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海辺のリア(ネタバレ)

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海辺のリア

海辺のリア

2017/日本 上映時間105分
監督・脚本・プロデューサー:小林政広
エグゼクティブプロデューサー:杉田成道
プロデューサー:宮川朋之
アソシエイトプロデューサー:ニック・ウエムラ、塚田洋子
撮影監督:神戸千木
撮影:古屋幸一
録音:小宮元
音響効果:渋谷圭介
美術:鈴木隆之
衣装デザイナー:黒澤和子
ヘアメイク:小泉尚子
編集:金子尚樹
音楽:佐久間順平
演奏:マティアス・ストリングス
助監督:石田和彦
制作担当:棚瀬雅俊
出演:仲代達矢、黒木華、原田美枝子、小林薫、阿部寛
パンフレット:★★★★(1,000円/高いけど、完成台本が載っているパンフは好き)
(あらすじ)
役者として半世紀以上のキャリアを積み、かつては大スターとして映画や舞台で活躍した桑畑兆吉(仲代達矢)。認知症の疑いがある兆吉は、家族に裏切られ、遺書を書かされた挙句、高級老人ホームへと送り込まれる。ある日、その施設から脱走した兆吉は、シルクのパジャマ姿にコートをはおり、スーツケースをひきずり、あてもなく海辺をさまよううちに、娘の伸子(黒木華)と突然の再会を果たす。伸子は兆吉が妻とは別の女に産ませた子だったが、そんな伸子が私生児を産み、それを許せなかった兆吉は、伸子を家から追い出した過去があった。兆吉は再会した伸子に「リア王」の娘であるコーディーリアの幻影を見る。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※今回の記事は、かなりどうでも良く、つまらない文章がダラッと書かれているので、普通の感想が読みたい方は違うブログに行った方が良いです…。

4月下旬に開催された「タマフル&トップ5&生活は踊るオフ会」にて、映画仲間のエリア48さんから「Blu-rayのお礼」として本作のチケットをもらいましてね。ハッキリ言って、いかにもアクション要素がない作品ということで1ミリも興味がなかったんですが、せっかくの好意を無にするのも悪いなぁと思って、金券屋に売ることは断念(サラリと失礼な文章)。とは言え、いろいろと忙しかったので、6/3からのテアトル新宿での上映はあえてスルーして、7月下旬から公開が始まったシネマ・ジャック&ベティにて、「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」と勝手な2本立てにして鑑賞してきました。「達矢100パーセント!Σ(°д°;) ヒィ!」とビックリしましたよ。


最近、仕事で横浜へ行くことが増えていて、ジャック&ベティの利用率が上がっているのです。
ジャック&ベティ

劇場では「カメヤ」のパンが販売中ということで…。
カメヤのパンが販売中

「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン」を観た後、玉子サンドを買っちゃったのでした。美味しいヨ!(「味っ子」風に)
玉子サンドを買いました


ザッと内容を書いておくと、海辺で撮影した写真集の未公開ショットを交えながら、「グラビア界の黒船」と呼ばれたリア・ディゾンのデビューから「ポイしないで (´Д`;し」発言再来日8年振りに「週刊プレイボーイ」の表紙を飾るまでの軌跡を描いた感動のノンフィクション。ごめんなさい、当時は僕も「コンサートでの結婚&妊娠報告」のニュースをヤレヤレ顔で見ていたけれども、よくよく考えれば、20歳の女の子が単身で来日して、言葉もあまり通じない異国で目まぐるしく働かされる日々を送っていたら、そりゃあ孤独に苛まれることも少なくなかっただろうし、優しくしてくれたスタイリストの男性に心を許してしまうのも仕方なかったのではないだろうかーーなんてウソの文章がつまらないことぐらい、自覚していて。それでも、カエルの背に乗ったサソリがその尻尾でカエルを刺し殺さざるを得なかったように、僕も書かざるを得なかったことはわかってほしい。わかってほしいのです…。


ここまで読んだ人の心境を代弁する素敵な歌を貼っておきますね↓




さて、気を取り直して、あらためて雑に話を書いておくと、かつての映画スターで舞台俳優だった桑畑兆吉(仲代達矢)が認知症になったせいで、財産を取り上げられて老人ホームに入れられたものの、脱走して砂浜をウロウロしていたところ! “兆吉が愛人に産ませた娘”伸子(黒木華)がやってきて延々と恨み節を口にしたり、”兆吉の長女と結婚した弟子”行男(阿部寛)がグダグダしたり、”財産ほしさに兆吉を追い出した長女”の由紀子(原田美枝子)が「オホホホホホ! 川`∀´) オホホホホ!」って感じだったり、由紀子の愛人っぽい謎の運転手(小林薫)がニヤニヤしたりしましてね。最後は、すっかりボケた兆吉が「リア王」のクライマックスを演じてから海の中に入って死にそうになるんですが、伸子が助けて終わってた気がします。


まぁ、こんな感じの映画でございます。
海辺で演じる最後の舞台


「リア王」については、中学生ごろに「アーサー王」みたいなものかと間違えて読んだんですけど(微笑)、「塩のように好き」の長いバージョンといった印象で、僕的にはむしろ「モナ王」の方が好き…というどうでも良い文章。さらに「仲代達矢さん×リア王」と言えば、昔の邦画に疎い僕だってシェイプアップ「乱」ぐらいは頭に浮かぶワケでね。予告編は未見だったんですが、「現代版『リア王』って感じの話なんだろうな (・ε・)」と予想しながら観てみれば、かなり変な映画だったので非常に面食らいました。

「長女にそそのかされて伸子を家から追い出した兆吉が、由紀子に追い出されるも伸子に救われる」という展開はモロに「リア王」ベースなんですけど、本作は登場人物の説明台詞がとにかく多い。ワンカットの長回し&長台詞だらけで、ある意味、舞台っぽいと言える演出は“計算”なのかもしれませんが、その計算が映画として功を奏していたとは全然思えなくて。予算の問題とかいろいろあるんでしょうけど、台詞回しが不自然だから登場人物にあまり感情移入できないし(台詞を言わされてる感があって冷める)、場面が大して変わらないから飽きてくるし、なかなかキツかったんですよね…仲代達矢さん以外は。

なんて言うんですかね、主人公・兆吉は認知症の老人なんですが、仲代達矢さんのメタ的なキャラクターということで(仲代さんに子どもはいないようですけど)、本作には「もしも仲代達矢さんがドリフの神様コントにチャレンジしたらーー?」といった感じの不思議な面白さがあって。その素っ頓狂な言動と表情の愛らしさに呆れながらも笑っちゃうんですよ。そして、ラストに繰り広げられる1人芝居は圧巻のひと言で、もう“仲代達矢さんの魅力”がスパーク状態というか。脳裏に浮かんだのは、藤岡弘、さんが好き勝手に暴れた「仮面ライダー1号」で、あの時と同様に「達矢100パーセント!Σ(°д°;) ヒィ!」と胆が冷えた次第(ただ、藤岡弘、さんが企画段階からガッツリ関わっている分、「仮面ライダー1号」の方が20パーセント上という着地)。


仲代達矢さん、スゴかったなぁ…(しみじみ)。
達矢100パーセント!


その他、「仲代達矢さんがメタ的なキャラを演じたせいで、他の有名な役者さんたちがノイズになってしまった部分もあるのでは?」とか「勘当された娘が救ってくれるラストは、親に都合が良すぎると思いつつ、“過去の愛情の蓄積”があったと考えれば悪くないのかも…」とか思うところはあるんですが、割愛! 正直、退屈な部分は多いながらも、最後に兆吉を救う時の黒木華さんにはちょっとグッときたし、仲代達矢さんには大満足でした (´∀`=) ウフフ ウン十年振りにシェイプアップ「乱」とか観たくなったし、未見の仲代達矢さん主演作もチェックしたくなったし、春日太一さんの著書もスゲーほしくなりましたよ。決して万人にオススメはしませんが、達矢が好きな人は観るといいんじゃないかな(突然の呼び捨て&タメ口)。まぁそんなワケで、チケットをくれたエリア48さん、ありがとうございました m(_ _ )m オシマイ




年金不正受給問題を扱ったという小林政広監督×仲代達矢主演作。ちょっと気になりますな。



黒澤明監督×仲代達矢主演作。久しぶりに観ようかしらん。



スゲー連想した「弘、120パーセント」映画。僕の感想はこんな感じ



一応、貼っておきますね。









メアリと魔女の花(ネタバレ)

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※今回の記事は、本作が好きな方は確実に不快になるので、読まない方が良いです。




メアリと魔女の花

メアリと魔女の花

2017/日本 上映時間102分
監督・脚本:米林宏昌
原作:メアリー・スチュアート
脚本:坂口理子
プロデューサー:西村義明
作画監督:稲村武志
作画監督:補井上鋭、山下明彦
動画検査:大谷久美子
色彩設計:沼畑富美子
美術監督:久保友孝
美術デザイン:今井伴也
CG監督:軽部優
撮影監督:福士享
映像演出:奥井敦
アフレコ演出:木村絵理子
音響演出:笠松広司
音楽:村松崇継
主題歌:SEKAI NO OWARI
制作:スタジオポノック
声の出演:杉咲花、神木隆之介、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、佐藤二朗、遠藤憲一、渡辺えり、大竹しのぶ
パンフレット:★★★(620円/オーソドックスな邦画アニメのパンフ。値段が少し安くていいね)
(あらすじ)
無邪気で不器用な少女メアリは、森で7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を見つける。この花は、魔女の国から盗み出された禁断の花だった。一夜限りの不思議な力を得たメアリは、魔法大学“エンドア”への入学を許されるが、あるうそをついたことから大事件に発展してしまい……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




40点


気がつくと“魔女”絡みの作品の感想が3本ほど溜まっていたので、今日から唐突に「真夏の魔女映画祭り」として、3日連続で魔女映画の記事を更新いたします!m9`Д´) ビシッ で、本作の話をすると、「スタジオジブリの元スタッフたちが手掛けた」ということで、応援の意味も込めて前売り券を購入しましてね。7月に新宿ピカデリーで家族と一緒に途中まで観て、8月1日=映画の日にTOHOシネマズ渋谷「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」と勝手な2本立てにして、鑑賞いたしました。切ない気持ちになりましたよ… (´・ω・`) ションボリ


新宿ピカデリーの時は満席でした。
5番スクリーン

TOHOシネマズ渋谷も遅い上映回の割にはほぼ埋まってたような。
4番スクリーン


最初にあらすじを雑に書いておくと、映画は“赤毛の魔女”が魔法の施設っぽい場所からホウキに乗って脱出→施設が爆発した衝撃で森に落下するシーンからスタート。で、場面変わって、「変わりたいなぁ… (´・ω・`し」と自己嫌悪で悩む赤毛でドジッ子のメアリが“外国っぽい田舎の村”に引っ越してきまして。ある日、猫に導かれて森の中で“夜間飛行”という花を見つけて、その翌日、また猫に導かれて森の中でホウキ(“赤毛の魔女”が乗っていたもの)を見つけると、“夜間飛行”を潰すことで1日だけ魔女パワーをゲットだぜ!ヽ川`Д´)ノ ウォォォォ! その影響でホウキが発動→空に浮かぶエンドア大学に行ってみれば、そこでは魔法を教えてまして。メアリは“夜間飛行”の力で巨大な魔力を見せつけることで、「赤毛は最高」やら「100年に1人の天才」やらと超チヤホヤされて、まんざらでもない気持ちになるのです 川`∀´) オホホホホホ

ところが、大学の校長マンブルチュークに「“夜間飛行”のおかげ」だと見抜かれてしまい、ウソをついて誤魔化したせいで、「イヤな奴!川 ゚д゚)、ペッ」と思っていた同年代の男の子ピーターがさらわれちゃいまして。解放の条件として“夜間飛行”を要求されるから、さぁ大変! メアリは、ピーターを助けるべく、“夜間飛行”の力を使ってエンドア大学に乗りこむと、アッサリ騙されて監禁されたり、マッドな博士が動物を使って変身魔法の実験をしていたことを知ったり、ディスペル(解除魔法)を発動して動物たちを元の姿に戻したり、脱出に失敗してピーターがまた囚われの身になったり、大叔母のシャーロットが映画冒頭に登場した“赤毛の魔女”だったことが判明したりしましてね。

なんだかんだあって“夜間飛行”の力を失いつつも、「魔法がなくても頑張らなくちゃ!Σ(゚д゚しハッ」と気づいたメアリが、動物たちの力を借りて大学に再度乗りこんでみれば、ピーターが“夜間飛行”をふんだんに使った変身魔法の実験台になっていて、案の定、暴走しちゃいましてね。最終的には、ピーターと協力してディスペルを発動→“夜間飛行”の力を無力化すると、「もう魔法の力なんていらないわ! 川`∀´) オホホホホホ」ってな調子ですっかり上機嫌。エンドクレジットでは、村にすっかり馴染んだメアリが自転車に乗ったりして終わってた気がします、確か。


エンディングで流れるSEKAI NO OWARI「RAIN」を貼っておきますね↓




さて、なんで本作を2回も観たのかと言うと、1回目は奥さん&娘のマナ子(仮名/当時5歳)と観に行ったら、途中で娘が「怖い… (ノω・、し」とグズりましてね。最近は「アンパンマン」の劇場版なら暗い場内でも最後まで観られるようになったし、スタジオジブリ作品もDVDでそれなりに観ているので、このぐらいなら大丈夫かとチャレンジしてみたら、まだ無理だったようで (´∀`;) ゴメンネ 結局、“赤毛の魔女”の正体が大叔母のシャーロットだったことがわかるあたりで劇場を後にしたんですが、映画&チケット代よりも家族を優先できる自分を誇らしく思ったりしましたよ(どことなく家族への愛が薄そうな文章)。

で、その「途中まで観た時の感想」は、「それほど悪くないじゃん (´∀`)」という感じでしてね…(遠い目)。というのは、映画仲間のはちごろうさんから「既視感バリバリ」と聞いていただけでなく、そもそも予告編から既視感全開であり、ネットには「メアリ 既視感」のワードが大量に漂っている状況なワケで。「魔女、ふたたび。」というキャッチコピーやスタジオポノックという社名にも、逆に“開き直った清々しさ”を感じた僕的には、「既視感が溢れてても面白ければいいヨ (´∀`) イインダヨ」と思い始めてたし、赤毛にコンプレックスを持つメアリが「赤毛のアン」と重なったのもあって、結構好意的に観られたんですよね、“途中まで観た1回目”は。

だがしかし、「早くあの続きが観たいなぁ (´∀`)」といった気持ちで2回目を観てみれば、つまらなかったからビックリしたというか。なんて言うんですかね、1回目はちゃんと覚悟していた分、ダメージが浅かったんですけど、2回目は「① 逆に期待値が少し上がってしまった」「② 起きることをある程度知っていた→細部を冷静に観てしまった」「③ クライマックスの展開に乗れなかった」などの理由により、好意ゲージがグングン減る状況に陥ったという不思議。観終わってみれば、非常に言葉は悪いけど、「宮崎駿監督作の劣化コピー」という印象でした。昨日読んだ読売新聞の西村義明プロデューサーへのインタビュー記事「記者の『好き』が暴走したのか、“『好き』の皮をかぶせた悪意”をぶつけているのか?」という気持ちになって面白いんですけど、「『メアリと魔女の花』を褒めるこの記者が好きなジブリ作品って、『ゲド戦記』とか『借りぐらしのアリエッティ』とかなのかな?」って思っちゃうほど、本作は僕に合わなかった。

なんか、全体的に雑じゃないですかね。例えば、「魔法使いは何ができて何ができないのか?」とか「魔法使いは世間的にどういう存在なのか?」といった部分が曖昧だから、「魔法を使ってメアリを尋問すればいいじゃん」とか「メアリの家に乗りこめば良くね?」とか「そもそも魔法で“夜間飛行”を探せなかったの?」とか大人げなくツッコミを入れたくなるシーンが目白押しだったけど、「子ども向けの寓話だから許してね」ってことなんでしょうか。それと、“夜間飛行”は原発やら軍隊やら“人間には制御できない力のメタファー”ということで(「想定内」とかそれっぽい台詞が出てくる)、メアリの「魔法に頼らない」という決断自体は嫌いじゃないんですけど…。それを扱う校長と博士がバカにしか見えないから、「制御不能な力」というよりは「ちゃんとした人たちが管理すれば有効なエネルギーになるんじゃないの?」レベルのものに思えて、微妙に乗れなくて(実際、メアリが個人で使う分には何の害もなかったワケだし)。つーか、クライマックスのメアリは「魔法に頼らずに自然の力で立ち向かいました」ヅラでしたけど、そもそも「動物たちが積極的に助けてくれる展開」自体が魔法のようなものなんだから、その不思議な恩恵を受けた彼女がドヤ顔で魔法を否定するのは居心地が悪かった…って、伝わるでしょうか。

終盤、校長と博士をどことなく「本当は悪くない人」的に描いたのもスゲー不快。「人にはいろいろな面がある」といったことだと思いますが、あいつらは子どもを拉致して人体実験するクズの中のクズですからね。もしかすると僕が見逃したのかもしれませんけど、校長と博士が“過去の実験で死んだっぽい少年”を悼む描写があったりとか、「早く大人になって母親をラクにさせたい」と言っていたピーターの方から実験を志願するとかだったら、まだ1万歩譲って飲み込めたかもしませんが…。そんな描写もなくて、何の罪もない子どもを誘拐→監禁→実験台って、混じりっ気なしの“悪党”の行為であり、動物に囲まれて「ひぃ!」みたいな面白ムードで終わらせるなんて、まったく納得いかないです。

ただ、何よりもキツかったのは、アニメとして気持ち良い場面が少なかったこと。例えば「崖の上のポニョ」なんて、お話自体は何が何やらだけど、「ポニョが波の上をダッシュするシーン」のスゴさだけでオトク感があるじゃないですか。宮崎駿監督作の場合、登場人物が空を飛ぶだけで気持ち良かったりするじゃないですか。スタジオジブリ絡みじゃなくても、昨年の「君の名は。」「この世界の片隅に」とか、今年観た「夜は短し歩けよ乙女」だって、そういう「アニメとして気持ち良い場面」がちゃんとあったんですけど…。まぁ、あくまで僕の感覚でしかありませんが、本作にはそういうシーンが少なくて。魔法を使うシーンとかは良かったものの、飛行シーンには全然ドキドキしなかったし、逆にメアリのドジッ子描写の不自然さとか(コップすら受け取れないって…)、猫が目的地まで連れて行く展開が2回あったりするところとか、おどけキャラのフラナガンがまったく活きたキャラに見えなかったりとか(なにアイツ)、宮崎駿監督作と絵が似てる分、物足りない部分が印象に残ってしまった次第。


このアントニオ猪狩のような気持ちになれるシーンが少なかったのです(「グラップラー刃牙」より)。
いい気持ちだ......


