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15時17分、パリ行き(ネタバレ)

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15時17分、パリ行き



原題:The 15:17 to Paris
2018/アメリカ 上映時間94分
監督・製作:クリント・イーストウッド
製作:ティム・ムーア、クリスティーナ・リベラ、ジェシカ・マイヤー
製作総指揮:ブルース・バーマン
原作:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン、ジェフリー・E・スターン
脚本:ドロシー・ブリスカル
撮影:トム・スターン
美術:ケビン・イシオカ
衣装:デボラ・ホッパー
編集:ブル・マーレイ
音楽:クリスチャン・ジェイコブ
出演:アンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーン、ジェナ・フィッシャー、ジュディ・グリア、レイ・コラサニ、P・J・バーン、トニー・ヘイル、トーマス・レノン、ポール=ミケル・ウィリアムズ、ブライス・ゲイザー、ウィリアム・ジェニングス
パンフレット:★★★★☆(820円/インタビューにタメになるコラム6本、対談と盛りだくさん!)
(あらすじ)
2015年8月21日、オランダのアムステルダムからフランスのパリへ向かう高速列車タリスの中で、銃で武装したイスラム過激派の男が無差別殺傷を試みる。しかし、その列車にたまたま乗り合わせていた米空軍兵のスペンサー・ストーンとオレゴン州兵のアレク・スカラトス、そして2人の友人である青年アンソニー・サドラーが男を取り押さえ、未曾有の惨事を防ぐことに成功する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


「クリント・イーストウッド監督の最新作だから観なくっちゃ!(*゚∀゚)=3 ムッハー」なんて思ったワケではなく。予告編に興味深いシーンがあったのと、愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったこともあって、3月1日=映画の日、TOHOシネマズ新宿で2回観て来ました。なんで同じ日に2回も観たかと言えば、超感動したからだYO!ヽ(TДT)ノウワァァァン! いや、スゲー舐めてた分、予想外の大ダメージというか。たぶん今までに観たクリント・イーストウッド監督作の中でも1・2を争うぐらいに好きな映画になったのだから、映画鑑賞というのは面白いもの、ですな(知った風な口調で)。


午前中に5番スクリーンで観て…。


夜の最終回、同じスクリーンで2回目を観たのです。どちらもほぼ満席でしたよ。



お話を簡単に書くと、「幼いころから仲良しだった3人組が、すっかり大人になってヨーロッパへ旅行して、アムステルダムでハードに拷問された素敵な夜を楽しんでから“15時17分発パリ行きの高速国際列車タリス“に乗り込んでみれば、銃を乱射する男に出くわしたので、見事に制圧&人命救助して、みんなに褒められました (´∀`)(´∀`)(´∀`) ヤッタネ!」ってな調子。観る前は、「テロ事件当日の様子を様々な乗客の視点から描くのだろうよ… (`Δ´;)」などと思っていたんですが、そんなことはなく。銃を乱射することになる男アイユーブ・ハッザーニが列車に乗り込むオープニングから、途中途中で“事件”の映像も挿入されながらも、基本的には「仲良し3人組の青春模様」がずっと描かれるから、結構ビックリいたしました。


主人公は3人。1人目は、ミリオタのスペンサー。アメリカ空軍の救急救命士でして。


2人目は、州兵のアレク。スペンサーの隣の家に住んでいて、小学校からの親友なのです。


3人目は、大学生のアンソニー。タイトル後はこいつのナレーションが入ります。


この3人の幼いころから…。


アムステルダムのクラブでハメを外して、二日酔いになる姿まで見せられるというね。



だが、それがいい。本作は2015年8月21日に発生した「タリス銃乱射事件」を扱っているワケですが、予告編でも映る「銃を持つ犯人に向かってスペンサーが突進する」場面の後に起きたのは、「引き金を引いたら不良弾薬だったので発射されなかった」という“2000発に1つあるかないかの奇跡”でして。とは言え、これって普通に事件だけを描いている中で見せられたら、「へー、そんなことが起きたんだ (゚⊿゚) ヨカッタネー」ぐらいの気持ちだったと思うんですけれども。「幼いころからサバゲーなどを通じて銃に親しんでいた」とか「アレクとスペンサーが軍隊に入った」とか「ボールペンで立ち向かおうとした」とか「応急処置を学ぶシーンで“首を負傷した場合”について教官から『独創的な方法を考えろ』みたいなことを言われていた」とかとか、彼らの人生を観て来たがゆえに、あの“奇跡”がさまざまな積み重ねが呼んだ“必然”に見えた…って、伝わりますかね。


予告編を観るとスゲー気になるこの場面、不発というオチだったり。



それに、昨今は「アメリカで軍隊に入るのは低所得者」というイメージがあって、いわゆる“頭が良い方々”にバカにされがちじゃないですか(って、これ自体が“僕の偏見”でもあるんですが…)。ただ、スペンサーやアレクを幼いころから描いて見せることで「軍人だって“普通の若者”」ということがよく伝わってきたというか。スペンサーの部屋に「フルメタル・ジャケット」「硫黄島からの手紙」という「軍隊、最高!ヘ(゚∀゚*)ノ イエーイ!」とはほど遠い作品のポスターが貼ってあったのは、「銃器や戦争に興味があっても、それはそれ!m9`Д´) ビシッ」という監督のメッセージだと思うんですよね。


部屋のポスターが「硫黄島からの手紙」だったことには意味があると思うのです、たぶん。




ううむ、ごめんなさい、何を書きたいのか混乱してきましたけど(汗)、要は、3人の幼いころや日常を見せられたことで、「事件というのは、誰もが突発的に巻き込まれるもの」という現実をあらためて自覚しただけでなく、「誰もが“良いこと”ができる可能性を持っている」ということを思い出させられたというか(いや、もちろん軍人が2人いたから制圧できたとも思いますが、軍人としての彼らはドジッ子だったり、落ちこぼれだったりと、決して優秀じゃない)。作品の毛色は違うけど、先々月に「8年越しの花嫁 奇跡の実話」を観た時の気持ちに少し近くて、「大切なのは“良く生きること”なんだな… (ノω・、)」なんて思わされてね、深く感動した次第。


ちなみに、パンフを読むと犯人側の事情も興味深かったんですが、話がブレるので描かないのは仕方なし。



それにしても、イーストウッド監督はスゴいですな。オリジナル脚本より企画が通りやすいからなのか、イーストウッド監督作に限らず、昨今は実話ベース映画が増えている印象でして。とにかくラストに本人映像が流れる演出が多くて、それが「世界まる見え」っぽく感じられて辟易することも少なくなかったんですけど、とうとう「自分自身を演じさせる」という究極の再現ドラマに足を踏み入れるとは… (`Δ´;) ヌゥ とは言え、スペンサーはちょっと変わった人だし、アレクは寡黙なキャラだし、アンソニーは気が利いた男だったりした上に、3人とも自分自身を演じるからなのか、演技は実に自然であって。しかも、鑑賞後にパンフを読んだら、撃たれた人まで本人が演じていたから、「そこまでやるか!Σ(゚д゚;)」と感心いたしました(その奥さんも本人)。もう87歳だそうで、ここに来てこんなチャレンジングな映画作りをするなんて、マジで尊敬するというか。次回作が非常に楽しみだと思ったり。


ラストは実際の表彰&パレード映像が流れてましたが、本編とまったく違和感がなくて面白かったです (・∀・) ソリャソーダ



一応、気になった部分を書いておくと、「そのすぐ後にパリ同時多発テロ事件が起きたことを考えると微妙に興を削がれる」といったことだけではなく。正直、「予告編で期待したこと」が描かれなかったのは残念だったなぁと。というのは、僕は「銃を持つ犯人に向かってスペンサーが突進する」場面を観た時、「素手の人間がどうやって銃弾を防ぐのか?」が観られると思ったのです。僕ら人間は銃器に対してあまりにも無力ですけど、だがしかし。軍人なら“何らかの対処法”を学ぶのではないか? 僕的には「振り上げた右腕を盾にして防ぐのでは?」と考えたものの、犯人が持っている銃器を見る限り、それは無理っぽい(腕がちぎれそう)。で、実際に観てみたら“単なる不発”だったので、結構ガッカリした…なんて、驚くほどどうでも良い文章を書いてゴーメンナサイヨ!( ゚д゚) ゴーメンナサイヨ!


福本伸行先生によると、手によって銃弾を防ぐことは不可能ではないとか(銀と金」より)。


となると、ストーンはこの右手で弾丸を防いだのではないか?


さらに半身で急所を隠して念能力を使えば、もはや銃では止められない…って、すみませんでした(「HUNTER×HUNTER」より)



何はともあれ、「シングルマザーの家庭」「大男」「坊主頭」「罰で腕立てをさせられる」「柔術が好き」などの要素により、スペンサーにスゲー感情移入しちゃったのもあって(訓練シーンも良かった!)、微妙に長い観光シーンの数々も「お前ら、ハメ外しすぎだゾ (´∀`) ンモウ!」と楽しんじゃったぐらいに、自分でも不思議なほど大好きな映画だったというか。なんかね、「良く生きよう」と思わされましたよ。まぁ、「テロリストに立ち向かう」のは無理だと思いますが(汗)、「困っている人がいたら助ける」ぐらいは心掛けられたらいいのにな、そうだったらいいのにな (・ε・) オシマイ




事件を取り上げたノンフィクションでございます。読もうかなぁ。



クリント・イーストウッド監督の前作。僕の感想はこんな感じ



スペンサーの部屋に貼ってあったポスターの映画、その1。



スペンサーの部屋に貼ってあったポスターの映画、その2。



そして現在、僕の部屋に貼ってあるポスターの映画…って、関係ないな!Σ(゚д゚)







パディントン2(字幕版)(ネタバレ)

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※今回の記事は、この映画が好きな人はイヤな気持ちになる可能性があるので、気をつけて!

<僕が本作を観るに至った、どうでも良い経緯>

2016年に公開された前作は、とても良い出来でしたよね。まぁ、「熊は熊」という偏見が拭えなかったので70点にしましたが(酷い採点基準)、「家族で観たいナー (´∀`) ウフフ」なんて思ったりした僕ですよ。レンタルが始まって少し経ったぐらいにDVDを借りて、娘のマナ子(仮名/当時5歳)に観せたんですが…。なんと「パディントン、嫌い!川`Δ´) ファック!」という予想外の反応だったから、結構ビックリしました。

僕のパディントンに対する目線はこんな感じ(「刃牙道」より)。
熊は熊

彼女的には、パディントンが繰り広げるドタバタコメディシーンがふざけた破壊活動に見えて不愉快だった様子。まぁ、確かにそう感じなくもないけど、せっかく良い出来の映画なのになぁ (・ε・) ウーン とは言え、そうなると僕も一気に興味がなくなったというか、「まぁ、別にそこまで好きじゃないしな」と思って、続編はまったく観る気がしなかったんですが、しかし。劇場で予告編を観たら、僕がファンであるジャン=クロード・ヴァン・ダムの“伝説の動画”「The Epic Split」のオマージュシーンが流れるではありませんか!Σ(゚д゚;) ナンデスト!

予告編で流れたこのシーンは…。
JCVDへのオマージュ

どう見てもこの動画のオマージュだし、違うと言い張る奴は殺す(通報されそうな文章)。



2018年3月5日現在、「低く評価」している9066人に対して、この動画の何が不満だったのか問い詰めたい気持ちは置いておくとして。まさか、全世界的な人気映画の続編でヴァン・ダムへのリスペクトあふれる場面が用意されているなんて!(*゚∀゚)=3 ムッハー しかも、ここに至る流れを勝手に予想すると、「父親がヨガとかにハマッていて、その成果が活かされる」的なクライマックスの大事なシーンなんじゃないの? これはヴァン・ダムファンとしては観に行かざるを得ないということで、イギリス人の民度の高さに感心しつつ、前売り券を購入。仕事やら引っ越しやらが忙しくてなかなか足を運べなかったんですが、2月下旬某日、TOHOシネマズ日本橋にて、やっと鑑賞したのでした。

1番スクリーン、ほぼ満席だったり。公開から1ヵ月以上経つのに人気あるね〜。


ちなみに前売り特典は、「オリジナルキーチェーン」でしたよ。









パディントン2(字幕版)



原題:Paddington 2
2017/イギリス、フランス 上映時間104分
監督・脚本:ポール・キング
製作:デビッド・ハイマン
製作総指揮:ロージー・アリソン、ジェフリー・クリフォード、アレクサンドラ・ファーガソン、ロン・ハルパーン、ディディエ・ルプファー
キャラクター創造:マイケル・ボンド
脚本:サイモン・ファーナビー
撮影:エリック・ウィルソン
美術:ゲイリー・ウィリアムソン
衣装:リンディ・ヘミング
編集:マーク・エバーソン、ジョナサン・エイモス
音楽:ダリオ・マリアネッリ
出演:ヒュー・ボネビル、サリー・ホーキンス、ヒュー・グラント、ブレンダン・グリーソン、マデリーン・ハリス、サミュエル・ジョスリン、ジュリー・ウォルターズ、ジム・ブロードベント、ピーター・キャパルディ、ノア・テイラー
声の出演:ベン・ウィショー、イメルダ・スタウントン、マイケル・ガンボン
パンフレット:★★★★(720円/コンパクトながらデザインが素敵。ロンドンのアイコンマップも付いてる良いパンフ)
(あらすじ)
ペルーのジャングルの奥地からはるばるイギリスのロンドンへやってきた、真っ赤な帽子をかぶった小さな熊のパディントン。親切なブラウンさん一家とウィンザーガーデンで幸せに暮らし、今ではコミュニティの人気者だ。大好きなルーシーおばさんの100歳の誕生日プレゼントを探していたパディントンは、グルーバーさんの骨董品屋でロンドンの街並みを再現した飛び出す絵本を見つけ、絵本を買うためパディントンは窓ふきなど人生初めてのアルバイトに精を出していた。しかしある日、その絵本が何者かに盗まれてしまう事件が発生し、警察の手違いでパディントンが逮捕されてしまい……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


前作より好きでしたヨ (´∀`=) ウフフ


今回も等身大パディントンが展示されてまして。新宿バルト9のロビーや…。


ユナイテッド・シネマ豊洲などで見かけました。


なお、UC豊洲の併設カフェ「Breathe」では、コラボメニューがありましたぞ。



あらすじに関しては、Wikipediaにオチまで書いてあったので、それを読んでいただく…というのはさすがに手抜きでしょうな。まぁ、ザッと書くと、パディントンったら、100歳になるルーシーおばさん(クマ)の誕生日に「ロンドンの観光名所を扱った飛び出す絵本」をプレゼントすることで、ロンドン気分を味わってもらおうと思い立ちまして。バイトをしてコツコツと金を貯めていたものの、実はその絵本には財宝のありかがが記されていたため、落ち目の俳優ブキャナンが盗み出してしまったから、さぁ大変! 犯行現場にたまたま出くわしたパディントンが濡れ衣を着せられて投獄されてしまうのです。


刑務所に入ったパディントン。囚人服がピンクなのは、色つきの靴下と一緒に洗ったから。



だがしかし! 持ち前の親切心と“秘伝のマーマレード”の伝授によって、ナックルズを始めとする刑務所の荒くれ者たちのハートをキャッチ。そして、ブラウン一家に見捨てられたとカン違いして脱獄すると、ブラウン家の人々やナックルズたちの力を借りて、絵本を回収&ブキャナンを拘束して、無実だと証明されましてね。最後は、ブラウン一家と近所の住人の計らいによって、ルーシーおばさんがロンドンにやって来てパディントンは大喜びし、刑務所に入ったブキャナンは看守や囚人たちとミュージカルを歌い踊る…ってな調子でしたよね、確か。


クライマックスはパディントン&ブラウン一家が汽車を舞台にブキャナンと戦ってました。



とりあえず褒めるところだらけではあって。前作に引き続いてCGで作られたパディントンの実在感が素晴らしいのはもちろんのこと、今回は「飛び出す絵本」描写が素敵だし、悪役ブキャナンを演じたヒュー・グラントも面白かったし、ブラウン家の人々の“一芸”が活きるクライマックスも良かった。特に前述したヴァン・ダムのオマージュシーン、「父親がヨガを始めて〜」的な予想が当たったのもうれしかったなぁ。強いて足りないところを指摘するなら、できればエンヤ「Only Time」をBGMに流してほしかったし、どうせなら今作から父親役をヴァン・ダムに演じさせても良かった気がするんだけど、君はどう思う?(同意を得られなさそうな問い掛け)


この場面、そんなに長くはなかったけど、うれしかった… (ノω・、) グスン
JCVDへのオマージュ

もう一度貼りますが、元ネタはこれなのです↓




でね、今回、僕が最もグッと来たのは刑務所要素。そりゃあ「ブラッド・スローン」のような本格派刑務所ムービーと比べちゃうと相当ヌルいし、「プリズナートレーニング」を実施するシーンなどは皆無ですけれども。パディントンのマーマレードがキッカケとなって「美味しい料理を作る」という目標を持ったことで、受刑者たちがポジティブな団結をして、少し良い方向に向かう展開はね、我ながら「情緒不安定なのかな… (`Δ´;)」と思うほどに泣いてしまって。当然ながら、クライマックスにナックルズたちがパディントンを救いに来たシーンも涙が出たし、ラスト、収監されたブキャナンが楽しげに歌い踊るミュージカルシーンも「焦燥感や執着から解き放たれた姿」に見えて、「良かったねぇ… (iДi) ウェェェェ」と。なんか最近、本当にこの手の更生描写にスゲー弱いなぁと思ったりした次第。


なんとなくナックルズたちが登場する面会シーンの動画を貼っておきますね↓




ただ、残念ながら、心を許していないところもあって。パディントンというキャラクターは移民のメタファーになっていて、そこが評価されていたりもしますが、ごめんなさい、僕はそんなに上手くいってないと思うのです。だって、クマですよ? 前作の感想と被りますが、人間とは全然違っていて、ちょっとジャレついただけで人間の内臓を引きずりだすパワーを秘めた動物なワケで、まったく安心できない。さらに超能力を備えているのも憂慮していて、ナックルズに「にらみの目(hard stare)」を仕掛けた時は、今回こそ人間を殺すかと思ったので、前作同様、体温が上がる程度で終わったのは失望した…って、お前はこのシリーズ、もう観んな ( ゚д゚)、 ペッ


実は、ロビーにいたパディントンから僕は獣臭を嗅ぎ取っていた…って、どうでもいいね(「餓狼伝」より)。


パディントンがナックルズに「にらみの目」を仕掛けた時は…。


今度こそ「スキャナーズ」のように頭が爆裂すると思ったのになぁ (・ε・) チェッ




くだらない文章を書いてすみませんでしたーー (ノД`) ハンセイ 何はともあれ、普通にクオリティが高いファミリー向けコメディであり、ヴァン・ダムのオマージュもあったということで、とても楽しかったというか。僕は前作より好きでしたヨ (´∀`=) ウフフ 公開から1ヵ月半も経つのにまだ上映されているので、今さらですけど、興味がある人は観てみてくださいな。




ポール・キング監督による前作。僕の感想はこんな感じ



デジタル盤のサントラ。輸入盤もあります。



劇中に出てきた飛び出す絵本を再現したっぽい。洋書なので注意!



