※今回の記事は、「あぶない刑事」シリーズのファンの方やこの映画が好きな人は不快になる確率が高く、だからと言って本作が合わなかった人もなかなかイラッとする可能性が高いので、もう誰も読まない方が良いです。
※今回の記事は、かなり漫画の画像が多くて読みにくいし、雑な下ネタも書かれているので、読まなくても良いんじゃないかな。
<どうでも良い前置き>
「あぶない刑事」シリーズに関しては、ドラマが放送されているころは毎週楽しみにしていたし、再放送もよく観ていて。毎日、学校で“自分のことを面白いと信じ込んでいる不良”による柴田恭兵さんの物真似(田代まさしさん&木梨憲武さんがやってた「関係ないね!」と言うやつ)に愛想笑いをしなくてはならないという実害はあったものの、基本的に派手な刑事モノは好みのタイプであり、タカとユージのやりとりが愉快だった分、たぶん日本の刑事ドラマの中でもトップクラスに好きだったと思います。
ちなみに僕はユージ=柴田恭兵さんの方が好きで、「ランニング・ショット」はテープで聴いてました (´∀`) ナツカシイ
ただ、熱烈なファンかと言われれば、そうでもないというか。あくまで「テレビで観る」のが好きなのであって、お金を払って劇場で観るかというと、ちょっと…。当時はジャッキー・チェンやシルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーなどに夢中な時期であり、同じ刑事でも「ジャッキー刑事」や「最終兵器刑事」
と比べると、そんなに危なく感じられなくて、劇場版は「3作目まではテレビで観ました (ノ∀`) エヘヘ」程度。もともと邦画のアクションに興味が持てなかったのもあり、「あぶない刑事リターンズ」以降はまったく観ていなくて。いつしか僕の興味の範囲外の存在になっていて、昨年、破壊屋さんの愉快な記事を読んだ時は、「おやおや、まだやってたんですか ┐(´ー`)┌ ヤレヤレ」と半笑いで消化していたというね…。
破壊屋さんの記事を読んだ時の僕はこんな感じでしたよ(「グラップラー刃牙」より)。
で、今回の映画に関しては、シリーズ最後ということでね、ちょっとは「観てみようかな?」ぐらいの気持ちは湧いたんですけれども。予告編を観たら、老けたなぁと。あと、「あぶ刑事」特有のノリやギャグも、ごめんなさい、正直なところ、スゲー痛々しく感じちゃって…。「残りの弾の数と敵の数がまったく合いません!」とか、画面を直視できない感じ。公開月の「観たい映画の覚え書き」にも載せなかったことから、僕がどれだけ興味がなかったかわかっていただけると思います。
予告編でこの場面を観た時…。
僕はこの愚地独歩のような気分になったのでした。
ところが! 今週のムービーウォッチメンの課題映画になりまして。宇多丸師匠の時評は対象作品を観てから聴いた方が10倍面白いのでね、「テレビシリーズにはお世話になったし、今でも『ランニング・ショット』はたまに聴くし、まぁ、観に行くか (´∀`) シカタナシ」と、久しぶりのユナイテッド・シネマとしまえんにて1200円で観られる割引券を使って観て来ました。
9番スクリーン、平日の夜でしたが、10分の1ぐらいの入りだったような。
クリームパンケーキとペプシNEXを買っちゃいました。
さらば あぶない刑事
2016/日本 上映時間118分
監督:村川透
製作総指揮:黒澤満
脚本:柏原寛司
撮影:仙元誠三
音楽:安部潤
出演:舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオル、木の実ナナ、ベンガル、山西道広、伊藤洋三郎、長谷部香苗、小林稔侍、菜々緒、夕輝壽太、吉沢 亮、入江甚儀、片桐竜次、吉川晃司
パンフレット:★★★(820円/関係者の証言が充実。記念にどうぞ)
(あらすじ)
定年を目前にしたタカとユージは、かつて2人が壊滅した銀星会の残党を追って、危険ドラッグ・覚せい剤・拳銃の取引がされるブラックマーケットを2人だけで襲撃したりとまだまだ暴れ放題!そんな2人の前に現れたのは、世界の闇市場を暴力で牛耳り縄張りを広げる中南米マフィア。横浜が犯罪都市に!?史上最強の敵を前に、命を賭けた戦いの火蓋が切って落とされる。ユージ「長く居すぎたな…この街に」タカ「いつかは別れる時が来るさ…」横浜中の犯罪組織を巻き込んで、刑事人生最後となる死闘に飛び込んでいくのだった。刑事としてのタイムリミットは残りわずか、果たして2人は無事に退職の日を迎えることができるのか―。タカとユージの「最後の5日間」を見逃すな!(以上、東映公式サイトより)
予告編はこんな感じ↓
70点
僕が間違ってましたYO!ヽ(TДT)ノ ウワァァァァン! なんて言うんですかね、観ているうちに懐かしさと思い入れに打ちのめされて、「あぶ刑事」をないがしろにしてきた己の20年を恥じたというか。本作は「泣くなよ絶対。とびきりハデにサラバだぜ。」というキャッチコピーですが、過去の名場面が流れるエンドクレジット中、愛しさと猛省が入り交じった涙が止まらなかったのです…。
名作「最狂 超プロレスファン烈伝」のコマを使って例えるなら、映画を観る前の僕はこんなクソ野郎だったんですけれども!