って、文句ばかり書いてしまいましたが(汗)、好きなところもありまして。メアリには自分の娘を重ねて観てしまったので、赤毛をからかったピーターに関しては「死の翼触れるべし!m9`Д´) ビシッ」と呪いをかけつつも、「マナ子も大きくなったら、いろいろなコンプレックスを抱いて悩んだりするのかな… (´・ω・`)」とシンミリしてね。だから、エンドア大学で褒められて自分への肯定感が高まるくだりは結構好きで、「良かったねぇ… (ノω・、)」と涙が出ました。それと、メアリが自室で校長の物真似をするくだりはなかなかキュートだったりして、なんとなく「米林監督は『思い出のマーニー』みたいなの撮れば良かったのに」なんて、詮無きことを思ったり。


赤毛をバカにする男には石版を叩きつけるのが世の習い(「赤毛のアン」より)。メアリにもやってほしかった…って、どうでもいいですかね。
石板ストライク


いや、僕だって別に文句を書きたいワケじゃないのです。幼いころから慣れ親しんだ宮崎駿御大のアニメの新作が次あたりで最後になるっぽい現在、スタジオジブリっぽい絵柄で、スタジオジブリっぽい映画が作られて、それなりに面白かった上で経済が回れば、そりゃあうれしいじゃないですか。だからね、エンドクレジットは切なくて泣けた。米林監督が、スゲー重圧の中で挑戦して、負けたんだなぁって思うと、大事なプレゼンを失敗した自分が重なったりもして、胸が痛かった。昨年、庵野秀明監督は凄まじいプレッシャーの中でホームランをかっ飛ばしたけど、そんな風に上手くいくことの方が珍しいワケで。つまらないのが切ないのじゃなくて、つまらないと思うことが切ないというか…(どことなく大事MANブラザーズバンドな文章)。米林監督、次は自分の土俵で戦えると良いですな。


エンドクレジット、「RAIN」が心に染みたので、思わずCDを買っちゃったのでした。
主題歌のCD


おしまい。




米林宏昌監督作。こっちの方が全然良いと思う。僕の感想はこんな感じ



つい買っちゃった主題歌。とても良い歌だと思います。



サントラ。ちゃんと主題歌が入ってるあたり、良いですな。



メアリー・スチュアートによる原作小説。



絵コンテ集を貼っておきますね。








ウィッチ(ネタバレ)

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ウィッチ

ウィッチ

原題:The Witch
2015/アメリカ 上映時間93分
監督・脚本:ロバート・エガース
製作:ジェイ・ボン・ホイ、ラース・カスダン、ジョディ・レドモンド、ダニエル・ベッカーマン、ロドリゴ・テイクセラ
撮影:ジェイリン・ブラシケ
美術:クレイグ・レイスロップ
編集:ルイス・フォード
音楽:マーク・コーベン
出演:アニヤ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン、ケイト・ディッキー、ハーベイ・スクリムショウ、エリー・グレインジャー、ルーカス・ドーソン
パンフレット:★★★(700円/薄いけど、高橋ヨシキさんのタメになるコラムが読めて良かった)
(あらすじ)
1630年、ニューイングランド。ウィリアム(ラルフ・アイネソン)とキャサリン(ケイト・ディッキー)の夫婦は、敬けんなキリスト教生活を送るために5人の子どもたちと森の近くにある荒地へとやって来た。しかし、赤ん坊のサムが何者かに連れ去られ、行方不明となってしまう。家族が悲しみに沈む中、父ウィリアムは、娘のトマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)が魔女ではないかとの疑いを抱き、疑心暗鬼となった家族は、狂気の淵へと転がり落ちていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


気がつくと“魔女”絡みの作品の感想が3本ほど溜まっていたので、昨日から唐突に始めた「真夏の魔女映画祭り」の2本目でございます。6月あたりでは「ちょっと興味ある」程度だったんですが、相互フォローしているそちゃさんが観る気マンマンだったのと、すでに「ジェーン・ドゥの解剖」「メアリと魔女の花」という魔女映画を2本観ていたということで、なんとなく押さえておきたくなりまして。8月上旬、新宿武蔵野館で鑑賞したんですけど、とても厭な気分になりました… ('A`) ゲッソリ


ロビーには壁一面を使った展示がありまして。「魔女割り」の呪文が貼ってあったり…。
壁一面の展示

アナログ盤のサントラが飾ってあったりしましたよ。
アナログ盤のサントラ

記事の切り抜きも貼っておきますね。
記事の切り抜き

3番スクリーン、半分ぐらいの入りでした。
3番スクリーン


まず、若干のウソを交えながらあらすじを書いておくと、舞台は1630年のアメリカ・ニューイングランド方向性の違いにより村を出て行くことになった清教徒の5人家族が森の近くの荒れ地で暮らしていたら、いないないばぁの最中に赤子が魔女に連れ去られて殺されるわ、長男のケイレブが行方不明になって帰って来たかと思ったら魔女に呪われていて悶え死ぬは、両親に魔女の疑いをかけられた長女のトマシンが幼い双子の姉弟のせいにしてみたら双子がいなくなるわ、父親が黒ヤギに殺されるわ、母親が「魔女め!川`Д´)ノ キィィィ!」とトマシンを襲ってきたので返り討ちにするわと、散々すぎる地獄絵図。最後は、トマシンが悪魔っぽい黒ヤギと契約して、全裸になって森の奥へと入ってみれば、そこには火を囲んでフワフワと浮く裸の魔女たちが勢ぞろいしてまして。「アタシ、今日から魔女なんだ!Σ(゚д゚;し」と思ったトマシンも宙に浮いて、虹がかかる空には雨が降ってたんだーー。


なんとなくSEKAI NO OWARI「RAIN」を貼っておきますね↓




本作は「セイラム魔女裁判」絡みの記録や伝承をリサーチしまくって、登場人物の台詞のほとんどをそれらの資料から引用したというほどこだわって作ったそうで。当時を再現した美術やどんよりとしたムードの撮影も徹底されていて、ビジュアルだけでもスゲー厭な雰囲気なんですよ。その上、お話も「浅薄な父親のせいで荒れ地に住むことになった一家が魔女たちに絡まれて、疑心暗鬼に陥った挙げ句、長女以外全員死亡する」ということでね、妻子がいる僕的には思いっきり父親の立場に自分を重ねて拷問のよう。己の判断ミスで家族を貧困に追いやってしまった状況はマジでキツかったし、娘のトマシンを魔女と疑うシーンも勘弁してほしかったし、そのせいで彼女から「ウソつきの役立たず!川 ゚д゚)、 ペッ」と罵られてグウの音も出ない場面は、劇場を出たかったです… (ノω・、) カエリタイ


父親の選択が発端となって、家族が酷い目に遭う…。今、こういう作品が一番イヤ。
清教徒の5人一家


つーか、この手の映画って「怖いのは人間でオバケなんてウソさ (;`∀´)といった感じで、家族がダメになっていくのは「積み重ねられたウソや誤解による猜疑心」と「宗教的ヒステリー」が原因…と思いきや! 本作の場合、それに加えて魔女たちもガチで次々と嫌がらせしてくるからタチが悪い。いや、僕も最初は「劇中のオカルト演出は脳内だけの出来事」かと思ったんですが(ラストの魔女の集団も含めて)、よくよく考えると実際に赤子を殺す場面が出てきてたし、どう考えても「※イメージです」では説明が付かない怪異が起きてるんですよね…。そうなると、家族同士の信頼云々以前に「森の近くに住んだ時点でアウト!(o^-')b ザンネーン!ってことであり、本当に救いようがない話だなぁと。ちょっと思い出したのが「アンチクライスト」で、“人間の原初の欲望=悪魔”と自然ってのは相性良いんでしょうかね。


ケイト・ディッキー演じる母親が「国に帰りたい… 川iДi) ウェェェ」と泣くシーンもヘビーでしたな。
母親(ケイト・ディッキー)

アニヤ・テイラー=ジョイは本作のトマシン役が評価されて、「スプリット」に抜擢されたんだって (゚⊿゚) ヘー
トマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)


なんかね、前は「『セイラム魔女裁判』なんてやっちゃう昔の人はバカだぜ!(`∀´)」って半笑いなところもあったけど、本作を観て、「当時、その地域に住んでいたら普通に加担してたんだろうな…」なんて考えさせられましたよ…。何はともあれ、最後にトマシンが空を飛ぶシーンは、確かに抑圧的な環境からの“女性性の解放”だから、どことなく感動的でもあるんだけど、赤子をさらって殺した魔女とかがノホホンと放置されて終わるのはどうにも納得できなくて(まぁ、そういう映画なんですがー)。「ねぇ、ヴィン・ディーゼルはどこ!? (´Д`;) ヤッツケテ!」って思ったりもした次第(「ジェレミー・レナーはどこ?」でも可)。ホラー映画が好きな人には超オススメしますが、僕はもう2度と観たくないです… ('A`) オシマイ




輸入盤のサントラ。デジタル盤アナログ盤もあります。



「セイラム魔女裁判」をモチーフにしたサスペンス。未見なんですけど、観なくてもいいかな… (´∀`;) コワソウ



森と悪魔で思い出したラース・フォン・トリアー監督作。僕の感想はこんな感じ



正直、こういう魔女モノの方が好きカナー。僕の感想はこんな感じ







ジェーン・ドウの解剖(ネタバレ)

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※今回の記事は、“映画とは全然関係がない上に大して面白くもない文章”が垂れ流されていて、さらにグロい表現もかなり書かれているので、そういうのが苦手な人は絶対読まない方が良いです。




ジェーン・ドウの解剖

ジェーン・ドウの解剖

原題:The Autopsy of Jane Doe
2016/イギリス 上映時間86分
監督:アンドレ・ウーブレダル
製作:フレッド・バーガー、エリック・ガルシア、ベン・ピュー、ロリー・エイトキン
製作総指揮:スチュアート・フォード、マット・ジャクソン、スティーブン・スクイランテ
脚本:イアン・ゴールドバーグ、リチャード・ナイン
撮影:ロマン・オーシン
美術:マシュー・ガント
衣装:ナタリー・ウォード
編集:パトリック・ラースガード、ピーター・グボズタス
音楽:ダニー・ベンジー、ソーンダー・ジュリアーンズ
出演:エミール・ハーシュ、ブライアン・コックス、オフィリア・ラビボンド、マイケル・マケルハットン、オルウェン・ケリー
パンフレット:なし
(あらすじ)
バージニア州の田舎町で息子のオースティン(エミール・ハーシュ)とともに遺体安置所と火葬場を経営するベテラン検死官トミー(ブライアン・コックス)。ある夜、保安官から入った緊急の検死依頼は、一家3人が惨殺された家屋の地下から裸で発見された身元不明女性、通称「ジェーン・ドウ(オルウェン・ケリー)」の検死だった。解剖を進めていく中で、遺体に隠されたある事実が判明し、閉ざされた遺体安置所にさまざまな怪奇現象が発生する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


(BGM)トゥットゥ〜ル、トゥットゥットゥ、トゥルル、ジェーン・ドゥ、生活は踊る、ル〜

ドゥ 8月11日金曜日、11時になりました。有馬隼人さん、山瀬まみさん、そしてアナログ太郎さん、お疲れさまでした。今日も始まりました、「ジェーン・ドゥ、生活は踊る」。パーソナリティはジェーン・ドゥ、そして金曜日のパートナーはこの方!川`∀´)

堀井 はい、堀井美香です。なんか、今日はスタジオの外にいろいろな方がいますけど…? (・ε・し

ドゥ 雑誌の取材なんですよ。恥ずかしながら「ジェーン・ドゥの解剖」なんて特集を組んでいただけるみたいなんですけど、アタシなんかにそんなページを割いちゃって大丈夫なのかと 川`∀´)

堀井 あら、ドゥちゃんったら、本当に解剖されちゃうんじゃないの? 肋骨をバツンバツンと専用のハサミで切断されたりして (´∀`し

ドゥ それで、内臓を出したスペースに丸めた新聞紙を詰められて…って、お昼の番組で話すことじゃないだろー!川`Д´)ノ


以上、ここまで書いた僕の気持ちを代弁する姫川勉を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
終わった......


思いついたことを書けばいいってもんじゃない。世間にはそんな意見もありますが(苦笑)、このブログは思いついたことを書かざるを得ない場所ということで、上記の駄文には目をつむっていただくとして。2日前に突然始めた「真夏の魔女映画祭り」の最後の感想をアップしておきますね。5月に公開された時はあまり観る気がなかったんですけど、徐々に興味が湧いてきて、6月下旬の公開最終週、新宿シネマカリテで鑑賞してきました。「ナイス、解剖描写!m9`Д´) ビシッ」と思ったり。


劇場はそこそこの入り。ネットで購入したせいでスタンプを捺してもらえなかったんだっけ…。
劇場①


恒例として、ウソを少し交えながらお話を書いておくと、検死官の親子の元に身元不明の女性(a.k.a.ジェーン・ドゥ)の遺体が運ばれたので解剖してみたら、外傷がないのに手足が折れていたり、舌が抜かれていたり、肺が焼け焦げていたり、皮膚の内側に謎の紋様が記されていたり、そのくせ新鮮だったりと、超不可解でして。で、検死中に怪異が起きるので調べてみたところ、実は「セイラム魔女裁判」の犠牲者の遺体で、「復讐の呪い発生装置」みたいな状態になっていたのです。要は「この遺体、魔女なんだ!Σ(゚д゚;し」ってことであり、あーだこーだあって、息子の恋人も含めて3人とも呪いのせいで死にましてね。最後は、すっかり元通りになった遺体が別のところに運ばれる中、ちょっと指が動いたりもしたけれど、いつか虹が消えてもずっと僕らは空を見上げるーーって、なんだそりゃ ( ゚д゚)、 ペッ


なんとなくSEKAI NO OWARI「RAIN」を貼っておきますね↓




まぁ、「遺体自体が『呪怨』の家」みたいな話ということで、なかなかユニークな発想だなぁと感心いたしました。ただ、正直なところ、解剖描写と「父親が呪いで遺体のダメージを移されて無惨に死ぬシーン」以外は「怯えながら通路を右往左往する場面」が多かった印象で(ウロ覚え)、僕的には86分ですら長く感じるところもあって。これ、30分ぐらいだったら傑作になった気がするんですけど、そうなると「映画にならない→予算が集まらない」ってことなんでしょうかね。

とは言え、そんな文句は些末なことで、解剖描写がとにかく最高!ヘ(゚∀゚*)ノ ヒャッハー! 僕が警官として司法解剖に立ち会ったりしていたのはもう20年以上前になっちゃいますが、そのころを思い出すほどリアルというか、実によく出来てたんじゃないでしょうか。肋骨を専用のハサミでバツンバツン切る様子に驚いたこと、脂肪の断面図がなかなかグロいこと、切除した臓器の重さを量らされたこと、臓器がなくなるとスリムになるので新聞紙を詰めること、死体を扱うとシャワーを浴びてもなかなか臭いが取れないことなどなど、いろんなことがあったっけ…(なんとなく「思い出のアルバム」気分で)。まさかホラー映画を観て、「先生、こんな感じで解剖してたなぁ (´∀`) ホッコリなんてノスタルジックな気持ちに浸るとは思わなかったから、とても面白い映画体験でしたよ。


解剖のメイキング映像があったので、貼っておきますね↓ グロ注意!




何はともあれ、アンドレ・ウーブレダル監督作といえば「トロール・ハンター」の方が大好きだけど、本作も結構良かったです (o^-')b イイネ! 人体の解剖描写に興味がある方や魔女系ホラーが好きな方はチェックするとよござんす。で、大した盛り上がりもなく「真夏の魔女映画祭り」は終わりますけど、3本を好きな順に並べると、「ジェーン・ドウの解剖」「ウィッチ」>>>>>>>>>>「メアリと魔女の花」って感じですかね。おしまい。




10月4日にソフトがリリースされるそうな。



デジタル盤のサントラがありました。



大好きすぎるアンドレ・ウーブレダル監督作。僕の感想はこんな感じ



確か真田広之さんの解剖シーンが良かった記憶。



なんとなくジェーン・スーさんの番組本を貼っておきますね。読んでみて!








ジョン・ウィック チャプター2(ネタバレ)

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ジョン・ウィック チャプター2

ジョン・ウィック チャプター2

原題:John Wick: Chapter 2
2017/アメリカ 上映時間122分
監督:チャド・スタエルスキ
製作:ベイジル・イバニク、エリカ・リー
製作総指揮:ジェフ・ワックスマン、ロバート・ベルナッキ、デビッド・リーチ、ケビン・フレイクス、ビシャル・ルングタ
キャラクター創造・脚本:デレク・コルスタッド
撮影:ダン・ローストセン
美術:ケビン・カバナー
衣装:ルカ・モスカ
編集:エバン・シフ
音楽:タイラー・ベイツ、ジョエル・J・リチャード
音楽監修:ジョン・フーリアン
出演:キアヌ・リーブス、リッカルド・スカマルチョ、ルビー・ローズ、ジョン・レグイザモ、コモン、ピーター・ストーメア、イアン・マクシェーン、ローレンス・フィッシュバーン、フランコ・ネロ
パンフレット:★★★★(720円/内容が薄めかと思いきや、意外と充実してた)
(あらすじ)
前作でニューヨークを舞台にロシアン・マフィアを相手に繰り広げた壮絶な復讐劇から5日後。平穏な生活を送りたいジョンは、イタリアン・マフィアのサンティーノからの殺しの依頼を断るが、それにより自宅を爆破されてしまう。ジョンはサンティーノへの復讐を開始するが、命の危険を感じたサンティーノに7億円もの懸賞金をかけられ、世界中の殺し屋から命を狙われる事態に巻き込まれてしまう。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




89点


※この映画については、結騎了さんの感想が超オススメでございます (o^-')b オススメ
※今回の感想は、「ナイスガイズ!」の大事なネタバレに触れているので、できれば「ナイスガイズ!」を観てから読んで!
※今回の感想は、残酷でグロい動画へのリンクが張られているので、そういうのが苦手な人は気をつけて!


「ガン・フー」を世界に知らしめた前作が大好きだっただけに、本作も前売り券を買って楽しみにしてましてね。7月下旬にTOHOシネマズ新宿で観たら案の定ストライクだった上に、「ムービーウォッチメン」の課題映画になったということで、今週火曜日にTOHOシネマズシャンテで2回目を観てきました。「さっきまで命だったものが あたり一面に転がる…OH YEAH!ヽ(`Д´)ノと思ったり。


TOHOシネマズ新宿の11番スクリーン、7割ぐらいの入りだったような。
11番スクリーン

TOHOシネマズシャンテの2番スクリーン、男ばかりで5割ぐらい埋まってた記憶。
2番スクリーン


唐突にまったく関係ない文章を書くと、僕は「仮面ライダーアマゾンズ」が大好きでしてね。セカンドシーズンの主題歌「DIE SET DOWN」もダウンロード購入して日々愛聴しているんですが、「さっきまで命だったものが あたり一面に転がる…OH YEAH!ヽ(`Д´)ノという歌詞に関しては、さすがに「そんな凄惨な状況の後に『OH YEAH』はないだろう… (`Δ´;) ヌゥ」なんて複雑な心境になったりもしたんですけれども「太陽戦隊サンバルカン」主題歌「花は枯れ、鳥は空を捨て、人は微笑みなくすだろう…YEAH! ヘ(゚∀゚*)ノの方は、まだ次の「太陽は OH 生命の星だ」の歌詞に希望が感じられるから大丈夫…という、どうでも良いフォロー)。なんと本作はまさにそんな作品だったから、映画って不思議ネ (´∀`) ウフフ とにかく主人公のジョン・ウィックが襲い来る裏社会の人々を撃退&殺しまくって、あちらこちらに死体が散乱する凄惨な内容にもかかわらず、「OH YEAH!ヽ(`Д´)ノ」観客のテンションが上がりまくる素敵ムービーだったのです。


ファーストシーズンの主題歌「食うか食われるかの運命…OH YEAH〜 (`Δ´)も少し気になる…って、どうでもいいね。




その秘密は、世界観。前作でも「コンチネンタル・ホテルの中では殺人禁止」といった“独特の殺し屋ワールド”がサラッと描かれていましたが、本作はその世界観を前作以上に魅力的に広げていて。銃のソムリエや防弾服の仕立屋が出てきたりするあたりとか、100点としか言いようがないんですけど、“伝説の男”ジョンに立ち向かうチンピラや殺し屋たちも「死にたくないよぅ… (´・ω・`)」なんて怯えは一切見せず、カルカンを見つけた猫ライクに迷いなくまっしぐらに殺しに来るからスゲー清々しい。「そんな世界にいるんだから、殺したり殺されたりしても仕方ないね (´∀`) シカタナシ」と、観客にリアルな「いのちのねだん」などを考えさせない作りになっているんですよね(むしろ暗殺依頼の値段の相場とかが気になってくる)。


一応、画像を使って話を書いておくと、お話は前作の5日後、盗まれた車を取り戻すところからスタート。
前作の5日後からスタート

車を取り戻して安らかに暮らそうとしたら、かつて誓印を交わしたサンティーノから殺しを依頼されまして。
血の契約が残っている

依頼を断ったら家&奥さんとの思い出の品々を焼かれて超激怒! でも、誓印には従わないとダメなので…。
家を焼かれました

サンティーノの姉ジアナを暗殺するため、ローマにやってくるというね。
ローマへようこそ

で、ソムリエや仕立屋などの力を借りて、見事に任務を果たすんですが、しかし。
銃のソムリエ

ジアナのボディーガードのカシアンに超恨まれる&サンティーノから暗殺指令が下りまして。
ジョン・ウィック暗殺指令

700万ドルの賞金目当てに、ジョンの元に殺し屋たちが次々と押しかける→返り討ちだッ!ヽ(`Д´)ノ
賞金7億円

あーだこーだあって、やっとサンティーノを射殺するも「コンチネンタル・ホテルの中では殺人禁止」の掟を破ったので…。
鏡の間の対決

広場に連れられてみれば、裏社会の人間たちがフラッシュモブを披露してくれるというサプライズ。
フラッシュモブ

ところが、フラッシュモブが大嫌いだったジョンは「全員殺す」宣言なのでした〜(少しウソ)。
全員殺す宣言


しかも、アクションが素晴らしい。チャド・スタエルスキ監督は「ジークンドーのインストラクターを10年やっていた」という“本格派”であり、あのブランドン・リーにジークンドーを教えた上にスタントダブルもやっていた“信用できるにも程がある男”なんですけれども。今回は前作で好評だった「ガン・フー」だけでなく、殺人カーアクション「カー・フー」や、ナイフを使った戦闘術「ナイ・フー」現在謹慎中の狩野英孝さんが得意とする「スタッ・フー」なども展開してましてね(1つウソ)。車で人をはねたりはねられたりする序盤からとても楽しくて、「人間って車にはねられたぐらいじゃ全然死なないし、むしろそこから戦えるよね (´∀`) モンダイナシ」なんて間違った価値観が植え付けられたほどでしたよ。


車を武器化して人をはね飛ばす! 映画としては最高だけど、現実でやったらダメだぞ!(o^-')b ダメゼッタイ
車で人をはね飛ばせ!