ムービーストーリーブックだそうな。



大好きすぎる刑務所映画。僕の感想はこんな感じ









先週の備忘録(2018/2/27~3/5)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓

火曜日、映画鑑賞→仕事→「か和もっち」
水曜日、仕事
木曜日、映画を4本鑑賞(「15時17分、パリ行き」は2回観た)
金曜日、仕事→映画鑑賞
土曜日、家の片付け
日曜日、朝8時台から映画鑑賞→家の片付け
月曜日、映画を2本鑑賞→仕事



仕事のことを書くと、非常に参ったことに、3月から僕が担当する予定だった案件が止まってしまって。だからといって暇というワケではないんですが、暇と言えば暇なので(どっちなんだよ)、ついつい映画を9本も観ちゃったというね (ノ∀`) テヘ その分、ブログを書く時間がない→感想がドンドン溜まっていくパターンであり、しかも今週もたぶん暇が確定→かなり観に行くことになるので、その対策を考えねばと思うんですが…。まぁ、面倒くさいので、現実から積極的に目を逸らす(a.k.a.何もしない)という対策を実行しようと思っております。


先週観た映画1本目は「コンフィデンシャル 共助」。悪くはなかったです (・∀・) スキヨ


で、2本目は「15時17分、パリ行き」。夜に2回目を観ました ( ;∀;) イイエイガダナー


3本目は「サニー 32」。スルーすれば良かったかな… (`Δ´;) キタコレ...


4本目は「ザ・シークレットマン」。勉強になりましたよ ( ´_ゝ`) フムフム


5本目は「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」。変な映画でしたな… (・ω・;) ウーン


6本目は「ブリムストーン」。面白かったけどさぁ… (´Д`;) ゲンナリ


7本目は「アバウト・レイ 16歳の決断」。考えさせられる映画でしたな… (´・ω・`) タイヘン


8本目は「ザ・メイヤー 特別市民」。それなりには好きです (o^-')b イイネ!


そして、9本目は「殺人者の記憶法 新しい記憶」。まぁ、愉快でした (´∀`) アラアラ



あと、火曜日の夜は、練馬の「か和もっち」へ。映画仲間のはちごろうさんや中さん、武蔵野館株主の凪さん(超美味しいブドウジュースをもらった!)、そしてヴァン・ダムさん(not 本人)が来てくれた上に、常連のまっちゃんがいたりして、例によって楽しく飲めましたよ (´∀`=) ウフフ ちなみに、この日初めて「か和もっち」から新居まで帰宅したんですが、前の帰り道より飲食店の誘惑が少ないため、飲んだ後に散財するケースが減りそうな気がします。


火曜日の「か和もっち」での飲食はこんな感じでございます。



土日は、妻子は予定があってお出掛けしたので、僕は家の片付けをしたり、映画を観に行ったりしつつ、夜は一緒に過ごしたんですが…。もうね、僕の本やらパンフやらDVDやらが多くて、まったく片付かないです… ('A`) ゲンナリ 月曜日は、「スリープレス・ナイト」の前売り券を使うには地方遠征しかない状況に追い込まれたことに気付いてダウナー状態に陥ったりしたんですが、しかし。たわわちゃんのおかげで尊敬するトミヤマユキコ先生に「パンケーキ」のブログを褒めていただいて上機嫌になったりと、テンションが乱高下気味だったことも記録として書き残しておきましょう。なんかね、一気に気力ゲージが上がって頑張る気分になれたので、トミヤマ先生はもちろんのこと、たわわちゃんにも感謝、ですな(知った風な口調で)。


この前売り券を消化するには、宮城、青森、長野、島根、大分、鹿児島に行くしかないのです… (`Δ´;) ゴゴゴゴゴゴ



さて、今週の予定を書いておくと、適当に仕事をしつつも、映画を11本観るつもり。ただ、そうなるとブログを書く時間が作れないんですが、もう前売り券を1枚たりとも無駄にしたくないので、今はなりふり構わず観に行くことにしているのです。で、金曜日は「か和もっち」「映画駄話会」があるので、早めに行って酒を飲みまくろうかなぁと。それと、雑な告知を書いておくと、映画仲間のグラビトン・ボルトさんが会社の先輩とやっている「映画チャンネル」がタメになるので興味がある人はぜひチェックしていただきたいし、これまた映画仲間のペップさんが3月18日(日)に神戸で「ライムスター宇多丸の Sunday Cinema in KOBE Vol.1」というイベントをやるので近場の人はぜひ観に行っていただければと。みんなで「イコライザー」を観た後に宇多丸師匠の話を聞くなんて最高すぎるワケですが、残念ながら僕には神戸まで行く時間もお金もないのです。ちくしょう、よく考えてみれば、あの銀行にあるのは俺たちが汗水流して働いたお金なんだから、俺たちのものであり、俺たちが取り返すべきなのではないかーー?「ベイビー・ドライバー」から悪い影響を受けた文章)


3月公開作の前売り券は13枚あるのです。


最後に、今月の推薦曲、三浦大知さんの「DIVE!」を貼っておきますね↓




以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。






結婚記念日なので、劇団四季の「アラジン」を観てきました(ネタバレ)

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※今回の記事は、ノロケ&リア充自慢要素が強いので、そういう文章に反吐が出る人は、間違いなく読まない方が良いです。
※今回の記事は、ミュージカルとはまったく関係のない文章が多いので、ちゃんとした感想が読みたい人は、別のブログに行った方が良いんじゃないかな。


僕と奥さんが結婚したのは13年前の2月2日であり、それから結婚記念日にはお芝居やら何やらを観に行くのが恒例となっていましてね。一昨年までは娘のマナ子(仮名/6歳)を託児サービスに預けていたんですが、昨年からは彼女も参戦するようになりまして。2月2日(金)、仕事を休んで、家族3人で「アラジン」を観て来ました。


大切な日なので、赤の「スーパー!」Tシャツを着用。さすがにくたびれてきた気がします… (´・ω・`)


35,000円近いチケット代を払うハメになったが、後悔なんてしないぜ!


お昼は「銀座 比内や 汐留店」で親子丼とうどんのセットを摂取。なかなか美味だったり。


やって来たのは、電通四季劇場[海]。来るのは「オペラ座の怪人」以来っぽい。


看板の前で“過去のジャニーズのネット対応”風に記念撮影。来年の年賀状に使おうかしらん(気が早い文章)。



本作が、「完全無欠のロックンローラー」で知られる「アラジン」ディズニー版の『アラジン』をミュージカル化したもの」というのは知っていたんですが、予想以上に“そのまんま”というか。以前、なんとなく入った新宿の「大衆らーめん酒場桔梗」「そのまんまサバの水煮缶」というメニューがあって、頼んでみたらそのまま出てきたので、「その名に恥じぬメニュー!(`Δ´;)」と冷や汗を流したことがあったんですけど、そんな感じ、そんな感じ(伝わりにくい例え)。もちろん、オウムのイアーゴが人間になっていたり、サルのアブーの代わりに3人の幼馴染みがいたりと、舞台化する上での改変ポイントはあるんですが、結構アニメと同じように見えたんですよ。


劇団四季版「アラジン」の予告編↓




アニメ版はこんな感じ↓ アラジンの声は羽賀研二さんじゃないのかなぁ…(いやらしい文章)




で、それはたぶん、ジーニーに負うところが大きいんじゃないかと。アニメ版のロビン・ウィリアムスのように、とにかく喋る喋る! 「よく喋るパパイヤ鈴木さん」って雰囲気で、スゲー魅力的で面白いのです(役者さん個人のファンが付いていて、キャーキャー言ってた)。しかも、ジーニーが見せる魔法の数々や、魔法の絨毯で飛ぶシーンも良く出来ていて、マナ子が奥さんに「あれは魔法なの!? (°д°;し」と聞いていたほどでしたよ(微笑)。


アラジンとジャスミンを演じた2人も良かったんですが…(個人的には、ジャスミンの腹筋に萌え)。


このジーニーがとにかくスゴい! 一見の価値アリだと思います。


魔法描写も頑張ってましたぞ。



笑えるシーンも多くてね、奥さんったら「今までで観た中で、上位に入るぐらい良かった!m9`Д´し ビシッ」と上機嫌でございました(娘は「動物が出てる方が好き!m9`Д´し ビシッ」ということで、昨年の「ライオンキング」の方が良かったそうですがー)。一応、オチを書いておくと、悪党のジャファーったら「ワシをジーニーにしろ!ヽ(`Д´)ノ」なんて願ったせいで“ランプの精”にされちゃって、アラジンとジャスミンが結ばれて、「自由さー♪ 川 ゚д゚) ゚д゚) ジユウヨー」ってな調子なんですけれども。「アラジンの幼馴染み3人も国の重要なポストに就くことになる」という着地には、「政権運営の経験がない若僧3人を縁故採用するなんて、この国も先は長くないな… ( ´_ゝ`)」なんて大人げないことを思ったりした次第。


ジャファー役の人も迫力があって良かったですな〜。



鑑賞後は新宿に移動して、適当な寿司を食べて帰宅しましてね。とても素敵な結婚記念日になったんじゃないかな、たぶん。今年は僕の人生で、警察を辞めた時以来のリセット感があるワケですが、来年もまたこんな日を迎えられるよう、いろいろと頑張ろうと思っているような、思っていないような…。そんな煮え切らない文章を書いて、この感想を終えたいと思います (・∀・) オシマイ







ライオンは今夜死ぬ(ネタバレ)

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ライオンは今夜死ぬ



原題:Le lion est mort ce soir
2017/フランス、日本 上映時間103分
監督・脚本:諏訪敦彦
製作:吉武美知子、ジェローム・ドプフェール
共同製作:定井勇二
脚本協力:久保寺晃一
撮影:トム・アラリ
美術:トマ・グレゾー
編集:マルシアル・サロモン
音楽:オリビエ・マリゲリ
出演:ジャン=ピエール・レオ、ポーリーヌ・エチエンヌ、モード・ワイラー、アルチュール・アラリ、イザベル・ベンガルテン、ルイ=ド・ドゥ・ランクザン、ノエ・サンピ
パンフレット:★★★(700円/丁寧な作りのパンフ。撮影地の地図を入れる姿勢が好き)
(あらすじ)
南フランスのラ・シオタ。かつて愛した人を訪ねるためやって来た老齢の俳優ジャン(ジャン=ピエール・レオ)は、ある古い屋敷にたどり着く。誰も住んでいないその屋敷では近所の子どもたちが映画撮影ごっこをしており、ジャンも加わることに。撮影を進めるうちに、ジャンと元妻ジュリエット(ポーリーヌ・エチエンヌ)との関係が徐々に明らかになり……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※この記事は「シグマ15」に従って書いています。

「ライオンよ、お前は今夜死ぬのだ!(`∀´) フハハハハハ」的な映画だと思った…なんて、僕も45歳の社会人ですからね、さすがにそんなことはありませんよ(マッチポンプ感の強い文章)。たまたまチラシか何かを見て、諏訪敦彦さんという日本人の監督が本作を撮っていることを知りまして。恥ずかしながら全然存じ上げなくて、昨年12月に観た「リベリアの白い血」の福永壮志監督のように、海外で活躍する日本人監督って結構いるんだなぁと興味が湧いたので、前売り券を購入。なかなか足を運べなかったものの、2月下旬、横浜のシネマ・ジャック&ベティにて、「ロープ 戦場の生命線」と2回目の「わたしたち」を観てから、鑑賞いたしました(その後、日本橋で「パディントン2」を観た)。「僕にはまだ早かったのかな…」って思ったり。


劇場はスクリーンジャックの方で、観客は5人程度。売店で売っていたカメヤのパンを食べながら観ました。


ちなみに、前売り特典は「フレグランスカード」でしたよ (・ε・) ナニソレ



お話を適当かつ乱暴に書くと、“死の演技”に迷いを感じた名優ジャンが、昔の恋人に会いに古い屋敷へ行くと、そこには彼女の幽霊がいて。仲良くしながら滞在していたら、その屋敷を使ってホラー映画を撮ろうとしていた少年たちと出くわしたので、一緒に映画作りをすることになりまして。最終的に映画は完成し、感受性の強い少年ジュールはライオンが見えるようになり、ジャンは撮影に戻って“死の演技”にトライする…ってな調子だったんじゃないかな、きっと。タイトルの「ライオンは今夜死ぬ(Le lion est mort ce soir)」は、「ライオンは寝ている(The Lion Sleeps Tonight)」という英題&英語詩で有名な南アフリカ発祥の曲「ムブーベ(Mbube)」をフランス語に翻案したものだそうで(以上、パンフ&Wikipedia情報)。監督インタビューによると、主演のジャン=ピエール・レオの愛唱歌であり、そこからこの映画のタイトルや内容が決まっていったとのこと。本作の何が良かったって、レオと映画少年たちの触れ合い描写で、こどもたちが良い意味で“雑”な感じで、スゲー可愛かったです。劇中のホラー映画も彼らが実際に話し合って作ったそうで、大したもんだなぁと感心いたしました。


映画作りをするくだりや、バスの中で「ライオンは今夜死ぬ」を合唱するシーンは、楽しかったですよ。



その他、自然光を活かした撮影とか素敵だったし、劇中劇も面白かったんですけど…。なんて言うんですかね、ヨーロッパ映画っぽいマッタリした空気感が少し退屈だったというか。僕もいろいろと映画を観るようになって少しずつ成長してきたつもりですが、少年が街中でライオンを幻視した意味とかサッパリだし、「本作の“本当の良さ”がわかるのはもう少し先なのカナー (´・ω・`)」なんて思ったりもした次第。とは言え、時には背伸びも大事なのでノー後悔。amazonビデオに諏訪敦彦監督作があったので(「ユキとニナ」とか)、ちょっと観てみようかと思ったり、思わなかったり。おしまい。




諏訪敦彦監督作。この映画の主人公「ユキ」が本作にも出ていた様子。



ジャン=ピエール・レオをスターにしたフランソワ・トリュフォー監督作。恥ずかしながら未見です。







デヴィッド・リンチ アートライフ(ネタバレ)

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デヴィッド・リンチ アートライフ



原題:David Lynch: The Art Life
2016/アメリカ、デンマーク 上映時間88分
監督:ジョン・グエン、リック・バーンズ、オリビア・ネール・ガード=ホルム
製作:ジョン・グエン、ジェイソン・S、サブリナ・サザーランド、マリナ・ギラード・マッテレット
撮影:ジェイソン・S
編集:オリビア・ネールガード=ホルム
音楽:ジョナサン・ベンタ
出演:デヴィッド・リンチ
パンフレット:★★★★☆(980円/コンパクトながら、書籍って感じの立派なパンフ。大きめサイズのポストカードも付いてました)
(解説)
「ブルーベルベット」「マルホランド・ドライブ」、テレビシリーズ「ツイン・ピークス」といった映像作品だけでなく、絵画、写真、音楽など、幅広いジャンルで独特の世界観を作り出しているデビッド・リンチの創作の謎に迫ったドキュメンタリー。ハリウッドにあるリンチの自宅兼アトリエで25時間にもおよぶインタビューがおこなわれた。アメリカの小さな田舎町で家族ともに過ごした幼少期、「マルホランド・ドライブ」で美術監督を務めた親友ジャック・フィスクとの友情、当時の妻ペギーの出産、そして長編デビュー作となった「イレイザーヘッド」など、リラックスしたリンチ自身の口から彼が描き出す「悪夢」の源流が語られていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※この記事は「シグマ15」に従って書いています。

決して熱心なファンではないけど(「ツイン・ピークス The Return」を観るためにWOWOWに加入するほどではない)、デヴィッド・リンチ監督の映画自体は結構好きなので、なんとなく前売り券を買っちゃいまして。もう公開が終わりそうだった2月下旬、新宿シネマカリテで鑑賞しました。「スゴいなぁ… (`Δ´;) ヌゥ」と圧倒されましたよ。


「レディ・ガイ」を観た時にあった展示。2月下旬に行った時は工事中で、撤去されてました。


前売り券に付いていたのは「イレイザーヘッド付きオリジナル鉛筆」。要は、消しゴム付き鉛筆ですな (´∀`) ソノマンマ



映画は、幼いころから「イレイザーヘッド」を撮るあたりまでの半生をデヴィッド・リンチ自身が語っていく…といった内容でして。恥ずかしながら、よくよく考えてみれば、僕は映画評論家のリンチ評などを読んだことがあるだけで、彼自身のことをあまり知らなくて。意外と理解ある真っ当な両親の元で育っていたりとか、「子どものころ、白昼に全裸の白人女性を目撃した」とか、現在もずっとアート活動を継続していたりとか、初めて知るエピソードばかりで、「へぇ」ボタンを連打しながら観てましたよ(古めの例え)。作風は独特でありながら、そのアプローチはずっと誠実で、「愚直な天才」といった印象。言わば「好きこそ物の上手なれ」を地で行く人なんだなと、好感度が上がったりしてね。一応、備忘録的に書いておくと、60代後半になって生まれた娘と絵を描きながら、「オレのアートライフはこれからだッ!ヽ(`Д´)ノ」的なムードで映画は終わってた気がします(うろ覚え)。


孫かと思いきや、ジェニファーの腹違いの妹なのです。デヴィッドったら、元気ですな〜。


学生時代の短編↓ 昔からこんな人なのね… (`Δ´;) ウーン




まぁ、昨年観た「デ・パルマ」「DARK STAR H・R・ギーガーの世界」と同じく、「爆笑した!ヘ(゚∀゚*)ノ」といった類の作品ではありませんが(そりゃそうだ)、監督のひたむきさに圧倒されたというか。あらためて「スゴい人なんだな…」って小並感全開で思った次第。とは言え、「ツイン・ピークス The Return」を観るためにWOWOWに加入する金銭的余裕はゼロなのでね、早くレンタルが始まらないかなって思っております。おしまい。




ジョン・グエン監督が関わったドキュメンタリー「リンチ1」が収録されております。



2012年に開催されたデヴィッド・リンチ展の公式カタログ。ちょっとほしい。







ダークタワー(ネタバレ)

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※今回の記事は、スティーブン・キングのファンや「ダークタワー」シリーズが好きな方は不快になる可能性があるので、気をつけて!
※今回の記事は、「ダークタワー」シリーズのネタバレに触れているんですが、当然ながらネタバレを知らないで読んだ方が絶対面白いので、小説を未読の方はここから先を読まない方が良いザンス。




<ザ・自慢要素が強い前書き>

このブログでも何度か書いた気がしますが、確か中学生のころに「シャイニング」を読んでスティーブン・キングのファンになりましてね。ハードカバーが出るたびに即購入していたものの、「ジェラルドのゲーム」「ドロレス・クレイボーン」あたりで、ちょっと心が離れてしまって。一応、「ドリームキャッチャー」ぐらいまではチェックしつつも、気が付けば読まなくなってた…って感じ。ただ、「ダークタワー」シリーズは別格で、「ガンスリンガー」から始まって、第4巻の「魔道師の虹」までスゲー興奮しながら読んでいたので、後に仕切り直してシリーズ再開した時は、もちろん全巻購入&読破。さらにキャンペーンに応募して、「1万名に当たる」という触れ込みだった「コロラド・キッド」もゲットした…というJI-MA-N!m9・∀・) ビシッ つーか、ふとヤフオクで検索してみたら、2万円でも入札している方がいたりして、現在、金欠気味の僕の心には迷いが生じているのでした… (`Δ´;) ゴゴゴゴゴゴ