タカの鋭いローリングソバットに…。
ユージのチキンウイングフェイスロックを食らって海より深く猛省。
天内悠のように謝罪したい気持ちになった…って、ついてきてますか?(「グラップラー刃牙」より)。
“プロレスファンが読むべき三大名著”の1つである「最狂 超プロレスファン烈伝」がkindle化したので、徳光康之先生の日々の暮らしを支えるためにもプロレスファンは絶対購入すべきーーということは映画には関係ないとして(不要だけど大事な告知)。実際のところ、僕は柴田恭兵さん主演の刑事ドラマ「はみだし刑事情熱系」を結構好きで観ていたので、個人的に近年は高見兵吾のイメージの方が強かったんですよね。だから、オープニングでユージが軽快なステップを踏みながらタカの前に登場した時は、「そのキャラは 兵吾くんには 似合わない… (´Д`;)」なんて一句詠んでしまって(雑なウソ)。仕方ないんですが、2人とも結構老けてるしさぁ。ブラックマーケットからのカーアクションだって、“邦画としては”頑張ってるのかもしれないけど(危険なスタントもあったし)、残念ながら安っぽく感じちゃって…。演出面だって、いきなり少し前の場面の回想とか入れたりしてきて、よくわからない。これはもうダメっぽいかなと思っていたんですが、しかし!
中村トオルさん演じる町田透さんが出てきたら、タカとユージとの3人の絡みがスゲー楽しくて。課長なのに相変わらず舐められているのが愉快だったし(近年の劇場版を観ている人には周知の事実なんですが、僕は未見だったので)、中村トオルさんなんて今ではすっかり大物俳優の1人なのに、ちゃんと下っ端扱いに戻れるあたりにも好感が持てたというか。しかも、瞳ちゃん(長谷部香苗)までいてね… (ノД`) ナツカシイ そんな感じでハートがホッコリ温まったところに、「ランニング・ショット」をBGMに逃げた参考人を追ってユージが走り出すから、「キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!」とフル勃起(心が)。そこからは老けたタカとユージもそれなりに馴染んで、すっかり「あぶ刑事」の世界に浸って鑑賞できた次第。
このお馴染みの方々のやり取りで幸せな気持ちになってきまして。
ユージが走る場面でテンションがガン上がり!(ただ、“この場面に透の声は不要派”…という面倒くさい文章)。
僕はこんな松本梢江のような気持ちになったのでした。
まぁ、話は凄まじく雑でした。もう例を挙げるのも面倒くさいほどですよ(そもそも彼らが所属する組織が警察とは思えないぐらいメチャクチャだし、吉川晃司さんと菜々緒さんの知人設定も微妙だし…)。それに、今作は中南米の組織が敵ということで、凶悪なメキシカンマフィアにハマッている僕的には、例えばタカの恋人の夏海(菜々緒)がさらわれた時は「すでに殺されていて、生首が亀に載せられていたりするのだろうよ… (´Д`;) イヤーン」なんて心配したら、そんなことはなく(まぁ、死にはしましたが)。ヤクザの手が切断されてたりしたのは好みでしたが、僕基準では意外と残酷でも強敵でもなかったのが残念だったりしたのは確かです。
ただ、「あぶ刑事」の基準としては十分良い作品なのではないでしょうか。つーか、今作を見終わった後、居ても立ってもいられなくなって、劇場版を1作目から鑑賞し直しているんですが、話が雑なのは昔から。ある種、様式美の世界を堪能するようなシリーズであり、減点方式で考えるとマイナスまみれになるんですが、加点方式で考えると、敵役の吉川晃司さんと夕輝壽太さんは良かったし、「腕ひしぎをしのぐユージ」などの格闘アクションは涙が出たし、ラストのバイク対決も何が何やらながらもカッコ良かったしね…。最初に揶揄するような文章を書いちゃいましたけど(苦笑)、終盤、吉川晃司さんを倒した2人がヤクザの集団に追い詰められて、ユージが「残りの弾の数と敵の数がまったく合いません!」と言う場面、僕の脳内では「それでいいんだ (´∀`)」と「田園」が流れたのでしたーー。
終盤、ハーレーに乗ったタカが登場してからの撃ち合いは位置関係がワケわからなかったんですが、好きさ!