とは言え、一番グッときたのは「ガン・フー」でして(微笑)。僕は銃器にはあまり興味がないし、ガンアクションよりは格闘アクションの方が全然好きなんですけど、柔道&柔術要素をさらに強めて「投げて、関節を固めて、撃ち殺す」ということを追求した「投極殺」アクションはマジで面白かった。これは素人考えですが、当たってなくても当たっているように見せられる打撃と違って、「投げ」って実際に投げざるを得ない=ごまかしが利かない分、より大変だと勝手に思っていて。それをバンバン繰り広げるんだから、スゲェなぁと。あと、例えば、地下鉄で倒れている殺し屋をナイフで刺そうとする際、体をクルッと回転させてパスガードしたりとか、いちいち柔術技が入っているのも良くてね…(しみじみ)。それ以外でも、鉛筆で暗殺者を倒すシーン(「ペン・フー」)もお見事で、別に「鉛筆を持って刺す」だけでも十分満足なのに、さらに一歩先をいった「鉛筆を固定させる」というフレッシュな殺し方まで見せてくれていて、劇場で射精いたしました(心が)。


この素敵な殺し方を見て! 首に鉛筆、刺されたくないものです… (`Δ´;) ウーン
ペン・フー


そして、各キャラが立っているのも良かった。ごめんなさい、今までコモンについては特に興味がなかったんですが(「ラン・オールナイト」の殺し屋役もそんなにグッとこなかった)、“ジョンと同等に近い実力を持つ暗殺者”カシアンのカッコ良さは異常であり、人混みの中、ジョンとサイレンサー付きの銃でプシュプシュ撃ち合うシーンの楽しさ&クールさと言ったら! サンティーノを守る“手話でコミュニケーションをとる女殺し屋”アレスも“小さくて忠実で獰猛”といった雰囲気がとても素敵で、僕の「抱かれたい女性リスト」にルビー・ローズがランクインしたのは言うまでもないでしょう(どことなく偉そうに)。その他、“いくら引退のためとは言え、なんでジョンがあんな奴と誓印を交わしたのか不思議なほどにクズな男”サンティーノや、“ジョンに殺される前に堂々と手首を切って自殺しようとする女ボス”ジアナ、コンチネンタル・グループ系列の支配人&従業員の人たちなどなど、前述のソムリエなども含めて、みんなケレン味があって、みんないい。そんな金子みすゞ先生っぽい気持ちになるほど、登場人物たちが魅力的だった次第。


コモン、超カッコ良かったですな〜(しみじみ)。このキャラのスピンオフが観たいほど。
カシアン(コモン)

ルビー・ローズ、「トリプルX:再起動」の時より好みであり、あんな風に股間を調べられたいです… (´Д`;) ハァハァ
アレス(ルビー・ローズ)


って、ここまでべた褒めしながらも、ううむ、少し不満があって。なんて言うんですかね、「よく出来てる子だからこそ、細かい文句を言ってしまいたくなる気分」というか。例えば、ソムリエと仕立屋と地図屋のシーンが同時進行する演出はとても楽しかったんですが、バイオリン弾きの殺し屋や暗殺力士が襲撃する場面に関しては、同時進行ではなく個々の対決をちゃんと見せてほしかったし、バイオリン弾きは弓でも攻撃するとか、力士は相撲技を使ってくるとか、もっとプラスアルファが観たかった…というのは贅沢でしょうか(力士がなかなか死なないのは面白かったけど)。それと「マトリックス」でキアヌと共演したローレンス・フィッシュバーンが出てきたこと自体は良かったけど、彼の大仰な芝居がクドい上に話も長く感じて、少しイラッとしちゃいました(屋上→武器庫ぐらいの場所移動で良かったのでは)。


ローレンス・フィッシュバーンは好きな役者さんだけど、本作は「早く話が先に進まないかなぁ」って思ったり。
ローレンス・フィッシュバーン


で、何よりも腹が立ったのは、サンティーノが即死だったこと。「でも即死だったから大丈夫!(o^-')b」という「ナイスガイズ!」の名言があるように、即死は大丈夫じゃないですか(何を書いているのか、よくわからなくなってきた文章)。姉ジアナの死を依頼しながらも「今も愛してる」と言い、自分が殺させたくせに「姉を殺した奴に復讐するのは当然」とほざくクズの中のクズであり、「ホステル」の犠牲者ぐらいに散々苦しんでから死んで欲しいと願っていたら、即死ってさぁ…。いや、もちろん「このホテルの中では殺せないだろ?」的なドヤ顔を披露した直後のヘッドショットには、「ざまぁ!ヘ(゚∀゚*)ノ」感もなくはないんだけど、そのせいでジョンは裏社会全体から命を狙われることになるワケでさぁ。あの“犬と走って逃げるラスト”が、もう可哀相で可哀相で… (ノω・、) ジョン... 「サンティーノがコンチネンタル・ホテルに逃げ込もうとしたらジョンに足を撃たれる→這って入ろうとすると腕を撃たれる→そのままアマゾンに運ばれる→現地の人たちに生きたまま解体されて食べられてしまう」って感じのハッピーエンディングだったら留飲が下がったと思うんですが、ダメだったのでしょうか…(間違いなくダメ)。


ジョンが走って逃げるラストを観た僕の気持ちを代弁するエシディシを貼っておきますね(ジョジョ第二部より)。
三角絞めでつかまえて-あんまりだー!


まぁ、そんなワケで、些末な言いがかりを書いたりもしましたが(苦笑)、とても美味なアクション映画でしたYO!ヽ(`Д´)ノ OH YEAH! なんかね、本作は「防弾スーツ」の導入によって「撃たれても致命傷にならない」ということで、全体的には前作よりもアクションの「ゲームっぽさ」が高まった気がします。もうジョンが幸せになることはなさそうで本当に切ないのですが、ちくしょう、やっぱり“あの続き”は観たいし、同じ世界観のスピンオフ「バレリーナ」も超気になるということで、チャド監督とキアヌのタッグにはまだまだ頑張ってほしいところ。ちなみに2人は「映画.com」のインタビューの中で、「3」ではバイクを使った殺人術「モーターサイクル・フー」や、馬に乗って銃を駆使する「ホース・フー」にチャレンジするようなことを発言していましたが、僕的には今度こそ愛犬と連携して敵を倒す「ドッグ・フー」を見せてほしいと思っております。おしまい。




素敵な1作目。僕の感想はこんな感じ



デジタル盤のサントラ。結構ほしい。輸入盤もあります。



キアヌとローレンス・フィッシュバーンが共演した素敵映画。未見の方は観ておくと良いザンス。



チャド監督がブランドン・リーのダブルを務めた映画(「映画秘宝」情報)。ブランドン… (ノω・、)





パトリオット・デイ(ネタバレ)

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パトリオット・デイ

パトリオット・デイ

原題:Patriots Day
2016/アメリカ 上映時間133分
監督・原案・脚本:ピーター・バーグ
製作:スコット・ステューバー、ディラン・クラーク、マーク・ウォールバーグ、スティーブン・レビンソン、ハッチ・パーカー、ドロシー・オーフィエロ、マイケル・ラデュツキー
製作総指揮:エリック・ジョンソン、ポール・タマシー、ニコラス・ネスビット、ダン・ウィルソン、ジョン・ローガン・ピアソン、ルイス・G・フリードマン
原案:マット・クック、ポール・タマシー、エリック・ジョンソン
脚本:マット・クック、ジョッシュ・ゼッツマー
撮影:トビアス・シュリッスラー
美術:トム・ダフィールド
衣装:バージニア・B・ジョンソン
編集:コルビー・パーカー・Jr.、ガブリエル・フレミング
音楽:トレント・レズナー、アティカス・ロス
出演:マーク・ウォールバーグ、ケビン・ベーコン、ジョン・グッドマン、J・K・シモンズ、ミシェル・モナハン、アレックス・ウルフ、セモ・メリキッゼ、ジェイク・ピッキング、ジミー・O・ヤン、レイチェル・ブロズナハン、クリストファー・オシェイ、メリッサ・ブノワ、ジェームズ・コルビー、マイケル・ビーチ、ビンセント・カラトーラ
パンフレット:★★★(720円/タメになるコラムが3本。最終ページの写真がいいね)
(あらすじ)
13年4月15日。ボストン警察の殺人課に所属する刑事トミーは、 「愛国者の日(パトリオット・デイ)」に毎年開催されるボストンマラソンの警備にあたっていた。50万人の観衆で会場が埋め尽くされる中、トミーの背後で突如として大規模な爆発が発生。トミーらボストン警察の面々は事態を把握できないまま、必死の救護活動を行なう。そんな中、現場に到着したFBI捜査官リックは、事件をテロと断定。捜査はFBIの管轄になるが、犯人に対し激しい怒りを抱えるトミーは、病院に収容された負傷者たちから丁寧に話を聞いてまわる。やがて、監視カメラに映っていた「黒い帽子の男」と「白い帽子の男」が容疑者として浮かび上がる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


ピーター・バーグ監督×マーク・ウォールバーグ主演による実録映画シリーズの3本目ということで、気になっちゃいましてね。7月上旬の都内上映最終日、ユナイテッド・シネマ豊洲にて、会員デーを利用して鑑賞いたしました。「いい作品なんだけどなぁ… (`Δ´;) ウーン」と思ったり。


11番スクリーン、都内の公開終了日のせいか、8割ぐらい埋まってましたよ、確か。
11番スクリーン


本作は、2013年4月15日=「愛国者の日」に発生した「ボストンマラソン爆弾テロ事件」の映画化ということで、その顛末をご存知の方も多いと思うんですが、僕は「テロが発生→わずか数日で逮捕」程度の認識しかなかったので、「こんな大変だったんだ… (°д°;)」と(小並感)。巨大な倉庫に街を再現して監視カメラに写っている犯人を探すくだりはその方法&見せ方に感心したし、テロ兄弟の暴走振りも興味深かったし(銃を奪う目的で殺される警官とか拉致される中国人青年とか知らなかったからドキドキした)、何よりもクライマックス、閑静な住宅街で繰り広げられるテロ兄弟vs不慣れな警官たちの銃撃戦の緊迫感は素晴らしかった! あのグダグダな感じも含めて“リアル”というか、ピーター・バーグ監督、さすがじゃないでしょうか。


実際のニュース映像を交えて見せる爆破テロ。現場には足がちぎれ飛んでいたりするのです。
爆破テロの凄惨な現場

倉庫に現場を再現して捜査するシーンはテンションが上がりましたよ
現場を再現

そして住宅街の銃撃戦は最高でした。一見の価値アリ。
住宅街の銃撃戦


最終的には、テロ兄弟の兄は死亡して弟は逮捕されて終わるわけですが…。エンドクレジット直前に“モデルとなった人たち”が出てくるのがまた感動的で。足を吹き飛ばされながらも、義足を装着してボストンマラソンを完走した夫婦とかさ、その精神性の気高さにグッとくる。「テロをするようなクズは悪・即・斬!m9`Д´) ビシッ」ということではなくて、「悲しみの海は愛で漕げボストンストロング!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ!」という真っ当にも程があるテーマに着地した上に、最後の最後に、殉職した警官&爆破テロの犠牲になった3人(そのうち1人は8歳の男児)が映るからさ、そりゃあスゲー泣いたし、超良い映画だと思いましたよ、マジで。


実際の事件映像を貼っておきますね↓ 酷い事件ですな…。




ただ、残念ながら僕は心が穢れていてーー (ノД`) 不満を少し書くと、映画全体にリアルなムードがムンムン漂ってる分、マーク・ウォールバーグ演じる警官トミーだけが不自然に見えちゃって。トミーは、作劇の都合上、現場で活躍した3人の警官の役割を1人で担うキャラなんですが、それ故にいろんな現場に顔を出すから、「なんでまたここにいるの?(・ε・)」と“リアルさ”が損なわれて没入感が冷めちゃったんですよね…。それと「ハクソー・リッジ」の感想でも書いたことですが、ラストの“モデルの人たち登場”に心が震えたことは確かながらも、この手の「実話ベース映像作品のお約束展開→何度も観ている」せいで、どことなく「今日の『奇跡体験!アンビリーバボー』は良かったなぁ… (T∀T)」気分になって、感動が若干目減りした次第。


なんか最近、こういう「実話系映画」を観すぎているのかも (´・ω・`)
パトリオット・デイ


いや、ケビン・ベーコンだジョン・グッドマンだJ・K・シモンズだミシェル・モナハンだと有名どころがサラッと見事な演技を披露しているし、“普通の人々”の日常描写も素晴らしいし、「困難に“前向きな気持ち”で立ち向かう」というテーマも文句のつけようがないんですけれども(しかもそれが実話なんだから!)。僕にはその“真っ当さ”がまぶしすぎて70点という感じ (`Δ´;) ウーン テロ兄弟には苦しみ抜いて死んでほしかったし、中盤、犯人の嫁が尋問されるシーンも36度の風呂並みに温くてイラッとしたというか。実話だから仕方ないんですが、ごめんなさい、僕的には溜飲が下がらない実話よりもスカッと爽快なフィクションの方が好みであって。例えば、「4デイズ」のサミュエル・L・ジャクソンが登場して、テロリストの嫁にバラエティ豊かな拷問を実施→自白させてほしかったなぁ…って、なんだそりゃ ( ゚д゚)、ペッ


「4デイズ」はこんな映画↓ かなり好きです。




おしまい。




デジタル盤のサントラです。靴ひもで星条旗を表してるのね。



最近観たピーター・バーグ監督×マーク・ウォールバーグ主演作。僕の感想はこんな感じ



ピーター・バーグ監督作で一番好きなのはこれだし、またこんなのを撮ってほしい。僕の感想はこんな感じ



なんとなく貼っておきますよ。僕の感想はこんな感じ革ベルトで叩いたりする拷問がなかったのは残念だったり。






先々週と先週の備忘録(2017/8/1~8/14)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日なんですが、今回は先週の出来事や思ったことだけでなく、先週にアップできなかった先々週の分も合わせて、適当に書いておきますね↓

8月1日、仕事→「ザ・マミー」「メアリと魔女の花」を鑑賞
8月2日、仕事→「デ・パルマ」を鑑賞→打ち合わせ→接待!
8月3日、仕事→「ウィッチ」を鑑賞
8月4日、仕事
8月5日、休日出勤
8月6日、休日出勤→夜は家族で夏祭りに
8月7日、仕事→“夏の東映ヒーロー映画2本立て”を鑑賞→接待
8月8日、仕事→2回目の「ジョン・ウィック チャプター2」鑑賞
8月9日、仕事
8月10日、仕事→映画駄話会へ→始発まで飲み
8月11日、休日出勤
8月12日、休日出勤
8月13日、休日出勤
8月14日、仕事→「スパイダーマン:ホームカミング」鑑賞
9月6日、JCVD最新主演作RHYMESTERの最新アルバムが発売ですゾ!ヘ(゚∀゚*)ノ ヒャッハー



先々週は、仕事が非常に忙しくなっている割には、映画をそこそこ観て、ブログもそこそこアップして。その分、家族と睡眠が疎かになってしまい、また帯状疱疹が酷くなったりして…ってな調子。なんか最近はどんな映画でもそれなりに楽しく観られていたのに、映画の日に観た「ザ・マミー」「メアリと魔女の花」が予想外につまらなくて、ガッカリするだけではなくビックリしたりしてね。どちらの作品も間違いなく、僕なんかより優秀な人たちが携わっているのに、ああいう感じになったりするのは本当に不思議で、モノを作るってのは大変なんだなぁと(小並感)。


なんか切なくなって、ついこの曲のCDを買ったりしたというね… (´・ω・`)




それと、「ウィッチ」「頑張って完遂したスタンプラリー」の力を使ってタダで観ようと思ったら、「6月30日までに使わないとダメ」という説明文に今さら気付いて、スゲー悲しい気持ちになった…ということも書き残しておきましょう(リンク先で「無料券と引き換える必要があったみたい」と書いてあるのは僕のカン違いで、タダで観られるのも6月30日までだった様子)。ちなみにこの週、9月15日(金)に開催予定のトーク&特典お渡し会に参加するために、ちゃんとタワレコ新宿店RHYMESTERの最新アルバムを予約したり、10月5日(木)の川崎:CLUB CITTA'のチケットを購入したりして、対RHYMESTERの準備はすでに完了済みなのでした ( ̄ー ̄) ニヤッ つーか、RHYMESTERのライブはマジでスゴイので、興味がある方は1度行ってみるとよござんす。


「ダンサブル」に収録されている「マイクの細道」を貼っておきますね↓




あと、書いておきたいのが、日曜日に行った夏祭りのこと。盆踊りで「バハマ・ママ」が流れていて、タマフルの特集を思い出した…ってのは置いとくとして。奥さんがママ友たちとキャッキャしたいということで、僕が娘のマナ子(仮名/6歳)+同い年の男児2人+3歳の女の子=4人のこどもの面倒をみることになりましてね。祭りの会場で大量に売られていたプラスチック製ライトセーバー(500円程度)を持った男の子2人がやたらと攻撃してくるから、「うわぁ〜、やられたぁ〜 (´∀`)」なんて相手をしていたら、彼らがヒートアップ。本気でバシバシ叩いてくる上に、周囲にいた知らない2人の男の子も勝手に参戦してきちゃって、なかなかカオスな事態に陥ったのです。