僕の「大好きな作品を置く本棚」の一段は「ダークタワー」が占めているのです。


「コロラド・キッド」、洋書(kindle版)だと安く手に入るのになぁ。後にドラマ化されたそうな。


で、正直なところ、今回の実写映画化にはまったく期待してなくて。というのは、「スティーブン・キング版『バイオレンスジャック』といえる本作は(微妙にわかりづらい例え)、物語があまりに壮大すぎて7部作ぐらいにしないと無理というか。どう考えても2時間程度に収めるのは不可能なのです。でも、期待していない分、逆に気楽であり、主人公である“ガンスリンガー(拳銃使い)”のアクションには興味があったので、前売り券を購入。公開から半月経った2月中旬、角川シネマ新宿「悪女」を観てから、新宿ピカデリーに足を運んだのでした。

4番スクリーン、5分の1ぐらいは席が埋まっていたような。


前売り特典は「ダークペンシル&イレイサ―」でしたよ。









ダークタワー



原題:The Dark Tower
2017/アメリカ 上映時間96分
監督:ニコライ・アーセル
製作:アキバ・ゴールズマン、ロン・ハワード、エリカ・ハギンズ
製作総指揮:G・マック・ブラウン、ジェフ・ピンクナー
原作:スティーブン・キング
脚本:アキバ・ゴールズマン、ジェフ・ピンクナー、アナス・トーマス・イェンセン、ニコライ・アーセル
撮影:ラスムス・ビデベック
美術:クリストファー・グラス
衣装:トリッシュ・サマービル
編集:アラン・エドワード・ベル、ダン・ジマーマン
音楽:トム・ホルケンボルフ
出演:イドリス・エルバ、マシュー・マコノヒー、トム・テイラー、クラウディア・キム、フラン・クランツ、アビー・リー、ジャッキー・アール・ヘイリー、デニス・ヘイスバート、キャサリン・ウィニック
パンフレット:★★★★☆(720円/小説未読の方も補完できそうなぐらい情報量多し! さすが松竹事業部!!)
(あらすじ)
ニューヨークで暮らす少年ジェイクは不思議な夢に導かれ、時空を超越する荒廃した異世界に迷い込んでしまう。現実世界と密接するその世界では、世界の支柱である「タワー」を巡り、タワーを守る拳銃使いの戦士=ガンスリンガーのローランドと世界の崩壊をもくろむ黒衣の男ウォルターが壮絶な戦いを繰り広げていた。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


「これも悪くない ( ´_ゝ`)」と思ったり。


鑑賞後の僕の気持ちを代弁するグレート巽を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
これも悪くない


まぁ、予想通りに“別物”であって。原作未読の人は説明不足に感じるところも多いだろうし、ハッキリ言って無理矢理なダイジェストを観た気分。僕は小説の1巻目「ガンスリンガー」に漂う硬質な雰囲気を愛していたので、ジェイク目線のお話になってジュブナイル感が強まったのも好きじゃなかったです。イヤな文章を書くと、原作のエッセンスをパッチワークして、いかにもな“ハリウッド製アクション映画”に仕立てた感じで、もし原作小説のファンが怒っているとするなら、その怒りは正当だと思うんですよ、残念ながら。


クリント・イーストウッドがモデルだったガンスリンガーをイドリス・エルバが演じるのは良いんですが…。


最初からジェイクがメインなのは、ちょっと… (´・ω・`) ウーン



とは言え、パンフに載っていたスティーブン・キングのインタビューによると、「ローランドにとってはこれが2度目の生」とのこと。要は、「ダークタワー」シリーズの「振り出しに戻る (ノ∀`) ザンネーン」というオチの続きと考えれば、これはこれでアリなんじゃないかと(とは言え、やり直しが利くなら、小説のラストの「永遠の囚われ人」的な地獄感は薄まりますがー)。それに、すみません、僕はいかにもな“ハリウッド製アクション映画”も好みだったりする…というマッチポンプな文章。特に本作終盤、イドリス・エルバが繰り広げる“ガンスリンガー”の銃撃戦は最高のひと言であり、「ガンスリンガーが負けるわけないじゃん? (゚Д゚) ナニイッテンノ?」と、疑問を持つ方がおかしいと言わんばかりに二丁のリボルバーで縦横無尽に敵を倒しまくって、当然のように跳弾まで利用する姿は、「リベリオン 反逆者」「シューテム・アップ」を混ぜてふっくら炊きあげましたといった印象。ラスト、銃弾を素手で掴んじゃう“黒衣の男”とのバトルもエキサイティングで、「ガンアクションでできることって、まだまだあるんだなぁ」と感心いたしました。


イドリス・エルバの二丁拳銃アクション、超カッコイイ!(*゚∀゚)=3 ムッハー


そして、リロード描写も良かった! 指で弾いてパシパシ入れたり…。


ガンベルトの上を通過すると装填されたりと、なかなか斬新なのです (o^-')b イイネ!


セクシーな悪党といえば“黒の胸開きシャツ”。ラスボスのマシュー・マコノヒーも素敵でしたよ。



だがしかし! “「別物として観た」なりの不満”を書けば、ジェイクのシーンを大幅にカットしてもいいから、ガンスリンガーとしてのスキルを獲得する訓練描写を入れてほしかった(そうすれば、“ローランドの高すぎる戦闘力”の説得力が増したのに!)。つーか、ごめんなさい、原作小説のジェイクはもちろん好きだけどさ、本作では心底どうでも良くて。クライマックスの銃撃戦は何度でも観たいぐらい好きだったので、もう1回観に行こうかと思ったものの、ジェイクのパートがかったるくて諦めたほどであり、どうせ原作小説と違うなら、「“黒衣の男”が差し向ける刺客や妖魔をローランドが次々と倒していく」ぐらいのシンプルな内容にしてほしかった…って、共感してくれる人はプチャヘンザッ!ヽ(´Д`;)ノ ナニコレ


僕はこんな風にガンスリンガーたちが訓練するシーンが観たかったです(「リベリオン」より)。



備忘録的にオチを書いておくと、銃弾を跳弾に当てて弾道を変えることで黒衣の男を倒して、ダークタワーの破壊を阻止すると、ローランドとジェイクは「これから一緒に旅するぜ!ヽ(`Д´)人(`Д´)ノ ウォォォォッ!」ってな調子で終わってましたよ、確か。ダラッと文句を垂れ流しましたが、イドリス・エルバはカッコ良かったし、ガンアクションは愉快だったので、これはこれで悪くないというか。アクション映画が好きな人は一見の価値はありますぞ。続編が作られるのかどうかは知りませんけど、公開されたら間違いなく観に行くと思います。おしまい。




今年復刊された原作本。スゲー面白いですよ…長いけど。



なんと、kindleならではの14冊合本バージョンが出てた! これで読み直したいな。



って、新刊が出てたの知らなかった! 読まねば…。



デジタル盤のサントラ。輸入盤もあります。



コンセプトアート集っぽい。洋書なので要注意!



何気に観ていたニコライ・アーセル監督作。僕の感想はこんな感じ



連想した映画、その1。奥さんと初のデートで2回観たのです (´∀`=) ダイスキ



連想した映画、その2。バカっぽいガンアクションが堪能できます。







旅するソングライター“Journey of a Songwriter”(ネタバレ)

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※今回の記事は、浜田省吾さんのファンは不快になる怖れがあるので、読まない方が良いと思います。




SHOGO HAMADA ON THE ROAD 2015-2016 旅するソングライター “Journey of a Songwriter”



2018/日本 上映時間116分
監督:板屋宏幸
出演:浜田省吾
パンフレット:★★★★(2,500円/LPジャケットを模した作り。情報量は少なめながら、デジタル写真集やテイクアウトバッグも付いた豪華仕様)
(解説)
1970年代から活躍を続けるシンガーソングライター、浜田省吾の初となる劇場上映作品。2015年に10年ぶりとなるアルバム「Journey of a Songwriter 旅するソングライター」を発表した浜田が、同アルバムを携えて開催した9年ぶりのホールツアー「ON THE ROAD 2015」と、25万人を動員したアリーナツアー「ON THE ROAD 2016」のライブ映像にコンセプチュアルなイメージ映像を織り交ぜて構成。デビュー40周年を迎えた浜田が作り出す世界観が映像によって展開される。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※この映画のセットリストを知りたい方は、The Moonlight Catsさんのブログをチェックすると良いんじゃないかしらん。

ファンの方には非常に申し訳ないんですが(汗)、僕が浜田省吾さんの名前を聞いて思い浮かべるのは、未だに「MONEY」だったりして ( ゚д゚) マネー! 「クラタサン、イイヒト 川 ゚д゚) モレノ」で人気を博したトレンディドラマの主題歌をカラオケで歌おうと思って「愛という名のもとに」を入れたら、「あれ…なんか違うね… (・ω・;) ドウシテ?」と困惑したりするレベルの男ですよ(正解は「悲しみは雪のように」)。すみません、まったく興味がなかったので、本作を観るつもりは1ミリもなかったんですが、しかし。

僕が愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」のリスナーカプセルに入っちゃいましてね…。昨年までは課題作品だけ鑑賞していたんですが、今年からはリスナーカプセルに選ばれた映画も観に行くことにしていたので、仕方ないなぁと。投稿したのは、浜田省吾さんの大ファンであるTBSのアナウンサー・堀井美香さんだったということで、「ふざけたことしやがって… (`Δ´;)」と彼女を呪いながら、TOHOシネマズ渋谷にて、割引等が一切通用しない特別鑑賞料金2500円を支払って鑑賞してきました。意外と良かったです ( ;∀;) ハマショー!


1番スクリーン、ほぼ満席でしたよ。


「ハマショー」と聞くと「ハラショー」を連想する…なんて戯言、ファンは2千年前に通過済みでしょうな(「グラップラー刃牙」より)。



映画.comの解説通り、ホールツアー「ON THE ROAD 2015」と、アリーナツアー「ON THE ROAD 2016」のライブ映像にコンセプチュアルなイメージ映像を加えたものを流すという感じでして。一応、TBSラジオの「ジェーン・スー 生活は踊る」の金曜日は毎週チェックしていて、そこで堀井さんが本作について話しているのを聴いていたので、そのこと自体は知っていたんですけれども。今まで、ミュージシャンの人生を振り返ったり、ツアーの大変さを追ったりするドキュメンタリーは何本も観てますが、「ライブ&イメージ映像のみ」というのは初めてだったので、正直、面食らった部分はありました。

ただ、全体的には予想以上に面白い体験だったなぁと。まず、声がイイ。もう結構なお年なのにエネルギーのある“強い声”という印象で、スゲーなぁと感心しました。あと、ファンではなかったものの、小さいころから数々の歌を耳にしていたので懐かしくもあって、居心地が良かったんですよね。

つーか、浜田省吾さんのアルバムの曲をじっくり聴くのも初めてでして。DJブースが出てきて踊ったりするシーンは、ごめんなさい、妙に気恥ずかしかったりしましたが、反戦メッセージが入っているあたりも知らなかったので、なかなか興味深いなぁと。グッと来たのが、終盤に流れた「J.BOY」で、本来なら「オレはJビーフだぜ!( ゚д゚)、ペッ」なんて安い反発をしてしまいそうな僕のハートに“熱さ”が直撃したというか。もうすっかり「受け止めろ、その孤独って奴を!ヽ(`Д´)ノ オオオ-」なんて気分だったり。


ということで、「J.BOY」を貼っておきますね↓ やべぇ、よくわからないけどカッコイイ!(*゚∀゚)=3 ムッハー




そして、一番良かったのが、「I AM YOUR FATHER」「I am a father」ですよ。この映画は「家路」という曲が最後→その前に流れるということは、ファンにも支持されている曲なんでしょうな。ハッキリ言って、僕は「額が床に付くくらい頭を下げ毎日働いてる」ほどではないし、「疲れたどりついた家、窓の明かりまるでダイヤモンド」なんて感じたこともないし、そもそもこの映画自体、奥さんには仕事だとウソをついて観に来ているワケで(しかもこの後、オフ会に参加)。まったく褒められた父親ではないのは明らかながらも! そんな堕落した自分を棚に上げて、まんまと「妻と今日一日を無事に過ごせたことを祈ってる」ヅラにトランスフォームさせるパワーに溢れていた…って伝わりますかね。

なんか、「こんなポジティブな父親になりたい」と思わされたんですよ。会場にいる“親子っぽい人たち”が映るのもスゲー良くて、なんて言うんですかね、僕は何かと「自分に価値がない」とネガティブな思考に陥りがちだけど、奥さんがいて、子どもがいて、彼女たちの夫や父親になれただけで素敵な人生じゃないかと。「父親としての責任」は決して重荷なんかではなく、心の筋肉をバルクアップさせるためのバーベルなんじゃないかと。僕はこの歌に信じられないぐらい感動しちゃって、涙がボロボロと流れてしまって、不思議な多幸感に包まれたというか。いっそあのまま泣きながら座席で死ねば良かったです(父親としての責任を放棄する文章)。


ということで聴いてください、「I am a father」↓(ラジオパーソナリティ風に)




ううむ、何の役にも立たない駄文をダラダラと垂れ流しちゃいましたが、予想外に最高でした (´∀`=) ウフフ すっかり浜田省吾さんのファンになったということで、つくづく人生は何がキッカケになるかわからないというか、つい呪っちゃった堀井さんには感謝、ですな(知った風な口調で)。ちなみにこの日の夜、劇場では売り切れだったパンフがどうしてもほしくなって、ヤフオクで1万円も払って落札しましてね。ちくしょう、ふと「この1万円で、妻子と美味しいものでも食べに行った方が良かったんじゃないか… (´・ω・`)」なんて考えたりもしたけど、明日は今日よりも良い日になることを信じてる。そんな「I am a father」の一節で自分を誤魔化して、この感想を終えたいと思います。


鑑賞後、「I am a father」が収録されたアルバムを即購入。


2500円のパンフを1万円で落札…。その価値はあったのか? いや、あったのだ(言い聞かせるように)。



おしまい ( ゚д゚) マネー!




本作のタイトルにもなった同名のオリジナルアルバム。こっちもほしいが金はなし。



2000年にリリースされたベスト盤。これから入ろうかなぁ。



板屋宏幸監督作。落語を扱っている映画みたい。








先週の備忘録(2018/3/6~3/12)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓

火曜日、映画鑑賞→仕事
水曜日、仕事→映画を2本鑑賞
木曜日、仕事→映画を2本鑑賞
金曜日、映画を2本鑑賞→仕事→「か和もっち」
土曜日&日曜日、急な仕事で徹夜… ('A`)
月曜日、仕事→秋葉原で接待



唐突に鎬昂昇を貼っておきますね(「グラップラー刃牙」より)。



たとえ備忘録でも、己のブログには書けぬ出来事というものもある。「だからなんだよ ( ゚д゚)、ペッ」と言われたらそれまでですが、現在、具体的なことは一切書けないながらも、仕事面が大変でしてね…。例によって案件が棚上げになっているので、まったく忙しくはなかったものの、土日に急なハードワークが入ったので、先週予告したように11本観るのは無理だったというね。一応、観た映画を書いておくと、火曜日に「ブラックパンサー」の2D・字幕版、水曜日に「バケツと僕!」「RAW 少女のめざめ」、木曜日に「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」「霊的ボリシェヴィキ」、金曜日に「劇場版 Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ」「ブラックパンサー」の2D・吹替版を観た…ってな調子。


「ブラックパンサー」、すっかりキルモンガーに感情移入したので、ワカンダへの怒りが収まらなかったです (ノω・、) エリック...


「バケツと僕!」、小説の映画化って難しいなぁと (・ε・) ウーン


「RAW 少女のめざめ」、指が美味しそうでしたな (・∀・) ウマソー


「聖なる鹿殺し」、監督を問い質したい気持ちになったり (`Δ´;) オノレ...


「霊的ボリシェヴィキ」、気軽にオススメできませんが、僕は好きでしたよ (´∀`;) エヘヘ


「劇場版 Infini-T Force」、ダメな映画だと思いました (´・ω・`) ションボリ


2回目の「ブラックパンサー」、ワカンダへの怒りが(ry



金曜日の夜は、練馬の「か和もっち」「映画駄話会」がありまして。今回の出席者は、かわもっちさんにサイモンさん、ソーイングさんにtoriさん、幹事のはちごろうさんに僕を含めた6人。先月に出席できなかった憂さを晴らすべく、あーでもないこーでもないと適当な話をしましてね。「シェイプ・オブ・ウォーター」は未見だったため、話に入れなかったのは残念でしたが(その間は耳を塞ぎながら飲食に集中)、例によって映画仲間たちとのトークは面白く、実にタメになりました(ソーイングさんの「ビジランテ」の地方デリヘル描写がリアルだった話とか)。ただこの時、仕事関係の電話がバンバンかかってきて、「携帯に掛けたからって、この時間に僕が出ると思う性根が許せない!ヽ(`Д´)ノ」とガン無視していたら、翌日に大変な状況になっていることがわかって、土日は徹夜する羽目になった…ということも書き残しておきましょう。仕事の電話は出なくちゃダメ、ですな(45歳の社会人の文章)。


金曜日の「か和もっち」の飲食はこんな感じでした。鶏肉ばっか食べた。



つーか、現在、かなり精神的に参ってまして。まぁ、人と会っている時は結構ポジティブになれるんですけど、1人になった時がとにかくキツいというありがちなパターン。そんな中、土日にハードに働かされて、ほとばしるほどムシャクシャしましてね。もうね、頭に来たので、「スリープレス・ナイト」の前売り券を使うために長野まで行くことにしました。とは言え、僕もバカじゃありませんよ、たかが前売り券を消化するのにわざわざ長野に行くなんてさすがにお金がもったいないのでね(苦笑)、当ブログ初のオフ会「三角絞めでつかまえてオフ会 in 長野」を開催しますYO!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ! 開催日時は3月20日(火)15時で、千石劇場近くの「そのぐらいの時間から営業してそうな居酒屋」でスタート。ダラダラと飲んでくだを巻いてから、そのまま18時25分からの「スリープレス・ナイト」を観て散会…という感じでございます。会費は「参加者自身が飲み食いした分」って感じカナー。まぁ、正直なところ、長野に行く理由を補強したかっただけで、基本的には1人でダラッと飲むつもりなんですけど(平日の15時に来られる人なんて皆無だろうし)、万が一、参加したいという奇特な方がいましたら、19日(月)の20時までに@kamiyamazへ連絡をいただけるとありがたいです。


前売り券、ムダにならなくて良かったぜ。


そして初めてのブログのオフ会。僕の心境を代弁する橋本真也選手を貼っておきますね(by 板垣恵介先生)。



今週の予定は、仕事は超ヒマなので、例によって映画を適当に観つつ、娘の卒園式に出たりする感じ。土曜日の「タマフル」は稲垣吾郎さんが銃映画について語るというので、これは永久保存版だなぁと。ちなみに僕の銃映画ベスト3をサラッと書いておくと、①「リベリオン 反逆者」「シューテム・アップ」「ウォンテッド」でございます(バカのチョイス)。日曜日は、映画仲間のペップさんが神戸で「ライムスター宇多丸の Sunday Cinema in KOBE Vol.1」というイベントをやるそうですけど、さすがに神戸には行けませんがな (ノ∀`) ムリデス まぁ、すでにチケットは完売みたいなので、良かったですな〜。今後の参加予定のイベントについても書いておくと、22日(木)の「タマフル・トップ5・生活は踊るオフ会」には行きたいし、3月30日の「テアトロコント vol.26」、4月8日(日)の「『アフター6ジャンクション』KICK OFF PARTY」もチケットを買おうかなぁと(4月7日開催の「高野政所PRESENTS いい意味でヤバい飲み会SP」は深夜スタートということで断念…)。あと、5月13日(日)開催の「人間交差点 2018」のチケットも購入済みであり、今年も妻子と足を運ぶ予定なのでした ( ̄ー ̄) ニヤッ


最後に、今月の推薦曲、三浦大知さんの「DIVE!」を貼っておきますね↓




以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。






羊の木(ネタバレ)

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羊の木



2018/日本 上映時間126分
監督:吉田大八
原作:山上たつひこ、いがらしみきお
脚本:香川まさひと
製作:長澤修一、太田哲夫、藤島ジュリーK.、中村家久、水野道訓、小佐野保、高橋誠、吉羽治、岩村卓、牧田英之、荒波修
エグゼクティブプロデューサー:豊島雅郎、福田一平
プロデューサー:井手陽子
アソシエイトプロデューサー:青村麻実、橋本竜太
撮影:芦澤明子
照明:永田英則、志村昭裕
美術:安宅紀史
録音:石寺健一
整音:矢野正人
装飾:山本直輝
衣装:小里幸子
ヘアメイク:酒井夢月
編集:佐藤崇
音楽:山口龍夫
主題歌:ニック・ケイブ・アンド・ザ・バッド・シーズ
スクリプター:工藤みずほ
制作担当:坪井力
助監督:甲斐聖太郎
キャスティングプロデューサー:坪井あすみ
ラインプロデューサー:榊田茂樹
アシスタントプロデューサー:中野有香
VFXプロデューサー:小坂一順
VFXスーパーバイザー:白石哲也
音楽プロデューサー:緑川徹、濱野睦美
出演:錦戸亮、木村文乃、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平、中村有志、安藤玉恵、細田善彦、北見敏之、松尾諭、山口美也子、鈴木晋介、深水三章、川瀬陽太、木原勝利、白神允、中沢青六、村上和成、江原政一、大矢敬典、西山清孝、中野剛、鈴木隆仁、山口尚子、白川朝海、船崎良、渡邉蒼、大智、三宅希空、川上凛子、安藤結埜
パンフレット:★★★★(720円/情報量多めの良いパンフ。プロダクションノートのデザインが好き)
(あらすじ)
寂れた港町・魚深にそれぞれ移住して来た6人の男女。彼らの受け入れを担当することになった市役所職員・月末は、これが過疎問題を解決するために町が身元引受人となって元受刑者を受け入れる、国家の極秘プロジェクトだと知る。月末や町の住人、そして6人にもそれぞれの経歴は明かされなかったが、やがて月末は、6人全員が元殺人犯だという事実を知ってしまう。そんな中、港で起きた死亡事故をきっかけに、町の住人たちと6人の運命が交錯しはじめる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※本作については、すでに宇多丸師匠の見事な時評がアップされているので、そっちを読めばいいじゃない!ヽ(TДT)ノ イイジャナイ!

