ストレイト・アウタ・コンプトン
原題:Straight Outta Compton
2015/アメリカ 上映時間147分
監督:F・ゲイリー・グレイ
製作:アイス・キューブ、ドクター・ドレー、マット・アルバレス、トミカ・ウッズ=ライト
製作総指揮:ウィリアム・パッカー、F・ゲイリー・グレイ、デビッド・エンゲル、ビル・ストラウス、ロナルド・G・ムハンマド、スコット・バーンスタイン、アダム・メリムズ、トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ
脚本:ジョナサン・ハーマン、アンドレア・バーロフ
撮影:マシュー・リバティーク
美術:シェーン・ヴァレンティーノ
衣装:ケリ・ジョーンズ
編集:ビリー・フォックス、マイケル・トロニック
音楽:ジョセフ・トラパニーズ
出演:コーリー・ホーキンス、オシェア・ジャクソン・Jr.、ジェイソン・ミッチェル、オルディス・ホッジ、ニール・ブラウン・Jr.、R・マーカス・テイラー、ポール・ジアマッティ
パンフレット:★★★★☆(720円/解説に隙がなくて映画の補完にピッタリ! 東宝ステラ、やるね!(o^-')b ナイス!)
(あらすじ)
1986年にアメリカ、カリフォルニア州コンプトンで結成された「N.W.A.」は、暴力に走らず、ラップという表現で権力者たちに立ち向かった。理不尽な社会や警察へのメッセージを暴力的なリリック(歌詞)で表現したことから、警察、さらにはFBIからも目をつけられる「世界で最も危険なグループ」へと成りあがっていく。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
80点
※この映画に関しては、「bmr」の特集や「#あたシモ」さんの記事、そしてタマフルの特集が面白かったので、要チェック!
僕は「NWA」と耳にしたら「ナショナル・レスリング・アライアンス」の方を連想するタイプであり、海外のHIP-HOPとかラップにそれほど興味がある人間ではないというか。少し日本語ラップを聴くようになったのも、もともとはL.L.COOL J太郎先生の「ロバート・デ・ニーロになれなかったよ feat.宇多丸」からRHYMESTERのファンになって…という流れだから、この映画にはそれほど興味が持てなくて。昨年、尊敬する映画評論家の町山智浩さんが「たまむすび」で紹介された時はそれなりに面白そうだとは思いながらも、すっかりスルー予定だったんですが…。このブログを読んでくれている方から、ありがたいことに今作のマスコミ用プレスをいただきましてね↓
レコードジャケット風の作りなのです。
これがなかなかカッコ良くて、ちょっと観たくなってしまったので、前売り券を購入。タマフルでも特集が組まれて愉快だったし、先日の映画駄話の会でも観た人全員が絶賛するという事態になっていたこともあって、期待値は上がりっぱなしだったんですけれども。仕事が忙しい&上映が終わってしまいそうな作品を優先して観ていたら、すっかり2月になってしまったというね…。でも、渋谷のシネクイントでしつこく上映してくれていたおかげで、やっと先週金曜日に観られました。期待通りの面白さでしたYO!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ!
シネマライズ、閉館しちゃったね。「その男 ヴァン・ダム」を上映してくれたんだよなぁ。
シネクイントにはポスターやら記事の切り抜きやらが飾られてまして。
パンフの中身が見られたり、サントラが聴けたりするのもいいよね。
観た印象を近作に例えるなら、「モンガに散る」風味の「ジャージー・ボーイズ」
といった感じ。お話はコンプトン出身の若者たち(一人ウソ)で結成された伝説のヒップホップグループ「N.W.A.」の「誕生→栄光→不協和音→空中分解→挫折→再会」という王道な流れを描いていて、本当ならクライマックスに再結成して一曲かましてほしいところだったんですが、しかし! イージー・E(ジェイソン・ミッチェル)がエイズで亡くなってしまってね… (ノД`) バカバカ 最後は、ドクター・ドレー(コーリー・ホーキンス)が“暴力的すぎるビジネスパートナー”シュグ・ナイト(R・マーカス・テイラー)にデス・ロウ・レコードを離れることを告げると新レーベルの名前を聞かれたので、「アフターマス!m9`Д´) ビシッ」と答えて、エンドクレジットに突入。本人映像とともにNWAのメンバーのその後の様子が映ったりして、映画は終わってましたよ、確か。
N.W.A.の「ストレイト・アウタ・コンプトン」を貼っておきますね↓
なんか大ヒットしたのがわかるというか。タマフルの特集をあらためて聴くと、「勝者の歴史」として美化されている部分もあるそうですが、とにかくドラマチックだし、曲もまた超カッコイイし、HIP-HOP弱者の僕でもスゲーわかりやすくて面白い。特に盛り上がったのが、名曲「ファック・ザ・ポリス」が生まれるドラマ&ライブで演奏するくだり。N.W.A.のメンバーがクソ警官に虐げられる様子は怒りで脳の血管がブチブチと切れてその後の日常生活に支障が出るほどだったし、警官たちに脅されながらもパフォーマンスを繰り広げたシーンの高揚感といったら股間がビチャビチャになってしまったほど(以上、誇張した文章)。つーか、日常的にあんな目に遭ってたら、「ファック・ザ・ポリス」なんて歌いたくもなるわなとつくづく思ったり。
この作品に出てくる警官はとにかく横暴。この場面とかマジで激怒させられるのです!ヽ(`Д´)ノ キィィィィ!