で、なんと武器を持っていなかったマナ子もクマのオモチャで殴りかかってきましてね…(遠い目)。「この太っちょ!川`Д´)ノ」なんて罵りながら叩いてくる彼女の瞳は、目の前の男を“父”ではなく”敵”として認識しているのか、攻撃性に満ちていて(そして僕はその悪口に「思い出のマーニー」を重ねて勃起(心が))。5人の攻撃をいなしながら、「これが集団心理というものか… (`Δ´;) ヌゥ」と「蠅の王」を思い出したりしていたら、3歳の女の子がいない!Σ(°д°;) ヒィ! 周囲を見回したら、30メートルほど遠くの階段を登っているところで、ダッシュで保護したんですけど、肝が冷えたというのはこのことですよ。

もし彼女に何かあったら、隣人訴訟事件みたいなことになるorならないは別としても、僕は間違いなく一生悔やんで生きることになるワケで。自分の迂闊さに心底ガッカリしたのはもちろんのこと、上手く書けませんが、こういうタイミングで惨事になってしまった人もいるだろうし、世の中は運なんだよなぁと。以前、森ビルの自動回転ドアで子どもが死んだ時、「親にも責任」「不注意な親」なんて文章が垂れ流されてましたが、僕だってそうなった可能性は全然あるんじゃないか。「不注意な親」にならなかった親は自分の幸運に感謝すべきなんだろうな…なんて、今さらなことを思った次第。だから、子ども用ハーネスを批判した小倉智昭は想像力が貧困なんじゃないかな(唐突なディス)。


そして会場には「バハマ・ママ」が流れるのでしたーー。
盆踊り会場


先週は、僕にしては映画を観ていない…ってのは、そりゃあ仕事が忙しいから(と言っても2本観てますがー)。いや、「いっそがっしい!いっそがっしい!( ゚∀゚)o彡゚」「まっくのうち!」コール風に)と、常に「忙しい&寝ないアピール」に余念がない僕ですけれども。今回はいろいろ見越して段取りを組んだので、ずっと徹夜みたいなハードさはないものの、もう働きたくなくて、仕事のペースが非常に遅くなっていて、ちょっとヤベェなと。今を乗り切れば11月以降にラクができるハズだから頑張りたいのに、やる気が全然起きなくて、もう帰りたくて仕方ない。つーか、自慰を始めた男子のオカズが「水着グラビア→ヌードグラビアもしくは少年向けエロ漫画→AVもしくは成人向けエロ漫画→無修正モノ→想像→水着グラビア」「時代」ライク回るように(勝手な決めつけ)、僕の思考も「何もしないで5億円もらいたい…(´Д`;)」から「でも、そんな風に5億円をもらっても自分のプライドが保てないから不要!m9`Д´) ビシッ」という風になっていたのに、今では「やっぱり5億円ほしいよぅ…(ノω・、)」と涙を流す日々。5億円がほしい…5億円がほしいのです…(44歳の文章)。


ここまで読んだ人の気持ちを代弁する素敵な曲を貼っておきますね↓




そんな精神状態で迎えた8月10日は、練馬の「か和もっち」映画駄話会のオフ会がありまして。僕は22時ぐらいに行ったので全然話せなかったけど(汗)、長年ツイッターで相互フォローしてた方やこのブログの読者の方、デニムのシャツを来た方などと会えたりして(どことなく真偽が疑わしい文章)、とても楽しかったです。23時にお開きになってからは、2回目の「ローガン」を観に行った時に偶然再会したようさんとダラダラと朝まで飲んじゃって、店主のかわもっちさんに迷惑をかけちゃったりしてね…(遠い目)。ただ、なんか元気をもらったというか、その日は12時から仕事だったんですけど、結構はかどりましたよ。良いガス抜きになったんでしょうな〜。


ようさんとかわもっちさんと3人でラーメンを食べてから、始発で帰りました。
みそラーメン


その他、「奥さん&娘から手作りクッキーをもらった」とかいろいろあったんですが、長くなるので割愛! 今週はどんなに忙しくとも、ずーっと楽しみにしていた「RE:BORN リボーン」は絶対観るし、土曜日に開催される“中学時代の友人たちとの飲み会”には参加するつもりなんですが、しかし。もし“何か”に出演することになった場合は、命を燃やそうと思っております。


最後に今月の推薦曲、Biting Elbows「フォー・ザ・キル」を貼っておきますね↓




以上、先々週と先週の備忘録でした。ではでは〜。








コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝(ネタバレ)

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コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝

コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝

原題:危城 Call of Heroes
2016/中国、香港 上映時間120分
監督・製作・脚本:ベニー・チャン
製作:アルビン・ラム
製作総指揮:ダニエル・ラム
脚本:ドン・ウォン、タム・ワイチン、ティム・トン、チェン・イーチン
撮影:バーキー・チャン
美術:ベン・ラウ
編集:ヤウ・チーワイ
音楽:ウォン・キンワイ
アクション監督:サモ・ハン
出演:エディ・ポン、ラウ・チンワン、ルイス・クー、ウー・ジン、ユアン・チュアン、ジャン・シューイン、リウ・カイチー、シー・ヤンネン(シン・ユー)、サミー・ハン、フィリップ・キョン、サモ・ハン
パンフレット:★★★(700円/出してくれただけありがたいし、江戸木純さんのコラムも良かった)
(あらすじ)
1910年代、内戦下の中国。自警団に守られ、貧しいながらも平和な暮らしが営まれている普城の村に、各地で略奪と虐殺の限りを尽くす、ツァオ将軍率いる軍閥の魔の手が迫っていた。非道な軍閥を迎え撃つ自警団、そして流れ者のマー・フォン(エディ・ポン)ら気高く生きる者たちによる正義を貫く戦いが描かれる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※本作は、「ドラッグ・ウォー/毒戦」のネタバレに触れているんですが、「ドラッグ・ウォー/毒戦」はマジでグッとくるアクション映画なので、できれば観てから読んで!

「サモ・ハン・キンポーの20年振りの監督主演作」である「おじいちゃんはデブゴン」については観る気マンマンであり、前売り券を買って応援しようと思っていたら! なんとサモ・ハンがアクション監督を担当した本作の前売り券を一緒に買うと「本国版ビジュアルポストカードの他に特製缶バッジがもらえる」ということで、「セコいマネしやがってェェ… (`Δ´;) ヌゥ」と憤りながらも購入。6月下旬、新宿武蔵野館にて鑑賞いたしました。「いいクーだなぁ (´∀`=) クー」と思ったり。


前売り券を買う前は、ラベルト・ゲランの入場を待つ加藤清澄気分だったんですが…(「グラップラー刃牙完全版」より)。
セコいマネしやがってェェ......

手に入れてみれば、すっかりホクホク顔に (´∀`=) ホクホク このバッジ、流行品にならないかなぁ。
ポストカード2枚とサモ・

ロビーにはサモ・ハンの等身大(?)スタンディがあったけど、記事の切り抜きはなかった記憶。
サモ・ハンのスタンディ


若干のウソを交えながらあらすじを書いておくと、北洋軍閥の将軍チョウ・インのドラ息子チョウ・シウロン(ルイス・クー)が、普城(ボウセン)という村にやって来ましてね。面白半分に店主&子ども&女教師パク・レン(ジャン・シューイン)を殺害したので、怒った自警団団長ヨン・ハックナン(ラウ・チンワン)が即逮捕。「明日、死刑にする!m9`Д´) ビシッ」って感じだったんですけれども。軍閥の将校チョン・イック(ウー・ジン)がやってきて、「釈放しないと皆殺し!m9`Д´) ビシッ」と言い出すから、サンデル教授が出てきて、「正義を貫くか、命を選ぶか、みんなはどうする?( ´_ゝ`)」なんて白熱教室なのです。


平松伸二先生の漫画に出てきそうな、ライトに人を殺すドラ息子。
ゲーム感覚で殺すドラ息子

ところが、彼を解放しないと村が戦場になるので、みんな悩むのです。
オレたちは奴隷じゃない

そして、そこには敵の将校と因縁のある風来坊がいたりしてね。
風来坊登場

サンデル教授が「君はどう思う?」なんて意見を聞くと…って、このくだりはどうでもいいね (´∀`;) スミマセン
マイケル・サンデル


で、腕の立つ流れ者マー・フン(エディ・ポン)とチョン・イックが同門で因縁があったり、村の富豪が用心棒(シン・ユー)を使って団長を殺そうとしたり、村人たちが団長に懇願してきたりした結果、チョウ・シウロンを釈放して団長を引き渡すというチョイスになって、サンデル教授も「仕方ないね ( ´_ゝ`)」顔。だがしかし、軍閥ったらやっぱり村人たちにも非道な行為を実施してきたので、激怒したマー・フンwith 自警団メンバー&村人たちが命懸けで蜂起→勝利!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ! 中国の将軍っぽいサモ・ハンが特別出演感をムンムン漂わせながらやってきてくれて、マー・フンが旅立って、めでたしめでたし…って感じでしたよね、確か。


クライマックスは村でバトル&爆発!
爆発!

サモ・ハンがやってきて終わってました。
サモ・ハン登場


結構好きなところが多い映画でしたよ。そりゃあ、サモ・ハンが担当しているだけあって、ムチやトンファーでの戦闘や“紹興酒の瓶の山バトル”といったアクションは普通に楽しかったし、「尊厳か命か」という選択についても真剣に考えさせられたし、不幸な役を演じる確率が高いリウ・カイチーが例によって不幸になったりするのも良かったし…(なんだそりゃ)。ただ、本作の白眉はルイス・クー。この人、悪役も結構演じてますが、過去作では「ドラッグ・ウォー/毒戦」、近作では「ドラゴン×マッハ!」の時以上のクズというか。子どもを笑いながらアッサリ殺したりと、あまりに極悪非道すぎて笑っちゃうレベルなんですよ(サイコパスっぽい)。だからラスト、村人たちに無惨に殺されるオチはキッチリ溜飲が下がる感じで、気分爽快でした♪ (^ε^) ウッフン


本作のルイス・クーは驚くほど憎たらしいけど、ちゃんと苦しんで死ぬので超スッキりすなのでした〜。
悪党ルイス・クー


まぁ、正直なところ、ウー・ジンに関しては前述の「ドラゴン×マッハ!」が素晴らしかった分、非常に物足りなさを感じたし、用心棒役で出てきたシン・ユーは敵対するより共闘してほしかったりもしたんですが(個人的にはその方が燃えた)、それ以外は普通に面白かったし、とにかくルイス・クーが最高でしたヨ (´∀`=) クー 映画仲間のグラビトンボルトさんが「クー様」と呼ぶ気持ち、なんかわかる気がいたしました。ルイス・クーのファンなら必見の1本じゃないでしょうか。おしまい。




近年のベニー・チャン監督×ルイス・クー&ラウ・チンワン主演作。僕の感想はこんな感じ



終盤、ルイス・クーが清々しいほどにクズ化するジョニー・トー監督作。僕の感想はこんな感じ



ルイス・クー主演作で一番好き…というか、ジョニー・トー監督作でもこれが一番好き。








オクジャ okja(ネタバレ)

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オクジャ okja

オクジャ okja

原題:Okja 옥자
2017/韓国、アメリカ 上映時間120分
監督・製作・原案・脚本:ポン・ジュノ
製作:デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、ルイス・テワン・キム、チェ・ドゥホ、ソ・ウシク、テッド・サランドス
製作総指揮:ブラッド・ピット、スタン・ブロドコウスキー、サラ・エスバーグ、クリスティーナ・オー
共同製作:ティルダ・スウィントン、サンドロ・コップ
脚本:ジョン・ロンスン
撮影:ダリウス・コンジ
出演:ティルダ・スウィントン、ポール・ダノ、アン・ソヒョン、ピョン・ヒボン、スティーブン・ユァン、リリー・コリンズ、ユン・ジェムン、シャーリー・ヘンダーソン、ダニエル・ヘンシュオール、デボン・ボスティック、チェ・ウシク、ジャンカルロ・エスポジート、ジェイク・ギレンホール
(あらすじ)
韓国の山間の家で暮らす少女ミジャ(アン・ソヒョン)は、大きな動物オクジャの面倒を見ながら平穏な毎日を送っている。優しい心を持つオクジャは、ミジャにとって親友ともいえる大切な存在だった。ところがある日、多国籍企業ミランド社がオクジャをニューヨークに連れ去ってしまう。自己顕示欲の強いミランド社CEOルーシー・ミランド(ティルダ・スウィントン)が、ある壮大な計画のためにオクジャを利用しようとしているのだ。オクジャを救うため、具体的な方策もないままニューヨークへと旅立つミジャだったが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


※本作については、この記事がネタバレをせずにその魅力をしっかり伝えていて素晴らしいので、読んでみて!

ううむ、“Netflix限定配信の新作映画”について、当ブログでは「新作映画」カテゴリでアップすべきなのか、「DVD&ビデオ等」に入れるべきなのか、非常に迷ったんですが…(「カンヌで論争になった」のがわからないでもない)。とりあえず当分は「DVD&ビデオ等」に入れておきますね…というどうでも良い前書き。まぁ、何はともあれ、「ポン・ジュノ監督の最新作がNetflixで限定配信された!」ということで、7月某日に鑑賞いたしました。「それでも僕は肉を食べるよ… (ノω・、) ゴメンネ」と思ったり。


なんとなくザ・ ピーナッツによる「ドナドナ」を貼っておきますね↓




超雑にお話を書いておくと、多国籍企業ミランド社が“遺伝子を組み換えて生み出したスーパーピッグ”を「チリの農場で偶然見つけた」という触れ込みで宣伝して、CEOのルーシー・ミランドが「26匹を全世界の農場で10年間育ててもらって、一番大きくなったブタが優勝!川o^-')b」なんて大々的なコンペを開催しましてね。で、舞台は10年後、韓国の山奥になりまして。祖父と2人で暮らす少女ミジャは、スーパーピッグに「オクジャ」と名付けて仲良く育てていて、ずっと一緒だと思っていたんですが、しかし。ミランド社に回収されてしまったので、何とか取り戻そうと画策し、そこに環境保護団体「Animal Liberation Front=ALF(動物解放戦線)」が絡んできて、「あーだ!川`Д´)ノ」「こーだ!ヽ(`Д´)ノ」「そーだ!m9`Д´し ビシッ」と大騒動が巻き起こる…ってな調子。最後は、ルーシーに変わってCEOになったナンシー・ミランドからオクジャを買い取ることに成功するも、食肉工場で地獄巡りをして“残酷な食の現実”を知ったミジャは少し大人になったのでしたーー。


ミジャは祖父がお金を払ってくれて、ずっとオクジャと一緒に暮らせると信じていたから、連れ去られて超ショック!
仲良く暮らしてました

でも、最後は買い戻して、めでたしめでたしというね… ( ;∀;) ヨカッタネー
オクジャを取り戻しました


なんとなくノリが良い感じの「ドナドナ」を貼っておきますね↓




いや〜、もう褒めるところだらけというか、非の打ちどころがないというか…。まず、ブタとカバを掛け合わせたようなオクジャの実在感がスゴくて、もうCGで表現できないことはないんだろうなと(フンの仕方がカバっぽいのがまたイイ!)。“残酷な食の現実”という厳しいテーマを扱って、まるで「いのちの食べかた」のようなハードな食肉工場シーンを見せながらも、ところどころにユーモアが入ってたり、ミジャがロデオのようにぶらさがるエキサイティングなアクションシーンがあったり、「ウソを通訳していたケイ(スティーヴン・ユァン)が改心して助けにくる」なんて“燃え”もキッチリ組み込まれてたり、「序盤に祖父からもらった金のブタで、合理的なCEOのナンシーから買い戻す」というオチも上手かったりと、とにかく完成度が高いという印象。正直なところ、「ほえる犬は噛まない」の方が好きですけど(汗)、さまざまな要素が詰まったポン・ジュノ監督の最高傑作なんじゃないでしょうか、どうなんでしょうか(少し日和った文章)。

「宇宙エース」の主人公がシルバーリングを乗りこなすようにオクジャにライドするシーン、最高でした。
ピッグライダー!

この右の人が助けにくる場面、酷い追い出され方をしていただけに、かなりグッときましたよ。
改心した通訳の人

ちなみにポン・ジュノ監督作でお馴染みの飛び蹴りはなかったけど、その代わりに体当たりシーンがありましたぞ (´∀`) アラアラ
ミジャの体当たり


役者さんも最高でした。ポン・ジュノ監督の手腕なのか、ポン・ジュノ作品だからみんな頑張るのかはわかりませんが、とにかく生き生きしてたというか。主役のアン・ソヒョンがストライクだったのは言うまでもありませんけど(当然ながら現在6歳の娘が重なりました)、ウィルコックス博士役のジェイク・ジレンホールは面白いし、環境保護団体のリーダー・ジェイを演じたポール・ダノもカッコ良いし…。ただ、一番好きだったのが2役を担当したティルダ・スウィントンで、特に「自己顕示欲が強くて臆病なルーシー」の役がスゲー可愛かったです… (´Д`;) ハァハァ


バカっぽいジェイク・ギレンホール、とても愉快でした。
ウィルコックス博士(ジェイク・ジレンホール)

ポール・ダノは「調子に乗ってぶちのめされるクズ」がよく似合うと思っていましたが、こういう役もいいね。
ジェイ(ポール・ダノ)

ただ、本作はティルダ・スウィントンが超キュートだったというね (´∀`) カワイー
100点のティルダ・スウィントン


一応、書いておくと、エンドクレジット後に「ALFのメンバーたちがバスジャックする」なんてオマケ映像が付いているんですけど、それはそれとして。ラストにオクジャがミジャに伝えたのは「私が死んだら食べて」ってことかなと思ったけれども、それはそれでイヤだな、なんてね。僕はこの磯部涼さんの「グレーゾーン」話が好きなんですが、やっぱり人間は「グレーゾーン」だから仕方ないと僕は思っていて。「ステーキ・レボリューション」は本当に観て良かった映画なんですけど、「長く育てて、生をまっとうしたから、殺して食っていい」なんて正当化も飲み込みづらくて。そりゃあ、本当は生き物を殺して食べるなんて良くないものの、でも仕方ないから、せめて漫然と口に物を運ばないようにしようと思ってます、という胡散臭い文章。


一応、範馬勇次郎のありがたいお言葉を貼っておきますね。
漫然と口に物を運ぶな


ということで、雑な感想になりましたが、スゲー面白かった!ヽ(`Д´)ノ ごめんね、僕はこれからまだ肉を食べちゃうけど、せめて残さないようにします(小並感)。最後に「今日のラッキーブログワード」をどうしようかと困っていたら、サラリと「宇宙エース」を教えてくれたHalchu‏さんに感謝して、この駄文を終えたいと思います。ありがとうございました m(_ _ )m




ポン・ジュノ監督の前作。僕の感想はこんな感じ



まぁ、貼っておきますね。見ておくと良いザンス。









「『タマフル24時間ラジオ2017』に出演しますYO!ヽ(`Д´)ノ」というご報告

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昨日、せっかく頑張って「オクジャ」の感想をアップしたのですが(汗)、本日はどうしても当ブログ読者の方々に伝えたいことがあるので、急遽更新することにしました。2017年8月19日(土)の午前0時、つまり今晩からスタートする「タマフル24時間ラジオ2017」に出演しますYO!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォォッ!