今までジャニーズ事務所所属タレントのネットNG振りには苛立ちを覚えていたものの、いざ解禁になってみると寂しさを感じる…なんてことはどうでも良いとして。あの吉田大八監督作ということで、まったく興味がなかったワケではないんですが…。他に観たい映画が多い上に、引っ越しで忙しかったし、そもそも「死刑囚を集めるなら孤島で殺し合いをしてほしい派」なので、スルー予定だったんですけれども。愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(略称:タマフル)の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったので、いそいそとTOHOシネマズ新宿で鑑賞いたしました。良い映画でしたな ( ´_ゝ`) ヨシヨシ いつも課題映画はタマフル放送前にアップしているのに、今回は引っ越しが忙しすぎて無理だったので、微妙にモチベーションが下がった感想をアッサリ気味に残しておきますね。


7番スクリーン、8割ぐらいの入りだったかと。



最初にあらすじを雑に書いておくと、舞台は富山県魚津市っぽい魚深市。市役所で働く月末(錦戸亮)は上司から新規転入者6人の受け入れを命じられたので、「良いところですよ。人も良いし、魚も美味い!(o^-')b オススメ!」 なんて言いながら1人1人迎え入れるものの、実は全員、元殺人犯。刑務所の人権削減と地方の過疎化を防ぐための国家プロジェクトとして、「10年の定住を条件に地方自治体が身元引受人になる」ということだったのです。


ということで、メンバー紹介。平凡な役人・月末が迎えるのは…。


パワハラにキレて上司を殺害した福元(水澤紳吾)。


プレイがエスカレートして夫を絞殺した太田(優香)。


寝ている時に一升瓶でDV夫を撲殺した栗本(市川実日子)。


抗争相手を刺殺した元ヤクザの大野(田中泯)。


「池袋ゴールデンチャイナ事件」(詳細は不明)という傷害致死事件を起こした杉山。


そして、過剰防衛で相手を殺してしまった宮腰の6人なのです。



で、福元は酒癖が悪くて暴れたりしつつも、床屋の主人が元受刑者だったことで受け入れられて。太田は、月末の父親とエロい関係になってしまい、月末から警戒されつつも、「まぁ、許す!m9`Д´) ビシッ」と受け入れられて。大野は、クリーニング店の客たちからは「あの人、前科者なんだって… 川´д)ヒソヒソ(д`し」なんて陰口を叩かれながらも、店長が受け入れてくれて。栗本は、目に付いた“死んだ生き物”の墓を作りつつ、真面目に働いていたら、ボンヤリと受け入れられて。とりあえずこの4人に関しては「社会に馴染めそうですな (´∀`) ヨカッタネー」って感じだったんですけれども。


イヤなおばさん役が多い安藤玉恵さん、今回はイイ役でしたな… (ノω・、) ヨカッタネー


元殺人犯のうち4人は、なんとなく第2の人生をスタートしてましたよ。



問題は、宮腰と杉山ですよ。年齢が近いこと、事件の概要が「運悪く相手が死んでしまった」感あふれていたこともあって、月末と宮腰は微妙に仲良くなっていくんですけれども。バンド活動を通じて、片想い続行中の石田と急接近したことを妬んだ月末が、つい元殺人犯だということを石田に伝えてしまい、それによって石田の宮腰への態度が硬化。シカモ、宮腰は未成年のころにも殺人を犯していて、地元の奇祭「のろろ祭」に参加した様子を記事にされる→それを見た被害者遺族がやってくるも返り討ちにする→一部始終を杉山に目撃されちゃったから、さぁ大変!Σ(゚д゚;) タイヘーン!


石田と宮腰が付き合ったことを知り、月末はつい卑劣な行動を取ってしまい…。


それと同時に、のろろ祭りの記事で宮腰を見つけた犯罪被害者が来訪→殺害されるというね。



杉山は、スピードワゴンが見たら「こいつはくせえッー!ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッーッ!! (`Δ´)」と燭台を蹴り飛ばしそうというか、登場時から「あぁ、この人は更生しそうにないな… (´Д`;)」と多くの観客が諦観に包まれる人物でして。宮腰を強請りながら、魚深市でアンダーグラウンドなビジネス(例:シャブの売買)などを始めようと言いだすんですが、しかし。宮腰は「もうどうにでもな〜れ!ヘ(゚∀゚*)ノ」と、まったく関係のない人(a.k.a.スゲー可哀相な人)を車で轢いてから、杉山を殺害。そんなことをしでかしたとは知らない月末と合流すると、「のろろ祭」「祭りの日に2人の生け贄が崖からダイブすると、一人は助かり、もう一人は沈んだまま死体が揚がらないという伝承を無理矢理実行→宮腰が助かった…と見せかけて、巨大なのろろ像が落ちて来て撃沈→月末が助かりまして。最後は、月末と石田がラーメンだなんだと距離が縮まって、終わってたんじゃないかな、たぶん(うろ覚え)。


クライマックスに落下する「のろろ像」の頭部は、魚津市の海の駅蜃気楼駐車場横の広場にて、3月末まで展示されるそうな。



基本的には「悪・即・斬」ではあるものの、このブログで何度も「反省させると犯罪者になります」を紹介していたりと、犯罪者の更生にも興味津々な僕ですよ。監督がインタビューで移民問題を引き合いにされているように、元殺人犯=他者全般のメタファーではあるワケですが、現実社会でのシミュレーションとしてストレートに受け取っても十分面白いなぁと。ごめんなさい、快楽殺人者や性犯罪者とはさすがに相容れないだろうけど(ちなみにアメリカには性犯罪者の村があるそうな)、ガマンにガマンを重ねた結果…みたいな状況って、自分でもあり得ることなワケで。コミュニティに馴染むっぽい4人とは僕も上手く付き合えそうと思ったし、ハッキリ言って、優香さんとセックスできるなら絞め殺されてもノー問題でございます(奥さんに読まれたらアウトな文章)。


本作でエロさが爆発する優香さん。抱いてもらえるなら死んでも良いです(なぜか受け身)。



で、映画を見終わった後、原作コミックを読んだら、かなり別物だったから驚いて。原作における元受刑者たちは、“他者”というより“異世界からの使者”的なニュアンスが強くて、土着ホラーっぽい読後感なんですよね。これはこれで面白いんですが、本作は原作のエッセンスを上手く抽出して青春サスペンス的な味わいに変えているから、スゲー感心いたしました。松田龍平さん演じる宮腰を「殺人鬼なんだ!Σ(゚д゚;)」と観客にわからせた上での「それでも友情は成り立つのか?」的な展開とか、結構考えさせられましたよ(絶対無理ですがー)。


序盤の殺人事件もやっぱり宮腰が…なんて思うのも“偏見”なんでしょうか。


「探偵はBARにいる」では空手家でしたが、本作の松田さんは寝技使いでしたよ。



その他、錦戸亮さんを始めとする役者陣は素晴らしかったし(北村一輝さんの“悪い人オーラ”は超厭だった…)、僕は微妙に感じ取れないところですけど、“地方での青春”感も良かったなぁ。一応、「羊の木」というタイトルについて僕なりの解釈を書いておくと、中世ヨーロッパの人は木綿が「羊の成る木(バロメッツ)」という架空の植物から採れると思っていたそうで、要は「おとぎ話のような理想」の象徴であって。罪を犯した人が更生することもまた夢物語かもしれませんが、それでも。市川実日子さんが劇中で拾うあのお皿の絵の中で、羊の実がなっているところと、枯れてしまっているところとありますけども。いくつかは枯れてしまうとしても、どれかは実をなすという、そういう、監督の言葉を借りれば「ある希望の可能性」。その象徴としての「羊の木」、ということだという風に僕は受け取りましたけどね…という、宇多丸師匠のPA-KU-RI!m9`Д´) ダイナシッ


北村一輝さん、「8年越しの花嫁」では善人役だったけど、もともと“こういう役”が得意なのよね。


可愛いような、不気味なような、不思議なビジュアルですよね。



印象に残った場面を挙げると、「のろろ祭り」や「クライマックスの崖からのダイブ」もグッときたんですが(サスペンスながらも、青春の高揚感があって良かった!)、何よりもハートを捉えられたのが、宮腰が車で杉山を轢くシーン。その直前に轢かれる人のとばっちり感にも不謹慎ながら笑っちゃったし、あの決して脅迫に屈しない、心が折れない感じがたまらない。社会には、こちらが弱い立場だと思って、偉そうに振る舞う人間がいるじゃないですか。例えば、こちらがサービスでやっていることを当然のように受け止めて、さらに偉そうな要求をしてきたりとか(でも、お金は発生しない)、下請けに責任をチェストパスしてきたりとか…。

本当にね、突発的に暴力を振るいたくなる時があって。腕の1本でも折ったら「そんなつもりじゃなかったんですぅぅぅ…」とか涙を垂れ流しながら(鼻水もブレンドしながら)謝るんだろうな、こいつは。とは言え、こいつもこんな会社にいるから、こんなことを偉そうに言うクズに成り果ててしまっただけで、よくよく考えれば、そんな「弱い者たちが夕暮れ、さらに弱い者を叩く」的な社会に原因があるのかもしれないな…なんて、グダグダ考えるだけで、実際には「はい、喜んで!(o^-')b オマカセアレ!」と媚びた対応しか出来なくて。そんな僕を“小学生のころの僕”が見たら、大人になったと思うのか、いくじなしと思うのか、やるき茶屋の店員と思うのかーー。


ここまで読んだ方の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね。
どうだっていいんだ


いや、何が書きたいのかって、いつも自分で強いと思ってるやつに『NO』と断ってやること」をやってみたいものの、僕はまったくできないタイプだから、宮腰のように後先考えずに行動できる男を見ると、社会的には超アウトながらも、「そこにシビれる!あこがれるゥ!」という、JOJO要素が多めの感想文。もちろん何よりも大切な妻子がいる今、僕にそんなことはできないものの、だがしかし! 「飛べ、飛ぶなら、飛ぶとき、飛ぼう!」と強く思う自分は常にいる…って、ごめんなさい、すっかり着地を見失いました (´Д`;) ドウシヨウ


ここまで読んだ方の気持ちを代弁する素敵な曲を貼っておきますね↓




ううむ、何の役にも立たないアホな感想になっちゃいましたな…。何はともあれ、“罪を償った人”について考えさせられる上に面白いという言うことナシの良い映画なんですが、やっぱり「死刑囚を集めるなら孤島で殺し合いをしてほしい派」なので70点…という台無しな文章。まぁ、観て損はないので、興味がある人はチェックすると良いザマス。




山上たつひこ先生×いがらしみきお先生による原作コミック。これはこれで面白かったです。



サントラ。デジタル盤もあります。ジャケットがカッコイイですな。



吉田大八監督の前作。僕の感想はこんな感じ


10人の死刑囚が孤島で殺し合う映画。面白いかどうかは、キミ次第だ(偉そうに)。







ブリムストーン(ネタバレ)

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ブリムストーン



原題:Brimstone
2016/オランダ、フランス、ドイツ、ベルギー、スウェーデン、イギリス、アメリカ 上映時間148分
監督・脚本:マルティン・コールホーベン
製作:ウーベ・ショット、エルス・ファンデボルスト
撮影:ロジェ・ストファーズ
衣装:エレン・レンス
編集:ヨープ・テル・ブルフ
音楽:ジャンキー・XL
出演:ダコタ・ファニング、ガイ・ピアース、エミリア・ジョーンズ、カリス・ファン・ハウテン、キット・ハリントン
パンフレット:★★(700円/ビジュアル重視のパンフだとしても、内容が薄すぎでは)
(あらすじ)
小さな村で助産師として働く女性リズ。年の離れた夫や2人の子どもたちと幸せに暮らしていたが、ある事情から言葉を発することができずにいた。そんなある日、鋼のような肉体と信仰心を持つ牧師の男が村にやって来る。牧師から「汝の罪を罰しなければならない」と告げられたリズは、脳裏に壮絶な過去をよみがえらせ、家族に危険が迫っていることを伝えるが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


タイトルを耳にした時、連想したのは「ヤバダバドゥー!ヘ(゚∀゚*)ノ」というフレーズだった…というのはどうでも良いとして。「2018年1月公開で観たい映画の覚え書き」で△をつけたように、それほど興味はなかったんですが、愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」のリスナーカプセルに入りまして。昨年までは課題作品だけ鑑賞していたんですが、今年からはリスナーカプセルに選ばれた映画も観ることにしていたので、足を運ぼうかと思いきや! 都内では「新宿武蔵野館での2週間限定上映」のみだったので、すっかり見逃しちゃいましてね…。公式サイトのスケジュールをチェックすると、もう神戸とかでしか上映してなくて、さすがに無理だと諦めていたら、なんと新宿ピカデリーにて、2月24日(土)~3月2日(金)の1週間だけ公開されるということで、最終日に観てきました。「面白かったけどさぁ… (・ω・;) ウーン」と思ったり。


「ダークタワー」を観に行った際、ロビーでこのポスターに気付きまして。


公式サイトを見たら、上映劇場が増えていてラッキー!


最終日の4番スクリーン、ほぼ満席だった記憶。



「面白かったかどうか」を聞かれたら「面白かった!ヽ(`Д´)ノ」と答えるし、「観て良かったかどうか」を聞かれたら「観て良かった!m9`Д´) ビシッ」と即答しますけど、正直、「なにこの映画」感が否めなかったというか。本作は全4章で構成されているということで、箇条書きであらすじと感想を垂れ流してみますね↓


<第1章 啓示 APOCALYPSE>

映画が始まると、川に銃を撃ち込む男たちを少女が眺めている場面が流れてからタイトルが出て、第1章がスタート。舞台はアメリカの「生きるのが大変そうな開拓時代」でして。旦那と暮らす発話障害者のリズ(ダコタ・ファニング)は、後妻ということで長男とは折り合いが悪いものの、次女とは仲良しであり、助産婦として慎ましく暮らしていたんですが…。村に“牧師”(ガイ・ピアース)がやってきてからは、彼に怯えるようになりまして。しかも、産気づいた女性を助けるために器具を使って頭が大きすぎる胎児を殺したところ、その旦那が「オレの息子を殺した!ヽ(`Д´)ノ キィィィ!」と激怒して、銃撃してきたりするのです。

村にやってきた牧師を見て…。


怯えるリズ。その理由は何なのか?


僕は何の事前情報も入れてなかったので、この時点で「宗教&集団心理のせいで追い詰められる助産婦の話か ( ̄ー ̄) ハハーン」と。後半は魔女狩り的な悲劇に突入するのかな…なんて、昨年観た「ウィッチ」を思い浮かべていたら(ずっと曇り空で陰鬱な雰囲気が似てる)、どうやら2人は面識があっただけでなく、なんと牧師が襲撃してきて旦那を殺害するという急展開。リズは長男&次女と馬車に乗って逃げるから、「えっ、どうなるの!? Σ(゚д゚;)」と結構驚かされたというね。

牧師に旦那を殺され、家も燃やされて、馬車で逃げ出すリズたち。この先、どうなるのかーー?




<第2章 脱出 EXODUS>

続いて始まった第2章は、飲まず食わずで荒野を彷徨う少女ジョアナ(エミリア・ジョーンズ)が登場。倒れたところを馬車に乗った中国人一家に助けられるものの、娼館に売られてしまう…というあんまりな展開をいきなり見せられまして。とは言え、娼婦としてたくましく育ってダコタ・ファニングにトランスフォームし、“客からのキスを拒んで唇を噛んだら制裁として舌を切られた娼婦”リズと仲良く体を売るエブリデイだったんですけれども。そこに第1章にも出てきた牧師がやってきて、砂金で娼館を貸し切り&ジョアナを指名するのです。そこで、2人は過去に因縁があることがハッキリと発覚しつつ、彼女をかばってリズが死んだり、ジョアナが牧師のノドを切り裂いたりしましてね。ちょうどリズは他の町に住む“妻を亡くした男”のところに嫁ぐことになっていたので、リズの顔が焼けるように火を放つ→町医者を訪ねて舌を切断し、リズに成りすまして旅立った次第。

ジョアナが娼館「インフェルノ」で健気に働いていたら…。


そこに牧師がやってきたのでした。過去に何が!? (´Д`;) キニナルー


そして、舌を切られた娼婦リズに成りすまして旅立ってましたよ。


要は第1章のリズの過去を描いたパートであり、この章を観ることで「なぜリズは牧師を見て狼狽えたのか」がよりわかるんですが(リズは殺したと思ってた)、娼館での女性たちの扱いがとにかく無惨であり(優しい娼婦がプレイで絞め殺されそうになって客を射殺→縛り首にされたりする)、男たちも皆殺しにしたいほどのゲス揃いなので、なかなかキツいのです… (`Δ´;) ヌゥ とは言え、僕もバカじゃありませんよ(苦笑)、「第3章ではさらに過去に遡るんだな!」と気付きましてね、リズ(a.k.a.ジョアナ)がなぜ牧師から逃げ続けているのか、興味しんしん丸なのでした〜 (・∀・) フルイ!

