙で画面が見えなくて… (ノДT) 最後、サラとブライアンが不幸なしがらみからやっと解放されたということで、1人旅立つジョーの姿も実に男気ムンムンで感動的でしたね…(しみじみ)。


ジョーったらケンと触れ合ったりするんですが、こういう“情”が弱点になるのは世の常。
子どもとの触れ合い!

親子を人質にとられてしまい、「試合に負けろ」と脅されてしまって…。
2人が人質に!

ジョーは最強の刺客にボコボコにされてしまうのです。ちくしょう、卑怯だぞ!ヽ(`Д´)ノ
苦戦!

ところが、クズだったブライアンが改心して2人を救出→駆けつけるケン→闘志を燃やすジョー!
駆けつける子ども!

ラストは“ローリングかかと落とし”(「プロ・スタ」の“16文チョップ”風の技)で勝利するのです。
16文チョップ

そしてブライアンとの友情を確かめ合って、1人旅立つというね…。なにこの良い映画!ヘ(゚∀゚*)ノ ダイテ!
生まれる友情


脚本は“この手のジャンル映画”にしては予想以上にしっかりしていた印象。例えば「諦めるな」とか「シケたツラが見える」といった台詞の使い方はなかなか上手かったのではないでしょうか。クズ兄ブライアンの「アメリカで人を騙して逃げてきた」という過去を後半に絡めてくるのも悪くないなぁと(まぁ、マクシーン・マンバ演じるボス・ナオミが寛大すぎではありますが)。あと、舞台がフィリピンなのも、あのぐらいの地下試合が実際におこなわれてそうな雰囲気があって、僕的にはスゲー良かったです。

役者さんに関しては、主演の武田幸三さんは“全編英語劇”というのが功を奏したのか(多少台詞がぎこちなくても、仕方なく見える効果があったと思う)、非常に渋くてカッコ良かったです。アクション的な動きも頑張ってましたな~。シングルマザー・リサ役のエル・ベラスコも良い案配に“薄幸”していて、最高でした。兄ブライアンも良い感じにクズだったし、敵役もちゃんと卑劣な雰囲気が出ていて、全体的に良い配役だったと思いました。


この人の幸薄そうなムードはたまらなかったです。
リサ(エル・ベラスコ)

クズ兄ブライアン。終盤、ちゃんと“イイ奴”になってましたよ。
兄ブライアン(アルビン・アンソン)


とは言え、本当に残念だったのが、ごめんなさい、肝心のアクション演出がダメなんですよね… ('A`) まず、技術的なところでは、誰もが気付くと思うんですが、効果音が酷い。音が派手すぎてコントっぽいし、動きと合っていなかったりするし…。普段はあまりそういう部分に気付かないで観ちゃってますけど、それって恵まれているんだなぁとあらためて思いました。それと、モロに“当たってない画”もいくつかあって、そういうのも超ガッカリ。

そして、これは“好み”の部分ではありますが、オールドスクールな格闘アクション”なんですよね…。武田幸三さんがヒジやヒザを使うシーンは工夫が感じられて素晴らしかったんですけど、寝技があまりにも出なさすぎ。こういう地下格闘技モノで今どき立ち技オンリーって、さすがに萎えますよ。ラスボスがMMA出身という触れ込みだから期待してたら、少ししかやらないしさぁ…。


こういうシーンは1回しかないのです。
寝技は少なめ


それと、これは期待しすぎたのかもしれませんが、「“元傭兵”という設定=もっとえげつない技を仕掛けるのかと思っていた」ので、そういう要素がゼロだったのは心底失望。つーか、試合自体、全然デスマッチじゃないしさぁ。僕的にはドラマ部分に凄まじくハートを強打されていただけに、本当に本当に本当に残念だった…のだけれども!

主人公ジョーの“古傷のためにクスリを飲む=目が悪くなる設定”とか、現役時代、片目がほぼ見えていない状態で戦っていた武田幸三さん自身を思わせるようでね。ハッキリ言って、途中からずっと泣きながら観ていたのです。苦戦している場面では、K-1でなかなか勝てなかったころとかが重なったりして、危うく声を出して応援しそうになるほどであり、もうね、アクション演出がダメだっていいの。彼の勇姿を大画面で観られるだけで十分。それだけで十分だったのです…。


ということで、素敵すぎる武田幸三さんの画像を貼っておきますね。
武田幸三


「贔屓目」と言われれば、Exactly!m9・∀・) ビシッ」としか答えようがないワケですが、まぁ、いいじゃないですかぁ~(突然、馴れ馴れしく)。そんなに熱心にはオススメしませんけど、僕個人は非常に満足いたしました。昔、武田幸三さんにお世話になった人なら、劇場に足を運んでも良いんじゃないかしらん。一応、猫が出てくるので、渡まち子さんにもチェックしてほしいところです。ちなみに上映終了後、なんとロビーにご本人がいて、写真撮影などに気軽に応じてたんですが…。僕は心に負い目があったのでね、そのままその場を立ち去ったのでしたーー (ノД`) ナニコノオチ




昨年リリースされた総決算的なDVD。ああん、早く買わなくちゃ… (´Д`;) カネナイケド



アーティ・モーガンこと室賀厚監督作。当時、小沢仁志さんを主演に抜擢した姿勢は好き。



室賀厚監督による前田健作さん主演の2作目。観たけど、全然記憶に残ってない…。



魔裟斗さん主演の香港映画。これも観たのに、全然記憶に残ってない…。



似たような話のジャン=クロード・ヴァン・ダム主演作。さっさとBlu-ray出せ!ヽ(`Д´)ノ








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