恥ずかしながら、昨年の出演動画があったので、貼っておきますね↓




なぜ出るのか? そう聞かれたらこう答えましょう、「1年間、この日を待っていたから」と。昨年よりも特集のクオリティを高くするために、この1年、ずっと脳内シミュレーションを重ねてきました。ただ、呼ばれないのにノコノコ出て行くのもなぁと迷っていたら、先週の放送ですよ。宇多丸師匠が開始24分ごろから「また、過去タマフルに出演した方で24時間ラジオに遊びに来てもいいよという方、そしてTBSラジオパーソナリティの皆様のご協力もお待ちしております。ね、はい、えー、大物、大物大歓迎でございますので…ね。お待ちしておりますのでね、こっちが気を遣うような大物がね… (▼∀▼)なんて話しているんですが、「きたか ( ̄ー ̄) ニヤッ」と。

宇多丸師匠の「大物」発言は、その前の「TBSラジオパーソナリティ」のことであって、要は大沢悠里さんなどのビッグネームを指す…というのが、普通の文脈でしょう。だがしかし、radikoを利用して何度もその部分を聴くうちに、あの「大物」連呼と、その間の番組構成作家・ギル川耕さんの笑い声を分析すると、この「大物」は「大きい物=体が大きい者=僕のこと」を指す気がしてきた。宇多丸師匠と何度か話した際、面倒くさい僕に対して気を遣って接してくれているムードが漂う=「こっちが気を遣うような大物」にも符合するではないか。なんだ、そんな回りくどい言い方をしないで、ストレートに名前を出してくれればいいのに…。そんなワケで、スムースに番組サイドの意を汲みとった僕は「出演させてください」メールを送り、受理されたという次第なのです(以上、危険人物が生まれた瞬間のノンフィクション)。

もちろん失敗するかもしれない、そしてそのまま死んじゃうのかもしれないでもね、それでもいいんです。いや、僕だって小学校に入学する娘の姿は何よりも見たいし、いつか娘に手間がかからなくなった時にこそ奥さんとのセックスレスが解消されるんじゃないかと期待しているし、決して死にたくはないけれども。僕のような素人にとって「タマフル24時間ラジオ2017」は、今、この瞬間の命を燃やさないと通用しない場所だから、出演終了後に老衰して即死ぐらいのエネルギーをぶつけようと思ってる…って、何か面倒くさいですね (´∀`;) スミマセン


なんとなく縁起でもないジャック・リー・ビオンデ氏を貼っておきますね(「バキ」より)。
死因はあろうことか老衰


何はともあれ、すべてのキッカケを作ってくれた「ボールペンかえして」さんや、番組に「あの野郎を出せ」と脅迫メールを送ってくれた方々にはあらためて感謝するとして(サラリとアウトな文章)。僕の出番は朝9時からであり、企画は「映画の前売り券の特典特集」でございます。明日が「人生最後の日」のつもりで、革小物を被って頑張りますので、できればリアルタイムで期待値低めにして観てね! (o^-')b ヨワキ って、なんか自分の出番のアピールばかりになってしまいましたが(汗)、タイムテーブルをチェックすれば、「宇多丸・春日太一の早朝映画談義」といった間違いなく面白い企画が目白押しということで、適当にいろいろと観てみてくださいな〜。


とても勇気が必要なので、今夜はこの映画を観てから寝ます↓




おしまい (o^-')b ミテネ!








先週の備忘録(2017/8/15~8/21)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日ということで、先週の出来事や思ったことを適当に書いておきますね↓

火〜金曜日は仕事
土曜日、タマフル24時間ラジオに出演→休日出勤→友人たちと飲み!ヽ(`Д´)ノ
日曜日、休日出勤
月曜日、徹夜のまま仕事
9月6日にJCVD最新主演作RHYMESTERの最新アルバムが発売なんだって (゚⊿゚) ヘー



先週は地獄。詳細はこちらの記事を読んでいただくとして、愛聴しているラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の特別企画「タマフル24時間ラジオ」に出演することになった…ってのは良かったんですけど、おかげさまで全然仕事が手に付かない!ヽ(TДT)ノ ウワァァァン! もうね、クラリネットが壊れた子どものように「どうしよう…どうしよう… (´Д`;)」ってな調子でテンパりながら働くエブリデイ。とは言え、水曜日に無理矢理観に行った「RE:BORN リボーン」に関しては、ツイートをと連投してしまうほどにグッと来た…ということは書いておきましょう(偉そうに)。


「RE:BORN リボーン」の予告編を貼っておきますね↓ 最低あと1回は観に行きます。




というか、とにかく体調が悪くて、口の中をやたらと噛んじゃう感じ。そんなハードな状況で迎えたニコ生出演に関しては、こちらの記事を読んでいただくとして。もうね、今まで番組に出演した中でも最もグダグダで死にたい内容だったワケですが(汗)、出演後は会社に戻って、出演時の記憶を消しながら働いて。で、夜は中学の友人たち(元TRPG仲間)と飲む約束があったので、ちょっとだけ顔を出して、親交を温めた…というのは、我ながら頑張った。翌日曜は、月曜まで徹夜して働いて、今回こそ死ぬかと思ったけど、まぁ、人間、意外と丈夫に出来ているものですな。


「タマフル24時間ラジオ」、プレミアム会員(540円)は9月下旬ぐらいまで観られるので、財力に余裕がある方はどうぞ。
ニコ生出演


ただ、今こうしてブログを書けているように、やっと仕事のピークが過ぎて、今週だけは超暇になるからありがたい。火曜日は仕事が落ち着いたらすぐ映画を観に行っちゃうし、水曜は娘と一緒に過ごすし、木曜日は「タマフル・トップ5・生活は踊るオフ会」に行くつもりでございます(誰でも参加できるので、興味がある方は来てみてくださいな)。金曜は適当に仕事をしながら映画も観て、土曜日は休日出勤、日曜日は接待ゴルフ、月曜日は…久しぶりに練馬の「か和もっち」で飲もうかしらん。


最後に今月の推薦曲、Biting Elbows「フォー・ザ・キル」を貼っておきますね↓




以上、先週の備忘録でした。ではでは〜。







メアリと魔女の花(ネタバレ)

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※今回の記事は、本作が好きな方は確実に不快になるので、読まない方が良いです。




メアリと魔女の花

メアリと魔女の花

2017/日本 上映時間102分
監督・脚本:米林宏昌
原作:メアリー・スチュアート
脚本:坂口理子
プロデューサー:西村義明
作画監督:稲村武志
作画監督:補井上鋭、山下明彦
動画検査:大谷久美子
色彩設計:沼畑富美子
美術監督:久保友孝
美術デザイン:今井伴也
CG監督:軽部優
撮影監督:福士享
映像演出:奥井敦
アフレコ演出:木村絵理子
音響演出:笠松広司
音楽:村松崇継
主題歌:SEKAI NO OWARI
制作:スタジオポノック
声の出演:杉咲花、神木隆之介、天海祐希、小日向文世、満島ひかり、佐藤二朗、遠藤憲一、渡辺えり、大竹しのぶ
パンフレット:★★★(620円/オーソドックスな邦画アニメのパンフ。値段が少し安くていいね)
(あらすじ)
無邪気で不器用な少女メアリは、森で7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を見つける。この花は、魔女の国から盗み出された禁断の花だった。一夜限りの不思議な力を得たメアリは、魔法大学“エンドア”への入学を許されるが、あるうそをついたことから大事件に発展してしまい……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




40点


気がつくと“魔女”絡みの作品の感想が3本ほど溜まっていたので、今日から唐突に「真夏の魔女映画祭り」として、3日連続で魔女映画の記事を更新いたします!m9`Д´) ビシッ で、本作の話をすると、「スタジオジブリの元スタッフたちが手掛けた」ということで、応援の意味も込めて前売り券を購入しましてね。7月に新宿ピカデリーで家族と一緒に途中まで観て、8月1日=映画の日にTOHOシネマズ渋谷「ザ・マミー 呪われた砂漠の王女」と勝手な2本立てにして、鑑賞いたしました。切ない気持ちになりましたよ… (´・ω・`) ションボリ


新宿ピカデリーの時は満席でした。
5番スクリーン

TOHOシネマズ渋谷も遅い上映回の割にはほぼ埋まってたような。
4番スクリーン


最初にあらすじを雑に書いておくと、映画は“赤毛の魔女”が魔法の施設っぽい場所からホウキに乗って脱出→施設が爆発した衝撃で森に落下するシーンからスタート。で、場面変わって、「変わりたいなぁ… (´・ω・`し」と自己嫌悪で悩む赤毛でドジッ子のメアリが“外国っぽい田舎の村”に引っ越してきまして。ある日、猫に導かれて森の中で“夜間飛行”という花を見つけて、その翌日、また猫に導かれて森の中でホウキ(“赤毛の魔女”が乗っていたもの)を見つけると、“夜間飛行”を潰すことで1日だけ魔女パワーをゲットだぜ!ヽ川`Д´)ノ ウォォォォ! その影響でホウキが発動→空に浮かぶエンドア大学に行ってみれば、そこでは魔法を教えてまして。メアリは“夜間飛行”の力で巨大な魔力を見せつけることで、「赤毛は最高」やら「100年に1人の天才」やらと超チヤホヤされて、まんざらでもない気持ちになるのです 川`∀´) オホホホホホ

ところが、大学の校長マンブルチュークに「“夜間飛行”のおかげ」だと見抜かれてしまい、ウソをついて誤魔化したせいで、「イヤな奴!川 ゚д゚)、ペッ」と思っていた同年代の男の子ピーターがさらわれちゃいまして。解放の条件として“夜間飛行”を要求されるから、さぁ大変! メアリは、ピーターを助けるべく、“夜間飛行”の力を使ってエンドア大学に乗りこむと、アッサリ騙されて監禁されたり、マッドな博士が動物を使って変身魔法の実験をしていたことを知ったり、ディスペル(解除魔法)を発動して動物たちを元の姿に戻したり、脱出に失敗してピーターがまた囚われの身になったり、大叔母のシャーロットが映画冒頭に登場した“赤毛の魔女”だったことが判明したりしましてね。

なんだかんだあって“夜間飛行”の力を失いつつも、「魔法がなくても頑張らなくちゃ!Σ(゚д゚しハッ」と気づいたメアリが、動物たちの力を借りて大学に再度乗りこんでみれば、ピーターが“夜間飛行”をふんだんに使った変身魔法の実験台になっていて、案の定、暴走しちゃいましてね。最終的には、ピーターと協力してディスペルを発動→“夜間飛行”の力を無力化すると、「もう魔法の力なんていらないわ! 川`∀´) オホホホホホ」ってな調子ですっかり上機嫌。エンドクレジットでは、村にすっかり馴染んだメアリが自転車に乗ったりして終わってた気がします、確か。


エンディングで流れるSEKAI NO OWARI「RAIN」を貼っておきますね↓




さて、なんで本作を2回も観たのかと言うと、1回目は奥さん&娘のマナ子(仮名/当時5歳)と観に行ったら、途中で娘が「怖い… (ノω・、し」とグズりましてね。最近は「アンパンマン」の劇場版なら暗い場内でも最後まで観られるようになったし、スタジオジブリ作品もDVDでそれなりに観ているので、このぐらいなら大丈夫かとチャレンジしてみたら、まだ無理だったようで (´∀`;) ゴメンネ 結局、“赤毛の魔女”の正体が大叔母のシャーロットだったことがわかるあたりで劇場を後にしたんですが、映画&チケット代よりも家族を優先できる自分を誇らしく思ったりしましたよ(どことなく家族への愛が薄そうな文章)。

で、その「途中まで観た時の感想」は、「それほど悪くないじゃん (´∀`)」という感じでしてね…(遠い目)。というのは、映画仲間のはちごろうさんから「既視感バリバリ」と聞いていただけでなく、そもそも予告編から既視感全開であり、ネットには「メアリ 既視感」のワードが大量に漂っている状況なワケで。「魔女、ふたたび。」というキャッチコピーやスタジオポノックという社名にも、逆に“開き直った清々しさ”を感じた僕的には、「既視感が溢れてても面白ければいいヨ (´∀`) イインダヨ」と思い始めてたし、赤毛にコンプレックスを持つメアリが「赤毛のアン」と重なったのもあって、結構好意的に観られたんですよね、“途中まで観た1回目”は。

だがしかし、「早くあの続きが観たいなぁ (´∀`)」といった気持ちで2回目を観てみれば、つまらなかったからビックリしたというか。なんて言うんですかね、1回目はちゃんと覚悟していた分、ダメージが浅かったんですけど、2回目は「① 逆に期待値が少し上がってしまった」「② 起きることをある程度知っていた→細部を冷静に観てしまった」「③ クライマックスの展開に乗れなかった」などの理由により、好意ゲージがグングン減る状況に陥ったという不思議。観終わってみれば、非常に言葉は悪いけど、「宮崎駿監督作の劣化コピー」という印象でした。昨日読んだ読売新聞の西村義明プロデューサーへのインタビュー記事「記者の『好き』が暴走したのか、“『好き』の皮をかぶせた悪意”をぶつけているのか?」という気持ちになって面白いんですけど、「『メアリと魔女の花』を褒めるこの記者が好きなジブリ作品って、『ゲド戦記』とか『借りぐらしのアリエッティ』とかなのかな?」って思っちゃうほど、本作は僕に合わなかった。

なんか、全体的に雑じゃないですかね。例えば、「魔法使いは何ができて何ができないのか?」とか「魔法使いは世間的にどういう存在なのか?」といった部分が曖昧だから、「魔法を使ってメアリを尋問すればいいじゃん」とか「メアリの家に乗りこめば良くね?」とか「そもそも魔法で“夜間飛行”を探せなかったの?」とか大人げなくツッコミを入れたくなるシーンが目白押しだったけど、「子ども向けの寓話だから許してね」ってことなんでしょうか。それと、“夜間飛行”は原発やら軍隊やら“人間には制御できない力のメタファー”ということで(「想定内」とかそれっぽい台詞が出てくる)、メアリの「魔法に頼らない」という決断自体は嫌いじゃないんですけど…。それを扱う校長と博士がバカにしか見えないから、「制御不能な力」というよりは「ちゃんとした人たちが管理すれば有効なエネルギーになるんじゃないの?」レベルのものに思えて、微妙に乗れなくて(実際、メアリが個人で使う分には何の害もなかったワケだし)。つーか、クライマックスのメアリは「魔法に頼らずに自然の力で立ち向かいました」ヅラでしたけど、そもそも「動物たちが積極的に助けてくれる展開」自体が魔法のようなものなんだから、その不思議な恩恵を受けた彼女がドヤ顔で魔法を否定するのは居心地が悪かった…って、伝わるでしょうか。

終盤、校長と博士をどことなく「本当は悪くない人」的に描いたのもスゲー不快。「人にはいろいろな面がある」といったことだと思いますが、あいつらは子どもを拉致して人体実験するクズの中のクズですからね。もしかすると僕が見逃したのかもしれませんけど、校長と博士が“過去の実験で死んだっぽい少年”を悼む描写があったりとか、「早く大人になって母親をラクにさせたい」と言っていたピーターの方から実験を志願するとかだったら、まだ1万歩譲って飲み込めたかもしませんが…。そんな描写もなくて、何の罪もない子どもを誘拐→監禁→実験台って、混じりっ気なしの“悪党”の行為であり、動物に囲まれて「ひぃ!」みたいな面白ムードで終わらせるなんて、まったく納得いかないです。

ただ、何よりもキツかったのは、アニメとして気持ち良い場面が少なかったこと。例えば「崖の上のポニョ」なんて、お話自体は何が何やらだけど、「ポニョが波の上をダッシュするシーン」のスゴさだけでオトク感があるじゃないですか。宮崎駿監督作の場合、登場人物が空を飛ぶだけで気持ち良かったりするじゃないですか。スタジオジブリ絡みじゃなくても、昨年の「君の名は。」「この世界の片隅に」とか、今年観た「夜は短し歩けよ乙女」だって、そういう「アニメとして気持ち良い場面」がちゃんとあったんですけど…。まぁ、あくまで僕の感覚でしかありませんが、本作にはそういうシーンが少なくて。魔法を使うシーンとかは良かったものの、飛行シーンには全然ドキドキしなかったし、逆にメアリのドジッ子描写の不自然さとか(コップすら受け取れないって…)、猫が目的地まで連れて行く展開が2回あったりするところとか、おどけキャラのフラナガンがまったく活きたキャラに見えなかったりとか(なにアイツ)、宮崎駿監督作と絵が似てる分、物足りない部分が印象に残ってしまった次第。


このアントニオ猪狩のような気持ちになれるシーンが少なかったのです(「グラップラー刃牙」より)。
いい気持ちだ......


って、文句ばかり書いてしまいましたが(汗)、好きなところもありまして。メアリには自分の娘を重ねて観てしまったので、赤毛をからかったピーターに関しては「死の翼触れるべし!m9`Д´) ビシッ」と呪いをかけつつも、「マナ子も大きくなったら、いろいろなコンプレックスを抱いて悩んだりするのかな… (´・ω・`)」とシンミリしてね。だから、エンドア大学で褒められて自分への肯定感が高まるくだりは結構好きで、「良かったねぇ… (ノω・、)」と涙が出ました。それと、メアリが自室で校長の物真似をするくだりはなかなかキュートだったりして、なんとなく「米林監督は『思い出のマーニー』みたいなの撮れば良かったのに」なんて、詮無きことを思ったり。


赤毛をバカにする男には石版を叩きつけるのが世の習い(「赤毛のアン」より)。メアリにもやってほしかった…って、どうでもいいですかね。
石板ストライク


いや、僕だって別に文句を書きたいワケじゃないのです。幼いころから慣れ親しんだ宮崎駿御大のアニメの新作が次あたりで最後になるっぽい現在、スタジオジブリっぽい絵柄で、スタジオジブリっぽい映画が作られて、それなりに面白かった上で経済が回れば、そりゃあうれしいじゃないですか。だからね、エンドクレジットは切なくて泣けた。米林監督が、スゲー重圧の中で挑戦して、負けたんだなぁって思うと、大事なプレゼンを失敗した自分が重なったりもして、胸が痛かった。昨年、庵野秀明監督は凄まじいプレッシャーの中でホームランをかっ飛ばしたけど、そんな風に上手くいくことの方が珍しいワケで。つまらないのが切ないのじゃなくて、つまらないと思うことが切ないというか…(どことなく大事MANブラザーズバンドな文章)。米林監督、次は自分の土俵で戦えると良いですな。


エンドクレジット、「RAIN」が心に染みたので、思わずCDを買っちゃったのでした。
主題歌のCD


おしまい。




米林宏昌監督作。こっちの方が全然良いと思う。僕の感想はこんな感じ



つい買っちゃった主題歌。とても良い歌だと思います。



サントラ。ちゃんと主題歌が入ってるあたり、良いですな。



メアリー・スチュアートによる原作小説。



絵コンテ集を貼っておきますね。








ウィッチ(ネタバレ)

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ウィッチ

ウィッチ

原題:The Witch
2015/アメリカ 上映時間93分
監督・脚本:ロバート・エガース
製作:ジェイ・ボン・ホイ、ラース・カスダン、ジョディ・レドモンド、ダニエル・ベッカーマン、ロドリゴ・テイクセラ
撮影:ジェイリン・ブラシケ
美術:クレイグ・レイスロップ
編集:ルイス・フォード
音楽:マーク・コーベン
出演:アニヤ・テイラー=ジョイ、ラルフ・アイネソン、ケイト・ディッキー、ハーベイ・スクリムショウ、エリー・グレインジャー、ルーカス・ドーソン
パンフレット:★★★(700円/薄いけど、高橋ヨシキさんのタメになるコラムが読めて良かった)
(あらすじ)
1630年、ニューイングランド。ウィリアム(ラルフ・アイネソン)とキャサリン(ケイト・ディッキー)の夫婦は、敬けんなキリスト教生活を送るために5人の子どもたちと森の近くにある荒地へとやって来た。しかし、赤ん坊のサムが何者かに連れ去られ、行方不明となってしまう。家族が悲しみに沈む中、父ウィリアムは、娘のトマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)が魔女ではないかとの疑いを抱き、疑心暗鬼となった家族は、狂気の淵へと転がり落ちていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