娼館のオーナーは決闘すらズルをしたりと、とにかくクズでしたな。




<第3章 起源 GENESIS>

予想通り、ジョアナのさらなる過去が描かれるパートでして。オランダからやってきた牧師&妻アン(カリス・ファン・ハウテン)&娘ジョアナの3人で暮らしていたものの、牧師ったら妻が夜の営みを拒否→娘がちょうど初潮を迎えたことで、「これは神が私に娘とセックスしろと言っているのだ!Σ(°д° ) クワッ」なんて電波なことを言い出すから、全世界の人々が「おまえは何を言っているんだ (`Δ´;)」ミルコ顔ですよ。そんな中、娘は砂金を巡って殺し合いを繰り広げた“傷だらけのアウトロー”サミュエル(キット・ハリントン)を匿ったり、母親は夫に娘とのセックスを諦めさせようとしたら屈辱的な装具を付けられて自殺したりと、すったもんだがありました (´・ω・`し ションボリ で、最終的にはサミュエルが牧師に立ち向かってくれるも敗北し、ジョアナは父親にレイプされるという地獄。その翌朝、着の身着のままで荒野へ旅立ち、第2章オープニングに繋がるワケです。

父親は初潮を迎えたジョアナを狙うようになりまして。


抗議した母親はこんな辱めを受けて、教会で首吊り自殺。


目の前で自殺されても、牧師は「たわけ」のひと言で終了…って、虎眼先生が混ざっちゃった(わざとらしい文章)。


心優しいアウトローが助けようとするも、牧師に敗北→砂金を提供するだけという有り様。


結局、引きずられて実の親にレイプされるというね…。


もうね、ゲスすぎて口がアングリ状態でした。フィクションの世界では“父娘の近親相姦”は日常茶飯事ですが、現実問題として考えると「ねぇよ ( ゚д゚)、ペッ」というのが99.999パーセントの父親の意見ではないでしょうか。これ、自分の母や姉たちへの目線とも共通することなんですが、最初から「性的に見る選択肢がない」というか、むしろ生理的嫌悪感しか湧かないワケで。それ故、自分に娘が生まれてからは、実の娘に手を出すようなクズには不快感がバイバインであって、本作の“神の名の下に娘を犯そうとする牧師”なんて、マジで死んでほしくて仕方なかったんですが、しかし。あそこまで堂々と娘とのセックスを熱望されると、ちょっとバカ負けするところもあって。これって、イスラム圏での女性の酷い扱いを観た時に感じる「こいつらに道理を説いてもムダなんだろうな… (`Δ´;)」という感情に近いというか。いわゆる「宗教」って「人々の救いになっている」以上に「迷惑をかけることの方が多いんじゃないか」なんてことを思ったり。



<第4章 報復 RETRIBUTION>

牧師とジョアナの因縁があらかた語られたところで、時間軸的には第1章の続きが始まって。ジョアナたちは馬車で逃げるも、長男が射殺されるわ、旦那の実家にもやってきて義父を殺すわと、牧師ったらやりたい放題ですよ。で、「ジョアナを拘束した目の前で、まだ幼い次女を犯そうとする」から、僕も怒りで脳が沸騰して九九も言えないレベルに陥ったんですが、しかし。ジョアナったら肩が柔軟だったおかげで拘束から解放→牧師に火を点けてから射殺!川`Д´)ノ ファーック! 旦那の実家で製材所を始めて、めでたしめでたし…とはならず。本物のリズはジョアナを助ける前に娼館の主人を殺していた→リズに成りすましていたジョアナが代わりに逮捕されてしまうから、なんじゃそりゃあああああああ!Σ(°д°;) ヒデェ! 連行される途中、ジョアナは縛られたまま川に飛び込んで、保安官たちが川に向かって銃を撃つ…というオープニングと繋がる場面になりましてね。すっかり成長した次女による「あの人は頑張ったわ… (ノω・、し オカアサン」的なナレーションが流れて、終わってたんじゃないかしらん(ウロ覚え)。

牧師を火で焼いた挙げ句、射殺して、やっと幸せになれるかと思ったのに…。


最後は入水自殺して終わってましたよ ('A`) ゲンナリ


ハッキリ言って、第4章の牧師ったらホラー映画の殺人鬼並の神出鬼没振りで、ここから映画のテンションが少し変わった印象。もしかすると、やはり第2章の時点で死んでいて、“当時の女性たちを追い詰めていた社会の想念”みたいな怪物になっていたのかもしれませんが、牧師に有利な展開がつるべ打ちでまったく納得できなかったというか。成長した次女が“すべて知っている風”な美談ムードで終わるのもイラッとしたし…(誰が“ジョアナの人生”の真実を彼女に教えたの?)。ごめんなさい、僕的には本作が何を言いたいのか、サッパリでしたよ。



さて、あらためて全体を通した感想を書くと、タイトルの「Brimstone」はもともと「硫黄」という意味だそうですが、「地獄の業火」や「激しい情熱」、「口やかましい女」なんて女性蔑視的な意味もあるそうで、なるほどなぁと。本作は「フェミニズム映画」なんて言われているそうですけど、残念ながら僕にはよくわからなくて (´∀`;) エヘヘ 監督の狙いなんでしょうけど、主人公を苦しめるための出来事があまりにご都合的に感じたし、あえて「当時の女性たちの苦難」を見せたかったのなら“取って付けたような娘のモノローグ”はいらない気がするし、微妙に消化不良だったんですよね。


ガイ・ピアースのインタビュー動画を貼っておきますね↓ 言いたいことはわかるんですが…。




とは言え、先が読めなくてハラハラしたし、ダコタ・ファニングを始めとする役者さんたちの演技は素晴らしかったし、残酷な描写の数々もいろいろな意味で良かったし、面白かったのも確か…というどっちつかずな着地 (・ω・;) ウーン かなりヘビーな作品ですけど、一見の価値はあるような気がします、たぶん。




オランダで大ヒットしたというマルティン・コールホーベン監督作。少し観たい。



ある意味、少し似ていた映画。僕の感想はこんな感じ



自殺したお母さん役の人が主演だって、パンフを読んで気付きました。大好きです。



一応、貼っておきますよ。ヤバダバドゥー!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ!







シェイプ・オブ・ウォーター(ネタバレ)

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シェイプ・オブ・ウォーター



原題:The Shape of Water
2017/アメリカ 上映時間124分
監督・製作・原案・脚本:ギレルモ・デル・トロ
製作:J・マイルズ・デイル
脚本:バネッサ・テイラー
撮影:ダン・ローストセン
美術:ポール・オースタベリー
衣装:ルイス・セケイラ
編集:シドニー・ウォリンスキー
音楽:アレクサンドル・デスプラ
視覚効果監修:デニス・ベラルディ
出演:サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スタールバーグ、オクタビア・スペンサー、デビッド・ヒューレット、ニック・サーシー、ナイジェル・ベネット、ローレン・リー・スミス、マーティン・ローチ、モーガン・ケリー
パンフレット:★★★★☆(820円/監督インタビューや町山智浩さんのコラムなど、情報が充実してて、作品の補完に最適!)
(あらすじ)
1962年、冷戦下のアメリカ。政府の極秘研究所で清掃員として働く女性イライザは、研究所内に密かに運び込まれた不思議な生き物を目撃する。イライザはアマゾンで神のように崇拝されていたという“彼”にすっかり心を奪われ、こっそり会いに行くように。幼少期のトラウマで声が出せないイライザだったが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は不要で、2人は少しずつ心を通わせていく。そんな矢先、イライザは“彼”が実験の犠牲になることを知る。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


※本作については、尊敬する映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での紹介を読んでから「映画ムダ話」(216円)を聞けば間違いないので、要チェックだぞ!m9`Д´) ビシッ
※今回の感想は、グロい動画が貼ってあるので、気をつけて!


僕にとってギレルモ・デル・トロ監督は「パンズ・ラビリンス」「パシフィック・リム」という“100点の映画を2本撮った男”であり、そりゃあ前評判が良い本作も観る気マンマンということで、「2018年に絶対観たい新作映画10本」の1本に選びつつ、前売り券も購入。ちょうど愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったので、元ネタといわれる「大アマゾンの半魚人」を観てから、TOHOシネマズ新宿に足を運んできました。「優しい映画ダナー (´∀`=) ホッコリと思ったり。


メイキングも面白くて、実に良い買い物でした。


7番スクリーン、アカデミー賞効果なのか、平日の昼間なのに8割は埋まってましたよ。



あらすじを雑かつ適当に書いておくと、舞台は1962年のアメリカ。発話障害者のイライザ(サリー・ホーキンス)は政府の極秘機関「航空宇宙研究センター」で清掃員として働いていたら、研究所で「不思議な生きもの」(a.k.a.半魚人)と出会いまして。ゆで卵をあげたり、音楽を聞かせたりと交流していたら、彼が解剖されることになったので、隣人で親友の画家ジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)と救出作戦を実行。ロシアのスパイだったホフステトラー博士(マイケル・スタールバーグ)の助けも借りて、見事救出すると、2人で愛を育みましてね…(しみじみ)。“彼”を逃がそうとする雨の日、研究所を管理するストリックランド(マイケル・シャノン)に居場所を突き止められて、港で銃撃されるも、“彼”が鋭利なツメで首を切り裂いて倒すと、瀕死のイライザと海中に潜って、2人は水中でハッピーエンド…ってな調子(現実かジャイルズの妄想かは不明)。

2人はこんな風に出会いまして。


研究所を脱出させてからはラブラブになりましてね。


最後はこんな感じで終わってました。



まぁ、本作の「あそこの描写はこういう意味だッ!m9`Д´) ビシッ」的なことは、怪獣LOVEな映画評論家の町山智浩さんの「映画ムダ話」(216円)を聴けば十分なので、そちらをチェックしていただくとして(「本作は『大アマゾンの半魚人』と続編の『半魚人の逆襲』を足したもの」とか「ラスト、撃たれた”彼”の復活はイエス・キリストをなぞっている→だからストリックランドは『神だったのか!』と言う」とか「ラゴンも音楽好き」とかかゆいところに手が届く感じ)。僕は1ミリの思い入れもないものの、いわゆる「怪獣好き」とされる人たちの間で「大アマゾンの半魚人」が特別な作品ということぐらいは知ってましてね。本作に登場する「不思議な生きもの」を観て真っ先に連想するのは、同監督による「ヘルボーイ」エイブ・サピエンであり、続編の「ゴールデン・アーミー」では半魚人とエルフの悲恋を描いていたなぁなんて思い出したりもして(演じているのは同じくダグ・ジョーンズ)。もうね、「デル・トロ監督ったら、半魚人が大好きなんだな (´∀`=) アラアラ」とその“強い愛”を思うだけで、心がホッコリするというかさ。パンフで監督自身も語っていましたが、監督が「大アマゾンの半魚人」で不遇な末路を迎える半魚人に幸せな物語をあげたかったことが、映画を観ているだけでビンビン伝わってきて、2人が結ばれるラストは泣いちゃいましたね… (ノω・、) ヨカッタネー


「大アマゾンの半魚人」の元祖半魚人はこんなビジュアルでして。


「シェイプ・オブ・ウォーター」の“彼”は、少し知的で神々しいムードも漂ってましてね。


「ヘルボーイ」のエイブはもっとスッキリしております。


ちなみにウルトラシリーズに出てくる海底原人ラゴンはこんな感じ。


さすがに別物だけど、「超神ビビューン」のバシャーンも貼っておきますね。
バシャーン!


それに加えて、発話障害者のイライザやゲイのジャイルズ、黒人の清掃員ゼルダ(オクタビア・スペンサー)などのマイノリティたち(痛みを知っている人々)が活躍して、敵となるのが男社会のプレッシャーで暴走するマッチョな中間管理職のストリックランドというのも、現代の社会状況を反映する「今の時代の物語」になっていて上手いなぁと。半魚人役のダグ・ジョーンズは相変わらず100点だし、音楽や美術関係も素晴らしいし…。アカデミー賞で監督賞や作品賞などを見事受賞できて、良かったなぁと。本当にね、文句ナシの名作だと思ったり。


マイケル・シャノン演じるストリックランド。暴走する人間こそが怪物なのです。



とは言え、僕も最近までは「魚って、切り身の状態で泳いでいるんじゃないの? (゚⊿゚)」と思ってたレベルの現代っ子ですよ(45歳の文章)、ラブシーンの数々を素敵だと感じながらも、ごめんなさい、「ヌルヌルしてそう」とか「生臭そう」とか「あの人、歯を磨いてないよね?」とか、どことなく冷めて観る自分もいた…という台無しな感想。それと、なんて言うんですかね、デル・トロ監督や町山智浩さんに限らず、例えば名著「怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち」を書いた切通理作先生とか、「怪獣に思い入れを持つ人」って本当に目線が優しくて尊敬しているんですけど…。僕は幼いころに「ウルトラマンレオ」で宇宙人や怪獣に触れた男なので、どうしても通り魔的なイメージの方が強くて。すぐモンスターを「殺るか殺られるか」という目線で観てしまうんですよね… (´・ω・`) ウーン


「レオ」で一番ショッキングだったのが、“奇怪宇宙人”ツルク星人でして。


この通り魔全開な所業を見て! 子ども番組なのに非道すぎるYO!(´Д`;) イヤーン


巨大化するとなぜか怪獣っぽくなるのも信用できなかったというね。



だから、できればもっと半魚人に人間どもを血祭りにあげてほしかったし、両者のバトルを展開してほしかった。「オレサマオマエマルカジリ!」ライクに暴力装置と化すダグ・ジョーンズが観たかった…って、誰からも共感を得られなさそうですな (´∀`;) スミマセン つーか、本作に登場する「不思議な生きもの」を観て真っ先に連想するのは、同監督による「ヘルボーイ」エイブ・サピエンであり(2回目)、そりゃあ「シェイプ・オブ・ウォーター」のような“美しい大人のおとぎ話”も良いですけど、僕的には「ヘルボーイ」の3作目が観たい…3作目が観たいんですYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン! 残念ながら「続編は100%ない」なんてことになったようですが、ちくしょう、こうなったら原作者のマイク・ミニョーラの弱みを握って…(犯罪の臭いがする文章)。


「ゴールデン・アーミー」の続編が作られないなんて、世の中、どうなってんだよ!




って、ワケのわからない文章を書いてすみません(汗)。その他、「仲良しの黒人清掃員がオクタビア・スペンサーという直球な配役」とか「半魚人とセックスした告白をまったく引かずに聞けるゼルダの胆力」とか「猫を食べたことを反省する“彼”が可愛かった」とか「マイケル・シャノンのタフガイ役は相変わらず怖いな… (`Δ´;)」とか「リチャード・ジェンキンス、『キャビン』でも相棒が半魚人にこだわってたね」とか「本作の“水棲人間描写”を観て、『アクアマン』のハードルが微妙に上がった」とかとか、思うところはありますが、時間がないので割愛! 周辺情報も含めて「優しい映画ダナー (´∀`=) ホッコリと思ってね、とても温かい気持ちになりましたよ。まぁ、「サリー・ホーキンスの自慰」や「ちぎれた指」、「新鮮な猫の首なし死体」など、家族で観ると微妙に空気が固まりそうなシーンも入っていますけど、スゲー良い映画なのは間違いないので、興味がある方は観に行くと良いですぞ。




かなりほしいサントラ。デジタル盤輸入盤もあります。



小説版。ストリックランドの奥さんの話とか盛り込まれているそうな。



メイキング本。ちょっとほしいけど、金はなし。



一番好きなデル・トロ監督作はやっぱりこれ。本作と結構似てますよね。



元ネタになったジャック・アーノルド監督作。「半魚人の逆襲」も買おうかな…。



類似が指摘されている1961年のソ連映画。ちょっと興味あります。



リチャード・ジェンキンスが出ているホラー映画。未見の方は観ておくと良いです。








サファリ(ネタバレ)

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サファリ



原題:Safari
2016/オーストリア 上映時間90分
監督・製作・脚本:ウルリッヒ・ザイドル
脚本・美術協力:ベロニカ・フランツ
撮影:ボルフガング・ターラー、ジャジー・パラツ
編集:クリストフ・シェルテンライブ、クリストフ・ブルナー、アンドレア・バーグナー
出演:ジェラルディン・アイヒンガー、エバ・ホフマン、マニュエル・アイヒンガー、ティナ・ホフマン、マンフレッド・エリンガー、イング・エリンガー、マリタ・ニーマン、ボルカー・ニーマン、マルコルフ・シュミット、エリック・ミューラー
パンフレット:★★★★☆(800円/読み物が充実していて、映画を理解するのに助かった)
(解説)
アフリカの草原で群れをなすインパラ、シマウマ、ヌー、キリンなどの野生動物たち。そうした動物を嬉々として撃ち、狩猟するハンターたち。値段が付けられた野生動物を殺すことを趣味や娯楽とするオーストリア人とドイツ人のグループ、彼らを草原へと案内するナミビアのリゾートホテルのスタッフ、そして彼らが狩猟した動物の毛皮を剥ぎ、余った肉を食べる現地人。そんな人間たちの姿をカメラが肉薄していく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


1月27日公開の本作、「2018年1月公開で観たい映画の覚え書き」を書いた時は気づかなくてスルーしちゃったんですけれども。のちに「トロフィーハンティングを扱ったドキュメンタリーが公開される」と知って、興味が湧いたので前売り券を購入。とは言え、なかなか観に行けなかったんですが、なんと3月中旬の今もイメージフォーラムで上映されていたので、新宿で「ゆれる人魚」を観てから、渋谷に移動して鑑賞いたしました。「ひでぇな… (`Δ´;)」と素直にドン引きしましたよ。


観客は5人程度でした。3月23日(金)まで上映されるそうな。



映画の流れをザッと解説すると、舞台はアフリカで、黒人たちが角笛を吹くシーンでスタート。序盤から中盤にかけては、白人ハンターたちがトロフィーハンティング(スポーツハンティング)に精を出したり、「ハンティング禁止と、どこに書いてあったかね?( ´_ゝ`)」と自己弁護したりする様子を映してまして。終盤は黒人たちが狩られたシマウマやキリンを黙々と解体したり、その肉を焼いてモリモリ食べたりするシーンが入ってきましてね。最後はハンティングロッジのオーナーが「命には限りがあるということを我々は肝に命じるべきだ。我々人間がピラミッドの頂点にいることが間違っている。何の役にも立っていない人類が消えたら、もっといい世界になるだろうね ( ´_ゝ`)」なんて知った風なことを語って、黒人たちがホルンっぽい管楽器を吹いて終わってましたよ、確か。


映画は、狩りのシーンと…。


ハンターたちが自分たちの「狩り観」を語るシーンが映りまして。


狩った獲物を黒人たちが解体して…。


その肉を食べるシーンなんかも出てきましてね。


最後は右の親父が偉そうなことをほざいて終わるのでした。



正直なところ、“見世物”としてスゲー面白かったです。不謹慎ながら、トロフィーハンティングの現場とその当事者の話、さらにシマウマやキリンが解体される様子なんて観たことがなかったので、モンド映画っぽい楽しさがあったというか。僕は2015年に起きた「ジンバブエのライオン“セシル”殺害事件」と、それに伴うバッシングは知らなかったんですけど、トロフィーハンティングなんてどう考えても堂々と胸を張れる行為ではないワケで。ウルリッヒ・ザイドル監督はパンフで「先入観を持たず、中立的な立場で、なぜ人々は“殺戮の休日”に衝き動かされるのかを見たかった」と語っていましたが、ハンターたちを映画に出演させただけでもスゴイなぁと感心いたしました(「アクト・オブ・キリング」「ルック・オブ・サイレンス」のような“騙し討ち”ではなく!)。