映画のクライマックス、この場面を実際に目の当たりにした僕は…。
この愚地独歩のような偉そうな心境になったというね。
一応、オチを書いておくと、ヤクザ集団に追い詰められたタカとユージが特攻すると、場面が変わって、透が記念式典でスピーチしてましてね。2人とも殉職したのかと思いきや、ニュージーランドに移住して探偵事務所を開いていて。そこに結婚詐欺に遭った薫(浅野温子)が花嫁衣装姿で登場(「101回目のプロポーズ」のパロディ)→逃げる二人がジャンプ→テレビシリーズのエンドロールのジャンプに重なって(ここが超感動的!)、「冷たい太陽」が流れるのでした。最後のヤクザの襲撃で、2人が死んで天国に行ったと考えられなくもないけど(ホールインワンが怪しいし、薫は結婚詐欺に絶望して自殺した?)、まぁ、そんなことはどうだっていいんでしょうな。
闘竜会の会長を演じた片桐竜次さん、「あぶ刑事」にはドラマにも映画にも別の役で出てましたな。
なるべく気にしないようにしながらも、どうしても気になった部分を書くと、浅野温子さんはさすがにやりすぎ…どころか、もう異常者にしか見えなくてキツかったし(あんな人に、大事な保管庫を!?)、木の実ナナさんもセクシー女ボスキャラをやるのは年齢的に厳しいと感じたし、危険ドラッグなどの説明シーンのダサさと説明台詞の長さは勘弁してほしかった。ハッキリ言って、作品単体として考えるならファン以外の人には1ミリもオススメしません。
でも、昔、タカとユージにときめいた人なら高確率で楽しめるんじゃないかしらん。以前、タマフルの放送作家のせのちんさんが宇多丸師匠の「ROOKIES-卒業-」の酷評を聴いて、「他人の同窓会に来て文句を言うな!( ゚д゚) クソガ!」なんてことをおっしゃったそうですけど、これもそういう要素が強い映画。だから、昔、お世話になった人なら、感謝を込めて、足を運んでもいいんじゃないかなぁ。僕は地元が横浜なので、知ってる場所が出るのもうれしくてね…。マジで観て良かったというか、キッカケを与えてくれたタマフルには感謝、ですな(知った風な口調で)。とりあえず現時点で、劇場版を3作目まで見終わったところでございます (・∀・) オシマイ
一応、最初のテレビシリーズのDVDBOXを貼っておきますね。平日の16時ごろから毎日1話ずつ観たい気持ち。
劇場版はこれだけ貼っておきますよ。僕の感想はこんな感じ。
ファン必携のヒストリーブック。ううむ、買うべきか買わないべきか… (`Δ´;) ヌゥ
今作のノベライズでございます。本だと話の筋は通ってるのかなぁ。
今作のサントラ。もちろん「RUNNING SHOT」や「冷たい太陽」も入ってますぞ。
ヴィンテージのミニカーが発売される予定なんだって。
なんとユージのベスト盤が! 「ランニング・ショット」のバージョンの多さが愉快。
↧
さらば あぶない刑事(ネタバレ)
↧