気がつくと“魔女”絡みの作品の感想が3本ほど溜まっていたので、昨日から唐突に始めた「真夏の魔女映画祭り」の2本目でございます。6月あたりでは「ちょっと興味ある」程度だったんですが、相互フォローしているそちゃさんが観る気マンマンだったのと、すでに「ジェーン・ドゥの解剖」「メアリと魔女の花」という魔女映画を2本観ていたということで、なんとなく押さえておきたくなりまして。8月上旬、新宿武蔵野館で鑑賞したんですけど、とても厭な気分になりました… ('A`) ゲッソリ


ロビーには壁一面を使った展示がありまして。「魔女割り」の呪文が貼ってあったり…。
壁一面の展示

アナログ盤のサントラが飾ってあったりしましたよ。
アナログ盤のサントラ

記事の切り抜きも貼っておきますね。
記事の切り抜き

3番スクリーン、半分ぐらいの入りでした。
3番スクリーン


まず、若干のウソを交えながらあらすじを書いておくと、舞台は1630年のアメリカ・ニューイングランド方向性の違いにより村を出て行くことになった清教徒の5人家族が森の近くの荒れ地で暮らしていたら、いないないばぁの最中に赤子が魔女に連れ去られて殺されるわ、長男のケイレブが行方不明になって帰って来たかと思ったら魔女に呪われていて悶え死ぬは、両親に魔女の疑いをかけられた長女のトマシンが幼い双子の姉弟のせいにしてみたら双子がいなくなるわ、父親が黒ヤギに殺されるわ、母親が「魔女め!川`Д´)ノ キィィィ!」とトマシンを襲ってきたので返り討ちにするわと、散々すぎる地獄絵図。最後は、トマシンが悪魔っぽい黒ヤギと契約して、全裸になって森の奥へと入ってみれば、そこには火を囲んでフワフワと浮く裸の魔女たちが勢ぞろいしてまして。「アタシ、今日から魔女なんだ!Σ(゚д゚;し」と思ったトマシンも宙に浮いて、虹がかかる空には雨が降ってたんだーー。


なんとなくSEKAI NO OWARI「RAIN」を貼っておきますね↓




本作は「セイラム魔女裁判」絡みの記録や伝承をリサーチしまくって、登場人物の台詞のほとんどをそれらの資料から引用したというほどこだわって作ったそうで。当時を再現した美術やどんよりとしたムードの撮影も徹底されていて、ビジュアルだけでもスゲー厭な雰囲気なんですよ。その上、お話も「浅薄な父親のせいで荒れ地に住むことになった一家が魔女たちに絡まれて、疑心暗鬼に陥った挙げ句、長女以外全員死亡する」ということでね、妻子がいる僕的には思いっきり父親の立場に自分を重ねて拷問のよう。己の判断ミスで家族を貧困に追いやってしまった状況はマジでキツかったし、娘のトマシンを魔女と疑うシーンも勘弁してほしかったし、そのせいで彼女から「ウソつきの役立たず!川 ゚д゚)、 ペッ」と罵られてグウの音も出ない場面は、劇場を出たかったです… (ノω・、) カエリタイ


父親の選択が発端となって、家族が酷い目に遭う…。今、こういう作品が一番イヤ。
清教徒の5人一家


つーか、この手の映画って「怖いのは人間でオバケなんてウソさ (;`∀´)といった感じで、家族がダメになっていくのは「積み重ねられたウソや誤解による猜疑心」と「宗教的ヒステリー」が原因…と思いきや! 本作の場合、それに加えて魔女たちもガチで次々と嫌がらせしてくるからタチが悪い。いや、僕も最初は「劇中のオカルト演出は脳内だけの出来事」かと思ったんですが(ラストの魔女の集団も含めて)、よくよく考えると実際に赤子を殺す場面が出てきてたし、どう考えても「※イメージです」では説明が付かない怪異が起きてるんですよね…。そうなると、家族同士の信頼云々以前に「森の近くに住んだ時点でアウト!(o^-')b ザンネーン!ってことであり、本当に救いようがない話だなぁと。ちょっと思い出したのが「アンチクライスト」で、“人間の原初の欲望=悪魔”と自然ってのは相性良いんでしょうかね。


ケイト・ディッキー演じる母親が「国に帰りたい… 川iДi) ウェェェ」と泣くシーンもヘビーでしたな。
母親(ケイト・ディッキー)

アニヤ・テイラー=ジョイは本作のトマシン役が評価されて、「スプリット」に抜擢されたんだって (゚⊿゚) ヘー
トマシン(アニヤ・テイラー=ジョイ)


なんかね、前は「『セイラム魔女裁判』なんてやっちゃう昔の人はバカだぜ!(`∀´)」って半笑いなところもあったけど、本作を観て、「当時、その地域に住んでいたら普通に加担してたんだろうな…」なんて考えさせられましたよ…。何はともあれ、最後にトマシンが空を飛ぶシーンは、確かに抑圧的な環境からの“女性性の解放”だから、どことなく感動的でもあるんだけど、赤子をさらって殺した魔女とかがノホホンと放置されて終わるのはどうにも納得できなくて(まぁ、そういう映画なんですがー)。「ねぇ、ヴィン・ディーゼルはどこ!? (´Д`;) ヤッツケテ!」って思ったりもした次第(「ジェレミー・レナーはどこ?」でも可)。ホラー映画が好きな人には超オススメしますが、僕はもう2度と観たくないです… ('A`) オシマイ




輸入盤のサントラ。デジタル盤アナログ盤もあります。



「セイラム魔女裁判」をモチーフにしたサスペンス。未見なんですけど、観なくてもいいかな… (´∀`;) コワソウ



森と悪魔で思い出したラース・フォン・トリアー監督作。僕の感想はこんな感じ



正直、こういう魔女モノの方が好きカナー。僕の感想はこんな感じ







ジェーン・ドウの解剖(ネタバレ)

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※今回の記事は、“映画とは全然関係がない上に大して面白くもない文章”が垂れ流されていて、さらにグロい表現もかなり書かれているので、そういうのが苦手な人は絶対読まない方が良いです。




ジェーン・ドウの解剖

ジェーン・ドウの解剖

原題:The Autopsy of Jane Doe
2016/イギリス 上映時間86分
監督:アンドレ・ウーブレダル
製作:フレッド・バーガー、エリック・ガルシア、ベン・ピュー、ロリー・エイトキン
製作総指揮:スチュアート・フォード、マット・ジャクソン、スティーブン・スクイランテ
脚本:イアン・ゴールドバーグ、リチャード・ナイン
撮影:ロマン・オーシン
美術:マシュー・ガント
衣装:ナタリー・ウォード
編集:パトリック・ラースガード、ピーター・グボズタス
音楽:ダニー・ベンジー、ソーンダー・ジュリアーンズ
出演:エミール・ハーシュ、ブライアン・コックス、オフィリア・ラビボンド、マイケル・マケルハットン、オルウェン・ケリー
パンフレット:なし
(あらすじ)
バージニア州の田舎町で息子のオースティン(エミール・ハーシュ)とともに遺体安置所と火葬場を経営するベテラン検死官トミー(ブライアン・コックス)。ある夜、保安官から入った緊急の検死依頼は、一家3人が惨殺された家屋の地下から裸で発見された身元不明女性、通称「ジェーン・ドウ(オルウェン・ケリー)」の検死だった。解剖を進めていく中で、遺体に隠されたある事実が判明し、閉ざされた遺体安置所にさまざまな怪奇現象が発生する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


(BGM)トゥットゥ〜ル、トゥットゥットゥ、トゥルル、ジェーン・ドゥ、生活は踊る、ル〜

ドゥ 8月11日金曜日、11時になりました。有馬隼人さん、山瀬まみさん、そしてアナログ太郎さん、お疲れさまでした。今日も始まりました、「ジェーン・ドゥ、生活は踊る」。パーソナリティはジェーン・ドゥ、そして金曜日のパートナーはこの方!川`∀´)

堀井 はい、堀井美香です。なんか、今日はスタジオの外にいろいろな方がいますけど…? (・ε・し

ドゥ 雑誌の取材なんですよ。恥ずかしながら「ジェーン・ドゥの解剖」なんて特集を組んでいただけるみたいなんですけど、アタシなんかにそんなページを割いちゃって大丈夫なのかと 川`∀´)

堀井 あら、ドゥちゃんったら、本当に解剖されちゃうんじゃないの? 肋骨をバツンバツンと専用のハサミで切断されたりして (´∀`し

ドゥ それで、内臓を出したスペースに丸めた新聞紙を詰められて…って、お昼の番組で話すことじゃないだろー!川`Д´)ノ


以上、ここまで書いた僕の気持ちを代弁する姫川勉を貼っておきますね(「餓狼伝」より)。
終わった......


思いついたことを書けばいいってもんじゃない。世間にはそんな意見もありますが(苦笑)、このブログは思いついたことを書かざるを得ない場所ということで、上記の駄文には目をつむっていただくとして。2日前に突然始めた「真夏の魔女映画祭り」の最後の感想をアップしておきますね。5月に公開された時はあまり観る気がなかったんですけど、徐々に興味が湧いてきて、6月下旬の公開最終週、新宿シネマカリテで鑑賞してきました。「ナイス、解剖描写!m9`Д´) ビシッ」と思ったり。


劇場はそこそこの入り。ネットで購入したせいでスタンプを捺してもらえなかったんだっけ…。
劇場①


恒例として、ウソを少し交えながらお話を書いておくと、検死官の親子の元に身元不明の女性(a.k.a.ジェーン・ドゥ)の遺体が運ばれたので解剖してみたら、外傷がないのに手足が折れていたり、舌が抜かれていたり、肺が焼け焦げていたり、皮膚の内側に謎の紋様が記されていたり、そのくせ新鮮だったりと、超不可解でして。で、検死中に怪異が起きるので調べてみたところ、実は「セイラム魔女裁判」の犠牲者の遺体で、「復讐の呪い発生装置」みたいな状態になっていたのです。要は「この遺体、魔女なんだ!Σ(゚д゚;し」ってことであり、あーだこーだあって、息子の恋人も含めて3人とも呪いのせいで死にましてね。最後は、すっかり元通りになった遺体が別のところに運ばれる中、ちょっと指が動いたりもしたけれど、いつか虹が消えてもずっと僕らは空を見上げるーーって、なんだそりゃ ( ゚д゚)、 ペッ


なんとなくSEKAI NO OWARI「RAIN」を貼っておきますね↓




まぁ、「遺体自体が『呪怨』の家」みたいな話ということで、なかなかユニークな発想だなぁと感心いたしました。ただ、正直なところ、解剖描写と「父親が呪いで遺体のダメージを移されて無惨に死ぬシーン」以外は「怯えながら通路を右往左往する場面」が多かった印象で(ウロ覚え)、僕的には86分ですら長く感じるところもあって。これ、30分ぐらいだったら傑作になった気がするんですけど、そうなると「映画にならない→予算が集まらない」ってことなんでしょうかね。

とは言え、そんな文句は些末なことで、解剖描写がとにかく最高!ヘ(゚∀゚*)ノ ヒャッハー! 僕が警官として司法解剖に立ち会ったりしていたのはもう20年以上前になっちゃいますが、そのころを思い出すほどリアルというか、実によく出来てたんじゃないでしょうか。肋骨を専用のハサミでバツンバツン切る様子に驚いたこと、脂肪の断面図がなかなかグロいこと、切除した臓器の重さを量らされたこと、臓器がなくなるとスリムになるので新聞紙を詰めること、死体を扱うとシャワーを浴びてもなかなか臭いが取れないことなどなど、いろんなことがあったっけ…(なんとなく「思い出のアルバム」気分で)。まさかホラー映画を観て、「先生、こんな感じで解剖してたなぁ (´∀`) ホッコリなんてノスタルジックな気持ちに浸るとは思わなかったから、とても面白い映画体験でしたよ。


解剖のメイキング映像があったので、貼っておきますね↓ グロ注意!




何はともあれ、アンドレ・ウーブレダル監督作といえば「トロール・ハンター」の方が大好きだけど、本作も結構良かったです (o^-')b イイネ! 人体の解剖描写に興味がある方や魔女系ホラーが好きな方はチェックするとよござんす。で、大した盛り上がりもなく「真夏の魔女映画祭り」は終わりますけど、3本を好きな順に並べると、「ジェーン・ドウの解剖」「ウィッチ」>>>>>>>>>>「メアリと魔女の花」って感じですかね。おしまい。




10月4日にソフトがリリースされるそうな。



デジタル盤のサントラがありました。



大好きすぎるアンドレ・ウーブレダル監督作。僕の感想はこんな感じ



確か真田広之さんの解剖シーンが良かった記憶。



なんとなくジェーン・スーさんの番組本を貼っておきますね。読んでみて!








ジョン・ウィック チャプター2(ネタバレ)

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ジョン・ウィック チャプター2

ジョン・ウィック チャプター2

原題:John Wick: Chapter 2
2017/アメリカ 上映時間122分
監督:チャド・スタエルスキ
製作:ベイジル・イバニク、エリカ・リー
製作総指揮:ジェフ・ワックスマン、ロバート・ベルナッキ、デビッド・リーチ、ケビン・フレイクス、ビシャル・ルングタ
キャラクター創造・脚本:デレク・コルスタッド
撮影:ダン・ローストセン
美術:ケビン・カバナー
衣装:ルカ・モスカ
編集:エバン・シフ
音楽:タイラー・ベイツ、ジョエル・J・リチャード
音楽監修:ジョン・フーリアン
出演:キアヌ・リーブス、リッカルド・スカマルチョ、ルビー・ローズ、ジョン・レグイザモ、コモン、ピーター・ストーメア、イアン・マクシェーン、ローレンス・フィッシュバーン、フランコ・ネロ
パンフレット:★★★★(720円/内容が薄めかと思いきや、意外と充実してた)
(あらすじ)
前作でニューヨークを舞台にロシアン・マフィアを相手に繰り広げた壮絶な復讐劇から5日後。平穏な生活を送りたいジョンは、イタリアン・マフィアのサンティーノからの殺しの依頼を断るが、それにより自宅を爆破されてしまう。ジョンはサンティーノへの復讐を開始するが、命の危険を感じたサンティーノに7億円もの懸賞金をかけられ、世界中の殺し屋から命を狙われる事態に巻き込まれてしまう。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




89点


※この映画については、結騎了さんの感想が超オススメでございます (o^-')b オススメ
※今回の感想は、「ナイスガイズ!」の大事なネタバレに触れているので、できれば「ナイスガイズ!」を観てから読んで!
※今回の感想は、残酷でグロい動画へのリンクが張られているので、そういうのが苦手な人は気をつけて!


「ガン・フー」を世界に知らしめた前作が大好きだっただけに、本作も前売り券を買って楽しみにしてましてね。7月下旬にTOHOシネマズ新宿で観たら案の定ストライクだった上に、「ムービーウォッチメン」の課題映画になったということで、今週火曜日にTOHOシネマズシャンテで2回目を観てきました。「さっきまで命だったものが あたり一面に転がる…OH YEAH!ヽ(`Д´)ノと思ったり。


TOHOシネマズ新宿の11番スクリーン、7割ぐらいの入りだったような。
11番スクリーン

TOHOシネマズシャンテの2番スクリーン、男ばかりで5割ぐらい埋まってた記憶。
2番スクリーン


唐突にまったく関係ない文章を書くと、僕は「仮面ライダーアマゾンズ」が大好きでしてね。セカンドシーズンの主題歌「DIE SET DOWN」もダウンロード購入して日々愛聴しているんですが、「さっきまで命だったものが あたり一面に転がる…OH YEAH!ヽ(`Д´)ノという歌詞に関しては、さすがに「そんな凄惨な状況の後に『OH YEAH』はないだろう… (`Δ´;) ヌゥ」なんて複雑な心境になったりもしたんですけれども「太陽戦隊サンバルカン」主題歌「花は枯れ、鳥は空を捨て、人は微笑みなくすだろう…YEAH! ヘ(゚∀゚*)ノの方は、まだ次の「太陽は OH 生命の星だ」の歌詞に希望が感じられるから大丈夫…という、どうでも良いフォロー)。なんと本作はまさにそんな作品だったから、映画って不思議ネ (´∀`) ウフフ とにかく主人公のジョン・ウィックが襲い来る裏社会の人々を撃退&殺しまくって、あちらこちらに死体が散乱する凄惨な内容にもかかわらず、「OH YEAH!ヽ(`Д´)ノ」観客のテンションが上がりまくる素敵ムービーだったのです。


ファーストシーズンの主題歌「食うか食われるかの運命…OH YEAH〜 (`Δ´)も少し気になる…って、どうでもいいね。




その秘密は、世界観。前作でも「コンチネンタル・ホテルの中では殺人禁止」といった“独特の殺し屋ワールド”がサラッと描かれていましたが、本作はその世界観を前作以上に魅力的に広げていて。銃のソムリエや防弾服の仕立屋が出てきたりするあたりとか、100点としか言いようがないんですけど、“伝説の男”ジョンに立ち向かうチンピラや殺し屋たちも「死にたくないよぅ… (´・ω・`)」なんて怯えは一切見せず、カルカンを見つけた猫ライクに迷いなくまっしぐらに殺しに来るからスゲー清々しい。「そんな世界にいるんだから、殺したり殺されたりしても仕方ないね (´∀`) シカタナシ」と、観客にリアルな「いのちのねだん」などを考えさせない作りになっているんですよね(むしろ暗殺依頼の値段の相場とかが気になってくる)。


一応、画像を使って話を書いておくと、お話は前作の5日後、盗まれた車を取り戻すところからスタート。
前作の5日後からスタート

車を取り戻して安らかに暮らそうとしたら、かつて誓印を交わしたサンティーノから殺しを依頼されまして。
血の契約が残っている

依頼を断ったら家&奥さんとの思い出の品々を焼かれて超激怒! でも、誓印には従わないとダメなので…。
家を焼かれました

サンティーノの姉ジアナを暗殺するため、ローマにやってくるというね。
ローマへようこそ

で、ソムリエや仕立屋などの力を借りて、見事に任務を果たすんですが、しかし。
銃のソムリエ

ジアナのボディーガードのカシアンに超恨まれる&サンティーノから暗殺指令が下りまして。
ジョン・ウィック暗殺指令

700万ドルの賞金目当てに、ジョンの元に殺し屋たちが次々と押しかける→返り討ちだッ!ヽ(`Д´)ノ
賞金7億円

あーだこーだあって、やっとサンティーノを射殺するも「コンチネンタル・ホテルの中では殺人禁止」の掟を破ったので…。
鏡の間の対決

広場に連れられてみれば、裏社会の人間たちがフラッシュモブを披露してくれるというサプライズ。
フラッシュモブ

ところが、フラッシュモブが大嫌いだったジョンは「全員殺す」宣言なのでした〜(少しウソ)。
全員殺す宣言


しかも、アクションが素晴らしい。チャド・スタエルスキ監督は「ジークンドーのインストラクターを10年やっていた」という“本格派”であり、あのブランドン・リーにジークンドーを教えた上にスタントダブルもやっていた“信用できるにも程がある男”なんですけれども。今回は前作で好評だった「ガン・フー」だけでなく、殺人カーアクション「カー・フー」や、ナイフを使った戦闘術「ナイ・フー」現在謹慎中の狩野英孝さんが得意とする「スタッ・フー」なども展開してましてね(1つウソ)。車で人をはねたりはねられたりする序盤からとても楽しくて、「人間って車にはねられたぐらいじゃ全然死なないし、むしろそこから戦えるよね (´∀`) モンダイナシ」なんて間違った価値観が植え付けられたほどでしたよ。


車を武器化して人をはね飛ばす! 映画としては最高だけど、現実でやったらダメだぞ!(o^-')b ダメゼッタイ
車で人をはね飛ばせ!