一応、ハンターにはハンターなりの言い分があるのです。



つーか、残酷だと感じる描写が本当に多い。その筆頭は、ハンターたちが射殺した動物と喜びながら記念撮影するシーンで、まさに醜悪のひと言。あまりに不快なので、映画に出演したハンターたちの今後が心配になるほどでしたよ。黒人たちが「シマウマのしまをグルグル取って〜♪」と解体していく様子に関しても(不要なウソ)、そりゃあ「カルネ」「いのちの食べかた」級のキツさがあって。僕は、肉を食べる以上は「動物がどう解体されるのか」を知っておくべきだと思うので、これらのシーンだけでも観る価値はあるんじゃないかと思ったり。


記念撮影シーン、なかなかおぞましかったです。


皮だけになった動物を見せられた後に剥製が映るのも、結構ヘビーだったり ('A`) ウヘェ



あと、白人が奴隷のように黒人を使役する状況もあって(黒人の肉体について語るオーナーはモロに“理解ある風の差別者”ムード)、ワカンダは傍観してんじゃねーよ…というフィクションが混同した文章。もうね、トロフィーハンティングに関しては、嫌悪感しか抱けないワケですが、しかし。綺麗事では片付けられない「お金」という厳しい現実があって。ハンターたちは普通の観光客が2ヵ月で使う費用を1週間で使うほどの“上客”であり、狩猟産業が地域で雇用を生み出しているみたいだし…(ただ、動物の保護に繋がっているってのは眉唾だと思う)。僕らが抱くジレンマなんて、アフリカの貧しい国々からすれば「よそ者が勝手なこと言ってんじゃねーよ ( ゚д゚)、 ペッ」って感じなんでしょうな。

とは言え、狩猟を生業にしている人は別として、僕がトロフィーハンティングする人を嫌いなのは「勝負ヅラ」をするところ。素手(もしくはナイフや槍など)で戦うならまだわからないでもないけどさ、ガイドに頼って、とっても安全な遠距離から一方的な攻撃を仕掛けることにロマンだなんだって、自分に酔っててスゲー気持ち悪い。本作のハンターたちがやってることは、背後から通行人の後頭部をバットで殴って殺害して「良い戦いだったぜ… (;`∀´) フゥ」なんて汗を拭いているだけのこと。いや、法律では許されているし、好きなら余暇を活用してやればいいけどさ、「自分は動物をノーリスクな状態での攻撃によって殺害することで興奮を覚える人間です」程度の自覚は持ってほしいものですな。


ズールのように素手での狩猟は無理だとしても(「グラップラー刃牙」より)。


せめて銃弾を外したら反撃されるぐらいの距離で戦ってほしいものです(「グラップラー刃牙」より)。



その他、「“夢のような美味しさ”というエランドテンダーロインは食べてみたいよぅ… (´Д`;) ハァハァ」なんてことはどうでも良いとして。不快にはなったものの、興味深い映像がいろいろ観られて、非常に勉強になる映画でした。ウルリッヒ・ザイドル監督は、「スイーツパラダイス」「わんわんパラダイス」「にゃんにゃんパラダイス」「パラダイス」三部作などで知られる超有名な方らしいですが(乱暴なウソ)、他の作品も観たくなりましたよ。まだ上映中だし、今後もあちこちで公開されるみたいなので、気になる方は観ておくと良いですぞ。




ウルリヒ・ザイドル監督による三部作。ちょっと観たいです。



パンフでもコラムを書かれていた安田章人先生の著書。読もうかなぁ。



同名のモキュメンタリー。観光客が動物たちに食われてました。







ブラックパンサー(2D・字幕版、2D・吹替版)(ネタバレ)

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ブラックパンサー(2D・字幕版、2D・吹替版)



原題:Black Panther
2018/アメリカ 上映時間134分
監督・脚本:ライアン・クーグラー
製作:ケビン・ファイギ
製作総指揮:ルイス・デスポジート、ビクトリア・アロンソ、ネイト・ムーア、ジェフリー・チャーノフ、スタン・リー
共同製作:デビッド・J・グラント
原作:スタン・リー、ジャック・カービー
脚本:ジョー・ロバート・コール
撮影:レイチェル・モリソン
美術:ハンナ・ビークラー
衣装:ルース・カーター
編集:マイケル・P・ショーバー、クローディア・カステロ
音楽:ルドウィグ・ゴランソン
音楽監修:デイブ・ジョーダン
視覚効果監修:ジェフリー・バウマン
出演:チャドウィック・ボーズマン、マイケル・B・ジョーダン、ルピタ・ニョンゴ、ダナイ・グリラ、マーティン・フリーマン、ダニエル・カルーヤ、レティーシャ・ライト、ウィンストン・デューク、アンジェラ・バセット、フォレスト・ウィテカー、アンディ・サーキス、フローレンス・カスンバ、ジョン・カニ、スターリング・K・ブラウン、アタンドワ・カニ、デンゼル・ウィテカー
パンフレット:★★★★(880円/安定の良い出来だけど、オークランドの場面写真とかほしかったな)
(あらすじ)
絶大なパワーを秘めた鉱石「ヴィブラニウム」が産出するアフリカの国ワカンダは、その恩恵にあずかり目覚しい発展を遂げてきたが、ヴィブラニウムが悪用されることを防ぐため、代々の国王の下で、世界各国にスパイを放ち、秘密を守り通してきた。父のティ・チャカの死去に伴い、新たな王として即位したティ・チャラは、ワカンダの秘密を狙う元秘密工作員の男エリック・キルモンガーが、武器商人のユリシーズ・クロウと組んで暗躍していることを知り、国を守るために動き始めるが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※本作に関しては、映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での解説PUNPEEさんとOMSBさんの対談、そして宇多丸師匠の時評を読めば十分なのYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!
※今回の感想は、本作が好きな人は不快になる恐れがあるので、気をつけて!
※今回の記事は、「ナイスガイズ!」「お嬢さん」のネタバレに触れているんですが、どちらもスゲー面白い映画なので、未見の方は観てから読んで!


2016年に公開された「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」は実に面白い映画だったワケですが、そこに登場した新キャラクターのブラックパンサーがカッコ良くてね…(しみじみ)。興味が湧いて、パソコンで検索する日々を送っていたら、「S.H.Figuarts ブラックパンサー」ターゲティング広告がやたらと表示されるようになって。6,480円もするシロモノですよ、「そんな手に乗るかよ!(`∀´) バーカ」と半笑いで一蹴した…ハズなのに。気がつけば我が家に商品が届いた挙げ句、クレジットカードで代金が引き落とされていたのだから、世の中には科学で解明できない不思議なことがまだまだあるのでしょうな…。


ちくしょう、我が家にいるブラックパンサーを貼っておきますね。



そんなブラックパンサー好きな僕ですから、当然ながら前売り券を購入して(2枚!)、本作の公開を楽しみにしていましてね。愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題作品に選ばれたということで、火曜日にTOHOシネマズ新宿で2D・字幕版を観て、金曜日はTOHOシネマズ錦糸町「劇場版 Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ」と2D・吹替版をハシゴ鑑賞してきました。エリックは悪い子じゃなかったのに… (ノω・、) グスン」と思ったり。


字幕版を観たのは4番スクリーン。そこそこの混み具合でした。


吹替版は5番スクリーンで、こっちは10分の1ぐらいだったかな。


ちなみに前売り特典は「ポストカードセット」と…。


「キャラクター・コレクタブルカードセット」の2種類をゲット。「キルモンガーセット」にすれば良かった。



急な仕事が入ったせい宇多丸師匠の時評の前にアップするのが無理だったことは、仕方ないとして。まぁ、別に僕がどんな感想を投下しようと大した価値はないんですが(苦笑)、一応、ここは僕の備忘録なので、アッサリかつザックリとした感想を投下しておきますよ。まず、あらすじをエリック・キルモンガー目線で書いておくと、こんな感じ↓


(`・ω・´)
アメリカのオークランドで、父親から「ワカンダ」という“不思議な国のおとぎ話”を聞いて育ったオレ。まだ子どもだった1992年、団地から不思議な飛行物体が飛び去るのを目撃した日、父親が胸に爪痕を残して死んでいたことは今も強く覚えている。その後は施設に引き取られたものの、必死に努力してMITに入り、CIAの工作員にまでなったのは、殺された父の悲願である「虐げられている黒人たちの救済」を実行するためだ。ワカンダ事情に詳しい武器商人ユリシーズ・クロウと接触し、仲間となって「ヴィブラニウム」収集に精を出していたが、ワカンダの国王が死んでその息子が新国王になったこと、そしてクロウがハイテク義手を失ったことで、時は来た! クロウの死体を手土産にワカンダに乗り込むと、ウンジョブの息子ウンジャダカとして、正々堂々と“王位継承の儀式”の決闘に挑んで、従兄弟のティ・チャラを滝から投げ落とし、新国王に就任。早速、ワカンダの超技術で作られた武器を“全世界の虐げられている民たち”に与えて革命を起こそうとしたところ、ティ・チャラの野郎がしぶとく生きていたからガッカリだぜ。今度は特殊なスーツを着て戦ってみたら、相手が意外と素早くて負けちまったけど、冷静に自分を振り返ってみれば、オレはワカンダに憧れていただけだったのかもしれないな。ティ・チャラは治療を申し出てきたが、囚われの身は性に合わない。奴隷の運命を拒否して船から飛び降りて溺死していった古の同胞たちのように、オレは父が語っていた“おとぎ話の国の夕陽”を見ながら死んでいくのさーー。


この人がエリック・キルモンガーでございます。


最後の展開を補足すると、成長したティ・チャラはオークランドに国際支援センターを作ったり、世界に向けて演説したりして。


エンドクレジット後は「シビル・ウォー」のラストで眠ったバッキーが復活して終わってましたよ。



本作の何が素晴らしかったって、エリック・キルモンガーというキャラクター。宇多丸師匠の評と被るところが多くて申し訳ないんですが(つーか、「アドニスがもしグレていたら、こうなっていたかも」という視点が最高!)、根は決して悪い子じゃないんです。ワカンダという国の欺瞞に怒りを爆発させるのは「小さいころは憧れていた→成長して父親が隠していたワカンダの文書などを読むことで、父の死の原因が判明→裏切られた&見捨てられた!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!」と傷ついたから…という要素も大きかったのではないか。目的のためなら自分の恋人すら躊躇無く殺す殺人マシーンながらも、殺した人間の数だけ体に傷をつけているのは(スカリフィケーション)、常に“心の痛み”を感じているからではないか(a.k.a.本当は良い子)。


ただ、このスカリフィケーションボディのブツブツ感は苦手だったり… ('A`) イヤーン



シカモ、彼の主張は「ごもっとも!m9`Д´) ビシッ」と納得できるものばかり。昨年の映画の名言ベスト3のうち1つが「ベイビー・ドライバー」に登場した凶悪犯バッツの「オレたちの金だ。汗水たらして稼いだ金だ。それを銀行が寝てる間にくすねた。あれはオレたちのもんだ。オレたちの金を取り戻そうぜ」という台詞な僕ですよ、本作における「同胞が迫害や差別で苦しんでるのに、ノホホンと暮らしやがって!(`Δ´) ブルジョアヤロウ!」といったエリックのワカンダ批判の数々は頷きすぎて首がもげそうになったほどであり、つい先日、トロフィーハンティングのドキュメンタリー「サファリ」を観た時も「ワカンダ、なんとかしろよ!( ゚д゚)、 ペッ」なんて頭に来たりしてね(とばっちりな文章)。最後の誇り高い散り方も見事だったし、2回目を観た時には「冒頭のおとぎ話」が「父とエリックの会話」だったことがわかって思い入れがバイバインになったし…。演じたマイケル・B・ジョーダンも役にハマッていて、もうね、本作は僕的に「エリック・キルモンガーの反逆の物語」として深く心に刻まれたのでした… (ノω・、) エリック...


エリックの散り際を観た僕の気持ちを代弁する中坊林太郎を貼っておきますね(「公権力横領捜査官 中坊林太郎」より)。


「ベイビー・ドライバー」の名言シーンはこんな感じ。


ちなみに他のベスト名言は、「ナイスガイズ!」の「即死だったから大丈夫」と…。


「お嬢さん」の「でもチンポを守って死ねてよかった」なのでした ( ゚д゚) ナンダソリャ



もちろん主人公のティ・チャラ/ブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマンも素晴らしかった。「シビルウォー」の時よりもボンクラ味を増したキャラ改変は大正解であり、周囲の女性キャラたちとのやり取りもいちいち微笑ましくて。雄々しくも品の良さがあって、優しさも感じられて…と、実に「理想の王族」って感じでしたな。その他、最強女戦士軍団「ドーラ・ミラージュ」を率いるオコエは「キング・オブ・デストロイヤー」グレース・ジョーンズを彷彿させてストライクだったし(そんな台詞があるのも良かった!)、妹シュリが天才科学者だったりするのもトニー・スタークやブルース・バナーとの大人げないマウンティング合戦が楽しみになったし、かなり話題となった「アフロ・フューチャリズム」という世界観&ビジュアルも、そりゃあ最高でしたよ。


最強の女戦士オコエ、槍捌きがカッコ良かったです。


妹シュリを演じたレティーシャ・ライト、どことなく千眼美子さんっぽいと思ったり。



とは言え、僕的には不満も結構あって。本作はすでに134分の映画ですから、尺をこれ以上延ばすのは無理だと思いますけど、展開が性急というか。僕はエリック派ではありますが、いくら君主制にせよ、さすがに「王になる→武器を輸出する」くだりは決定からの実行が早すぎじゃないですかね? 金のスーツを手に入れるシーンもないし、もっとエリックがワカンダに触れる描写が観たかったです。それと、前半の「韓国でのチェイスアクション」はスゲー良かったものの(ワンカット長回し風の場面とか)、クライマックスのアクションは微妙で、ブラックパンサーvsキルモンガーは姿形が似てるから観づらい&わかりにくいし、ロス捜査官の輸送機撃墜シーンは取って付けた感が否めないし、戦闘用サイの登場には度肝を抜かれつつも戦闘描写は想像の範疇を超えなかったし、本来は超燃えるハズのエムバクの加勢もアッサリ気味だし…。恐縮ですが、「もう少し何とかならなかったかな… (´・ω・`)」なんてね。あと、儀式でのエムバクとのタイマンはカポエイラやら柔術やらの要素があってグッときましたが、それこそアフリカ独自の格闘術「アフロ・マーシャルアーツ」を作って見せてほしかった…ってのは贅沢でしょうか(奇声を上げながら眼を狙い合うとか)。


vsキルモンガー、ちょっとわかりづらかった印象。


「加勢しない」と断言していたエムバクの登場は、もっとドラマチックに見せてほしかったです。



一番イラッとしたのは、王族描写。例えば「バーフバリ」はまだ“神話の時代の英雄譚”だから全然飲み込めますが、今どき「一部の特権階級が政権を運営している」という設定だけで居心地が悪いのに、本作ではエリックが現代的でシリアスなテーマをぶつけてくるから、余計に「なにこのブルジョアども」感が増してくる。「あれほど文明が発達しているのに、政権を運営する代表者を特権階級に属する人間同士のタイマンで決める」という設定自体はスルーするとしても、大事な伝統のハズの“王位継承の儀式”でティ・チャラが敗北したら、女王がオロオロした上にエリック打倒を画策し始めた時は、「コイツらは結局、覚悟も何もなく、シャンシャン儀式で特権を甘受してきたんだな」と思って、マジで不快でしたよ。

最後の「ワカンダ初の国際支援センター設置」だって、小国という設定で周囲を騙してきたから仕方ないにせよ、「よくやった」というよりは「そのレベルの支援もしてなかったの?」と驚いたし…。なんて言うんですかね、王族の主人公が活躍する現代劇って、フィクションラインをリアルに近づけると、ちょっと厭な感じがしちゃうような気がします。あと、これは藤子・F・不二雄先生のせいなんですけど、僕は若いころに「21エモン」を読む&アニメも観ていたため、キルモンガーとかアイアンモンガーといった名前を見ると、自動的にある宇宙生物の姿が脳裏に浮かんで、カッコ良さが損なわれてしまう…という、どうでも良い文章。


一応、貼っておきますね(「21エモン」より)。



なんとなくアニメ版のED曲を貼っておきますね↓ 大好き!




ということで、誰の共感も得られなさそうな左気味な駄文を書き散らかしちゃいましたが、基本的には良いところだらけだから、つい文句を書いちゃっただけで。「死んだエリックは“先祖たちがいる木”には行かずに、あの団地の一室に戻って、亡くなった父と談笑しているのだろう…」なんて考えると涙が止まらないぐらいには大好きな映画でしたヨ (ノω・、) エリック... IMAX版を観に行こうか迷っているんですけど、お金がないし、無理かなぁ…。ちなみに、吹替版は普通に良くて、場面によっては確か字幕版より情報量が多かった気がしないでもないので(うろ覚え)、こちらもオススメですぞ。




ライアン・クーグラー監督×マイケル・B・ジョーダン主演作。僕の感想はこんな感じ



ブラックパンサーが初登場したMCU関連作。僕の感想はこんな感じ



デジタル盤のサントラです。



本作からインスパイアされたアルバムのデジタル盤。国内盤輸入盤もあります。



アメコミ。映画とは全然違う話ですが、結構面白いのよ。



コンセプトアート集っぽい。洋書なので気をつけて!







先週の備忘録(2018/3/13~3/19)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓

火曜日、映画鑑賞→仕事
水曜日、仕事→映画鑑賞
木曜日、娘の卒園式
金曜日、仕事→映画を2本鑑賞
土曜日、家族で近所を散策
日曜日、姉と朝食&家族と過ごす
月曜日、ずっと仕事



先々週の土日に仕事で無茶をしたのが祟ったのか、前半は体調が良くなくて。仕事が忙しくないにも関わらず、火・水あたりはブログを書く体力がなく、あまり更新できなかったのは残念至極。観た新作映画も4本と、予定していたよりは観られなかったなぁと。ただ、家族と触れ合う時間は結構多めで、14日のホワイトデーは妻子にケーキとイチゴを買ってプレゼントしたり、15日は娘・マナ子(仮名/6歳)の卒園式に出たりしましてね。娘が歌ったり発言したりする姿は、それはそれは感動的で、油断するとすぐに涙がこぼれそうになったものの。最近、タマフルの元トモ特集を聴いていたせいで、娘の「みんなともだち〜、ずっとずっと、ともだち〜♪(´∀`し」なんて愛らしい歌声を聴いても、「この中で“ずっと友だち”は1人いるかどうかだろうな」なんて冷めた気分にもなった…という面倒くさいアタシ。


「シェイプ・オブ・ウォーター」、良い映画でした (´∀`=) ヨカッタネー


「ダウンサイズ」、アレクサンダー・ペイン監督らしいSF映画だなぁと ( ´_ゝ`) フフフ


「ゆれる人魚」、変な映画ですけど好きでした (・∀・) イイ!