観客の気持ちを代弁してくれるマネージャーのジェリー(ポール・ジアマッティ)。ただ、この人も不正をしてたんだよなぁ。
で、「ファック・ザ・ポリス」はこんな曲でございます↓
それと、僕的に収穫だったのが、アイス・キューブのスゴさがわかったこと。たまたま本作にも出てきた「ボーイズン・ザ・フッド」を劇場で観ている…というのはどうでも良いとして。ごめんなさい、アイス・キューブって「アクション映画でよく見かける威勢の良い黒人俳優(元ラッパー?)」程度のイメージしかなかったんですよ。ところが、この映画を観て、「こんなにスゴい才人だったの!? Σ(゚д゚;)」とビックリ。演じた実の息子であるオシェア・ジャクソン・Jr.の演技がカリスマ性に溢れていて素晴らしかったこともあって、超見直しましてね。つい「アナコンダ」
や「ゴースト・オブ・マーズ」
、「トリプルX ネクスト・レベル」
をまた観たくなったような…ならなかったような…って、なんだそりゃ ( ゚д゚)、ペッ
オシェア・ジャクソン・Jr.、マジでカッコ良かったです。今後に超期待!
ということで、基本的には楽しかったんですけれども。少しだけ乗れなかったのが、ラストの展開。デス・ロウのシュグ・ナイトが最低のクソ野郎だったので、何らかの制裁を受けてほしいとずーーーーーーーーーーーーーーーーと願っていたにもかかわらず、結局、「ドレーが権利をすべて譲って離脱するだけ」だから、これは史実通りなのだろうと理解しつつも、溜飲がまったく下がらない。恥ずかしながらアフターマスもよく知らなかったのでね(エンドクレジットでわかるようにはなってますが)、「アフターマス!m9`Д´) ビシッ」とドレーがドヤ顔で言っても、上手く書けないんですけど、なんだかなー感が残ってしまった次第 (´・ω・`) ウーン
上映終了後、ネットでシュグのことを検索してみたら、人を轢き殺して収監されていたって、これはこれでスゴいな… (`Δ´;) ヌゥ
な~んてつまらない文句を書いちゃいましたが、実に面白い“青春音楽映画”でしたYO!ヘ(゚∀゚*)ノ ホエホエ! 映画に関するCDがスゲーほしくなったけど、何枚もあるので散々迷った挙げ句に購入を断念するほどでしたよ(残念な文章)。予告編を観て少しでもグッときた人はぜひ観てみてくださいな。それと、パンフの解説がこれまた超わかりやすいというか、例えば「ロサンゼルス暴動のシーンで、青と赤のバンダナを結んで歩いていた2人の男は、クリップスとブラッズという敵対するギャング同士」といった小ネタがいろいろと網羅されているのでね、マストバイ!m9`Д´) ビシッ
ロス暴動での結んだバンダナを2人の男が持つ場面。
てっきりゲバルとオリバが実施したルーザールーズマッチかと思ってました…という雑なウソ(「範馬刃牙」より)。
おしまい!ヽ(`Д´)ノ Fuck the police!
なんとなく貼ってみたF・ゲイリー・グレイ監督作。それなりには好き。
劇中に出てくるN.W.Aのファーストアルバム。ほしいんだけどなぁ。
映画のサントラ。これから入っても良い感じですよね。
アイス・キューブが抜けた後のアルバム。実は名盤なんだとか。
大好きなラッパーであるL.L.COOL J太郎先生のCD。乳首が黒い!
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ストレイト・アウタ・コンプトン(ネタバレ)
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