とは言え、一番グッときたのは「ガン・フー」でして(微笑)。僕は銃器にはあまり興味がないし、ガンアクションよりは格闘アクションの方が全然好きなんですけど、柔道&柔術要素をさらに強めて「投げて、関節を固めて、撃ち殺す」ということを追求した「投極殺」アクションはマジで面白かった。これは素人考えですが、当たってなくても当たっているように見せられる打撃と違って、「投げ」って実際に投げざるを得ない=ごまかしが利かない分、より大変だと勝手に思っていて。それをバンバン繰り広げるんだから、スゲェなぁと。あと、例えば、地下鉄で倒れている殺し屋をナイフで刺そうとする際、体をクルッと回転させてパスガードしたりとか、いちいち柔術技が入っているのも良くてね…(しみじみ)。それ以外でも、鉛筆で暗殺者を倒すシーン(「ペン・フー」)もお見事で、別に「鉛筆を持って刺す」だけでも十分満足なのに、さらに一歩先をいった「鉛筆を固定させる」というフレッシュな殺し方まで見せてくれていて、劇場で射精いたしました(心が)。


この素敵な殺し方を見て! 首に鉛筆、刺されたくないものです… (`Δ´;) ウーン
ペン・フー


そして、各キャラが立っているのも良かった。ごめんなさい、今までコモンについては特に興味がなかったんですが(「ラン・オールナイト」の殺し屋役もそんなにグッとこなかった)、“ジョンと同等に近い実力を持つ暗殺者”カシアンのカッコ良さは異常であり、人混みの中、ジョンとサイレンサー付きの銃でプシュプシュ撃ち合うシーンの楽しさ&クールさと言ったら! サンティーノを守る“手話でコミュニケーションをとる女殺し屋”アレスも“小さくて忠実で獰猛”といった雰囲気がとても素敵で、僕の「抱かれたい女性リスト」にルビー・ローズがランクインしたのは言うまでもないでしょう(どことなく偉そうに)。その他、“いくら引退のためとは言え、なんでジョンがあんな奴と誓印を交わしたのか不思議なほどにクズな男”サンティーノや、“ジョンに殺される前に堂々と手首を切って自殺しようとする女ボス”ジアナ、コンチネンタル・グループ系列の支配人&従業員の人たちなどなど、前述のソムリエなども含めて、みんなケレン味があって、みんないい。そんな金子みすゞ先生っぽい気持ちになるほど、登場人物たちが魅力的だった次第。


コモン、超カッコ良かったですな〜(しみじみ)。このキャラのスピンオフが観たいほど。
カシアン(コモン)

ルビー・ローズ、「トリプルX:再起動」の時より好みであり、あんな風に股間を調べられたいです… (´Д`;) ハァハァ
アレス(ルビー・ローズ)


って、ここまでべた褒めしながらも、ううむ、少し不満があって。なんて言うんですかね、「よく出来てる子だからこそ、細かい文句を言ってしまいたくなる気分」というか。例えば、ソムリエと仕立屋と地図屋のシーンが同時進行する演出はとても楽しかったんですが、バイオリン弾きの殺し屋や暗殺力士が襲撃する場面に関しては、同時進行ではなく個々の対決をちゃんと見せてほしかったし、バイオリン弾きは弓でも攻撃するとか、力士は相撲技を使ってくるとか、もっとプラスアルファが観たかった…というのは贅沢でしょうか(力士がなかなか死なないのは面白かったけど)。それと「マトリックス」でキアヌと共演したローレンス・フィッシュバーンが出てきたこと自体は良かったけど、彼の大仰な芝居がクドい上に話も長く感じて、少しイラッとしちゃいました(屋上→武器庫ぐらいの場所移動で良かったのでは)。


ローレンス・フィッシュバーンは好きな役者さんだけど、本作は「早く話が先に進まないかなぁ」って思ったり。
ローレンス・フィッシュバーン


で、何よりも腹が立ったのは、サンティーノが即死だったこと。「でも即死だったから大丈夫!(o^-')b」という「ナイスガイズ!」の名言があるように、即死は大丈夫じゃないですか(何を書いているのか、よくわからなくなってきた文章)。姉ジアナの死を依頼しながらも「今も愛してる」と言い、自分が殺させたくせに「姉を殺した奴に復讐するのは当然」とほざくクズの中のクズであり、「ホステル」の犠牲者ぐらいに散々苦しんでから死んで欲しいと願っていたら、即死ってさぁ…。いや、もちろん「このホテルの中では殺せないだろ?」的なドヤ顔を披露した直後のヘッドショットには、「ざまぁ!ヘ(゚∀゚*)ノ」感もなくはないんだけど、そのせいでジョンは裏社会全体から命を狙われることになるワケでさぁ。あの“犬と走って逃げるラスト”が、もう可哀相で可哀相で… (ノω・、) ジョン... 「サンティーノがコンチネンタル・ホテルに逃げ込もうとしたらジョンに足を撃たれる→這って入ろうとすると腕を撃たれる→そのままアマゾンに運ばれる→現地の人たちに生きたまま解体されて食べられてしまう」って感じのハッピーエンディングだったら留飲が下がったと思うんですが、ダメだったのでしょうか…(間違いなくダメ)。


ジョンが走って逃げるラストを観た僕の気持ちを代弁するエシディシを貼っておきますね(ジョジョ第二部より)。
三角絞めでつかまえて-あんまりだー!


まぁ、そんなワケで、些末な言いがかりを書いたりもしましたが(苦笑)、とても美味なアクション映画でしたYO!ヽ(`Д´)ノ OH YEAH! なんかね、本作は「防弾スーツ」の導入によって「撃たれても致命傷にならない」ということで、全体的には前作よりもアクションの「ゲームっぽさ」が高まった気がします。もうジョンが幸せになることはなさそうで本当に切ないのですが、ちくしょう、やっぱり“あの続き”は観たいし、同じ世界観のスピンオフ「バレリーナ」も超気になるということで、チャド監督とキアヌのタッグにはまだまだ頑張ってほしいところ。ちなみに2人は「映画.com」のインタビューの中で、「3」ではバイクを使った殺人術「モーターサイクル・フー」や、馬に乗って銃を駆使する「ホース・フー」にチャレンジするようなことを発言していましたが、僕的には今度こそ愛犬と連携して敵を倒す「ドッグ・フー」を見せてほしいと思っております。おしまい。




素敵な1作目。僕の感想はこんな感じ



デジタル盤のサントラ。結構ほしい。輸入盤もあります。



キアヌとローレンス・フィッシュバーンが共演した素敵映画。未見の方は観ておくと良いザンス。



チャド監督がブランドン・リーのダブルを務めた映画(「映画秘宝」情報)。ブランドン… (ノω・、)






パトリオット・デイ(ネタバレ)

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パトリオット・デイ

パトリオット・デイ

原題:Patriots Day
2016/アメリカ 上映時間133分
監督・原案・脚本:ピーター・バーグ
製作:スコット・ステューバー、ディラン・クラーク、マーク・ウォールバーグ、スティーブン・レビンソン、ハッチ・パーカー、ドロシー・オーフィエロ、マイケル・ラデュツキー
製作総指揮:エリック・ジョンソン、ポール・タマシー、ニコラス・ネスビット、ダン・ウィルソン、ジョン・ローガン・ピアソン、ルイス・G・フリードマン
原案:マット・クック、ポール・タマシー、エリック・ジョンソン
脚本:マット・クック、ジョッシュ・ゼッツマー
撮影:トビアス・シュリッスラー
美術:トム・ダフィールド
衣装:バージニア・B・ジョンソン
編集:コルビー・パーカー・Jr.、ガブリエル・フレミング
音楽:トレント・レズナー、アティカス・ロス
出演:マーク・ウォールバーグ、ケビン・ベーコン、ジョン・グッドマン、J・K・シモンズ、ミシェル・モナハン、アレックス・ウルフ、セモ・メリキッゼ、ジェイク・ピッキング、ジミー・O・ヤン、レイチェル・ブロズナハン、クリストファー・オシェイ、メリッサ・ブノワ、ジェームズ・コルビー、マイケル・ビーチ、ビンセント・カラトーラ
パンフレット:★★★(720円/タメになるコラムが3本。最終ページの写真がいいね)
(あらすじ)
13年4月15日。ボストン警察の殺人課に所属する刑事トミーは、 「愛国者の日(パトリオット・デイ)」に毎年開催されるボストンマラソンの警備にあたっていた。50万人の観衆で会場が埋め尽くされる中、トミーの背後で突如として大規模な爆発が発生。トミーらボストン警察の面々は事態を把握できないまま、必死の救護活動を行なう。そんな中、現場に到着したFBI捜査官リックは、事件をテロと断定。捜査はFBIの管轄になるが、犯人に対し激しい怒りを抱えるトミーは、病院に収容された負傷者たちから丁寧に話を聞いてまわる。やがて、監視カメラに映っていた「黒い帽子の男」と「白い帽子の男」が容疑者として浮かび上がる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


ピーター・バーグ監督×マーク・ウォールバーグ主演による実録映画シリーズの3本目ということで、気になっちゃいましてね。7月上旬の都内上映最終日、ユナイテッド・シネマ豊洲にて、会員デーを利用して鑑賞いたしました。「いい作品なんだけどなぁ… (`Δ´;) ウーン」と思ったり。


11番スクリーン、都内の公開終了日のせいか、8割ぐらい埋まってましたよ、確か。
11番スクリーン


本作は、2013年4月15日=「愛国者の日」に発生した「ボストンマラソン爆弾テロ事件」の映画化ということで、その顛末をご存知の方も多いと思うんですが、僕は「テロが発生→わずか数日で逮捕」程度の認識しかなかったので、「こんな大変だったんだ… (°д°;)」と(小並感)。巨大な倉庫に街を再現して監視カメラに写っている犯人を探すくだりはその方法&見せ方に感心したし、テロ兄弟の暴走振りも興味深かったし(銃を奪う目的で殺される警官とか拉致される中国人青年とか知らなかったからドキドキした)、何よりもクライマックス、閑静な住宅街で繰り広げられるテロ兄弟vs不慣れな警官たちの銃撃戦の緊迫感は素晴らしかった! あのグダグダな感じも含めて“リアル”というか、ピーター・バーグ監督、さすがじゃないでしょうか。


実際のニュース映像を交えて見せる爆破テロ。現場には足がちぎれ飛んでいたりするのです。
爆破テロの凄惨な現場

倉庫に現場を再現して捜査するシーンはテンションが上がりましたよ
現場を再現

そして住宅街の銃撃戦は最高でした。一見の価値アリ。
住宅街の銃撃戦


最終的には、テロ兄弟の兄は死亡して弟は逮捕されて終わるわけですが…。エンドクレジット直前に“モデルとなった人たち”が出てくるのがまた感動的で。足を吹き飛ばされながらも、義足を装着してボストンマラソンを完走した夫婦とかさ、その精神性の気高さにグッとくる。「テロをするようなクズは悪・即・斬!m9`Д´) ビシッ」ということではなくて、「悲しみの海は愛で漕げボストンストロング!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ!」という真っ当にも程があるテーマに着地した上に、最後の最後に、殉職した警官&爆破テロの犠牲になった3人(そのうち1人は8歳の男児)が映るからさ、そりゃあスゲー泣いたし、超良い映画だと思いましたよ、マジで。


実際の事件映像を貼っておきますね↓ 酷い事件ですな…。




ただ、残念ながら僕は心が穢れていてーー (ノД`) 不満を少し書くと、映画全体にリアルなムードがムンムン漂ってる分、マーク・ウォールバーグ演じる警官トミーだけが不自然に見えちゃって。トミーは、作劇の都合上、現場で活躍した3人の警官の役割を1人で担うキャラなんですが、それ故にいろんな現場に顔を出すから、「なんでまたここにいるの?(・ε・)」と“リアルさ”が損なわれて没入感が冷めちゃったんですよね…。それと「ハクソー・リッジ」の感想でも書いたことですが、ラストの“モデルの人たち登場”に心が震えたことは確かながらも、この手の「実話ベース映像作品のお約束展開→何度も観ている」せいで、どことなく「今日の『奇跡体験!アンビリーバボー』は良かったなぁ… (T∀T)」気分になって、感動が若干目減りした次第。


なんか最近、こういう「実話系映画」を観すぎているのかも (´・ω・`)
パトリオット・デイ


いや、ケビン・ベーコンだジョン・グッドマンだJ・K・シモンズだミシェル・モナハンだと有名どころがサラッと見事な演技を披露しているし、“普通の人々”の日常描写も素晴らしいし、「困難に“前向きな気持ち”で立ち向かう」というテーマも文句のつけようがないんですけれども(しかもそれが実話なんだから!)。僕にはその“真っ当さ”がまぶしすぎて70点という感じ (`Δ´;) ウーン テロ兄弟には苦しみ抜いて死んでほしかったし、中盤、犯人の嫁が尋問されるシーンも36度の風呂並みに温くてイラッとしたというか。実話だから仕方ないんですが、ごめんなさい、僕的には溜飲が下がらない実話よりもスカッと爽快なフィクションの方が好みであって。例えば、「4デイズ」のサミュエル・L・ジャクソンが登場して、テロリストの嫁にバラエティ豊かな拷問を実施→自白させてほしかったなぁ…って、なんだそりゃ ( ゚д゚)、ペッ


「4デイズ」はこんな映画↓ かなり好きです。




おしまい。




デジタル盤のサントラです。靴ひもで星条旗を表してるのね。



最近観たピーター・バーグ監督×マーク・ウォールバーグ主演作。僕の感想はこんな感じ



ピーター・バーグ監督作で一番好きなのはこれだし、またこんなのを撮ってほしい。僕の感想はこんな感じ



なんとなく貼っておきますよ。僕の感想はこんな感じ革ベルトで叩いたりする拷問がなかったのは残念だったり。






先々週と先週の備忘録(2017/8/1~8/14)

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さて、毎週火曜日は備忘録を更新する日なんですが、今回は先週の出来事や思ったことだけでなく、先週にアップできなかった先々週の分も合わせて、適当に書いておきますね↓

8月1日、仕事→「ザ・マミー」「メアリと魔女の花」を鑑賞
8月2日、仕事→「デ・パルマ」を鑑賞→打ち合わせ→接待!
8月3日、仕事→「ウィッチ」を鑑賞
8月4日、仕事
8月5日、休日出勤
8月6日、休日出勤→夜は家族で夏祭りに
8月7日、仕事→“夏の東映ヒーロー映画2本立て”を鑑賞→接待
8月8日、仕事→2回目の「ジョン・ウィック チャプター2」鑑賞
8月9日、仕事
8月10日、仕事→映画駄話会へ→始発まで飲み
8月11日、休日出勤
8月12日、休日出勤
8月13日、休日出勤
8月14日、仕事→「スパイダーマン:ホームカミング」鑑賞
9月6日、JCVD最新主演作RHYMESTERの最新アルバムが発売ですゾ!ヘ(゚∀゚*)ノ ヒャッハー



先々週は、仕事が非常に忙しくなっている割には、映画をそこそこ観て、ブログもそこそこアップして。その分、家族と睡眠が疎かになってしまい、また帯状疱疹が酷くなったりして…ってな調子。なんか最近はどんな映画でもそれなりに楽しく観られていたのに、映画の日に観た「ザ・マミー」「メアリと魔女の花」が予想外につまらなくて、ガッカリするだけではなくビックリしたりしてね。どちらの作品も間違いなく、僕なんかより優秀な人たちが携わっているのに、ああいう感じになったりするのは本当に不思議で、モノを作るってのは大変なんだなぁと(小並感)。


なんか切なくなって、ついこの曲のCDを買ったりしたというね… (´・ω・`)




それと、「ウィッチ」「頑張って完遂したスタンプラリー」の力を使ってタダで観ようと思ったら、「6月30日までに使わないとダメ」という説明文に今さら気付いて、スゲー悲しい気持ちになった…ということも書き残しておきましょう(リンク先で「無料券と引き換える必要があったみたい」と書いてあるのは僕のカン違いで、タダで観られるのも6月30日までだった様子)。ちなみにこの週、9月15日(金)に開催予定のトーク&特典お渡し会に参加するために、ちゃんとタワレコ新宿店RHYMESTERの最新アルバムを予約したり、10月5日(木)の川崎:CLUB CITTA'のチケットを購入したりして、対RHYMESTERの準備はすでに完了済みなのでした ( ̄ー ̄) ニヤッ つーか、RHYMESTERのライブはマジでスゴイので、興味がある方は1度行ってみるとよござんす。


「ダンサブル」に収録されている「マイクの細道」を貼っておきますね↓




あと、書いておきたいのが、日曜日に行った夏祭りのこと。盆踊りで「バハマ・ママ」が流れていて、タマフルの特集を思い出した…ってのは置いとくとして。奥さんがママ友たちとキャッキャしたいということで、僕が娘のマナ子(仮名/6歳)+同い年の男児2人+3歳の女の子=4人のこどもの面倒をみることになりましてね。祭りの会場で大量に売られていたプラスチック製ライトセーバー(500円程度)を持った男の子2人がやたらと攻撃してくるから、「うわぁ〜、やられたぁ〜 (´∀`)」なんて相手をしていたら、彼らがヒートアップ。本気でバシバシ叩いてくる上に、周囲にいた知らない2人の男の子も勝手に参戦してきちゃって、なかなかカオスな事態に陥ったのです。

で、なんと武器を持っていなかったマナ子もクマのオモチャで殴りかかってきましてね…(遠い目)。「この太っちょ!川`Д´)ノ」なんて罵りながら叩いてくる彼女の瞳は、目の前の男を“父”ではなく”敵”として認識しているのか、攻撃性に満ちていて(そして僕はその悪口に「思い出のマーニー」を重ねて勃起(心が))。5人の攻撃をいなしながら、「これが集団心理というものか… (`Δ´;) ヌゥ」と「蠅の王」を思い出したりしていたら、3歳の女の子がいない!Σ(°д°;) ヒィ! 周囲を見回したら、30メートルほど遠くの階段を登っているところで、ダッシュで保護したんですけど、肝が冷えたというのはこのことですよ。

もし彼女に何かあったら、隣人訴訟事件みたいなことになるorならないは別としても、僕は間違いなく一生悔やんで生きることになるワケで。自分の迂闊さに心底ガッカリしたのはもちろんのこと、上手く書けませんが、こういうタイミングで惨事になってしまった人もいるだろうし、世の中は運なんだよなぁと。以前、森ビルの自動回転ドアで子どもが死んだ時、「親にも責任」「不注意な親」なんて文章が垂れ流されてましたが、僕だってそうなった可能性は全然あるんじゃないか。「不注意な親」にならなかった親は自分の幸運に感謝すべきなんだろうな…なんて、今さらなことを思った次第。だから、子ども用ハーネスを批判した小倉智昭は想像力が貧困なんじゃないかな(唐突なディス)。


そして会場には「バハマ・ママ」が流れるのでしたーー。
盆踊り会場


先週は、僕にしては映画を観ていない…ってのは、そりゃあ仕事が忙しいから(と言っても2本観てますがー)。いや、「いっそがっしい!いっそがっしい!( ゚∀゚)o彡゚」「まっくのうち!」コール風に)と、常に「忙しい&寝ないアピール」に余念がない僕ですけれども。今回はいろいろ見越して段取りを組んだので、ずっと徹夜みたいなハードさはないものの、もう働きたくなくて、仕事のペースが非常に遅くなっていて、ちょっとヤベェなと。今を乗り切れば11月以降にラクができるハズだから頑張りたいのに、やる気が全然起きなくて、もう帰りたくて仕方ない。つーか、自慰を始めた男子のオカズが「水着グラビア→ヌードグラビアもしくは少年向けエロ漫画→AVもしくは成人向けエロ漫画→無修正モノ→想像→水着グラビア」「時代」ライク回るように(勝手な決めつけ)、僕の思考も「何もしないで5億円もらいたい…(´Д`;)」から「でも、そんな風に5億円をもらっても自分のプライドが保てないから不要!m9`Д´) ビシッ」という風になっていたのに、今では「やっぱり5億円ほしいよぅ…(ノω・、)」と涙を流す日々。5億円がほしい…5億円がほしいのです…(44歳の文章)。