「サファリ」、とても残酷でしたよ… (´・ω・`) ウーン



土曜日はとても良い日でした。妻子と近所を散策して、美味しいパン屋さんを見つけたり、和菓子屋さんで団子を買ったり。公園に行って、娘がやっとできるようになったブランコの立ち漕ぎを褒めてあげたり、家族3人でボートに乗ったり。奥さんとの会話も弾んで、気候もちょうど良くて、娘が大好きな近所のラーメン屋で夕食を食べて、みんな上機嫌で。「美しい日」とはこういう1日を言うのではないだろうか。夜はタマフルを聴きながら永遠に終わりそうのない部屋の片付けをしていたんですが、稲垣吾郎さんとの「映画と銃。」特集が11年の歴史の中でも上位に食い込むほど最高でね…(しみじみ)。ついテンションが上がってこんなツイートをしたら、あっという間に僕のツイッター歴の中で最も「いいね」が付いたツイートになったのだから、稲垣吾郎ファンの多さと瞬発力に戦慄を覚えたのでした… (`Δ´;) ゴゴゴゴゴゴ


「クソ野郎と美しき世界」の予告編↓ 前売り券は「メイジャー」で注文いたしました。




日曜日は、ユーミン絡みのイベントで上京してきた次姉と新宿の「OysterBar wharf」で一緒に朝食を食べまして。娘の入学祝い&引っ越し祝いをもらって、お互いの家族や仕事の状況、母親の喜寿のイベントについて話したりしてね。詳しいことは書けませんが、端から見れば十分幸せそうな姉の悩みを聞いていると、人生とはままならぬものだなぁと。その後、習いごとが終わったばかりの妻子と合流して、「東京麺通団」でうどんを食べて、帰宅してからは娘とおままごと。夜はブログの記事を何本か書いた次第。で、翌月曜日は普通にずっと仕事をした…ってな調子でございます。


「牡蠣の鉄鍋ごはん御膳」、美味だったものの、お値段も高めだったり。



さて、今週の予定を書いておきますよ。火曜日は、この記事がアップされる15時ジャストから、長野の千石劇場付近の居酒屋にて、当ブログ初のオフ会「三角絞めでつかまえてオフ会 in 長野」が開催されているハズ。正直なところ、オフ会云々はネタとして書いてみただけで、「1人で寂しく飲む」というオチを用意していたのに(その時はティ・チャラに説教するつもりだった)、なんと3人も参加していただけるというのだから、世の中には奇特な人がいるというか、ありがたい話ですな。「スリープレス・ナイト」の前売り券がやっと使えるのもうれしいです… (ノД`) アァン 水曜日は家族と過ごして、木曜日は渋谷で開催される「タマフル・トップ5・生活は踊るオフ会」に参加したいところ。金曜日は、とても大事な打ち合わせの後、奥さんに用事があるので、夜は娘と2人で外食することになっていて。土日も家族と過ごして、月曜はやっと大きい案件が始まるハズなので、仕事に専念するつもりだけど、予定は未定、よくある話よね (´∀`) ナンダソリャ


最後に、今月の推薦曲、三浦大知さんの「DIVE!」を貼っておきますね↓




以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。







不能犯(ネタバレ)

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不能犯



2018/日本 上映時間106分
監督・脚本:白石晃士
原作:宮月新
原作(画):神崎裕也
脚本:山岡潤平
製作:岡田美穂、村田嘉邦、勝股英夫、水野英明、木下暢起、三宅容介、森川真行
エグゼクティブプロデューサー:吉條英希
企画:中畠義之、森川真行
プロデュース:中畠義之、森川真行
プロデューサー:大畑利久、石塚清和
共同プロデューサー:宮城希、清家優輝
ラインプロデューサー:小泉朋
撮影:高木風太
照明:豊見山明長
録音:石貝洋
美術:中川理仁
装飾:藤田徹
VFXスーパーバイザー:鹿角剛
スタイリスト:中井綾子、長瀬哲朗
ヘアメイク:村木アケミ
編集:和田剛
音楽:富貴晴美
主題歌:GLIM SPANKY
音響効果:岡瀬晶彦
スクリプター:阿保知香子
助監督:吉村達矢
制作担当:鍋島章浩
出演:松坂桃李、沢尻エリカ、新田真剣佑、間宮祥太朗、テット・ワダ、菅谷哲也、岡崎紗絵、真野恵里菜、忍成修吾、水上剣星、水上京香、今野浩喜、堀田茜、芦名星、矢田亜希子、安田顕、小林稔侍
パンフレット:★★★(720円/場面写真多め。名越康文先生のコラムが面白かった)
(あらすじ)
都会のど真ん中で連続変死事件が発生し、現場では必ず黒スーツの男が目撃されていた。その男・宇相吹正はSNSで「電話ボックスの男」と噂される人物で、とある電話ボックスに殺人の依頼を書いた紙を貼ると実行してくれるのだという。彼に狙われた者は確実に死亡するが、その死因は病死や自殺、事故など、いずれも殺人が立証できないものだった。警察はようやく宇相吹の身柄を確保して任意聴取を始める。宇相吹の能力にベテラン捜査官たちも翻弄される中、女性刑事・多田だけが彼にコントロールされないことが判明し……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※今回の感想は、本作が好きな人や沢尻エリカさんのファンは気を悪くする気がするので、読まない方が良いです。

ごめんなさい、初めて予告編を観た時、松坂桃李さんの「愚かだねえ…人間は (`∀´)」の台詞が居たたまれなくて。なんて言うんですかね、「人間に絶望したムード」を気取った中高生あたりが言いそう…どころか! 確実に“昔の僕”は言っていたという地獄(間違いなくTRPGの敵キャラにも言わせてたと思う、「ククク…」とか付けて)。もうね、劇場で予告編が流れるたびに胃が痛くて、「人間、長い人生を歩んでいれば、そんな台詞の1つや2つは言うものさ ┐(´ー`)┌ セラヴィ」と自分を慰めたり、「むしろ『オルカだねえ…人間は』の方が意外性があるのでは?(・ε・) ドーヨ?」なんて提案を脳内でしてみたりしつつ、こんな映画は絶対観ないつもりだったんですけれども。「貞子vs伽椰子」を撮った白石晃士監督作となれば、それなりに面白そうな気がしてくるし、応援したい気持ちも湧いてくるということで、前売り券を購入。2月中旬、TOHOシネマズ新宿で鑑賞いたしました。僕は結構好きでしたヨ (〃∇〃) ウフフ


4番スクリーン、7割ぐらいの入りだったような。


前売り特典は「水に溶けて証拠が残らない!《立証不可能》メモ用紙」でした。



事前情報は予告編ぐらいだった上に、適当に見ていてウロ覚えだったので、「見ただけで人を操れる超能力者vsその能力が効かない男」を描いた韓国映画「超能力者」みたいな話かと思ったら、結構違っていて。主人公は、人間を見つめて会話するだけでプラセボ効果を発動→ショック死に追いやることができる“黒スーツの男”宇相吹(うそぶき)でしてね(都市伝説化している)。無料で殺人依頼を請け負っている彼に殺される人や殺人を依頼した人たちのブラックな顛末をいくつか描きつつ、唯一その能力が効かない女刑事・多田が宇相吹に対抗しようとする…といった内容なのです(他の作品で例えると、道具を売る代わりに人を殺す「笑ゥせぇるすまん」という印象)。独立した各エピソードを「女刑事が捜査する」という縦軸で繋ぐ構成で、同じ松坂桃李さん主演作の「ツナグ」が頭に浮かんだりもしましたよ。


人を見つめるだけで殺すボランティア、宇相吹。


彼の能力は、理論的にはこういうことなのです(「グラップラー刃牙」より)。
思い込みの威力だ


ただ、正直なところ、ブツ切り感をスゲー感じたというか、脚本は結構苦労したんだろうなぁと。特に序盤の「自分の妻に暴行した町内会の親父の殺害を依頼してみたら、実は妻が違法ドラッグに手を出してパーティーなども開催していたので、全員殺しちゃった… ('A`)」という話とか、展開が性急でなかなかキツくて。つーか、dtvでやっているオリジナルドラマを第1話だけ観たら、まだこっちの方が面白くて、もともと連続ドラマの方が向いている題材なんじゃないか…なんてことは監督も重々承知してそうですがー。


「息子が万引き犯と疑われて自殺した」云々の話もどうでも良かったなぁ(死に様は好き)。


dtvでやっているオリジナルドラマ↓ 厭な話でしたよ(誉め言葉)。




って、文句から書いちゃいましたが、それでも十分楽しくて。というのは、もう1人の主演である沢尻エリカさんが素敵だったから。本作の彼女は「バリバリ働いている優秀な女刑事」という設定なんですけど、むしろ“僕らがイメージする沢尻エリカ”というムードの方が強くて。刑事っぽく見えないエリカ刑事(デカ)が不機嫌な顔をしたり、先輩ヅラをしたり、怒ったりするだけで、「エリカ様、頑張って!ヘ(゚∀゚*)ノ」と温かい気持ちになれた…って、伝わりますかね。松坂桃李さんとエリカ様の「僕を殺せばいいじゃないですか (・∀・) ニヤニヤ」「アタシは法を守る!(`Δ´;し ヌゥ」という「ダークナイト」ライクな攻防も嫌いじゃなかったです。


イライラするエリカ様の前でニヤニヤし続ける松坂桃李さんは、妙な面白さがありました。


エリカ様と新田真剣佑さん演じる新人刑事とのバディ感も良かったですよ。



ある意味、白石晃士監督の作品によく出てくる「怪異を力業で乗り切ろうとするキャラ」っぽいところもあって。映画終盤、更生したかと見せかけて連続爆弾魔だったタケルと宇相吹を相手に「んもう!川。`Д´。)ノ プンプン」って感じでキレて2人を倒す姿はとてもキュートで微笑ましかったですな。一応、オチを書いておくと、エリカ様は急所を外して刺したので宇相吹は生きていて、タケルは宇相吹に殺されまして。エリカ様が宇相吹に「アタシは負けないわYO!m9`Д´し ビシッ」みたいなことを言って終わってたような気がします、たぶん。


間宮祥太朗さんのクズ演技も愉快。舌でボタンを押すシーン、よく番号を覚えているなぁと感心しました。


真野恵里菜さんは”本当は良い子”なデリヘル嬢を演じてましたが、いくらでも払います(クズの文章)。



まぁ、面倒くさいので割愛しますが、細かい不満はスゲーあるんですよ。ただ、“エリカ刑事”を軸として観ると、ファンタジー感が強い宇相吹や、リアリティが皆無な爆弾魔タケルなどの存在もスムースに飲み込めて楽しめたという不思議。つーか、2月6日に「羊の木」を観て以来の9日間振りの映画鑑賞ということも影響したのかもしれませんが、観ている間はとにかく楽しくて、「映画鑑賞って最高ダナー (´∀`) ウフフ」なんて思ったりもした次第。わざわざdtvに加入する気はありませんけど、ドラマ版のレンタルが始まったら観ようと思います。おしまい。




原作漫画。「ウロボロス」の神崎裕也先生が作画ということで、読みたい気持ちはあるんですが…。



ノベライズ。映画の補完に良いかもしれませんな。



サントラ。デジタル盤もあります。「愚か者たち」は収録されていないので注意!



白石晃士監督の前作。僕の感想はこんな感じ



ボンヤリと思い出した松坂桃李さん主演作。僕の感想はこんな感じ



なんとなく連想した韓国映画。僕の感想はこんな感じ







アバウト・レイ 16歳の決断(ネタバレ)

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アバウト・レイ 16歳の決断



原題:3 Generations
2015/アメリカ 上映時間92分
監督・製作・脚本:ゲイビー・デラル
製作:ドロシー・バーウィン、マーク・タートルトーブ、ピーター・サラフ
製作総指揮:ナオミ・ワッツ、ピーター・パストレッリ、リア・ホルツァー、ダニエレ・メリア
脚本:ニコール・ベックウィズ
撮影:デビッド・ジョンソン
美術:ステファニー・キャロル
衣装:アージュン・バーシン
編集:ジョセフ・ランダウアー
音楽:マイケル・ブルック
音楽監修:ジョー・ラッジ
出演:エル・ファニング、ナオミ・ワッツ、スーザン・サランドン、テイト・ドノバン、リンダ・エモンド、サム・トラメル
パンフレット:★★★(700円/文月悠光さんのポエムが素敵ネ (´∀`=) ウフフ)
(あらすじ)
ある日、身も心も男性として生きたいと告白し、そのためにホルモン治療を受けたいという16歳のレイ。突然のことに動揺を隠しきれない母マギーは、不安を打ち消すかのように近所に住む青年と一夜を共にする。一方、すでにレズビアンであることをカミングアウトし、パートナーと暮らしている祖母ドリーは、レイの決断を密かに応援していた。努力を重ね、少しずつ自分らしく生きていくレイを見て意を決したマギーは、ホルモン治療の同意書にサインをもらうため、レイの父親である元夫に会いに行く。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※この記事は「シグマ15」に従って書いています。

僕は「サンシャイン・クリーニング」という作品が大好きであり、その製作チーム云々という宣伝文句が気になってしまったので、思わず前売り券を買っちゃいましてね。ただ、引っ越しなどで忙しかったのと、他の映画を優先してしまったため、なかなか観に行けなくて…。3月4日の日曜日、やっと新宿ピカデリーに足を運んできたんですが、ちょっと覚悟ができましたよ。


客席は8割ぐらい埋まってた気がします。


前売り特典はオリジナルトートバッグでした。



お話をザッと書くと、レズビアンの祖母ドリー(スーザン・サランドン)&その恋人フラニー(リンダ・エモンド)と同居するシングルマザー・マギー(ナオミ・ワッツ)にはトランスジェンダーの娘レイ(エル・ファニング)がいましてね。「ホルモン治療を受けて、男になりたい、男でありたい、男で死にたい」という願いに応えようとするんですが、しかし(やや誇張)。祖母が口出ししてきたり、治療には別れた夫のサインが必要→離婚の原因はマギーが夫の弟と浮気したことだと発覚したり、やっぱりマギーも娘が男になることを悩んでいたりと、ドタバタしたものの、最終的にはみんな大人なので丸く収まりました…ってな感じ。僕的には「自分の娘がレズビアンだったり、トランスジェンダーだったら…」と思いながら観ましてね。そりゃあ、娘の人生なんだから好きにすれば良いんですが、レイが髪を切ってショックを受けちゃうマギーの気持ちもわかるなぁと(そして「切らないで」なんて約束をしていた“未練がましさ”も)。なんかね、“そういう可能性”の覚悟ができただけでも、観て良かったですよ。


あと、エル・ファニングの筋トレシーンが観られたのも良い感じでした (°∀°)b イイネ!



ただ、なんて言うんですかね、本作の“入り組んだ家族模様”は「レズビアンだったり、トランスジェンダーだったり、自立していないシングルマザーだったり、兄弟2人と性的関係があったりしても、FU-TSU-U!m9`Д´) ビシッ」ということなんでしょうけれども。ここまで“事情”が重なると、さすがにフィクション感が強くて乗れなかった…ってのは、僕の頭が固いんでしょうな。まぁ、何はともあれ、みんなちがって、みんないい。そんなCreepy Nutsの曲のタイトルを残して、この感想を終えたいと思います。




デジタル盤のサントラを貼っておきますね。



クリスティン・ジェフズ監督作。久しぶりに観たくなりました。







RAW 少女のめざめ(ネタバレ)

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RAW 少女のめざめ



原題:Grave
2016/フランス、ベルギー 上映時間98分
監督・脚本:ジュリア・デュクルノー
製作:ジャン・デ・フォレ、ジュリー・ガイエ、ナディア・トリンチェフ、ジャン=イブ・ルバン、カッサンドル・ワルノー
撮影:ルーベン・インペンス
美術:ローリー・コールソン
衣装:エリーズ・アンション
編集:ジャン=クリストフ・ブージィ
音楽:ジム・ウィリアムズ
出演:ガランス・マリリエール、エラ・ルンプフ、ラバ・ナイト・ウフェラ、ローラン・リュカ
パンフレット:★★★★(720円/コラム4本、すべてネタバレありきで書いていて好き)
(あらすじ)
厳格なベジタリアンの獣医一家に育った16歳のジュスティーヌは、両親と姉も通った獣医学校に進学する。見知らぬ土地での寮生活に不安な日々を送る中、ジュスティーヌは上級生からの新入生通過儀礼として、生肉を食べることを強要される。学校になじみたいという思いから家族のルールを破り、人生で初めて肉を口にしたジュスティーヌ。その行為により本性があらわになった彼女は次第に変貌を遂げていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※この記事は「シグマ15」に従って書いています。
※この映画に関しては、映画評論家の町山智浩さんの「たまむすび」での映画紹介を読んでから、「映画ムダ話」の解説(216円)を聞くのがベスト・オブ・ザ・ベスト!m9`Д´) ビシッ


「人肉食映画っぽい」なんてウワサを聞いていたものの、ポスターのビジュアルから「どうせ初潮やら破瓜やらセックスやらのメタファーなんでしょうよ!(`∀´) オホホホホホ」と思ってね。他に観たい映画も多いし、スルー予定だったんですが…。尊敬する映画評論家の町山智浩さんが「たまむすび」での映画紹介で「現在のところ、今年のベストに入る」なんて語っていた上に、「失神者続出!」なんて話を聞くと、やはりチェックしておかなきゃいけないような気がしたので、3月上旬、新宿武蔵野館に足を運んで来ました。ちょっと期待しすぎましたかな…。まぁ、本作については町山さんの「映画ムダ話」の解説(216円)を聴けば十分なんですけど、一応、サックリと感想を残しておきますよ。


スクリーン1、満席でした。



いや、基本的には結構面白かったです。「同監督の『Junior』という短編が元になっている」とか「主人公ジュスティーヌの名前や姉アレックスとの関係はマルキ・ド・サドの小説が由来」とか、そういったことは置いとくとして。獣医大学に入学したら“ウサギの肝臓”を無理矢理食べさせられて食人に目覚めたジュスティーヌが、切断されたアレックスの指をポリポリ食べてしまう場面、「これからこの秘密をどう守るのか… (`Δ´;) ヌゥ」とハラハラしていたら、即バレた上に姉も人肉LOVEであり、最終的には母親もそうだったことが明らかになったりと(だから娘は菜食主義で育ててた)、先の展開が読めないのが良くてね。確かに前述の「指ポリポリ」とか髪の毛を食べる→万国旗のように吐いたりとか、気持ち悪いシーンはあれど、全体的には爽やかな青春映画テイストが漂っていたりもして、不思議な味わいの映画だった…って、伝わりますかね。僕的に大好きだったのは、終盤に繰り広げられる「ジュスティーヌとアレックスの噛み合いバトル」で、なかなか斬新で感心したというか。今後、噛みつきを取り入れたアクションが増えるかもしれないし、増えないかもしれませんな…(ボンヤリした文章)。


この姉妹の「噛み合いバトル」は新しかったなぁと。


ピクルvsジャック・ハンマーを思い出しましたよ(「範馬刃牙」より)。



ただ、正直なところ、「失神」するほどではなく、拍子抜けした感もあって。期待値コントロールを失敗したかなぁ…なんて思ったりもした次第。とは言え、「なんだ、大したことないんだ」なんて舐めた態度で観たら失神するかもしれないのでね、観に行く人は気をつけてほしい。注意一秒、怪我一生なのだからーー (・ε・) ナニコノオチ




なんとなく思い出した人肉食姉妹映画。僕の感想はこんな感じ



一番好きな人肉食映画。僕の感想はこんな感じ。宇多丸師匠と高橋ヨシキさんのコメンタリーも入ってます。








ゆれる人魚(ネタバレ)

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ゆれる人魚



原題:The Lure
2015/ポーランド 上映時間92分
監督:アグニェシュカ・スモチンスカ
製作:ボジミェジュ・ニデルハウス
脚本:ロベルト・ボレスト
撮影:クバ・キヨフスキ
美術:ヨアンナ・マハ
編集:ヤロスワフ・カミンスキ
衣装:カタジーナ・レビンスカ
ペインティング:アレクサンドラ・ヴァリシェツカ
振付:カヤ・コロジェイチェク
音楽:ヴロンスキ姉妹
出演:キンガ・プレイス、マルタ・マズレク、ミハリナ・オルシャンスカ、ヤーコブ・ジェルシャル、ジグムント・マラノウッツ、カタジーナ・ヘルマン、アンジェイ・コノプカ、マルチン・コバルチク、マグダレーナ・チェレツカ
パンフレット:★★★☆(700円/この公開規模でコラム3本は頑張ってるような。文月悠光さんが起用されてました)
(あらすじ)
海から陸上へとあがってきた人魚の姉妹がたどりついた先はワルシャワの80年代風ナイトクラブだった。野性的な魅力を放つ美少女の2人は一夜にしてスターとなるが、姉妹の1人がハンサムなミュージシャンに恋をしたことから、姉妹の関係がおかしくなっていく。やがて2人は限界に達し、残虐な行為へと駆り立てられていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


一昨年の12月公開の韓国発青春残酷映画「フィッシュマンの涙」や、昨年公開のチャウ・シンチー監督作「人魚姫」、さらに「ジャスティス・リーグ」ではアクアマンが大活躍した上に、ギレルモ・デル・トロ監督の最新作は「半魚人が主役の映画」ということで、最近、“水棲人間”のブームが来ている感があったので前売り券を購入した…ワケではなく(不要な書き出し)。何かの時に予告編を観たら面白そうだったので、つい前売り券を買っちゃいまして。3月中旬、新宿シネマカリテで観てきました。音楽が素敵でしたネ (´∀`=) ウフフ


劇場入り口には、アナログ盤のサントラが飾られてまして。


国内盤サントラとともにTシャツも販売中。


記事の切り抜きもありましたよ。


2番スクリーン、20人ぐらいは入ってたような。


あんぱんとコーヒーを摂取しながら観たのです。


前売り特典は、特製ステッカーでした。



あらすじをザッと書いておくと、舞台は1980年代のポーランド。「人魚がいた→これは研究しなければ!Σ(゚д゚;)」なんてことはなく、「人魚がいた→スゲェ!ヘ(゚∀゚*)ノ」で完結する世界にて、人魚の姉妹が好奇心から人間に近づいてきましてね。“ダンシング・レストラン”(ポーランドのナイトクラブのようなもの)でデュオとしてデビュー→大人気!川`∀´)人(゚∀゚*し ヤッタネ! そんな中、姉のシルバーは隠れて人肉を貪り、妹のゴールデンは魅力的な若者ミーテクに恋をしちゃいまして。このままではセックスができないので、超乱暴な手術の結果、人間になるも、ミーテクは別の女と結婚することになったから、さぁ大変。「夜明けまでにゴールデンがミーテクを殺さないと泡になってしまう」ため、シルバーは説得するも、ゴールデンは殺せずに泡となって消えてしまって。激昂してミーテクを殺したシルバーが海に帰って、映画は終わってたと思います、たぶん。


劇中で歌われる「You Were The Beat Of My Heart 」の公式MVを貼っておきますね↓




「予告編を観たら面白そうだったので前売り券を買った」ハズなのに、観る時はどんな映画なのかすっかり忘れていた…というのは、当ブログではよくあること(苦笑)。なんと、アンデルセン「人魚姫」をベースにしたホラーミュージカル(コメディ要素もあり)って感じでして。ファンタジー全開ながらもゴリゴリな残酷描写やキツい展開もあって、スゲー奇妙な映画でしたよ。作風は違うんですが、大好きなハンガリー映画「リザとキツネと恋する死者たち」を連想いたしました。もうね、僕的には本作の人魚姉妹のモデルであるヴロンスキ姉妹(Ballady i Romanse)による楽曲が超ストライクでして(当初は彼女たちの少女時代を描く予定だったそうな)。すぐサントラを購入したほどであり、音楽シーンを観ているだけでも十分楽しかったのです。


劇中で歌われる「Abracadabra」の公式MVを貼っておきますね↓




お話も切なくてグッときた。本作の人魚たちの下半身は結構グロいんですけど(ラミアっぽくもある)、監督的には「少女たちの半分は“獣”」ということで、あえて異質でゾッとしたものにしたそうなんですね。要は、ホラー映画によくある「思春期のメタファー!ヽ(`Д´)ノ」的なことで、妹のゴールデンが下半身を移植して人間になるくだりは「大人になること」なんでしょうか。セックスができない人魚のころは口で処理したりとか(たぶん)、移植手術後のずさんなビジュアルとか(傷跡が生々しい上に肌の色が違う!)、ゴールデンの描き方があまりに不憫でね…。ミーテクは“人間のクズ”というワケではなく、“人として未熟なだけ”ではあるものの、そのイケメンにありがちな“無自覚な残酷さ”にはかなり頭に来たので、最後はゴールデンに殺してほしかったなぁ。とは言え、もしかするとゴールデン的には泡になるのも本望だったのではないかなんて思って、ちょっと涙が出たりした次第。なんかね、僕も泡となって消えてしまいたいです… (ノω・、) ナンダコレ


ゴールデン、モロに美少女って感じではないのが良いんですよね…。



劇中で歌われる「Przyszłam do miasta」の公式MVを貼っておきますね↓




その他、「人魚役の2人の脱ぎっぷりの良さには感心した」とか「トリトンがカッコ良かった」なんてことは置いとくとして。切ないラストも含めて、とても好きな作品になりました (´∀`=) ウフフ 変な雰囲気の映画が好きな人はチェックしておくと良いんじゃないかしらん。それにしても、本作の3日前に観た「シェイプ・オブ・ウォーター」も素晴らしかったし、やはり“水棲人間”の時代が来たのかもしれませんな…(知った風な口調で)。




デジタル盤のサントラ。国内盤アナログ盤もあります。



チャウ・シンチー監督による人魚映画。僕の感想はこんな感じ



魚人間になってしまった若者を描いた韓国映画。僕の感想はこんな感じ



僕と同世代の人なら何度もテレビで観たロン・ハワード監督作も貼っておきますね。



ボンヤリと思い出したハンガリー映画。僕の感想はこんな感じ








ちはやふる 結び(ネタバレ)

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ちはやふる 結び



2018/日本 上映時間128分
監督・脚本:小泉徳宏
原作:末次由紀
製作:今村司、市川南、加太孝明、古川公平、谷和男、永井聖士、弓矢政法、出來由紀子、高橋誠、荒波修
エグゼクティブプロデューサー:伊藤響、安藤親広
企画プロデュース:北島直明
プロデューサー:巣立恭平
撮影:柳田裕男
照明:宮尾康史
録音:竹内久史
美術:五辻圭
装飾:折戸美由紀
スタイリスト:新崎みのり
ヘアメイクディレクション:古久保英人
ヘアメイク:植木歩
サウンドデザイン:大河原将
編集:穗垣順之助
音楽:横山克
主題歌:Perfume
VFXプロデューサー:赤羽智史
アニメーションディレクター:シシヤマザキ、畳谷哲也
キャスティング:緒方慶子
スクリプター:本図木綿子
監督補:吉田和弘
助監督:權徹
制作担当:伊達真人
プロデューサー補:佐藤譲
出演:広瀬すず、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、優希美青、佐野勇斗、清原果耶、松岡茉優、賀来賢人、清水尋也、坂口涼太郎、松田美由紀、國村隼
パンフレット:★★★☆(720円/前2作と同じ仕様なのがいいですな)
(あらすじ)
瑞沢高校競技かるた部の1年生・綾瀬千早がクイーン・若宮詩暢と壮絶な戦いを繰り広げた全国大会から2年が経った。3年生になった千早たちは個性派揃いの新入生たちに振り回されながらも、高校生活最後の全国大会に向けて動き出す。一方、藤岡東高校に通う新は全国大会で千早たちと戦うため、かるた部創設に奔走していた。そんな中、瑞沢かるた部で思いがけないトラブルが起こる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




90点


「ちはやふる 上の句」「下の句」に関してはとても素晴らしい青春映画だと思っていて、そりゃあ大好きなんですけれども。完結編が作られると耳にした時はヤレヤレ顔になったというか。前2作があまりに見事な出来だったがゆえに「余計なことしなくていいのになぁ (・ε・) ウーン」ぐらいの気持ちになりましてね。一応、前売り券も買ったものの、特典の「オリジナルかるたセット」の枚数が15枚だったのもガッカリしたし(百人一首が付いてくるのかと思ってた)、2月に映画仲間のオカジニアさんが「試写を観た知人が絶賛してました!(*゚∀゚)=3 ムッハー!」なんて興奮気味に語ってきた時も「まぁ、人それぞれだしな…」と全然信用しなかったりと、1ミリも期待してなかったのです。で、「当分は上映しているだろうから、すぐ観なくてもいいや」気分だったところ、ちょうど愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」の課題映画になったので、木曜日に新宿バルト9で観てきたんですが、お見それいたしました m(_ _ )m


2番スクリーン、朝イチの回なのもあってか、半分ぐらいの入り。


特典のカルタ、冷静に考えれば良い特典でした (´∀`) ウフフ


鑑賞後の僕の気持ちを代弁する範馬刃牙を貼っておきますね(「刃牙道」より)。
お見それしました


最初にあらすじを乱暴かつ雑に書いておくと、舞台は前作の2年後。瑞沢高校競技かるた部に新入部員が2人入って、全国大会出場を目指す中、受験勉強が大変な太一が片想いをこじらせて退部しつつも、かるた名人の周防にアンニュイなムードで弟子入りしたりして。千早率いる瑞沢高校は、机君の活躍もあって、なんとか全国大会に出場し、決勝は藤岡東高校(=新が作った最強のかるた部)と当たることになりまして。どうなるかと思いきや、周防に諭された太一が戻って来て、“守りのかるた”で勝利! 千早と太一と新の三角関係の行方は棚上げされることになり、2作目の最後の映像っぽいアニメが流れてから、瑞沢高校の先生になったっぽい千早が映って、Perfumeの「無限未来」が流れて終わってましたよ。


ということで、「無限未来」の映画版PVを貼っておきますね↓




全僕が泣いた。前日、睡眠時間を削って「上の句」と「下の句」を復習した影響も大きいんですが、瑞沢高校競技かるた部への思い入れが10倍界王拳だった…というだけでなく。贔屓目ナシで前二作の完成度すら上回った見事な完結編だと思うレベルであり、オープニングからエンディングまで、ほぼ泣きっぱなしで鑑賞したというか。木曜日、映画鑑賞後に参加した「タマフル・トップ5・生活は踊るオフ会」で前出のオカジニアさんに会った際、「スゲー良かったですYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン!」と伝えるとともにドリンクでも1杯奢ろうかと思いながらも、睡眠不足なので足早に帰宅したほどだった…って、なにこの文章。

まず、「太一の成長譚」としてスゲーよくできてると思って。前二作の「かるたよりも千早LOVE」とか「運命線に弱い」といった要素をドラマに組み込んだ上で“伏線”としてキッチリ回収しつつ、「より強い人間(周防名人)に学ばせる&ファイトスタイルを変える&友情パワーの合わせ技によって、まったく勝てそうになかった新に勝利させるのだから、お見事のひと言。つーか、バトルモノでどちらの格も落とさないで勝敗を決めるって結構難しくて、僕はいまだに「『ハッスル』でレイザーラモンHG選手が天龍源一郎選手に勝った試合は、もう1つ“何か”がほしかった派」だったりするワケですが(面倒くさいファン)、本作は団体戦を強調することで「個人戦だったら結果は別」と思えそうなパワーバランスの保ち方が絶妙だなぁと。何はともあれ、太一役の野村周平さんの演技も良くて、最後、新に勝ってから突っ伏すシーンは「頑張ったねぇ… (iДi) ウェェェェェ」と危うくスクリーンに向かって話しかけそうになりましたよ。


三部作は太一の成長譚という要素が一番大きかった気がします。


周防との師弟関係描写、大好物でした。賀来賢人さんとの相性も良さげ。


新との勝負は、ボクシング映画でインファイターがアウトボクシングに活路を見出す展開みたいで、超良かった!


僕はついこんな範馬刃牙気分なったりもしてね(「範馬刃牙」より)。


最後の“礼”は愚地克巳が重なったのでした…って、「刃牙」画像を貼りすぎですな (´∀`;) スミマセン



千早役の広瀬すずさんや詩暢役の松岡茉優さんの存在感がスゴかったのは、もう当たり前のことなので省くとして(手抜き)。「エクスペンダブルズ3」のランディ・クートゥアのように、新キャラ投入のせいで出番が減るかと危惧していたら、瑞沢高校競技かるた部のメンバーそれぞれにもしっかり見せ場があったのはホッとしたし、その他の登場人物たちもちゃんと出てくるあたり、製作サイドの世界観への愛情が伝わってきて、グッとくる。まぁ、僕的に一番好きなのは机くんなんですが(苦笑)、そりゃあ勝てるようになった姿を観るだけでも泣き死にそうになるワケですけれども。例えば、新入部員・筑波の「誰が一番強いか決まるまでやりゃあいいんだよ、決まるまで!(`Δ´)」という生意気なマイクアピールを「それ、アリかも (▽∀▽)」と冷静に判断したり(自分は筑波より弱いのに!)、成績が学年トップになってもむしろ首位から落ちた太一を心配したりと、その人間的成長が眩しくてーー。お父さんはね、そんな君を誇りに思いました(唐突な父気取り)。


千早と大江さんによる「屋上×夕陽=破壊力」といった名シーンがあるだけでなく。


熱い(熱い)北央高校の上下関係が垣間見えるシーンがあるのも100点すぎ。


さらには坪口さんまで再登場するのだから、抱かれても良かったです[※要出典・誰に?]


とは言え、最愛は机くん(微笑)。「上の句」で、誰もが「Exactly」と思った名言を吐いてからの…。


「下の句」でのこの笑顔は感動せざるを得ない。


あまつさえ、こんなことまで言いだすから、なにこの良い子!Σ(°д°;) ヒィッ!


そして本作でもまた、一回り大きく成長していてね…(しみじみ)。


思わず範馬勇次郎気分になった…って、やだ、また「刃牙」画像を貼っちゃった!(*ノ▽ノ) ワザトラシイ



新キャラの見せ方だって文句ナシ。キャラ設定がわかりやすいのもありますが、賀来賢人さん演じる周防はカッコイイ上に「名人ってこんな感じの人かもな」なんて思わされたりしてね。新が率いる藤岡東高校の部員たちも朴訥ながら強そうに見せてたし、伊織との「告白を瞬殺されるくだり」も微笑ましかった。で、最も危惧していたのが、瑞沢高校競技かるた部の新入部員たちで、筑波はまだ「強さを求めるゆえの生意気さ」だから飲み込めたものの、太一に恋をした花野が「『好き』とか言っちゃってダイジョブすかねー 川`∀´)」と、千早と新のことを吹き込んだせいで太一が部を辞めるくだりは、「余計なお世話だバカヤロウ!ヽ(`Д´)ノ」と超激怒。あの瞬間、もし僕に「映画の中の登場人物を殺せる特殊能力」があったら即発動して殺害するほど憎悪したんですが、しかし。その後の「反省→大江に相談」の流れがまた最高でね…(しみじみ)。最終的には、先輩たちの意志を継ぐ立派な部員に成長する姿を観ると、告げ口した時、彼女が死なないで本当に良かった。僕に「映画の中の登場人物を殺せる特殊能力」なんてなくて良かったよ(なにこの文章)。花野の成長を観て、「人間はやり直せる」ということ、あらためて噛み締めた次第。


賀来賢人さん、今まで注目してなかったけど、カッコ良かったですねぇ…(しみじみ)。


新の仲間たち、精鋭揃いって感じが良かったですな〜。


筑波は、この舌はやりすぎだと思ったけど、最終的に良い子になるのでノー問題。


最も憎悪した花野ですが、この場面がまた最高なのでした… ( ;∀;) イイシーンダナー



つーか、脚本が本当に上手い。「下の句」で千早が須藤に教えられた「先人の想いを受け継いで“今”がある」という「百人一首」自体にも通じるテーマがしっかりと軸になっていて(だから、千早は教師になって次代に繋いでいくワケだし)、さらに花野を慰める大江の話が終盤の対決の鍵になったりとか、Perfumeの新曲もちゃんと映画に合っていたりとか、かゆいところにも手が届きまくって、「もう好きにして… (´Д`;) ハァハァ」という強い気持ち、強い愛。特に「下の句」の名人戦ラストなんてさ、話を途中で打ち切らざるを得ない「オレたちの戦いはこれからだ」描写全開であって、「どうせ『なかったこと』になるんでしょうなぁ (`∀´) フハハハハハ」なんて思っていたら、本作で見事に繋いだから、「天才なの!?Σ(゚д゚;)」と。かるたの見せ方もまた新しいものを投入してきたし、小泉徳宏監督、かなりスゴい人なんじゃないかと思ったり。


この「下の句」のラストシーン、「なかったこと」にしなかったのは超偉い。


その他、周防名人のかるた描写や…。


こういった見せ方の工夫に好感が持てましたよ。



もうね、観終わった瞬間は「100点!m9TДT) ビシッ」と思ったんですが、結局、「90点」にした理由を書いておきますと。クライマックス、太一が遅れて入ってきたのは「着替えてきたから」というエクスキューズができるとしても、僕は贔屓の格闘家でも入場シーンで特別扱いされるのが大嫌いなので、もったいぶった演出に少しテンションが下がりました。それと“感動的な太一の成長譚”も、「イケメン&スポーツ万能&頭脳明晰&家も金持ちっぽい」というハイスペックの男に、あらたに「かるたが超上手い」という要素が追加されただけと考えると、ちょっと乗れなくなってくる心の狭い僕もいたりしてね…(遠い目)。大体、よくよく考えれば、偏差値の高い学校の話であって、僕が通っていた高校に置き換えれば、かるた部なんて作った翌日には、モヒカン頭の先輩たちが襲来して、かるたを捨てた挙げ句に部室を喫煙所にリフォームしそうな気がして全然感情移入できない…って、なんだそりゃ ( ゚д゚)、 ペッ


すみません、「上の句」の時に頑張って作ったこのコラを貼りたいだけでした(「北斗の拳」より)。
ケツ拭く紙にもなりゃしねぇ


まぁ、何はともあれ、僕は未読なので原作ファンがどう思うのかはわかりませんが(汗)、「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」に勝るとも劣らない、素晴らしい完結編だと思いました。「百人一首」と比べると、映画の歴史はまだ120年ですけど、例えば100年後あたりにもこの三部作が「かるた」という文化を面白く描いた名作としてずっと愛されていったら素敵だし、ついでにこの感想もたまたま読んでもらったりしたら超うれしいし(そのころ、まだブログはあるの?)、さらに「グラップラー刃牙」まで繋がったら良いなぁなんて思ったのでした。おしまい。




末次由紀先生による原作漫画。現在、37巻まで出ております… (`Δ´;) ヌゥ



小泉徳宏監督による1作目。僕の感想はこんな感じ



ここで終わるかと思った2作目。僕の感想はこんな感じ



サントラ。デジタル盤もあります。



Perfumeの「無限未来」の「期間限定 ちはやふる盤」。買うしかないか… (`Δ´;) ヌゥ



映画の小説版。「大人も楽しめる」そうな。ジュニア版もあります。



映画3作分のフォトブックも貼っておきますね。








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