ここまで読んだ人の気持ちを代弁する素敵な曲を貼っておきますね↓




そんな精神状態で迎えた8月10日は、練馬の「か和もっち」映画駄話会のオフ会がありまして。僕は22時ぐらいに行ったので全然話せなかったけど(汗)、長年ツイッターで相互フォローしてた方やこのブログの読者の方、デニムのシャツを来た方などと会えたりして(どことなく真偽が疑わしい文章)、とても楽しかったです。23時にお開きになってからは、2回目の「ローガン」を観に行った時に偶然再会したようさんとダラダラと朝まで飲んじゃって、店主のかわもっちさんに迷惑をかけちゃったりしてね…(遠い目)。ただ、なんか元気をもらったというか、その日は12時から仕事だったんですけど、結構はかどりましたよ。良いガス抜きになったんでしょうな〜。


ようさんとかわもっちさんと3人でラーメンを食べてから、始発で帰りました。
みそラーメン


その他、「奥さん&娘から手作りクッキーをもらった」とかいろいろあったんですが、長くなるので割愛! 今週はどんなに忙しくとも、ずーっと楽しみにしていた「RE:BORN リボーン」は絶対観るし、土曜日に開催される“中学時代の友人たちとの飲み会”には参加するつもりなんですが、しかし。もし“何か”に出演することになった場合は、命を燃やそうと思っております。


最後に今月の推薦曲、Biting Elbows「フォー・ザ・キル」を貼っておきますね↓




以上、先々週と先週の備忘録でした。ではでは〜。








コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝(ネタバレ)

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コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝

コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝

原題:危城 Call of Heroes
2016/中国、香港 上映時間120分
監督・製作・脚本:ベニー・チャン
製作:アルビン・ラム
製作総指揮:ダニエル・ラム
脚本:ドン・ウォン、タム・ワイチン、ティム・トン、チェン・イーチン
撮影:バーキー・チャン
美術:ベン・ラウ
編集:ヤウ・チーワイ
音楽:ウォン・キンワイ
アクション監督:サモ・ハン
出演:エディ・ポン、ラウ・チンワン、ルイス・クー、ウー・ジン、ユアン・チュアン、ジャン・シューイン、リウ・カイチー、シー・ヤンネン(シン・ユー)、サミー・ハン、フィリップ・キョン、サモ・ハン
パンフレット:★★★(700円/出してくれただけありがたいし、江戸木純さんのコラムも良かった)
(あらすじ)
1910年代、内戦下の中国。自警団に守られ、貧しいながらも平和な暮らしが営まれている普城の村に、各地で略奪と虐殺の限りを尽くす、ツァオ将軍率いる軍閥の魔の手が迫っていた。非道な軍閥を迎え撃つ自警団、そして流れ者のマー・フォン(エディ・ポン)ら気高く生きる者たちによる正義を貫く戦いが描かれる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※本作は、「ドラッグ・ウォー/毒戦」のネタバレに触れているんですが、「ドラッグ・ウォー/毒戦」はマジでグッとくるアクション映画なので、できれば観てから読んで!

「サモ・ハン・キンポーの20年振りの監督主演作」である「おじいちゃんはデブゴン」については観る気マンマンであり、前売り券を買って応援しようと思っていたら! なんとサモ・ハンがアクション監督を担当した本作の前売り券を一緒に買うと「本国版ビジュアルポストカードの他に特製缶バッジがもらえる」ということで、「セコいマネしやがってェェ… (`Δ´;) ヌゥ」と憤りながらも購入。6月下旬、新宿武蔵野館にて鑑賞いたしました。「いいクーだなぁ (´∀`=) クー」と思ったり。


前売り券を買う前は、ラベルト・ゲランの入場を待つ加藤清澄気分だったんですが…(「グラップラー刃牙完全版」より)。
セコいマネしやがってェェ......

手に入れてみれば、すっかりホクホク顔に (´∀`=) ホクホク このバッジ、流行品にならないかなぁ。
ポストカード2枚とサモ・

ロビーにはサモ・ハンの等身大(?)スタンディがあったけど、記事の切り抜きはなかった記憶。
サモ・ハンのスタンディ


若干のウソを交えながらあらすじを書いておくと、北洋軍閥の将軍チョウ・インのドラ息子チョウ・シウロン(ルイス・クー)が、普城(ボウセン)という村にやって来ましてね。面白半分に店主&子ども&女教師パク・レン(ジャン・シューイン)を殺害したので、怒った自警団団長ヨン・ハックナン(ラウ・チンワン)が即逮捕。「明日、死刑にする!m9`Д´) ビシッ」って感じだったんですけれども。軍閥の将校チョン・イック(ウー・ジン)がやってきて、「釈放しないと皆殺し!m9`Д´) ビシッ」と言い出すから、サンデル教授が出てきて、「正義を貫くか、命を選ぶか、みんなはどうする?( ´_ゝ`)」なんて白熱教室なのです。


平松伸二先生の漫画に出てきそうな、ライトに人を殺すドラ息子。
ゲーム感覚で殺すドラ息子

ところが、彼を解放しないと村が戦場になるので、みんな悩むのです。
オレたちは奴隷じゃない

そして、そこには敵の将校と因縁のある風来坊がいたりしてね。
風来坊登場

サンデル教授が「君はどう思う?」なんて意見を聞くと…って、このくだりはどうでもいいね (´∀`;) スミマセン
マイケル・サンデル


で、腕の立つ流れ者マー・フン(エディ・ポン)とチョン・イックが同門で因縁があったり、村の富豪が用心棒(シン・ユー)を使って団長を殺そうとしたり、村人たちが団長に懇願してきたりした結果、チョウ・シウロンを釈放して団長を引き渡すというチョイスになって、サンデル教授も「仕方ないね ( ´_ゝ`)」顔。だがしかし、軍閥ったらやっぱり村人たちにも非道な行為を実施してきたので、激怒したマー・フンwith 自警団メンバー&村人たちが命懸けで蜂起→勝利!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォッ! 中国の将軍っぽいサモ・ハンが特別出演感をムンムン漂わせながらやってきてくれて、マー・フンが旅立って、めでたしめでたし…って感じでしたよね、確か。


クライマックスは村でバトル&爆発!
爆発!

サモ・ハンがやってきて終わってました。
サモ・ハン登場


結構好きなところが多い映画でしたよ。そりゃあ、サモ・ハンが担当しているだけあって、ムチやトンファーでの戦闘や“紹興酒の瓶の山バトル”といったアクションは普通に楽しかったし、「尊厳か命か」という選択についても真剣に考えさせられたし、不幸な役を演じる確率が高いリウ・カイチーが例によって不幸になったりするのも良かったし…(なんだそりゃ)。ただ、本作の白眉はルイス・クー。この人、悪役も結構演じてますが、過去作では「ドラッグ・ウォー/毒戦」、近作では「ドラゴン×マッハ!」の時以上のクズというか。子どもを笑いながらアッサリ殺したりと、あまりに極悪非道すぎて笑っちゃうレベルなんですよ(サイコパスっぽい)。だからラスト、村人たちに無惨に殺されるオチはキッチリ溜飲が下がる感じで、気分爽快でした♪ (^ε^) ウッフン


本作のルイス・クーは驚くほど憎たらしいけど、ちゃんと苦しんで死ぬので超スッキりすなのでした〜。
悪党ルイス・クー


まぁ、正直なところ、ウー・ジンに関しては前述の「ドラゴン×マッハ!」が素晴らしかった分、非常に物足りなさを感じたし、用心棒役で出てきたシン・ユーは敵対するより共闘してほしかったりもしたんですが(個人的にはその方が燃えた)、それ以外は普通に面白かったし、とにかくルイス・クーが最高でしたヨ (´∀`=) クー 映画仲間のグラビトンボルトさんが「クー様」と呼ぶ気持ち、なんかわかる気がいたしました。ルイス・クーのファンなら必見の1本じゃないでしょうか。おしまい。




近年のベニー・チャン監督×ルイス・クー&ラウ・チンワン主演作。僕の感想はこんな感じ



終盤、ルイス・クーが清々しいほどにクズ化するジョニー・トー監督作。僕の感想はこんな感じ



ルイス・クー主演作で一番好き…というか、ジョニー・トー監督作でもこれが一番好き。







オクジャ okja(ネタバレ)

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オクジャ okja

オクジャ okja

原題:Okja 옥자
2017/韓国、アメリカ 上映時間120分
監督・製作・原案・脚本:ポン・ジュノ
製作:デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、ルイス・テワン・キム、チェ・ドゥホ、ソ・ウシク、テッド・サランドス
製作総指揮:ブラッド・ピット、スタン・ブロドコウスキー、サラ・エスバーグ、クリスティーナ・オー
共同製作:ティルダ・スウィントン、サンドロ・コップ
脚本:ジョン・ロンスン
撮影:ダリウス・コンジ
出演:ティルダ・スウィントン、ポール・ダノ、アン・ソヒョン、ピョン・ヒボン、スティーブン・ユァン、リリー・コリンズ、ユン・ジェムン、シャーリー・ヘンダーソン、ダニエル・ヘンシュオール、デボン・ボスティック、チェ・ウシク、ジャンカルロ・エスポジート、ジェイク・ギレンホール
(あらすじ)
韓国の山間の家で暮らす少女ミジャ(アン・ソヒョン)は、大きな動物オクジャの面倒を見ながら平穏な毎日を送っている。優しい心を持つオクジャは、ミジャにとって親友ともいえる大切な存在だった。ところがある日、多国籍企業ミランド社がオクジャをニューヨークに連れ去ってしまう。自己顕示欲の強いミランド社CEOルーシー・ミランド(ティルダ・スウィントン)が、ある壮大な計画のためにオクジャを利用しようとしているのだ。オクジャを救うため、具体的な方策もないままニューヨークへと旅立つミジャだったが……。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


※本作については、この記事がネタバレをせずにその魅力をしっかり伝えていて素晴らしいので、読んでみて!

ううむ、“Netflix限定配信の新作映画”について、当ブログでは「新作映画」カテゴリでアップすべきなのか、「DVD&ビデオ等」に入れるべきなのか、非常に迷ったんですが…(「カンヌで論争になった」のがわからないでもない)。とりあえず当分は「DVD&ビデオ等」に入れておきますね…というどうでも良い前書き。まぁ、何はともあれ、「ポン・ジュノ監督の最新作がNetflixで限定配信された!」ということで、7月某日に鑑賞いたしました。「それでも僕は肉を食べるよ… (ノω・、) ゴメンネ」と思ったり。


なんとなくザ・ ピーナッツによる「ドナドナ」を貼っておきますね↓




超雑にお話を書いておくと、多国籍企業ミランド社が“遺伝子を組み換えて生み出したスーパーピッグ”を「チリの農場で偶然見つけた」という触れ込みで宣伝して、CEOのルーシー・ミランドが「26匹を全世界の農場で10年間育ててもらって、一番大きくなったブタが優勝!川o^-')b」なんて大々的なコンペを開催しましてね。で、舞台は10年後、韓国の山奥になりまして。祖父と2人で暮らす少女ミジャは、スーパーピッグに「オクジャ」と名付けて仲良く育てていて、ずっと一緒だと思っていたんですが、しかし。ミランド社に回収されてしまったので、何とか取り戻そうと画策し、そこに環境保護団体「Animal Liberation Front=ALF(動物解放戦線)」が絡んできて、「あーだ!川`Д´)ノ」「こーだ!ヽ(`Д´)ノ」「そーだ!m9`Д´し ビシッ」と大騒動が巻き起こる…ってな調子。最後は、ルーシーに変わってCEOになったナンシー・ミランドからオクジャを買い取ることに成功するも、食肉工場で地獄巡りをして“残酷な食の現実”を知ったミジャは少し大人になったのでしたーー。


ミジャは祖父がお金を払ってくれて、ずっとオクジャと一緒に暮らせると信じていたから、連れ去られて超ショック!
仲良く暮らしてました

でも、最後は買い戻して、めでたしめでたしというね… ( ;∀;) ヨカッタネー
オクジャを取り戻しました


なんとなくノリが良い感じの「ドナドナ」を貼っておきますね↓




いや〜、もう褒めるところだらけというか、非の打ちどころがないというか…。まず、ブタとカバを掛け合わせたようなオクジャの実在感がスゴくて、もうCGで表現できないことはないんだろうなと(フンの仕方がカバっぽいのがまたイイ!)。“残酷な食の現実”という厳しいテーマを扱って、まるで「いのちの食べかた」のようなハードな食肉工場シーンを見せながらも、ところどころにユーモアが入ってたり、ミジャがロデオのようにぶらさがるエキサイティングなアクションシーンがあったり、「ウソを通訳していたケイ(スティーヴン・ユァン)が改心して助けにくる」なんて“燃え”もキッチリ組み込まれてたり、「序盤に祖父からもらった金のブタで、合理的なCEOのナンシーから買い戻す」というオチも上手かったりと、とにかく完成度が高いという印象。正直なところ、「ほえる犬は噛まない」の方が好きですけど(汗)、さまざまな要素が詰まったポン・ジュノ監督の最高傑作なんじゃないでしょうか、どうなんでしょうか(少し日和った文章)。

「宇宙エース」の主人公がシルバーリングを乗りこなすようにオクジャにライドするシーン、最高でした。
ピッグライダー!

この右の人が助けにくる場面、酷い追い出され方をしていただけに、かなりグッときましたよ。
改心した通訳の人

ちなみにポン・ジュノ監督作でお馴染みの飛び蹴りはなかったけど、その代わりに体当たりシーンがありましたぞ (´∀`) アラアラ
ミジャの体当たり


役者さんも最高でした。ポン・ジュノ監督の手腕なのか、ポン・ジュノ作品だからみんな頑張るのかはわかりませんが、とにかく生き生きしてたというか。主役のアン・ソヒョンがストライクだったのは言うまでもありませんけど(当然ながら現在6歳の娘が重なりました)、ウィルコックス博士役のジェイク・ジレンホールは面白いし、環境保護団体のリーダー・ジェイを演じたポール・ダノもカッコ良いし…。ただ、一番好きだったのが2役を担当したティルダ・スウィントンで、特に「自己顕示欲が強くて臆病なルーシー」の役がスゲー可愛かったです… (´Д`;) ハァハァ


バカっぽいジェイク・ギレンホール、とても愉快でした。
ウィルコックス博士(ジェイク・ジレンホール)

ポール・ダノは「調子に乗ってぶちのめされるクズ」がよく似合うと思っていましたが、こういう役もいいね。
ジェイ(ポール・ダノ)

ただ、本作はティルダ・スウィントンが超キュートだったというね (´∀`) カワイー
100点のティルダ・スウィントン


一応、書いておくと、エンドクレジット後に「ALFのメンバーたちがバスジャックする」なんてオマケ映像が付いているんですけど、それはそれとして。ラストにオクジャがミジャに伝えたのは「私が死んだら食べて」ってことかなと思ったけれども、それはそれでイヤだな、なんてね。僕はこの磯部涼さんの「グレーゾーン」話が好きなんですが、やっぱり人間は「グレーゾーン」だから仕方ないと僕は思っていて。「ステーキ・レボリューション」は本当に観て良かった映画なんですけど、「長く育てて、生をまっとうしたから、殺して食っていい」なんて正当化も飲み込みづらくて。そりゃあ、本当は生き物を殺して食べるなんて良くないものの、でも仕方ないから、せめて漫然と口に物を運ばないようにしようと思ってます、という胡散臭い文章。


一応、範馬勇次郎のありがたいお言葉を貼っておきますね。
漫然と口に物を運ぶな


ということで、雑な感想になりましたが、スゲー面白かった!ヽ(`Д´)ノ ごめんね、僕はこれからまだ肉を食べちゃうけど、せめて残さないようにします(小並感)。最後に「今日のラッキーブログワード」をどうしようかと困っていたら、サラリと「宇宙エース」を教えてくれたHalchu‏さんに感謝して、この駄文を終えたいと思います。ありがとうございました m(_ _ )m




ポン・ジュノ監督の前作。僕の感想はこんな感じ



まぁ、貼っておきますね。見ておくと良いザンス。









「『タマフル24時間ラジオ2017』に出演しますYO!ヽ(`Д´)ノ」というご報告

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昨日、せっかく頑張って「オクジャ」の感想をアップしたのですが(汗)、本日はどうしても当ブログ読者の方々に伝えたいことがあるので、急遽更新することにしました。2017年8月19日(土)の午前0時、つまり今晩からスタートする「タマフル24時間ラジオ2017」に出演しますYO!ヽ(`Д´)ノ ウォォォォォッ!


恥ずかしながら、昨年の出演動画があったので、貼っておきますね↓




なぜ出るのか? そう聞かれたらこう答えましょう、「1年間、この日を待っていたから」と。昨年よりも特集のクオリティを高くするために、この1年、ずっと脳内シミュレーションを重ねてきました。ただ、呼ばれないのにノコノコ出て行くのもなぁと迷っていたら、先週の放送ですよ。宇多丸師匠が開始24分ごろから「また、過去タマフルに出演した方で24時間ラジオに遊びに来てもいいよという方、そしてTBSラジオパーソナリティの皆様のご協力もお待ちしております。ね、はい、えー、大物、大物大歓迎でございますので…ね。お待ちしておりますのでね、こっちが気を遣うような大物がね… (▼∀▼)なんて話しているんですが、「きたか ( ̄ー ̄) ニヤッ」と。

宇多丸師匠の「大物」発言は、その前の「TBSラジオパーソナリティ」のことであって、要は大沢悠里さんなどのビッグネームを指す…というのが、普通の文脈でしょう。だがしかし、radikoを利用して何度もその部分を聴くうちに、あの「大物」連呼と、その間の番組構成作家・ギル川耕さんの笑い声を分析すると、この「大物」は「大きい物=体が大きい者=僕のこと」を指す気がしてきた。宇多丸師匠と何度か話した際、面倒くさい僕に対して気を遣って接してくれているムードが漂う=「こっちが気を遣うような大物」にも符合するではないか。なんだ、そんな回りくどい言い方をしないで、ストレートに名前を出してくれればいいのに…。そんなワケで、スムースに番組サイドの意を汲みとった僕は「出演させてください」メールを送り、受理されたという次第なのです(以上、危険人物が生まれた瞬間のノンフィクション)。

もちろん失敗するかもしれない、そしてそのまま死んじゃうのかもしれないでもね、それでもいいんです。いや、僕だって小学校に入学する娘の姿は何よりも見たいし、いつか娘に手間がかからなくなった時にこそ奥さんとのセックスレスが解消されるんじゃないかと期待しているし、決して死にたくはないけれども。僕のような素人にとって「タマフル24時間ラジオ2017」は、今、この瞬間の命を燃やさないと通用しない場所だから、出演終了後に老衰して即死ぐらいのエネルギーをぶつけようと思ってる…って、何か面倒くさいですね (´∀`;) スミマセン


なんとなく縁起でもないジャック・リー・ビオンデ氏を貼っておきますね(「バキ」より)。
死因はあろうことか老衰


何はともあれ、すべてのキッカケを作ってくれた「ボールペンかえして」さんや、番組に「あの野郎を出せ」と脅迫メールを送ってくれた方々にはあらためて感謝するとして(サラリとアウトな文章)。僕の出番は朝9時からであり、企画は「映画の前売り券の特典特集」でございます。明日が「人生最後の日」のつもりで、革小物を被って頑張りますので、できればリアルタイムで期待値低めにして観てね! (o^-')b ヨワキ って、なんか自分の出番のアピールばかりになってしまいましたが(汗)、タイムテーブルをチェックすれば、「宇多丸・春日太一の早朝映画談義」といった間違いなく面白い企画が目白押しということで、適当にいろいろと観てみてくださいな〜。


とても勇気が必要なので、今夜はこの映画を観てから寝ます↓




おしまい (o^-')b ミテネ!








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